理”
F
: 笋寮亨去广 彡: 第28
巻 第3
号76
、
.
81
∬宴 (2001
イト1
第一
分
科会 「
変形性膝関節
症
の
最
新
の
評価
と 治 療
』
変 形
性
膝 関 節 症
に
対 す る
筋力
ト
レ
ー
ニン
グ
再
考
*市 橋
則 明
1)大 畑 光
司
1)才 藤 栄
一
Lt’
/ は じ めに 高 齢 化 社 会が急 速に進 展 する と共に.
中 高 年 者の骨 関 節 疾 思 も 豸:
しく増 加 して い る.
.
その中で も最 も 多い のが変 形 性 膝 関節 症CO4
) である、
、
OA
の治 療と しては手 術 療 法,
薬 物 療 法.
運 動 療 法な ど が 処方さ れ る が.
医療費の抑 制 とい う 観 点 か ら も 運動 療 法がH
本だ け で な く欧米
に おい ても注目 さ れ てい る.
本 稿で はOA
の筋 カトレー
ニ ングの効 果につ い て,
その理 論 的根 拠やOA
の筋 力fLk
下の理 由 な ど を 述べ さ らに.
卜:vidence−
bascd
.
Nlt
’
dicine
CEB
“1
〕 の見 地 か ら 筋 カ トレー
ニ ン グの 効 果 を検討 し.
質の 高い 文 献 を 紹 介 す る と 共 に 膝 関 節の パ イオ メ カ:ニク ス の 面 か ら今 後の筋 力トレー
ニ ン グ のあ リノ∫につ いて私 見を述べ る.
大 腿四頭 筋 の トレー
ニ ング
の 理 論 的根
拠OA
の 筋 カトレー
ニ ン グとし て は,
大 腿四頭 筋の筋?J
トレー
ニ ン グがiir’
くか ら行わ れて きた.
、
大腿囚頭 筋の筋 力トレー
ニ ン グ を 効 果 的 と し てい る報 告の理論 的 根 拠 とし て は,
1
大 腿「JL「頭 筋 はショ ッ クア ブソー
バー
であ り.
大腿 四 頭筋の弱 化は,
OA
の進 行 を早め る 】.
12
動 物 実 験に おい て ノ(腿四頭 筋の トレー
ニ ン ゲ に より生 じ る関節圧 迫力は関 節 軟 骨の強 さやサ イ ズ.
弾JJ
性を 増 加 さ せ と,
軟 骨の 退 化 を 防 ぐ1+i i トレー
ニ ン グ に よ るGate
Comrohnechz
ヒlliSm 効M−
・
v41
トレー
ニ ング後の痛みの減 少は、
1
「IL
流の増 加や軟 骨へ び)栄 養 物の増 加によ るt/、
〉トレー
ニ ングにより関 節 周囲の 関節 包や 腱,
靱帯の 強 度が増 加し,
関 節 障 害を予防 する61:
1 ト レー
ニ ング に よ り.
1
厘 脹 を 減 少 す るT.
な ど が 示 されて い る.
OA
によ
る筋 力低 下
の原 因
筋 力 低 「,
痛み,
能JJ
障 害の時 間 的 関 係 を 確 かめ る こ と は難 しい、
.一
般 的 に は 大 腿 四 頭筋の筋 力 低 ドは痛み に よ る神 経 的な 柳 制と鬮ll
性 筋 萎 縮の結果であると広 く信じ ら れ て き た、
しか し,
取近の報 告では,
膝 仲 展 筋 力の低 下力X
線 的にO
、と 参 断 さ れ た が 痛み の既 往のない 女性にさえ起こ り、
筋ノ」低卜.
は必*
R【・
c〔,Tls[durnri〔,n 〔レf Lhe_
X,
luscle Strしnglhc [1irln’
Exorc[s(・
i
[〜〔)sLeo とLrLhriUs ‘)
f
[he KEwe’
1.
lj(
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J
(学 医 療 技 術 短 期 大’
;部1〒
6
〔〕6
−
850
四
91
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1藤 田 保 健 衛 生 大 学 医
’
き 部
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、
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N
’
lediclne
,
FILIir
とLLIe
とLtthUniv
∈rs.
iL
}’
キ
ー
ワー
ド:変形 性 膝関節丿.
