小 学 校
平 成5年 度
教 育 研 究 員 研 究 報 告 書
教 育 課 題
東 京 都 教 育 委 員 会
平成5年 度
教 育 研 究 員 名 簿
分科会 No. 地 区 学 校 氏 名 備 考
第
】
分 科 会
1 港 区 本 村 小 野 嵜 勝 世話人
代表世話人
2 墨 田 区 小 梅 小 梶 原 保
3 大 田 区 六 郷 小 志 村 万里子
4 中 野 区 野 方 小 村 尾 芳 之
5 板 橋 区 高 島 第 三 小 鈴 木 徳
6 葛 飾 区 木 根 川 小 長 堀 治 夫
z 立 川 市 第 六 小 富 田 清
8 町 田 市 町 田 第 六 小 中 溝 珠 枝
9 稲 城 市 稲 城 第 四 小 野 本 秀 樹
第 二 分 科 会
1 新 宿 区 淀 橋 第 一 小 矢 作 良 輔 世話入
2 江 東 区 豊 州 小 海老原 誠
3 世 田 谷 区 赤 堤 小 小 澤 英 雄
4 杉 並 区 三 谷 小 邊 見 公 子
5 練 馬 区 光 が 丘 七 小 河 原 文 江
s 江 戸 川 区 第 四 葛 西 小 田 中 博 樹
7 三 鷹 市 大 沢 台 小 清 家 千寿子
8 田 無 市 西 原 小 宮 本 隆 介
9 羽 村 市 羽 村 東 小 池 田 泰 章
第 三 分 科 会
1 台 東 区 根 岸 小 中 川 修 一
2 品 川 区 大 井 第 一 小 青 山 一 男 3 渋 谷 区 常 磐 松 小 西 山 充
4 北 区 梅 木 小 酒 井 賢 世話人
5 足 立 区 高 野 小 大 串 すみゑ
6 八 王 子 市 鹿 島 小 増 田 潔
7 昭 島 市 武 蔵 野 小 氷 川 健 治 8 多 摩 市 北 落 合 小 岩 ケ谷 仁 利 担当課長
担当主任指導主事 担当指導主事
教育庁指導部初等教育指導課長 教育庁指導部主任指導主事
教育庁指導部指導企画課指導主事
宏二一
詔精
島越藤
小生近
目 次
1H
新 しい学力観 に基 づ く指 導法 の研 究
共通研究主題設定の理由
研 究 の 内 容 ・方 法
1各 分 科 会 の 研 究 主 題 に つ い て 2研 究 の 進 め 方
皿 一 人 一 人 の よ さ を 生 か す た め の 支 援 の 在 り方(第1分 科 会)
19臼004
分科会研究主題設定の理 由 研 究 の ね らい と仮 説
実践事例
研 究 の ま とめ と今 後 の 課 題
IV児 童 が 主 体 的 に 学 習 す る た め の 支 援 の 在 り方(第2分 科 会)
120σ4
分科会研究主題設定の理 由 研 究 の ね ら い と仮 説
実践事例
研究 のまとめ と今後の課題
V一 人 一 人 の 児 童 が よ り深 い 充 実 感 を 味 わ う た め の 支 援 の 在 り方(第3分 科 会)
19臼004
分科会研究主題設定の理由 研 究 の ね ら い と仮 説 実践事例
研 究 の ま とめ と今 後 の 課 題
研 究 の ま と め と今 後 の 課 題
一1一
2り0り03﹂伍4ρ00り00∩乙ρOll11 770り9σ﹂彊ll19臼9白
共 通 研 究 主 題 一 「
新 し い学 力 観 に 基 づ く指 導 法 の 研 究
1共 通 研究主 題設定 の理 由
これ か らの 小 学 校 教 育 に お い て は,社 会 の 変 化 に 主 体 的 に 対 応 し,た く ま し く生 き る こ と の で き る心 豊 か な 人 間 の 育 成 を 目指 す と と も に,一 人 一 人 の 児 童 の 自 己 実 現 に必 要 な 基 礎 的 ・基 本 的 な 内 容 の 指 導 を 徹 底 し,個 性 を 生 か す 教 育 の 創 造 に努 め て い く こ と が 大 切 で あ る。
この よ うな 教 育 を 実 現 して い くた め に は,児 童 の 内 発 的 な学 習 意 欲 を 喚 起 す る と と も に,自 ら学 ぶ 意 欲 や 思 考 力,判 断 力,表 現 力 な ど を 培 い,個 性 を 重 視 し た授 業 の 創 造 が 必 要 で あ る。
ま た,児 童 一 人 一 人 の よ さ や 可 能 性 な ど を 重 視 し,自 己実 現 の た め に 必 要 な 資 質 や 能 力 を 養 う と と も に児 童 の 側 に 立 って 肯 定 的 な 評 価 観 に着 目 しな が ら,指 導 と評 価 の 一 体 化 に 努 め る こ とが 大 切 で あ る。
こ の よ うな 学 習 を 推 進 す る に 当 た っ て は,次 の よ うな 視 点 か ら指 導 方 法 や 学 習 材 の 開 発,評 価 の 方 法 等 の 改 善 を 図 って い く必 要 が あ る 。
1一 人 一 人 の 児 童 に 学 習 の 課 題 を つ か ま せ,進 ん で 課 題 の 解 決 に 当 た り,充 実 感 や 成 就 感 が 得 られ る よ うな 指 導 方 法 の 改 善 を 図 る。
2体 験 的 な 活 動 や 問 題 解 決 的 な 活 動 を 通 して,児 童 自 らが 意 欲 的 に学 習 を 進 め る こ とが で き る よ う学 習 材 の 開 発 と指 導 方 法 の 改 善 を 図 る。
3児 童 一 人 一 人 が 自 分 の よ さ に気 付 く と と も に,他 の よ さ を も認 あ な が ら,自 分 の よ さ を 積 極 的 に生 か す こ と の で き る よ うな 指 導 や 評 価 方 法 の 改 善 を 図 る。
4児 童 一 人 一 人 が 深 い 思 考 力 や 的 確 な 判 断 力 に 支 え られ た もの の 見 方 や 考 え 方 等 を 豊 か に表 現 で き る よ う学 習 材 の 開 発 と指 導 方 法 の 改 善 を 図 る。
以 上 の よ うな 改 善 の 視 点 に 立 っ た 指 導 法 を 工 夫 し,「 個 性 的 で 生 き生 き と した 児 童 」 「た く ま し く心 豊 か な 児 童 」 を育 成 す る こ とが 小 学 校 教 育 に お け る最 も重 要 な 課 題 と受 け 止 め 本 研 究 主 題 を 設 定 し た。
一2一
H研 究 の 内容 ・方 法
1各 分 科 会 の 研 究 主 題 に つ い て
新 しい 学 力 観 に立 った 授 業 場 面 に お け る 児 童 の 姿 は 次 の よ う に想 定 され る。
(1)一 人 一 人 の 児 童 が 自分 の よ さ や 可 能 性 を 存 分 に 発 揮 して い る。
(2)一 人 一 人 の 児 童 が 課 題 解 決 の た め に周 囲 の 人 的 ・物 的 環 境 に積 極 的 に は た ら きか け て い る。
