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また 北海道からの輸出通関検査においては インボイス パッキングリストの提出が必要となり 原産地証明の取得の際もインボイスの添付が求められる 植物検疫は一般には通関代理店が申請するが その際には輸出植物の学名 品種の記載が必須であり この点も輸出者が対応する必要がある 輸出者としてはこの部分の業務に

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58 (2)輸送面から見たサハリンへの通年輸送の可能性 北海道からサハリンへの商品の通年輸送に関しては前述したとおり、各種輸送手段が あり、それらを組み合わせることで十分対応可能である。 北海道からの商品輸送で最も条件が厳しいのは鮮度の低下が早い生鮮食品類である が、北海道フェアの輸送実績からすると、これら商品の輸送も十分対応可能である。 ただし、12 月後半の海上輸送は、ロシア側の税関が年末のため閉庁するので、それ までに通関手続きが間に合わないと年明けまでの 2 週間以上、商品が船止めとなり、商 品に凍結障害等の問題が発生するため、輸送日程には十分注意する必要がある。 2 輸出手続の流れと実務上の留意点 (1)輸出手続の流れ 北海道からサハリンへ商品を輸出する際の手続は図表 3.2.3~5 の順に進めていく こととなるが、このうち輸出者が対応しなければならない業務は図表 3.2.3 の部分で ある。 ロシアへの商品輸出にあたっては、まず、GOST-R(国家標準規格)適合証明を取得す る必要がある。 本制度はロシア独自の制度で、商品のロシア国内流通に際して定められている国家規 格であり、輸出商品だけでなくロシア国内生産商品の流通にも必要とされるが、サハリ ンへの輸出は当然ながらその後のロシア国内流通を前提とするものであるため、本適合 証明の取得は必須である。 GOST-R(国家標準規格)は、対象とする商品や証明の方法によっていくつかの種類に 分けられ、対応も異なる。 GOST-R のうち適合証明と適合申告は証明者(申告者)が異なるだけで、事務手続き 上に大きな差はないが、TR 証明は主に機器・機械を対象とした技術基準で、一般に審 査も厳しく、証明取得に当って求められる資料の数も多いため、その適合証明の取得に 当っては十分な時間と準備を要する。 なお、GOST-R は現在、規制のグローバル化の観点からロシア国内規格である GOST-R からユーラシア経済委員会規格である TR-CU への移行が順次進みつつあり、適合証明申 請時で技術基準が異なることもあるので注意を要する。 適合証明の取得は輸出者が取得することもできるが、実務的にはロシア側輸入者が取 得するのが一般である。 ただし、この証明取得にあたって輸出者は、各種資料・サンプルをロシア側輸入者に 送付しなければならず、また輸入者からの問合せ等にも対応する必要がある。 なお、これら GOST-R 適合証明取得に必要な書類はロシア側通関時にも必要な書類で あるので、対応は必須である。

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59 また、北海道からの輸出通関検査においては、インボイス・パッキングリストの提出 が必要となり、原産地証明の取得の際もインボイスの添付が求められる。 植物検疫は一般には通関代理店が申請するが、その際には輸出植物の学名、品種の記 載が必須であり、この点も輸出者が対応する必要がある。 輸出者としてはこの部分の業務に対応できれば、図表 3.2.3 の北海道からの輸出業 務は道内通関代理店に、図表 3.2.4 のサハリン側輸入業務はサハリン側通関代理店に 委任することとなるので、大きな業務は発生しない。 なお、輸出者が対応すべき書類の主な書式例を巻末資料に記載するので、参照願いた い。 図表3.2.1 GOST-R適合証明の取得に必要な商品情報等 情報等 内容 インボイス 輸出者からの請求書のことであり、輸出者が作成する。 ロシア側に提出するインボイスはコルサコフ CIF ベースのもの。 この段階では輸出していないため、予定で作成する。 ※インボイスの書式例は参考資料を参照。 B/L (Bill of Lading) 船荷証券。運送業者が発行する。 ただし、GOST-R 取得時には輸送船舶、日時が確定していないことが多 く、実務的には輸出時に添付することで対応している。 必要な場合は船会社との協議が必要。 原産地証明 貨物の原産地を証明するもの。原産地の商工会議所等が発行。 2014 年 8 月以降、原産地証明の添付が厳格化されており、対応が必要。 品質安全証明書 商品の品質・安全性を証明する書類。 原則としてメーカー・生産者(団体)が発行する。 生鮮品の場合は産地・収穫時期の証明も必要。 商品の原材料構 成資料 食品の原材料の種類と比率に関する資料。 生鮮食品は必要ないが、加工食品の輸出には必要。 基本的にはメーカーから資料の提供を受ける。 サンプル送付 商品適応証明サンプル 3kg 程度を送付する必要がある。 商品概要 商品に関する諸情報。 例)食品 :写真、荷姿、パッケージのサイズと重さ、学名、 品質合格書、収穫証明書等 日用品:仕様書・取扱説明書・向上の ISO 登録書コピー等