1
二
,
筋 力トレー.
ニ
ン グ,
EBN1
ず し も 筋 萎 縮 と 関 係 が ない とい うこ と が 示 さ れ てい るSI,
このrl
婚 で は463
人 を 財 象 にX
線,
痛 み,
機 能 評 価,
等速性筋 力を 渊 定し.
04
と診 断さ れ た もの の中で大 腿 四 頭 筋の筋 ノ丿低 トは あっ た がハ ム ス ト リン グス の 筋 力 低ドは な かっ
た と し てい る.
.
ま た,
大 腿 四 頭筋 筋 力の 体t
比 は20
% 低 卜.
し て お り,
ノ(腿 四 頭 筋の 筋ノJ
低卜.
はll
寮の痛み や筋 萎 縮が ない 患 名.
に おい てもみら れた とし てい る.
これらの結 果 よ り,
膝 伸 展 筋 力の低 下はC
)八 に 衣 る筋の機 能不全に よ るものであ り,
た腿 四頭 筋の 筋 刀低 卜.
ぱ 膝の 痛み,
能ノ丿障 害の 最 初の リス クフ ァ ク ダー
であ ると結 論 づ けてい る.
ま た,
McAli11
〔tOII
ら」
)1 は、
大 腿[兀[頭 筋の筋ノ丿低.
ドはX
線で の悪 化の程 度よ りも機 能の 程 度に関 係し て い ると して い る さ らに,
Madscn
ら]o’
1
は20
人のOA
女性 と26
入の 健 康 女性 を 対象
に等尺1
幾と等 速 性 筋 力 を測 定し.
0
.
.
、群で両 収 縮様 式の筋 力が低ド し.
特に等辻 「1
筋 力と痛み・
機 能 に 害との 関 連 性があっ た と轍 告 して いる これ らの報 告は.
筋 力 低卜.
が1
男節の機 能 障 害と症 状の悪 化に関 係してい る とい う仮 説を喪付 け ている「
た だ し、
X
線 ヒのOA
を 進 行 させ る ものと し て は 大 腿四頭 筋の筋 力 低 ド以外の重要 な 因 了.
が他にあ るの では ないか と推 測さ れ てい る IL.
EBM
か ら み た筋 力
トレー
ニン グ 膝 関 節の退 行1
白疾 患 に 大 腿11q
頭 筋の筋 カトレー
; ン グを 行っ た 最 初の 嵌Ill
音 は1955
年のAnclersoni2
k
−.
あ る.
こ の報 阡の 中では,
2
名に対す る1
年 間の 大腿四頭 筋の トレー
ニ ン グに よ り 機 能 的 安 定 性 と 歩 行 距 離 が 増加し たこ とが 示 され てい る、
、
こ の畊 究の第1
の問 題点は トレー
ニ ン グし てい ない コ ン トロー
ル 群がない こ と,
第2
に,
サ ン プルサ イ ズ が少 ない ことであ る その後,
多 くの報 告が あ り,
大腿 四 頭 筋の トレー
ニ ングの有 効 性 を 示 し てい る が,
且99
〔1年代 にはい るまで はコ ントロー
ル と 比較し たfr
沖頁で き7 デー
タ は ほ とん ど なく,
ト:BM
的に信頼で きる報 告が さ れ始めたの は最 近の ことである.
過 去 約30
年q966
−
1998
)のO
\の トレー
ニ ング 効 果に関 す る論之 をEBM
的.
F
法をlll
いREVIEW
し たVan
Baar
らの報1
[ 「Ll{.
を ま とめ る と,
〔)4
に対する運 動療 法は 中 程 度 まで のOX
に対.
して,
輛みの 改善に対し て は 小一
.
中の,
能 ノ丿障書と 歩 行速 度の 改 善 に 対.
L
て は 小の,
患者の満 足度に 対 して は中〜
大 の有益な効果 が あ る とい える トレー
ニ ン グ効 果があると され た トレー
ニ ングrk
]rF
を 見る と筋力 トレー
ニ ン グ だ け で なく,
エ ァ ロ ビッ ケトレー
ニ ンゲを 行わ せ てい るものが 多い 具体 的に は50
、
.