(3>一 人 一 人 の 児 童 が 学 ん だ こ と を 新 た な 活 動 に 生 か して い る 。 (4)一 人 一 人 の 児 童 が 他 者 と の 良 好 な 関 係 を っ く り あ げ て い る 。
一 方 ,教 師 は 「一人 一 人の 児童 の主 体的 な活 動 を盛 り立 て なが ら,必 要 に応 じて児童 に は た ら きか け て い る 」 と い う姿 が 想 起 され る。
そ こで 本 研 究 で は,上 記 の よ うな 授 業 を 創 造 す る た め に 「一 人 一 人 の 児 童 の よ さ を 生 か す こ と 」 「児 童 一 人 一 人 が 主 体 的 に 学 習 す る こ と」 「一 人 一 人 の 児 童 が 深 い 充 実 感 を 味 わ う こ と 」 の 観 点 に立 って,特 に 教 師 の 児 童 に対 す る支 援 の あ り方 に 焦 点 を 当 て て,各 分 科 会 の 研 究 を 進 め る こ と に した 。 各 分 科 会 の 研 究 主 題 は,次 の と お りで あ る 。
・第 一 分 科 会 一 人 一 人 の 「よ さ」 を 生 か す た め の 支 援 の 在 り 方
・第 二 分 科 会 児 童 が 主 体 的 に学 習 す る た め の 支 援 の 在 り方
・第 三 分 科 会 一 人 一 人 の 児 童 が よ り深 い 充 実 感 を味 わ う た め の 支 援 の 在 り方 2研 究 の 進 め 方
共 通 研 究 主 題 を 具 現 化 す るた め に,各 分 科 会 で は 次 の よ うな 仮 説 を 立 て て 研 究 を 進 め た 。 (1)一 人 一 人 の 児 童 の 「よ さ 」を 引 き 出 し,個 の 「よ さ」を 認 め 合 え る よ う に し,個 に 応 じた 支 援 を 行 う こ と に よ り,主 体 的 ・意 欲 的 に学 習 に取 り組 ん で い く こ とが で き る。(第一 分 科 会) (2)児 童 一 人 一 人 が 課 題 を も ち,自 ら解 決 す る た あ の 学 習 活 動 を 支 援 す る こ とに よ り,児 童
は 主 体 的 に 学 習 す る こ と が で き る 。(第 二 分 科 会)
(3}児 童 自 らの 課 題 や 見 通 しを 生 か した 多 様 な学 習 活 動 を 教 師 が 保 障 し,一 人 一 人 の よ さ を 認 め る こ と に よ って,児 童 は よ り深 い 充 実 感 を 味 わ い,新 た な 活 動 に 取 り組 ん で い くこ と
が で き る。(第 三 分 科 会)
な お,研 究 を 進 め る に 当 た って は,特 に下 記 の 事 項 に 留 意 した 。 (1)授 業 を通 して,具 体 的 な 指 導 方 法,指 導 の 手 立 て を 検 討 す る こ と。
(2)共 通 研 究 主 題 の も と に,他 の 分 科 会 の 成 果 を 生 か しな が ら継 続 的 に研 究 を 進 め る こ と。
(3)先 行 研 究 の 成 果 を 踏 ま え て 研 究 を 進 め る こ と。
(4)共 感 的 な 児 童 理 解 を 基 に,温 か い学 級 づ く り を 進 め る こ と。
一3一
皿 第 一分科会
一 人 一 人 の よ さ を 生 か す た め の 支 援 の 在 り方
1分 科 会 研 究 主 題 設 定 の 理 由
これ まで の 学 校 教 育 で は,や や もす れ ば教 師 が 中 心 と な り,知 識 や 技 能 の み を 重 視 した り, 指 導 方 法 に お い て も画 一 的 な 一 斉 指 導 が 進 め られ が ち で あ った 。 指 導 内 容 に よ って は一 斉 指 導 が 必 要 で 効 果 的 な 場 合 もあ る が,一 人 一 人 の 児 童 の 「よ さ 」 を 引 き 出 し,発 揮 さ せ るた め に は一 人 一 人 の 児 童 の 個 性 や 能 力 に 応 じた 授 業 の 創 造 に努 め て い く こ と が 必 要 で あ る。
本 分 科 会 で は,個 の 「よ さ 」 を 『一 人 一 人 の 児 童 の 思 い や 願 い を 実 現 す る た め に,そ の 子 ど も な り に 思 考 を した り,判 断 を した り,表 現 を した りす る 活 動 の 中 で 発 揮 さ れ る個 性 的 な 働 きで あ り,周 囲 の 人 た ち か ら も共 感 を 得 られ る もの 』 と と らえ た 。
そ こで,教 師 は 「よ さ 」 を 引 き出 し,発 揮 させ る た め に,
・一 人 一 人 の 児 童 が 学 校 生 活 に お い て ,自 分 の考 えを 発表 した り,互 いの考 えを認 め た りす る こ と が で き る よ う な学 級 経 営 を 工 夫 す る。
・一 人 一 人 の 児 童 が 興 味 ・関 心 を もて る よ う に学 習環 境 を 整 え ,学 習 形態 を工 夫 す る。
・児 童 自 ら課 題 を 設 定 し,解 決 に向 けて 活 き活 き と取 り組 ん で いけ る よ うに,一 人一 人 の考 え を 尊 重 す る。
こ の よ う な 支 援 が 大 切 で あ る と考 え,本 主 題 を 設 定 した 。 2研 究 の ね ら い と 仮 説
児 童 一 人 一 人 が 意 欲 的 に 学 習 に 取 り組 む た め に,「 一 人 一 人 のrよ さ』 を 生 か す 個 に 応 じ た 支 援 の 在 り方 は ど う あ るべ き か 」 を 研 究 の ね らい と して,次 の よ うな 仮 説 を 設 定 した 。
学 習 過 程 に お い て 下 記 の3点 で,個 に 応 じた 学 習 活 動 の 支 援 を す る こ と に よ り,一 人 一 人 の 児 童 の 「よ さ 」 が 生 か され,意 欲 的 ・主 体 的 に 学 習 に 取 り組 む 児 童 を 育 成 す る こ とが で き る。
○ 一 人 一 人 の 児 童 が 興 味 ・関 心 を もっ よ うな 問 題 提 示
○ 互 い の 「よ さ 」 を 認 め 合 え る活 動 の 場 の 工 夫
○ 学 習 を ふ りか え さ せ る 自 己 評 価
一4一
研 究の構想図
社会 の要請
・自己 教 育 力 の 育 成
・基 礎 ・基 本 の徹 底
・個 性 と創 造 性 の 伸 長
・文 化 と伝 統 の尊 重
一FT一
指導上 の課題
・多 面 的 な 児 童 理 解 を図 る。
