Vol.49No.2(2012)pp.1-6
EV走
行 実験 に よ るイ ン フ ラ整 備 適 正 評価(第2報)
小 柳 文 子*1
A Moderation Analysis on the Infrastructure by the Electric Vehicle Fleet Test (The Second Report)
Fumiko KOYANAGI *'
ABSTRACT : The author has so far proposed several way of optimal arrangement of the charge equipment used as the key to Electric Vehicle (EV) spread. This report examined about the aptitude of the
charge equipment installation situation by EV fleet test since last year. This paper has verified the
suitability of the installation conditions for current charging facilitates through the fleet experiments
(Tokyo and Kanagawa areas). This paper provides the second results report following the first report published as annual national conference of IEEJ.
Keywords : electric vehicle, fleet test, infrastructure, Facilitation Aptitude, moderation analysis
(Received September 20, 2012) 1.は じ め に 一 般 消 費 者 向 け の 電 気 自動 車(EV)が 量 産 され る よ う に な り,本 格 的 なEV社 会 へ 向 け て 動 き出 した 。著 者 はEV 普 及 の 鍵 とな る 充 電 設 備 の最 適 配 置 に つ い て これ ま で 様 々 な 提 言 を 行 っ て き た[1]'[16]。本 報 告 で は 昨 年 度 よ り開 始 したEV実 車 走行 実 験(東 京,神 奈 川 地 域)を 通 して,現 在 の 充 電 設 備 設 置 状 況 の 適性 に つ い て 検 証 を 行 っ て い る。 本 報 告 で は,全 国 大 会[17]に続 く第2報 と して そ の 成 果 報 告 を行 う。 2.イ ン フ ラ 整 備 の 現 状 と 問 題 点 EVユ ー ザ 並 び に,EV購 入 を検 討 して い る一 般 消 費者 に とっ て,1充 電 走 行 距 離 の 伸 長 と補 充 電 設 備 の 充 足 は 最 大 関 心 事 で あ る。現 在 全 国 に1000箇 所 以 上 の 急 速 充 電 設 備 と2000箇 所 を超 え る普 通 充 電 設 備 が 設 置 され て い る[18]。今 後 充 電 イ ン フ ラ の整 備 は,益 々 重 要 とな って き た 。 こ こで は,現 在 急 速 に 普 及 しつ つ あ る充 電 イ ン フ ラ 整 備 の 現 状 と問 題 点 に つ い て 述 べ る。 2.1プ ラ グ 標 準 化 問 題 現 在 充 電 プ ラ グ は,日 本 が 標 準 化 を 押 し て い る CHAdeMO規 格[18](急 速 充 電 の み の 規 格)が 採 用 さ れ て, 広 く普 及 し 始 め て い る。 と こ ろ が,本 年2月 に 米 国 で 開 催 され た2012HVT/EVSで,米 独 の 自 動 車 メ ー一一力8社 は, 今 後 電 気 自 動 車 の 充 電 プ ラ グ の 規 格 を 急 速 充 電 と普 通 充 電 の 一 体 型 タ イ プ(SAEComboplug)(写 真1)と す る こ と を 表 明 し た た め[19],プ ラ グ の 標 準 化 は 先 行 き 不 透 明 と に な っ た 。 SAEComboプ ラ グ(20) グ ラ ブ 電 充 通 普 ㎝ 20 *1:物 質 生 命 理 工 学 科 科 助 教(koyanagi@st .seikei.acjp) CHAdeMO急 速 充 電 口 グ ラ 柵 プ ーαe 電 肱 充 c 速 急 囲 ⑳ グ ラ ブ 電 充 な 々 様 1 真 写
