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音 響 トモ グ ラ フ ィ ー法 に よ る河 口域 に お け る淡 水 流 量 の 測 定

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Academic year: 2022

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(1)海 岸 工 学 論 文 集,第55巻(2008) 土 木 学 会,1466‑1470. 音 響 トモ グ ラ フ ィ ー法 に よ る河 口域 に お け る淡 水 流 量 の 測 定 Measurement. of Freshwater. 川西 Kiyosi. Discharge. 澄1・Mahdi. KAWANISI,. in an Estuary. RAZAZ2・. Mandi. RAZAZ,. 金子. by Acoustic 新3・ 阿 部. Arata KANEKO. Tomography 徹4. and Toru ABE. The freshwater discharge is an important hydrological quantity on coastal planning, management, and environment conservation. In order to monitor the discharge in real time, an acoustic velocity meter (AVM) has been developed and deployed at a tidal estuary. The AVM installed at a shallow tidal river, where water depth and salinity change significantly, successfully measured the cross-sectional average velocity and discharge in a spring tide. In addition, the mean salinity was measured from the sound speed data of the AVM. The freshwater discharge was deduced from the discharge and salinity data.. 1.. れ た 音 速 か ら塩 分 を 推 定 す る こ とが 出来 る.こ の よ うに,. は じめ に. 本 流 速 計 を用 い て 流 量 と塩 分 の 同 時 測 定 が実 現 で き る こ 河 口 ・沿 岸 域 の 諸 問 題 に 対 処 す る た め に,淡 水 流 量 の 連 続 モ ニ タ リン グ技 術 の確 立 は喫 緊 の課 題 で あ る.し か しな が ら,感 潮 域 で はH‑Q法. が 適 用 で き な い た め,現. 在 の と こ ろ感 潮 河 川 の流 量 デ ー タ は ほ とん ど存 在 しな い.. とか ら,淡 水 流 量 を 連 続 的 に 把 握 す る こ とが 可 能 で あ る. 2.. 計 測 原 理 と計 測誤 差. 長 さLの 音 線 に 沿 っ て 得 ら れ る平 均 音 速 と平 均 流 速 を. 本 研 究 は,著 者 らが 音 響 トモ グ ラ フ ィー の 高 度 な音 響 処. cm,umと. 理 技 術(金 子 ら,2003)を. れ ぞ れ 次 式 で 与 え られ る.. 用 い て 開 発 した,次 世 代 超 音. す る と,双 方 向 で 得 られ る伝 播 時 間t1とt2は そ. 波 流 速 計 に よ る流 量 と塩 分 の 同 時 測 定 に よ って,淡 水 流. (1). 量 の連 続 モ ニ タ リン グ を試 み た もの で あ る. 新 た に開 発 した超 音 波 流 速 計 は従 来 の超 音 波 流 速 計 と 同様,上. 両 式 か らcm,umを. 求 め れ ば次 式 を 得 る.. 下 流 方 向 へ の 音 波 の伝 播 時 間 差 か ら流 速 を 求 め. る もの で あ る が,本 流 速 計 は,1)GPS衛. (2). 星 の ク ロック. 信 号 を利 用 した両 岸 か ら の音 波 の 同 時 発 信 と音 波 伝 搬 時 間 の高 精 度 計 測,2)符. 