・個 を 生 か す 指 導 法 や 支 援 を工 夫 す る。
・知 識 理 解 を偏 った 評 価 に な ら な い よ うに す る。
共 通研 究主 題
新 しい学 力観 に基 づ く 指導 法 の研 究
R〒 一
̲J
共通 研究主題の分析
新 し い学 力 観 に 基 づ く指 導 法 で は,児 童 自 らが 学 ぶ意 欲 を も ち,社 会 の 変 化 に 主 体 的 に対 応 で き る資 質 や 能 力 を を 身 に つ け る こ とが も とめ られ て い る。 そ の た め に は, 一 人 一 人 が潜 在 的 に も っ て い る個 の 「よ さ」
を引 き 出 し,発揮 させ る こ とが 大切 で あ る。
都の教育課題
・国 際 理 解 教 育 の 推 進
・人権 尊 重 の 教 育 の 推 進
・社 会性 を 育 む教 育 の推 進
児童の実態
・好奇 心 が 旺 盛 だ が,学 習 意 欲 の 持 続 性 に差 が あ る
・自 分 で 判 断 し行 動 しよ う とす る子 が 少 な い。
・児 童 に よ っ て人 との関 わ りが 不 十 分 で あ る。
第1分 科会研究主題
一 人 一 人 の よ さ を 生 か す た め の 支 援 の 在 り 方
研 究 の 仮 説
学 習 過 程 に お い て 下 記 の3点 で,個 に 応 じた 学 習 活 動 の 支 援 をす る こ とに よ り,一 人 一 人 の 児童 の
「よ さ」 が 生 か され,意 欲 的 ・主 体 的 に 学 習 に取 り組 む 児 童 を育 成 す る こ とが で き る
○ 一 人 一 人 の 児 童 が 興 味 ・関 心 を もつ よ う な問 題 提 示
○ 互 い の よ さ を認 め 合 え る場 の工 夫
○ 学 習 をふ りか え させ る 自 己評 価
研 究 の 視 点
学 習 過 程
個 を み つ め る 課 題 を つ か む 課 題 を 解 決 す る 学 習 を ふ り か え る
○ 経 験 ・知 識 ・技 能 を想 い ○ 学 習 の め あ て を も っ 。 O自 分 の 方 法 で解 決 す る 。 (⊃学 習 σ)成果 を確 か め る 児 起 こ す 。 ○ 学 習 の 見 通 し を も つ 。 資 料,情 報 を 選 択 す る 。○ 自己 評 価
経験 した こ と 既 習 の 学 習 ・経 験 を生 操 作,実 験,試 技 め あ て が達 成 で き た か 知 っ て い る こ と か す 自 分 な りの 解 決 方 ○ 解 決 で き な い場 合,別 の わ か る ・で き る よ う に
童 で き る こ と 法 を考 え 計 画 を立 て る。 方 法 を 試 み る 。 な っ た か
○ 学 習 に 対 す る期 待 ・願 い ○ 課 題 の確 認 や調 整 をす る。 ○ 自分 の 考 え を発 表 す る。 楽 し く学 習 で きた か
を も つ 。 友 達 の意 見 を聴 き,参 発 表 の 方 法 を工 夫 す る。 満 足 で きた か
の こ ん な こ と を し た い 考 に す る 。 ○ 友 達 の 考 え を聴 け る 新 たな課題 を見 つけたか
で き る よ う に な り た い ○ 互 い に相 談,助 言 しな が つ相 互 評 価 をす る。
・:)友達 の 特 徴 を 知 る。 ら 学 習 を 進 め る 。 ○ 友 達 や グル ー プの 伸 び を
活 友 達 の よ い とこ ろ を知 友 達 の よ い と こ ろ を認 認 め る
る 。 め る 。 よ く な っ て き た こ̲,
○ 全 体 の 中 で の 自分 を つ か 自 分 の 足 り な い と こ ろ で き る よ う に な っ て き
動 む9 に 気 付 く。 た こ と を 出 し 合 い 認 め
合 う 。
教 ○ 多 面 的 な児 童 理 解 を す る。
・個 を とら え る観 点 ○ 教 科 目標 に そ った 問 題 提 示 の工 夫
○ 学 習 環 境 を整 え る.
・教 材 ,教 具 の充実 ○ 成 就 観 ・満 足 感 を も て る よ うな場 や 評 価 の 工 夫 興 味 ・関 心,学 力,理 ○ 課 題 を つ か ませ るた めの ・学 習 材 の 開 発 ○ 自 分 の伸 び を 確 か め る よ 師 解 や 作 業 の 速 度 思 考, 工 夫 ・ ス ペ ー ス の 活 用 う に,自 己 評 価 を 工 夫 す
生活経験 ・興 味 ・関 心 を 喚 起 ・時 間 の確 保 る 。
の ・個 の と ら え か た ・資 料,情 報 の 収 集 ・提 示 ● 学 習 形 態 の 工 夫 ・評価 計 画 支 プ レ テ ス ト,観 察 ○ 見 通 しを もた せ るた め の ・個 別,小 集 団,一 斉 ・ カ ー ド
自 己 評 価,相 互 評 価 等 工 夫 ● 個 に応 じ た対 応 つ 互 い の よ さ に 気 付 く よ う
援 ○ っ け た い 力 を 明 確 に す る 。
・つ ま づ き の 分 析,支 援
・カ ー ド等 の 作 成
・教 室 掲 示 の 工 夫
・助 言 ・ ヒ ン ト カ ー ド に,相 互 評 価 を 工 夫 す る 。
・発 表 会 ・発 見 カ ー ド
F
育 てたい児童 の具体像
・学 習 課 題 に 主 体 的 に取 り組 み,意 欲的 に解決 してい く児童
・自 ら を評 価 し次 の 学 習 に生 かせ る 児 童
・友 だ ち の よ さ を認 め,お 互 い に 高 め 合 う児 童
一5一
3実 践 事 例(第2学 年 生 活 科)
(1)単 元 名 「OOOラ ン ドを 作 って 遊 ぼ う 」 (2)単 元 の 目 標
・身 の 回 り の 材 料 や 日用 品 ,廃 材 等を 使 って動 くお もち ゃを工夫 して作 る ことがで きる。
・友 達 同 士 で 作 品 を 発 表 し合 い ,友 達 や異 学年 児 童 と楽 しく遊 ぶ ことがで きる。
〈具 体 的 目 標>
0生 活 へ の 関 心 ・意 欲 ・態 度
・身 の 回 り に あ る材 料 を 用 い て ,進 ん で お もち ゃを作 ろ う とす る。
・色 々 な お も ち ゃ に 関 心 を も って ,楽 しく遊ぼ う とす る。
○ 活 動 や 体 験 に っ い て の 思 考 ・表 現
・お もち ゃの 作 り方 や 遊 び 方 を 工 夫 す る こ と が で き る。
・友 達 と協 力 して 遊 ぶ こ と が で き る。
○ 身 近 な 環 境 や 自 分 に つ い て の 気 付 き
・身 近 な 材 料 を 上 手 に 使 う と,楽 しいお もち ゃを作 る ことがで きる。
