ポ リ ウ レ タ ン の 改 質
第
4
報
スチレンの添加による応力緩和と誘電緩和挙動について判
岡 本 弘 相 小 嶋 憲 三 判 稲 垣 慎 二 判 前 田 昭 徳 判 山 田 英 介 判
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,Akinori MAEDA
, Eisuke Y
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ポリウレタン生成のワンショッ卜系にスチレンをポリプロピレングリコーjレに対して, 3~10 重量%添加 した試料の応力緩和時間は増大し,熱的特性が改良された.なお,スチレン ì~加量の最適量は 5 重量%であ った.誘電緩和の平均緩和時間はスチレン添加によって増大するが添加量には依存しない.吸収強度の添加 量依存性は応力緩和の結果と一致する.導電性質lこはスチレン添加効果は見られない.
1.緒
ー
百 101 第 3報l乙引続いて本研究ではスチレンモノマーを種々 の濃度でポリウレタン重合系中に添加した試料の応力緩 和と誘電的性質をしらべた. 力学物性,電気物性の測定方法は前報引記載の方法に 準じて行った.3
.
結果および考察3
.
1
応力緩和2
.
実 験 スチレンは常法2)の手段で精製し,前報3)~己記載の方 法で試料を合成したものを用いた. 0.8 ( 。 ) 、 、 ¥ f --.0.6 0.4 0.21
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附 則 ℃ l)5 () 6 __ 10 1:).H III 山 : ) ( ) 時 間 (hr' 図1
.
St添加ポリウレタンの応力緩和曲線 ワンショット系にスチレンをPPG~乙対して 3へ 10重量 %で添加した試料の応力緩和曲線を図 1~3 に,またその 応力緩和時間を表u
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示す. 官、 ¥ ミ"" Sl添加悦 0 0 (ffi院%, . :J " 守 問 (hri () "・
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8 .. 10制
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図2
.
St添加ポリウレタンの応力緩和曲線 キ1本報を〔合成ゴムの改質ζl関する研究(第4報)J
とする 木研究は材料研究グループ。で行った. 相応用化学教室 キ8電気工学教室102 岡 本 弘 小嶋憲三 稲垣慎二 前田昭徳 山田英介 1.0 2 1 ℃ 度 温 0 3 5 8 m O @ ③⑧(軍 最が 日 。 一 切 量 は 2 n 、 U 0.4 0.2 30 時 間(min) 図
3
.
St添加ポリウレタンの応力緩和曲線 表1
各温度における st添加量と緩和時間一 一 一 蹴 「 一 一 一 一 一 下 一 寸 一 一 一 一
('C) I 0 " I 1ハハ │ st添加量 1)0 I 100I
120 (重量%) oI
22050'I
川i
17'7-7
同 戸
00' 21' 5 I 2州 , I 6040' I 35' B I 22025' I 叩 FI 39' 1 0 [ m ' l 川 I 15' スチレンの添加量とτをブ。ロットすると図4のようにな り,スチレン添加量が大体5重量%のところにピークを 生ずる. ( 臣 室 ) い た心 。。
1 4 6 8 ro St添加塁(主量%) 図4
.
St添加量と緩和時間の関係o
80'Ce
IOO'C ... 1200C この現象も第 3報にのベた酢酸ビニJレの場合と同J憶に スチレンが重合しながらポリウレタン分子鎖系に架橋的 に介入していくためと思われる.3
.
