高等学校
平 成10年 度
教 育 研 究 員 研 究 報 告 書
[9
東 京 都 教 育 委 員 会
主題 学習意欲 を高 め、事象 を数学的 に考察 し処理 す る能 力 をは ぐくむ 教材 や指導方法 の工夫
主 題 設 定 の 理 由
高 等 学 校 の 数 学 科 の 目標 の 一 つ に 、 「数 学 的 な 見 方 や 考 え 方 の よ さ を 認 識 し 、 そ れ ら を 積 極 的 に 活 用 す る態 度 を 育 て る」 こ と が あ げ ら れ て い る 。
し か し 、 中 学 校 か ら 高 等 学 校 へ 進 む に つ れ て 次 第 に 抽 象 的 な 内 容 が 増 え 、 数 学 が 比 較 的 得 意 な 生 徒 と 苦 手 な 生 徒 に 分 か れ 、 数 学 嫌 い が 増 え て い く傾 向 に あ る と 言 わ れ て い る 。
こ の よ う な 傾 向 を 止 め る に は 、 生 徒 が 数 学 に 興 味 ・関 心 を も て る よ う な 授 業 を 実 践 す る こ とが 必 要 で あ る 。 生 徒 が 意 欲 的 に 考 え 、 「数 学 的 な 見 方 や 考 え 方 の よ さ 」 を 理 解 し 、 数 学 を 活 用 し よ う とす る と き 、 そ の 根 底 に は 「な ぜ だ ろ う?」 「不 思 議 だ!」 な ど の 数 学 に 対 す る 興 味 ・関 心 が あ る か ら で あ る 。
本 研 究 で は 、 生 徒 が 数 学 の 学 習 に 意 欲 的 に 取 り組 む こ とが で き る教 材 の 開 発 と 指 導 方 法 の 工 夫 に 焦 点 を 当 て 、 上 記 の 主 題 を 設 定 し 、 実 践 授 業 を 通 し て 分 析 ・考 察 を 行 っ た 。
平成10年 度教 育研 究員(数 学)名 簿
班 研 究 テ ー マ 学 校 名 氏 名
都 立大森高等学校 吉 田 弘
1
生徒 が数学の内容 を 「真 に理解 」 す るための教材 研究 と指導法の探究
都 立広尾高等学校 都 立本所工業高等学校
坂 本 憲 二
藤 田 稔
都 立忠生高等学校 秋 山 隆 史 都 立向丘高等学校 川 原 博 義 関 数 の 合 成 に よ る2次 関 数 の 導 入 と 都 立淵江 高等学校 中 村 博
皿
タ イ ル を 用 い た 平 方 完 成 の 指 導 都 立羽村 高等学校 阿久津 和 浩 都 立小金井北高 等学校 西 田 環 都 立保谷高等学校 藤 本 公 生
空間図形 を認識 させ る効果的 な指導 都 立新 宿 山吹 高 等 学 校 友 野 次 郎
皿
一VRML2に よ る 空 間 図 形 の 把 握 一 都 立永福高等学校 大 窪 伸 幸 都 立 日本橋高等 学校 堀 内 明 担当 教育庁指導部高等学校教育指導課指導主事 若井田 正 文主 題 学 習 意 欲 を高 め、事 象 を数 学 的 に考 察 し処 理 す る能 力 を は ぐ くむ 教 材 や指 導 方 法 の工 夫
目 次
1生 徒 が 数 学 の 内 容 を 「真 に 理 解 」 す る た め の 教 材 研 究 と指 導 法 の 探 究
1.研 究 の ね ら い
2.研 究 の 内 容 と 方 法 3.
4.授 業 実 践
5.研 究 授 業 の 分 析 と 考 察 6.今 後 の 課 題
1【
1.研 究 の ね ら い 2.研 究 の 内 容 と 方 法 3.指 導 計 画
4.教 材 と 指 導 方 法 の 工 夫 5.授 業 記 録
6.分 析 と 考 察
7.ま と め と 今 後 の 課 題
皿
1.研 究 の ね ら い 2.研 究 の 流 れ 3.
4.授 業 へ の 導 入 5.
6.プ ロ グ ラ ム
文献研 究の結 果 と研 究の仮 説
関 数 の 合 成 に よ る2次 関 数 の 導 入 と タ イ ル を用 い た 平 方 完 成 の 指 導
空 間 図 形 を 認 識 さ せ る 効 果 的 な 指 導 一 一 一VRML2に よ る 空 間 図 形 の 把 握 一
空 間 図 形 を 表 示 す る ソ フ ト 『VRML2』 に つ い て
『VRML2』 を 数 学 教 材 と して 使 っ て い くた め の 今 後 の 課 題 と利 点
2 ( ∠ 2 ﹂4 ハ b 8 Q σ 9 Q り 0 3 5 ハb 1 1 1 1 ⊥ 7 ‑ 7 7 8 2 0 0 1 1 1 1 り 乙 り 4
一1一
1生 徒 が数学 の内容 を 「真 に理解」 するための教材研 究 と指 導法の探求
概 要
『生 徒 に 「視 覚 化 に よ る 直 観 的 理 解 」 「論 理 に よ る 理 解 」 「演 習 に よ る 理 解 の 定 着 」 を 意 図 的 に 働 き か け 、 生 徒 が 「意 味 の 理 解 」 と 「手 続 き の 習 得 」 を 結 び 付 け な が ら 学 ん で い く こ と に よ っ て 、 生 徒 の 理 解 が 深 ま る 」 と い う仮 説 に 基 づ い て研 究 授 業 を 行 っ た 。
「視 覚 化 に よ る 直 観 的 理 解 」 を 図 る こ と に よ っ て 「論 理 に よ る 理 解 」 も一 層 深 ま る こ と は 確 認 で き た 。 数 学 の 真 の 理 解 に い た る 過 程 を さ ら に 検 証 し て い き た い 。
1.研 究 の ね ら い
授 業 を し て い る と 、 解 法 を丸 暗 記 し て 問 題 を 解 く生 徒 、 答 え さ え あ っ て い れ ば 理 解 で き た と す る 生 徒 、 反 復 練 習 に よ っ て 理 解 で き た と思 い 込 ん で い る 生 徒 な ど 、 誤 っ た 学 び 方 を し て い る た め に 数 学 を 苦 手 と し て い る 生 徒 が 見 ら れ る 。 数 学 の 意 味 を 考 え な い で 効 率 の 悪 い 学 習 を し て い る 生 徒 に は 、 数 学 は 機 械 的 で 無 機 質 な もの と して 映 る の で は な い だ ろ うか 。
こ の よ う な 生 徒 に は 、 「手 っ 取 り早 く答 え を 出 し た い 」、 「公 式 や 概 念 の 意 味 を 理 解 す る の は 面 倒 だ 」 と い う 意 識 が あ る よ う に 思 わ れ る 。 一 方 、 指 導 者 に も、 公 式 や 概 念 の 意 味 を 理 解 す る こ とが 効 率 の よ い 学 習 に つ な が る と い う認 識 が 欠 け て い た の で は な い だ ろ うか 。
し か し 、 逆 に 公 式 や 概 念 の 意 味 を 理 解 し た だ け で は そ れ ら を 使 え る と は 限 ら な い 。 高 校 数 学 は 分 野 ご と に 独 自 な 公 式 、 計 算 方 法 が あ り 、 そ れ ら を 習 得 し な け れ ば な らな い か らで あ る 。
以 上 の こ と か ら 、 我 々 は 生 徒 に と っ て 真 の 理 解 に つ な が る 授 業 と は ど の よ う な もの か を 文 献 を 調 べ 、 仮 説 を 立 て て 実 際 の 授 業 で 考 察 す る こ と に した 。
2.研 究 の 内 容 と 方 法
(1)理 解 に 関 す る こ と を 認 知 科 学 、 学 習 論 、 数 学 教 育 な ど の 文 献 、 資 料 で 調 査 ・研 究 す る 。 (2)(1)で 得 ら れ た こ と を も と に 、 何 を ど の よ う に 授 業 に 取 り 入 れ て い け ば 、 生 徒 の 真 の 理 解
に つ な が る か を 検 討 し 、 仮 説 を 立 て る 。
(3)仮 説 を も と に 、 授 業 を 行 い 、 観 察 等 に よ り分 析 と 考 察 を し て ま と め る 。
3.文 献 研 究 の 結 果 と 研 究 の 仮 説
文 献 研 究 の 結 果 を ま と め る と 次 の よ う に な る 。