・友 達 や 異 学 年 児 童 と楽 し く遊 ぶ こ と を 通 して ,教 え た り教 え られ た りす るよ さに気 付 く。
(3)研 究 主 題 との 関 連
① 「よ さ 」 を生 か す 工 夫
第 一 分 科 会 で は,個 の 「よ さ 」 と は,「 一 人 一 人 の 児 童 の 願 い や 思 い を 実 現 さ せ る た め に そ の 児 童 な り に 思 考 ・判 断 を し,表 現 す る 活 動 の 中 で 発 揮 され る個 性 的 な 働 きで あ り,周 囲 の 人 た ち か ら も共 感 を 得 られ る もの 」 と と らえ,生 活 科 に お い て は こ の よ う な
「よ さ 」 を 生 か す た め の 具 体 的 な 指 導 法 の 工 夫 を 次 の よ う に 考 え た 。
○ 学 習 環 境 を 整 え,学 習 形 態 を 工 夫 す る
材 料 や 道 具 を で き るだ け 豊 富 に 揃 え る と と も に,活 動 しや す い 場 を 設 定 し,児 童 に 意 欲 が 湧 い て く る よ う に す る 。 ま た,活 動 の 場 を教 室 だ け で な く,活 動 内 容 に 応 じて 場 の 設 定 を 工 夫 し た り,学 習 形 態 も グ ル ー プ 学 習 や 個 別 学 習 に 応 じて 工 夫 した りす る。
○ 一 人 一 人 の 考 え を 大 切 に す る
本 単 元 で は,児 童 の 一 番 好 き な お も ち ゃ を 題 材 に して,「 手 作 り の 世 界 に ひ とつ し か な い お も ち ゃを つ く ろ う。」 と興 味 ・関 心 を もた せ る と と も に,児 童 が こ れ ま で 生 活 の 中 で 身 に 付 け て き た 技 能 や 知 識 を 精 一 杯 は た らか せ て,自 分 の 描 い た お も ち ゃ に よ り近 い もの を 作 る こ とが で き る よ う に励 ます 。
一6一
○ 自 分 の 考 え を 表 現 した り,考 え の 違 い を 認 め 合 え る よ うに す る 。
本 単 元 の 学 習 で は,友 達 や 周 り の もの の 「よ さ 」 取 り 入 れ る こ との こ との 大 切 さ を 確 認 す る。 一 人 一 人 の 児 童 の 意 欲 を 喚 起 す る た め に 自分 の ア イ デ アを 大 切 に させ,友 達 の 「よ さ」 や 参 考 に な る と こ ろ を 取 り入 れ て もよ い こ とを 知 らせ,友 達 同 士 で 協 力
した り手 伝 った りす る こ とが で き る よ うに す る。
○ 評 価 を工 夫 す る。
一 人 一 人 の 児 童 に 期 待 す る 姿 を 明 らか に す る と と もに ,1時 間1時 間 の 授 業 に お け る児 童 の 活 動 の 様 子 や 児 童 と教 師 及 び 児 童 相 互 の 人 間 関 係 を っ ぶ さ に 見 っ め,一 人 一 人 の 児 童 の 個 性 を 生 か す よ う に 評 価 を 行 う。 ま た,児 童 が 自 分 の 学 習 の 仕 方 や 態 度 を 振 り返 り,新 た な学 習 へ の 意 欲 が 高 ま る よ うな 評 価 を 工 夫 す る。
② 教 師 の 支 援
一 人 一 人 の 児 童 の 「よ さ 」 が 発 揮 で き る よ うに す る に は,教 師が 児童 の 興味 ・関心 ・ 意 欲 を 大 切 に して い く こ と が 重 要 で あ る。 本 時 の 生 活 科 の 授 業 に お い て も,教 師 の 役 割 を 「計 画 者 」 「指 導 者 」 「支 援 者 」 と 位 置 付 け,児 童 の 「よ さ 」 を 引 き出 し,発 揮 さ せ よ
う と した 。
○ 計 画 者(プ ラ ンナ ー)と して
・生 活 科 は具 体 的 で 体 験 的 な 活 動 の 連 続 で あ り,そ の活 動 の 中で 児童 の偶 発的 な活 動 も見 通 した 事 前 の 計 画 が 大 切 で あ る。
・教 師 は 児 童 の 興 味 ・関 心 等 に つ い て の 理 解 を 深 め て,児 童 と同 じ視 線 で 学 習 材 を 探 した り調 べ た り して,こ れ らに 基 づ い て 活 動 計 画 を 立 て る。
○ 指 導 者(リ ー ダ ー)と して
・教 師 は児 童 に ど の よ う な 活 動 や 体 験 を させ ,何 に気 付 かせ るか な ど,ね らい を達成 す る た め の 手 立 て と見 通 しを もっ 。
・活 動 の 場 面 で は ,「 子 ど も と一緒 に作 るとい う姿勢 」 を もっ。
・資 源 の 大 切 さ に も触 れ ,道 具の 使 い方 な どの安 全 にっ いて もきちん と指導 す る。
○ 支 援 者(サ ポ ー タ ー)と して
・教 師 は 事 前 に 見 通 しを も って 指 導 計 画 を 立 て るが ,児 童 た ちの 活動 が始 まる と支 援 者 と して の 立 場 に 立 っ 。
・児 童 の 意 欲 や 自発 性 を 大 切 に し,認 め励 ま し,教 師 自身 が 児童 の活 動 に共感 的 に接 す る 。
一7一
(4)児 童 の 実 態
○ 子 ど もた ち は,作 業 や 観 察 を した り,調 べ た りす る 体 験 的 学 習 が 主 な 生 活 科 が 大 好 き で あ る。 初 め て 知 った こ と や 見 た こ と,経 験 した こ と な どを 盛 ん に 発 表 した が る 。
お も ち ゃに つ いて は,1年 生 で ブ ン ブ ン ご ま や どん ぐ り ご ま 作 り を 行 っ た 。 紙 飛 行 機 な ど の 遊 び道 具 作 り は,喜 ん で 行 う。
○ 理 解 や 作 業 の 遅 れ が ち な 子 に 対 して は,ほ とん どの 子 が 手 を 差 し伸 べ よ う とす る 優 し さが あ る。 しか し,一 緒 に 考 え て い く と きの 手 順 や 手 立 て が わ か らな い た め に,押 しっ けが ま し くな って しま う こ とが 多 い 。
(5)活 動 計 画(全10時 間 扱 い)
① 動 くお もち ゃ を 作 る 。
②OOOラ ン ドを 作 る。
(6)本 時 の 展 開
① ね ら い
② 展開
3/10時
・動 く お も ち ゃ を 考 え よ う。
・動 く お も ち ゃ を 作 ろ う 。
・000ラ ン ドの 計 画 を 立 て よ う 。
