九度山町人口ビジョン
平成 28 年 3 月
和歌山県九度山町
目 次
第1章 人口の現状分析 ... 1 1 人口ビジョンの位置づけ ... 1 2 人口ビジョンの対象期間 ... 1 3 国の長期ビジョン ... 1 4 和歌山県の長期人口ビジョン ... 4 5 九度山町の人口動向分析 ... 5 第2章 将来人口推計分析 ... 15 1 現況のまとめ・課題 ... 15 2 国立社会保障・人口問題研究所(社人研)による人口推計影響度 ... 16 3 アンケート結果等による結婚・出産・子育てや移住に関する意識・希望等の将来推計 ... 18 4 仮定値による将来人口推計(4パターン) ... 22 第3章 本町の将来展望 ... 23 1 目指すべき将来の方向性 ... 23 2 人口の将来展望 ... 23第1章 人口の現状分析
1 人口ビジョンの位置づけ
わが国の平成 20 年(2008 年)に始まった人口減少は、今後加速度的に進み、国立社会保 障・人口問題研究所(以下「社人研」という。)の「日本の将来推計人口(平成 24 年 1 月推 計)」(出生中位(死亡中位)推計。以下「将来推計人口(平成 24 年)」という。)によると、 平成 32 年(2020 年)代初めは毎年 60 万人程度の減少が、平成 52 年(2040 年)頃には 毎年 100 万人程度の減少スピードまで加速するとされています。 国のまち・ひと・しごと創生本部は、わが国が直面する地方創生・人口減少克服という構造 的課題に正面から取り組むために設置されました。この目的のもと、国と地方が全力を挙げて 取り組むうえでの指針となる「まち・ひと・しごと創生長期ビジョン」(以下「長期ビジョン」 という。)を策定しました。 長期ビジョンには、日本の人口の現状と将来の姿を示し、人口減少をめぐる問題に関する国 民の認識を共有することを目指すとともに、今後、目指すべき将来の方向を提示することを目 的としています。 九度山町人口ビジョンにおいても、本町における人口の現状を分析し、人口減少に関する地 域住民の認識を共有し、今後目指すべき将来の方向と人口の将来展望を示し、九度山町まち・ ひと・しごと創生総合戦略において、まち・ひと・しごと創生の実現に向けて効果的な施策を 企画立案していくうえでの重要な基礎として位置づけます。2 人口ビジョンの対象期間
国の長期ビジョンの期間を基本とし、平成 72 年(2060 年)までとします。 中長期的な将来人口推計に重点を置き、戦略を展開する必要があることから、社人研の推計 期間である平成 52 年(2040 年)を中間見直し期間とします。3 国の長期ビジョン
Ⅰ.人口減少問題の克服→平成 72 年(2060 年)に 1 億人程度の人口を確保 Ⅱ.成長力の確保→平成 62 年(2050 年)代に実質GDP成長率 1.5~2.0%程度維持(1)中長期展望を目指し、3つの基本的視点から取り組む
人口減少の対応には、大きく二つの方向性が考えられます。一つは、出生率を向上させる ことにより人口減少に歯止めをかけ、将来的に人口構造そのものを変えていこうとすること であり、「積極戦略」と言えます。もう一つは、仮に出生率の向上を図っても今後数十年間の 人口減少は避けられないことから、今後の人口減少に対応し、効率的かつ効果的な社会シス テムを構築することである、「調整戦略」です。この二つの対応を同時並行的に進めていくこ とが必要となっています。こうした観点から、今後の取組において以下の 3 点を基本的視点 とします。 中長期展望3つの基本的視点 ①「東京一極集中」の是正 地方から東京圏への人口流出(特に若い世代)に歯止めをかけ、東京一極集中を是正し、 地方に住み、働き、豊かな生活を実現したい人々の希望を実現するとともに、東京圏の活 力の維持・向上を図りつつ、過密化・人口集中を軽減し、快適かつ安全・安心な環境を実 現する。 ②若い世代の就労・結婚・子育ての希望の実現 人口減少を克服するため、若い世代が安心して働き、希望どおり結婚・出産・子育てを することができる社会環境を実現する。 ③地域の特性に則した地域課題の解決 中山間地域等、地方都市とその隣接及び大都市圏において、人口減少に伴う地域変化に 柔軟に対応し、地域の特性に即して、地域が抱える課題の解決に取り組む。
(2)目指すべき将来の方向