(1)生 徒 自 ら が 、 授 業 内 容(学 習 対 象)を 、 自 己 の 興 味 ・関 心 や す で に も っ て い る 知 識(生 活 経 験 も 含 む)・ 技 法 と 関 連 付 け ら れ る こ と が 理 解 の 前 提 と し て 必 要 で あ る 。
そ の た め に は 、 生 徒 が ど の よ う な こ と に 興 味 ・関 心 を も ち 、 ど の 程 度 の 学 力 ・知 識 を も っ て い る か を 把 握 し 、 そ れ に 基 づ い た 授 業 の 工 夫 を し な け れ ば な ら な い 。
(2)意 味 ・内 容 の 理 解 で あ る 「分 か る 」 と い う こ と と 、 手 続 き の 習 得 で あ る 「で き る 」 と い う こ と が 結 び 付 き 、 数 学 の 理 解 を 高 め る 。
ま た 、 数 学 の 理 解 に 必 要 な 条 件 と し て 、 次 の3要 素 を あ げ る こ と が で き る 。
① 視 覚 化(図 ・モ デ ル)に よ る 直 観 的 理 解
学 習 内 容 と類 似 した 構 造 を も ち 、 そ の 解 決 過 程 と 同 様 な 操 作 ・手 続 き を も っ た 図 ・モ デ ル に よ る 理 解 。 こ れ に よ っ て 、 抽 象 的 な も の が 身 近 に 感 じ ら れ 、 イ メ ー ジ しや す く な
り、 こ れ を 用 い た 説 明 に よ っ て 問 題 の 意 味 や 解 決 の 方 法 が 分 か りや す く な る 。
② 論 理 に よ る 理 解
式 や 文 な ど に よ る 論 理 的 な 説 明 、 証 明 。 特 に 、 数 学 独 特 の 言 い 回 し は 生 徒 に と っ て 理 解 し に く い の で 、 で き る 限 り 日常 的 な こ と ば で 説 明 す る 。 ま た 、 章 や 節 が 終 了 す る と き
に 、 全 体 の つ な が り な ど を 図 式 等 で 系 統 的 に ま と め る こ と で 、 さ ら に理 解 しや す くな る 。
③ 演 習 に よ る 理 解 の 定 着
手 続 き を 習 得 しや す い よ う に 工 夫 し た 演 習 問 題 、 特 に 、 ① の モ デ ル を 操 作 す る こ と に よ っ て 答 え が 得 ら れ る よ う な 問 題 を 提 示 す る こ と で 理 解 の 定 着 が 可 能 と な る 。
(3)生 徒 へ の 働 き か け
① 公 式 や 概 念 の 意 味 を 理 解 す る こ とが 効 率 の よ い 学 習 に つ な が る こ と か ら 、 生 徒 に 問 題 解 決 の 意 味 や 方 法 を は っ き り と言 わ せ 、 意 味 を 理 解 す る こ との 重 要 性 を 強 調 す る 。
② 生 徒 が 主 体 的 ・自 発 的 に取 り組 め る よ う に 、 作 業 や 実 験 な どが で き る 工 夫 を し た り、
身 近 で 直 観 的 に 捉 え や す い 教 材 を提 示 す る 。 以 上(1)〜(3)を 基 に 、 仮 説 を次 の よ う に設 定 し た 。
高 校 数 学 を 生 徒 が 理 解 す る た め に は 仮 説
生 徒 に 下 の 図 の(a),(b),(c)を 意 図 的 に 働 き か け 、 生 徒 が 「意 味 の 理 解 」 と 「手 続 き の 習 得 」 を 結 び 付 け な が ら 学 ん で い く こ と に よ っ て 、 生 徒 の 理 解 が 深 ま る 。
授 業 内 容 の 理 解
i鰍 の理鰍 ワカル〉 匪 継 ・囎 得 げ キ'・月
〈a)視覚 化 に よ る 直 観 的 理 解(b>請 理 に ょ る 理 解:1φ 灘 習 に よ る 理 解 の 定 蕪 前提
生 徒 自 ら が 、 授 業 内 容(学 習 財 象)を 、 自 己 の 興 味 ・関 心 や す で に も っ
て い る 知 識(生 活 経 験 も 含 む)・ 技 法 と 関 連 付 け ら れ る こ と 。
旗れ聾 ㌍轍︑.紅蘇欝螺皿無毒
総
勤 .昨 墜 甑
脳"筆物
麗ゴ
螢
.叢m
脚隙
籍綜一岡
げ'
'閣
酬騨
堺鮒
・幽 麹椒.
一3一
4.授 業 実 践
仮 説 を検 証 す る た め に 、 数 学Aの 等 差 数 列 を テ ー マ と し て 研 究 授 業 を 行 っ た 。 (1)指 導 計 画
以 下 に 等 差 数 列 ま で の 指 導 計 画 を 示 す 。
時限 学 習 項 目 時限 学 習 項 目
1
数 列 と は 何 か(身 近 な 例 を あ げ る) 数 列 の 規 則 性 を 発 見 させ る 練 習 問 題
5
等 差 数 列 の 和(ブ ロ ッ ク 階 段 の 例 を 用 い て 公 式 を導 く)2
複 雑 な 規 則 を も つ 数 列 と一 般 項練 習 問 題(数 列 、 一 般 項)
6
等 差 数 列 の 和 に 関 す る 基 本 練 習 問 題
3
等 差 数 列(ブ ロ ッ ク の 階 段 の 例 を 用 い て 一 般 項 を導 く)
等 差 数 列 の 練 習 問 題
7
等 差 数 列 の 和 に 関 す る 応 用 練 習 問 題
4
等 差 数 列 の 一 般 項 に 関 す る練 習 問 題人数
6 買 U 4 り O り 白 ‑ ▲ 0
(2)研 究 授 業
① 授 業 前 の 生 徒 の 理 解 度 数 列 の 導 入 部 分(1,2時 限) に つ い て 、 右 の よ う な 小 テ ス ト (14点 満 点)を 実 施 した 。
前 時 ま で の 数 列 の 規 則 に つ い て 、 ど の 内 容 が 理 解 で き て い る か を確 認 し た 上 で 本 時 の 内 容 を 指 導 し 、 個 々 の 生 徒 が 理 解 し て い な い 内 容 に つ い て は 、 机 間 巡 視 な ど の 折 り に 指 導 し て い く こ
と を ね ら い と し て る 。
結 果 は 、 以 下 の 通 り で あ る 。
891011121314
理 解 度
【数 列 小 テ ス ト 】 1数 列 と は 何 か 、 説 明 せ よ 。
2次 の 文 の 空 欄 に あ て は ま る こ と ば を 書 け 。
「数 列 を 作 っ て い る お の お の の 数 を(1)と い い 、 1番 目 の 数 を(2)、10番 目 の 数 を(3)、n番 目 の 数 を(4)と い う 。(4)をnの 式 で 表 す こ と が で き れ ば 数 列 の そ れ ぞ れ の(1)を 容 易 に 求 め る こ と が で き 、 数 列 の 特 徴 が わ か る 。
そ の こ と か ら(4)を 数 列 の 代 表 と し て(5) と 呼 ぶ 。」
3次 の 数 列 は ど の よ う な 規 則 で つ く ら れ て い る の か を 考 え 、()に あ て は ま る 数 を 求 め よ 。 (1)1,4,(),10,139・ 魯・・̀・
(2)2,(),‑4,‑7,‑10,・ ・・…
(3)1,(),4,8916,・ ・・…
(4)1,4,(),16,25,・ ・・…
4一 般 項anが 次 の 式 で 表 さ れ る 数 列 の 初 め の5 項 を 書 け
(1)an=3n‑1(2)an=2n
5次 の 数 列 の 一 般 項anを 求 め よ 。 (1)3,6,9,12,̲̲(2)1,⊥,⊥,■,̲̲
234
② 研 究授業
(1)の 指 導 計 画 の も と 、 第3時 限 に お い て 研 究 授 業 を 行 っ た 。
対 象 全 日 制 普 通 科1学 年(「 数 学A」2単 位)の 生 徒19名《本 時 の 目標 》
1
ブ ロ ッ ク 階 段 か ら等 差 数 列 の 特 徴 を視 覚 的 に 理 解 させ る 。H
論 理 的 思 考 に よ り 、 等 差 数 列 の 一 般 項 の 公 式 を導 く。皿 演 習 に よ り 、 等 差 数 列 の 理 解 を さ ら に 深 め る 。
時間 指導内容 導入 前 時 の復 習 と
本時 の学 習内
2 分
容の 説明
展 開 問 題 提 示 .一上.