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60 図表3.2.2 GOST-R の種類 GOST-R 適合証明 強制証明 法的に義務付けられている証明。国が認可した認証機関が証明書を発行する。 自主証明 法的には義務付けられていないが、任意に取得する証明。 GOST-R 適合申告 申告 GOST-Rに適合している旨の申告書を認証機関に提出し、審査合格後に認証機 関の確認の署名・押印がされる制度。 TR 適合証明 強制証明

GOST 規格から改定された新しい技術規則 TR(Technical Regulation:技術規格)に 適合していることを認証機関が証明する。関税同盟の締結により現在は TR-CU 適 合証明に移行しているが、本該当商品の技術基準は厳しいので注意が必要。 TR-CU 適合証明 強制証明 現在、規制のグローバル化の観点からロシア国内規格である GOST-R からユーラ シア経済委員会による TR-CU へ基準の移行が進みつつある。

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61 図表3.2.3 商品輸出にあたっての手続ー1 区分 北海道側 サハリン側 1 必 要 適 合 証 明 等 の 取 得 いつ 契約後の輸出準備段階 いつ 契約後の輸出準備段階 誰が 輸出者が 誰が 輸入者が 誰に サハリン側輸入者に対して 誰に 認証・許可管轄機関に対して ど の よ う に 必要な商品情報・証明書・サ ンプルを送付する どのように 認証・許可の申請と取得を行う (代理店を使う場合もある) 2 輸 出 事 前 調 整 いつ 輸出予定日時が決まった時点 いつ 輸出予定日時が決まった時点 誰が 輸出者が 誰が 輸入者が 誰に 通関代理店に対して 誰に 税関・検疫機関・荷役会社等に ど の よ う に 通関代理業務の依頼と保税倉 庫への入庫時期の調整を行う どのように 通関代理店を介して輸入手続き に関する各種事前調整を行う いつ 輸出予定日時が決まった時点 いつ 輸出予定日時が決まった時点 誰が 輸入者が 誰が 輸入者が 誰に 税関・検疫・荷役会社等に 誰に 税関・検疫機関・荷役会社等に ど の よ う に 通関代理店を介して輸入手続 きのる各種事前調整を行う どのように 通関代理店を介して輸入手続き に関する各種事前調整を行う 商品輸出にかかる資料・サンプル 等の送付 通関代理店との連絡・調整 ○依頼する通関業務 :フェリーの手配、輸出通関・検疫申告 業務、保管。船積業務等。 ※インボイス、パッキングリストの作 成を依頼する場合は輸出商品の資料 を送付。 ○保税倉庫への入庫時期調整 ・商品の入庫時期を取り決める。 ※冷蔵・冷凍品の場合は保管方法調整。 輸入手続きに関する事前調整 ○税関との調整 内容の説明と関連書類の提出(事前審査)。 ※少なくとも 3 営業日以前に書類を提出。 ○検疫管轄機関との調整 植物検疫・動物検疫管轄機関と事前調整。 ○港湾荷役作業等の手配 港湾荷役会社への作業手配。 ※必要な場合は陸上輸送車の手配。 商品輸入にかかる必要認証・許 可等の取得 ○商品概要・GOST-R 適合証明資料の送付 :インボイス、B/L、商品の概要、原 料成分表、原産地証明書、ISO 等対応 証明、品質証明書、検疫証明書、(場 合によって)営業許可書。 ※写真も送ると理解が早い。 ○輸入検疫許可・輸入許可取得資料の送 付 :会社概要・商品概要・予定輸出数量 等。 ○サンプルの送付 :サンプルの量はおおむね3kg 程度。 ○GOST-R 適合証明の取得 ○輸入検疫許可証、輸入許可証の取得 許可証が必要な商品について取得。 輸入許可は審査が厳しい。 ○衛生伝染病鑑定書の取得 ※衛生国内登録と証明書の取得 (該当商品)

