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内容 貿易自由化の背景 農産物貿易の特徴 TPP 大筋合意の概要 日本農業の特徴と対応

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(1)

貿易の自由化と日本農業

~TPPを中心として~

東海農政局 小平 均

本資料には、個人的見解が含まれています

愛知学院大学講義資料

平成27年11月13日

(2)

内 容

貿易自由化の背景

 農産物貿易の特徴

 TPP大筋合意の概要

 日本農業の特徴と対応

(3)

貿易自由化の背景

• 1930年代の「経済ブロック化」が第二次世界大戦の原因の

一つになったという反省

• 1947年 GATT(関税及び貿易に関する一般協定)設立

• 累次の多角的貿易交渉の実施

(例:ウルグアイ・ラウンド 1986~1994年)

• 1995年 WTO 発足

 貿易とは、国を超えてモノやサービスなどを取引すること

 貿易自由化とは、関税や輸入数量制限などの非関税障壁を緩和・撤廃し、

貿易面での国際間の交流を自由にすること

(4)

○ 「ラウンド」とは、全ての加盟国が参加して行われる貿易自由化交渉

○ ウルグアイ・ラウンドでは、初めて本格的な農業分野のルールを策定

○ WTO体制(1995年設立)の下で初めて開始されたのがドーハ・ラウンド

GATTやWTOにおけるラウンドとは

(5)

WTOとかFTA/EPAってなに?

WTO

World Trade Organization(世界貿易機関)

1995年に作られた国際機関

世界で自由に貿易が出来るようにするためのルールや、貿易に関して起こったメ

ンバー間のもめごとを解決するためのシステムづくり

FTA

Free Trade Agreement(自由貿易協定)

特定の国・地域の間で、原則10年以内に、輸出・輸入にかかる関税や、輸入(輸

出)許可を行う際の厳しい基準や条件などを取り払うことを、取り決めた協定

EPA

Economic Partnership Agreement(経済連携協定)

FTAのような貿易の自由化だけではなく、人の移動や、投資の自由化、知的財産

権の保護等、幅広い分野のルールについて取り決めた協定

(6)

EPA締結済 の国・地域 シンガポール、メキシコ、マレーシア、チリ、タイ、インドネシア、ブルネイ、ASEAN、フィリピン、スイス、 ベトナム、インド、ペルー、豪州 【アジアを中心に14の国や地域】 相手国等 協議等の状況 署 名 モンゴル ・2012年6月から交渉を7回実施 ・2015年2月に日モンゴル首脳が協定に 署名 交 渉 中 カナダ ・2012年11月から交渉を7回実施 コロンビア ・2012年12月から交渉を11回実施 日中韓 ・2013年3月から交渉を7回実施 EU ・2013年4月から交渉を10回実施 RCEP ・2013年5月から交渉を8回実施 TPP ・2015年10月大筋合意 トルコ ・2014年12月から交渉を2回実施 相手国等 協議等の状況 AJCEP (サービス章・投 資章のみ) ・物品貿易等については2008年4月に署名。 同年12月から発効 ・現在、サービス章及び投資章について、 交渉中 GCC ・2006年9月から交渉を2回実施 韓国 ・2004年11月に交渉中断 ・2008年6月以降、実務レベルの協議を継 続。直近は2011年5月9日に開催 ※1 RCEP:東アジア地域包括的経済連携。ASEAN10か国にEPA/FTAを有する日中韓印豪NZ6ヶ国が交渉に参加する広域経済連携。 ※2 TPP協定交渉参加国:シンガポール、NZ、チリ、ブルネイ、米国、豪州、ペルー、ベトナム、マレーシア、カナダ、メキシコ、日本。 ※3 AJCEP:日ASEAN包括的経済連携。 ※4 GCC((湾岸協力理事会)加盟国):バーレーン、クウェート、オマーン、カタール、サウジアラビア、アラブ首長国連邦。 交 渉 中 ※1 ※2 ※3 ※4

EPAの現状

(7)

オーストラリア

ニュージーランド

中国

韓国

日本

香港

チャイニーズ・タイペイ

パプアニューギニア

ロシア

米国

カナダ

メキシコ

ペルー

チリ

カンボジア

ラオス

ミャンマー

インドネシア

フィリピン

タイ

シンガポール

マレーシア

ベトナム

ブルネイ

インド

FTAAP

(APEC21エコノミー)

ASEAN

(10カ国)