5 分
展 開 発 問1 210列 目は何
5 分
個ですか
発問2 どの よ うに 考 えま したか
発 問3 で は、100 列 目は 何個 あ る か 発 問4
どの よ うに考 え ま したか
学習内容 指導上の留意点
〈発問 に よ り〉
数 列 に関 す る用語 の確 認
(初項、 第2項 、 … 、 第 几項、 一般 項) 数列 には 規則 が ある とい うこ との確 認 一般 項の 必要性 を確認
→板 書 した数 列 を指 しな が ら説 明 く板書 〉
・,麦.3.
初 項 第2項 第3項1 一 般項(第 π項)は π
前 時の 学習 内容 を 忘 れ た生徒 へ の配 慮 数 列の 定義 や用 語 に 対 して…遡 ∠ ニ ジ 〔板 書〕 を 与え る こ とに よ って 自分 な りに、 よ り納得 す る た めの 材料 を 与え る
<板 書>
1ダJ目}こ2個 、2ダJ目iこ5個 、3ダ1目 に 8個 とい うよ うにブ ロ ック を積み 上 げて 階 段 を 作 ります 。 この と き、10列 目には ブ ロ ックは 何個 積 み上 げ られ るで しょ うか 。 100列 目には何 個積 み 上 げ られ るで しょ うか。 」
自由に 考 えさせ る。
机間 巡視 す る こ とで次 の よ うな指 示 を個 々に 応 じて 与 えてい く。
① 手が っか ない 鱒図 式化(自 分な りの 表現)問 題 を把 握 させ る させ る。
②図 式 化だ け でき てい る→ 数 列の 特徴 に つい て 考 えさせ る。
③10列 目は求 ま って い る。
→20列 目、30列 目 を考 え させ る。
(再度 、 特徴 を 考え させ る。)
幽 への手
がか りを与える。
一般化させていく。
幽 星 してい
く方法を考えさせる 何 人か の生 徒 に答 え させ る。
① 正解(29個)② 不 正解 ま た は答 が出 ない
↓
L 4列 目、5列 目を答 え さ せ る。 上
「なぜ そ うな ったの か 」 を答 え させ る。
数 列 の特 像 を考 え させ る。
(公差に 注 目させ る。)
① 数列 を書 き出 して 求め た。 ② 規則 を考 え て (多い と予 想 され る。)計 算 で 求め た
占
20列 目は?30列 目は?
↓ 書 き 出 して求 め るの は 大変 で あ るこ とを 認 識 させ る。
数列の特徴を考えさ せることによって盤
星盤 の手がか
りを与える。
遡 墨孟 の手が か りを与える.
特 徴 を さらに 考 え させ る。 幽 の 手が (公差 と項数 に 注 目させ る か りを さ らに与 え る
①29×10・ ・290個 ②297.300,299個 な ど
↓ 5ダ1目1ま29÷2?
特徴 を把 握 して い るか の確 認 墜 墨 養の 必要
(公差 と項数)性 を 認議 させ る。
生徒 の 考え 方 を引 き出す 。 公 差 と項 数 の必 要性
①3x100②3x99に 着 目 させ るe
↓ ↓
且0列目は3x且0?10列 目は3x9?解 決へ の 論理 過程 の
1↓ 手 だ て を し解 法 を導
100列 目は3x99+2=299個 に な る く
展 開 図 に表 して 説明 す る 問題を容易に⊥凶二
3 模造紙A 一ジ させ る。
目
10
分
,■ ■,, 模造紙B
23 10
列列 列 258
目目 目
12310
列列列 列
目目 目 目
闘 ・ ⁝ 5 分
開5⁝展一
⑳ 分
3
分
模 造紙Bを は が し模 造紙A だ けに す る 発 聞5 何 か気 がっ い た こ とは ない か 色 の違 うマ グ ネ ッ トシ ー ト を使 って3個 ず つ増 えてい る こ とに 注 目 させ る
発問6 10列 目は 何 個 か
発 問7 なぜ3×9に な るの か
発 間8 なぜ 模造 紙 を はが したの か 発間9 100列 目を 求 め る式は?
発問10 昆 列 目を求 め る式 は?