・000ラ ン ドで 遊 ぼ う。
・動 く お も ち ゃ を 作 る。
・自 分 や 友 だ ち の よ さ に 気 付 く 。
2時 間 3時 間 3時 間 2時 間
評 価 基 準(◎ 関心 ・意 欲 ・態度 ○思 考 ・判 断 △ 表現 口気 付 き)
児 童 の 活 動
○ お もち ゃ作 り を 始 め る。 ◎ ○
○ 作 品 を 見 せ 合 った り,
工 夫 した り改 良 した り す る 。 ◎ △ 口 相 談 し合 っ た り して
○ 自 分 の 作 品 の よ さを 発 表 す る。 △ ○
教 師 の 支 援
・材 料 と 道 具 は ,使 い 易 い よ うに コ ー ナ ー に 置 き,そ ろ え て お く。
・作 業 場 と 遊 び 場 を 分 け て お く。
・修 理 ・お 助 け 工 場(教 師 担 当)を 用 意 す る 。
・遊 び → 工 夫 と 繰 り 返 し行 う よ う に さ せ る 。
・友 だ ち の 作 品 の よ い と こ ろ を 見 る よ う に さ せ る 。(動 き 方,で き上 が り,動 か し 方 等)
・作 業 の 困 難 な 子 に は 援 助 す る 。
・友 だ ち と 一 緒 に 遊 ん だ り ,競 争 させ た りす る 。
・ さ ら に 工 夫 で き る と こ ろ を 考 え さ せ る 。
一g一
③ 評 価 ・動 くお もち ゃが 作 れ た か 。
・自分 や 友 達 の よ さ に 気 付 い た か 。 (7)考 察
本 時 の 学 習 で は,一 人 一 人 の 児 童 の 思 い 描 い た設 計 図 を 参 考 に しな が ら,お もち ゃ作 り を 行 った 。 ま た,材 料 や 道 具 を で き るだ け 豊 富 に揃 え る よ うに 学 習 環 境 を 整 え た 。
そ こで,児 童 は設 計 図 と 用 意 さ れ た 材 料 や 道 具 を 前 に して,意 欲 的 に お も ち ゃ作 り を 行 っ た 。 形 や 模 様 を 工 夫 して い る,自 動 車 の 車 輪 の 取 り付 け 方 に 努 力 して い る,浮 力 を 考 え な が ら船 作 り に 励 ん で い る,ゴ ム を 動 力 と して 利 用 しよ う と考 え て い る とい う よ う に,一 人 一 人 の 児童 が 課 題 の 解 決 に 向 け て 活 動 して い た 。
しか し,例 え ば,牛 乳 キ ャ ップ を 車 輪 に して も動 か な い と指 導 者 が 分 か って い る と き に, 児 童 に ど の よ うに 働 き か け るの が 「支 援 」 な の か,支 援 の 時 期 と方 法 に っ いて 詳 し く考 え
る こ と が 課 題 と して 残 っ た 。ま た,年 間 指 導 計 画 の 中 で,他 教 科 の 学 習 内 容 と の 関 連 を し っ か り と 位 置 付 け て お く こ と,自 己評 価 法 の 工 夫,環 境 の 整 備 等 が 課 題 と して 残 った 。 4研 究 の ま と め と 今 後 の 課 題
本 分 科 会 で は,研 究 の 仮 説 に 基 づ い て 実 証 授 業 を 行 い,そ の 結 果,次 の よ うな こ と が 明 ら か に な って き た 。
(1)研 究 の 成 果
① 個 の 興 味 ・関 心 ・技 能 ・知 識 ・願 い を 生 か した学 習 過 程 を通 して,一 人 一 人 の 児 童 の
「よ さ」 を 発 揮 さ せ る こ とが で きた 。
② 互 い に 認 め 合 う場 を 設 定 す る こ と に よ って,意 欲 的 に 知 識 や 技 能 を 身 に 付 け よ う とす る態 度 が で きた 。
③ 学 習 カ ー ドな ど を 活 用 し,自 己評 価 ・相 互 評 価 を さ せ る こ と に よ っ て,新 た な 意 欲 を もた せ る こ とが で きた 。
(2}今 後 の 課 題
① そ れ ぞ れ の 学 習 場 面 で ど の よ う な こ とが 「よ さ 」 な の か,ま た,そ れ を 生 か す に は ど の よ うな 支 援 が 適 切 な の か,共 通 理 解 を 深 め る 。
② 児 童 の 発 想 や 選 択 を 尊 重 しな が ら,学 習 計 画 や ね ら い を 達 成 して い く方 法 を 工 夫 す る。
③ 自 分 や 他 の 「よ さ 」 を 認 め る こ とが で き る 評 価 方 法 を 工 夫 す る。
一g一
N第 二分 科会
児 童が 主体 的 に学 習 す る ため に の支援 の在 り方
1分 科 会 研 究 主 題 設 定 の 理 由
新 しい 時 代 に生 き る 子 ど もた ち に 求 め られ る 資 質 は,「 何 事 に も興 味 ・関 心 を も って 取 り 組 む 意 欲 や 態 度 」 や 「い か な る 困 難 に ぶ つ か って も強 くた く ま し く乗 り越 え る こ と の で き る 強 靱 な 意 志 力 」,「課 題 を 解 決 す る た め に 必 要 な 思 考 力 や 判 断 力,創 造 力,想 像 力 」等 で あ る
と考 え る 。
そ こで 本 分 科 会 で は,こ れ ま で の 教 師 が 中 心 と な って 授 業 を 進 め が ち で あ っ た 授 業 形 態 を, 児 童 一 人 一 人 が 自 ら課 題 を も ち,そ の 課 題 を 自 ら解 決 で き る よ うに,教 師 が す る こ と に よ り, 児 童 は 主 体 的 に学 習 す る よ う に な る と考 え た 。 そ して,そ の た め に 必 要 な 教 師 の 支 援 の 視 点 を 次 の よ う に 定 め た 。
(1)興 味 ・関 心 が もて る よ うな 学 習 材 を用 意 す る。
(2)課 題 解 決 に 必 要 な学 習 材 や 学 習 情 報 を 用 意 す る。
(3)自 己実 現 の 喜 び や 成 就 感 を もた せ る よ う に す る。
教 師 が この よ う な 視 点 に 立 ち,支 援 を 行 う こ と に よ っ て,一 人 一 人 の 児 童 が 主 体 的 に学 習 に 取 り組 む よ うに な る と考 え,研 究 主 題 を 「児 童 が 主 体 的 に学 習 す るた め の 支 援 の 在 り方 」 と設 定 した 。
2研 究 の ね ら い と 仮 説
児 童 一 人 一 人 が 主 体 的 に 学 習 に 取 り組 む た め に,学 習 活 動 を ど の よ う に 支 援 す れ ば よ い か を 明 らか にす る た め,次 の よ うな 仮 説 を 設 定 し,研 究 を 進 め る こ と に した 。
