本校運動部員の体力・運動能力について
内山了治 塚田修三 加藤俊也
( 平成 8 年 10 月 29日 受理)
Characteristics of physical fitness and motor performance of athletic club members in Nagano National College of Technology
By Ryouji Uchiyama Shuzo Tsukada and Toshinari Kato
Pur po s e so ft hi ss t ud ywe r et oc l a r i f yt hec ha r a c t e r is t i c so fp hy s i c a lf i t ne s s a ndmo t o rpe r f o r ma nc eo fa t hl e t i cc l u bme mbe r 8i n Na g a noNa t i o na lCo l l e g eo f Te c hno l o g y.Phy s i c a lf i t ne s sa ndmo t o rpe r f o r ma nc ewe r eme a s ur e db yas po r t s t e s tde ve l o pe db yMi ni s t r yo fEduc a t i o n ・ Thema i nr e s u lt swe r ea sf o l l o ws :
1 ) Ev e r yye a ra t hl e t i cc l u bme mbe r s;Ave r a g eo fp hys i c a l丘t ne s sa ndmo ・ t o rpe r f or ma nc ewe r ehi g he rt ha nt heno n・ a t hl e t i cc l ubs t ude nt s ,butt he ywe r e l o we rt ha nt hena t i o na la ve r a g eo fe a c l la g e.
2 ) P∞rde ve l o pme nta ppe a r e di nt het e s ts e e ms也 bebr o ug hta b o utb y t he i fl a c ko fmus c l es t r e ng t ha nde ndur a nc e .
1 . は じ め に
本校におけるクラブ活動は教育活動の一環 として位置づけられ,学生の主体的な活動が展 開されいる.運動部においては,全国高専大会,関東信越地区高専大会,そ して高等学校体 育連盟の各種大会などを目標に活動 している.一般的に学校に於けるクラブ活動は教育に含 まれなが ら競技的な色彩を持ってお り,本校の運動部に於いてもこのことは例外ではない.
しか し,本校運動部の競技性に関 しては,今年度全国高専大会でバスケッ トボール部が準健 勝 とい う素晴 らしい成績を残 したものの,高専大会関係や平成 6 年度か ら参加できるように なった高等学校体育連盟関係の結果などから判断すると,全般的に低調である.高体連関係 では北信地区の壁を乗 り越え県大会‑進出す るのは至難であ り,更に上位の北信越地区大会, 全国大会 となると一層のことである.
低調である原因としては,運動部の運営方法,部の機能 と権限構造,部の競技的姿勢及び 部員一人ひ とりの競技性,部のモラール,部員のモラル,指導体制や顧問の位置づけ,施設
〜 ‑般科 講師
= 一般科 助教授
…書 一般科 教授
2 5 8 内山了治 ・塚田修三 ・加藤俊也
設備など広範囲に及んでいると思われる・これ らの中でも学生に接 し特に感ずること‡ 才基礎 的な体力 ・運動能力の不足である.
青年期及び高専生の体力や運動能力に関 しては,この時期に 過3‑4 回の運動がこれ らを 発達させることが報告 されている l) ・ … ).また,本校学生の体力 ・運動能力については,全 般的に全国の同年齢の平均値 より低いことが報告されている 2 ) . しか し,これ らは全体的な 傾向であって,運動部やその構成員の実態までは報告 されてはいない.
そこで本研究では,本校運動部員を対象 として,競技の基礎的能力である体力 ・運動能力 について現状を明確に し,指導のための知見を得ることを目的 とした.
2. 方 法 (1 ) 体力 ・運動能力実態調査
平成 8 年 4 月下旬〜 5 月の体育授業中に実施 した体力 ・運動能力テス トの結果をもとに, 運動部毎に集計 した.テス トは文部省スポーツテス ト ( 体力診断テス ト,運動能力テス ト) の 1 2 項 目を用いた.対象は全学生であった.
(2) スポーツ活動の状況,生活実態調査
スポーツ実施状況をは じめ生活の実態に関 しては,大修館書店 「 体力科学研究会」による アンケー ト調査を実施 した.調査時期は 5 月下旬であ り,スポーツテス トのまとめとともに 体育授業内に行った.運動部に所属 しているか どうかも合わせて調査 した.従って,学生会 発表の部員名簿 とは異なっている場合もある.
