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不動産流通市場改革に向けた最近の取組 平成 26 年 8 月 土地 建設産業局 不動産業課 Ministry of Land, Infrastructure, Transport and Tourism

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不動産流通市場改革に向けた最近の取組

平成26年8月

土地・建設産業局

不動産業課

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中古戸建て住宅の建物評価の改善

事業者間連携等消費者ニーズに対応した取組の促進

不動産情報の収集・蓄積・提供システムの整備

宅建業者及び従業者の資質の向上

インターネットを活用した重要事項説明等の検討

目次

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<座 長> 吉田 倬郎  工学院大学 建築学部 建築学科 教授 <委 員> 市川 三千雄 (公社)全国宅地建物取引業協会連合会 専務理事 小松 幸夫  早稲田大学 理工学術院 創造理工学部 建築学科 教授 中北 均   (一社)不動産流通経営協会 運営委員会 委員長 中島 正夫  関東学院大学 建築・環境学部 教授 中城 康彦  明海大学 不動産学部 教授 北條 誠一郎 (公社)日本不動産鑑定士協会連合会 調査研究委員会 委員長 <オブザーバー> (一財)建設物価調査会、(独)建築研究所、(公財)不動産流通近代化センター、 国土交通省土地・建設産業局企画課、住宅局住宅生産課、国土技術政策総合研究所 <事務局> 国土交通省土地・建設産業局不動産業課、住宅局住宅政策課、(一財)日本不動産研究所

中古住宅に係る建物評価手法の改善のあり方検討委員会について

委員会における検討事項 委員 第1回 平成25年8月28日 第2回 平成25年11月12日 第3回 平成25年12月20日 第4回 平成26年2月21日 第5回 平成26年3月17日 検討スケジュール ○現在、中古住宅流通市場において、築年数のみを基準とする評価(築後20~ 25年で建物価値をゼロとみなす)が一般的であることから、必ずしも個別の住 宅の本来の価値を考慮した適正な建物評価が行われているとは言い難い。 ○また、リフォームやリノベーションによる建物の価値の増分に関する客観的な 指標がなく、取引における市場価格や金融機関の担保価値にリフォーム部分 が必ずしも適正に反映されていない。 実際の使⽤用価値で評価 本来あるべき住宅宅の使⽤用価値 価格 築年 土地 建物 適正なメンテナンスをすれば価値 が上昇し、資産価値が維持される 築後20〜~25年年で建物価値は0 住宅宅の現状の市場価値 価格 築年 20~25年 土 地 建 物 ・リフォームをしても価値の 下落ペースが変わらない ・メンテナンス状況によって は、建物がマイナス価値 評価となる場合もある 20~25年 ○本委員会においては、中古住宅の流通促進・活用に関する研究会報告書において示された方向性を踏まえ、内外装・設備の更新による 価値の増分を含めた建物の実態上の価値を適正に反映できるよう、原価法における建物評価方法の改善のあり方を検討し、中古住宅 取引の関係者が共通の基準として参照できるよう指針としてとりまとめる。 4

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<図1> ・原価法は市場に定着しており、また、補修・修繕・更新(以下「補修等」という)による価値の回復(場合によっては向上)を積極的に 評価することが可能な評価手法。このため、原価法の運用改善・精緻化により中古戸建て住宅の建物評価の現状を改めてゆくア プローチが妥当。   ・原価法は評価の時点における対象不動産の再調達原価を求め、この再調達原価について減価修正を行って対象不動産の試算 価格を求める手法であるが、現在の中古戸建て住宅に係る評価では、当該住宅の状態にかかわらず、従来の取引市場で形成さ れた「市場価格」の相場が参照され、築20~25年で一律に価値をゼロとする減価修正が行われることが一般的。   ・本指針においては、原価法について、 ①人が居住するという住宅本来の機能に着目した価値(使用価値)を評価の対象とし、 ②個別の住宅の状態に応じて使用価値を把握し減価修正を行う ことを基本的な方向としている。   ・住宅の使用価値を左右する要因としては、新築時の設計や施工状態、耐震性能や省エネ性能の程度等の要素もあり、これらの要 素を適切に評価に反映する方法は今後の検討課題。

中古戸建て住宅に係る建物評価の改善に向けた指針

【ポイント1】中古住宅の建物評価改善の基本的方向性

・中古戸建て住宅の流通市場においては、住宅の流通の実態や建築技術の現状に反し、全ての住宅が一律に経年減価し、築後2 0~25年程度で市場価値がゼロとなるとされる評価慣行が存在。 ・本指針は、主として中古戸建て住宅の流通時における建物の評価について、人が居住するという住宅本来の機能に着目した価値 (「市場価値」と異なる概念のため本指針においては「使用価値」という。)に係る評価のあり方を提言。 ・さらに、評価にあたって参考となるデータを収集・整理することで、評価の実務において市場価値に加えて住宅の使用価値も併せ て把握できる環境を整備し、取引市場への新たな評価の浸透を図る。 【本指針策定の目的】 【建物評価の改善のあり方】 住宅宅の現状の市場価値 ・リフォームをしても価値の下 落ペースが変わらない ・メンテナンス状況によっては、 建物がマイナス評価となる 場合もある 実際の使⽤用価値で評価 本来あるべき住宅宅の価値 価格 築年 A.各部位ごとの建物の耐用年数の 把握 B.リフォームによる価値回復・向上 の反映方法を検討 20~25年 B A 価格 築年 20~25年 5

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・本指針が対象とするのが、取引時点における評価であることに鑑みると、住宅の各部位が本来要求される機能を維持しており、取 引の際に社会通念に照らして通常価値があるとみなされる期間(取引後も当該部位が引き続き使用されると認められる期間)を耐 用年数ととらえることが適当。 <表1> <図2>

中古戸建て住宅に係る建物評価の改善に向けた指針

【ポイント2】原価法の運用改善・精緻化の枠組み

・住宅を構成する部位は、それぞれその機能を維持することができる期間(耐用年数)やそれらが低下する要因が異なるため、住宅 を一体として減価修正するのではなく、耐用年数が異なる各部位ごとに減価を把握した上で住宅全体の価値を導き出すことが合 理的。 ・このため、住宅を構成する各部位について、材の性質、劣化要因等の観点から、住宅を大きく基礎・躯体部分と内外装・設備部分 に分類し、さらに補修等の頻度等の観点から、内外装・設備を分類することが適当。(検討委員会では、例えば、表1の分類が標準的なも のと位置づけ議論を行った。) ・これらの各部位ごとにそれぞれ再調達原価を算出し、部位の特性に応じて減価修正を施した上で合算し、建物全体の価値を導き 出す方法が合理的。 【部位の特性に応じた区分(基礎・躯体、内外装・設備の区分等)】 【耐用年数の考え方(総論)】 ・適切な内外装・設備の補修等を行えば、基礎・躯体の機能が失われていない限り、住宅の使用価値は何度でも回復・向上するとい う原則が置かれるべき。(図2) 【リフォームに伴う価値の回復・向上の反映】 基礎・躯体 内外装・設備 外部仕上げ 屋根材 外壁材 外部建具 内部仕上げ 内部建具 内装仕上げ 設備 台所 浴室・洗面・トイレ 給排水・給湯設備 照明器具・電気設備 部位A 部位B 部位C 部位D 残存価値 築年数 内 外 装 設 備 基礎・躯体の機能が維持されている限り、 何度でも補修等を行うことが可能 ↓ 補修等による価値向上の効果を評価にも 反映 基礎・躯体の機能が維持される期間 内外装・設備の価値向上を反映した評価イメージ 残存価値 築年数 基 礎 躯 体 適切な劣化対策や維持管理が行われて いれば、基礎・躯体の機能は長期間維持 現状の市場価値は 20~25年でゼロに 6