75
%IIRmdX
で30
分 間の歩 行や4c
〕ま たは7C
〕d ,IIR
maX で の25
分 間の自 軋 肛工 ル ゴ メー
ダー
な ど か 行 わ れてい る.
こNII-Electronic Library Service
変形性 膝関 節 症 にk
・
j
.
す る 筋 力 ト レー
ニ ン グ 再考77
れ ら はエ ア ロビック 甲.
独よ り もA7j
YJ
トレー
ニ ン グに 追 加 し て 行 わ れて いるものが多い、
.
筋 力トレー
ニ ング に おい て も 膝f
唾屆筋 だ けの トレー
ニ ング は 少 な く,
股・
膝・
足 関 節 を 含 ん だ ト.
肢 全体 の トレー
ニ ン グが多 く.
さら に体 幹 筋の トレー
ニ ン グも 追 加 し て いる ものも ある,
ま た,
各 筋の短 縮性・
f
申張 性収 縮 を さ せ てい る もの や
Open
Klnedc
Chah1
〔OKC
) とC
】osedKinetiu
Chain
〔CKC
) を組み合わ せて い るものが 多 く,
Il
本でよ く行 わ れ る等 尺 性 収 縮のみの トレー
ニ ン グは ほとんどない.
こ れ ら の トレー
ニ ン グ間の 効k
の 違い を 調べ たもの は 少 ない が、
EBM
的には トレー
ニ ン グ問の差はない と され てい る1/[it 以 卜.
,
EBM
的 に 質の 高い と さ れ た 論 文 をい くつ か紹 介する.
L
筋丿J
トレー
一
ニ ングVan
Baar
ら1’
11/
はOA
患 者 を トレー
一
= ン グ群99
名とコ ン ト ロー
ル群102
名に無 作 為に分 類し.
12
週 間、
1
−
3
回 週の 頻 度で トレー
ニ ン グを行っ
た、
トレー
ニ ン グ項目 は筋 機 能トレー
ニ ン グ,
柔 軟 性 トレー
ニ ング,
協調性ト レー
ニ ング,
移動 動 作 ト レー
ニ ン グ,
ADL
指導
.
ホー
ムエ クサ サ イ ズからなり,
強 度は患 者の 状 態に あ わ せて行っ た.
その結 果、
非ス テ ロ イ ド系 薬 物 使用 に は 変 化 が 認 め ら れ な かっ た ものの1
週 間 ご との痛み 及び機 能 低ドの程 度 は「.
ti
か ら 小 提 度の 改 善 を 示 しOA
に よ る 痛 み や障 害に対し トレー
ニ ン グ効果はあ る と結論づけ てい る2
.
エ アロ ビッ ク トレー
ニ ン グK
〔〕var ら153は,
監視下で のフ ィッ ト ネス 歩行と健 康 教 育が 機 能 状 態や薬 物 使 用に 及 ぼす 影響 を検 討す る た め102
名の片 側 も しくは両 側OA
想 者を.
.
:群に分 類 し.
介 入群 とコ ン トロー
ル 群に無 作 為 に 分 け たt
・
トレー
ニ ン グ方 法は,
週3
回,
8
週 間の 施 設 中心の屋 内で の監 視下フ ィッ ト ネス歩 行 トレー
ニ ン グと患 者教 育,
軽い ス トレッチ ン グと筋ノ丿強 化 を行っ た.
.
その結 果、
コ ン トロー
ル群に比べ,
痛み,
歩 行スピー
ド、
ADL
の活 動 性 に おい て 有 意 に 歩 行 群 が 優 れてい た.
3
.
トレー
ニ ングによる違いを 比較した論 文Ettinger
ら]ti/ は無 作 為 抽 出 され た436
人 をエ アロ ビワ
ク群1
歩 行),
筋 力トレー
ニ ング 群 〔9
種 類の ダン ベ ル トレー
ニ ン列.
健 康 教 育 群に分け,
週3
回3
ヶ 月の施設 での ト レー
ニ ング と そ の後の15
ヶ月のホー
ムエ ク ササイ ズの効
果 を検
討し た、
、
その 結.