(3) 分析方法
体力 ・運動能力に関する調査結果は各項 目毎男女別に,文部省による平成 6 年度体力 ・運 動能力調査結果の年齢別全国平均値 と比較 し,差の検定は T検定を用い有意水準は 5%以下 とした.また , 1‑ 3 年生については r 体力科学研究会Jによる,全国高等学校運動部平均 値
○)とも比較検討 した.
3. 結 果 と 考 察
(1)体力診断について
表 1 に体力診断テス トの結果について,運動部及び未所属学生の学年毎の平均値を示 した.
また,図 1 はこれ ら平均値のTスコアをグラフ化 したものである.Tスコアは,5 0点が全 国平均値を示す.これ らの表 と図か ら運動部員の体力に関 しては次のとお りである.
体力の総合面を判断する総合得点 ( 3 5 点満点)においては,いずれの学年 とも各年齢別
の全国平均値を 1%水準で有意に下回ってお り,運動部員であっても全国平均値に達 してい
ない現状が明らかになった.この差は学年進行 とともに拡大 していた.学年別では, 4年生
が最 も高く,また ,4 年生までは経年的変化 とともに向上 しているが , 5 年生になると既に
低下 していることが把握できた.運動部員 と未所属学生のグループ間の比較では, 2 年生以
表 1 体力診断テ ス ト平均値にお ける運動部員 と未所属学生の比較
反復横 とび 重苦と 背筋力 握 力 豊 晋
標 本 (人)
回 c l kg kg c l c l
運動部月 日 42. 0 9 5 7. 02 11 3. 0 0 3 5. 66 1 同未所属 7 9 41 . 81 5 5 . 85 1 1 0 . 8 9
両グループの差 0 . 2 8 1 .1 7 2 .l l
年同年齢全日平均 1 .0 2 7 4 2 . 98 5 6 . 65 1 1 8 . 2 1
同年齢運動部平均 1 1 5 , 3 5 6̲4 4 . 47 + 5 7 . 31 11 8 . 8 2
II.I,, ;. , 州 = 二 三 :S i :・.; ;:.
=:..= 三
m 盗 m m l ・ 0‑ 註 ⁝ 嘉 一 払 姐 ⁝ 霊 s 朋
9846 . 0758 . 47121 . 23 7843 . 8166 . 61116 . 94 2 . 26
#1 . 96 + 4 . 29
1 2 8 . 9 7 1 2 9 . 5 0 1 2 4. 98 1 1 2 . 5 5 1 2 . 4 3
榊運動部月
2 同束所属 両グループの差 年同年齢全国平均 同年齢運動部平均 運動部月
3 阿呆所属 両グループの差 年同年齢全国平均 同年齢運動部平均
4 謝 辞月 岡未所属 年両グループの差
同年齢全国平均
5 運勅許月 岡未所属 年両グループの差
同年齢全国平均
1 0 2 2 73 07 6 6 5 6 9 0 5 臥 9 し 7 3
89 0 71 3 5 3 6 4 3 45 46. 4 3 3 . . 0 8 89 86 7 6t 一 1 L I
1 , 05344 . 4860 . 84136 . 53 ll.43147.0362.06136.64 5945 . 0759 .78135.08 11442 . 7058 . 46124 . 52 2 . 37
#1 . 3210 . 56
1 . 96645 . 7860 . 33136 . 93 5544 .9860.15129.13 10943 . 1858 . 65121 , 17
2 4. 29 22 .82 21 . 76
● 1 . 06
**2 4 . 56 1 . 8 0
書● l . 5 0 7 . 9 6
*書
1 . 6 41 4 6 . 4 7 6 0 . 95 1 4 0 . 2 8
同年齢全国平均値は平成 6 年度文部省休育局 ( 平成 7 年度発表)による.
同年齢運動部平均値は平成 7 年度全国運動部別集計実は票( 大修棺 「 体力科学研究会 J) による .
両グループの差は各学年転の運動部貝と未所属グループの差である. T
検 定 ;料 : P〈O.01 ,I: P〈 O. 5
上で運動部員が有意に上回ってお り,体力的には差があることが認め られた. 1 年生に於い ては運動部員が少 し高い値を示 したが有意差は認め られなかった.調査の時期 (4‑ 5月) の運動部の活動は活発であったが, 1 年生については入学直後であ り,クラブ活動に起因す る両グループの差が生ず るほ どは活動 していなかった といえる.
