長野工業高等専門学校 ・紀要第 3 1 号 ( 1 9 9 7 ) 8 3
現在 の補修工法 とその実例
永 藤 壽 宮 小 林 雄 二 郎 山 崎 英 樹
T h e p r e s e n t r e p a i r t o t h e b r i d g e a n d t h o s e e x a m p l e Toshimiya NAGATO Yuzirou KOBAYASHI Hideki YAMAZAKI
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キーワー ド . '橋梁. 補修.維持管理
1 . は じ め に
橋梁等の構造物は、建設 され ると使用 され るよ うになり、その年月 と共 に老朽化 してゆ くもので ある。そ して、使用期間中に作用す る荷重 の増大, 周囲の環境変化の影響 による構造部材の品質の低 下等 により、その構造物 の寿命は著 しく変化す る ものであ る。 しか し、その寿命は欠陥や変状がそ の橋梁に とって致命的 になる前 に発見 し,適切 な 補修を行えば,大幅な長寿命化が可能 となる。
最近、疲労設計 におけ る寿命の設定 と して 20 0 年 を 目 標 に 置 く こ と が 提 案 さ れ て いる。長寿命橋梁を実現す ることは社会的にも経 済的にも有意義な事である。
本研究では現在の維持管理の点検や主 な補修に つ いて調べ ると共 に 2 つの橋梁の事例について、
1 っは実際に T‑20 荷重の載荷、 もう 1 つは外 観調査を行 なった。
2. 推 特 管 理 の 概 要 維持管理 は、点検 と補修 とに分け られ る。両者 の作業の流れは図 1 に示す様 に先ず点検 ( 通常、
特別、異常時点検)を行い、それにより変状 の有 無、補修の必要、不必要を判断す る。
3. 点 検
3‑1 概要
a 橋梁損傷等の異常の発見
b 安全で円滑 な交通確保の問題点の把握
C橋梁及びその橋梁下の不法 占用等の調査及
び指導、取 り締 まり等
図‑ 1 維持管理の作業手順
* 環境都市工 学科助教授
* * 長 野技研
* * * 環境都市工学科教授
原稿受 付
1 997 年 1 0 月 31 日
4. 補 修 工 法
4‑1RC 床版
(Ⅰ)疲労破壊‑繰 り返 し荷重 による破壊。
床版下面 にクラ ックが入 り、それが床版上 面に貫通 しなが ら次第 に網 目状にまで発展
して抜け落 ちる場合がある。
4‑2 鋼橋
(I)鋼橋部材の維持修繕
鋼橋の主要 な部材に異常が生 じた場合は、
橋梁 の崩壊 につ ながる可能性 もあるので早 急な対応 を必要 とする。
4‑3 コンク リー ト橋
(I) コンク リー ト横部材の維持修繕
コンク リー ト橋 に現れ る異常には、ひびわ れ、剥離、鉄筋露 出、豆板、漏水 などがある。
ひびわれの原因 と しては、アルカ リ骨材反応, 鉄筋量 の不足、コンク リー トの強度不足、断 面不足、鉄筋の腐食膨張、自動車荷重の増大 等が考 え られ る。
4‑4 伸縮装置
(I)伸縮装置の維持修繕
伸縮装置 は輪荷重の衝撃を直接繰 り返 し 受け るため、最 も損傷 しやす い部材であ り、
また補強が困難で もある。従 って、損傷箇所 を発見 した場合 には、早期 に補修す る必要が ある。
4‑5 支東部
(Ⅰ) 支承部 の維持修繕
支承は、橋梁の上部工 と下部工をつなぐ重 要な部分である。このため、支東 には、ごみ や、異物が入 らないよう、また錆が発生 しな いよう日常 の管理を行なわければな らない。
4‑6 下部構造 (Ⅰ)基礎の維持修繕
橋脚、橋 台の損傷には、その躯体 の異常 と 基礎の異常 とがあ り多 くの場合が、基礎の異 常 によって発生 している。
(Ⅱ)橋脚,橋台の躯体の維持修繕
橋脚、橋台の躯体は、上部工 と基礎の間に あ り、上部工 の荷重増加や基礎の異常による 影響 を受けやすい。
5. 塗 装
鋼橋 の塗装は、部材 の保全 と美観 のために行 う が,年月の経過 と共 に劣化 し、変質、変色、割れ、
ふ くれ、はがれが生 じ表面 に錆が生 じて くる。そ