将来にわたって「活力ある日本社会」を維持する 若い世代の希望が実現すると、出生率は 1.8 程度に向上する。 人口減少に歯止めがかかると、平成 72 年(2060 年)に 1 億人程度の人口が確 保される。(図 1) 人口構造が「若返る時期」を迎える。 「人口の安定化」とともに「生産性の向上」が図られると、平成 62 年(2050 年)代に実質GDP成長率は 1.5~2.0%程度に維持される。(3)地方創生がもたらす日本社会の姿
地方創生が目指す方向 自ら地域資源を活用した、多様な地域社会の形成を目指す。 外部との積極的なつながりにより、新たな視点から活性化を図る。 地方創生が実現すれば、地方が先行して若返る。 東京圏は、世界に開かれた「国際都市」への発展を目指す。 地方創生は、日本の創生であり、地方と東京圏がそれぞれの強みを活かし、日本全体 を引っ張っていく4 和歌山県の長期人口ビジョン
和歌山県の社人研の将来人口推計(平成 24 年)は、平成 52 年(2040 年)に 70 万人程 度まで減少することが示されています。 和歌山県においても人口の現状と人口減少がもたらす影響に関する認識を県民と共有する とともに、目指すべき将来の方向を提示し、県民あげて全力で取り組む決意を示すために、「和 歌山県長期人口ビジョン」を策定しました。 和歌山県のあるべき将来人口を、持続可能な和歌山県を実現するためには「高齢者 1 人を現 役世代2人で支える人口形態」をつくらなければならなく、そのためには、平成 72 年(2060 年)の人口を概ね 70 万人確保することが必要となっています。目指すべき将来の方向
和歌山県のあるべき将来人口を達成するための3つの方向 ①人口流出に歯止めをかける 安定した社会を構築するためには、それを支える担い手を将来にわたって確保するこ とが重要であり、人口の流出を抑制する対策が求められています。 そこで、転出を減少させることと、転入を増加させることの両面からの対策を協力に推 進します。 ②出生率の向上を図る 高齢者を支える人口形態を実現するためには、出生率を向上させ新たな世代を確保し ていくことが求められています。 そこで、出会い・結婚・妊娠・出産・子育てのそれぞれのステージにおいてさまざまな 希望をかなえるための取組を推進します。 ③暮らしやすい社会を創る 人を呼び込み、いつまでも暮らし続けたいと誰もが思う和歌山を実現するため、時代と ともに移り変わるニーズに対応した地域社会を構築します。5 九度山町の人口動向分析
(1)人口の推移
①総人口及び世帯数の推移 本町の総人口は、昭和 60 年(1985 年)から平成 7 年(1995 年)までは約 5%程度 の減少が、平成 12 年(2000 年)以降は約 10%程度の減少傾向となっています。 世帯数をみると、平成 2 年(1990 年)以降は減少傾向となり、平成 22 年(2010 年) と比較すると約 10%の減少となっています。 1 世帯当たりの人員は、昭和 60 年(1985 年)は 3.74 人が平成 22 年(2010 年)に は 3 人を割り、2.85 人となっています。 資料:国勢調査 ②年齢3区分別人口の推移 年齢 3 区分別人口でみると、昭和 60 年(1985 年)の老齢人口(65 歳以上)の割合は、 16.5%だったのが、平成 7 年(1995 年)には 23.4%と急速に増加し「超高齢社会」とな り、平成 22 年(2010 年)では 35.9%と、人口の1/3を超えています。 さらに生産年齢人口(15~64 歳)の割合は、昭和 60 年(1985 年)は 64.6%だった のが平成 22 年(2010 年)では 54.3%と比率で約 10%減少し、年少人口(0~14 歳) の割合は、昭和 60 年(1985 年)で 18.8%が、平成 22 年(2010 年)では 9.4%と 1 割をきっています。 1,391 1,149 913 734 582 471 4,778 4,592 4,184 3,700 3,181 2,698 1,226 1,334 1,564 1,639 1,750 1,783 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 昭和60年 平成2年 平成7年 平成12年 平成17年 平成22年 単位:人 0~14歳 15~64歳 65歳以上 7,395 7,076 6,661 6,073 5,516 4,963 1,975 1,976 1,938 1,895 1,823 1,741 3.74 3.58 3.44 3.20 