2
誘電的性質 図5に10KCPS における誘電損率-の温度分散特性を 未変成ポリウレタンとスチレンモノマー添加試料につい て示す固分散温度はスチレン添加により約20'C高温側に 移行しているが添加量には依存していない.さらにピー ク値はスチレン添加によって増大しており,添加量lこも 依存することが知られる. 1.0 0.8ト St添加量 (重量%) ⑧ 0 ① 3 0.6トグ
ヌ
二
ー も 、 ω 持 lmI0.4ド ~RI ! 給 0.2ドノ月下~
80 100 20 40 60 度 ("C1 温 図5 lOKCPSにおけるSt添加ポリウレタンの 0"と温度の関係 図 6にスチレンモノマーを 3重量%添加した試料の誘 電率ε/および誘電損率,;,/'の周波数スベクトjレを示す.低 13.0 12.0 ① 34.0'C ム 44.0oC () 52.0oC • 65.0oC E週 U け吋話回限 10 101l lK 10K 100K 1M 周 波 数 [CPSJ 図B
圃 S,t3重量労添加ウレタンの ε!,=:'1の周 波性特性ポ リ ウ レ タ ン の 改 質 周波数側は伝導損失引による立ち上がりのために吸収曲 線の対称性が悪くなっている.第 3 報1) ~ζ 示す未変性ポ リウレタンのそれと比較すると吸収強度がかなり大きく なり,同一温度における ."~乙ピークを生ずる周波数 fmaxは大きく低周波数側iζ移行している. 上にのべたfmaxの低周波数側への移行は,誘電緩和 時間がスチレンモノマー添加によって長くなることによ るものである.これは架橋または立体障害等による分子 回転の束縛を示唆するものである.図7~乙未変成および スチレンモノマー添加ポリウレタンの
ρnaz-4
特性 を示す.スチレン添加試料は一本の直線上にのっており 緩和時間の添加量依存は全くない.また緩和過程の見掛 けの活性化エネルギーもスチレン添加によって増加して いるが,添加量には関係しない乙とが知られた. 1M¥
100K 由 〔 〕 c 仁 znh 〉10k 21KL。
St[重量%)添加量。
•
3 () 5 @ 8 30~7 ~8 ~9 &0 &1 &2 &3
十
10'C'K)" 図7
.
St添加ポリウレタンのfmaxー ナ 特 性 次に吸収(分散)強度L
1
.
'
および吸収曲線の広がりを 示す定数Fを第3報1)と同様な方法で求めた.それらを上 述の諸定数とともに表 1に掲げておく. ただし tmaxは 図5の温度分散曲線のピークを生ずる温度である. 表1
誘電性lと関する諸定数l
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〈st重添量加%量) 〔(1℃0〕k 〕 〔hmcaGfJ/〕 (70'C) 1 (70'C )。
160 29.6 2.6 0.16 3 66.5 10 32.7 10.1 0.16 5 66.5 10 32.7 10.1 0.16 8 66.5 10 32.7 9.1 0.16 dεrは緩和l乙寄与する極性基濃度に関する目安となる. スチレン添加によるふ'への効果は大きく, 3倍以上の値 を示している.また添加量に対してはピークを持った曲 103 線となり,酢酸ピニルモノマー (VAc)添加効果と同様 な傾向が得られた. 戸は図5の温度分散曲線からも予測されるようにスチ レンを添加しでも曲線の形状には変化を生じない. 以上の諸結果からポリウレタンへのスチレン添加効果 はVAcモノマー添加効果とは同一に考えることはできな い.すなわちスチレンでは3重量%以下の徴量でポリウ レタンの分子運動を特徴づける効果を持つものと解釈さ れる. 3.3導電特性 図8~C抵抗率の温度特性を J「に対してフ。ロツトしで
ある.抵抗率の温度依存性は大きし 20'Cから1l0'Cの 温度変化に対して約5桁の変化をしている.抵抗率の大 きさはスチレン添加によって系統的な変化はしておら ず,図8の曲線の傾きからも計算される見かけの活性化 エネJレギーも添加効果は見られない. ζれらのことから スチレンモノ7ーは荷電担体および導電機構に変化をも たらすような効果を持たないことが知られた. 10 St添加量r
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重量 10 10 居 13 @,1Oh
附1
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2
~ 将 u 10 110 10 3.6 十・10'(・幻-, 図 8 St添加ポリウレタンの温度iζ対する 抵抗率の関係4
.
ま と め 1) スチレンモノマーの添加によって応力緩和時聞が 増大し, VAc添加の効果と同様に熱的特性が改良され, スチレン添加量の最適量は5重量%であることが明らか となった. 2) 誘電緩和の平均緩和時間はスチレン添加によって 増大するが添加量には依存しない.またdピの添加量104 岡 本 弘 小嶋憲、三 稲垣慎二 前田昭徳 山田英介 依存性は応力緩和の結果と一致する. 3) 導電性質にはスチレン添加効果は見られない. (昭和47年5月17日, 日本コ守ム協会第39回 通 常 総 会 研究講演会発表) . 文 献 1) 岡本弘,稲垣慎二,小嶋憲三,前田昭徳, 山田英介,愛知工大研報, 7, 93(1972) • 2) 高分子学会編,単量体合成法,共立出版 (1961), 3) 岡本弘,稲垣慎二,尾之内千夫, 山田英介愛知工大研報, 7, 93 (1972), 4) 岡本弘,稲垣慎二,小嶋憲三,前田昭徳, 深田和男,沼田吉彦, 愛知工大研報, 785 (1972),