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中古戸建て住宅に係る建物評価の改善に向けた指針

【ポイント3】減価修正の考え方

・木材の耐久性や強度が減ずるのは、蟻害や水分の浸入・結露による腐朽が発生した場合であるから、木造戸建て住宅の躯体は、 防蟻処理や防水・防湿などが適切に行われていれば、蟻害や腐朽が発生せず、機能を維持することが可能である。 ・耐用年数に応じた減価のモデルを置くとした場合にあっても、個別の住宅につき、インスペクションを行い、劣化の進行状態に応じ て築年数によらない評価上の経過年数を設定することが考えられる(図4参照)。 ・過去の適切な維持管理の実施状況を示す資料(防蟻処理に係る保証書等)や設計図書等の根拠資料がインスペクションの結果を 補完するものととらえられる場合、評価上の経過年数の短縮を行うことも考えられる。 ・インスペクションや各種根拠資料によって把握した躯体の劣化状態に応じた具体的な評価上の経過年数の設定については、今後 の学術的な研究の進捗や事例の蓄積も踏まえて客観的な判断基準が整理されるべき。 ・蟻害や腐朽をはじめとする物質的な劣化が躯体に発生するリスクは、実態上、経年とともに増加。このリスクの増加は、躯体に本 来求められる機能が失われるリスクの増加ととらえられ、基礎・躯体の使用価値は経年的に一定の減価をすると解することもでき る。 ・したがって、劣化対策の程度が異なる住宅の類型ごとに、一般的に基礎・躯体が住宅全体を支え安全性等を確保するという機能 を維持すると考えられる期間(※)を基礎・躯体の耐用年数として設定し、経年による減価のモデルを置くことが考えられる。 ※住宅性能表示制度(新築住宅)の劣化対策等級2に相当する措置を講じた住宅で50~60年程度、同劣化対策等級3に相当する措置を講じた住宅 で75~90年程度、長期優良住宅の認定を受けた住宅で100年程度を想定。 (図4) <図3> 基礎・躯体の減価修正について 【基礎・躯体の機能喪失要因】 【経年によるリスク増加と耐用年数】 【評価上の経過年数の短縮等】 残存価値の割合 築年数 長期優良住宅 ( 100年~) 20~25年 ( 現在の市場価値 が維持する 期間) 劣化対策等級2 ( 50~60年) 劣化対策等級3 ( 75~90年) <建物評価上の基礎・躯体の使用価値の減価の考え方> ○劣化事象が発生するリスクを住宅の使用価値に織り込むとすると、基礎・躯体は経 年により減価するととらえることができる。 ○この際、住宅の質(劣化対策の程度)により減価のスピードは異なると考えられる。 100% ※新築時点の使用価値を 100%と おいた場合の減価のイ メ ージを 示し たも の。 実際には、 それぞれ の住宅によ り 再調達原価は異なる 。 ※修繕等の状況によ っ ては、 上記年数以上に使用価値を 維持し う る 。 残存価値の割合 築年数 実際の経過年数 (築年数) 評価上の 経過年数 <評価上の経過年数の短縮等のイメージ> (例)インスペクション等の結果、基礎・躯体に劣化がなく、 機能が維持されると認められた場合 1 0 0 % 実際の経過年数を短縮して評価上の経過年数を設定 <図4> 7

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中古戸建て住宅に係る建物評価の改善に向けた指針

【ポイント4】建物評価の改善に向けたプロセス

留意点

・宅建業者については、査定の際に用いる「既存住宅価格査定マニュアル」について、本指針の考え方を反映した改訂を行う必要。  また、本指針に基づいて算出した評価額(参考価格)や、「実質的経過年数」などの消費者への示し方についても併せて検討が必 要。このとき、これらの参考価格や指標について、消費者に対しより説得力を持った説明を行うための根拠資料のあり方について も検討が必要。 ・鑑定評価制度についても、本指針の内容を反映しつつ、中古戸建て住宅の評価方法について、引き続き具体的な検討・検証を行 うとともに、(公社)不動産鑑定士協会連合会において不動産鑑定士が中古戸建て住宅の評価を行う際に参考となる実務的・定量 的な指針等の整備が図られるべきである。 ・なお、いずれについても標準的な評価方法に加えて簡易な方式を整備するなど、それぞれの実務における使われ易さ、簡便さにも 十分に留意しつつ、その検討を進めるべきである。 ・新たな建物評価手法 に基づいて算出される 参考価格も視野に入れ ながら、売り値、買い値 の交渉が行われる。 ・このケースでは、従来 の相場では0円となって しまう建物の価格が成 約価格では500万円回 復している。 <売主側宅建業者> 予算は2,000万円なので、より高い参考価格が付い ている2,400万円の物件を2,000万円で買おう。 <買主側宅建業者> 成約価格:2,000 万円 (建物500万円+土地1,500 万円) 売出価格は2,200万円ですが、参考価格では 2,400万円の価値がある物件です。 参考価格は2,400万円と出たので、相場よ り高いけど、2,200万円で売り出そう。 従来の相場では1,500万円ですが、建物評価の指針に基 づいて算出した参考価格は2,400万円と出ています。 <売主> <買主> 築年数:3 0年 相場:1 ,50 0万円 (建物0 円+土地1 ,5 00 万円) 新たな建物評価手法に基づき算出される参考価格 2 ,4 0 0 万円程度 (建物9 0 0万円+ 土地1,50 0万円) 建物の状態を示す1つの指標として、実際の築年数に加えて「実質的経過年数」を採用すると・・・ 売主 「築年数」と「リフォーム実施済み」 の情報だけでは建物の状態が分 からない。 建物の状態を示す指標があれば いいのに・・・ 買主 物件X 築25年 リフォーム 実施済み ●●円 <従来> 物件X 物件A 物件B 築25年 実質的経過年数 10年 ●●円 買主 売主 ・インターネット物件サイト等での表示により、建物の状態を反映した 「実質的経過年数」が近いもの同士で物件の比較ができる。 築年数は異なるが、 建物の状態が近い 築年数は近いが、建物 の状態が異なる <「実質的経過年数」が市場に定着した場合> 水回りなどをリフォームしたけれど、 買う人はどう見てくれるかしら・・・ 築40年 実質的経過年数 10年 ▲▲円 築25年 実質的経過年数 25年 ▼▼円 <定期的なリフォームを実施> <リフォーム未実施> ■参考価格の提示により期待されるマーケットでの効果(モデルケース) ■住宅の売買の局面における「実質的経過年数」の活用案 【市場プレーヤーの協力の必要性について】 ・本指針で提案した評価方法は、市場における中古戸建て住宅の流通時の評価の現状を改善するという目的のもと、主として中古 戸建て住宅(特に木造戸建て住宅)の流通時に用いられることを想定して検討したものである。従って、評価の局面が異なる場合 に用いることは必ずしも適当でない点に留意する必要がある。 【本指針で提示した評価方法の利用上の留意点について】 <図6> <図7> 8

