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セミアクティブ・パッシブダンパーを   用いた免震構造に関する研究

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Academic year: 2021

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(1)

オイルタンパーを調整するGavin助教授と Duke大学学生

実験状況

 1998年米国            制度の   大学  学生          の防災科学技 術研究所滞在が契機となり実現した研 究がこのテーマです。彼の滞在中に免 震ゴムの振動台による破断実験があり、

そのビデオテープを彼に渡したところ、

彼の帰国後、指導教官である     助教授がその実験に興味を持ち、開発 中の振動を抑えるダンパーを免震装置 に付けて、防災科学技術研究所の大型 振動台で実験したい、ついては研究予 算をNSFに申請したいとの連絡があ り、協力することになりました。  

助教授の申請が承認されNSFの予算 が付き、研究がスタートしました。2 000年、2001年の2回、研究連 絡のため防災科学技術研究所を訪れ、

防災科学技術研究所の大型振動台での 実験について打ち合わせを行いました。

 この      助教授は、当初、制御可能 な       で使いたい と言っていましたが、       

材の開発が思ったように進まず、研究 期間内には       で 十分な制御力が得ることは困難である

ことがわかり、

   を考えましたが磁性流体に於け る沈殿等の問題があり、最終的にはオ イルダンパーを使うこととし、弁の開 閉で免震ゴムの動きを制御することに しました。

 免震構造はその最もゆっくりした揺 れより細かく揺れる地震にはその機能 を発揮しますが、そのゆっくりした揺 れに共振するような地震がくると、そ の機能を発揮することが出来ません。

このような場合は、むしろ免震構造に ならない方が良いのです。技術的に考 えれば、免震構造において地震中に共 振するようなゆっくりした揺れを感知 すれば免震を効かないように自動的に すれば良いことになります。そこで考

えられるのは、この免震構造に取り付 けたダンパーの効き具合を制御して、

免震構造を有効に使おうと言う考え方 です。これがこの研究テーマの目的と するところで、ダンパーの弁の開き具 合で、直接の動力を使わず、免震構造

流動研究員 

箕 輪 親 宏

セミアクティブ・ パッシブダンパーを   用いた免震構造に関する研究

―サマーインスティチュートがきっかけとなった日米共同研究―

(2)

図1 人工地震波加速度波形

図2 3種の人工地震波に対する屋根面の揺れ

図3 地震波形3波に対する屋根の揺れ

の揺れを制御しようと言うことで、セ ミアクティブ・パッシブ制御と言う訳 です。

 この研究は、Duke大学で免震・

制震用のダンパーを作り、建築研究所 所有の3層1/3の鉄骨模型にこのダ ンパーを取り付け、防災科研の大型振 動台に設置し、ダンパーの特性を制御 し、地震波に対する免震の効果を調べ るものです。ここで入力波として振動 台実験に用いた波形は図1の周期Tp

=0.5sec.、Tp=1.0se c.、Tp=2.0sec.に卓越周 期をもつ人工地震波計3波とK O B E

(阪神大震災の神戸海洋気象台記録)、

Lo ma   Pr i e t a ,   Sy l ma r (1994年ノース リッジ地震の記録)です。免震構造の ダンパーのケースとしては、○印:バ ルブ開でダンパーのダンピングが効か ない状態、※:バルブが自動的に制御 された状態、×:最初からバルブを締 めた状態で振動台実験を行いました。

なお、実験に先立ちダンパーの油圧回 路は性能が発揮されるように調整され ています。図2は縦軸に屋根の揺れを とり、横軸に人工地震波の卓越周期を 取ったもので、○印のダンパーのバル ブを開き免震構造が効くようにした場 合は、細かい揺れが卓越するTp=0.

5sec.の人工地震波に対し揺れは 小さくなり免震効果を発揮しています が、ゆっくりした揺れが卓越するTp

=2secの人工地震波では逆に揺れ が大きくなり効果がないのが解ります。

×のバルブ閉で免震構造が効き難くし た場合はバルブ開の場合と逆にTp=

0.5secで揺れは大きくなり、T p=2secで小さくなっています。

※印のバルブ制御の場合は、3ケース ともバルブ閉の場合より小さくなり、

Tp=2secの人工地震波に対して は最も良くなっています。

 図3はTp=1secの人工地震波 と、先の地震波形3波に対する同様の 図であり、バルブ閉よりバルブ制御の 方が有効であるのがわかります。

 以上の結果が得られ、長周期が卓越

する大きな地震の場合には、ダンパー

のバルブを制御すれば共振を抑えるこ

とが出来る可能性があることが解りま

す。しかし、中規模以下の地震に対し

てはダンパーバルブを開けて免震が効

くようにした方が効果的です。

参照

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