成 践 大 学 理 工 学 研 究 報 告 Vol.49No.2(2012.12) 日本 規 格 のCHAdeMOは 直 流仕 様 に対 し、Comboは 交 直 両 用 の 設 計 とな っ て い る。 ま た,プ ラ グの 併 用 が で き るた め 使 い 勝 手 や 配 線 が シ ンプ ル に な るな どの メ リッ ト が あ る と され て い る。 しか しな が ら,プ ラ グが 大 型 で あ る と共 に ケ ー ブ ル の 荷 重 が 増 え るな どの 問 題 が あ り,更 に 実 際 市販 され た 電 気 自動 車 の 実 績 は な い 。 プ ラ グの 形 状 の 問 題 は,製 品 と して の 問 題 だ け に 留 ま らず,様 々 な 情 報 通 信 シス テ ム 及 び 産 業 に も影 響 を及 ぼ す た め,問 題 は 一 層 深 刻 で あ る。 今 後 もな お,メ ー カ,CHAdeMO協 議 会 並 び に 政府 に よ る働 き 掛 け が 重 要 で あ り,今 後 の 展 開 が 大 き な 関 心 を 呼 ん で い る。 2.2設 備 仕 様 問 題 標 準 化 の 問題 を 除 い て も,充 電 設 備 の仕 様 につ い て は, な お様 々 な 問題 が あ る。 例 えば これ ま で 先 行 投 資 され た 充 電 設 備 は,現 行 のEVに 採 用 され て い るプ ラ グ形 状 とは 異 な る。 普 通 充 電 用 コ ンセ ン トは 最 も広 く取 り付 け られ て い るが,100V/200Vコ ンセ ン トの い ず れ も 旧タ イ フ.は 引 っ 掛 け 式,そ して 現在 は 抜 止 ロ ッ ク式 とな って お り両 者 に 互 換1生は な い。 ロ ●
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新 宿QC 写真2各 所の急速充電設備操作面 三 鷹QC 急 速 充 電 設備 に つ い て も様 々 な タ イ プ が あ る(写真2)。 多 くは3相200vの 電 源 を利 用 し,出 力 は20∼50kw程 度 で,全 容 量 の80%を お よ そ15分 ∼30分 で 充 電 す る。 CHAdeMO協 議 会 で は,前 節 の 問題 も含 め事 業 者,メ ー一一 力,ユ ー ザ の協 議 の場 と して広 く情 報 を提 供 す る と共 に, 先 導 的 役割 を 果 た して い る。急 速 充 電 設 備 の使 い勝 手 は, EVユ ー ザ に とっ て 精神 的負 担 に な る可 能 性 が あ る。特 に 無 人 の 設備 の 多 い 急 速 充 電 は,操 作性 の 良 さ,表 示 画 面 の 見 易 さ,引 き回 し コー ドの 重 量 や 長 さ,付 け位 置 な ど に よっ て利 用 頻 度 に も影 響 を及 ぼ す と思 わ れ る。 実 際 の 場 面 で,著 者 もか な り操 作 に 苦 労 した 充 電 ス テ ー シ ョン は 少 な くな い。 小 さな こ とで あ っ て も,一 般 消 費 者 が 敬 遠 す る よ うな 要 因 を排 除 す る努 力 が 必 要 で あ ろ う。 2.3課 金 問題 カ ー メ ー カや 事業 者,あ る い は 自治 体 に とっ て最 も悩 ま しい の が,課 金 問 題 で あ る。EVユ ー一一一ザ の 多 くが 自宅 で の 充電 を 常 と して お り,航 続 距離 の伸 張 の た め,ま た安 心感 の た め に補 充電 を行 う。EVユ ー一一ザ が どの 程 度 外 部 の イ ンフ ラを使 うこ とに な るの か,ま た どの 程度 の料 金設 定 な らば受 け入 れ られ る の か は,事 業 化 を検 討 す る 事業 者 の み な らず ユ ー ザ に も重 大 な 関 心事 で あ る。 