のため、塗装が当初の機能 を保 ってい るか を点検 し、必要 に応 じて塗 り替えを実施 しなけれ ばな ら ない。
6. ア ル カ リ 骨 材 反 応 アルカ リ骨材反応 とは、セメン ト中に含 まれて いるアル カ リ分 と骨材 中のある種 の反応成分が、
化学反応 を起 こ し、 コンク リー トに有害 な膨張を 生ず る現象をいう。
アル カ リシ リカ反応 による外観上の変状 は、ひ び割れ、膨張 による構造物 の変形、傾斜、移動及 び 目地部のずれ、膨張の拘束 による目地部の破壊、
ゲルの浸出などである。
7. 康 酸 化 (中 性 化 ) 老朽化 した橋梁によく白い氷柱状のものがみ ら れ るが、これは炭酸 カルシウム ( CaCO3 ) である。
これは,セメン トの水和 によって生 じた水酸化 カ ルシウム ( C a( O H )
2)が空気中の二酸化炭素( C O
2)と化合 し、炭酸 カルシウムに変化す る現象であり炭酸化 ( c a r b o n a t i o n ) という。 これは、セメン ト硬化体 に二酸化炭素が作用 し、 これが孔隔水容 液中に溶け込み、次式に従 って水酸化カルシウム
と反応す るものである。
C a( O H) 2 + C O
2‑C aC O
3. H 2 0
孔隔水溶液 は初めは強 アル カ リ性であ るか ら、
生成す る炭酸 カルシウムは固体 と して析 出す る。
このためカルシウムイオ ン ( C a
2十) の濃度が低下 す るので、水和 によ り生成 していた固体 の水酸化 カルシウムは、濃度低下分だけ、孔隔水溶液 中に 溶解す る。
以上の過程が繰 り返 されて、二酸化炭素 による セメン ト硬化体 の炭酸化が進行す るこのために孔 隔水 の ph が低下す るので中性化 とも呼ばれてい る。 コンク リー トが中性化す ると鉄筋が活性状態 とな り、腐食 しやす くなる。 したが って、 コンク リー ト練 りまぜ時における コンク リー ト中の塩化 物の含有量 は RC 示方書で制限されてい る。 また 中性化を防 ぐ一般的 な方法 と してはかぶ りを大 き くす るなどである。
次 に橋梁 の実例を挙げて考察 してみ ることにす
る。
現在の補修工法 とその実例
白沢川橋 におけ る橋梁現況調査
1 . は じ め に
本橋は、昭和 41 年 に ( 主)飯山山ノ内線 ・山ノ 内町須賀川地先 に設計施工 された、橋長 41 . 00 m 、 幅員 6. 00m の 3 径間連続桁方式の鉄筋 コンクリー ト床版橋である。本橋は、架設後 26 年程度 しか経 過 して ないにも関わ らず、同程度 の橋 と比べて損 傷 ( ひび割れ)が 目立 ってい る。 よって、 ここに 本橋 を架け香 えるに当 り、載荷試験等 を実施のう えこの橋 の耐荷力の診断や、 同程度の鉄筋 コンク リー ト道路橋 の耐久性判定 の資料 とす るため現況 調査を行 なう0
2. 外 較 調 査
2‑1 調査 内容
(Ⅰ) ひび割れの発生状況、ひび割れ幅 につい ての調査。
(Ⅰ) ひび割れの発生箇所等の漏水、発錆など の 目視調査。
2‑2 ひび割れ発生状況及び状況図
ひび割れの 目視調査を行 な った ところ、多 く のひび割れが確認された。特 に橋梁主版側面の ひび割れの発生が 日に余 るものがある。本橋の 上流側側面は、拡幅橋 と接 していた為、下流側 側面のみ行 なったが水平方向に長 くひび割れ が発生 していた。ひび割れ幅 も他 と比べて広 く、
最大で 2‑3mm 程度の ものまで確認された。
このひび割れの原因は、 アル カ リ骨材反応等 色 々なことが考え られ るが、現時点では何とも 言えない。 しか し、ひび割れ幅の広さか ら、主 鉄筋 までひびが到達 しているかが心配 される。
主版底面では、下流側 に数多 くの橋軸方向に 走 るひび割れや、亀 甲状 に入 っているひび割れ が確認 された。また、ひび割れ部分か ら析出 し ている炭酸 カルシウムとみ られ る浸出物によ
りひび割れ幅が広 く見えるが、最大で 0. 2mm 程度であ った。幅 0. 2mm 程度のひび割れは、