TPP

(12カ国)

RCEP

(16カ国)

日中韓

FTA

※ ◆ 印の国は、日・ASEAN、中・ASEAN などいわゆるASEAN+1のEPA/FTAを締結している。 ※ RCEP: 東アジア地域包括的経済連携 (Regional Comprehensive Economic Partnership)

ASEAN: 東南アジア諸国連合 (Association of Southeast Asian Nations) APEC: アジア太平洋経済協力 (Asia Pacific Economic Cooperation) FTAAP:アジア太平洋自由貿易圏(Free Trade Area of the Asia-Pacific ) TPP: 環太平洋パートナーシップ (Trans-Pacific Partnership)

FTA: 自由貿易協定 (Free Trade Agreement)

(8)

貿易自由化の効果や影響は・・・・

1. まず、自分で考えて、紙に書いてみましょう

(9)

農産物貿易を巡る環境

食料を消費する人(人口)

食料を生産する能力(農地、生産力)

農産物貿易の特性(集中)

(10)

(構造的要因)

世界人口の見通しと中国及びインドの経済発展による影響

0

10

20

30

40

50

60

70

80

90

100

2013年 2050年

資料:国連「World Population Prospects: The 2012 Revision」(2013)

億 人 途上国 59億人 途上国 83億人 先進国 13億人 先進国 13億人

72億人

96億人

1.3倍

途上国で24億人 増加

□ 中国の人口及び穀物需要量

1970年 2005 2005/1970 人口(億人) 8.2 13.1 1.6倍 穀物需要量(百万トン) 156 377 2倍 うち、飼料用(百万トン) 12 107 9倍

□ インドの人口及び穀物需要量

資料:国連「World Population Prospects: The 2008 Revision」、米国農務省「PS&D」

1970年 2005 2005/1970 人口(億人) 5.5 11.3 2.0倍 穀物需要量(百万トン) 97 189 2倍 うち、飼料用(百万トン) 1 8 8倍

資料:国連「World Population Prospects: The 2008 Revision」、米国農務省「PS&D」

○ 世界の人口は、途上国を中心に増加し、2050年には2013年の1.3倍の96億人となる見通しとなっている。 ○ 開発途上国で経済発展が進む中、特に人口超大国である中国とインドの穀物の需要量は、人口増加等を背 景に1970年に比べ2倍に増加しており、世界的な食料需給に大きな影響を与える要因の1つとなっている (世界の穀物消費量のうち中国は2割、インドは1割)。

(11)

畜産物の生産に必要な穀物量

11

kg

7

kg

牛肉

4

kg

豚肉

3

kg

鶏卵

鶏肉

畜産物1kgの生産に必要な穀物

(12)

穀物の収穫面積、単収等の推移

(資料)USDA「PS&D(2013年8月)」、国連「World Population Prospects:The 2012 Revision」、 農林水産政策研究所「2022年における世界の食料需給見通し」により農林水産省で作成。 302 340 273 290 111 117 19.8 9.3 8.9 5 10 15 20 25 100 200 300 1960 1970 1980 1990 2000 2010 2022 1人当たりの収穫面積(右目盛) 収穫面積 生産量 単収 1960年=100 a/人 年

近年、単収の伸び

は鈍化傾向

地球温暖化、水資

源の制約、土壌劣

化などが不安要素

(13)

農産物の貿易割合

23

9

13

39

49

48

0

20

40

60

80

100

(資料)米国農務省「PS&D」 (2014年6月)(2012/13の数値)、IEA「Key World Energy Statistics 2012」(2012年の数値)、(社)日本自動車工業会調べ(2012年の数値)を基に農林水産省で作成。 %

(14)

穀物の輸出国の寡占率

(2013年度、上位5か国の割合)

71

80

86

94

0

20

40

60

80

100

小麦

とうもろこし

大豆

アメリカ EU オーストラリ ア カナダ ロシア インド ベトナム タイ アメリカ パキスタン ブラジル アルゼンチ ン アメリカ ウクライナ インド ブラジル アメリカ アルゼンチ ン パラグアイ カナダ %

(15)

我が国の主要農産物の国別輸入割合

(2014年)

資料:財務省「貿易統計」 米国 25.5% 中国 12.5% 豪州 6.6% カナダ 6.3% タイ 6.3% ブラジル 4.7% オランダ 3.4% フランス 3.2% その他 31.4%