等 差数 列 とそ の 一般 項 の ま とめ
演 習 プ リン ト配 布 間1〜 問4は 全員 に させ る 問5〜 間8は 早 く終 わ った 生 徒に させ 、 次 回の 繰題 と す る。
ま とめ 初項 と公差 の 重要 性 を強 調す る
模 造紙Bを 模 造紙Aの 上に 重ね て黒板 に 貼る (下図)
目
』 一 目
123 列列 列 目目 目
考 え させ 、何 人か の生 徒 に答 え させ る。
① 正解(27個)②30個
↓i
式 に衰 す こ とを 図 を再 度 見 させ 、列 と個数 考 え させ る。 との関 係 を考 え させ る。
考 え させ 、何 人か の 生徒 に答 え させ る。
〈板書>
2列 目→3個3x1 3列 目→6個3×2 4JU目 →9個3x3
IOili目→27個3×9 これ に下 の2個 を加 えて
3×9+2=29個 tOO]t]目 →3×99+2二299
式の意味を図を用いて蒋度確認する
プ ロ ソクの数 の変 化 をイ メー ジ と して 容 易に と らえ させ るた めに 下の2個 を排 除 す る。
公差 を盤 と ら
え させ る。
公 差 と項数 をイ メー ジづ け る。
イ メー ジか ら鯉 里へ と結び つけ る。
初 項 をイ メー ジづ け る。
〈板 書 〉
ブ ロ ックの 数 を順に 並 べる と 、 2.5,8,
この よ うに前の 項に 一 定の 数 を加 えて 作 られ る数列 を等 差数 列 とい い 、一定 の数 を公差 とい う。 この 数 列の 公差 は 、3 で あ る。
初 項 αs、公 差dの 等 差数 列{aniの 一 般項 は
αn=dPt‑1)+a、 であ る。
式の 愈 味を図 を用 い て再度 確 認す る。
〔ブ ロ ックの 初項 邸分 をa、,公 差 をdと お き、 一般 項の構 遁 を図 を用 い て示 す。}
問1次 の 等 差 数 列 の 初 項 と 公 差 を 求 め よ 。
(D‑8,‑5,‑2,1,・ ・ ◎
(2)10,8,6,4,…
問2次 の 等 差 数 列 の 初 め の5項 を か け 。 (D初 項5,公 差8
(2)初 項9,公 差 一1
問3次 の 等 差 数 列 の 一 般 項 を 求 め よ 。
(1)8,5,2..・ ・
(2)‑5.‑7,‑9。 …
間4次 の 等 差 数 列 の 一 般 項 を 求 め よ 。 (1)初 項8,公 差 一3
(2)初 項 一5,公 差 一2
問5ブ ロ ッ ク 階 段 の 問 題 で ブ ロ ッ ク が98 個 積 ま れ る の は 何 列 目 か 。 問6次 の よ う な 等 差 数 列 〔a.)が あ る 。
口,口,[⊃.14,口,口.口.[],54
〔1)公 差 を求 め よ。
(2)初 項 を求 め よ。
(3)一 般 項を 求 め よ・
問7第lOO項n{195で あ る等 董数 列 を 作れ 。
聞8今 日の学 習内 容に 関す る 問題 を 自分 で 作 り答 えよ
「等 差数 列 は初項 と公差 がわ か れば 、数 列 を すぺ て 書き 上げ な くて も一般 項(纂 何項 で も) を求 め る ことが でき る。t
腿 を再確
認させる。
一般 化す る こ とで鹸 理的 な思 を深 める
公式 にす る ことで盤 理的 な思 考 を深め る 趣鯉塁とイ メー ジ との 関係 を結 びつ け る。
問 題 の把 握が で きて い るかの 確認
解決には何が必饗か とい う幽 ができているかの確 認
墾 とイメー ジとが 融合 され て いる かの 確認
過 去の経 験 に結 びつ け る ことが で きるか の確 認
一5一
③ 指 導 案 の 改 善 点
研 究 授 業 を 実 施 し た 後 の 研 究 協 議 の 結 果 、 指 導 案 に つ い て い くつ か の 改 善 点 が 指 摘 さ れ た 。
ω導入・警搬 膿 瓢 警像 讐:一瞑 「
た・ 獺 第2項 第3項 一竺
(イ)展 開1:自 由 に 考 え さ せ る た め 、 文 章 だ
け の 問 題 提 示 に し た が 、 ど の よ う に 考 え た ら よ い の か 分 か ら な い 生 徒 が い た 。2,5,8,… ま で し か 与 え て い な か っ た た め 法 則 に 気 が 付 か な か っ た こ と 、 等 差 数 列 の 発 見 の 手 立 て が な か っ た こ と な ど が 考 え ら れ 、 第6項 ま で 提 示 し た り 、 図 や 模 型 で イ メ ー ジ さ せ て も よ か っ た 。
(ウ)展 開2:発 問1で は 「3×10+2」 、 「3×10」 と 答 え た 生 徒 が い た が 、 こ れ ら の 誤 答 が ど の よ う に 考 え ら れ た か 、 時 間 を か け て 指 導 す る 必 要 が あ っ た 。 (x)展 開3:生 徒 が イ メ ー ジ に よ っ て 理 解 す る た め に 一・ts大 切 な と こ ろ で あ っ た が 、
・模 造 紙Aに お け る10列 目 の ブ ロ ッ ク の 高 さ が 不 正 確 で 考 察 し に くか っ た 。
・模 造 紙Bを は が す の が 早 す ぎ た た め 、 生 徒 に 十 分 に イ メ ー ジ さ せ る こ と が で き な か っ た 。
・マ グ ネ ッ トの 色 分 け 、 使 い 方 に も っ と 工 夫 が 必 要 で あ っ た 。
・ 「1列 冒 →0個3×0」 を 板 書 し た 方 が よ か っ た 。
(オ)展 開4:・ 等 差 数 列 の 説 明 で 「差 が 等 し い 」 こ と を 「階 段 の 段 差 が 同 じ で あ る 」 こ と と 結 び 付 け る 必 要 が あ っ た 。
・図 を 用 い て 、 数 列 の 値 が 直 線 上 に 増 え て い く(一 般 項 が1次 式 に な る) こ と を 確 認 し て も よ か っ た 。
・一 般 項 の 式 が 教 科 書 の 表 記 と 違 う が 、 内 容 は 同 じ で あ る こ と を 説 明 す る 必 要 が あ っ た 。
5.研 究 授 業 の 分 析 と考 察
(1)直 観 的 に イ メ ー ジ で き る 設 問
生 徒 が 授 業 を 理 解 す る た め に 、 授 業 内 容 を 「生 徒 の 興 味 ・関 心 、 知 識 ・技 法 」 と 関 連 付 け る こ と を前 提 と して 、 等 差 数 列 の 一 般 項 を 導 く指 導 案 を 考 え る こ と に した 。 具 体 的 に は 、 生 徒 の 既 有 の 知 識 で 直 観 的(視 覚 的)に イ メ ー ジ で き る 身 近 な も の と し て 、 「ブ ロ ッ ク の 階 段 」 を 素 材 と した 設 問 を提 示 した 。 こ の 設 問 は 、 公 差 を ブ ロ ッ ク の 高 さ の 一 定 の 差 と し て 視 覚 的 に と ら え る こ と が で き 、 直 観 的 な 個 数 の 処 理 に よ っ て 、 等 差 数 列 の 和 を 求 め る と き に も利 用 で き る 。
設 問 提 示 で は 、 個 々 の 生 徒 が 自 己 の 既 有 の 知 識 に 関 連 付 け て 解 決 す る こ と が 望 ま し い と 考 え 、 一 様 な イ メ ー ジ を 与 え る こ と を 避 け 、 問 題 に は 図 を取 り入 れ な い 形 式 と し た 。
こ の 設 問 に 対 し て 、
① ノ ー トに 階 段 を10段 目 ま で 書 い て 求 め る 。
一6一
②2,5,8,… … … と 、 個 数 の 変 化 に 注 目 し 、 差 が 一 定 の 「数 の 列 」 と し て 捉 え 、10 段 目 ま で 「数 」 を す べ て 書 き 並 べ て 求 め る 。
③ 一 般 項 を 推 測 し 、 そ の 式 に 代 入 し て 第10項 を 求 め る 。
④ 初 項 、 項 数 、 公 差 の 関 係 を ブ ロ ッ ク の 階 段 か ら 読 み と り 、 計 算 で 求 め る 。 な ど 、 生 徒 は 自 己 の 既 有 の 知 識 と 関 連 さ せ 、 解 決 す る 態 度 が み ら れ た 。
し か し 、 次 の ⑤ 、 ⑥ の よ う な 生 徒 も 見 ら れ た 。
⑤ 「3×10+2」 、 「3×10」 の よ う に 公 差 と 項 数 を 用 い て 求 め よ う と し て い る が 、 確 か な 解 答 が 得 ら れ な い 。