鉄筋 コンク リー ト構造物 の構造性 によるもの と考え られ るので、彰響は無いと思われるが、
浸出物 によって鉄筋に影響がでてないかが分 か らなか った。
・ 白沢川橋一般図及び底面ひび割れ状況図( 中 央径間底面、支障部近傍) を次貢 に示す。
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3. 外 観 調 査 に つ い て の 考 蕪 今回外観調査を行 なった結果 、RC 床版橋特有の 構造性 によるひび割れ と見 られ る物以外 に、外観 調査 のみでは原因が特定で きないようなひび割れ が多数発生 していた。ただ甲び割れの発生状況 も ば らついていたが、 これ らのひび割れ は、 ほ とん ど連続せず こま切れ状態の ものであった。
中央 径 間 にお け る床 版 底面 のひび割れ は、 幅 0. 2 0mm 以内で構造的 にはほとんど問題が無い も の と考え られ る。 また、床版底面 のひび割れか ら 析 出 してい る浸 出物 の影響は、本橋を解体 した際 に鉄筋 を確認 した結果、発錆がほ とん ど見 られ な か った ことと、 コンク リー トの中性化測定結果 よ り、健全 なアル カ リ性 を示 していた こと等か ら、
橋への影響は無い ものと考えていいだろう。
交通量が下流側 に多 く集中 していた為、風雨 に よるもの、凍害 による もの、不等沈下等か ら起 こ る荷重の不等分布 によるもの、拡幅のため に起 き た主桁及び床版 の補強不足 によるもの、等が考え られ るが、外観調査だけでは推測 の域 を出ない。
また 、3 径間連続鉄筋 コンク リー ト床版橋 という構 造 性 か ら、 コ ン ク リー トの 乾 燥 収 縮 の 影 響 も 少なか らずあるのではないだろうか。
4. ま と め 4‑1 膨張量
膨張量は解放膨張、残存膨張 ともに異常 な膨 張であるとは思われ なか った。 しか し、アルカ リ骨材反応が既 に進行 しているにも関わ らず、
残存膨張は 、 1 3 週 までにかなり大 きな膨張を示 した。
4‑2 庄桁強度
圧縮強度は 251 ‑369 kg ∬c m
2であ った。
4‑3 中性化
全ての コアにおにて、中性化は認め られ なか った。
4‑4 水溶性 アル カ リ量
コンク リー ト中のアルカ リ総量は 9. 27 kg / m
3であ り 、JI SA5308 付属書 6 に規定 されている 値 ( 3. 0 kg / m
3以下) を大 きく上回 った。
4‑5 含有塩分量
全塩素 イオ ン量は 、0. 1 75 kg / m
3で あり、土
木学会基準である 0. 30 kg / m
3を下回 った。
図 ‑2 底面 ひび割れ状況国 (中央径間底面 )
写 文 ‑2
現在の補修工法 とその実例
4‑6 日祝 による岩種判定
使用骨材は、いずれ も砂岩 ・ 粘板岩 ・ 珪質粘板 岩 ・ 安 山岩 ・ 閃緑岩などの砂利.砂 と,石 英 ・ 長石 ・ 雲母などの鉱物砂 より構成 されてい た。
4‑7 偏光顕微銃観察及び粉末 Ⅹ繰回析 (Ⅰ) 砂利 ・ 砂は、アルカ リ反応性鉱物を
3割
程度含んでお り、特 に反応性鉱物 を多 く含 む安山岩や珪質粘板岩 などの岩種の砂利 には、反応 リムが認め られた。
( Ⅱ) コンク リー ト中には、水酸化 カルシウム やエ トリン トガイ トが認め られたが、こ れは、通常の コンク リー トと大差はなか
った。
また、鋼材引張試験 も行 ったが、 ここでは考察 のみを示す。
5. 鉄 筋 引 張 試 技 括 黒 の 考 蕪 今回行 な った試験結果 よ り、本橋 に使用 されて いた鉄筋 は、単位体培重量及び リブの高 さ、ポア ソン比、降伏点、引張強 さ、弾性係数の全ての性 質が、現在 の規格 と同程度 ものであることを確認 することがで きた。
よって、本橋 に使用 されていた鉄筋のほ とん ど が、架設後 26 年経 った今でも非常 に状態の良い鉄 筋であるといえるだ ろう。