号 化 され た疑 似 ラ ン ダ ム信 号(M. 系 列 信 号)で 位 相 変 調 した 音 波 の 送 受 信 に よ るSN比. (3) の. 飛 躍 的改 善,を 達 成 した も の で あ る.流 量 を求 め るた め に は,流 速 の 断 面 平 均 値 が 必 要 とな るが,広. 幅河 川 で は. こ こ で,tm=(t1+t2)/2〓t1〓t2,△t=t1‑t2で 式(2)と(3)か. ら,cmとumの. あ る.. 相 対 誤 差 は そ れ ぞ れ. 音 波 が 反 射 や 屈 折 しな が ら,断 面 内 を ほぼ 覆 うよ う に伝. (4). 播 す るた め,底 面 付 近 に 置 い た1対 の送 受 波 器 だ け で 断 面 平 均 値 が 測 定 可 能 で あ る と考 え られ る.. (5). 本 流 速 計 で は,流 速 と同 時 に上 下 流 方 向 へ の音 波 の 平 均 伝 播 時 間 か ら音 速 が 求 ま る.音 速 は塩 分,水 温,水. 深. の 関 数 で あ るが,水 深 が 小 さ い河 口域 で は 水 深 の影 響 は. とな る.平 均 伝 播 時 間 の 誤 差 δtmは 同 時 双 方 向送 受 信 を. 無 視 で き る.し た が っ て,水 温 変 動 に比 べ て 塩 分 変 動 が. 行 え ば 無 視 で き るの で,右. 圧 倒 的 に大 きい か,水 温 が別 途 測 定 さ れ て いれ ば,得 1正 会 員. 工博. 2学 生会員 3正 会 員 4正 会 員. 工博. ら. 広島大学大学 院准教授工学研究 科社 会 環境 システ ム専攻 広島大学大学 院工 学研究科社会環境 シ ステム専攻 広島大学大学 院教授 工学研究科社会環 境 システム専攻 国土交通 省太 田川河川事務所所長. (川西 ら,2008).し. 辺 第2項 は 除 く こ と が 出 来 る. た が っ て,平 均 音 速 の相 対 誤 差 は音. 線 の距 離 の 相 対 誤 差 に 等 し く,時 間 精 度 は重 要 で は な い. 一方 ,流 速 の 相 対 誤 差 で は式(5)の 右 辺 第3項 の分 母 で あ る 時 間差 が 小 さ い た め,時 間 精 度 の 確 保 が 非 常 に 重 要 と な る.通 常,流 速 測 定 に 必 要 な距 離 精 度 は十 分 確 保 で き る. 音 速 は,水. 温,塩. 分,圧. 力 の 関 数 で あ り,Medwin.

(2) 1467. 音 響 トモ グ ラフ ィー法 によ る河 口域 に おけ る淡 水流 量 の測定. 表‑1. 図‑1. 流速 計 の回路 ブロ ック図. 図‑2. (1975)に. よ れ ば,水. 流速計 の主 な仕 様. 測 定概 要. 図‑3. 観 測地 点. て お り,受 信 波 の高 いSN比. 中 音 速cは. 相 変 調 技 術 とGPSの. が 確 保 さ れ て い る.こ. の位. 正 確 な 時 間 情 報 の利 用 に よ って,. 高 精 度 な受 信 時 間 が 測 定 可 能 とな っ て い る.. (6) と表 さ れ る.こ. こで,Tは. 水 温(℃),Sは. 塩 分,Dは. 水. 位 相 変 調 波 を 発 信 す る た め に は ブ ロー ドバ ン ド型 トラ ンス デ ュ ー サ ー が 必 要 で あ り,AVMで. は ア メ リカITC. 深(m)で あ る.式(6)を 使 う と,距 離 誤 差 が塩 分 に与 え る. 社 製 の 小 型 トラ ンス デ ュ ー サ ー(ITC3422)が. 影響 は. て い る.超 音 波 の 中 心 周 波 数 は30kHzで,音. 使用 され 波 は トラ ン. ス デ ュー サ ー前 面 か ら半 球 状 に発 射 され る.復 調 され た. (7) で 見 積 も られ る.こ で あ る.式(7)か. こで,δL/Lは. 音 線距離 の相対誤 差. ら,水 中 音 速 が 大 き い た め,音. 線距 離. の相 対 誤 差 が 小 さ くて も大 き な塩 分 誤 差 が 発 生 す る こ と が わ か る.た. 受 信 波 は60kHzでAD変. ー ドに相 関. 波 形 が 記 録 さ れ る. 4.. 測定方法. 図‑2に 測 定 の 概 要 を,図‑3に 図‑3に 示 す よ う に,太. 