果,
エ アロ ビッ ク 群 は 教育群に比べ 痛み スコ アが12
%,
能 力 障 害スコ アが1
(1
% 改 善 し た,
、
1
司様 に 筋 力 トレー
ニ ング 群 は 教 育 群に比べ 両スコアと も8
% 改 鯵 し たu さ ら に,
パフ ォー
マ ン ス テ ス ト 〔階 段 昇 降・
6
分間 歩行など 〕 はr
而 トレー
ニ ン グ群 で 改 善し た が,
X
線.
.
L
の変 化は有 意 な 差はなかっ たとし てい る 結 論と して,
トレー
ニ ン グ群は有 意に 教育群 よ り も効 果が あっ た が,
エ アロ ビッ クと筋 力ト レー
ニ ン グ の問の有 意な 差 は な かっ
た と してい るそ
の他
の筋 力 ト
レー
ニ ング
に関 す
る文 献
エ ビデ ン スと して は.
少し落ち る が 興味 深い文献を紹 介す る.
.
1
.
筋 カトレー
ニ ン グ効 果の 多様 性Hurley
ら1ア.
は5
週間,
週2
回の 厚期 間 集 中 的 トレー
ニ ン グ 1汰 腿四頭筋
の等
尺性収
縮,
自転 車エ ルゴメー
タ,
等 張 性の膝 屈 伸 連動,
バ ラ ン ス,
協調 性ト レー
ニ ン グ)に よ り,
大 腿 四 頭 筋 筋 力 及 び 活 動 性,
膝 関 節 位 置 覚,
身 体 機 能,
痛み など の改 善 が 見 ら れ,
6
ヶ月 後 も 持 続 し た 効果が得ら れ た とし て い る、
,
ま た,
ドisher
ら181 は,
QPE
フ ロ グ ラム 〔等 尺 性,
等張性,
抵抗 卜.
で の等張 性 収 縮を 行い,
速い 筋 収 縮 ト レー
ニ ン グ か ら筋 持久YJ
トレー
= ングへ 移 行 する漸 増トレー
ニ ング) を提 唱 し、
両 側 膝OA
患 者 に 対.
し て.
.
一
般 的 な ト レー
一
:t ング 〔徒 手的ス トレワ
チ,
マ ッ ト ビでの筋 力増 強 ト レー
ニ ン グ.
自転 車,
階 段 昇 降,
等 運 動 性トレー
ニ ン グ } と 併せ てQpE
プ ロ グラム を 行っ た とこ ろ 大腿四頭 筋,
ハ ム ス トリン グ ス の筋 力 及び筋 持 久 力,
歩行 能 力、
身 体 機 能が 有 意 に 改 善 し,
一
般 的 な トレー
ニ ングのみの場 合よ りよ り良い結 果 を 得 た と し てい る.
こ れ ら の ように筋 感 覚や協調 性,
筋 持 久 力 な ど 多 様 な 筋 機 能 を考慮する ことが電要である と考えら れ る,
2
.
眠症OA
患 者に対.
する トレー
ニ ン グ効 果Rogind
らLV}.
/は重 度のOA
患 音に 対 す る ト レー
ニ ング効 果に つ い て検 討 してい る。
28
人の 璽度の 両 側 膝OA
患 著を介人 群 及 びコ ン トロー
ル群に無 作 為に分 類 し,
介 人 群に対し て3
ヶ 月 問,
毎凵1
回の トレー
ニ ング を行わせた とこ ろ、
大腿四 頭筋 筋 ノ丿,
夜 閏 痛,
運 動 機 能、
バ ラ ン スなど が改 善し て おり,
重 度患 者でも トレー
ニ ン グ効 果はある が,
膝の腫 脹など の不 利 な 結 果 も 生 じ さ せ る 可 能性が あ るこ と か ら1
’
分 な注 意が必 要であると し てい るtt
3
.
自転車
エ ル ゴ メー
タでの ト レー
ニ ング効果Mu
[lgio旧e らLt“1,
は低 強 度,
高 強 度の 自転 卓エ ル ゴ メー
ター
トレー
ニ ング に よ る 運 動 機 能,
歩行,
疼 痛,
有 酸 素 運 動 能に対.