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62 図表3.2.4 商品輸出にあたっての手続ー2 区分 北海道側 サハリン側 3 輸 出 手 続 いつ 通関代理店と取り決めた 日時 いつ 契約後の輸出準備段階 誰が 輸出者(輸送業者)が 誰が 輸入者が どのように 指定の日時・場所に商品を 搬入する 誰に 認証・許可管轄機関に対して いつ 商品の保税倉庫入庫後 誰が 通関代理店が 誰に 税関・検疫事務所に対して どのように 植物検疫を受け「植物検疫 証明書」を受けとる。輸出 申告をして「輸出許可」を 受ける いつ 船舶の出港日に合わせて 誰が 通関代理店が どのように 保税倉庫~フェリーまで商 品を移動し、船積する ・輸送形態はコンテナもしくはバラ積み。 ・冷蔵品の場合は保冷車もしくは保冷ボック ス・コンテナが必要。 ・冷凍食品の場合は冷凍ボックス・コンテ ナが必要。 ・到着時刻によるが多くはコルサコフ港荷 役作業との関係で商品は一晩船内に留置 きとなる。 輸出通関・検疫 商品の入庫 商品の船積 船舶等による輸送 コルサコフ港到着

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63 図表3.2.5 商品輸出にあたっての手続ー3 区分 北海道側 サハリン側 4 サ ハ リ ン 側 輸 入 ・ 保 管 手 続 いつ 入港の翌日 誰が 港湾荷役会社が どのように 商品をフェリーから積み下 ろして保税エリア(倉庫)に 搬入する いつ 保税倉庫入庫後 誰が 検疫管轄機関が どのように 必要な検疫を行う いつ 検疫終了後 誰が サハリン税関が どのように 必要な検疫を行う いつ 通関終了後 誰が 輸入者が どのように 陸送で保管施設に輸送し保 管 商品の積み下ろし・輸送 輸入検疫 ・輸入検疫許可・輸入許可対象物(植物検疫・ 動物検疫対象物)について検疫を実施。 ・輸入品からサンプルを抜き取り検査実施。 動物検疫(水産食品はこれに該当)の場合、 所要期間は1週間程度。 ・検査終了まで商品はコルサコフ保税倉庫に 留置かれる。 通 関 ・保税倉庫内で実施。(通常 1~2 日程度) ・申告数量と輸入数量とに差があると大きな 問題となるため、注意が必要。 ・コルサコフ保税倉庫に冷蔵・冷凍設備はな いが、冷蔵・冷凍品はこれら設備を有すると ころまで保税輸送をして検査する特例の適 用が可能(輸入検疫対象物は不可)。 商品のサハリン州内輸送・保管

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64 (2)輸出コスト サハリン市場への価格面での参入競争力を高めるためには、輸送コストをできるだけ 低減する必要がある。図表 3.2.6 に輸出にかかる主要コストの一般的な価格を示すが、 必ずしも安価ではないので、1 回当り輸送量の拡大によるスケールメリットを創出する ことが求められ、委託輸出等の方法によって複数荷主の貨物を集め、輸送量を拡大する 方策等を今後検討していく必要がある。 図表3.2.6 北海道からサハリンへの主な輸出経費 GOST-R 適合証明 事例:5~10 万円(商品の種類・認証期間によって金額が異なる) 輸入検疫許可証 事例:3~5 万円程度(発給費用+代理店の手数料) 輸入許可証(水産食品の 場合) 事例:5~7 万円程度(発給費用+代理店の手数料) 衛生・伝染病学鑑定書 文献:発給費用 3~5 万円程度 最終加工(保管)施設 登録料 1 件 36,000 円 衛生検査費用 (水産食品) 1 件 25,000 円+札幌からの検査員交通費 (証明書発行機関の旅費規定による) 衛生証明(水産食品) 1 件 5,000 円 北海道の通関代理店手 数料 1 件 52,000 円。 ただし、保税倉庫入出庫料、保税倉庫使用料等の経費は別途。 サハリン側通関代理店手 数料 企業によるが概ね CIF 価格の 10 % 輸入関税・付加価値税 関税は CIF 価格×関税率(関税率は商品によって異なる。食品は概 ね 15%程度) 付加価値税は(CIF 価格+関税)×18% 道内陸送費 札幌~稚内までの共同輸送便を使うと 20 円/㎏程度。 チャーター便は4t車クラスで 80,000 円程度 輸送運賃 日ロフェリーは貨物重量で異なるが、概ね 20 円/㎏程度。 小樽港からの貨物船は5tコンテナで片道 45,000 円、20ftコンテナで片 道 80,000 円程度。 航空貨物は 450 円/㎏ サハリン側陸送費 コルサコフ港~ユジノサハリンスク間4~10t 車で 6,000~10,000 ルーブル