次 世 代 超 音 波 流速 計 の概 要. 図‑1に 超 音 波 流 速 計(以 下AVMと ク 図 を,主. 信 時 に使 用 し たM系. と え ば,音 線 距 離 の 相 対 誤 差 が わ ず か0.1. %で も,水 温25℃ の も とで 塩 分 の 誤 差 は約1.4と な る. 3.. 換 後,送. 列 との 相 互 相 関 関 数 が 計 算 さ れ,MicroSDカ. 呼 ぶ)の 回 路 ブ ロ ッ. 原 子 時 計 を利 用 して,同. (ト ラ ンス デ ュ ー サ ー)か. 市 内派 川 側 に大 芝 水 門 が 設 置 さ れ て い る.測 定 断面 の 位. で構成 され る. 置 は祇 園 水 門 か ら246m下. 時に送受波 器. は 全 開,祇. ら双 方 向 へ超 音 波 を発 射 す る.. 超 音 波 パ ル ス の送 出 が 完 了 後 速 や か に,ト. ラ ンス デ ュ ー. サ ー は送 信 回 路 か ら受 信 回 路 に切 り替 え られ る.一 般 に, 従 来 の よ うに単 純 に規 則 波 を送 って も,水 中雑 音 の中 か. 流 で あ る.平 常 時 は大 芝 水 門. 園 水 門 は3門 の 内,右. 岸 側 の1門 の み が 開 度. 0.3mに 設 定 さ れ て お り,他 の2門 は 閉 じ られ て い る.太 田 川 の 分 派 点 は 感 潮 域 に あ るた め,既 存 の技 術 で は正 確 な 分 派 流 量 を 把 握 す る こ とは 困 難 で あ る. AVMに. よ る 測 定 値 の妥 当 性 を検 証 す る た め,ADCP. ら送 信 波 の受 信 時 刻 を 正 確 に 判 定 す る こ とは 困 難 で あ る.. に よ る流 速 分 布 の 横 断 観 測 とCTDに. そ こで,AVMの. 布 の測 定 を あ わ せ て行 った.ト. 送 信 波 は10次 のM系. 流で放. 水 路 と市 内 派 川 に分 派 して お り,放 水 路 側 に祇 園 水 門,. な 仕 様 を 表‑1に 示 す.2台1組. AVMは,GPSの. 観 測 地 点 の 位 置 を示 す.. 田 川 は 河 口 か ら約9km上. 列 で位 相 変 調 さ れ. よ る塩 分 と水 温 分. ラ ンス デ ュ ー サ ー は低 水.

(3) 1468. 海. 路 護 岸 の 河 床 上 約30cmの 間 隔 は1分 と した.測. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008). 高 さ に設 置 し,音 波 の 送 受 信. 定 期 間 は2007年9月9日. (a). 10:00‑10:27. (b). 11:21‑11:36. の17時30分. か ら10日 の12時30分 で,大 潮 期 の 初 め で あ る.測 定 地 点 で は,大. 潮 期 の 水 位 変 化 幅 は3m弱. あ り,平 水 時 の 干 潮. 時 に は 護 岸 付 近 は干 出 す る.レ ー ザ ー距 離 計 で 測 定 した トラ ン ス デ ュ ー サ ー間 の 直 線 距 離 は189mで. あ っ た.水. 温 と塩 分 の 鉛 直 分 布 は,流 速 測 定 断面 の 直 上 流 に架 か っ て い る祇 園 大 橋 か らCTDを. 降 ろ して 測 定 した.測 定 箇. 所 は,低 水 路 左 岸 か ら26.5m,58.4m,100.7mの3箇. 所で. あ る. 図‑2中 に 破 線 で 示 す 測 線 上 で浮 体 に 取 り付 け たADCP を,ロ. ー プ で横 断 方 向 に移 動 させ て 横 断 面 内 流 速 を測 定. した.移 動 間 隔 は約10m,1点. した.測 点 間 の移 動 に20秒 を要 した の で,測 は90秒 で1横 断 計 測 に 約20分 か か った.従 に水 位,流. 定時間間隔 って,測 定 中. 速 と もあ る程 度 変 化 して い る こ と に 注 意 す る. 必 要 が あ る.ADCPの 感 知 距 離5cm,層 5. AVMの. セ ンサ ー ヘ ッ ドの深 さ は7cm,不. 厚 は10cmと. 図‑4. し た.. た め で あ る.下. げ潮 期 に もか か わ らず,深. さ1m付. 近よ. り下 層 に は 弱 い なが ら上 流 に 向 か う流 れ が 存 在 して お り, 河 川 水 は主 に1m以. 