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(あるべき)適切な建物評価を目指した理論的・不動産取引に おける実務の観点からの検討 金融実務・不動産取引実務の観点からのディスカッションの場 中古住宅市場活性化ラウンドテーブル  (H25,26年度)  ●不動産鑑定評価基準の改正 国土審議会土地政策分科会不動産鑑定評価部会  報 告 戸建て住宅価格 査定マニュアルの 改訂 (H26年度) (公社)不動産鑑定士協会 連合会等における既存住 宅評価の環境整備 ・建物の売買の局面 ・建物の担保評価の局面 既存住宅の建物評価 の改善 中古住宅に係る建物評価手法の改善のあり方検討委員会 (H25年度) 鑑定評価基準におけるストック型社会(中古住宅流通促進等) における鑑定評価ニーズへの対応等について検討 検討 結果を 反映

中古住宅の建物評価・担保評価についての検討体制(

H25,H26

年度)について

9 中古住宅に係る建物評価手法の改善のあり方検討委員会の成果は、宅建業者向けの「戸建て住宅価格査定マニュアル」及び (公社)不動産鑑定士協会連合会等における既存住宅評価の環境整備に反映することとし、さらに、中古住宅市場活性化ラウン ドテーブルでの議論によって金融機関において活用されることが期待される。 ●中古住宅の建物評価改善等の取組を中古住宅流通市場と 金融市場に定着させるための方策等を議論 ●原価法における建物評価方法の改善のあり方を検討  中古戸建て住宅に係る建物評価の改善に向けた指針の策定

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価格査定マニュアルの概要

【価格査定マニュアルとは】

■宅建業者が消費者に対し媒介価額に関する意見を述べる際に、消費者にとって納得しやすい根拠を合理的に

示す手法として作成されたツール ((公財)不動産流通近代化センターが作成)。

■パソコンでシステム上に物件に関する情報

(築年数、各部位の グレード、維持管理状態等)

を入力することで、査定額を算出。

■物件種別に応じて異なる査定方式を採用。

 

戸建ての建物価格(戸建住宅価格査定マニュアル:原価法) ・土地価格(住宅地価格査定マニュアル:取引事例比較法) ・マンション価格(マンション価格査定マニュアル:取引事例比較法)

■現在約16%の宅建業者が利用している。

【戸建住宅価格査定マニュアルの査定方式】

・住宅を10の部位に分け、部位ごとに設定した耐用年数から評価を行う。 ・屋根・外壁は、一定の補修・取替工事を実施すると経過年数がリセットさ れ、高く査定。 ・内装・設備がリフォームされ、良好な状態にある場合は最大10%加点可 能。 宅地建物取引業法(昭和26年法律第176号)(抜粋)   (媒介契約) 第三十四条の二  宅地建物取引業者は、宅地又は建物の売買又は交換の媒介の契約(以下この条 において「媒介契約」という。)を締結したときは、遅滞なく、次に掲げる事項を記載した書面を作成して 記名押印し、依頼者にこれを交付しなければならない。 一 略 二  当該宅地又は建物を売買すべき価額又はその評価額 三 ~七 略 2  宅地建物取引業者は、前項第二号の価額又は評価額について意見を述べるときは、その根拠を 明らかにしなければならない。 3~9 略 宅地建物取引業法の解釈・運用の考え方(抜粋) (平成13年1月6日国土交通省総動発第3号) 4 媒介価額に関する意見の根拠の明示義務について (1)意見の根拠について  意見の根拠としては、価格査定マニュアル(財団法人不動産流通近 代化センターが作成した価格査定マニュアル又はこれに準じた価格査 定マニュアル)や、同種の取引事例等他に合理的な説明がつくもので あることとする。 宅建業者が利用している査定ツール 回答数 % 1 周辺事例や売り出し価格を参考に自社で推定 842 86.2 2 公示価格・路線価等公示評価を参考に自社で推定 622 63.7 3 自社開発PCソフト 20 2.0 4 他社開発PCソフト 43 4.4 5 査定サービス会社への依頼 37 3.8 6 不動産流通近代化センターの価格査定マニュアル 155 15.9 7 その他 33 3.4 2011年度価格査定マニュアルに関する市場実態調査業務報告書  ((公財)不動産流通近代化センター) (総回答者数:977、複数回答可)

戸建住宅価格 査定マニュアル による査定価格 の推移イメージ 10

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価格査定マニュアル 改訂の方向性について

  

  

○住宅の使用価値に着目した評価を市場に定着させるため、宅建業者の査定実務に使用される戸建住宅価

格査定マニュアルの改訂に向けた検討に着手したところ。

○ (公財)不動産流通近代化センターにおいて今年度中に改訂内容を検討し、平成27年度中に改訂版をリリー

ス予定。

○主な検討内容は以下の通り。

 (1)建物評価指針に示された考え方に沿うよう、査定方法を改訂

 (2)宅建業者の査定実務への定着に向け、利便性を向上させるための検討

・WEB上でのサービス提供

・消費者に提供する査定書を作成できる仕組みの追加

・専門知識を持たない宅建業者であっても利用しやすい査定方法、システム構成への改訂    等

      

  

11 ①住宅を大きく基礎・躯体部分と内外装・設備部分に区分し、それぞれの部位の特性に応じて評価の上合算 ○区分:基礎・躯体、屋根材、外壁材、外部建具、内部建具、内装仕上げ、台所、浴室・洗面・トイレ、       給排水・給湯設備、照明器具・電気設備 ○それぞれの区分の構成比、グレード区分を附属データ集に提示 ②基礎・躯体は性能に応じて20年より長い耐用年数を設定   インスペクション結果や売り主側から提供された情報をもとに、基礎・躯体の状態を個別に確認し、評価上の経過年 数(実質的経過年数)を設定   ○基礎・躯体の耐用年数の参考となる数値を附属データ集に提示 ③適切な内外装・設備の補修等を行えば、基礎・躯体の機能が失われない限り住宅の使用価値は何度でも回復・向 上するものととらえて評価に反映   ○内外装・設備の参考となる数値、価値向上の反映に係るモデル計算例を附属データ集に提示 

