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住民とボランティアの協働によるまちづくり主体の復興・減災活動/CEL【大阪ガス株式会社 エネルギー・文化研究所】

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Academic year: 2021

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60 CE L J an . 20 1 0 毎年多数の修学旅行生を受け入れ、震災学習を行う

震災復興と減災まちづくり

  

阪神

淡路大震災まち支援グループ

﹁まち

コミュニケーション﹂

神戸市・長田区 御蔵北公園に建つ慰霊碑は、まちのシンボル。「基礎から コンクリート打ちまで、住民とボランティアが共同で作り上げ た」と田中保三氏。同公園には、住民の協力によって芝張 りがなされ、花壇もつくられた。毎年1月17日、ここで大震 災の犠牲者を弔う慰霊法要が行われる 震災をくぐり抜け、御蔵地区に生き続けるクスノキ。15年経っ た今も火災で焼かれた痕跡を残す 2001年1月に竣工した共同再建住 宅「みくら5」は、ボランティア団体が コーディネート役をつとめた珍しい事例。 1階に「まち・コミ」の事務所が入る 御蔵南公園のグラウンドに排水溝を 4ヶ所設置。上に簡易トイレを置き、 水を流せば下水道へ処理できる(右)。 また、震災時に水が使えなかったこと を教訓に、グラウンドの下には100t の水槽を埋め込んでいる(上)

(2)

61 C E L Ja n. 2 010

形成が復興

  阪神 ・ 淡路大震災でまちの 8 割を焼失 した神戸市長田区御蔵 ・ 菅 原地区 。 震災 から 15年 、 同地区における神戸市の土地 復興区画整理事業はすでに終了し 、 ケ ミ カル工場や木造長屋が軒を連ねていた下 町は 、 マ ンションや 3 階建住居が並ぶ新 しい住宅地へと生まれ変わった。   一見 、 大惨事の傷は癒えたように思え るが 、 当時の状態で公園に保存されてい る焼けただれた電柱と 2 本 のクスノキが、 今なお震災の傷痕を伝え 、 辛苦を共にし てきた住民とボランティアの忘れ難い 15 年を無言のうちに物語っている。   震災直後から 、﹁ まちの再生なくして本 当の復興はありえない ﹂ と訴えて活動し てきた東京からのボランティア 2 名と地 元企業社長の田中保三氏が 、 御蔵通 5 ・ 6 丁目のまちづくりを支援するボランテ ィア団体 ﹁まち ・ コミュニケーション﹂ ︵以 下 ﹁ まち ・ コ ミ ﹂︶ を震災の翌年に創設 。 慰 霊法要をはじめ夏祭りや餅つきなど 、 イ ベントの開催や ﹁ 共同再建住宅 ﹂ の実現な ど 、 他地域へ移った住民たちを呼び戻す ことを目標に活動を始める。   ﹁ 共同再建住宅 ﹂ では土地の権利者や設 計者 、 工務店との折衝にあたり 、 ボ ラン ティア団体としては珍しいコーディネー ト役をつとめ、 11世帯が入居する ﹁みくら 5 ﹂ を完成させた。   御蔵地区にある自社を火災で失った ﹁まち ・ コ ミ﹂ の顧問 ・ 田中氏は、 震災から 多くのことの学んだという。   ﹁ ないものを勘定するより 、 今あるもの を生かす 。 その原動力となるのは 〝人〟 で 、 隣人が非常時に最も頼りになった 。 窮 地 に追い込まれ気付いたのは 、 まちの中に は 、 いざという時に力を発揮する素晴ら しい人が必ず存在するということです﹂   地域住民とボランティアの連携を背景 に、 01年 、﹁ ま ち ・ コ ミ ﹂ は古民家を移築 した集会所の建設に取り組む 。 約 2 千 万 円の資金不足を 、 住民と建設ボランティ アの無償の汗と職人の協力 、 そして呼び かけた募金の成果により乗り越える。   兵庫県香美町での家屋解体から御蔵地 区への移築完成ま で 約 2 年 半 、 延 べ 2 千 人のボランティア が参加し 、 共同作業を 通して地域や人とのつながりを深めた 。 さらに 、 この古民家移築が 、 99年の台湾 中部大地震以降交流している台湾へ日本 の古民家を移築する事業につながった。   ﹁ 他の被災地との交流や支援も積極的 に行っているが、 復興のためだけではなく 、 まちづくりを主体とした活動が基本 ﹂ と 話すのは、 ﹁まち ・ コミ﹂ の代表 ・ 宮 定 章氏 。 大震災からの復興活動で培ったコミュニ ティの力とリーダーシップが 、 今後も豊 かなまちづくりのいしずえになることを 期待したい。         ︵文責 ・ CEL 編集室︶   CEL 「まち・コミュニケーション」問い合わせ先 台湾北部の淡水鎮にて、棟梁から古民家 移築の手ほどきを受ける学生ボランティア。 福井県おおい町にあった築90年の家屋は、 作家・水上勉氏の父が建てたもの。移築 後は集会所および水上勉文庫として利用 御蔵・菅原地区への思い を託して作られた「御菅カ ルタ」。子どもからお年寄り まで、大勢の住民が読み札 と絵札作りに参加。カルタ 大会も開催した ファイブ 「まち・コミのボランテ ィア活動にとり、若い 人の機動力は資本」 と田中顧問。隣にい る宮定 章氏に代表 を任 せたのは2002 年。宮 定 氏 が27歳 のとき 地域の集会所は、住民・学生ボランティア・職人の共同 作業で兵庫県香美町から移築された築130年の古民家。 植栽もすべてボランティアの手によるもので、コンサートや 講演会が催されるなど、地域交流の場となっている 震災学習では、地元住民と協力して、大きなお鍋での炊き 出しも体験 2004年の台風23 号による被 災 地、 兵庫県豊岡市出石 町の復興支援のた め、現地の農園に て有機野菜を育て る御蔵地区からの ボランティアたち

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