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雄物川の汚濁負荷量と自浄作用 羽

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Academic year: 2021

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(1)

雄物川の汚濁負荷量と自浄作用

PollutantandSelfPurificationintheOmonoRiver.

MORIOHANEDA

(昭和49年10月31日受理)

業出荷額当りの業種別原単位を使用して求めた。各地点 毎の総発生負荷量は,表−4に示す通りである。

1.

河川の水質は,流域を取巻く自然環境や人間活動等の 結果として具現されるものと考えることができる。従っ て,流域の人口,工業出荷額や地質等の数値からある程 度河川の水質を推測することは可能であり,又推測され た水質から河川の持つ, 自浄能力をも推察できるであろ う。

本稿では,雄物川流域に於る発生負荷,流出負荷及び 実測負荷から雄物川の自浄作用を評価することを試承,

入手できる統計資料等からどの程度実情に合った数値が 得られるかの検討を行った。

冠09鋳同

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藤一︐引物

錨i〆

2, 汚濁負荷量

2. 1 発生負荷量

雄物川は,全長149km,流域面積約4,500k㎡の大河 である。建設省では,水質観測点として上流から八木(

01),雄物川橋(02),藤木上橋(03),大曲橋(04),長 野(05),岳見橋(06),刈和野橋(07),椿川(08)及び 新屋(09)の9地点を定めており,本稿でもこの9地点 の昭和47年の水質と流量データを基として考察した。

なお,各点の位置等については,図−1に示す通りで ある。

汚濁源としては,人間,家畜, と畜及び工場の4種を 選んだ。発生負荷量は,原単位法により求めた。使用し た各種別汚濁原単位は表−1に示した。また工場による 発生負荷量は,環境庁の水質調査に基づく全国平均の工

表1 汚濁負荷原単位(BOD)

図1 雄物川流域

表2流

下水道施設地区 0.3

家庭排水

下水道未設地区 0.2

一般家庭排水

尿

11日日人人ノノggl331

人間

し尿処理対象地区 実態

尿

非対象地区 0

牛豚

日日頭頭ノノノノggo04062

家畜

0.1

0.7

牛,

日日頭頭

ノノノノg9kk62

と畜

0.7

(2)

人間, と畜及び工場の中で,実態の判明しているものに ついては,実態調査のデータをを基に算出した。その例 を表−3に示す。以上より求めた各地点毎の総流出負荷 量は表−4に示す通りである。

2.3実測負荷量

実測負荷量は,実際の水質調査のデータから算出し た。ただし水質調査回数は非常に少なく,そのデータの 承から年間の負荷量を推定するには危険が大きいので,

以下の4種の方法で負荷量を求め,その最大値と最小値 を除いた中2つの平均値を実測負荷量と考えた。

イ)水質調査結果から水質と流量の関係式を求め, この 式を用いて毎日の水質を推定し負荷量を算出する。

ロ)調査した月の水質がその月を通じ一定と仮定して求 める。

ハ)ロ)に加えて水質観測日流量がその月を通じ一定と 仮定して求める。

二)水質調査の平均水質と年平均流量から求める。

以上から求めた実測負荷量は,表−5に示した。

3. 自浄作用

3. 1 自浄作用の理論

河川の自浄作用は,物理的,化学的及び生物学的浄化 表3 汚濁源の一例

一一

│排水量(t/日)IBOD(ppm)

O市 2,500 86.3

し尿処理場

0町

一一一一■ー̲−−

Y市

600 79.0

2,000 72.5

Y市第1 1,060 96.3

〃第2 575 37.1

O市 1,220

25

と畜場 511

H市 743

Y市 70

73

21.1

Y市 235

2.2流出負荷量

流域に於る発生負荷量は,その全てが河川に流出する とは限らない。従ってその流出する割合一流出率を仮定 して流出負荷量を求めた。流出率は全て一率のものでは なく,地域別,発生源別に考慮し,建設省で採用してい る値を基準にして定めた。 これを表−2に示す。なお,