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事業者間連携等消費者ニーズ

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平成24・25年度 事業者連携協議会の活動

<近畿圏不動産流通活性化協議会> インスペクション、瑕疵保険、リフォーム 見積もり、住宅履歴等のサービスをパッ ケージ商品(「ワンステート」)を開発、提 供開始。 <富山県中古住宅流通促進協議会> 金融機関との連携により金利優遇を 含むリフォーム一体型住宅ローンの開 発、提供開始。 ※金利優遇により、建物検査等パッ ケージ商品に係る費用がカバーされる ケースもある。 <首都圏既存住宅流通推進協議会> 「既存住宅アドバイザー講習会」等により、 インスペクション、瑕疵保険等の知識を 有し、流通場面で連携可能な人材を育成 し、サービスの提供体制を整備。 <東北地区中古住宅流通促進協議会> 講習会受講や認定基準等に基づき、協 議会の認定を受けたリフォーム事業者が 宅建業者と連携し、サービスをスムーズ に提供する体制を構築。 <四国中古住宅流通促進事業協議会> 空き家の所有者の実態を把握し、定期借 家契約を活用して、空き家の流通を促進。 <建築・住宅支援センター協議会(奈良)> <静岡不動産流通活性化協議会> 売り物件に瑕疵保険、シロアリ保証等 を付け、付加価値物件として推奨し流 通を図る。 <甲信越地区中古住宅流通促進協議会>  インスペクション、瑕疵保険付保、住宅履 歴管理を行った住宅を「良品R住宅」とし て認定し、流通を促進。 「良品R住宅」必須条件   ・インスペクション   ・中古住宅売買瑕疵担保保険   ・住宅履歴情報の蓄積管理     普及にあたっては、   地域の宅建業者、リフォーム業者、建 築設計事務所などによるサブ組織「良 品R住宅倶楽部」を結成。

パッケージ商品の開発

地域課題の解決

中古住宅の価値向上

<近畿圏不動産流通活性化協議会>   <東北地区中古住宅流通促進協議会>   地域における空き家の例   <甲信越地区中古住宅流通促進協議会>   明日香村等自治体と連携し、空き家のイ ンスペクションを行い、その結果を公開し 空き家の流通を促進。 ○各地域において、インスペクションやリフォーム等の関連事業者と宅建業者が連携して協議会を設立し、消費者が中古住宅取引に係る 種々のサービスを利用しやすくなるよう、パッケージ商品の開発や人材育成を通じてワンストップのサービス提供を実現するビジネスモデル を構築。 ○さらに、連携体制を活かし、空家の流通等の地域課題の解決や中古住宅の価値向上に取り組む協議会も出てきている。

人材育成等による連携体制の構築

<リフォーム事業者認定基準> ①建設業の許可 ②建築士事務所登録 ③瑕疵保険検査会社への登録 ④建設工事賠償責任保険への加入 ⑤業法違反などの指導の有無 ⑥耐震基準適合証明書の発行実績 ⑦フラット適合技術者の在籍 13

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事業者間連携による不動産流通市場活性化宣言

(平成26年3月25日) 14  今後人口減少や環境問題が一層顕在化すると予想される我が国が、将来に渡って安定的に成長し ていくためには、国民の重要な資産である中古住宅ストックを有効活用できる社会へ移行することが重 要である。また近年、消費者においても住宅の本質的価値を見極め、自身の生活スタイルに合った住 宅を購入しようとする意識が強まり、中古住宅への志向が益々高まっている。このような環境のもと、 政府をあげて中古不動産流通市場の活性化に向けた各種施策が展開されており、不動産関連事業者 の連携によるコンサルティング能力の向上はその重要な施策の一つとして位置付けられている。  我々は、これら政府の施策を受け、リフォームやインスペクション、瑕疵保険、金融等の中古住宅取 引に係る様々なサービスを提供する専門事業者と宅建業者との連携体制を構築し、消費者が安心し て中古住宅を取引できる環境の整備に取り組んできた。  この結果、各地域において、中古住宅取引に係る各種サービスのパッケージ商品の開発・提供や人 材育成を通じた円滑なサービス提供体制の整備、充実した情報開示を付加価値とする中古住宅の流 通モデルの展開等により新たなビジネスモデルが構築されたほか、空き家の流通といった地域課題の 解決に向けた取組もなされた。  我々は、このような不動産関係事業者の連携による取組を更に発展させ、以下の方針により、消費 者へのよりよいサービス提供の実現に引き続き尽力することをここに宣言する。 一、中古住宅取引の過程では、そのサービスを提供する事業者に横断的かつ専門的な知識が必要で あることを踏まえ、知識の修得と資質の向上に向け弛まぬ研鑽に努める。 一、中古住宅取引の活性化のためには、消費者の取引に係る安心確保や中古住宅に対する理解向 上が重要であることに鑑み、消費者とのコミュニケーションを重視し、的確な情報や質の高いサー ビスの提供に努めるとともに積極的な啓蒙活動に努める。 一、地域における中古住宅取引活性化の重要な担い手としての誇りと責任を自覚して、当該地域の ニーズを踏まえたサービス提供のあり方を追求するとともに、その普及・定着に努め、もって地域 社会の発展に貢献する。 一、各地域で活動する協議会が相互に連携・協力し、各々の先導的取組事例を継続的に共有すること により、各地域における活動の更なる充実・発展を図る。 <参加協議会>   北海道既存住宅流通促進協議会   東北地区中古住宅流通促進協議会   首都圏既存住宅流通推進協議会   富山県中古住宅流通促進協議会   甲信越地区中古住宅流通促進協議会   静岡不動産流通活性化協議会   既存住宅品質サポートセンター   近畿圏不動産流通活性化協議会   関西不動産流通活性化連携協議会   兵庫既存住宅活性協議会   建築・住宅支援センター協議会   不動産コンシェルジュ中国地区協議会   四国中古住宅流通促進事業協議会   九州・住宅流通促進協議会 ※平成26年度以降、(公財)不動産流通近代化センターにて、「消費者のための不動産流通市場活性化事業」として、協議 会の活動について、共通課題等に関する合同会議の開催、消費者への周知等による支援を行う。

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売主 買主

○中古不動産取引における宅建業者等による売主の情報開示・買主の情報収集・解釈の補助等

に係る先進的取組を支援することにより、消費者への情報提供の充実を図る。

 

中古不動産取引の円滑化推進に係る調査・検討

中古不動産取引においては、現状、売主や宅建業者に物件に関する情報開示のノウハウやインセンティブがなく、物件 に関する情報開示が不十分であり、また買主に対しての情報提供やコンサルティングも十分でないため、本来のニーズ に合致した物件を選択しにくい状況にあり、物件に関する情報不足による取引への不安が、中古住宅取引を阻害する 要因となっている。 宅建業者が、他の専門事業者と連携して行う、①売主による物件情報開示や②買主による物件情報収集・解釈の補助 等に係る先進的取組を支援し、事例分析及び全国展開を図る。 [先進的取組の内容]  ①物件の価値向上/事後的なトラブル防止のため、売主が充実した情報を付して物件を売買できるよう補助する取組  ②買主が幅広い情報を得て、ニーズやライフスタイルに合った最適な物件を選択できるよう補助する取組 ・情報の充実が物件の付加価値となり、消費者が真に自らのニーズに沿った物件を選べる市場を整備することで、消費 者が安心して中古住宅の取引を行うことができる流通市場を形成する。 ・個別物件の品質に係る情報や幅広い物件情報が消費者に開示・提供され、取引の透明性・効率性が確保されること で、中古住宅流通市場の拡大につながることが期待される。 施策 効果 課題

