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悪性リンパ腫の骨髄浸潤の診断に有用な検査項目の 検討

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Academic year: 2021

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九州大学学術情報リポジトリ

Kyushu University Institutional Repository

悪性リンパ腫の骨髄浸潤の診断に有用な検査項目の 検討

西村, 和徳

https://doi.org/10.15017/1931768

出版情報:Kyushu University, 2017, 博士(保健学), 課程博士 バージョン:

権利関係:

(2)

(様式6−2)

氏      名 西 村   和 徳  

論  文  名 Useful laboratory markers for the diagnosis of bone marrow  involvement by malignant lymphoma 

(悪 性 リ ン パ 腫 の 骨 髄 浸 潤 の 診 断 に 有 用 な 検 査 項 目 の 検 討 ) 論文調査委員 主  査    九州大学  教授  栢森  裕三   

  副  査    九州大学  教授  勝田  仁        副  査    九州大学  教授  藤本  秀士 

論  文  審  査  の  結  果  の  要  旨

悪性リンパ腫は、リンパ節に発生する血液腫瘍性疾患であり、リンパ腫細胞はしばしばリンパ管 を通して骨髄や肺、肝臓など全身に広がる。悪性リンパ腫の骨髄浸潤を伴う患者は予後不良である との報告もある。臨床診療においては、リンパ腫の骨髄浸潤の診断は骨髄検査(骨髄穿刺、骨髄生 検、フローサイトメトリー)により行われる。しかしながら、骨髄穿刺液を用いた形態学的検査で は、骨髄中に種々の成熟段階におけるリンパ球や赤芽球、顆粒球系細胞などが出現しているため、

リンパ腫細胞の同定が困難な場合が多い。また、骨髄生検やフローサイトメトリーによる免疫組織 学的検査は結果を得るまでに時間がかかるうえ、検査費用が高価である。このため初診時の関連す る検査データからリンパ腫の骨髄浸潤の存在を推測することは診断上重要である。

本研究は骨髄浸潤群57例、および非浸潤群139例について、初診時の各種検査データ (血液検 査、末梢血液目視検査、凝固検査、生化学検査、および骨髄検査) を用い、骨髄浸潤が各々の検査 結果に与える影響および骨髄浸潤の診断に有用となり得る検査項目について各種統計処理を行うこ とにより検討を行った。

その結果、浸潤群では末梢血液中の血小板数、骨髄中の巨核球数が非浸潤群に比べて有意に低 値であり、また、浸潤群ではリンパ腫細胞の末梢血液浸潤症例の割合、赤血球容積分布幅、Dダイ マー、soluble interleukin-2 (sIL2R)、aspartate aminotransferase (AST)、lactate dehydrogenase (LDH)が非浸潤群に比べて有意に高値であった。一方、多変量解析ではリンパ腫細胞の末梢血液浸 潤症例の割合、血小板数、sIL2R、巨核球数が悪性リンパ腫の骨髄浸潤の診断に有用な検査項目で あることを示唆する結果であった。

また、論文審査においては研究の目的、方法、結果について論文審査委員により種々の質問やコ メントがあったが、これらに対しては適切な説明、回答がなされた。本論文は、悪性リンパ腫の骨 髄浸潤が検査項目に与える影響と骨髄浸潤の診断に有用な検査項目について報告した最初の論文で あり、これらの知見は今後の骨髄浸潤診断の臨床診療の一助となることが期待される。これらのこ とより、調査委員の合議の結果、本論文は博士 (保健学) の学位に値すると認めた。

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