⑥ 設 問 の 内 容 は 理 解 し て い る が 、 ど の よ う に し て 求 め た ら よ い か 分 か ら な い 。
こ の よ う な 生 徒 は 、 数 の 変 化 を 初 項 、 項 数 、 公 差 な ど の 要 素 で と ら え て 求 め る こ と が 容 易 に で き な い 。 他 の 生 徒 が 考 え た 方 法 を ヒ ン ト と し て 与 え た り 、 考 え る 手 助 け と な る 発 問 を す る だ け で な く 、 イ メ ー ジ で き る モ デ ル ・図 を 提 示 す る こ と が 、 等 差 数 列 の 概 念 の イ メ ー ジ 化 と 一 般 項 の 理 解 ・定 着 に 必 要 と 考 え る 。
(2)視 覚 的 な 直 観 に よ る 概 念 の 把 握 と 論 理 的 な 理 解
「展 開3」 で は 、 提 示 す る 「ブ ロ ッ ク の 階 段 」 の 図 を2枚 用 意 し た 。(P.5指 導 案 参 照) 模 造 紙A… … … 各 列 か ら 初 段 部 分(初 項)に 該 当 す る ブ ロ ッ ク を 除 い た 図 模 造 紙B… … … 各 列 の 初 段 部 分(初 項)に 該 当 す る ブ ロ ッ ク の み を 描 い た 図 初 め は 模 造 紙Aの 上 に 模 造 紙Bを 貼 っ て 提 示 し 、 設 問 を 視 覚 的 に 把 握 さ せ る 。 次 に 模 造 紙Bを は が し 、 各 列 か ら 初 段 部 分(初 項)に 該 当 す る ブ ロ ッ ク を 切 り 離 す 。 模 造 紙Aに よ っ て 、 初 段 を 除 い た 各 列 の ブ ロ ッ ク の 個 数 を3の 倍 数 と し て 求 め る こ と が で き る こ と に 気 付 か せ る 。 次 に 模 造 紙Bを 再 び 貼 り 、 初 段(初 項)を 加 え る こ と に よ っ て 、 各 列 の ブ ロ ッ ク の 個 数 は 求 め ら れ る 。 こ の よ う な 手 順 で 、 イ メ ー ジ に よ る 理 解 を 図 っ た 。
し か し 、 生 徒 は 図 に よ っ て 直 観 的 に 理 解 を し た も の の 、 項 数 を 変 数 と し て と ら え る 一 般 項 の 概 念 を 論 理 的 に 理 解 し て い な い 。
そ こ で 、 模 造 紙Aか ら 各 項 と 項 数 と の 関 係 を 「2列 目 →3×1、3列 目 →3×2」 の よ う に 提 示 し 、 式 の 特 徴 を 推 測 ・類 推 さ せ 、 「100列 目 は い く つ で す か?」 と い う 発 問 に よ っ て 項 数 と の 関 係 を 気 付 か せ 、 π 項 目(一 般 項)の 式 を 示 し た 。 生 徒 が 「第 η 項 は 公 差 の n‑1倍 」 を 理 解 す る に は 、 「推 測 ・類 推 」 に よ る 指 導 方 法 が 効 果 あ る と 思 わ れ る 。
等 差 数 列 の 概 念 と 一 般 項 を 理 解 さ せ る た め に は,イ メ ー ジ と の 融 合 が 必 要 で あ る と 考 え 、 ブ ロ ッ ク 階 段 の 図 で 具 体 的 に 初 項 、 公 差 を 示 し 、 一 般 的 な 公 式 の 理 解 に は 、 初 項al、 公 差d、 項 数 π を そ れ ぞ れ 図 に あ て は め 、 論 理 的 に 一 般 項 の 公 式 を 導 い た 。
生 徒 の 様 子 を 見 て い る と 、 概 念 や 公 式 を 理 解 さ せ 定 着 さ せ る た め に は 、 『身 近 な こ と や 関 心 の あ る 事 象 の イ メ ー ジ と 概 念 ・公 式 等 の 融 合 』 を 図 る こ と が 、 新 し い 知 識 ・概 念 の 理 解 に は 必 要 で あ る と 思 わ れ る 。
(3)演 習 に よ る 知 識 ・概 念 の 定 着
新 し い 知 識 ・概 念 が 理 解 さ れ て も 、 そ れ だ け で は 同 様 な 事 象 に 対 処 す る 能 力 の 定 着 に は 至 ら な い 。 確 か な 定 着 に は 、 演 習 を 通 し て 「な ぜ こ の よ う に な る か 」、 「な ぜ こ う し た 手 順 で や ら な け れ ば な ら な い か 」 と い う 根 拠 や 論 理 を 再 度 確 認 す る こ と が 必 要 で あ り 、 そ れ が
一7一
新 しい 知 識 ・概 念 を定 着 ・発 展 させ る と考 え る 。 した が っ て 、 演 習 に は 次 の よ う な 点 を考 慮 し た 。
① 既 有 の 知 識 と 容 易 に 関 連 付 け ら れ る 問 題
② 論 理 的 な 思 考 の 定 着 が 図 ら れ る 問 題
③ 論 理 と イ メ ー ジ が 融 合 さ れ て い る 問 題
こ の 観 点 か ら 演 習 問 題 を 検 討 し 、 個 々 の 生 徒 の 理 解 の 度 合 い に 応 じた 問 題 を 厳 選 し て 、 指 導 を し て い か な け れ ば な ら な い と考 え る 。
6.今 後 の 課 題
生 徒 は 、 数 学 の 問 題 を 解 い た り 、 公 式 を 理 解 し た り す る と き 、 数 学 に 対 し て 、 何 か し ら の イ メ ー ジ を も っ 。
例 え ば 、sin2x+cos2x・=1と い う 式 か ら は 、 「直 角 三 角 形 を 思 い 浮 か べ た り 、 円 を 思 い 浮 か べ た り 」 と 、 生 徒 独 自 の い ろ い ろ な イ メ ー ジ が 存 在 す る 。
こ の イ メ ー ジ を も つ た め の 訓 練 と し て 、 教 師 の も っ て い る イ メ ー ジ の 一 部 を 、 生 徒 の 発 達 段 階 に 即 し て 、 視 覚 化 し て 示 す 必 要 が あ る と 考 え る 。
我 々 は 、 「 生 徒 に 『視 覚 化 に よ る 直 観 的 理 解 』 『論 理 に よ る 理 解 』 『演 習 に よ る 理 解 の 定 着 』 を 意 図 的 に 働 き か け 、 生 徒 が 億 味 の 理 解 』 と 『手 続 き の 習 得 』 を 結 び 付 け な が ら 学 ん で い く こ と に よ っ て 、 生 徒 の 理 解 が 深 ま る 」 と い う 仮 説 に 基 づ い て 研 究 授 業 を 行 っ て き た 。
今 回 の 研 究 だ け で は 結 論 を 述 べ る こ と は で き な い が 、 「 視 覚 化 に よ る 直 観 的 理 解 」 を 図 る こ と に よ っ て 「論 理 に よ る 理 解 」 も 一 層 深 ま る こ と は 確 認 で き た と 考 え る 。 ま た 、 「視 覚 化 に よ る 直 観 的 理 解 」 を あ ら ゆ る 面 で 有 効 に 活 用 す る こ と で 、 生 徒 が 自 ら 新 し い 発 見 を す る 手 助 け に な り 、 生 徒 が い ろ い ろ な イ メ ー ジ を も て る 本 当 の 意 味 で の 「学 習 の 定 着 」 が 図 ら れ る
と 考 え る 。
以 上 か ら 、 今 後 の 第 一 の 課 題 は 、 こ の 「視 覚 化 に よ る 直 観 的 理 解 」 の た め に 、 ど の よ う な 場 面 で 、 ど の よ う な 内 容 を 提 示 し て い け ば よ い か を 、 さ ら に 検 討 し て い く こ と で あ る 。
第 二 の 課 題 は 、 生 徒 が 試 行 錯 誤 し な が ら 、 「視 覚 化 に よ る 直 観 的 理 解 」、 「 論 理 に よ る 理 解 」、
「演 習 に よ る 理 解 の 定 着 」 を 結 び つ け 学 習 し て い く こ と で 、 数 学 の 真 の 理 解 に つ な が っ て い く 過 程 を さ ら に 検 証 し て い く こ と で あ る と 考 え て い る 。
〔 参 考 文 献 〕
] ] ‑ り 0 [ [
[3]
[4]
[5]
西 林 克 彦 「間 違 い だ ら け の 学 習 論 」 新 曜 社(1994)
銀 林 浩 「算 数 ・数 学 に お け る 理 解 」、 佐 伯 絆 編 「認 知 科 学 選 書4『 理 解 と は 何 か 』」