写 真3急 速 充 電(左:足 柄PA,右:三 鷹) 現在,急 速 充 電設 備 を含 め た補 充電 設備 の 多 くは,各 企 業や 行 政 サ ー ビス と して無 料提 供 され て お り,設 備 費 用 等 の 回収 手段 が な い こ とが課 題 とな っ て い る。 従 っ て 最 近 で は,1回 の急 速 充電 を¥1,000や¥500程 度 の課 金 を 課 す事 業者 も現 れ て い る。 こ うい った こ と か ら,EV利 用 者 も互 い の コ ミ ュニ テ ィーや ロ コ ミな どを利 用 し,情 報 の 共有 化 を 図 る な ど利 便 性 や 経 済1生を 求 め る姿 が 見 られ る[22]。ま た 緊急 度 の 高 い 高速 パ ー キ ン グエ リア で の 急 速 充 電設 備(例 え ば 写真3)で は,既 に 充電 渋滞 が 見 られ る な ど利 用 頻度 に も差 が 見 られ る。 利 用希 望 の 多 い 場所 に は課 金 を して も,む し ろ重 点 的 に配 置す るな ど,今 後 の 設置 方 法 に も更 に検 討 が必 要 で あ ろ う。 2.4そ の 他 の 問題 一方 ,震 災 以来EV充 電 に つ い て は 昼 間 及 び 電 力負 荷 逼 迫 時期 を避 け た 時 間 帯 を推 奨 す る な ど,混 乱 が続 く可能 性 が あ る。 と りわ け季 時別 料 金 制 度や,時 間 帯別 料 金制 度 な ど,電 力料 金 の徴 収 方 法 も今 後 見 直 しが進 む 中,果 た して深 夜 電 力 料金 割 引 が 引 き続 き存 続 す るか ど うか に つ い て も不 透 明 で あ る。 ピー クシ フ トに対 す る イ ン セ ン テ ィブ の考 え方 は な お重 要 で あ る が,む し ろEVユ ー ザ に は 地域(VehicletoGridV2G)や 家 庭(VehicletoHomeV2H) に お け るエ ネル ギ ー 平 準 化装 置 と して,今 後貢 献 して 貰 う貴重 な存 在 と して評 価 され るべ きで あ る。 従 っ て,普 及 の た め の 更 な る支 援 策 が必 要 と思 わ れ る。3.EV走 行 実 験 既 に 述 べ た よ うに,昨 年12月 よ り著 者 自身 に よ るEV の 実機 走 行 実 験 を 実 施 して い る。 著者 の 在 籍 す る成 践 大 学 近 辺(東 京都 武 蔵 野 市)を 起 点 と し,主 に 東 京 と隣 接 近 隣 県 を 中心 に 移 動 を繰 り返 して い る。 車 両 そ の もの は 著 者 の 個 人 所 有 す る もの な の で,EV運 用 モ デ ル と して は ご く一 般 の 週 末 ドライ バ と考 えて 差 し支 えな い 。 充 電 は 主 に夜 間 の200V普 通 充 電 で 行 い,土 日を 中心 に様 々 な 地 域 へ の 移 動 を繰 り返 して い る。 詳 細 に つ い て は 以 下3.2節 以 降 に 述 べ るが,本 実 験 を 通 して 一 人 のEVユ ー一一ザ と して,オ ー一一ナ に 提 供 され る様 々 な 情 報 を 得 る こ とが で き る。 これ らの 情 報 の もた らす 価 値 は 高 く,今 後 の 設 備 設 置 の あ り方 に 重 要 な 示 唆 が 得 ら れ て い る。 3.1車 両 の 仕 様 と走 行 条 件 走 行 実 験 に 用 い て い る車 両 は 日産 のLEAFで あ る。 車 両 の仕 様 は 表1に 示 す 通 りで あ る。 本 車 両 の1充 電 航 続 距 離 は公 称200㎞ で あ るが,満 充電 状 態 で あ っ て もイ ン ジ ケ ー一一タ に200㎞ が 表 示 され る こ と はま ず な い 。 そ れ と共 に,充 電 をす る タイ ミン グ も0㎞ とい うこ とは あ り 得 な い。 多 くの ユ ー一一ザ がEV利 用 時 に は,残 量30㎞ を切 る と不 安 に 陥 る と指 摘 して い る[23]。公 称200㎞ の航 耀 巨 離 で あ っ て も,現 実 的 に移 動 に利 用 で きる 距離 は 実 容 量 の80%と 考 え る の が 自然 で あ ろ う。 