児 童 一 人 一 人 が 自 ら課 題 を もち,そ の 課 題 を 自 ら解 決 で き る よ う に,教 師 が す る こ と に よ り,児 童 と主 体 的 に 学 習 す る よ うに な る。
一10一
研究の構想図
(教育課 程改善 の方針)
○心の教 育の充 実
〔⊃自己教 育力 の育成
●基礎 ・基本 の重視 と個性 化教育 の推進
り文化 と伝統 の尊重 と国際理解 教 育の推 進
(指導土 の課題)
考活活思の習ス器学足ナ機足的不イ育不験のマ教用体動
・結 果 重 視 主 義
・個 に 応 じ た 支 援 の 不 足
共通 研究 主題
しづ究
新基研
い 学 力 観 に く 指 導 法 の
(都の教 育課題 と重点) 学校 の課題
・人権尊 重教育 の推進
・社会性 を育 む教育の推 進
・国際 理解教育 の推進 指導 の重点
・学習 指導の 改善 ・充 実
・生活 指導 ・進 路指導 の充実
・健康 ・安全 指導の充 実
一
〈共 通研究 主題の 分析〉新 し い 学 力 観 に 基 づ く指 導 法 で は,児 童 の内 発 的 な 学 習 意 欲 を喚 起 し,自 ら 学 ぶ 意 欲,関 心, 態 度,思 考 力,判 断 力,表 現 力 等 を育 て る こ と
が 求 め ら れ て い る 。
し た が っ て,児 童 が 内 発 的 な 学 習 意 欲 に支 え られ て,主 体 的 に 学 習 活 動 を行 う こ とが で き る よ う な教 師 の 支 援 の 在 り方 が 重 要 と な る 。
(児 童 の 実 態)
☆情報 量が豊 富 ★意 欲の不 足
☆好奇 心旺盛
☆体験 的学習 を 好 む
★教 師の指 示待 ち傾 向
★表 現力 の不足
第2分 科 会研 究主題
児童が 主体 的 に学 習 す るための 支援 の 在 り方
〈研 究 の仮 説 〉
児 童 一 人 一 人 が 自 ら課 題 を も ち,そ の 課 題 を 自 ら解 決 で き る よ う に教 師 が 支 援 す る こ と で,児 童 は 主 体 的 に学 習 す る よ う に な る 。
〈研 究 の 視 点 〉
過程 課 題 を つ か む 課 題 を 解 決 す る 課 題 を達 成 し、 発 展 させ る 児 ○ 学 習 材 か ら興 味 ・関 心 を も ち,自
分 の 課 題 を つ か む 。
○ 自 分 な りに課 題 解 決 の 方 法 を 考 え, 取 り組 む。
○ 自己 評 価 す る。
童 ○ 学 習 の成 果 を情 報 交 換 し,互 い に
の ○課題 に対 して今 までの学習 や経験 ・課 題 解 決 に役 立 っ 資 料 や材 料 を み 認 め 合 い,高 め 合 う 。 活 を生 か し,解 決 へ の 見 通 しや計 画 つ け て 調 べ る 。
動 性 を も つ 。 ・自分 の考 え を 発 表 す る。 ○ 学 習 した こ と を生 か す。
・友 達 の 考 え も参 考 に す る。
○ 個 々 の実 態 を 把 握 し,興 味 ・関 心 ○課題解決 に必 要 な学習材 や学 習情 ○ 自 己評 価 の 場 を設 け る。
が もて る よ うな 学 習 材 を用 意 す る。 報 を用 意 す る 。
教 ・学 習 材 の精 選 ・教 育 機 器 の活 用 ○ 解 決 へ の 努 力 を認 め,励 ま す 。
師 ・視 聴 覚 教 材 の 利 用 (VTR,コ ン ピ ュ ー タ,OHP,
の 映写機等) ○ 成 就 感 や 満 足 感 が もて る よ うな 学
支 ○ 一 人 一 人 の課 題 を検 討 す る。 ・学 習 シ ー トや ヒ ン ト カ ー ド の 用 意 習 成 果 の発 表 の 場 を設 け る。
援
○ 解 決 に必 要 な 時 間 を保 障 す る。 ○ 発 展 的 課 題 へ の 意 欲 づ け を す る。
○ 学 習 形 態 を工 夫 す る。
〈育 て た い 児童 像 〉
・自 ら課 題 を つ か む こ とが で き る児 童
・課 題 を 自 ら解 決 す る こ とが で き る児 童
一11一
3実 践 事 例(第6学 年 体 育 科)
Ill単 元 名 機 械 運 動 「跳 び 箱 運 動 」 (2)単 元 の ね らい
(3)研 究 主 題 と の 関 連
本 分 科 会 の 研 究 主 題 で あ る 「児 童 が 主 体 的 に学 習 す る た め の 支 援 の 在 り方 」 を 受 け,体 育 の 授 業 で は 児 童 が 主 体 的 に取 り組 む こ と が で き る 学 習 過 程 を 「課 題 を つ か む 」 「課 題 を 解 決 す る」 「課 題 を 達 成 し,発 展 さ せ る 」 と押 さ え,学 習 に 対 す る 児 童 の 姿 を 下 記 の よ う
に 設 定 した 。
① 運 動 の 内 容 が 分 か り,方 法 や 順 序 が 分 か る 。
② 試 して み て,自 分 の 力 が 分 か る 。
③ ど ん な 学 習 を して,ど こ に 目標 を 設 定 す る の か,自 分 の 力 に適 し た課 題 を っ か む 。
④ 解 決 の 方 法(練 習 方 法)が 分 か る。
⑤ 自分 に あ っ た 学 習 計 画 が 立 て られ る。
⑥ 安 全 に 気 を っ け,約 束 を 守 り,助 け 合 って,根 気 強 く練 習 が で き る。
⑦ 進 歩 の 状 況 が 分 か り,評 価 ・反 省 して 次 の 課 題 を っ か む 。
ま た,上 記 ① か ら⑦ に 見 られ る よ う な 児 童 の 姿 を 具 現 す る た め に,つ ぎの よ う な教 師 の 支 援 が 大 切 で あ る と 考 え た 。
0運 動 に っ い て の オ リエ ンテ ー シ ョ ンを 十 分 に 行 う。 ①
○ 自 分 で 課 題 を っ か め な い 児 童 に助 言 す る 。 ②
○ 易 か ら難 へ と達 成 可 能 な 発 展 的 課 題 の 意 欲 づ け を す る。 ③
○ 学 習 材 ・学 習 形 態 ・学 習 環 境 の 場 の 設 定 に っ い て 工 夫 す る 。 ④ ⑤ ⑥
○ 児 童 の 考 え を 大 切 にす る。
○ 課 題 解 決 に 必 要 な 時 間 を 確 保 す る。
○ 認 め 励 ま す こ とで 意 欲 を も た せ る。
0自 分 もで き た と い う体 験 を 重 ね させ 成 就 感 や 満 足 感 を 味 わ わ せ る。
(4)児 童 の 実 態