中古不動産取引における

 

情報提供の充実

 

→透明性・効率性の確保

売主が保有している情報、 建物検査等により判明す る情報等の開示 選択肢の充実、的確な コンサルティングによる 最適な物件の選択 宅建業者を中心とした 不動産関連事業者 宅建業者を中心とした 不動産関連事業者 買い主のニーズに応じた幅広 い情報提供・コンサルティング 正確で積極的な情報   の収集・開示の補助 平成26年度予算 50百万円 (新規) 15

(16)

16

平成

26

年「中古不動産取引における情報提供促進モデル事業」採択者①

事業者名 主な提案内容 主な構成メンバー 情報提供モデル 1 北海道既存 住宅流通促 進協議会 住宅の購入に係る各種資料や住宅所有者によるリフォーム履歴等、住宅に 関する情報を集めた「北海道版住宅ファイル(仮称)」及びこれに係る消費者 向けの説明書類、宅建業者・工務店向けのマニュアルを作成する。 (公社)北海道宅地建物取引業協議会、(公社)全 日本不動産協会北海道本部、(公社)北海道不動 産鑑定士協会、(株)日本住宅保証検査機構 等 ・情報集約・活用 2 東北地区中 古住宅流通 促進協議会 認定リフォーム事業者の要件や既存住宅アドバイザーとの役割分担につい て検討し、認定リフォーム事業者向けの研修マニュアル(案)、それぞれの役 割について示した消費者向けのマニュアルを作成する。 (公社)宅地建物取引業協会(東北各県)、(公社)全 日本不動産協会本部(東北各県)、東北不動産鑑 定士協会連合会、(一社)宮城県建築士事務所協会、 住宅保証機構(株)  等   ・事業者間連携 3 首都圏既存 住宅流通推 進協議会 瑕疵保険について消費者に正確な情報提供を行うための仕組みを検討し、 要件を満たす不動産事業者を「かし保険案内宣言店」として認定するととも に、消費者向け・事業者向けの説明用ツール・資料等を作成する。 (社)宅地建物取引業協会(東京都、埼玉県、千葉 県、神奈川県)、(一社)既存住宅インスペクター教育研 究会、(社)不動産鑑定士協会(東京都、神奈川県)  等 ・事業者間連携 4 富山県中古 住宅流通促 進協議会 消費者が安心して購入できる物件の要件・消費者への紹介のあり方を検討 し、「認定物件」制度を構築するとともに、金融機との提携商品や自治体の補 助制度等を含めた情報提供を行うための消費者向け説明資料を作成する。 (公社)富山県宅地建物取引業協会、(公社)全日 本不動産協会富山県本部、(一社)富山県静岡県 不動産鑑定士協会、(公社)富山県建築士事務所 協会、(株)日本住宅保証検査機構 等 ・パッケージ商品活用 ・付加価値住宅 ・情報集約・活用 5 良品R住宅 推進協議会 売主から提供される情報とその物件を媒介する宅建業者等が調査して得ら れる情報を、宅建業者が住宅履歴情報として登録する仕組みを構築する。 (社)宅地建物取引業協会(山梨県、長野県、新潟 県)、(一社)山梨県・長野県建築士事務所協会、(株) 日本住宅保証検査機構、(一社)住宅履歴情報蓄積 ・活用推進協議会 等 ・事業者間連携 ・付加価値住宅 ・情報蓄積・活用 6 静岡不動産 流通活性化 協議会 売主の協力が得られ、建物検査等ができる物件を「付加価値物件」とする制 度を構築し、付加価値物件の購入希望者向け情報提供ツールや、売り主・ 買い主への情報提供等に係る宅建業者向けマニュアルを作成する。 (公社)宅地建物取引業協会、(公社)全日本不動 産協会静岡県本部、(公社)静岡県不動産鑑定士協 会、静岡県土地家屋調査士会、(株)日本住宅保証 検査機構 等 ・パッケージ商品活用 ・付加価値住宅 ・情報集約・活用 7 既存住宅品 質サポート センター ・消費者(売主・買主)にとって必要な情報を盛り込んだ「中古住宅調査書」の 雛型を作成するとともに、宅建事業者が中古住宅情報に係る共同サイト「ク ラシロー」を用いて中古住宅調査書を作成するためのマニュアルを作成する。 (公社)全日本不動産協会愛知県本部、(公社)愛知 県不動産鑑定士協会、(株)日本住宅保証検査機構、 (株)住宅あんしん保証 等 ・情報蓄積・活用 8 近畿不動産 活性化協議 会 「住宅ファイル制度」の実施に向け、取引過程における消費者への情報提供 に係るマニュアルや、契約書雛型、関係規約等を整備する。 (社)宅地建物取引業協会(大阪府、京都府、滋賀 県、和歌山県、奈良県)、(公社)全日不動産協会 本部(大阪府、奈良県/協力:近畿地区協議会)、 不動産鑑定士協会(大阪府、京都府、滋賀県、和 歌山県、奈良県)、(株)日本住宅保証検査機構 等 ・パッケージ商品活用 ・情報集約・活用 9 兵庫既存住 宅活性協議 会 インスペクションを活用して売主・買主に情報提供するための説明方法に係 る宅建業者向けの「(仮称)中古住宅あんしん取引マニュアル」を作成する。 (一社)兵庫県宅地建物取引業協会、全日本不動 産協会兵庫県本部、(公社)兵庫県不動産鑑定士協 会、(一社)兵庫県建築士事務所協会 等 ・パッケージ商品活用 ※黄色網掛け事業者はH25年度までに構築された協議会

(17)