表4 発生及び流出負荷量

総和(指数)

81,6801

I

21,9431

総人口(人)

一次産業 二次〃

三次〃

人口密度(人/km2) 総面積(k㎡)

(ha) (ha) 宅地 (ha) 山林 (ha) 牛(頭)

牛(頭)

(頭)

専業所数(−)

従業者数(人)

原料使用額(万円)

製造品出荷額(〃)

発生負荷 (kgBoD/日)

流出負荷 (kgBoD/日)

流出率(一)

447,402(100)

123,445(28)

32,642( 7)

82,457(18)

100.3 4,457.93(100)

53,595(12)

10,991( 2)

4,986( 1)

37,009( 8)

12,244 3,910 39,813 1.387

17,017( 4)

2,812,262 5,062,767 47,220 18,320 0.388 31,643

10,349 2,807 3,932 56.2 562.73 2,655 1,275 332 2,541 1,566 330 2,220 318 1,484 99,024 179,302 3416 886 0.259

85,086 23,389 6,743 14,754 122.3 695.86 8,613 2,074 836 6,162 2,133 560 10,221 273 4,070 627,638 1,

415,101 12,752 6,286 0.493

60,891 6,410 5,609 16,462 154.9 393.17 2,874 518 591 2,783 1,151 486 1,451 140 3,008 1,

069,523 1,

566,539 4,020 1,120 0.278 23,247

8,836 1,458 3,044 53.5 434.75 4,307 933 292 5,484 1,665 334 732 22 444 43,843 103,959 2,511 417 0.166 38,488

10,955 2,387 7,418 203.7 188.90 4,928 851 444 2,247 563 210 4,980 105 1,216 167,011 302,020 3,919 2,205 0.563

47,369 14,072 4,288 8,233 41.3 1,146.52 6,084 1,204 575 5,893 1,773 562 2,690 173 2,181 307,466 528,461 4,632 1,354 0.292

58,897 20,060 3,776 9,626 168.9 348.79 10,972 1,482 1,762 1,999 1,217 749 4,635 135 1,871 231,746 477,698 6,054 2,456 0.406

20,101 7,371 1,168 2,668 80.7 248.94 3,247 871 276 5,563 1,027 250 497 26 545 65,439 121,041 2,076 468 0.225 4,406

16,320 185.9 439.27 9,915 1,778 878 4,337 1,149 429 12,387 195 2,252 200,572 368,646 7,867 3,111 0.395

秋田高専研究紀要第10号

(3)

雄物川の汚濁負荷量と自浄作用

表5

' 0】 0 03 1 0 05 1 0 07 1 0β 0,

−−−一

実測平均BOD(ppm) 実測負荷量 (BODt/日)

実測時平均流量(m@/sec) 平均流量 (m3/sec) 計算平均BOD(ppm) (m) (m) (鈴)

達(m/sec) 掃流刀で, (kg/m・sec2) マサツ速度U* (m/sec) 再藤気係数k, (1/日)

(km) (日)