農産物全体

輸入額

6兆3,223億円

米国 84.3% ブラジル 7.9% ウクライナ 5.4% 南ア 1.2% その他 1.3% とうもろこし 輸入額 4,085億円 米国 50.9% カナダ 32.3% 豪州 16.0% ルーマニア 0.4% その他 0.4% 小 麦 輸入額 2,085億円 米国 62.9% ブラジル 19.1% カナダ 15.6% その他 2.4% 大 豆 輸入額 1,939億円 米国 34.1% カナダ 18.0% デンマーク 15.6% メキシコ 7.9% スペイン 7.9% チリ 3.2% オランダ 2.3% その他 11.0% 豚 肉 輸入額 4,564億円 豪州 51.0% 米国 39.8% NZ 4.7% カナダ 2.2% その他 2.3% 牛 肉 輸入額 3,065億円

(16)

輸出規制等の実施

ヨルダン アルゼンチン バングラデシュ ブラジル 中国 ロシア インド ミャンマー パキスタン カザフスタン ウクライナ ベラルーシ イラン ボリビア カンボジア カメルーン エジプト エクアドル エチオピア ギニア ホンジュラス ベトナム ケニア レバノン シリア マラウィ ネパール セルビア スリランカ タンザニア ザンビア

(資料)FAO「 Crop Prospects and Food Situation, No. 5, December 2008 」により、2007年中頃から 2008年12月中旬の間に実施された輸出規制を対象に農林水産省で作成。

輸出数量の規制(25か国) 輸出価格の規制(1か国) 両方を実施(5か国)

(17)

食料供給に影響を与える要因

収穫面積の微増 単収の向上の減速 世界人口の増加 所得の向上に伴う 畜産物等の需要増加 砂漠化の進行 水資源の制約 異常気象の頻発 家畜伝染病の発生

価格の高騰

自国の需給や物価安定が優先 (輸出国における輸出規制) 穀物市場への投機資金流入 (金融資金の運用先) 途上国の急激な経済発展 バイオ燃料向け需要の増加 需要面 供給面

(18)

TPP大筋合意の概要

関税制度

TPP協定の概要

(19)

その前に、主な関税制度を知りましょう

• 従価税

輸入価格に対して、□%の関税を課す

• 従量税

輸入される量に対して、□円/kgの関税を課す

• 関税割当

一定の量までは、低い関税を課し、

これを超える分は高い関税を課す

( ( 輸 入 量 ) 輸 入 価 格

課 税 後 価 格 輸入価格(円) 課 税 後 価 格 輸入価格(円/kg) 課 税 後 価 格 輸入数量

(20)

○我が国の農産物の関税構造

我が国の農産物平均関税率は、貿易加重平均では約12%、単純平均では約19%。

野菜をはじめ、多くの農産物が無税または低税率であり、一部の産品について高関税という特徴を

持った関税構造。

実行税率 品目 数 品目例 0% 434 大豆、コーヒー生豆、菜種、飼料用とうもろこし(※5) 0%超10%未満 421 生鮮野菜(一部品目を除く)、冷凍野菜(一部品目を除く)、熱帯果実(パパイヤ、ドリアン) 10%以上20%未満 273 緑茶、みかん(生鮮)、りんご(生鮮)、鶏肉 20%以上30%未満 220 トマトジュース、トマトケチャップ、オレンジジュース、鶏卵 30%以上 27 牛肉、プロセスチーズ、あられ・せんべい 従量税等 166 パスタ、豚肉、たまねぎ(生鮮)、ぶどう酒、砂糖、オレンジ(生鮮) 関税割当品目 (国家貿易品目を含 む) 366 米・麦類、小豆、落花生、こんにゃく芋、とうもろこし(コーンスターチ製造用等)、 バター、脱脂粉乳 合 計 1,907 ○各国の農産物平均関税率 ※1.農産物は、WTO農業協定対象 品目(他省庁所管物品を含む)。 ※2.実行税率は、2015年4月ベー ス。 ※3.品目数は、2015年4月のHS9桁 ベース。 ※4.従量税等には、従量税の他、 差額関税、スライド関税、選択 税、指定糖調整金及び季節関税 が含まれている。 ※5.税関の監督の下で飼料の原料 として使用するとうもろこしに 限る。 ※ 左記は、WTO加盟国が実際に適用している関税率。 二国間EPA/FTA締約国間における税率は反映してお らず、例えば、韓国については、米国やEUとのFTAで 大半の関税の撤廃(鉱工業品等については、最終的 に全ての関税の撤廃)を約束している。 注1:単純平均関税率は実行税率の単純平均値。 貿易加重平均関税率は実行税率を貿易量で加重した平均値。