3.03 2.85 0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5 4.0 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 8,000 昭和60年 平成2年 平成7年 平成12年 平成17年 平成22年 総人口(人) 世帯数(世帯) 1世帯当たりの人員(人) 資料:国勢調査③人口ピラミッド 本町の人口ピラミッドを平成 17 年(2005 年)7 月 31 日と平成 27 年(2015 年)7 月 31 日の住民基本台帳から比較すると、第 1 次ベビーブームの団塊の世代(昭和 22 年~ 24 年生まれ)前後の 65~68 歳と 80 歳以上の年齢層が増加しています。65 歳未満の年 齢層から減少傾向となっています。 また、子育て世代である 20~40 歳代前半、15 歳以下の年齢層も減少しています。 資料:住民基本台帳 0 20 40 60 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75 80 85 90 95 100以上 20 40 60 単位:人・歳 0 20 40 60 0 5 10 15 20 25 30 35 40 45 50 55 60 65 70 75 80 85 90 95 100以上 男性 女性 15歳未満(H27.7.31) 15~64歳未満(H27.7.31) 65~74歳未満(H27.7.31) 75歳以上(H27.7.31) H17.7.31人口
(2)人口動態
①自然増減の状況 ○出生・死亡数の推移 平成 26 年度(2014 年度)より出生・死亡数の過去 10 年間をみると、いずれの年も出 生数より死亡数が上回り、平均すると出生数が 22.7 人、死亡数が 78.8 人となり、年間で 約 56 人減少しています。 資料:和歌山県人口動態統計 ②社会増減の推移 ○転入・転出の推移 平成 26 年度(2014 年度)より転入・転出者数の過去 10 年間をみると、いずれの年も 転出が転入を上回る転出超過となり、平均すると転入者が 96.2 人、転出者が 154.5 人と なり、年間で約 58 人の減少となっています。 資料:和歌山県統計年鑑 34 19 21 33 27 23 24 13 18 15 67 77 80 76 95 73 75 83 88 74 -33 -58 -59 -43 -68 -50 -51 -70 -70 -59 -100 -80 -60 -40 -20 0 0 20 40 60 80 100 出生数 死亡数 増減数 89 111 107 117 108 101 83 83 90 73 182 150 169 177 150 136 121 159 171 130 -93 -39 -62 -60 -42 -35 -38 -76 -81 -57 -100 -80 -60 -40 -20 0 0 20 40 60 80 100 120 140 160 180 200 転入者数 転出者数 増減数○性別・年齢階級別の人口移動の状況 平成 17 年(2005 年)から平成 22 年(2010 年)までの 5 年間の年齢階級別の人口 移動状況をみると、男女ともに 10~14 歳から 30~34 歳までの間に大きな転出超過があ り、高校・大学卒業後の進学や就職等の影響があると考えられます。また、女性は 25~29 歳から 30~34 歳で 30 人を超える転出超過がみられ、結婚等の影響もあると考えられま す。 一方、65~70 歳以上をみると、男女ともに大きな転出超過がみられ、高齢による病院へ の入院や施設入所等が考えられます。 資料:国勢調査(平成 17 年→平成 22 年) ○人口移動の最近の状況 平成 24 年(2012 年)の転入・転出数をみると、いずれも 20・30 歳代及び 0~4 歳 が多く、就職や結婚、住宅の購入等が考えられます。 県内・県外でみると、転出数の 15~24 歳は県内より県外が上回っています。 