1.67 35.41 282.3 223.7 1.832 3.00レ

0.76レ 6.27 0.079 0.2851 6.3 0.0868

1.44 31.60 213.4 255.4 1.432 3.49 0.57 0.96 0.57 3.35 0.058 0.1645 12.0 0.214

1.16 24.55 240.3 255.6 1.112 3.01

−0.12 0.018 0.67 4.87 0.070 0.2462 37.7 0.709

1.50 29.89 246.8 278.7 1.241 1.68

13.47 71.2 95.0 1.641 2.07 42.05

1.05 13.54 0.116 0.7155 16. 8 0.177

2,36 29.7 9.35 13.5 2.546

2.35 21.19 75.0 105.0 2.336 2.50レ

18.2 1.06 0.94 10.19 0.101 0.4760 22.5 0.263

1.19 115.7 209.0 123.0 1.089 1.96

4.02 18.2 22.3 2.086

0.62レ

0.2054 10.5 0.189

1.16レ 1.00レ

0.85レ

4.9 0.0567

13.7 0.186

し:推定値

作用により行なわれ, BOD浄化反応のアナロジーとし て次のように考えられている。

¥=‑K(2・Z,dL

Z,=Lo lO‑脚・オ・……・………・………(1) ここでL :残存する BOD

Lo :最終BOD 向:脱酸素反応係数 :時間

向は,脱酸素反応係数そのもので,生物化学的自浄作 用の強さに関係し, 虎切値が大きい程自浄作用も強い。

が,実河川のBODの時間的変化は,脱酸素反応のみに よるものではなく,汚濁物質の希釈,沈殿や浮上等も影 響を与える。従ってBODの変化の原因が何であっても それらの原因によるBODの変化は一括して次式のよう に表わされる。

=f==‑Kb.LαL a2

L=Lo. 10‑ho・t……・………・………・……(2)

B集中負荷

ここで"0 : 自浄係数

ル0は,生物化学的自浄作用並びにその他の自浄作用を 同時に考慮した係数で,河川内で認められるBOD変化 を総括的に表わす。

(1)下流端で流入する場合

i−1 2

(2)上流端で流入する場合

i−1

図3 αのモデル

3.2河川の水質モデル

(1) ル0及びル泌値

図−2に示すように,距離肉離れた河川内の2地点j−1 とjを考え,それぞれの流量をQz̲,,Qj,BODをLz‑,, Lj,流速をVjとし, 2地点間に集中負荷としてPf,分 布負荷として力 の負荷が流入するものとすると,下流 側j地点に於るBODLiと負荷量QfLfは次式で表わ

される。

「T1『TTI■■

分布負荷,』

Qム11−一Qム

"2 Ko,Kmのモデル

(4)

流出負荷量は,流出率を仮定して求めたが,実測値と の間にはかなりの差が認められた。 この原因としては,

イ)発生負荷量の推定の妥当性, ロ)流出率の妥当性,

ハ)自然汚濁負荷量を入れていないこと, 二)実測負荷 量の推定に当ってのデータ不足等が考えられる。が,流 域面積がかなり広くなる下流地点の06, 07, 08地点等で はほぼ妥当な値が得られたものと言えよう。

4.2 自浄作用

得られた発生負荷量,流出負荷量及び実測負荷量を基 に, 自浄係数ル0,脱酸素反応係数陀Z及び自然減衰率α を発生負荷,流出負荷別に各地点間毎に求めた。その結 果を表−6に示す。

αと陀。については, 06−07及び07‑08区間を除いて ほぼ一の値が得られたが, これは負荷量推定の際の誤差 や流域面積が小さいための誤差の積象重なりによるもの 考えられる。又ルαは,河川内の自浄作用の中で脱酸素 反応によるもののゑを表わすが, この分離が計算の上で はかなり難しいことを示すものとも考えられる。ル,につ いては,喰終区間を除いて十の値が得られた。上流域で ん0値が大きいことは,希釈等による物理的作用による自 浄作用が強く表われていることを示すものと思われる。

ル0についても,流入負荷の少ない06‑07及び07‑08区間 で得られたが値ほぼ妥当なものと考えられる。

表6 自浄作用係数

二一

kij α (一)

k⑪

|発生(1/日)(1/日)

発生│流出 │流出

流出 発生

一一一

0.600 0.51 2.22

戸)()(今斗刎凸

2.22

2 島血︶制OLF﹃︺︑/﹈

︵叩﹃︾句J︲︽屋U︽宮司︺F︽﹄戸﹃︶0知冬一二﹃■Ⅱ冬︵叩〃﹈司口Ⅱ冬4ハ↓一旬〃﹈■●●●●一イ1000

■■■■■■■90■■■■■■■■■■■■■■■UDU970glB■ⅡⅡⅡU0HUEU8■ⅡU10︐6Ⅱ■■■■■■■:diT画■■■■■■■■凸■■■■■■Ⅱ■■■■■■V01111■■■■■■■■■■■1日■且■ⅡⅡ︐L0■B■B■■■2−80357州一却趣側一川側