運動部学生を体力要素別に考察す ると,全国平均値を上回ってい る要素は, 2 ・3年生の 敏捷性 ( 反復横 とび), 1 年生の瞬発力 ( 垂直跳), 2 年生の柔軟性 ( 伏臥上体そ らし,立 位体前屈), 4 ・5 年生の持久性 ( 踏み台昇降運動)のみであった.その他の要素に関 して は全国平均値に及ばず,体力的にかな り低い値を示 していた.特に,背筋力 と握力に示 され る筋力が低 く,運動で最 も基本 となる体幹が弱いことが推察された.
また, 1‑ 3 年生の運動部員の平均値について,全国の運動部平均値 と比較す ると , 1 年 生では敏捷性 と持久性がやや劣るものの全体的に全国運動部平均値 と同等であった. しか し,
2 年生では,筋力 ( 背筋力で 8 . 2 7 k g , 握力で 4 . 2 3 k g ) が低 く,持久性に関 して もやや劣るが, 敏捷性,柔軟性は全国平均値 とほぼ同等か少 し高い値を示 した. 3 年生に関 しては全ての要 素で劣 ってお り,特に背筋力で 1 1 . 2 6 k g , 握力で 5 . 0 0 k g な ど , 2 年生 より差が拡大 していた.
1 年生 と2年生の 4‑ 1 5 月頃までは,ほぼ全国の運動部の平均値的な体力を有 してい るが,
それ以降は全国平均値 との差が拡大す る傾向があることが明確になった.
2 6 0 内山了治 ・塚田修三 ・加藤俊也
以上,本校運動部員の体力は全般的に低 く,特に筋力不足で身体の柔軟性に乏 しい傾向が 認められた.これ らのことは,本校運動部の 日常的な活動か ら容易に推察されることであっ たが,どのクラブに於いても基礎的な体力作 り,筋力 トレーニングの必要性を認識 し,実践
していくことが重要であ り, これ らが競技 レベルの向上にも結びつ くと言 える.
筋肉の収縮により力は発揮 されるが,より大きな力を発揮するためには筋繊維を太 くし, 一つの動作により多 くの筋繊維が関与することが必要 となる.これ らのためには筋肉や身体 の柔軟性も必要 とされ る.柔軟性のない筋肉では速い収縮は望めず,結果 として動作も遠 く はならず,また,故障 も多 くなる.従って,身体や筋肉の動的柔軟性 も高めながら,筋肉を 強化することも重要である.
m
40 45 50 55
図 1 体力診断Tスコア 運動部員と未所属学生の比較
ロ 1 年運動知見 ( 96) E 3
同乗所見 ( 7 9) t Z2 年運動部員 ( 98) d )
同乗所属 ( 7 8)
E3 年運動部長 ( 89)
E 3
同未所A t ( 7 8)
E)
4年運動部
且( 5 9)
田
同未所属( 1 1 4) 85 年運動知見 ( 55) ロ
同未所属( 1 09)
l Hl l Ml HM=l H川l =
Crスコア)
35 40 45 5 0 55
図 2 運動能力 T スコア
運動部員と未所属学生の比較
(2)運動能力について
表 2 には運動能力テス トの結果をもとに,運動部及び未所属学生グループの学年毎の平均 値を示 した.また,図 2 はこれ ら平均値のTスコアをグラフ化 したものである.Tスコアで は 50 点が全国平均値を示 している.これ らの表 と図か ら運動部員の運動能力に関 しては次 のとお りである.
運動能力の総合を示す合計点 ( 1 00 点満点)は,各学年 とも運動部員 と未所属学生 との間 に 1%水準で有意差が認められた. しか し,本校運動部員 と年齢別全国平均値 を比較すると, いずれの学年に於いても全国平均値より低 く有意差が認められた.本校に於いて,運動部員 は 1 年生か ら5 年生まで運動能力に優れている学生の集ま りではあるが,年齢別全国平均値 より劣っている集団 といえる.
種 目別では , 1 年生の走幅跳 と懸垂 , 2 年生の走幅跳,懸垂 , 1 500m 走,4 年生の 1 500m 走 , 5 年生の 50m 走,走幅跳,ボール投げ,以上 9 種 目が年齢別全国平均値より高い値を示
表 2 運動能力テス ト平均値にお ける運動部員 と未所属学生の比較
50m 走幅跳 ボール投げ 懸垂 1500m 合計点
標 本 ( 人) 砂 cm m 回 秒 /1 0 0点
9 6 7.74 411 . 87 24.61 7 9 7 . 86 3 87 . 6 7 2 3 .1 8
‑ 0.1 2 2 4. 2 0 榊 1 . 4 3 I
1 , 0 ㌘ 7 . 61 406 .1 2 26 .1 0 1 1 5 . ∽6 7 . 55 409 . 9 7 2 5. 31 98 7. 50 430. 26 25. 41 7 8 7 . 68 41 3 .1 1 2 3. 4 2 運動部月.