資料:住民基本台帳人口移動報告(平成 24 年) 6 0 0 1 6 7 1 4 1 2 1 1 1 3 3 2 0 6 9 3 1 1 7 3 5 3 1 4 3 1 0 0 2 2 0 5 10 15 20 25 30 0 ~ 4 歳 5 ~ 9 歳 10 ~ 14 歳 15 ~ 19 歳 20 ~ 24 歳 25 ~ 29 歳 30 ~ 34 歳 35 ~ 39 歳 40 ~ 44 歳 45 ~ 49 歳 50 ~ 54 歳 55 ~ 59 歳 60 ~ 64 歳 65 ~ 69 歳 70 ~ 74 歳 75 ~ 79 歳 80 歳以上 [転入数] 県外 県内 0 -2 -27 -34 -29 -8 -14 -9 1 -8 -10 -15 -15 -29 -24 -50 -34 -42 4 -1 -6 -31 -26 -32 -4 6 -11 -10 -5 1 -22 -7 -13 -39 -57 -94 -100 -80 -60 -40 -20 0 20 0 ~ 4 歳 → 5 ~ 9 歳 5 ~ 9 歳 → 10 ~ 14 歳 10 ~ 14 歳 → 15 ~ 19 歳 15 ~ 19 歳 → 20 ~ 24 歳 20 ~ 24 歳 → 25 ~ 29 歳 25 ~ 29 歳 → 30 ~ 34 歳 30 ~ 34 歳 → 35 ~ 39 歳 35 ~ 39 歳 → 40 ~ 44 歳 40 ~ 44 歳 → 45 ~ 49 歳 45 ~ 49 歳 → 50 ~ 54 歳 50 ~ 54 歳 → 55 ~ 59 歳 55 ~ 59 歳 → 60 ~ 64 歳 60 ~ 64 歳 → 65 ~ 69 歳 65 ~ 69 歳 → 70 ~ 74 歳 70 ~ 74 歳 → 75 ~ 79 歳 75 ~ 79 歳 → 80 ~ 84 歳 80 ~ 84 歳 → 85 ~ 89 歳 85 ~ 89 歳 → 90 歳~ 男性 女性 3 0 0 6 1411 5 7 5 1 1 0 0 1 1 0 0 12 3 2 1 1217 16 9 2 1 3 4 3 0 3 0 6 0 5 10 15 20 25 30 0 ~ 4 歳 5 ~ 9 歳 10 ~ 14 歳 15 ~ 19 歳 20 ~ 24 歳 25 ~ 29 歳 30 ~ 34 歳 35 ~ 39 歳 40 ~ 44 歳 45 ~ 49 歳 50 ~ 54 歳 55 ~ 59 歳 60 ~ 64 歳 65 ~ 69 歳 70 ~ 74 歳 75 ~ 79 歳 80 歳以上 [転出数] 県外 県内
男女ともに 20 歳・30 歳代の転入出が多く、いずれも転出超過となり、本町の人口減少 の大きな要因となっています。女性の転出数は 20・30 歳代で多く、結婚による影響が考え られ、男性は 30 歳前半で多くみられます。 資料:住民基本台帳人口移動報告(平成 24 年) ○人口移動先の最近の状況 平成 24 年(2012 年)の転入・転出先の状況をみると、いずれも橋本市と大阪府が多く、 橋本市の転出超過は 42 人、大阪府は 35 人となっています。 3 0 0 0 2 4 0 1 0 2 0 1 1 2 0 2 0 4 5 1 0 1 3 0 2 1 1 3 3 1 0 0 0 0 0 5 10 0 ~ 4 歳 5 ~ 9 歳 10 ~ 14 歳 15 ~ 19 歳 20 ~ 24 歳 25 ~ 29 歳 30 ~ 34 歳 35 ~ 39 歳 40 ~ 44 歳 45 ~ 49 歳 50 ~ 54 歳 55 ~ 59 歳 60 ~ 64 歳 65 ~ 69 歳 70 ~ 74 歳 75 ~ 79 歳 80 歳以上 [転入数:男性] 県外 県内 0 0 0 3 7 6 4 3 3 0 0 0 0 0 1 0 0 11 0 1 0 8 12 5 4 2 1 3 3 1 0 2 0 1 0 5 10 15 20 0 ~ 4 歳 5 ~ 9 歳 10 ~ 14 歳 15 ~ 19 歳 20 ~ 24 歳 25 ~ 29 歳 30 ~ 34 歳 35 ~ 39 歳 40 ~ 44 歳 45 ~ 49 歳 50 ~ 54 歳 55 ~ 59 歳 60 ~ 64 歳 65 ~ 69 歳 70 ~ 74 歳 75 ~ 79 歳 80 歳以上 [転出数:女性] 県外 県内 3 0 0 3 7 5 1 4 2 1 1 0 0 1 0 0 0 1 3 1 1 4 5 11 5 0 0 0 1 2 0 1 0 5 0 5 10 15 20 0 ~ 4 歳 5 ~ 9 歳 10 ~ 14 歳 15 ~ 19 歳 20 ~ 24 歳 25 ~ 29 歳 30 ~ 34 歳 35 ~ 39 歳 40 ~ 44 歳 45 ~ 49 歳 50 ~ 54 歳 55 ~ 59 歳 60 ~ 64 歳 65 ~ 69 歳 70 ~ 74 歳 75 ~ 79 歳 80 歳以上 [転出数:男性] 県外 県内 3 