01〜02 0.611 2.22

−0.55

.57

02〜04 0.23 0.16

−0.14

I

04〜06 2.66 ‑0.46

06〜07 0.502 0.500 0.17 0.12

07〜08 0.156 0.155 0.29 0.24

08〜09 ‑0.2481‑0.252

−0.05 心.17

Li=Lj̲,・10‑ho・ff+2号. 'o‑"+zfw

‑ZL(!‑,0陀崎)……….…….…….……(3)〃O

QiLj=Qi̲, ・Li̲! . 10‑だ ・ji+2Pj ・ 10‑"d・"i+

野‑fL・‑g(!‑'0‑")………(4)ルα

ここでオ ・〃・流下時間

(2) α値

αは, 自然減衰率と呼び, BOD浄化反応とは無関係 に河川の2地点で流出負荷量がどれだけ減少したかを示 す係数である。図−3に示すように, j‑1及び』の2地 点の流出負荷量をそれぞれ凧‑,及び凧とし途中で負 荷流入がないものとすれば,次式が得られる。

Wi=Wi‑& (1−α)………(5) 流入負荷がある場合, これがj地点で流入する場合と i−1地点で流入する場合とに分け,それぞれの自然減衰 率をα,及びα2とすると次のようになる。

WI=Pj+Wi‑,(1−α,)

",==1−(wi‑Pi)/wi‑]………(6) WI=(Wi‑,+Pf)(1−α2)

α2=1−肌/(wi‑I+Pi)………・…・……・(7) 実際の自然減衰率は次のように定義した。

cr=(QI,+"2)/2………(8)

5.

雄物川流域について統計資料と実測データから発生,

流出及び実測負荷量を求め自浄作用の検討を行なった。

結果を要約すると次の通りである。

1)雄物川流域は,発生負荷量が少ない割に実測負荷量 が大きく, 自然汚濁量がかなり含まれる可能性がある。

2)本方法では河川の自浄作用の中で,脱酸素反応の承 による部分を分離することには困難が多く, ル0で自浄能 力を示す方に妥当性があると考えられる。

3)雄物川については虎0=0.15〜0.50(1/日)が得られ た。

4. 結果と考察

4. 1 汚濁負荷量

雄物川流域は,表−4に示すように人口密度が平均で 約100(人/km2)と少なく,事業所もあまりなく,畜産の 面でも飼育頭数の少ない経済的発展の遅れた地域と言え よう。従って発生負荷量は絶対値として少なく,その中 で家畜,家庭排水及び工場排水によるものはそれぞれ 20, 18及び10t/日であった。又発生負荷量の比較的大き い市町村は,湯沢市,大曲市及び横手市であった。

本稿の計算の一部については遠藤隆,佐藤一夫両君の 援助を得た。ここに記して謝意を表します。又,資料を 提供して頂いた建設省秋田工事事務所,湯沢工事事務所 及び秋田県庁各課の関係諸氏に感謝致します。

参考文献

1)YoshikazuSAWARAGI,SaburolKEDA, !'Some ProblemsonMethodologyofEnvironmental

秋田高専研究紀要第10号

(5)

雄物川の汚濁負荷量と自浄作用

3)松本順一郎他「阿武隈川水系に於る負荷発生と汚染 メカニズムの現象解析」下水道協会誌Vol.10,No.

112, pp.2〜13(1973).

4)建設省都市局下水道部「流域別下水道整備総合計画 PollutionControlandApplications. '' Facultyof

Engineering,KyotoUniversity,pp.1〜29.

HiroyukiTAMURA. 、!ADiscreteDymanicModel withDistributedTransportDelaysandIts HierarchicalOptimizationfOrPreservingStream Quality. "CUED/B‑Control/TR58,Univ.of 2)

指針」

秋田県「秋田県勢要覧」

秋田県総務部統計課「秋田県の工業」

5)

CAMBRIDGE(1973) 6)

参照

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