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経済学部スタッフセミナー報告

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Academic year: 2021

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経済学部スタッフセミナー報告

  報告者名:安藤 陽   司会者名:新井光吉

  報告日時:2013年11月19日(火) 14:40〜16:40

〔1〕  報告題目

   「公企業研究からみたコーポレート・ガバナンス      ─株式会社と公共企業体との比較検討を通じて─」

〔2〕  報告概要

 本報告は,会社支配論から企業統治論(コーポレート・ガバナンス論)への展開に対して,公企業研 究の視点から,株式会社と公共企業体との比較検討を通じて,コーポレート・ガバナンスにおける検討 課題を明らかにしようとしたものである。

 はじめに,株式分散にもとづく「経営者支配」の実証分析と TNEC 調査との比較,その後の機関所有 にもとづく「経営者支配」の位置づけの論議,近年におけるコーポレート・ガバナンス論や社会的責任 論(CSR 論)の検討から,巨大株式会社における「社会的」所有,「制度的」支配,「社会的」経営につ いて論じた。

 次に,公企業研究,とりわけ公共企業体(パブリック・コーポレーション)を巡る議論から,パブリッ ク・コーポレーションが株式会社を参考に成立したこと,独立の法人格,理事会の設置,経営の自主性 を特徴とすること,そこでは公的所有と「経営の自主性」との関係,「公共性と企業性の調和」のあり 方,理事会の利益代表的性格と能率主義的性格の関係,政策立案・監督と日常的運営との関係などが論 点となっていることを説明しながら,コーポレート・ガバナンス論で議論されている「理念の確立と,

それを継続的に実践するための仕組みの確立」に関する議論が行われていることを提示した。

 これらを踏まえて,巨大株式会社が「社会的」に所有され,「制度的」に支配され,「社会的」に経営 されていることに公企業研究における論点との近似・接近を示し,巨大株式会社における利害関係者の 視点からのガバナンス論議と,パブリック・コーポレーションの理事会における利益代表的性格の位置 づけとを重ねながら,巨大株式会社におけるコーポレート・ガバナンスを社会的視点から再構築する必 要を提起した。

〔3〕  報告を終えて

 報告に対して,機関投資家における持ち株の性格,企業の社会的責任のあり方,「制度的」支配の意 味,JR 各社における CSR に関する評価などについて質疑がおこなわれた。「制度」,「統治」など用語の 使い方,論理的な展開や議論の説得性について反省するとともに,質疑から多くの示唆をえることがで きた。

 企画をされたスタッフ・セミナー担当者と参加された教授会メンバーに感謝します。

日本企業とグローバル水事業 社会科学論集 第141号 2014.3

参照

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