0 0 1 4 3 1 3 1 0 1 0 0 1 3 0 0 2 4 2 1 0 4 3 3 2 0 1 0 0 0 0 2 2 0 5 10 0 ~ 4 歳 5 ~ 9 歳 10 ~ 14 歳 15 ~ 19 歳 20 ~ 24 歳 25 ~ 29 歳 30 ~ 34 歳 35 ~ 39 歳 40 ~ 44 歳 45 ~ 49 歳 50 ~ 54 歳 55 ~ 59 歳 60 ~ 64 歳 65 ~ 69 歳 70 ~ 74 歳 75 ~ 79 歳 80 歳以上 [転入数:女性] 県外 県内 16 18 3 2 7 26 1 1 5 2 5 2 1 1 -14 -1 -35 -3 -2 -7 -68 -1 -1 0 0 -3 0 -16 0 -1 0 -2 2 -1 -17 0 0 0 -42 -1 -1 1 1 2 2 -11 2 -1 1 -1 -70 -60 -50 -40 -30 -20 -10 0 10 20 30 40 -70 -60 -50 -40 -30 -20 -10 0 10 20 30 40 転入 転出 社会増減 資料:住民基本台帳人口移動報告(平成 24 年)
③出生数及び出生率の推移 出生数をみると、平成 20 年(2008 年)以降減少し、平成 23 年(2011 年)から平成 24 年(2012 年)で 11 人減少しているものの、翌年は 5 人増加しています。 出生率(人口千対)を国と県と比較すると、平成 22 年(2010 年)以降は 5.0 を下回っ ています。 ○合計特殊出生率の推移 合計特殊出生率の平成 14 年(2002 年)から平成 24 年(2012 年)の 5 年毎の推移 をみると、本町は平成 15 年(2003 年)~19 年(2007 年)で 0.08 低下しましたが、 平成 20 年(2008 年)~24 年(2012 年)で 0.13 上昇しています。 合計特殊出生率を国、県、橋本伊都圏域で比較すると、かつらぎ町と高野町は平成 10 年 (1998 年)から平成 24 年(2012 年)の間で上昇していますが、国と県とその他の周辺 都市は平成 15~19 年(2003~2007 年)で低下し、平成 20~24 年(2008~2012 年)でやや上昇してきています。 33 27 23 24 13 18 0 5 10 15 20 25 30 35 単位:人 出生数の推移 5.6 6.1 4.6 4.3 3.6 3.9 7.8 7.5 7.6 7.5 7.6 7.3 8.7 8.5 8.5 8.3 8.2 8.2 0.0 2.0 4.0 6.0 8.0 10.0 単位:‰ 出生率(人口千対) 九度山町 和歌山県 全国 1.36 1.31 1.38 1.57 1.36 1.46 1.26 1.18 1.31 1.35 1.22 1.26 1.27 1.35 1.38 1.24 1.29 1.46 1 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 H10~H14 H15~H19 H20~H24 全国 和歌山県 九度山町 橋本市 かつらぎ町 高野町 合計特殊出生率(ベイズ推計値)の推移<周辺都市比較>
④婚姻・離婚等の動向 ○未婚率の推移 未婚率の推移をみると、男女ともに平成 2 年(1990 年)から比較すると各年代とも上昇 傾向となっています。なかでも平成 22 年(2010 年)では、男女ともに 30~34 歳の半 数以上が未婚となっています。 資料:国勢調査 ○婚姻・離婚等の推移 婚姻数をみると、平成 21 年(2009 年)から平成 24 年(2012 年)は減少しています が、平成 25 年(2015 年)で増加しています。一方、離婚数をみると平成 21 年(2009 年)から減少していますが、平成 24 年(2012 年)から増加しています。 