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4章 道産品等の通年輸出に向けた企業相談・情報発信

1 道産品等の通年輸出に向けた企業相談 (1)フェア出展企業等へのフォローアップ 「北海道フェア 2014 in サハリン」への出展企業等に対して、販売や試食・試飲・ 試供の結果を報告するとともに、次回開催時における出展内容等の協議を行い、当該企 業等のサハリン市場進出に向けたフォローアップを行った。 図表4.1.1 フェア出展企業等へのフォローアップ件数 区分 企業・団体数 農業生産者・農業協同組合 5 野菜卸売業 1 加工食品製造業 5 飲料製造業 3 アパレル・衣料雑貨製造業 2 ガラス商品製造・販売業 3 陶器製造業 3 装飾品製造業 1 日用雑貨製造業 9 文房具販売業 1 製紙業 1 化粧品販売業 1 (2)道産品等のサハリン輸出に関する企業相談 自社商品のサハリン州市場への進出に関連する個別の企業相談に対応し、道産品等の サハリン州市場への進出環境の整備に努めた。

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66 図表4.1.2 自社商品等のサハリン州進出にかかる企業相談の内容 企業名 業種 相談内容 H社 飲料製造業 商品のサハリン輸出に関するコストシミュレーション 商品の GOST-R 等必要証明取得の内容 G社 アパレル卸売業 サハリン州アパレル販売店との面談機会の設定 K社 貿易仲介業 サハリンへの輸出可能性が高い商品の抽出 G社 農畜産業 サハリンへの商品輸出に関するコスト試算 K社 野菜卸売業 野菜のサハリン輸出に関する必要証明書(品質合格書・ 収穫証明等)の内容 輸出可能性の高い野菜類の選定 N社 飲料製造業 サハリンへの飲料輸出に関する可能性 U社 貿易仲介業 サハリンへの化粧品輸出に関する規制及び必要書類の取 得 A社 化粧品販売業 衛生国家登録証取得手続とコスト サハリン州での化粧品販売ルートの開拓方法 S社 飲料製造・卸業 自社商品のサハリン市場進出の可能性 H社 船舶代理店 陶器のサハリン輸出の可能性

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67 2 セミナーの開催 (1)セミナーの概要 道産品等の通年輸出に関する情報発信として、平成 27 年 2 月 17 日(火)にサハリン 州との貿易に関心のある企業・団体関係者 109 名のご参加をいただき、「サハリンへの 通年輸出セミナー ~北海道フェアの開催を踏まえた道産品等のサハリンへの通年輸 出の可能性について~」を開催した。 本セミナーでは、「北海道フェア 2014 in サハリン」の内容と結果を報告するととも に、道内企業が取り扱う商品のサハリン州への通年化輸出の可能性と方策、及びその際 の物流実務のポイントを報告した。 また、サハリン州の輸入事務及び商業流通業務を手がけている合同会社モールトラン セルベスの代表社員であるドミトリー・Y・プリストゥプチク氏から「サハリンにおけ る道産品等の市場環境と通年販売のための輸入・販売方法について」、在日ロシア連邦 大使館参事官アレクセイ・O・スホルコフ氏から「最近のロシア税関の状況と活動につ いて」の講演を行っていただいた。 講演終了後にはセミナー参加者との間で意見交換を行い、道産品等のサハリンへの輸 出促進について具体的、かつ、実践的な質疑応答がなされた。 セミナーにおける講演・報告の要旨及び会場者との質疑応答の内容は次のとおりであ る。