浅 の 上 層 を 通 って 流 下 して い る.こ. の よ う に,塩 水 楔 が 進 入 して い るた め に,流 速 分 布 は一 様 流 体 の 流 速 分 布 と は大 き く異 な って い る. 図 中 の破 線 は,AVMの. デ ー タ処 理. 直 線 をADCPの 両 岸 でMicroSDカ. 流速 の横 断面 内分布. あ た りの 測 定 時 間 は70sと. ー ドに 記 録 さ れ た相 関 波 形 を 解 析. トラ ンス デ ュ ー サ ー を結 ん だ. 測 定 断 面 に 投 影 し た も の で あ る.音. が この 直 線 の み で あ れ ば,AVMに. 線. よ る測 定 流 速 は 断 面. す る こ と に よ り,音 波 の平 均 伝 播 時 間 と伝 播 時 間 差 が 求. 平 均 流 速 と は大 き く異 な っ た もの とな るが,実. め られ,式(2)と(3)を. 断 面 全 体 を 覆 う よ うな音 線 が 存 在 す るた め,一 対 の トラ. 得 られ る.AVMで. 使 っ て 音 速 と流 速 の 断 面 平 均 値 が 求 め られ る流 速 は音 線 に 沿 った 流 速. の平 均 値 で あ る.従. っ て,1対. の送 受 波 器 だ け で 断 面 平. 均 流 速 を 測 定 す る た め に は,音 線 が横 断 面 を覆 うよ う に な って い な けれ ば な らな い.後 述 す るよ う に,河. 口域 で. ンス デ ュー サ ー の み を 有 す るAVMで. 際 に は横. も断面 平 均 流 速 の. 測 定 が 可 能 とな る. (2) 音 線 シ ミ ュ レー シ ョ ン 音 速 場 が 一 様 で な い場 合,音. 線 はスネルの法則 によ り. は音 波 は屈 折 し,水 面 と河 床 で 反 射 しな が ら伝 わ るた め,. 屈 折 し,以 下 の 常 微 分 方 程 式 を 解 いて 音 波 経 路 が 求 ま る. 横 断 面 を覆 うよ う な音 線 が 存 在 す る.. (Dushaw・Colosi,1998).. 音 線 に 沿 った 平 均 流 速umは,COSθ. で 除 して 断 面 平 均. 流 速VAVMに 変 換 され る.θ は 図‑2に 示 す 主 流 方 向 と音 線. (8a). との 爽 角 で あ る. 断 面 平 均 流 速 と 同 時 に,式(6)を とAVMで. (8b). 用 い る と,平 均 水 温. 測 定 さ れ た 断 面 平 均 音 速 か ら,断 面 平 均 塩 分. (8c). が 推 定 で き る. 河 床 形 状 の 測 量 結 果 と水 位hか ら求 ま る,音 線 に沿 っ た断 面 積A(h)と,音. 線 に 沿 っ た 平 均 流 速umか. ら,次 式. で 流 量QAVMが 求 め られ る.. は 音 線 の 水 平 か らの 角 度(入. は そ れ ぞ れ,水. 平 と鉛 直 方 向 の 座 標,tは. 音 波 の伝 播 時. 全 反 射,水. 底 で も入 射 捕 角 が10度 以 下 で あ れ ば,ほ ぼ 全. 反 射 す る. 図‑5に 式(8)を 積 分 して 求 め た 音 線 を 音 速 場 と と も に. 結 果 と考 察. 示 す.9月10日9:00の (1) 流 速 の 横 断 面 分 布 図‑4にADCPで. 射 捕 角),rとz. 間 で あ る.水 面 で は入 射 角 に か か わ らず 音 波 は ほ とん ど. (8) 6.. こ こで,ψ. 音 線 を み る と,ほ ぼ 横 断 面 を覆 う. よ う に音 が伝 播 して い る こ とが 確 認 で き る.一 方,干. 測定 した下 げ潮時 の流速 の横断面 分. 布 を示 す.流 速 は下 流 方 向 を正 と して い る.ADCPの. に近 い10日12:00の. 潮. 結果 を見 る と,左 岸 側 の トラ ンス デ ュー. 反. サ ー が 音 速 の鉛 直 勾 配 の非 常 に 大 き な表 層 に 位 置 して い. 射 強度 か ら求 めた 河床 形 状 が,測 定 時 刻 によ りや や異 な っ. る た め,左 岸 側 で は底 層 を通 過 す る音 線 は存 在 して い な. て い る の は,ADCPが. い.. 完 全 に 同 じ測 線 上 を 通 って い な い.