明 る く闊 達 な 児 童 が 多 い。 与 え られ た 課 題 に 対 して は,こ っ こっ と 真 面 目 に 取 り組 む 。 しか し,自 ら課 題 を 見 出 そ う と す る姿 勢 が あ ま り見 られ な い 。 ま た,創 意 工 夫 して 課 題 を 解 決 しよ う とす る態 度 もあ ま り身 に 付 い て い な い 。 そ こ で,本 研 究 主 題 に あ る よ うに,児 童 が 主 体 的 に 学 習 す る た め の 教 師 の 支 援 が 大 切 で あ る と考 え た 。
⑦⑥⑥⑥⑦
一12一
本 時 の 体 育 の 学 習 に 対 す る 児 童 の 実 態 は,次 の と お り で あ る 。
・体 育 の 学 習 好 き … …20名 普 通 … …11名 嫌 い … …1名
・跳 び 箱 運 動 好 き … …21名 普 通 … …10名 嫌 い … …1名
・跳 び 箱 運 動 で は 「新 し い 技 が で き る よ う に な っ た と き 」 に や る 気 が 出 て く る の に 対 し て ,
「跳 べ な い と き 」 「前 に 跳 べ た の に 跳 べ な く な っ て と き 」 に っ ま ら な い と 感 じて い る 。
・上 達 す る に は 「繰 り返 し の 練 習 」 「で き る 人 に 教 わ る 」 が 多 く あ げ られ て い る
。 (5)学 習 過 程 〈跳 び 箱 運 動:4時 間6回 扱 い 〉
段 階 課 題 を っ か む 課 題 を 達 成 し,発 展 す る
回 112 3(本 時)45 6
関 0進 ん で 運 動 に取 り組 も O技 に 挑 戦 す る 楽 し さ や 技 が で き る楽 しさ を 求 め て 意 欲 心 う と す る 。 的 に 運 動 しよ う と す る 。
査
ね 最 ○ 励 ま し合 って 運 動 しよ ○ 友 だ ち の 動 き を 見 て,互 い に 励 ま し合 っ て 運 動 し よ う
熊 う と す る 。 と す る 。
、
度 ○ き ま りを 守 り,場 の 安 全 に 留 意 して 運 動 しよ う とす る。
り 思
考 0自 分 に適 した め あ て を ○ 自 分 の め あ て を 達 成 す る た め に,活 動 の 仕 方 を 考 え た い
判9
断
み つ け,学 習 の 見 通 し を も つ こ と が で き る 。
り練 習 法 補 を 工 夫 した りす る こ とが で き る。
技 ○安定 した動作で自分の ○ 踏 み 切 り か ら 着 地 ま で 安 定 した 動 作 で 開 脚 跳 び ・か か 能 跳 べ る技 が で き る 。 え 込 み 跳 び ・頭 は ね 跳 び が で き る。
OVTR,図,学 習 資 料 ○ 自分のめあてを達成するた O自 分 の め あ て が 達 成 で 学 で跳 び箱運動の学習の め に,工 夫 し て 練 習 す る 。 き た か 確 か め る。
ね らい や 方 法 を 知 る。 0自 分 の め あ て に つ い て,追 0学 習の成果を発表 し確 習 ○ 開 脚 跳 び,か か え 込 み 加 ・修 正 を す る 。 か め 合 う。
跳 び,頭 は ね 跳 び を し 《め あ て ① 》 ○ 互 い の 進 歩 を 認 め 合 う。
活 て 自分 の 力 を知 る 。
○ 自 分 に 適 した め あ て を
○ 今 で き る技 に 取 り組 み,で き ば え を 確 か め る 。
も つ 。 《め あ て ② 》
動 0学 習の場 の使 い方や き ○ 少 し努 力 す れ ば で き そ うな ま り を 知 る 。 め あ て を 決 め る。
○ 学 習 カ ー ド等 で 運 動 の ○ 学 習 資 料 や カ ー ドを も と に 0互 い に 進 歩 した と こ ろ 教 方 法 を 知 らせ る。 め あ て を 明 確 にっ か ま せ る。 を 見 い 出 し,成 就 感 ・
師の ○ 技 能 の ポ イ ン トを 確 認 《め あ て ① 》 満 足 感 を もた せ る。
支 さ せ る 。 ○ 踏 み 切 り ・着 手 ・着 地 に気 0互 い の 努 力 を 認 め 合 い, 援 ○ 各 自 に 適 した め あ て が を っ け さ せ る 。 達 成 で き た もの を 確 認
・
留 意
もて る よ う に助 言 す る。
○ 学 習 の き ま りや 場 の 設
《め あ て ② 》
○ 練 習 の 場 で の ポ イ ン トを お
さ せ る 。
点 定 の 仕 方 を 理 解 さ せ る。 さ え,必 要 に 応 じて め あ て を 修 正 させ る 。
一13一
(6)本 時 の 学 習
① 本 時 の ね らい
心欲度関意態
思考 判断 技能
○ め あ て に 向 か って,根 気 強 く運 動 しよ う とす る。
○ 互 い に 励 ま し合 い な が ら運 動 しよ う とす る。
Oき ま りを 守 っ て,安 全 に留 意 して 運 動 しよ と うす る。
○ 自 分 の め あ て を 達 成 す る た め に, る 。
練 習 方 法 を 考 え た り工 夫 し た りす る こ とが で き
0踏 み 切 りか ら着 地 ま で 安 定 した 動 作 で 開 脚 跳 び ・か か え 込 み 跳 び ・頭 はね 跳 び が で き る。
② 本時の展開
時 学 習 活 動 教 師 の 支 援 ・留 意 点 評 価
3
1.集 合 し,整 列 す る 。 2.準 備 運 動 を す る 。
O本 時 の 学 習 へ の 意 欲 を 高 め る。
40
3.跳 び 箱 の 準 備 を す る。
4.跳 び 箱 運 動 を す る。
《め あ て① 》
○ 今 で き る跳 び 越 し方 や 高 さ ・向 き に 挑 戦 しで きば え を 確 か め る。
《め あ て ② 》
○ 少 し努 力 す れ ば で き そ う な跳 び 方 や 跳 び 箱(高 さ ・向 き)に 挑 戦 し, で きば え を確 か め る 。
○ 安 全 に 気 を っ け て 準 備 さ せ る 。
○ 自 分 の 力 や め あ て に 合 っ た 練 習 を 根 気 よ くや って い る 児 童 に 賞 賛 や 励 ま しの 言 葉 か け を す る 。
○ 踏 み 切 り ・着 手 ・着 地 な ど に 気 を つ け る よ う助 言 す る。
○ め あ て に 向 か っ て 繰 り返 し取 り組 ん で い る 児 童 を 賞 賛 す る 。
○ め あ て を達 成 した 児 童 を 全 体 に紹 介 す る。
}一 一
〇 自分 に 適 した め あ て を もて た か 。