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68 「サハリンへの通年輸出セミナー」の開催概要 ○報告(合同会社ドルグ(事業受託者)) 【北海道フェアの開催を踏まえた道産品等のサハリンへの通年輸出の可能性】 ●サハリンの市場環境と道産品等参入に向けた課題について ・サハリンでは生鮮食品は南米、中央アジア等様々な国・地域の商品が流通しており、加工 食品は韓国、ロシア商品が多く流通している。 ・アパレル、衣料雑貨は個人経営店舗が多く、大手のチェーン店は少ない。 ・生活用品は中国、ロシア商品を中心に流通している。 ・道産品等は競合国商品が多い中でどう販売していくかが課題である。 ・食品については野菜類が果物類と同様にブランド販売できるか、加工食品はサハリン市場 で受け入れられるかを確認する必要がある。 ・アパレル、衣料雑貨、生活用品は新たな市場参入であり、市場に受け入れられるかどうか を確認する必要がある。 ●「北海道フェア 2014 in サハリン」の開催状況 ・2014 年 7 月~2015 年 1 月にかけて 4 回の北海道フェアをサハリン州で開催した。 ・出展の募集は公募、サハリンとの貿易に関心のある企業への案内等で行い、できるだけ多 くの企業に出展頂くよう取り組んだが、概ね各フェアとも 20 企業、団体の出展をいただ いた。 ・フェアの会場は第 1 回が生活用品を扱うデパートでのベリョースカ、第 2~4 回はサハリ ン州最大のショッピングセンターであるシティモールで行った。なお、フェアとは別に食 品のテスト販売をサハリン州郊外のストロベリーヒルズホテルの屋外会場で実施した。 ・各フェアは 2 日間の開催であったが、概ね 1,000~1,800 人の入場者があり、盛況であっ た。 ・各フェアでは出展商品の評価と購買ニーズのアンケート調査を行い、次回フェアに反映し た。 ●サハリンでの道産品等評価と市場参入の可能性 ・フェアの結果、果物類はブランド商品として高価格で販売できることを確認した。野菜は 良品として認知されるものの、果物ほど高い価格での販売は難しかった。 ・加工食品、飲料は商品の内容が分かると良好な販売となった。 ・アパレル、衣料雑貨は人気が高く、特に婦人服、タオル、ブランケットは購買数が多かっ た。 ・陶器、ガラス商品は工芸品としての特徴をアピールすることで一定の販売ができたが、小 物類等価格的に買い易い商品が売れ筋であった。 ・日用雑貨ではティッシュペーパーが好評であったが、他商品については中国製等の低価格 商品との差別化が難しかった。 ●道産品等の通年輸出手続

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69 ・北海道からの商品輸出は稚内からのフェリー、小樽からのロシア貨物船、新千歳空港から の航空貨物で行った。その結果、航空貨物は積載可能量が小さいことと、輸送運賃が高い ため、高級品に対象は限られ、主力は海上輸送になるものと考えられた。 ・海上輸送は通年運航しており、道産品の通年輸出は可能である。 ・サハリン側の受入体制は、動物性食品、酒類を除いて問題なく輸入できることが確認され たが、衛生の国家登録を必要とする商品は手続きに時間がかかることが分かった。 ●道産品等の通年輸出に向けて ・道産品の輸出コストを試算すると、現状のルーブル安の状態ではやや厳しい対応とはなる が、基本的に採算は取れるものと評価された。 ・なお、この場合、各商品分野別にその特徴に合わせた販売方法を検討する必要があるもの と考えられた。 ・サハリンでは戸建住宅建設や物流団地の整備、道路等インフラの整備が進んでおり、これ に関連した新たな需要も期待され、有力な市場となっている。 ○講演(ドミトリー・Y・プリストゥプチク氏講演) 【サハリンにおける道産品等の市場環境と通年販売のための輸入販売方法】 ●モールトランセルベス社の事業概要について ・モールトランセルベス社は、サハリン州の大きな企業グループの一つであるミドグレンロジスティ ックサハリンのグループ会社として 2007 年に設立され、ウラジオストク港からサハリン州への食 品等に年間 1200 台のコンテナ貨物の輸送、通関、認証等代理業務及び商事活動を実施してい る。 ・当社はロシア国内市場においてコスト競争力を持つべく、より販売コストを低減させた形での商品 流通に取り組んでおり、ロシア国内並びにオーストラリアからの商品の輸入•販売プロジェクトも進 めている。 ●北海道とサハリン州の経済交流について ・近年、サハリン州と北海道の間における経済交流の発展が強く求められているが、この背景には 市民レベルにおける両地域の交流強化が必要だという認識がある。 ・当社も北海道の住宅やインフラ建設に関する技術力・資材や農業についても関心があり、それ以 外の北海道の様々な商品・技術にコンタクトしたいと考えている。 ●北海道フェア in サハリンについて ・当社はサハリンの住民の間で大きな関心を呼んでいた 4 回の北海道フェアの開催に協力した。 ・フェアは北海道商品の展示会ということで、当初はイベント自体への関心が強かったが、回を追 うごとに需要に転換され、商品の購入を目的とする形へと変化していった。 ・当社はこのような結果に満足しており、今回の北海道フェアは成功したと評価している。 ●サハリンへの商品輸出について ・ロシアへの商品輸出に当たってはロシアの関税法に対応していく必要がある。