17

平成

26

年「中古不動産取引における情報提供促進モデル事業」採択者②

事業者名 主な提案内容 主な構成メンバー 情報提供モデル 10 不動産コン シェルジュ中 国地区協議 会 中古住宅の売買やリフォームに係る相談窓口を設置し、市町や関連事業者 と連携して消費者への助言を行う仕組みを構築する。また、宅建業者向け に、消費者対応マニュアルや中古住宅の査定用物件調査レポート等を作成 する。 (社)宅地建物取引業協会(鳥取県、島根県、岡山 県、広島県、山口県)、(株)日本住宅保証検査機構、 住宅保証機構(株)、(株)広島銀行 等 ・事業者間連携 ・付加価値住宅 11 四国中古住 宅流通促進 事業協議会 インスペクションを中心とするパッケージ商品について、活用事例の分析を 行い、宅建業者がパッケージ商品を活用する際のマニュアルを作成する。 (公社)宅地建物取引業協会(四国各県)、(社)不 動産鑑定士協会(四国各県)、NPO法人香川県定 期借地借家権推進機構、NPO法人徳島県定借推 進機構 等 ・パッケージ商品活用 ・情報集約・活用 12 ハウスマー ケット検討協 議会 ハウスマーケットシステム(疑似MLSシステム)を構築し、売り主側・買い主 側それぞれの宅建業者が必須情報の提供と解説を行う方法を整理し、シス テムを利用する事業者向けの規約などについて検討する。 (株)大好産業、フラックスコーポレーション(株)、 (株)日本MLS開発、ハイアス・アンド・カンパニー (株) 等 ・エージェント連携 13 住宅管理・ス トック推進協 議会 インスペクションや住宅履歴情報等のサービスについて、宅建業者が消費 者に適切に説明するための資料作成や、消費者が宅建業者との打合せ内 容を確認するための「打合せ内容共有フォーム」を用いた試行実験を行う。 (一社)住宅管理・ストック活用推進協議会、いえと まち(株)、(株)マイハウス、(株)ルヴァン、パワー ハウス(株)、(株)アーキテックス、(株)ホームラボ  等 ・パッケージ商品活用 ・情報集約・活用 14 良質中古住 宅推進協議 会 売却依頼を受けた宅建業者が売主にインスペクション・住宅履歴・瑕疵保 険・告知書の各種サービスを円滑に提供するためのあり方を検討し、手続き フロー、維持管理プログラム等の宅建業者向けのマニュアルを作成する。 (株)バイヤーズスタイル、(株)ESTproduce、(有) アルファ建築設計事務所、(一社)住宅履歴情報蓄 積・活用促進協議会、NPO法人住宅再生推進機 構 等 ・付加価値住宅 ・情報集約・活用 15 ウェスト東京 不動産流通 ネットワーク 建物・瑕疵保険検査に適合し、定期的な点検を受け、住宅に関する情報を 住宅履歴として蓄積した物件を「インスペクトハウス」とするシステムを構築 し、事業者向けマニュアル、消費者向けの各種説明資料を作成する。 岡庭不動産(株)、岡庭建設(株)、日本長期メンテ ナンス有限責任事業組合、(一社)住宅医ネット ワーク協会、西東京FP住宅相談センター、住宅性 能保証(株) 等 ・事業者間連携 ・付加価値住宅 ・情報集約・活用 16 大阪不動産 コンサルティ ング事業協 同組合 消費者が必要とする中古マンションの管理情報の項目について検討し、そ の情報の収集・提供方法について検討する。 大阪不動産コンサルティング事業協同組合、(株) アーバンリバース 等 ・パッケージ商品活用 17 OKINAWA型 中古住宅流 通研究会 沖縄独自の中古住宅事情(RC造戸建て住宅)に特化した宅建業者、建築会 社、瑕疵保険会社、金融等のワンストップサービスの構築や連携事業者向 け「お客様対応マニュアル」、消費者向け「物件チェックリスト」の作成を行う。 (株)クロトン、(株)佐平建設、アーキテクト ラボ  ハローム、(株)日本住宅保証検査機構、SBIモ ゲージ、(有)日建開発 等 ・事業者間連携 ※黄色網掛け事業者はH25年度までに構築された協議会

(18)

情報提供モデル事業のタイプ

<売主からの情報開示>

<買主への情報提供>

■パッケージ商品活用型 インスペクション、瑕疵保険、リフォーム見積等の活用により、 物件情報を明らかにするための商品の提供を検討するモデル ①それぞれのサービスを一括したパッケージ商品   【フルパッケージタイプ】 ②種々のサービスをカスタマイズできる商品   【カスタマイズタイプ】 ■事業者間連携型 インスペクション、瑕疵保険、リフォーム見積等の活用により物 件情報を明らかにするため、事業者間の連携を検討するモデル ①宅建業者がリフォーム・インスペクション等のサービスを提供 する事業者の認定等により、連携して消費者へのサービスの 提供を行う施策の検討   【認定連携タイプ】 ②宅建業者が必要に応じて上記関連事業者を消費者に紹介す る施策の検討   【紹介タイプ】

■付加価値住宅型 物件公開時に、インスペクションやシロアリ検 査等を実施し、その結果を付加情報としてセッ トし、広く購入検討者へ提供するモデル ■情報集約・活用型 インスペクション等により明らかになった住宅 関連情報を、一定のフォーマットに集約し、取 引後の購入者による住宅履歴情報としての 活用も含めた各局面での活用を検討するモ デル ■情報蓄積・活用型 集約した情報を買主に提供することにとどまらず、共 通プラットフォームへの蓄積・利活用を検討するモデル インスペクション・瑕疵保険・シロアリ調査・リフォーム見積等により物件情報の開示 ■エージェント連携型 売主・買主それぞれの宅建業者につき、独自のルール整備により、インスペクション・リフォーム見積等の 実施や、実施結果の消費者への情報提供を促進するモデル 開示された情報の買主への伝達 一連の流れ 市場全体への提示 買主への提示 18 ○中古不動産取引における情報提供促進モデル事業の17のモデル事業の内容は、売り主からの情報開示/買い主への情報提 供や、その方策の別といった観点から、以下のようなパターンに大別される。 ○今後、モデル事業から明らかになった成功事例やボトルネックの所在、各マニュアルや規約の成果物を活用し、先進事例を市 場に定着させるための標準的なモデルを検討していく。

(19)

不動産情報の収集・蓄積・提供シス

テムの整備

(20)

不動産に係る情報ストックシステム基本構想 概要

情報項目 物件 情報 物件の過去の取引履歴(成約価格) 住宅履歴情報(設計図書、住宅の維持保全に係る履歴等) マンション管理情報(管理費、修繕積立金、修繕履歴等) 周辺 地域 情報 インフラ(ガス、電気、上下水道等)の整備状況 法令制限の情報(用途地域、容積・建ぺい率等) ハザードマップ、浸水想定区域等 周辺の公共施設の立地状況・学区情報 ・市町村役場、医療機関、消防署、警察署、小学校区等 周辺の不動産価格に関する情報 ・取引価格情報、地価公示・地価調査、固定資産税路線価 ■運営体制 費用負担主体 費用負担 事業運営主体 費用負担主体 費用負担 ○不動産取引に必要な①物件情報、②周辺地域情報を各情 報保有機関から幅広く収集。 ○特に、住宅履歴情報やマンション管理情報等住宅の性能 や維持管理に関する情報を収集することが重要。

1.収集する情報項目

○システムの主な利用者は宅建業 者を想定。レインズシステムと連携 し、システムから取得した情報を基 に、宅建業者から消費者に対して 充実した情報提供。 ○収集する情報のうち、個人情報に 該当するもの(レインズ成約情報、 住宅履歴情報)や広く一般に公開 されることが予定されていない情報 (マンション管理情報等)は宅建業 者のみに提供。 ○広く一般に公開されている情報は、 不動産ポータルサイト等民間事業 者と連携し、情報を直接消費者に 提供する方策も検討。

