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2019 年度聖路加国際大学大学院看護学研究科 課題研究

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2020 年 1 月 27 日

2019 年度聖路加国際大学大学院看護学研究科 課題研究

18MW017 本村優子

自然分娩・無痛分娩を選択する女性への 意思決定エイドの効果:非ランダム化比較試験

Decision Aid Effects that Enabling Women's Choice of No Anesthesia or Epidural Anesthesia

during Labor

: A Non-Randomized Controlled Trial

(2)

1 要旨

Ⅰ.研究目的

本邦ではまだ、国際基準に基づいた意思決定エイドの開発は少数であり、さらに周産期に 関する意思決定を支援する意思決定エイドに関する研究は少ない。

本研究の目的は、無痛分娩および自然分娩に関する意思決定エイドを用いる介入群と、通 常ケアを用いるコントロール群を比較し、意思決定の葛藤の得点、意思決定満足度の得点、

無痛分娩に関する知識の得点、自然分娩と無痛分娩で迷っている妊婦の割合を比較し、意思 決定エイドの効果を検証することである。

Ⅱ.方法

時期により介入の振り分けを行う非ランダム化比較試験である。妊娠後期(妊娠 34-37 週) の経腟分娩を予定している妊婦 300 名を対象とし、各群 150 名とした。介入群は、平安名 (2019)によって作成された意思決定エイドを使用し、コントロール群は、無痛分娩の方法、

流れ、メリットやリスクが記載された既存のパンフレットを使用した。プライマリーアウト カムは意思決定の葛藤の得点、セカンダリーアウトカムは意思決定の満足度、無痛分娩に関 する知識、自然分娩と無痛分娩で迷っている妊婦の割合である。本研究は、聖路加国際大学 研究倫理審査委員会の承認を得て実施した(18-A069)。

Ⅲ.結果

介入群 149 名、コントロール群 150 名のデータが得られた。事後の得点から事前の得点 を引いて算出した意思決定の葛藤の得点差は、介入群で-8.41 点(SD=8.79)、コントロール 群で-1.69 点(SD=5.91)であり、介入群でコントロール群と比較して有意に大きかった(p< 0.001)。意思決定の満足度は、介入群で 9.52 点(SD=10.96)、コントロール群で 0.76 点(SD

=6.29)であり、介入群でコントロール群と比較して有意に大きかった(p<0.001)。知識の 得点差は、介入群で 1.96 点(SD=1.63)、コントロール群で 1.33 点(SD=1.44)であり、介 入群でコントロール群と比較して有意に大きかった(p<0.001)。

自然分娩と無痛分娩で迷っている妊婦の割合は、事前はコントロール群で 61 人、介入群で 45 人であった。一方事後は、コントロール群で 58 人であったが、介入群ではわずか 9 人で あり、迷っている妊婦は介入群で有意に減少した(p<0.001)。また、自然分娩および無痛分 娩に決定できた妊婦は、2 群の事前事後で有意差をみとめなかった(自然分娩:p=0.334, 無 痛分娩:p=0.348)。

Ⅳ.結論

意思決定の葛藤の得点および自然分娩と無痛分娩で迷っている妊婦の割合は、介入群で コントロール群と比較して有意に低く、意思決定の満足度および無痛分娩に関する知識の 得点は、介入群でコントロール群と比較して有意に高かった。すなわち、無痛分娩および自 然分娩に関する意思決定エイドが有用である可能性が示唆された。

参照

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