する効 果の 比較 を 報 告してい る,
50
歳 以.
ヒで膝 痛のあるOA
患 旨39
人を.
70
%III
{max の高 強 度 トレー
ニ ン グ群と40
%HRmax
の低 強 度 トレー
ニ ング群に分け.
]O
週 問,
週3
[口1
,
25
分 間の トレー
ニ ン グを 行い,
トレー
ニ ン グ 効 果の検 討と 強度に よ る比較 を行っ たとこ ろ,
トレー
ニ ン グ 後 に は 両 群 と も に 運 動 機 能,
歩行の改 善,
痛み の減 少,
酸 素 容 量の増大が 得 ら れ た。
ま た,
強 度 に よ る 効 果の 差 は なく、
低 強 度負 荷で も,
高 強 度 負 荷 と 同 じ よ う に効 果が あ ること を小して いる.
、
さらに,
1
回の トレー
ニ ン グ直後に70
%の患 旨が痛みの減 少 を 訴え た と し て お り非 常に興 味 深い,
’
t
.
ホー
ムエ ク サ サ イ ズの 効果O
’
Reilty
ら2u は家 庭にある タオル,
バ ン ドな ど を 利用 し,
等尺性 トレー
ニ ン グや 中 間レン ジ での 等 張 性 ト レー
ニ ング な ど の 大腿四頭 筋ト レー
ニ ン グを6
ヶ月 閊毎凵 行 わ せ た ところ,
痛 み,
身 体機能,
大 腿四頭 筋 筋 力 及び活 動 性にイ1.
意 な 改 善が 認め N工 工一
Eleotronio Library78
理 学 療 法 学 第28
巻 第3
号 ら れ た と し,
ホー
ムエ ク サ サ イ ズ に より充分 な機 能 回復が可 能 で あ る と し てい る。
5
.
効 果な し と し た報告
Callaghan
ら22〕は膝OA
患者
を対象
にコ ン トロー
ル群とPT
トレー
ニ ング群 (PT
監 視下 での等尺性,
SLR
ト レー
ニ ング ),
家 庭 トレー
ニ ング群 (スクワッ トや階段 昇 降な ど)
に分 類し,
4
週 間後の効果を検 討し た が,
3
群間 に有 意な 差 は な かっ た と し てい る。
こ の報 告はEBM
的に質の高い と さ れ た報 告の 中 で トレー
ニ ン グ効 果 を 否 定した 唯一
の報 告である が,
他の報 告の トレー
ニ ン グと比 較する と膝 周囲だ けの トレー
ニ ングを 行わ せ てお り,
トレー
ニ ン グ の種 類 も少 ない こと が効 果がなかっ た 原 因かも しれ ない。
6
.
症 例 報 告Marks23
} は発 症か ら2
年 間を経 過し,
SLR
トレー
ニ ングな どの伝 統 的な 理学 療 法を受
けてきたにもか か わ らず,
初 期より 悪化して いた片側性 膝OA
患 者に対して,
筋 力の発 揮しやすい 膝60
度屈曲 位 での中間域の等尺性 筋 力 ト レー
ニ ング を行わ せ た と こ ろ,
30
度,
60
度,
90
度の筋 力 が 増 加 し た こ と を 報 告 し,
中 間 位 で の等尺 性筋力 強 化 が 有 効 で あ る こ と を 示 し てい る。
SLR
再
考
膝の
OA
に対
する筋力
トレー
ニ ング と し て 日本
で は,
SLR
に 偏 重し てい るとい える。
すで に,
示し た ように欧 米で の報 告の 多 くにはSLR
のみを行っ てい る文 献は少 ない。
SLR
の問 題 点 を以 下に述べ る。
1
.
SLR
のバ イオメ カニ ク スSLR
は,
膝 関 節の伸 筋の筋 力トレー
ニ ング というより も股 関 節 屈 筋の トレー
ニ ングの要 素が強い。
これ は,
レバー
アー
ム が2
倍なの で負 荷 も2
倍股関 節に か か る た めであ る。
ま た,
Knight
ら24)は,
SLR
のlRM
は,
11
.