2.システムの利用者・利用方法

3.運用体制・費用負担について

平成25年度 平成26年度 平成27年度 平成28年度 平成29年度 平成30年度 システム構築・ 試行/本格運用 費用 40百万円 155百万円 100百万円 平成26,27年度の試行運用の 結果を踏まえ決定 基本構想・ 基本設計 本格運用 プロト 仕様書 作成 プロト 開発 試行 運用 検証 システム開発 仕様書 作成 試行フィールド検討 ○システムの運営主体、費用負担については、 平成27年度の試行運用・検証の結果を踏 まえ、適切なあり方を検討。

4.システム構築・運用に向けた想定スケジュール

○本格運用に先立ち、平成27年度に一部地域におけるシステムの試行運用・検証を実施予定(平成26年度は試行 運用のためのプロトタイプシステムを構築)。当該検証を踏まえ、平成28年度以降に本格運用に向け検討を実施。

5.今後の検討課題

○個人情報保護、情報の正確性・最 新性に係る課題に対する対応 ○マンション管理情報、住宅履歴情 報の情報量の充実に係る課題に対 する対応 ○レインズとの連携に係る課題の対 応 等 不動産取引に必要な情報を消費者に対して適時適切に提供し、中古住宅の流通を促進することを目的に、不動産に係る情報を集 約・管理し、宅建業者等が効率的に情報を収集できるシステムの構築に向け、その基本的な方向を定めた基本構想を策定 20

(21)

物件(住所)付近の学校、 病院等の周辺施設を地図 上に表示 RMI等の情報を基に 周辺地域の月別価格 推移を表示 周辺施設との距離を 表示 物件周辺の用途地域、建 ぺい率、容積率を表示 周辺の不動産取引 価格を表形式で表 示 レインズ上で閲覧して いる物件の過去の成 約価格を表示 レインズに登録された住 所を基に、閲覧している 物件の位置を画面上に表 示 資料:国土交通省土地総合情報システムHP 閲覧している物件の 住宅履歴情報、マン ション管理情報等へ のリンクを表示 21 東京都○○区××町1丁目1-1

情報ストックシステムの機能(イメージ)

(22)

システムの基本構想策定 ・有識者・宅建業者による情報ストックのあり方に関する検討WGの議論を踏まえ策定 プロトタイプシステムの構築  ・基本構想をもとに、実務者の意見を踏まえ、システムの機能・画面等の詳細を決定  ・行政情報の開示が進んでいる自治体(横浜市)と連携し、 H27年度の試行運用に向けたシステムを構築  ・収集する情報量の充実に向けた対応方法や、情報の最新性・正確性の確保・レインズとの連携のあり方等の検 討 プロトタイプシステムの試行運用による効果・課題の検証、システムの全国展開に向けた行政情報の集約方策検 討  ・横浜市内で営業する宅建業者の協力のもと、業務の中でプロトタイプシステムを試行的に利用して頂き、   ①情報収集・管理・提供等に係るシステム運営上の課題、   ②システム導入により期待される市場活性化への効果・メリット、課題、対応方策等の検討   を把握・検討し、システムを活用した不動産取引のあり方を検討する。    ・全国の自治体における都市計画規制、道路等のインフラ整備状況、ハザードマップ等の行政情報の整備状況 等を調査し、各自治体の有する行政情報の効率的な提供・活用のための方策・ルール整備を検討する。      

不動産流通市場における情報ストックシステム構築に向けた想定スケジュール

全国展開に向けたシステムの検討・開発  ※試行運用・検証を踏まえ、全国展開に向けた本格システムの構築を図る システムの本格運用開始  ※運用開始後に、対象地域・収集項目を順次拡大

【平成25年度】 【平成26年度】 【平成27年度】    【平成28年度~】  【平成30年度~】 

22

(23)

23

(24)

宅地建物取引業法の一部を改正する法律(議員立法)の概要

 

 宅地建物取引業に従事する宅地建物取引主任者については、宅地建物の安全な取引のために果たすべき責

任の増大や、中古住宅の円滑な流通に向けた関係者との連携等、その役割が大きくなっていることを踏まえ、次

に掲げるとおり宅地建物取引業法の改正を行うものとする。また、あわせて従業員の教育や暴力団排除の規定

を整備する。

・宅地建物取引士は、宅地建物取引士の信用又は品位を害するような行為をしてはならない。

・宅地建物取引業者は、その従業者に対し、その業務を適正に実施させるため、必要な教育を行うよう努めな

ければならない。

・宅地建物取引士は、宅地建物取引業の業務に従事するときは、宅地又は建物の取引の専門家として、購入

者等の利益の保護及び円滑な宅地又は建物の流通に資するよう、公正かつ誠実にこの法律に定める事務

を行うとともに、宅地建物取引業に関連する業務に従事する者との連携に努めなければならない。

○  宅地建物取引業者・宅地建物取引士に係る暴力団排除規定を置く

○  宅地建物取引士の業務処理の原則

○  信用失墜行為の禁止

○  宅地建物取引業者による従業者の教育の規定を置く

1.「宅地建物取引主任者」を「宅地建物取引士」とする

2.宅地建物取引士に関し、以下の規定を置く

○  知識及び能力の維持向上

・宅地建物取引士は、宅地又は建物の取引に係る事務に必要な知識及び能力の維持向上に努めなければな

らない。

3.その他

24

(25)

改正宅地建物取引業法の施行に向けて

○ 宅地建物取引士にふさわしい適正な業務確保に係る規定の創設に伴う対

・有効期間内の主任者証の取引士証への切替交付

→ 法改正後、取引士証への切替交付を希望する者が殺到することが予想されるため、都道府県の事務

負担に配慮しつつ、円滑に切替交付が行われる仕組み(手数料の徴収、切替交付の申請時期を調整

等)について調整を進める。

○ その他、主任者の名称変更に伴う対応

○ 政省令・告示の整備

・施行日の決定等

→ 施行日(法律では公布から1年以内で政令で定める日)として、

平成

27

年4月1日(

と定める等、所

要の改正を行う。

※ 宅建試験スケジュール(例年6月に試験実施公告、10月に試験実施、12月に合格発表)を勘案

・法定講習の充実(大臣告示)

→ 取引士にふさわしい資質の維持向上を図る観点から、業界団体とも協議のうえ、法定講習(※)の内

容充実に向けた検討に着手する。

※ 法定講習とは、宅建業法22条の2に基づき、都道府県知事から主任者証の交付を受けようとする者が、受講を義務づけられている講 習をいう。

・各業界団体の倫理規程の見直し

→ 業界団体に対し、倫理規定の見直し等を通じて、宅建業者や取引士に対する指導監督体制等、自主

的な取組を徹底するよう指導する。

25

(26)

26

インターネットを活用した重要事項説

(27)