(4) 1469. 音 響 トモグ ラフ ィー法 によ る河 口域 にお ける淡水流 量 の測定. 10th12:00. 10th9:00. (a)10th9:00. (b)10th12:00. 図‑6 図‑5. 各音 線 の伝 播 時間 と伝播 距離. 音 速分布 と音 線解 析 の結果 (a). 各 音 線 の 伝 播 時 間 と伝 播 距 離 を図‑6に 示 す.伝 播 時 間, 伝 播 距 離 と も9:00よ. り12:00の. 伝 播 時 間 の 増 加 は,図‑5(b)に い12:00は. 方 が 大 き くな って い る. 示 した よ う に,干. 潮 に近 (b). 塩 分 の減 少 に と も な い音 速 が 小 さ くな って い. る こ と に加 え,音 速 勾 配 の大 き な 表 層 内 を伝 播 す る と き, 水 面 で 多 数 の反 射 を 繰 り返 し,伝 播 距 離 も長 くな って い る こ とが 原 因 で あ る.伝 播 距 離 と トラ ンス デ ュー サ ー間 の 直 線 距 離 の 差 を 距 離 誤 差 δLと 考 え る と,相 対 誤 差 δ L/Lは9:00と12:00で. そ れ ぞ れ,0.5%と1%程. 度 とな. 図‑7. 断面平 均流 速(a)と断面 平均 塩分(b)の経 時変化. る.前 述 した よ う に,こ の程 度 の 相 対 誤 差 は流 速 に 関 し て は問 題 に な らな いが,塩 分 を 推 定 す る 際 に は無 視 で き な い大 き さ で あ る の で,音 線 シ ミ レー シ ョ ンを 行 って伝 播 距 離 の増 加 量 を見 積 も って お く必 要 が あ る. (3) 平 均 流 速 と平 均 塩 分 の 測 定 結 果 図‑7(a)にAVMに. よ って 測 定 した 断面 平 均 流 速VAVM=. um/cosθ の 経 時 変 化 を 祇 園 水 位 観 測 所 の 水 位WLと. とも. に示 す.残 念 な が ら,干 潮 付 近 で は トラ ンス デ ュー サ ー が 干 出 した た め 欠 測 とな っ て い る.10次 で 送 信 波 を 位 相 変 調 した 結 果,十. のM系. 列 信号. 分 高 い受 信 信 号 のSN. 図‑8. AVMの. 測 定 結 果 とADCP,CTDの. 測定 結果 の比 較. 比 が 得 られ た.平 均 流 速 は水 位 変 化 と異 な り,正 弦 曲 線 か らか な り歪 ん だ 経 時 変 化 を示 して い る.さ 時 で も平 均 流 速 は0と な らず,上 ADCPに. ら に,満 潮. 流 方 向 に 流 れ て い る.. よ っ て 測 定 され た11:30に お け る流 速 の 横 断 面. 分 布 図‑4(b)を み る と,ト 平 均 流 速 は負 で あ るが,同. ラ ンスデ ューサ ー設置 高 さの 時 刻 で のAVMの. 測定流速 は. 正 と な って お り,上 層 の下 流 方 向 流 速 を 反 映 した もの と. AVMで. 測 定 さ れ た平 均 音 速 か ら推 定 した平 均 塩 分 の. か っ た の で,水. 温 はCTDで. られ る.た だ し,水 位 が低 い と き は塩 分 が 負 と な って, 平 均 塩 分 の 推 定 値 は 明 らか に過 小 評 価 とな っ て しま って い る.塩 分 が 過 小 評 価 とな っ た主 原 因 は,前 述 した よ う に(図‑6),音. 波 の 伝 播 距 離 の 増 加 で あ る.式(7)か. 分 の 誤 差 を 見 積 も る と,δS〓‑14と 図‑8に,AVMの. な って い る こ とが わ か る.. 経 時 変 化 を 図‑7(b)に 示 す.た. 応 して お り,塩 水 楔 の挙 動 を う ま く捕 らえ て い る と考 え. だ し,水 温 の 変 化 は小 さ 測 定 した平 均 値 で あ る27℃. に 固 定 して い る. 平 均 塩 分 の 増 減 は 図‑7(a)の 平 均 流 速 の 変 化 と良 く対. 速 とCTDに. 測 定 値 を,ADCPに. ら塩. な る. よる断面平 均流. よ る 断 面 平 均 塩 分 と比 較 し た結 果 を示 す.. た だ し,2008年2月12日. に行 っ た追 加 観 測 の 結 果 を 加 え. て あ る.両 者 の 測 定 結 果 は よ く一 致 して お り,AVMに よ る測 定 値 の妥 当 性 が 確 か め られ る.AVMの がCTDに. 平 均塩分. よ る 平 均 塩 分 よ りか な り小 さ い デ ー タが あ る.