本試 験 は 冬季 か らス タ ー トした た め,航 続 距 離 が 外気 温 に 大 き く依存 す る。 実 際,実 験 開始 当初 はバ ッテ リ消 費 が熱 源 の 影響 を 強 く受 け て い る。 この こ とか ら,一 定 条 件 の 元 で の 走行 とす る た め 次 の よ うに規 定 した。 ① エ コモ ー ド走行(減 速 に よる 回 生 あ り) ② 室 内 温度20℃ 設 定 ③ 乗 車 人数2名 ④ 急加 速,急 減 速 の 回避 ⑤ 法 定 速度 で の 走行 ⑥ 回 生 ブ レー キ の 多 用 ⑦ 情報 機 器 の操 作 を 必 要 最小 限度 実際,車 室 内 にお い て 多 くの情 報機 器 に よ るデ ー タ取 得 が 可能 で あ るが,情 報 の 取 り出 しは車外 のパ ソ コン操 作 に よる もの と し,航 続 距 離 に影 響 を与 え ない よ うに した 。 表1走 行 試 験 車 両 の 仕 様 走行試験車両仕様 乗 車定員 5人 モ ー タ 永久磁石 同期電動機 最 高出力 80kW 最 大 トル ク 280N・m(28.6kgfm) 駆 動方 式 FF 車 体 4,445(L)×1,770(D)×2,700(H)mm 車 両重量 1,520kg 電費 124Whlkm(JCO8モ ー ド) 電池容 量 24kWh(電 池 総 電 力 量) 3.2走 行 状 況 著 者 の 大 学 近 辺 を起 点 と して 一 日 に移 動 で き る範 囲 (色 々 な用 事 を 済 ませ つ つ)と して の 一般 的 な 例 は,図 1の よ うな もの で あ る。 都 内 を走 行 す る場 合,図1に 示 す よ うに,標 高 差 は 殆 ど無 い。 しか しな が ら,立 体 交差 や 自然 の坂 道 を利 用 した加 減 速 に よ り,回 生 エ ネル ギ ー を 予想 以 上 に利 用 で き る こ とが あ る。 他 方,渋 滞 に 巻 き 込 まれ る こ と も多 く,総 じて 電費 は都 心 走行 を す る 限 り 7km/kWh(メ ー一一力想 定燃 費)を 超 え る こ とは 難 しい。 と こ ろで,満 充電 状態 で 実 質 的 な移 動 距 離 を 見 る と, 図2に 示 した よ うに,武 蔵 野 市 か らお お よそ伊 豆 近 辺 は 走行 が 可能 の よ うに 見 え る。 そ こで,長 距 離 走 行 を伊 豆 図1.1日 走 行 範 囲 例 図2.満 充 電走 行 距 離 範 囲 お よ び伊 豆 試 験 走行 経 路
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▲ 蒋 #llll .輻敢=19男 点 距 甜=131.9km全 俳 平 均 糾度=0%最 大 嬬 高 差=440m 図3成 蹟 大 学 一 伊 豆 長 岡 走 行 実 験 ル ー ト 長 岡 ま で 実 施 す る こ と と し,そ の ル ー トを探 った の が 図 2,及 び 図3で あ る。大 学 が休 み とな る3月 に,東 名 高 速 か ら,伊 豆 長 岡 に 実 際 に 走行 実 験 を行 な った 。 図3に 見 る よ うに,東 名 高速 で は御 殿 場 の足 柄SAが 最 も標 高 が 高 く,440mと な る。足 柄PAに は 急 速 充 電 な しに 一 気 に登 り 着 く こ と が 出 き た が,到 着 時 点 で既 に航 続 距 離20㎞ を 切 っ て い た 。仮 に この 時 点 で 充 電 が で き な い 場 合 や,渋 滞 に 巻 き 込 ま れ て そ の 前 で航 続 可 能 距 離 を超 えて しま っ た 場合 は,電 欠 の 可 能性 もあ りか な り厳 しい 状 況 にな る と考 え られ る。 一 方,新 東 名 高 速 で は各Pへに 急 速 充 電 設 備 が 設 置 され, 東 名 を 走行 す る よ りは 充 電 の 利 用 可 能 箇 所 が 広 が り不 安 が 解 消 され て い る。 しか しな が ら先 の 状 況 よ り,足 柄Pへ に はEVユ ー ザ に とっ て 重 要 地 点 で あ るた め,充 電 渋 滞 も 起 き る との ユ ー ザ の 指 摘 もあ る。 