東 京 大 学 出 版(1985)
佐 伯 腓 編 「す ぐ れ た 授 業 と は な に か(授 業 の 認 知 科 学)」(1989)
市 川 伸 一 ・伊 東 裕 司 編 著 「認 知 心 理 学 を 知 る 〈第3版 〉 」 ブ レ ー ン 出 版(1996) 岩 合 一 男 編 「算 数 ・数 学 教 育 学 教 職 科 学 講 座 」 福 村 出 版(1990)
一8一
H関 数 の 合 成 に よ る2次 関 数 の導 入 とタ イル を用 い た平 方 完 成 の 指 導
概 要
2次 関 数 と1次 関 数 の グ ラ フ を合 成 し た 関 数 の グ ラ フ は,そ の2次 関 数 の グ ラ フ を 平 行 移 動 し た も の で あ る こ と を 認 識 させ 、 頂 点 か らx軸 方 向 へ の 変 化 量 の2乗 がy軸 方 向 へ の 変 化 量 に 等 し い こ と に よ りグ ラ フ の 方 程 式 を導 き 出 し た 。 そ して 、2次 関 数 の グ ラ フ を か く た め に は 平 方 完 成 が 必 要 で あ る こ と を 認 識 させ 、 タ イ ル の 並 べ 替 え の 作 業 を 通 し て 、 視 覚 的 に 平 方 完 成 を 理 解 させ る 指 導 を行 い 、 同 時 に 式 変 形 に よ る 指 導 も行 っ た 。
そ の 結 果 、 生 徒 は タ イ ル の 作 業 を行 う こ と に よ っ て 、 平 方 完 成 に つ い て の 興 味 ・関 心 を もつ よ う に な り、 理 解 も高 ま っ た 。
1.研 究 の ね ら い
「数 学1」 の2次 関 数 の グ ラ フ に つ い て は 、y=a(x‑p)2+qの グ ラ フ がg=tzr2の グ ラ フ を 平 行 移 動 し た も の で あ る こ と か ら 、y=ax2+bx+cを 平 方 完 成 す る こ と に よ っ て グ ラ フ を か く と い う 流 れ で 指 導 さ れ る こ と が 多 い 。 そ の 際 、 平 方 完 成 の 計 算 を 苦 手 と す る 生 徒 が 多 く 見 ら れ る 。 そ こ で 、 タ イ ル を 用 い た 作 業 を 効 果 的 に 取 り 入 れ る こ と に よ っ て 、 平 方 完 成 の 式 変 形 に 対 す る 生 徒 の 興 味 ・関 心 を 高 め 、 そ の 定 着 を 図 る こ と を 目 指 し た 。
ま た 、 平 方 完 成 の 必 要 性 を 理 解 さ せ る た め に 、2次 関 数 の グ ラ フ の 導 入 に お い て 、1次 関 数 と2次 関 数 の グ ラ フ の 合 成 を 利 用 す る こ と に し た 。2次 関 数 の グ ラ フ は 、1次 関 数 の グ ラ フ と の 合 成 に よ っ て 平 行 移 動 さ れ た グ ラ フ に な る と い う 特 徴 を 生 徒 に 理 解 さ せ 、 学 習 意 欲 を 高 め る と と も に 、 平 行 移 動 さ れ た グ ラ フ の 方 程 式 を 導 く と い う 流 れ の 教 材 を 考 え 、2次 関 数 の グ ラ フ に つ い て 新 た な 視 点 か ら の 指 導 方 法 に 関 す る 研 究 を 行 う こ と に し た 。
2.研 究 の 内 容 と 方 法
上 記 の ね ら い に 基 づ き 以 下 の 内 容 に つ い て 、 指 導 方 法 を 研 究 し た 。 (1)平 方 完 成 の 必 要 性 を 理 解 さ せ る こ と
(2)2次 関 数 の グ ラ フ の 導 入 と 展 開 (3)平 方 完 成 を 習 得 さ せ る こ と
ま た 、 次 の よ う な 方 法 で 研 究 を 進 め た 。 (1)指 導 計 画 の 作 成
(2)作 業 教 材 の 開 発
(3)ワ ー ク シ ー ト の 作 成 と 活 用 (4)研 究 授 業 の 実 施
(5)ア ン ケ ー ト調 査 の 実 施
3.指 導 計 画
研 究 の ね ら い に 基 づ い て 作 成 した 指 導 計 画(5時 間)の 概 略 を 示 す 。
一9一
[第1時]グ ラ フ の 合 成
① 直 線 と 直 線 、 直 線 と放 物 線 、 直 線 と 双 曲 線 、 直 線 と 円 の グ ラ フ を 合 成 す る(作 業)。
⇒ 放 物 線 だ け は 、 合 成 し て も形 に 変 化 が な い こ と を知 る 。
[第2時]2次 関 数 の 平 行 移 動
①9=x2とy=‑2x+3の グ ラ フ を 合 成 し てy=x2‑2x+3の グ ラ フ を か く 。
②y=x2とy=x2‑2x+3の 対 応 表 を 比 較 す る 。
③g=τ2の 放 物 線 定 規 をy=x2‑2x+3の グ ラ フ に 重 ね る 。
⇒y=x2‑2x+3の グ ラ フ はy=x2の グ ラ フ を 平 行 移 動 し た も の で あ る こ と を 知 る 。
④ 対 応 表 よ り 頂 点 の 座 標 を 求 め る 。 [第3時]2次 関 数 の 標 準 形
①y=x2とy‑‑2x+3の グ ラ フ を 合 成 し た グ ラ フ の 標 準 形 を 導 く 。
⇒y=x2をx軸 方 向 にp,y軸 方 向 にq平 行 移 動 し た グ ラ フ の 方 程 式 が g=(x‑p)2+qで あ る こ と を 知 る 。
[第4時]平 方 完 成 の 習 得(研 究 授 業)
① タ イ ル を 使 い 、 平 方 完 成 の 式 変 形 を 視 覚 的 に 理 解 す る(作 業)。
[第5時][1(=ax2+bx+cの グ ラ フ を か く1
4.教 材 と 指 導 方 法 の 工 夫 (1)グ ラ フ の 合 成
y=ax2+bx+cとy=αx2の グ ラ フ の 形 が 一 致 す る こ と(平 行 移 動)の 説 明 の 導 入 と し て 直 線 と 放 物 線 の 合 成 を 考 え た 。 ま ず 、 い ろ い ろ な 図 形(グ ラ フ)を 合 成 す る こ と に よ っ て 新 し い 図 形(グ ラ フ)が 得 ら れ る こ と を 、 次 の 作 業 を 通 し て 生 徒 に 体 験 さ せ る 。
① 直 線 と 直 線 、 直 線 と 放 物 線(図1)、 直 線 と 双 曲 線 、 直 線 と 円(図2)な ど の 図 形 を あ ら か じ め 方 眼 紙 に 印 刷 し た も の を ワ ー ク シ ー ト と し て 配 布 す る 。
〔図1〕 〔図2〕
② 合 成 の 作 業 は コ ン パ ス を 用 い て 、 直 線 の グ ラ フ の 写 の 値 を 他 方 の グ ラ フ の 穿 の 値 に 上 乗 せ し て い く と い う 方 法 を と り 、 で き る だ け 丁 寧 に 細 か く 点 を プ ロ ッ ト さ せ る 。
こ の 作 業 の ね ら い は 、 直 線 と 放 物 線 の グ ラ フ を 合 成 し た グ ラ フ が 放 物 線 と な り 、 し か も 形 が 元 の 放 物 線 と 一 致 し て い る こ と に 気 付 か せ る こ と に あ る 。
(2)2次 関 数 の 平 行 移 動
放 物 線y=α ♂ と 直 線y=bx+cの
グ ラ フ を 合 成 す る こ と に よ っ て 得 ら れ る 関 数 が 、y=ax2+bx+cで あ る こ と を 確 認 し 、 そ の グ ラ フ は 、y=ax2の グ ラ フ を 平 行 移 動 し た も の で あ る こ と を 生 徒 に 気 付 か せ る 。
そ の 方 法 は 以 下 の 通 り で あ る 。
①y=♂ とy=‑2x+3の グ ラ フ
を 合 成 さ せ る 。[図3]
② 対 応 表 を 作 成 す る 。
ワ ー ク シ ー ト と し て 生 徒 に 対 応 表 を 配 付 し 〔図4〕,そ れ ぞ れ の 平 均 変 化 率 を 計 算 さ せ る 。
平 均 変 化 率 が 一 致 す る こ と で2つ の グ ラ フ が 一 致 す る こ と を 確 認 す る 。 [図4]
[図3]
1
・1・・ 一 1‑.碧 :・:1 ニヒL
叫 」'一 一
二i≡三i≡.x'【‑1.‑1.i, 脚
」i=:=:'一':=:1
「::= 一̀・ 一
:=ヒ1‑・ =二=
1‑7
1'こ:
転,、
一三=8…1
r
≡'ll
iiii
」 一≡享ll.1曜 、1‑r ‑・
二輩 i::1,、 一 匿ii
P 1〕1;.