3
kg
であ り,
膝 伸 展 筋 力 の1RM
は,
44
.
5
kg
である と報 告 してお り,
この こ と か ら最 大 抵 抗でSLR
を行っ た と し ても膝 関 節 伸 筋に対し て は,
最 大の ) %「
(0
8
25
%の負 荷し か か か ら ない こと が分か る。
2
.
SLR
の筋 電 図学 的分 析SLR
時の膝 伸 筋の筋 活動 を 図1
に示した。
SLR
で は,
内側広 筋より も大 腿 直 筋の筋 活 動 が 高 く,
さ らにSLR
の負 荷 を増や して も内 側広 筋の筋 活動の増 加は少 な く,
大 腿 直 筋のみ が大 き く増加
する。
よっ て,
大腿 直 筋以外の膝 伸筋 を鍛 えたい場 合にSLR
の負荷を増して も効 果が ない可 能 性がある。
SLR
が よく 処 方 さ れ たのは,
最終域 で 内 側 広筋が働 くと考え ら れて いた た め だ と 思 わ れ る が,
す で に多
くの文献で否定さ れて いる25−
27 )。
3
.
疾 患(
障害
)のあ る膝
へ のSLR
の影 響関節 浸 出液が
,
膝伸
展筋
に抑
制を か け る こ と は数多
く報 告28) され ている。
ま た, 関節 浸 出液があると,
関節
内圧 が伸 展 位で 増 加 するため,
膝 伸 展 位で大 腿四頭 筋に大 きな抑 制 をか け るこ とに な る29〕 。 膝 関 節に腫 脹 が ある場 合には,
SLR
は大 腿四頭 筋に抑 制 をかける トレー
ニ ン グ法である 可能 性がある。
バイ オ
メカニク
ス からみ た筋 力 ト
レー
ニ ング
1
.
脛 骨大 腿関節 (TF
)と膝蓋 大 腿関節 (PF
)にか かる ス ト レスに影響 を与え る因 子TF
関 節 とPF
関節に は荷重時だ け で なく,
大腿四頭 筋の筋 力ト レー
ニ ン グ時にも関 節にCompression
Force
(圧 追 力 ) が か かっ てい る。
こ の圧迫 力のか か る部 位,
大 き さ などの違い に より痛み が 出 現する。
よ り関節
に ス ト レ ス を かけないで,
筋 力 ト レー
ニ ン グを 行 う ため に はTF
とPF
関節に か か る 圧迫 力が どのよ うな 因 子によ り変 化 するか を 知ることが 重 要である。
圧 迫力に影響 を 与 える因 子と し て は,
関 節 面の部 位 と接 触 面 積の 広 さ,
関 節の角 度,
抵 抗の 位 置,
収 縮 速 度,
収 縮 様 式 (等 尺 性・
等 張性 ),
運 動様 式 (CKC
・
OKC
) などが上げ られる。
60
40
20
0
騰
【
0
%匝
…1
[
「
…
[
1
.
1
・
獣
2
%4
%SLR
時の負 荷量 と筋 活 動の関係驫
6
%8
% 図1
横 軸は足首につ けた体重 あたりの負荷 量,
縦 軸は最 大収縮 時をloe
%とし た %IEMG
.
VM
:内側 広筋,
RF
:大腿直筋.
2
.
関 節 面の位 置と面 積TF
とPF
関 節は共に,
膝の角 度の変 化により関 節の接 触 面 が 変 化 する。 図2
はTF
関 節の膝 関節 角 度と関 節 面の位 置の関 係を示し てい る30)。 膝が屈 曲 する に従っ て関 節 面は後 方へ 移 動 する。
OA
の部 位が明確
な場 合あ るいは軟 骨 移 植な ど で大腿 骨に軟 骨 を移 植し た場 合は特に,
移 植し た部
位にス ト レスが か か らない ように関節 角 度 を 考 慮 する必 要がある。
同様にPF
関 節の膝関節 角 度と 関節 面の位 置の関係 を図3
に 示 し た31)。
膝 の角 度 が軽 度 屈 曲位の場 合は膝 蓋 骨の下部と接 触し,
膝 関節が90
度 まで屈 曲 する に従い関 節 面は 上方に移 動 する。
さらに屈一8°
5
°
15°
30°
60°
90
°
Lat
.