1 同乗所属 丙グループの差 年 同年齢全国平均
同年齢運動部平均 運動部員 2 同乗所 属
両グループの差 年 同年齢全国平均 同年齢運動部平均 運動部員 3 同乗所属
両グループの差 年 同年齢全国平均 同年齢運動部平均 4 運動部員
同未所属 年 両グループの差
5. 03 394. 94 27.59 4. 71 . 41 8 . 27 22 . 5 8 0 . 3 2 ‑2 3 . 33 榊 5 . 01 **
5. 8 3 3 8 2 . 98 3 2. 8 5 4. 9 9 3 8 4 . 49
7. 45 37 7. 66 34.69 5 . 2 4 43 2 . 99 2 4. 6 9
‑ 0.1 8 * * 1 7.1 5 ++ 1 . 9 9 * * 2. 21 *+ ‑ 55 . 33榊 1 0. 0 0 榊
1 , 08 6 7 . 5 2 41 9 . 4 7 2 7. 2 6 1 1 1 . 8 61 7 . 3 8 4 25 . 7 0 2 6. 6 3 89 7. 48 430. 72 26.35 7 8 7 . 6 6 4 08 . 9 7 2 3. 0 2
‑ 0.1 8 * * 21 . 7 5 榊 3 . 3 3 **
1 , 0 5 3 7 . 39 4 29 . 21 2 8. 3 9 1 1 1 . 4 3 1 7 . 2 6 4 37 . 4 0 2 7. 6 9 59 7. 44 429. 83 26. 61 1 1 4 7 . 5 0 4 20 , 2 4 2 3. 9 9
6. 9 8 37 7 . 62 3 7 . 51 6. 6 2 37 9 . 69
6.55 388.1 9 33.69 4. 7 2 4 2 9 . 43 2 3. 6 0 1 . 8 3 榊 ‑ 41 . 24 榊 1 0. 0 9**
7 . 6 7 3 7 3 . 90 4 1 . 3 8 7. 5 9 3 7 7 . 80
7.83 373. 86 38.1 7 6. 7 9 41 2 . 82 29 . 3 9
‑ 0 . 0 6 9 . 5 9 2. 6 2 ** 1 . 0 4 ‑ 3 8 . 96 * * 8. 7 8**
同年齢全国平均 1 , 9 6 6 7 . 38 4 40 . 7 9 2 8. 0 6 7 . 9 4 3 7 8 . 36 4 0. 3 6 5 運動部員 55 7 . 32 445. 87 28.24 6. 96 397. 60 37.09 同未所属 1 09 7 . 5 6 4 26 . 4 9 2 5. 6 4 6. 0 4 4 3 1 . 1 2 2 8. 4 9 年 両グループの差 叫. 2 4榊 1 9 . 3 8 ** 2. 6 0 榊 0 . 9 2 ‑ 33 . 52 榊 8 . 6 0 仲
同年齢全国平均 1 . 6 41 7 . 3 4 443 . 4 3 28.1 2 7. 81 3 7 5 .1 6 4 1 . 0 7 同年齢全国平均値は平成 6 年度文部省体育局 ( 平成 7 年度発表)による.
同年齢運動部平均値は平成 7 年度全国運動部別集計実績票 ( 大修館 「 体力科学研究会」)に よる.
両グループの差は各学年毎の運動部員 と未所属グループの差である. T 検定: 料. ・ P く 0 . 01 , *: P 〈 O . 5
2 6 2 内山了治 ・塚田修三 ・加藤俊也
したが,その他は平均値に及ばなかった. 2 年生は 5 0 m 走 とポール投げが高まれば総合的全 国平均並に到達するが,本校の運動部の学生が もう少 しレベルをあげてようや く全国の平均 値 に達するとい うことは誠に残念なことである ( 全国平均値には運動部に所属 しない者 も当 然含まれている). 2 年生に関 しては,昨年入学当初は全国平均 レベルだったが, 1 年経過 した本年は学年全体ではなく,運動部員でようや く全国平均 レベル とい うことである.また, 1‑3 年生の結果 と全国の運動部員平均値 との比較に関 しても,年齢別平均値 との比較 と同 様の傾向であった.