急 速 充 電 の 潜 在 需 要 も 多 い こ とを考 え れ ば 足 柄 瓢 へ の急 速 充 電 設 備 の 重 点 的 な 設 置 が 望 ま れ る。 筆者 の 場 合,足 柄PAで30分 の 急 速 充 電 を 行 な って も 実 際 は80%の 容 量 を満 たす こ とは 出来 な か っ た。 しか し な が ら,充 電 を待 つ 他 のEVユ ー ザ も い た 関係 か ら,更 な る充 電 をせ ず に 伊 豆 長 岡 に 向 け て 走行 実 験 を 敢 行 す る こ とに な っ た。 幸 い,最 も標 高 の 高 い所 か ら伊 豆 長 岡 ま で は殆 ど下 降 の み で あ っ た た め,事 実 上 常 に補 充 電 を行 い な が ら走行 す る こ と とな っ た。 従 っ て伊 豆 長 岡 の 平 地 に 到 着 した 時 点 で は,逆 に208㎞ と言 うこれ ま で 見 た こ と の な い航 続 距離 の残 量 を経 験 す る こ とに な っ た。 この 経験 か ら,最 も標 高 の 高 い 地 点 に(こ の 場合 足柄 肌)到 着 す る こ とが 出来 た場 合,そ こで満 充電 状態 に し て しま っ て はせ っ か くの 回 生 で き るエ ネ ル ギー を全 く無 駄 に破 棄 して しま う可 能性 が あ る。 そ うい っ た こ とか ら, 走行 計 画 を 立 て る際 に は標 高 デ ー タは極 め て 重 要 な フ ァ ク ター で あ る こ とが認 め られ る。本 実験 を通 して,現 在 の 充電 設 備 の適IEを 調 査 す る と,必 ず し も一 定 距 離 ご とに充 電 設 備 を設 置 す る必 要 は ない 。む しろ標 高 デ ー タ に よ る加 速 度 デ ー タ が,エ ネ ル ギ ー消 費 に強 く影 響 を及 ぼす と考 え られ るの で,設 備 設 置 の分 析 に重要 な要 因 とな る。 こ こで指 摘 して お き た い の は,EVユ ー ザ は 常 に新 ル ー トを 走行 す る場 合 は,予 め の 運転 計画 は必 須 で あ る とい うこ とで あ る。 これ らの 情 報 分 析 は,EVユ ー ザ の コ ミュ ニ テ ィ サイ トに 共有 され て お り,様 々 な意 見 が 寄せ られ て い る。 これ らを数 値 化 して い く こ とが今 後 も重要 な作 業 で は な い か と考 え る。亀 i LLLl14.「. 1-一 一``一 「 1 4 月 5 月 」 6 月 ` 4「r-1 図4.2012年1月 か ら6月 ま で の 走 行 実 験 結 果 4.「 ・ユ ー1 14「 文 献[25]'[27]の指 摘 に 見 る よ うに,一 般 的 に 充 電 イ ン フ ラ の 設 置 に は 以 下 の 様 な 議 論 は 考 慮 さ れ る べ き で あ る 。 (1)シ ョッ ピ ン グセ ン ター や 駐 車 場 に 多 数 設 置 す る必 要 が あ る もの の,現 実 的 に は 、 補 充 電 量 は 僅 か な もの で あ る可 能 性 が 高 い 。 (2)EVの 充 電 イ ン フ ラ設備 は 必 須 で は あ るが,一 様 に 設 置 す る必 要 は な い 。 (3)急 速 充 電 が 必 須 で は あ るが,常 用 す るケ ー ス はほ ぼ な い 。 (4)設 置 に は 重 点 的 な 必 須 箇 所 が あ る と考 え られ る。 (5)EVは 長 距 離 走行 の み の利 用 で購i入 され る こ とは ま ず あ り得 な い 。 (6)EVド ライ バ は、経 験 に よ り走行 方 法 を耐 えず 学習 し, 不 安 は 経 験 に よ り解 消 され て い く。 以 上 の こ と を考 えれ ば,必 ず し も多 数 の 充 電 設 備 が 早 急 に 必 要 とい う論 議 に は な らな い 。 適 正 な 時 期 と適IEな 場 所 を分 析 し,無 駄 の な い よ うに イ ン フ ラ整 備 を す る こ とが 重 要 で あ る。 な お そ の 他,新 しい技 術 と して のV2G やV2Hの 論 議 もあ る が,別 の機 会 に議 論 を す る もの と し た い 。 