○ 自分 の で き ば え を 確 か め る こ と が で きた か 。
45
5.本 時 の 学 習 を 振 り 返 り,次 時 の め あ て を も た せ る 。
6.整 理 運 動 を す る 。 7.片 付 け を す る 。
○ 学 習 の 振 り返 り を 具 体 的 に 行 う こ と に よ り,次 時 の あ あ て を もて る よ うに す る。
○ め あ て に 向 か って 進 ん で 運 動 した か
一14一
(7)授 業 の 考 察
○ 本 時 の 学 習 で は,課 題 を つ か む 段 階 で,VTR教 材 や学 習 カ ー ド等 を 使 って 十 分 な オ リエ ンテ ー シ ョ ンを 行 っ た た め,一 人 一 人 の 児 童 が 学 習 の め あ て を も って 取 り組 み 主 体 的 に 学 習 す る こ と が で きた 。 そ れ は,児 童 が 跳 び 箱 に 興 味 ・関 心 を 抱 い た た め 」 「児 童 が 自 分 の 能 力 に あ っ た め あ て を 設 定 す る こ と が で き た た め 」 等 に よ る もの と考 え る 。
学 習 終 了 後,児 童 の 学 習 カ ー ドにrわ た し は,テ レ ビを 見 て(VTR教 材)自 分 の 目 標 が は っ き り した 。 跳 び 箱 は あ ま り好 き で は な か っ た け れ ど,少 しや る 気 が 出 ま した 。』
と あ っ た が,教 師 の 支 援 の 一 っ で あ る と押 さ え た 「オ リエ ンテ ー シ ョ ンを 十 分 に 行 う 」 こ と の 効 果 が 出 た もの と思 わ れ る。
○ 一 人 一 人 の め あ て を 生 か す た め に,授 業 で め あ て ① と め あ て ② の 流 れ を 取 り入 れ た 。 め あ て ① で,今,も って い る 力 で 運 動 を 楽 しむ こ と に よ り,成 就 感,満 足 感 を児 童 が 十 分 に 味 わ う こ とが で き,難 しい こ と や 新 しい こ と に挑 戦 す る 意 欲 が 湧 い て く る こ と が 分 か った 。
児 童 の 学 習 カ ー ドに,r私 は,開 脚 跳 び で 第 一 踏 み 切 り を 遠 くか らす る こ とを め あ て
① に した け れ ど,何 回 か 練 習 して 前 よ り し っか りで き る よ うに な った の で,め あ て ② の か か え 込 み 跳 び 箱 第 五 段 横 を 跳 ぶ こ と が で き る よ う に な り ま した 。』 と い う もの が あ っ た が,こ れ も教 師 の 支 援 の 一 つ で あ る と 考 え,i易 か ら難 へ と 達 成 可 能 な 発 展 的 課 題 に よ る 意 欲 づ け を す る。」 を 実 証 した も の と 考 え る。
○ 本 時 を 通 して,次 の こ と が 今 後 の 課 題 と して 明 らか と な った 。
・学 習 カ ー ドな ど の 活 用 を 通 して 児 童 一 人 一 人 が 自 己 評 価 が で き る よ う に な った が 児 童 相 互 に よ る評 価 法 の 開 発 や 評 価 の 工 夫 が 必 要 で あ る 。
・教 師 が 児 童 一 人 一 人 の 学 習 の め あ て に 対 して ,適 時,適 切な 支援 を行 え るよ うな方法 等 の 開 発 や 工 夫 を す る。
一15一
4研 究 の ま と め と 今 後 の 課 題 (11研 究 の 成 果
本 分 科 会 で は,児 童 が 主 体 的 に 学 習 す る た め の 支 援 の 在 り方 に視 点 を お いて,新 しい 学 力 観 に 基 づ く指 導 法 の 研 究 を 進 め て き た 。 この 研 究 の 中 で は,児 童 が 学 習 課 題 を っ か み 解 決 に 向 け て 活 動 す る 一 人 一 人 の 児 童 を 教 師 が ど う支 援 して い くか に 着 目 し,「 課 題 を っ か む 」 「課 題 を 解 決 す る 」 「課 題 を 達 成 し,発 展 させ る 」 の 学 習 過 程 ご と に 教 師 の 支 援 の 在 り 方 と 児 童 の 姿 を 明 らか に して き た 。
そ の 結 果,次 の こ とが 明 らか に な っ た 。
・課 題 を っ か む 段 階
興 味 ・関 心 が もて る よ うな 学 習 材 を 用 意 す る こ と に よ って,課 題 解 決 へ の 見 通 しを も ち,自 分 で 学 習 計 画 を もて る よ うに な っ た 。
・課 題 を 解 決 す る
視 聴 覚 教 材(VTR,OHP,映 写 機,掛 け 図 等)や コ ン ピ ュ ー タ,図 書 教 材 な ど 課 題 解 決 に 必 要 な学 習情 報 を 適 時,適 切 に 提 供 す る こ と に よ って,児 童 は 学 習 コー スの 選 択 が 可 能 と な り,解 決 の 方 法 が 分 か り,主 体 的 に 学 習 に取 り組 む こ とが で き る よ う に な っ
た 。
な お,コ ン ピ ュ ー タ を 活 用 した 授 業 で は,一 人 の 児 童 が コ ン ピ ュ ー タを 一 台 使 用 す る よ り,二 人 の 児 童 が 一 台 の コ ン ピ ュー タを 活 用 す る 方 が,児 童 相 互 の 情 報 交 換 や 解 決 方 法 の 見 直 しが 図 られ,課 題 解 決 に は 良 い 結 果 を 示 す こ とが 分 か っ た 。
ま た,児 童 相 互 の 情 報 交 換 や 解 決 方 法 の 見 直 しが 図 られ る よ うに な った 。
・課 題 を 達 成 し,発 展 させ る
児 童 の 自 己 評 価 の 場 を 設 け,教 師 の 一 人 一 人 の 児 童 に 応 じた適 切 な 賞 賛 や 激 励 に よ っ て 児 童 に 新 しい学 習 課 題 へ の 意 欲 づ け を す る こ とが で き た。
(2)今 後 の 課 題
・教 師 が 児 童 一 人 一 人 の 学 習 の め あ て に 対 して ,最 も適 切 な 支援 を行 うこ とが で きる方 法 の 開 発 や 工 夫 を す る。
・学 習 過 程 の 各 段 階 ご との 教 師 の 支 援 の 在 り方 と と もに,全 教 育 活 動 に お け る 支 援 の 在 り 方 も研 究 す る 。
・児 童 相 互 に よ る評 価 の 研 究 を す る。
一16一