全体的な傾向 として ,5 0 m 走や走幅跳などの瞬発力を必要 とする種 目は全国平均値 との差 は小さく ,1 5 0 0 z n走のように持久的な要素がある種 目は差が大きかった.また,体力に比べ 運動能力は全国 レベルに近 くその差は小 さかった.これ らか ら,本校運動部員の活動に関 し ては,継続性に基づいた トレーニングの欠如を指摘することができ,運動能力向上のために は走 ・跳 ・投の基本的動作を トレーニングの中に取 り入れ,継続 ・反復する必要性が高い と 思われる.
(3) 1‑ 3 年生の運動部別結果
1‑ 3 年生の各運動部別の体力 ・運動能力についてまとめたものが表 3 である .T スコア に関 しては全国の運動部平均値をもとに算出 した.1 8 運動部の中で全国平均値に到達 して いた運動部は,運動能力の合計点で,硬式野球部 と陸上競技部のみであった.
運動部毎に考察を加えると,硬式野球部 と軟式野球部に関 しては筋力が低 く,特に握力を 高める必要がある.現在硬式野球部では投動作の基本をキャッチボールの際に行っているが, 肘 を高 くしボールに良い回転を与えるスナ ップ動作の繰 り返 し,身体重心が上下動 しないキ
ャッチボールに心掛けるなど,意識的な運動を大切にす ることが重要である.
バ ドミン トン部では,敏捷性や瞬発力に関する能力は認められ るので,試合の最後まで素 早い動きを持続できるように,筋持久力を高めることが必要かと思われる.
卓球部,弓道部,スキー部,ソフ トテニス部についてはバ ランス良く全面的に鍛えること が必要である.水泳部は瞬発力を,テニス,サ ッカー,バ レーボール及び陸上競技部では筋 力 と筋持久力の強化を,柔道部と剣道部に関 しては全身持久力が低いのでこれ らの強化を取
り入れることが競技力の向上につながると思われる.
バ レーボール部,バスケッ トボール部,少林寺拳法部,ラクビ一部そ してアイスホッケー 部に関 しては,比較的バ ランスが取れているので全面的に トレーニングを実施 し,全国レベ ルまで引き上げてもらいたい ものである.
体力的要素に関 してはバランス良く トレーニングすることが必要であるが,これ らは単調 にな りやすいので, 目的の明確化,方法の工夫,さらには部員‑の動機付けなどにより,棉 極的な取 り組みを期待 したい.現在の各運動部の活動状況か らは, レベルの向上のためでは なく,現状を維持するための トレーニングに始終 している面が 目立つ.身体作り,筋肉作 り の面を重視 し, トレーニングとコンディショニングの両輪を うまく組み合わせ体力 ・運動能 力をともに高めるとともに,競技力の向上を期待 したい.
昨年度,運動部のキャプテンを中心に筋力 トレーニングの方法,特にフリーウエイ トに関
して実技指導を実施 したが継続 している部は残念ながらわずかである. 目的を明確に しない
筋力 トレーニングは時間の浪辞であり危険でもある.経験的 ・伝統的 トレーニングは良い面 も当然含まれているが,常に目的や方法,課題設定や計画立案の根拠,負荷の妥当性な ど模 索 していく必要もあろう.さらに,スポーツ科学に関する研究も必要である.小山 4 ) は今ま で一般的に行われてきた終末負荷による トレーニングは,関節可動域を制限 し筋肉を硬化 さ せることを指摘 し,初動負荷による トレーニングを推奨 している.また,村木 7 ) はスポーツ プログラムを単なるスポーツ処方ではなく,施設,スタッフ,教程,試合などそれぞれの 目 的に即 したスポーツ経営を含んだ もの として,その理論 と実際について幅広い角度か ら言及
表 3 1‑ 3 年生部員 の運動部別体力診断 と運動能力
運動部 上体 立位 踏み 体力
( ,内は部員数 誓 書悪 習 握 力 そ ら 体約 台昇 ‑ し 屈 降 点
ポー 運 動
50m 走幅跳 ル投 懸垂 1 500m 合 計
げ 点
硬式野球
( 2 5 ) 44. 0 5 9. 6 1 25 .0 3 8. 7 51 . 6 7 . 6 7 4. 2 2 3.1 5 0 ̲4 5 1 0 . 9 4 8 .9 4 5 . L 4 6 . 3 4 5 . 8 5 3 . 2 4 8 .4
軟式野球