3.3電 費 と走 行距 離 これ ま で 行 な っ た 走行 実験 か ら得 られ た 電費 と走行 距 離 に つ い て 示 した の が,表2で あ る。 ほ ぼ6ヶ 月 の 走行 記 録 とな る が,そ の 詳細 が 図4に 示 した とお りで あ る。 表 記 実 験期 間 で の 平 均 電 費(6/30段 階)で は,外 気 温 が最 も低 か っ た2月 に は(5℃ を下 回 る と)大 幅 に航 続 距 離 が 低 下 した。 ま た 走行 距離 も週 末 を利 用 で き な い 日な どが あ り,伸 び な い た め に45㎞ 生Whと 最1氏値 を示 した。 一 方 エ ア コン を使 用 しな い 時期 に は,当 然安 定 して 良 好 な 電 費 を 示す 運転 結果 とな っ た。 な お表2に は,い わ ゆ る 同 時 期 に最 高 値 を 出 し たEVユ ー一一ザ に よ る チ ャ ン ピ オ ン デ ー タ も参 考 ま で記 載 した。 表2.EV走 行 電 費 と チ ャ ン ピ オ ン デ ー タ の 比 較 月 電 費 (km/kWh) チ ャ ン ピ オ ン デ ー タ (km/kWh) 12 5.3 14.3 1 5.1 14.3 2 45 14.3 3 7.0 155 4 8.3 22.1 5 8.8 19.2 6 8.2 19.3
成 践 大 学 理 工 学 研 究 報 告 Vol,49No.2(2012.12) こ の 実 験 期 間 で の 総 走 行 距 離 は6月 末 現 在 で 2,101.4㎞ で あ り,走 行 時 間 はll4.2日 寺間 と な っ て し・る 。 電 費 が8.2km/kWhと5月 を 下 回 っ た の は,走 行 以 外 に 雨 天 時 の ワイ パ ー の利 用 な どに よ る電 費 の 悪 化 と,都 心 へ の 長 距 離 を繰 り返 した 時 期 な の で,渋 滞 に よ る電 費 の 悪 化 も 考 え ら れ る 。 図4の 縦 軸 は 電 費(km/kWh)を 示 し て い る が,グ ラ フ の 範 囲 が 同 一 で な い た め,グ ラ フ の 最 高 値 の 高 さ を 対 応 させ て い る。グ ラフ 上 の絶 対 的 な高 さが,電 費 の大 き さを示 し て い る と読 み替 え る必 要 が あ る。伊 豆 長 岡走 行 実 験 で の電 費 は,往 路 が8.3km/kWhに 対 して 復 路 で は8,lkm/kWhと な っ た 。 走 行 距 離 は 復 路(146.4㎞)が 往 路(142,6㎞)に 対 して長 く,往 路 が よ り効 果 的 に 下降 に よる回 生 エネ ル ギ 一 を利 用 で きた と考 え られ る。なお引 き続 き走行実験 を行 な っ てお り,今度 は夏 季 の 走行 を どの よ うに行 うこ とが 出 来 る の か,大 変 興 味 を 持 っ て い る 。 4.ま と め EVの 走行 実 験 を 通 して様 々 な知 見 とデ ー一一タ を得 る こ とが 出 来 た 。充 電 設 備 の イ ン フ ラ整 備 はEV普 及 に 重 要 な 要 素 で あ るが,無 計 画 に 均 一 に 設 置 す る こ と は無 謀 で あ る。急 速 充 電 の よ うな 高 価 な 装 置 は,EV利 用 頻 度 や,標 高 デ ー タに よ る加 速 度 情 報 な ど も参 考 に,最 重 要 地 点 を 決 定 す べ きで あ る。 EVの 量 産 車 が販 売 され て既 に1年 を経 過 して い る こ とか ら,今 後 は 統 計 的 に も安 定 した デ ー タの 蓄 積 が 見 込 ま れ る 。EVユ ー一一ザ も 季 節 変 動 に よ る エ ネ ル ギ ー一一消 費 傾 向 が お お よ そ 把 握 で き て く る も の と 考 え る 。EVユ ー ザ の 意 見 な ど も交 換 しな が ら,EVの エ ネ ル ギー 消 費 傾 向 と充 電 タイ ミ ン グに つ い て 更 に 分析 を行 い,そ うい った 積 み 重 ね が,現 状 の 充 電 設 備 の 適 正 の 検 証 を よ り確 か な もの に す る と 考 え る。 文