IT利活用の裾野拡大のための規制制度改革集中アクションプラン

(平成25年12月20日IT総合戦略本部決定) (抄)

世界最先端IT国家創造宣言(平成25年6月14日閣議決定) (抄)

 アナログ社会を前提とした制度からデジタル社会を前提とした制度へと見直すべく、対面・書面交付が前提と

されているサービスや手続きを含めて、IT利活用の裾野拡大の観点から、関連制度の精査・検討を行い、「IT

利活用の裾野拡大のための規制制度改革集中アクションプラン」を策定する。

IT総合戦略本部新戦略推進専門調査会 規制制度改革分科会(平成25年10月~)

項目名 不動産取引における重要事項説明に際しての対面原則の見直し 制度の現状  不動産取引の契約に際して宅地建物取引主任者が行う重要事項説明は、対面で行うこととされており、イン ターネットを通じて行うことは認められていない。また、契約の際に交付が義務付けられている書面の電磁的 方法による交付も認められていない。 対処方針  国土交通省は、インターネット等を利用した、対面以外の方法による重要事項説明について、具体的な手法 や課題への対応策に関する検討に着手し、平成26年6月に中間とりまとめを行い、平成26年中に結論を得 て、必要な方策を講じる。   また、契約に際して交付する書面の電磁的方法による交付の可能性についても検討を行い、平成26年中 に結論を得る。

 IT総合戦略本部新戦略推進専門調査会の下に規制制度改革分科会が設けられ、アクションプランの策定に

向けた議論・検討が開始された。

 第2回分科会(平成25年11月)では、不動産取引における重要事項説明に際しての対面原則の見直し等に

ついて、国土交通省及び当該見直しを提案した新経済連盟からのヒアリングも行われた。

ITを活用した重要事項説明等のあり方に係る検討について(これまでの経緯)

27

(28)

ITを活用した重要事項説明等のあり方に係る検討会

 宅地建物取引業法(昭和27年法律第176号)に基づく重要事項説明及び契約に際して義務付けられている書面交付 におけるITの活用方策について、そのあり方や課題への対応策を検討する。 4月24日 第1回検討会       ・IT活用のニーズ・メリット       ・IT活用の問題点・課題等 5月中 ・Skype等による重要事項説明実験・分析     ・書面の電磁的交付・電子署名の実験等 6月3日  第2回研究会       ・実験結果の報告 6月26日 第3回研究会       ・中間とりまとめ(案)の検討 (例)Skypeでの実験の場合 模擬宅建主任者 模擬消費者 立会人 重要事項説明等 質問等 → 実験終了後、取引実務上のリスク評価を実施 (委員) ! 熊谷 則一  弁護士 ! 小林  勇  (公社)全国宅地建物取引業協会連合会        政策推進委員会 委員長 ! 小山 浩志  (一社)全国住宅産業協会         総務委員会 委員長 ! 沢田 登志子 (一社)ECネットワーク 理事 ! 杉谷 陽子  上智大学 経済学部 准教授 ! 関  聡司  (一社)新経済連盟 事務局長 ! 宗   健  (株)リクルート住まいカンパニー       住まい研究所 所長 ! 田中  健  東京都 都市整備局 住宅政策推進部        適正取引促進担当課長 ! 土田 あつ子 (公社)日本消費生活アドバイザー        ・コンサルタント協会         消費生活研究所 主任研究員 ! 中川 雅之  日本大学 経済学部 教授 ! 中村 裕昌  (公社)全日本不動産協会 専務理事 ! 村川 隆生  (一財)不動産適正取引推進機構         調査研究部 上席主任研究員 ! 本橋 武彰  (一社)不動産流通経営協会         運営委員会 委員 ! 森川  誠  (一社)不動産協会 事務局長 (オブザーバー) ・ 内閣官房 IT総合戦略室 ・ (公財)不動産流通近代化センター

構成員

検討会テーマ・スケジュール(予定)

8月~12月 必要に応じて検討会開催 12月中 最終とりまとめ公表 7月23日~8月22日 パブリックコメントの実施 28

(29)

ITを活用した重要事項説明等のあり方に係る検討会

中間とりまとめの概要

1.はじめに   検討の経緯等について記述。 2.重要事項説明等におけるIT活用の可能性(メリット)   ・ITの活用により、消費者及び事業者の時間コスト及び金銭コストの縮減が期待できること   ・IT化によって重要事項説明の録画が可能となりトラブル防止に寄与する可能性があること   ・ITの活用によって、健全な市場の拡大がもたらされる可能性があること   等を記述。 3.IT活用を進める場合に検討が必要となる点  (1)取引当事者の同意の確保     ・ITの活用は、消費者の同意に基づく必要があり、その同意をどう担保するか検討する必要があること    ・事業者についてもITの活用は義務ではなく事業者の選択に委ねられるべきであること    等を記述。  (2)消費者の理解の確保     ・ITを活用した重要事項説明の方法について、ITスキルの個人差等を踏まえ、消費者の理解が十分に     確保される方法を検討する必要があること    ・ITの活用に関わらず、事業者が、消費者に重要事項説明をよりよく理解してもらうため重要事項説明書の     事前送付を進めるべきであること    等を記述。  (3)取引主任者の本人確認(なりすましの防止)    ・ITを活用する場合にも重要事項説明を行う者が取引主任者であると消費者が確認できる必要があること    ・ITを活用する場合、消費者が主任者証の偽造を発見しにくいとの意見もある一方で、     録画等によって「なりすまし」が防止されるとの意見もあること    等を記述。 29

(30)

 (4)消費者の本人確認      ・売買契約においてはマネーロンダリング対策の観点から購入者の本人確認が必要であること    ・賃貸契約においては貸主が入居者の本人確認を行いたいニーズがあること    等を記述。  (5)その他の論点    ・情報セキュリティ対策、電子署名手続の検討の必要性等を記述。      4.取引類型からみた検討の方向性   ・売買と賃貸では重要事項説明の内容や取引に要する費用が異なり、また、個人と法人では知識や理解力等に          差があることから、ITの活用を検討する際には、売買と賃貸の別や契約主体の属性(個人・法人)に留意しつつ、    検討を進めるべきであること   ・年末までのスケジュールを勘案すると、まずは、賃貸契約(※)や法人間の取引の場面でITを活用することを    想定し、各種論点について検討を深め、その状況を踏まえながら他の取引形態に関する検討も行うこと    (※)「遠隔地の賃貸物件の契約」とすべきとの意見と「距離に関わらず全ての賃貸物件の契約」とすべきとの意見があった。   等を記述。 5.最終とりまとめに向けて   ・年末の最終とりまとめに向けて、検討会を随時開催し、上記3で掲げた論点についての検討を深めるとともに、     必要に応じて実証実験等を実施すること   ・中間とりまとめについて広く国民に意見を聞くとともに、各都道府県からも意見を聞いた上で、最終とりまとめに    反映していくこと   等を記述。

ITを活用した重要事項説明等のあり方に係る検討会

中間とりまとめの概要

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参照

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