6. 現 況 嗣 '重 の ま と め 今回、現況調査を行い多 くのひび割れが確認 さ れたが、 このひび割れは雨水 の浸透及び コンク リ ー ト内部 に浸透 した水 による凍結作用、 アルカ リ 骨材反応等が考え られ る。凍結が起 こる原 因は コ ンク リー ト内部 に浸透 した水が凍結 し、その膨張 庄 によりひび割れが発生す る。凍害が発生 した場 合、ただちに必要 な措置を施せば凍害の規模が大 きくならない。凍害 に対す る対策を挙げると、
対策 :a) 水の流入を防 ぐ。 ( 凍害発生個所を ビニールシー ト、 トタン板等で覆 う。)
b) 吸水性の小 さい コンク リー トを施工 す る。
C) 凝結、硬化の過程で凍害を受けない ようにす る。 ( 寒中 コンク リー トの使 用)
以上 のようなものがあ る。次 にアルカ リ骨材反応 の原因 と対策を示す と、原因 としてはセメン ト中 に含 まれているアルカ リ分 と骨材 中のシ リカ成分
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によって起 こるアル カ リシ リカ反応 によ って、 コ ンク リー トに有害 な膨張を生 じさせ る。 アルカ リ シ リカ反応 に対す る対策を挙げると、
対策 :a) 反応性骨材の使用を避ける。
・b) セメ ン ト中のアルカ リ量を制限す る (アルカ リ分
0.6%以下)0C) コンク リー ト中の総 アルカ リ量を 3. 0 kg/cm
3以下 にお さえる。
等がある。 しか し、反応性のある骨材を使用す る と必ず アル が ノシ リカ反応が発生す るとは限 らな い。
ひび割れが橋に及ぼす影響を考えると、中央径 間における床版底面のひび割れは、幅 0 . 2 mm 以内 で構造的にはほとんど問題がない もの と考え られ る。鉄筋を調べてみ ると錆 もみ られず、架設後 26 年た った今でも非常によい鉄筋であるといえるだ ろう。
又、載荷試験 として T‑20 荷重 に相当す る ト ラ ック
2台を並列 させ、中央スパ ンの最大モーメ ン トの生ず る位置に停止させて、その地点での変 位量お よびたわみを測定 した。測定の結果 により
T‑20 荷重による、死、活荷重 による計算値は 曲げ引張応力皮 :
oL ‑( 1 67 6 7 000 / 2365 0000) ×38‑26. 9kguc m
2死荷重 のみ による計算値 :
JDL ‑( 91 2 4600 / 2365 000 0) ×38‑14. 7kg〟c m
2活荷重 のみ による計算値 : oL L‑26. 9‑1 4. 7‑1 2. 2kgf / c m
2以上 の結果か ら本橋は同程度 の橋 に比べ ると損
傷 ( ひび割れ) が 目立つが耐荷力は十 分である と
いえる。
堀切大橋 にお け る橋梁現況調査
1 . は じ め に
本橋 は、昭和 47 年 に長野箱清水 1 丁 目 9 番 地 の堀切沢 に設 計施工 された、橋長 50.17m 、 幅員 6.10m の 汀ラーメ ン方式 の コンク リー ト 橋であ る。
本橋 は、架設後 25 年程度 しか経過 して ないに もかかわ らず 、 同程度 の橋 と比べて損 傷 (ひび割 れ)が 目立 ってい る。
2. 外 観 調 査
2‑1 調査 内容
ひび割れ の発生 状況 及び発生個所等 の漏水、 発 錆 などの 目視調査。
2‑2 ひび割れ の発生状況 お よび状況 図 ひび割れ の 目視 調査 を行 った ところ、多 くのひ び割れ が確認 され た。 写真③ と④ を観 察す ると長 野方面 の支東部 の上部側面 とスパ ン中央部 の床版 底面部 に大 きなクラ ックが発生 してい る。 この原 因 と して橋 台 の不 等沈下 によ り生 じた 曲げモー メ ン トが応 力 の集 中す る支東部や橋梁中央部 に作用 して大 きなクラ ックが発生 した と考え られ る。