(5) 1470. 海. 岸. 工. 学. 論. 文. 集. 第55巻(2008). (a). (b). 図‑9. が,こ. 流 量(a)と 淡 水 流 量(b)の 経 時 変 化. れ は上 述 した よ うに,音 波 の伝 播 距 離 が 伸 び た た. (2)平 均 音 速 か ら求 め られ る平 均 塩 分 と測 定 流 速 を組 み. め で,距 離 補 正 を行 え ば一 致 の 程 度 は よ くな る.. 合 わ せ る こ とに よ って,流. (4) 流 量 と淡 水 流 量 の 測 定 結 果. が 推 定 可 能 で あ る.. 図‑9(a)にQAVMの 経 時変 化 を 示 す.ト. ラ ンス デ ュ ー サ ー. (3)10次. が 干 出 した た め 欠 測 と な って い る期 間 を線 形 内 挿 した上 で 求 め た 潮 汐 平 均 の 流 量 は,‑8.4m3/sと. QAVMに(S0‑SAVM)/S0を. のM系. SN比. な り,上 流 方. 向 へ 流 れ て い る結 果 と な った.. こ こで,S0は. 量 の み な らず,淡 水 流 量. 列 信 号 で 位 相 変 調 した結 果,十. 分高い. が 得 られ た こ とか ら,高 雑 音 ・高 濁 度 とな る. 出水 時 で も流 量 の 測 定 は可 能 で あ る と考 え られ る. 今 後 は,出 水 期 を含 む 長 期 連 続 測 定 を 行 い,開 発 した. 乗 じて 淡 水 流 量QfAVMを 求 め た.. 広 島 湾 の 平 均 塩 分 で32.5と した.本 論 文 で. AVMの. 性 能 確 認 を 行 う と と もに,分. 派流量 の長期変 動. を 明 らか に して 行 く予 定 で あ る.. は,横 断 面 内 に お け る流 速 と塩 分 の 断 面 平 均 値 か らの 偏 差 の共 分 散 は無 視 して い る こ と に 注 意 す る必 要 が あ る.. 謝 辞:本 研 究 の 一 部 は 国土 交 通 省 建 設 技 術 研 究 開 発 助 成. ま た 上 述 し た よ うに,水. 制 度(研 究 代 表 者:川 西. た期 間 はS=0と. 位 が 低 くS<0と. な って しま っ. 置 い て い る.欠 測 期 間 を 線 形 内 挿 し た. 上 で 求 め た潮 汐 平 均 の淡 水 流 量 は,5.84m3/sで 測 期 間 の太 田 川 流 量 は約60m3/sで 量 の 分 派 率 は 約10%だ. あ る.観. あ った の で,太. 田川 流. 受 けて 実 施 した もの で あ る.こ. 川環境 管. 澄)の 補 助 を. こ に記 して,深 甚 な る謝. った こ と に な る.こ の 分 派 率 は 太. な 結 果 で あ る と判 断 さ れ る. 結論. トモ グ ラ フ ィー 技 術 を用 い て 開 発 した超 音 波 流 速 計 を 用 い て,河. よ び(財)河. 意 を 表 す.. 田 川 放 水 路 の平 常 時 分 派 率 の 設 定 値 に等 し く,概 ね妥 当. 7.. 澄)お. 理 財 団 河 川 整 備 基 金(研 究 代 表 者:川 西. 口域 に お け る淡 水 流 量 の 連 続 測 定 を 試 み た.. 得 られ た 主 な結 果 は 以 下 の通 りで あ る. (1)開 発 した次 世 代 超 音 波 流 速 計 に よ り,河 口域 の 流 速 と音 速 の 断 面 平 均 値 が 連 続 測 定 可 能 で あ る.. 参 金子. 考. 文. 献. 新 ・江 田憲彰 ・鄭紅 ・高野忠 ・山岡治彦(2003): 沿岸 音響 トモグラ フィー, 海 の研 究, 第12巻, 1号, pp.1‑19. 川西 澄 ・大庭 尚史 ・金子 新 ・水野雅光(2008): 感潮河川 に おけ る音 波の横 断伝 播特性 と次世 代超音 波流速計 による横 断平均 流速 の測定, 水工学論文集, 52巻, pp.371‑375. Dushaw, B. D. and J. A. Colosi (1998): Ray Tracing for Ocean Acoustic Tomography, Technical Memorandum, Applied Physics Laboratory, University of Washington, TM 3-98, 31pp. Medwin, H. (1975): Speed of sound in water: A simple equation for realistic parameters, J. Acoust. Soc. Am., Vol.58, p.1318 ..

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参照

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