94.0% 94.2% 96.1% 96.5% 94.0% 64.3% 66.9% 69.3% 72.6% 79.8% 34.9% 45.3% 42.9% 57.0% 57.7% 22.1% 23.2% 30.6% 33.1% 46.0% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 平成2年 平成7年 平成12年 平成17年 平成22年 <男性> 20~24歳 25~29歳 30~34歳 35~39歳 88.2% 89.7% 90.2% 94.5% 92.6% 46.3% 62.6% 64.4% 77.1% 71.3% 11.0% 19.7% 30.9% 38.0% 56.5% 6.9% 10.9% 13.8% 21.9% 24.8% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 平成2年 平成7年 平成12年 平成17年 平成22年 <女性> 20~24歳 25~29歳 30~34歳 35~39歳 ※総数 未婚 有配偶 死別 離別 ※総数 未婚 有配偶 死別 離別 昭和60年 2,834 746 1,944 98 41 3,170 599 1,965 519 84 平成2年 2,787 764 1,886 88 38 3,139 612 1,903 517 94 平成7年 2,689 773 1,770 91 52 3,059 644 1,769 536 109 平成12年 2,496 665 1,632 100 63 2,843 554 1,638 497 113 平成17年 2,254 576 1,492 105 80 2,677 531 1,501 529 114 平成22年 2,036 546 1,309 102 78 2,445 502 1,324 500 112 ※配偶関係「不詳」含む 男 女 18 19 16 16 10 16 8 8 5 5 8 11 3.5 3.7 3.2 3.3 2.1 3.5 1.55 1.57 1.01 1.03 1.67 2.38 0.00 1.00 2.00 3.00 4.00 5.00 0 5 10 15 20 25 平成20年 平成21年 平成22年 平成23年 平成24年 平成25年 婚姻数 離婚数 婚姻率(人口千対) 離婚率(人口千対) 資料:和歌山県人口動態統計
(3)雇用・就労の状況
①労働人口の推移 労働人口の推移をみると、昭和 60 年(1985 年)より年々減少傾向となり、平成 22 年 (2010 年)の労働力率は 51.9%と、昭和 60 年(1985 年)から 8.0%低下しています。 男女別の労働力をみると、女性は特に大きな変化はみられませんが、男性は、昭和 60 年 (1985 年)には 7 割を超えていたのが、平成 22 年(2010 年)には 6 割程度低下して います。 資料:国勢調査 6,004 5,926 5,748 5,339 4,931 4,481 3,598 3,303 3,163 2,903 2,636 2,326 59.9% 55.7% 55.0% 54.4% 53.5% 51.9% 40% 45% 50% 55% 60% 65% 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 7,000 昭和60年 平成2年 平成7年 平成12年 平成17年 平成22年 15歳以上人口 労働人口 労働力率 74.9% 72.0% 71.4% 68.7% 65.4% 63.3% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 昭和60年 平成2年 平成7年 平成12年 平成17年 平成22年 労働力率(男性) 43.4% 41.3% 40.6% 41.8% 43.4% 42.4% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 昭和60年 平成2年 平成7年 平成12年 平成17年 平成22年 労働力率(女性)②産業(3部門)別就業者数の推移 産業別就業者数の推移をみると、いずれの産業も減少傾向となっていますが、第 2 次産業 が 5 割を超える減少となり、次いで第 1 次産業が約 3 割、第 2 次産業が約 2 割の減少とな っています。 産業別就業者数の割合を国と県と比較すると、第 1 次産業の占める割合が多く、第 3 次 産業の割合が少ないのが特徴となっています。 資料:国勢調査(右は平成 22 年) ③産業分類別就業人口の状況 産業分類別就業人口をみると、男女ともに農業が多く、次いで、男性は製造業、女性は医 療、福祉の順となっています。 特化係数をみると、農業が特化して高くなっています。 