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70 ・このためには、関税品に関する条件のクリアランス及びそれに必要なすべての書類の輸出国サ イドからのタイムリー、かつ綿密な配信と、通関書類の正確な完成が求められ、輸出に当たって はこのことを理解する必要がある。 ・外国貿易事業に関して厳格な手順がある以上、貿易にかかる企業の協力関係においてはロシア への輸入に関する関連文書の完全なパッケージの準備に最優先の注意がはらわれるべきであ り、そのための事前の綿密な打ち合わせと貿易手続きを円滑に進めるメカニズムの構築が必要 であると考える。 ●サハリン市場のマーケティングに関して ・輸入された商品の最終的な需要の増加のためには、市場における公正かつ合理的な市場マー ジンの形成が必要であり、当社はそのための様々なサービス・支援を行う用意がある。 ○講演(アレクセイ・O・スホルコフ氏) 【最近のロシア税関の状況と活動について】 ●最近のロシア税関の状況と活動について ・近年、ロシアの通関手続についてはその簡素化が推進されている。 ・2014 年 1 月からは電子申告制度が義務付けとなった。 ・税関庁と他省庁との情報連絡も整備されており、他省庁所管の規制でも税関で一元対応が できるようになっている。 ・輸出手続では事前通知制度を活用することが有効であり、出港前に情報を送ることで、輸 入時の手続は大幅に軽減される。 ・通関の管理業務はシステム化されているが、トラブルがあった場合には検査が行われる。 また、通関業者には事後調査・立ち入り検査が実施される。 ●極東税関~目標と目的~ ・極東地区の貿易量の 9 割は海上輸送によるものである。 ・ロシアの貿易港は 66 港あるが、その内 33 港は極東にあり、海上輸送への依存度が高い。 ・このため、極東の港湾における通関機能の向上が目標となっている。 ・現在、ウラジオストクでは通関のワンストップサービスが実施されている。 ・ウラジオストクとモスクワは物流的に近く、鉄道輸送では 1 週間で到着する。 ・極東地区は 9 管区に分かれているが、行政的な中心はハバロフスクとなっている。 ・極東地区の貿易は、輸出は石油ガスが多く、輸入は機械、車、電気機器、プラスチック製 品など多岐にわたる。 ・貿易取引は中国が 47%と多く、韓国 16%、日本 10%となっている。 ・現在、日本の関税機関との間で活発な交流が進められている。 ●ロシアにおける現在と将来の港湾について ・現在ロシアの港湾機能は整備が進んできており、将来的にはその手続の簡素化とサービス の向上が進むものと想定される。

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71 【会場との質疑応答】 質 問 回 答 サハリン側でどのような商品 を輸入したいと思っているか ・あらゆる商品について関心がある。 ・ニーズに対して北海道側からの提案が少ないのが課題だと思う。 貿易・事業場の紛争はどう処 理するのか ・手続的には国際仲裁裁判所への提訴となるが、そうならないように することの方が大事である。 ルーブル安で買い控えは起き ているのか ・そのような事例は見受けられない。 ロシアの通関制度の改善状況 はどうか ・通関時間の短縮、提出書類の削減に取り組んでいる。 ・税関以外の省庁がコントロールしている輸入条の規制・手続もあるが、 これらも全て税関が審査できるようになっている。 ロシアの貿易データの入手は どうしたら良いか ・貿易データは税関庁の HP に載っている。 ・極東税関庁の HP にはかなり詳しく掲載されている。 コルサコフに保冷施設がない ため、農水産物の輸入に支障 がでているが改善策はないか ・事前通関制度を使うと保税地域を通さずに商品をリリースできるの で、この制度を使ってはどうか。 乳 製 品 の 施 設 登 録 に 100 ~ 200 万 円 か か る と 言 わ れ る が、改善策はないか ・そんなに経費がかかると聞いたことはない。 ・知っている範囲でいうと経費は 5 万ルーブル位で、審査期間は 1 ヶ月 くらいである。 酒類のコルサコフ輸入はでき ないか ・この件についてコルサコフ税関に問い合わせた結果は次のとおり。 ◆コルサコフ港は酒類輸入可能港のリストに入っているので、同港で 輸入することは可能である。 ◆ただし、酒類の所管関税庁はウラジオストクなので、その手続が大 変だと思う。 通関手続きの時間短縮はでき ないか ・通関の時間短縮で大事なのは正確な申告書類の提出である。 ・違法あるいは改ざんデータで申告する例もままあり、この場合は厳し い通関を執らざるを得ない。 輸出時の保税地域契約番号の 記載は必要か ・輸入の際、インポーターが保税地域と契約をしているので、番号 はインポーターが分かっている。 ・輸出時に契約番号を記載しなければならないという事例については 詳しく調べてみたい。 関税課税標準はどのように定 めるのか ・ロシアではデータベースで課税の標準価格がわかるようになってい る。 ・関税の課税にあたって(データベースの標準価格と付け合わせをす るので)輸出価格=輸入価格(課税標準額)ではない。