匿ii≡'
1
.lri
」 …‑1一 一L『i;≡
≡≡≡
=三≡:三
..州̲.P '‑一一1=.糞毘"一'‑P 一i
;;1 藝 …;
三:・:1
「幽
.、 匿・‡;=匿 ・==1
・‑1+一 ・隣 一 二i ,三1‑、二 一:一二
iil
{=二 ■ 髄出 ≦:i=i己≡1
・i薫 諏 .糠,:
f} 一 一1一
1三:三1三il:=:=
L
1叩,
lill圭…鐘
、;ミ,:賊 .iil≡」1≡
三i三、一.二7 1≡:≡1i三:≡
:i.≧ =:,:二 1…i.,、 一「
=二詳 斜:i:
≡∋≡ii
:;ミ:': i羅 辮 三
一 ↓'匿1匿
葺i ‡:孚窪≡1≡ ζ
匿 一
1一 ト羅:、: 弐'再 {≡iミ窺二:二
̀iii .iiii≡
L鎌 一 一
ii 一'.i 葺i '・ 曾
1̲
;⊇:= ;⊇ 二1=
癒 … 三'
.,一「 1≡i三}≡n‑、:、==:.幽1一幽≡葺1 "』儀 ゴ:籠,.葺i iii・i葺
響 雛 一 一 ≡二=ii≡1≡三:≡ヒ≡甕捗
■ 」一 匿 LJr 匿 しJJ LL8
⊂
}ゴ't tiゴ 冒糠,一 一. 一・一 一●一 二:二i ≡:・li≡::i
iiiil
i≡≡ ≡≡三i≡二=:: ≧ゴニ'::1ニ コ一nコ.
一tl:
.' 一 一
二冒ご
i≡==i≡:一
=iii=
≡≡i≡::li≡=:… ::: 一:
.… コ:
,
i≡≡i≡
匿 了 「 冒 「‑1一 「7、一 … 」一… 一■一 ≡≡ く#
二:::;i三≡i≡
'一
、、羨 …1、 ≡≡三 三・;「三≡1三 「1三i三i辮1三i≡
=:====' 一 一.二:コ
τ の 値
●● ●● ●●o● ■ 一3 一2 一10 1 2 3
●60● ● ●・ ・ ●〃 ニ ー2∫+3の 値 ,● ●●● ●.● ● ●●o●̀̀̀.o
9=τ2の 値 ●●,,● ●●● ● ●●● ●●◆.6●
宮=♂‑2∫+3の 値 ●● ■■ ●oo・ ・ ●■■ ●■o● ●●
〃=∬2の 平 均 変 化 率
,●●o● ■・oo ● ●○ ● ●■ ● ●●穿=22‑2∫+3の 平 均 変 化 率
o●●,oo● ● ● Ò・̀̀6■ ■■(3)2次 関 数 の 標 準 形
頂 点 が(p,q)で あ る 放 物 線 の 方 程 式 はg=a(x‑p)2+qで あ る こ と を 導 く 。 2次 関 数 の グ ラ フ は 一 般 形 を 標 準 形 に 変 形 し 、 頂 点 の 座 標 を 求 め て か く こ と を 説 明 し 、 平 方 完 成 の 必 要 性 を 理 解 さ せ る 。 そ の 方 法 は 以 下 の 通 り で あ る 。 〔参 考 文 献[1]〕
①y=〆 の グ ラ フ を 方 眼 紙 に 印 刷 し た ワ ー ク シ ー ト を 配 布 し 、 頂 点 か らx軸 方 向 へ の 変 化 量 の2乗 がy軸 方 向 へ の 変 化 量 に 等 し い 関 係 に あ る こ と を 確 認 す る 。[図5]
② 放 物 線 写=∬L2x+3を 方 眼 紙 に 印 刷 し た ワ ー ク シ ー ト を 配 布 し 、yニx2の グ ラ フ と 形 が 一 致 し て い る の だ か ら 、 τ,写 の 変 化 量 の 関 係 も 同 様 で あ る こ と か ら 放 物 線 の 標 準 形y=(x‑1)2+2を 導 く 。[図6]
③ 標 準 形 を 式 展 開 す る こ と で 一 般 形 と 同 一 で あ る こ と も 確 認 す る 。
一11一
[図5] [図6]
i[像一1)2]・[塑
(4)平 方 完 成 の 習 得 〔参 考 文 献[2]〕
平 方 完 成 の 計 算 手 順 の 説 明 は 、 式 の 展 開 や 因 数 分 解 の 計 算 に 関 連 付 け て 行 わ れ る こ と が 多 い 。 ま た 、 式 の 変 形 だ け に 着 目 して そ の 手 順 を公 式 の よ う に 覚 え さ せ て し ま う こ と も あ
る 。
そ こ で 特 に 「xの 係 数 の 半 分 の2乗 を 加 え た り、 引 い た りす る 」 部 分 の 説 明 を タ イ ル を 用 い て 視 覚 に 訴 え な が ら 、 パ ズ ル 感 覚 で 行 う こ と を考 え た 。
生 徒 自 身 に タ イ ル の 並 べ 替 え を 行 わ せ 、 試 行 錯 誤 を繰 り返 す 中 で 平 方 完 成 の 式 変 形 の 意 味 を 理 解 させ 、 計 算 手 順 を覚 え る こ とが で き る と 考 え た 。
生 徒 に は 上 質 紙 で 作 っ た 次 の よ う な3種 類 の タ イ ル を 配 布 す る 。
① 長さ一 一 一 ・□ 醗 ノ
②一1‑一 日
③ 長 さ が 繊1の 正 方 形 ・ ・ ・ … □
面 積 ∫
面 積1
こ れ ら の タ イ ル を 用 い て 、 例 え ば 面 積xの タ イ ル が2枚 あ れ ば2xと い う よ う に タ イ ル の 枚 数 で 式 の 係 数 を 表 す こ と に す る 。
平 方 完 成 に お け る()2は タ イ ル を 用 い て 正 方 形 を 作 る こ と で あ る こ と を 作 業 を 通 し て 理 解 さ せ る 。 例 え ば 、x2+2xを タ イ ル で 表 す と 図7の よ う に な る 。
こ れ ら の タ イ ル を 使 っ て 正 方 形 を 作 る こ と を 生 徒 に 考 え さ せ る 。 正 方 形 に す る た め に は 面 積1の タ イ ル が1枚 不 足 す る 。 新 た に 不 足 分 の タ イ ル を 加 え る こ と に な る が 、 他 か ら 借
り て く る こ と に な る の で 、 「一 」 を つ け て 借 り て き た 分 を 外 に 出 し て お く 。 〔図7〕
[図7]
x2十2x
ニx2十2x十1
一1 =(x+1)2 一1十
+ロ ー■ 一□
こ こ で 作 成 さ れ た 正 方 形 の 一 辺 の 長 さ はx+1と な る の で 、 タ イ ル を 式 で 表 す と 、
x2+2x=(x+1)2‑1と 式 変 形 さ れ た こ と に な る 。5.授 業 記 録
(1)指 導 案(第4時 間 目研 究 授 業)
本 時 の 目標 ・ ①
②
③
タ イ ル の 並 べ 替 え に よ る 正 方 形 化 が 理 解 で き る 。
タ イ ル の 並 ぺ 替 え と 、 平 方 完 成 の 式 の 変 形 が 同 一 視 で き る 。 平 方 完 成 の 式 変 形 が 理 解 で き る 。
時 間
導
入
10
分
展
開
10
分
10 分
指 導 内 容