写真⑤ の橋 台底部石垣 に生 じたひび割れ も上述 の事実 を証 明 して い る。 また、床版底面 の細か い ひび割れ の発生が 目に余 るものが ある。特 に、橋 脚及 び橋 台付近で は、細か いひび割れ が亀 甲状 に 集 中発生 して いて、そ の他 の底面部分 は橋軸方 向 に伸 び るひび割れ が多数発生 してお り、橋 梁床版 側面 に も底面 ほ どで は ないが多数 の細 かいひび割 れ が発生 して いる。 いずれ のひび割れ も、炭酸 カ ルシ ウム と見 られ る浸 出物 によ り白っぽ く広 く観 察 で きる ( 写 真④参照)。写真⑥ の白い氷柱状 に 見 られ る生成物 は炭酸 カルシウムであ り、雨水 の 浸透が認め られ る。故 に、気象環境か ら浸透 した 雨水 の凍結融 解作用 の繰 り返 しにより、ひび割れ 性状の拡大が発達 した ことは容易 に推測で きる。
床版 の クラ ックに対す る対策 と して は、薄い鋼 板 を床版底面 の コンク リー ト面 に接着 した り、床 版 を支持す る縦桁 を増 設す る等 の補強 が必要 にな るであろう。
写真⑦ を観 察す ると、中央 に斜 めに下か ら上 に 大 きなひび割 れが伸 びてい るのが 目に付 くが、 こ の原 因 と して橋脚、橋 台などの基礎の損傷 によ る もの と考 え られ る。 基礎 の損傷 と して、沈下お よ び不等沈下 、傾斜 、移動、 目違 い、構造物 の異常
な応 力及 びひび割れ に大別 され るが, この中で も 沈下お よび不等沈下が主 な原因 と考 え られ る。
また床版底面 図よ り、ひび割れは床版 全体 に広 が ってい るので はな くて、床版 の断面方 向中央部 にはひび割れが な く、両端 に集 中 して発生 して い る。 しか し、橋脚部 にひび割れが発生 していない 事 か ら雨永 に直接 当た ることに よるものではな く、
アス フ ァル ト舗装部 と歩道部 の間にある縁石 の継 ぎ 目か らの雨水 浸透 によ り,上述 と同様 にひび割 れ性状 が拡大 してい った と考 え られ る。 また アル カ リ骨材反応 によるひび割れ と して も考え られ る。
中央部 にひび割れが発生 していないのは、 アス フ ァル ト舗装部 は雨水 が浸透 しないので継 ぎ 目部 分か ら中央部 に向けて ひび割れが発達 してい る も の と考 え られ る。
床版状況図及び状況写真を次真に示す。
3. ま と め
本橋 にお いて は長野方面側 の橋台が地盤 の急激 な変化 を受 け、基礎 の強度低下、地盤支持力の低 下 によ り沈下 して地表 コンク リー トとの段差 を生 じ、亀裂が入 りずれ が生 じた と考え られ る。 陥没 して い る写真⑧か ら橋 台 自身が沈下 して いるのが は っき りと観察 で きる。橋 台 の基礎部分 は流水洗 掘 の影響 は考 え られず、地震等が原 因 と考 え られ る。 その対策 と して、支持力が不足す る場合 は フ ーチ ングの拡大.増 杭 による支持力 の増 力、仮設 的 な工法 と して薬液 注入工法、石灰パ イル工法、
サ ン ドコンパ クシ ョン工法が必要 になる。 ひび割 れ の補修工法 と して は、最近 のエポキシ樹脂系 の グラウ ト剤 が用 いる事 が必要で ある。 また プ レス トレスを用 い る場合 には、プレス トレスの導入量 に コンク リー トの強度 、作用応 力を十 分検討 し, コ ンク リー トの圧縮応 力を許容応 力以下 にお さえ る 必要が ある。
ひび割れ の原 因 と して、 アル カ リ骨材反応、鉄 筋量 の不足、 コンク リー トの強度不足、断面不足、
鉄筋 の腐食膨張、 自動車荷重 の増大、凍害 による もの、不等沈下 等か ら起 こる荷重 の不等 分布 によ るものなどが挙 げ られ るが、床版底面の細か いひ び割 れ は、雨水 の浸水侵食 によるアル カ リ骨材反 応や 浸透水 によ る凍 結融解作用 によるものが主た る原 因 と考え られ る。
凍害 の対策 と して最 も経済的 な方法は、凍害発
生初期 に トタン板を被せ るな ど して、水 の流入 を
な くす ことでが必要 で あ るが、交通上それ は不可
能であ るので早期 に改修が望 ま しい。
現在の補修工法 とその実例
< 長野方面
長野方面
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