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72 ・インポーターが正しく輸入申告しているか確認すべきである。 貿易の為替レートはどこのレ ートを使うのか ・ロシア中央銀行の為替レートである。 輸出貨物をいくつかの港に分 荷して積下ろすことはできる のか ・解決方法はあると思うが、詳細は分からない。 ・今後、調べてみたい。 中国製品と日本製品で関税額 が違うと聞くがどうか ・関税の税率は関税庁ではなく、経済発展省が決める。 ・関税率は国別・地域別で違いがあると思う。 ・同じ商品が国によって税率が違うのは公平な競争の面で良くない と思うが、内容を調べてみたい。 図表4.2.1 セミナー会場風景-1 図表4.2.2 セミナー会場風景-2

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73 (2)セミナー参加者へのアンケート結果 セミナー参加者に対してロシア貿易の取組状況、サハリン州との貿易に関する関心度 と課題認識、サハリン州との貿易に関して希望する支援等に関するアンケート調査を実 施した。 アンケート調査の結果は、以下のとおりであり、今回のセミナーでは参加者のサハリ ン州との貿易への関心の高さが伺えた。(アンケート回答 66 名) ① 参加者の業種 回答者は、農林水産業、食品・飲料製造業、卸・小売・サービス業、運輸業、行政・ 公的機関と幅広い業種構成となっており、特に、卸・小売・サービス業、行政・公的機 関からの参加者が多かった。 ② ロシア貿易の取り組み状況 回答者のうち、半数に近い 31 名の方々が、既にロシア貿易もしくはロシア貿易に関 係した業務に取り組んでいる状況であった。 輸出者 農林水産業, 2 食品・飲料製造 業, 7 その他の製造業, 4 建設業・建設コン サル, 1 卸・小売・サービ ス業, 16 運輸業, 7 行政・公的機関, 12 その他, 15 不明, 2 セミナー参加者の業種構成(回答数66件) 取り組んでい る, 31 取り組んでいな い, 35 セミナー参加者におけるロシア貿易取り組みの有無 ( 回答数66件)

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74 ③ ロシア貿易への取組形態 既にロシア貿易もしくはロシア貿易に関係した業務に取り組んでいる回答者の取組 形態では、「商品のメーカー・産地であるが、貿易手続は外部に委託している」が 7 件 と多く、次いで「ロシア貿易のコンサルタント、調査研究、仲介業のいずれかを行って いる」が 5 件で続いている。 その他の内訳では通関代理店、運輸業との回答が多かった。 ④ サハリン貿易に対する関心度 サハリン貿易に関しては、「大いに関心がある」が 34 件と半数以上を占め、次いで、 「多少関心がある」が 28 件となっており、両者を合わせると 62 件と、回答者のほとん どが関心あるとの意向を示した。 4 7 5 14 0 2 4 6 8 10 12 14 16 商品のメーカー・産地として、貿易手続 を自ら行っている 商品のメーカー・産地であるが、貿易手 続は外部に委託している ロシア貿易のコンサルタント、調査研 究、仲介業のいずれかを行っている その他 ロシア貿易取り組みの形態(複数回答) (取り組んでいるとする回答30件(無回答を除く)の内容) 大いに関心があ る , 34 多少関心がある, 28 あまり関心がな い, 1 全く関心がない, 0 分からない, 2 その他, 0 不明, 1 サハリン州との貿易に対する関心度(回答数66件)