Med .
Med .
Lat
.
図
2
TF
関 節の膝 関 節 角 度と関 節 面の位 置の関 係30〕8°
5“
5e0
’
0
’
0
°
NII-Electronic Library Service
変 形 性 膝 関節症 に対す る 筋力ト レー
ニ ング再 考79
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PF
関 節の膝 関 節角度 と 関節面の位 置の関係31)一
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leOdeg!sec 遷 位 鷹 航一
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1SOdtStsec 近位鳳 抗 十 30d ノ別
に
遮 位罎 航15
25
35
45
55
65
75
85
膝 関節 角 度 54鬟
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en
颪C
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4
ロKC
3口
21o 」5
艨9
図5
12RM
で の筋 力 トレー
ニ ング時の膝の角 度とTF
関節
の 関節 圧 迫力の関係 (文 献34
より作 図) go7s60 45 30 膣■ ■角 竄 ‘deg) 15 図4
等
速性
運動時
にTF
関節
に か か る 圧迫 力 (文 献32
よ り作 図 ) o Z.
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「1 曲する と関 節 面は側 方に移 動 する。 臨床 的に は,
膝蓋骨の下端
部にOA
変 化がある 患者の場合
は,
筋力
トレー
ニ ング時の膝
関節
の角
度は45
度以 上屈 曲位で行う
方が よい とい うことになる。
関節 面の接 触 面 積はTF
関 節で はあ ま り変 化 が 見 ら れ ない が,
PF
関 節は膝の角 度によ り大 き く変 化 してい る。
す な わ ち軽 度 屈曲位の方が 関節 面 積が小さく,
屈 曲する に従って面 積が大 き くなる。
ストレ スは単 位 断面 積 あたりの圧 迫 力として計 算 され る (ス トレ ス=
関節にか かる圧 迫 力 /接 触 面 積 )た め,
もし同 じ圧 迫 力がPF
関 節にか かっ て いる とする とPF
に か か るス ト レ スは膝 伸 展 位の方が 大 きいというこ と に な る。
3
,
抵抗の位置 筋 力 トレー
ニ ン グ時の抵 抗の位 置は遠 位に置 くこと が一
般 的 である。 しか し,
関節に か か る圧 迫 力は遠 位と近 位の抵 抗の位 置で変化 する。
図4
はパ ッ ドの位 置の違い に よ る等
速性膝伸
展 時の 関節
に か か る 圧迫 力 を示 し てい る32)。
近 位 抵 抗の方が 関 節に か か る圧 が 少 し低い ことが わ かる。
ま た,
膝の痛みのある 0 30 60 90Knee
angle、
° 図6
等尺性最大 収 縮での筋 力トレー
ニ ング時の膝の角 度とTF
関節の関 節圧迫 力の関 係35) 患 者に近 位 抵 抗に よる筋 力発 揮 を した方 が痛み が少 な く,
遠 位 抵 抗より も筋 力発 揮 が 大 きいこ とも報 告さ れ ている33 )。
4
.