・y=x2‑2x+3の グ ラ フ は 、 y=(x‑1):+2と 変 形 し 、 頂 点 の 座 標 を 求 め て か ら か く こ と を 復 習 す る 。
・途 中 の 式 変 形 を タ イ ル を 用 い て 考 え る 。
・タ イ ル の 種 類 を 説 明 す る 。(タ イ ル を 黒 板 に 貼 り 付 け る)
・y=x2+2x+1を 与 え ら れ て い る タ イ ル で 表 現 す る 。
・タ イ ル を 並 べ 替 え る こ と に よ っ て 正 方 形 を 作 る こ と を 示 す 。
・y;x2+4xを タ イ ル で 表 現 す る
・ タ イ ル を 並 べ 替 え て 正 方 形 を 作 る 。
・正 方 形 を 作 る た め に は ど の タ イ ル が 何 枚 足 り な い か を 気 付 か せ る 。
・タ イ ル に よ っ て 標 準 形 が 完 成 し た 後 、 頂 点 の 座 標 ・軸 の 方 程 式 を 求 め て グ ラ フ も か く 。
・2次 関 数 を タ イ ル を 用 い て 平 方 完 成 す る 問 題 を 解 か せ る 。
学 習 活 動
■ 口 口
回凹
==
‑口
十 十
肋口十 十
♂口
r
血+
+
τ口r
屡.、 、 2t
田
田4田"
+ 一 一
欝 灘 2
墨 藷 2
=
頂 点(‑2、‑4) 軸X=‑2
〈 練 習 問 題 〉
タ イ ル を 用 い て 、y=x2+6xを 平 方 完 成 し 、 そ の グ ラ フ を か き な さ い 。
指 導 上 の 留 意 点 ・評 価
・学 習 目 標 が 正 し く 理 解 で き て い る 。
・用 意 し た タ イ ル を 生 徒 に 配 布 す る 。
・用 意 し た タ イ ル は 面 積 そ が れ そ れx2、x、1で あ る こ と を 説 明 す る 。
・完 成 し た 正 方 形 は 一 辺 が2+1 の 正 方 形 に な る の で 、 x2+2x+1=(x+1)2と 変 形 で き る
・生 徒 に 配 布 し て あ る タ イ ル で、 面 積 が ゴ の タ イ ル が1枚,面 積 が ∫ の タ イ ル が4枚 用 意 で き
た か を 確 認 す る 。
・ ∫ の 係 数 が 正 の と き は 、 面 積 x2の タ イ ル の 周 り に 面 積xの
タ イ ル を 並 べ 替 え て 正 方 形 を 作 る こ と を 指 導 す る 。
・不 足 分 の タ イ ル を 斜 線 で 示 し、 不 足 分 の タ イ ル を 借 りて き て 貼 り 付 け 、 借 りて き た タ イ ル と 同 じ タ イ ル を 「一 」 を 付 け て 隣 に 貼 り 付 け る 。
ま た 、 何 故22に な る か を 考 さ せ る 。
・斜 線 部 分 に 、 借 り て き た タ イ ル を 貼 り付 け 、 正 方 形 を 作 り 、 式 で 表 す 。
・ タ イ ル を 正 方 形 に 並 ぺ 替 え る た め に は 、xの 係 数 の 半 分 の2乗
を 加 え 、 加 え た 分 を 引 い て お く と い う こ と を確 認 す る 。
一13一
時 間 指 導 内 容 学 習 活 動 指 導 上 の 留 意 点 ・評 価 2次 関 数 ン=τ2‑2∫+3を タ イ 〃=エ2‑2∫+3
ル を 使 っ て 平 方 完 成 す る と と も に 、
代 数 的 な 方 法 に よ っ て 平 方 完 成 す る ロ ー□ ・日コ
こ と を 生 徒 に 説 明 す る 。
。周 』 、1匙,
賑 一 □ ・日コ
・斜 線 部 分 は 存 在 し な い 部 分
ま 離(∫‑1)2‑1+3
と 賑 一 □ ・』
=(x‑1)'+2
め 膿 ・[E
∫ の 係 数 の 符 号 に よ ら ず 、 ヱ の 係 数 の 半 分 の2乗 を 加 え て 引 く こ と と 、 定 数 項 は 最 後 ま で 使 わ な い
10 !、》 こ と を 確 認 す る 。
分 \
2 .9匿9 頂 点 の 座 標(1,2) 軸 κ=1
0
〉 τ 算=1
5 ・代 数 的 計 算 の み で 標 準 形 を導 く練 習 翻=τ2+4τ+3の 頂 点 の 座 標,軸 の 方 程 タ イ ル で イ メ ー ジ を 作 っ て あ る
分
問 題(次 回 の 授 業 で 解 答 す る)。 式 を 調 べ て 、 グ ラ フ を か き な さ い 。 の で 、 代 数 的 に 練 習 を さ せ る 。 5分
次 回 授 業 の 予 告
(2)研 究 授 業
上 記 の 指 導 案 に 従 い 、 全 日制 課 程 普 通 科 第1学 年(習 熟 度 別 授 業 「2ク ラ ス3展 開 」 実 施)の 数 学 を 不 得 意 と す る生 徒16人 に 対 し て研 究 授 業 を 実 施 し た 。
以 下 は そ の 様 子 や 生 徒 の 解 答 例 、 参 加 者 か らの 意 見 で あ る 。
① 導 入 部 分
前 時(第3時 間 目)で 学 ん だ よ う に 、2次 関 数 の 標 準 形 か ら頂 点 の 座 標 と軸 の 方 程 式 を 求 め て グ ラ フ を か く方 が 、 関 数 を 合 成 した り対 応 表 を 作 成 し て グ ラ フ を か く よ り も 効 率 的 で あ る こ と を 復 習 し た 。y=x2+2x+1を 例 と して 、 タ イ ル に よ る 表 現 方 法 と 、 正 方 形 に 並 べ 替 え る こ と に よ っ て 標 準 形 に 変 形 で き る 手 順 を 説 明 した 。
② 作 業 の 方 法
あ ら か じ め 用 意 して お い た3種 類 の タ イ ル を 生 徒 に 配 布 し、 い くつ か の 例 を示 し た 後 、 生 徒 に タ イ ル を 並 べ 替 え さ せ 、 並 べ た 結 果 を ノ ー トに 貼 り付 け さ せ た 。 ま た 、 時 間 に 余 裕 の あ る 生 徒 に つ い て は 、 タ イ ル を 正 方 形 に並 べ 替 え る 作 業 に 対 応 す る 式 も書 か せ た 。
③ 生 徒 の 取 り組 み
具 体 的 に タ イ ル を 並 べ 替 え て 正 方 形 を 作 る と い う作 業 で あ っ た た め 、 生 徒 は 試 行 錯 誤 し な が ら も 、 パ ズ ル 感 覚 で 興 味 を も っ て タ イ ル の 並 べ 替 え の 作 業 に取 り組 ん で い た 。 習 熟 度 別 授 業 の メ リ ッ ト も あ っ て 個 別 指 導 を 行 う こ と が で き 、 内 容 が 理 解 で き る と 積 極 的
に 作 業 に 取 り組 む 生 徒 の 様 子 が 見 ら れ た 。