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75 ⑤ サハリン州との貿易を実施する上での課題 サハリン州との貿易を実施する上での課題としては、「貿易手続に関する知識が不足 している」が 35 件で最も多く、次いで「決済・入金に不安がある」や「契約締結に不 安がある」といった実務面での課題、及び「サハリンの市場規模やニーズが分からない」、 「サハリン側企業の情報がない」といった市場・企業情報の不足を指摘する回答が 20 件以上で続いている。 35 17 20 12 20 23 20 12 12 6 0 10 20 30 40 貿易手続に関する知識が不足している 貿易を行う人材がいない・不足している サハリンの市場規模やニーズが分からない GOST-R等の取得が難しい 契約締結に不安がある 決済・入金に不安がある サハリン側企業の情報がない サハリン側企業とのコミュニケーションが難しい 信頼できるコンサルタントや相談先がいない・不足している その他 サハリン州との貿易に対する課題認識(複数回答) ( 回答者66件)

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76 ⑥ サハリン州との貿易に関して希望する支援 希望する支援として、「貿易手続に関する情報提供」と「市場や商品ニーズに関する 情報提供」が 30 件以上となっており、次いで「GOST-R 取得手続支援」、「サハリン側 企業の情報提供」、「貿易を行う企業等の紹介」が 20 件以上で続いている。 ⑦ セミナーやロシア極東地域との経済交流の拡大に関する意見・要望 アンケートの記載意見は下記のとおり。 業種 本セミナーやロシア極東地域との経済交流の拡大に関する意見・要望 卸・小売・サービス業 北海道の場合サハリン関係情報など専門の公式機関が必要。ロシア市場を見越 してサハリンでの経験が大事。リスクやトラブルの原因などの公表が必要。 運輸業 輸送ルートの整備を進める必要がある。 運輸業 この様なセミナーをねばり強く続けることが大切。(大変参考になる) 卸・小売・サービス業 ユジノサハリンスク市にアンテナショップを設立してはどうか。コルサコフ港にリー ファコンテナをリースしたらどうか。 卸・小売・サービス業 複雑な税関手続きに少々腰が引けている。我々に分かりやすく業務が進められ るような業者の出現を望む。 運輸業 ロシア(サハリン)の経済水準が上がっているのは理解するが生活雑貨等は中国 でほぼカバーできると思う。日本の付加価値のあるものは限られているのではな いか。ロシアの生活(衣・食・住+エネルギー)にがっちりと関わることは可能なの か。 農林水産業 中小企業を対象とした現地交流の開催を増やしてはどうか。 34 28 25 28 17 11 32 14 3 0 10 20 30 40 サハリンとの貿易手続に関する情報提供 サハリンの通関やGOST-R取得の手続支援 貿易を行う企業等の紹介 サハリン側企業の情報提供 商談会の開催 物産展の開催 サハリンの市場や商品ニーズに関する情報提供 サハリンビジネスに関する個別コンサルティング その他 サハリン州との貿易に対して希望する支援(複数回答) (回答者66件)

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77 卸・小売・サービス業 今回は入口のセミナーではあるが、今後は現況あるいは取り組んだその後が知 りたい。 卸・小売・サービス業 サハリン貿易に関する詳しい情報に感謝。 卸・小売・サービス業 大陸側の市場の情報がほとんどない。 卸・小売・サービス業 物産展を企画したいが、会場設営、広報、人材など開催に関わる現地での協力 者がいないのでマッチングしてほしい。 卸・小売・サービス業 サハリンの輸出でコンテナが必要となる事があれば情報を頂きたい。 行政・公的機関 本市は輸出を検討しているが、取引相手となる企業が見当たらない状況であり 企業とのマッチングが行われれば経済交流も拡大していくのではと思う。 食品・飲料製造業 パートナー企業を紹介頂くことは可能か。 卸・小売・サービス業 マーケット規模と極東地域からの道内への旅行者数が知りたい(14 年、15 年の伸 び率)。 食品・飲料製造業 ロシア語の壁が厚いので、できれば日本の会社、例えばドルグのような会社にす べてお任せした方が良いと思う。 運輸業 コンテナ船についてコルサコフ港へ入っている船社(キャリア)で、SASCO以外の 船社があれば教えてほしい。 不明 サハリンフェリーの今後についての展望が見られない。サハリンでの販売につい ては通年輸出より通年販売、通年出店にすべきだ。他のアジア諸国の商品との 違いをどう示していくのか。

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