収縮 速 度図
4
は30deg
/sec と180
deg
/sec 時の圧 迫 力 を 比 較 し た も の で あ る。
収縮 速 度 が 速い ほ どTF
に か か る 圧迫力 は 減 少 す る。
安全 と考え ら れ てい る等尺 性 収 縮 時 が 最 も 関 節 に か か る圧迫 力 は 大 きい こ と に な る。
5
,
収 縮 様 式 と運 動 様 式Escamilla
らsu) は12RM
の負 荷に対 し等 張 性 運 動 を行っ た と きのTF
関 節の圧 迫 力 をOKC
とCKC
に分 けて示 して い る (図5
)。
こ の報 告 に よ る と,
膝 屈 曲 位ではOKC
の圧 迫 力 が 小 さ く,
伸 展 位で はCKC
で の圧 迫 力 が 小 さい こ とが わ かる。 こ れ ら は,
ス ク ワ ッ トなど は浅い屈 曲角 度で,
重錘負
荷で の等張
性 収 縮は深い角 度で行っ た方が よい こと を示し ている。
た だ し,
等尺性に最大収縮 さ せ て ト レー
ニ ング を 行 う 場 合 は この関 係 が 逆転す るので 注 意 が 必 要 で あ る。
等尺 性 最 大 収 縮 時 の 圧迫 力は 図6
に 示 す ようにCKC
で は 軽 度 屈 曲位で 大 き く,
OKC
で は 深 い 角 度で大 きい 35)。
また,
ハ ム ス ト リン グ の収 縮におい て も 浅い屈 曲 角 度では関 節圧 迫力が か か る が,
90
度 屈 曲 位では ほ と ん ど か か らない 。一
方
PF
関節
に か か るス トレ スを 測定し た,
Steinkamp
ら36> の報 告 を 図7
に示した。
この報 告は最 近の欧 米でのPF
に対 す る トレー
ニ ングに必 ず 引 用 されてい る。 つ ま り,
膝 蓋 大 腿 関 節 N工 工一
Eleotronio Library8c
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4
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90
Knee
FlexiQn
(
°
)
図7
PF
に か か る ス トレ スと 膝 関 節 角 度の 関 係/va1,
に痛みのあ る 患者 〔PFP
〕の 理 学 療 法 と して は,
従 来の 筋トレー
ニ ン グでは,
〔りKC
に おい て 膝 伸 展 位で の等尺性トレー
ニ ン グ を すべ き と さ れ て き た.
これは,
010
度 まで は関 節 接 合が ない の で,
どんな トレー
ニ ン グもこ の角 度でする こと が・
般 的 に奏 金とされ て きたため である、
、
し か し、
11xl
7
に小 す よ う に.
OKC
の ほうが膝 屈 曲O
−
30
度でPF
に大 きなス トレ スを与.
え.
CKC
では60
−
9D
度で.
大 きい こ とがわか る、
.
.
さらに,
〔}−
20
度に おい てCK
⊂:より もOKC
の方 が.
膝 蓋 骨の適 合性が悪い と報 告.
さ れ てい る3’
従っ て
.
PF
に か か る ス トレ スを 少 な く して ト レー
ニ ン グするた めには,
OK
⊂:で は 膝 屈 曲45
−
90
度,
CKC
で は 〔〕「
15
度の角 度が良いといえ る、
、
し か し,
こ れ も等尺 性の最 大でf.
1’
・
.
♪
て い る の で は なく,
10RM
の負 荷で 行・
)てい ること に注 意し たい.
、
OKC
におい て.
等 尺 性 最 大 収 縮 を し た 時のPF
の ス トレ スを 調べ た 報 告 はみあ た ら ない が.
我々の計 算で は,
最人等尺性 収縮 で トレー
ニ ン グを行 うと安 令とさ れ て い るOKC
の90
度で,
最 もス トレ スが か か る口f
能性がある=
お わ り に 以L
、
〔.
)A
の 筋 力トレー
ニ ン グにつ いて述べ たが.
まだまだ 不 明 な 点は多い、
、
現時 点で の効 果rr
勺な プロ グ ラム を 彦 え る と,
.
1
.
エ ア ロビッ クと筋ノ」トレー
ニ ング を 糾み合 わ せ た トレー
ニ ン グ:
2糠だ け でなく下肢 金 体の トレー
こニング、
3イ申張 性 収 縮,
短 縮 性 収縮,
持久力.
ス ピー
ド,
運 動 学 習 を 含 ん だ トレー
ニ ン グ 1.
OKC
とCKC
両 方 を 含 ん だ トレー
ニ ン グ 膝のバ イ オ メ カニ ク ス を 考 慮 し た トレー
ニ ン グがよい と考え る.
また,
今 後、
1.
どの タイプ の ト レー
ニ ン ク が最も有益 か銃最 適 な 頻艮.
強 度,
期 間 は どの 程 度 か 弘.
グ ルー
フ トレー
ニ ン グと個人の トレー
.
・
ニ ングの 第28
巻 第3
り・
どちら が よい のか4.
施 設で行っ た万がい い の か.
家 での トレー
ニ ン グがい い のか.
.
トレー
ニ ン グ効 果は どの 什 度 持 続 す るのか など を明ら かにす る 必 要 が あ る 2131
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