538 619 625 690 720 841 476 558 715 866 974 1008 1304 1437 1556 1605 1607 1634 0 500 1000 1500 2000 2500 3000 3500 4000 平成22年 平成17年 平成12年 平成7年 平成2年 昭和60年 第1次産業 第2次産業 第3次産業 23.2% 9.6% 4.2% 20.5% 22.4% 25.2% 56.3% 68.0% 70.6% 0% 20% 40% 60% 80% 100% 九度山町 和歌山県 国 第1次産業 第2次産業 第3次産業 0.0 1.0 2.0 3.0 4.0 5.0 6.0 7.0 8.0 0 50 100 150 200 250 300 農 業 , 林 業 う ち 農 業 鉱 業 , 採 石 業 , 砂 利 採 取 業 建 設 業 製 造 業 電 気 ・ ガ ス ・ 熱 供 給 ・ 水 道 業 情 報 通 信 業 運 輸 業 , 郵 便 業 卸 売 業 , 小 売 業 金 融 業 , 保 険 業 不 動 産 業 , 物 品 賃 貸 業 学 術 研 究 , 専 門 ・ 技 術 サ ー ビ ス 業 宿 泊 業 , 飲 食 サ ー ビ ス 業 生 活 関 連 サ ー ビ ス 業 , 娯 楽 業 教 育 , 学 習 支 援 業 医 療 , 福 祉 複 合 サ ー ビ ス 事 業 サ ー ビ ス 業 ( 他 に 分 類 さ れ な い も の ) 公 務 ( 他 に 分 類 さ れ る も の を 除 く ) 分 類 不 能 の 産 業 男性 女性 特化係数(男性) 特化係数(女性) 資料:平成 22 年国勢調査
④年齢別産業人口割合の状況 年齢別産業人口の割合をみると、「農業、林業」は 60 歳代以上が 7 割を占め、高齢化が 進んでいます。 「情報通信業」、「宿泊業、飲食サービス業」、「生活関連サービス業、娯楽業」、「医療、福 祉」は 15~29 歳の割合が多くみられます。 ※グラフ内のNは就業者数を表しています。 0% 20% 40% 60% 80% 100% 農業,林業(N=538) 鉱業,採石業,砂利採取業(N=1) 建設業(N=134) 製造業(N=341) 電気・ガス・熱供給・水道業(N=9) 情報通信業(N=140) 運輸業,郵便業(N=140) 卸売業,小売業(N=300) 金融業,保険業(N=33) 不動産業,物品賃貸業(N=18) 学術研究,専門・技術サービス業(N=25) 宿泊業,飲食サービス業(N=67) 生活関連サービス業,娯楽業(N=57) 教育,学習支援業(N=113) 医療,福祉(N=258) 複合サービス事業(N=38) サービス業(他に分類されないもの)(N=112) 公務(他に分類されるものを除く)(N=109) 分類不能の産業(N=8) 15~29歳 30~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~79歳 80歳以上 資料:平成 22 年国勢調査
第2章 将来人口推計分析
1 現況のまとめ・課題
(1)人口の推移 本町の総人口は減少傾向にあるとともに、少子高齢化が一層進み、年齢 3 区分別人口構成 をみると、老齢人口比率が3割を超え、年少人口は 1 割をきる状況となっています。 本町においては、昭和 60 年(1985 年)から平成 22 年(2010 年)にかけて総人口の 減少が 32.9%と、3 割を超える状況となり、人口減少の歯止めをしていくことが最重要課題 となっています。 (2)人口動態 本町の過去 10 年間の自然増減の年平均は▲約 56 人、社会増減の年平均は▲約 58 人と、 年平均 100 人を超える減少となっています。 性別・年齢階級別の人口移動(5 年間)の状況では、進学や就職、結婚など人生の転機にあ たる時期の転出超過が多くみられるとともに、75 歳以上の後期高齢者の転出超過も多く、入 院や施設入所などの影響によるものと考えられます。 また、最近の人口移動先は、転入先・転出先ともに隣接している橋本市が多く、本町の近隣 都市で、通学・通勤により便利な場所に移動していることが考えられます。 出生数と合計特殊出生率の推移をみると、出生数は減少傾向となっているものの、合計特殊 出生率はやや上昇しています。 未婚率の推移をみると、男女ともに 30 歳代の未婚率が上昇し、女性よりも男性の未婚率 は高くなっています。また、婚姻率の上昇はみられるものの離婚率も上昇しています。 本町は、少子高齢化が進むなか、出生数の減少だけでなく、転入・転出ともに若年層が多い ことと未婚率も上昇傾向となっていることが、人口減少の大きな要因となっています。 まずは、少子化対策と若年層が住み続けたくなるまちづくりが重要課題となっています。 (3)雇用・就労の状況 本町の労働人口は、減少傾向となり、平成 22 年(2010 年)の国勢調査では 15 歳以上 人口の約半数となっています。また、女性よりの男性の労働力が大きく低下しています。 昭和 60 年(1985 年)と平成 22 年(2010 年)の産業別就業者数(国勢調査)の各部 門の割合は、第1次産業と第 2 次産業が減少し、第 3 次産業が増加しています。また、産業 分類別就業人口をみると、男女ともに農業が多く、次いで、男性は製造業、女性は医療・福祉 となっています。特化係数をみると、男女ともに農業が 5.0 を超え基幹産業となっているこ とが現れています。 就業者数の最も多い農業は、60 歳未満が 3 割程度で 7 割が 60 歳以上と高齢化が進んで います。製造業、卸売業・小売業は、各年齢層のバランスがとれた割合となっています。 本町の基幹産業である農業従事者は高齢化が進み、後継者不足が大きな問題となっていま す。また、製造業や卸売業・小売業の就業者に若年層が多くみられ、今後は、若年層が就農で きる環境づくり、新たな 6 次産業化への転換によって、新しい発想での加工品の開発や販売 ルートの拡大、観光と連携した商品開発の促進など、若者の就業できる環境づくりと仕組みづ くりが重要課題となっています。2 国立社会保障・人口問題研究所(社人研)による人口推計影響度
社人研の将来推計人口(平成 24 年)によると、本町の人口は 1,527 人まで減少するとさ れています。 また、人口減少段階の分析によると、老年人口のピークは、平成 27 年(2015 年)となり、 それ以降は、減少が続くとされています。 今後の人口減少について、大きく3段階でみると、「第1段階」は、若年人口は減少するが、 老年人口は増加する時期(2010 年~2040 年)、「第2段階」は、若年人口の減少が加速す るとともに、老年人口が維持から微減へと転じる時期(2040~2060 年)、「第3段階」は、 若年人口の減少が一層加速化し、老年人口も減少していく時期(2060 年以降)となります。 これを、2010~2040 年の地域別の人口動向(社人研「日本の地域別将来推計人口(平成 25 年 3 月推計)」にあてはめると、過疎地域の市町村は既に「第3段階」に入っているとし、 2010 年から 2040 年までの間に過疎地域の市町村では、▲40%と急速に人口が減少する ことになります。 本町では、既にこの第 3 段階に入っており、早急に人口増加対策を行わないと、将来、町の 存立が脅かされる状況あります。 4,957 4,476 4,048 3,640 3,250 2,887 2,551 2,247 1,982 1,744 1,527 0 1,000 2,000 3,000 4,000 5,000 6,000 将来人口推計 0 20 40 60 80 100 120 人口減少段階の分析 総人口 年少人口 生産年齢人口 老年人口 ○人口分析、人口推計の具体的方法 ・コーホート(同時出生集団)要因法 基本的な属性である男女・年齢別の ある年の人口を基準として、出生・死 亡・移動に関する将来の仮定値をあて はめて将来推計をする方法。 (1)左記の基準人口:平成 22 年国勢調 査人口(男女 5 階級別人口) (2)将来の子ども女性比 (3)将来の 0~4 歳性比 (4)将来の生存率 (5)将来の純移動率 はじめに、(1)及び(2)~(5)の仮定値 を設定する。 次に、基準人口に、(4)と(5)の和を乗 じることによって、基準時点からの 5 年後の 5 歳以上人口を算出する。 そして、推計された 15~49 歳女性人 口に 5 年後の女性比の仮定値及び 0~4 歳性比の仮定値を乗じることによって 男女別 0~4 歳人口を算出する。 以後、推計目標年次まで同じ計算を繰 り返す。 ○人口減少段階 一般的に 第 1 段階:老年人口の増加(総人口 の減少) 第 2 段階:老年人口の維持・微減 第 3 段階:老年人口の減少 の3つの段階を経て進行するとされ ている。年齢 3 区分別のこれまでの実績値と平成 72 年(2060 年)までの推計値をみると、平成 72 年(2060 年)では、生産年齢人口(15~64 歳)が 674 人、老年人口が 747 人と生 産年齢人口 1 人で、1.1 人の高齢者を支えることになります。 出生率と移動率を早急に改善していく対策が必要となっています。