(出典)WTO “World Tariff Profiles 2014”

単純平均値は2013年度、貿易加重平均値は2012年度の値

注2:従量税については、各年の輸入単価のデータを用い従価換 算の上、平均関税率を計算している。

(21)

我が国高関税品目の例

0% 600% 400% 200% 800% コメ 小麦 大麦 脱脂粉乳 バター でん粉 雑豆 粗糖 55円/kg (252%) 29.8%+ 985円/kg (360%) 71.8円/ kg(328%) 21.3%+ 396円/kg (218%) 119円/kg タピオカでん粉 (583%) 341円/kg (精米:778%) 39円/kg (256%) 354円/kg 小豆(403%) ※()内は従価税換算値。従価税換算値は、ドーハ・ラウンドで各品目の関税 削減率を検討するため、加盟国 で合意された統一ルールに従い、99~01年の輸入価格等を基に換算したもの。

○ 国土条件などにより、外国と国内で特に価格差が大きいコメ、小麦、乳製品等一部の品目は高関税と

なっている。これは、GATTウルグアイ・ラウンド交渉合意を踏まえ、内外価格差に基づいて、従来の国境

措置が関税化されたもの。

(22)
(23)
(24)
(25)
(26)
(27)
(28)
(29)
(30)

= 5% = 19%

(31)

主要農産物の概要

主 要 品 目 の 合 意 内 容

現行の国家貿易制度を維持するとともに、枠外税率(342円/kg)を維持

米国、豪州にSBS方式の国別枠を設定

・米国:5万トン(当初3年維持) → 7万トン(13年目以降)

・豪州:0.6万トン(当初3年維持) → 0.84万トン(13年目以降)

既存の一般輸入の一部について、中粒種・加工用に限定したSBS方式(6万トン)へ変更 など

現行の国家貿易制度を維持するとともに、枠外税率(55円/kg)を維持

米国、豪州、カナダに国別枠を新設

・19.2万トン(当初) → 25.3万トン(7年目以降)・SBS方式)

既存のWTO枠内のマークアップ(政府が輸入する際に徴収している差益)を9年目までに45%削

牛肉

関税撤廃を回避し、セーフガード付きで関税を削減

・38.5%(現行) → 27.5%(当初) → 20%(10年目) → 9%(16年目以降)

セーフガード

・発動数量(年間):59万トン(当初)→69.6万トン(10年目)→73.8万トン(16年目)

・税率:38.5%(当初)→30%(4年目)→20%(11年目)→18%(15年目)

豚肉

差額関税制度を維持するとともに、分岐点価格(524円/kg)を維持

従量税は関税撤廃を回避

・従価税(現行4.3%):2.2%(当初)→0%(10年目以降)

・従量税(現行482円/kg):125円/kg(当初)→50円/kg(10年目以降)

・セーフガードを措置

(32)
(33)
(34)
(35)

日本農業の特徴

 就業者

 国土と農地

 規模と生産性

 高齢化

 多面的機能

 国産の優位性

などのデータをみてみましょう

(36)

第一次産業は地域における重要な基幹産業

1次産業就業者の割合 面積割合 市町村数 35%~ 5.8% 148 25~35% 15.6% 351 15~25% 22.6% 676 5~15% 34.0% 1,200 ~5% 22.0% 856

(37)

森林

農用地面積

宅地

その他

我が国の国土利用の現況

(平成25年) 資料:国土交通省「平成26年度土地に関する動向」 注:四捨五入の関係で内訳の和が合計と一致しない場合がある。 国土面積 3,780万ha 資料:「耕地及び作付面積統計」(平成26年)、FAO「FAOSTAT」(平成24年)

各国の国土面積と農地面積

(平成24年) 単位:万ha 2,506 (66%) 454 (12%) 628 (17%) 192 (5%) 単位:万ha 日本 英国 ドイツ フランス 農地面積 452 1,718 1,666 2,884 国土面積 3,780 2,436 3,571 5,492 農地面積 国土面積 12% 71% 47% 53% 農地面積

我が国の国土と農地

(38)

農地面積の各国の比較

資料:平均経営面積:「農業構造動態調査」、USDA/NASS資料、EU 農業センサス2010、 Australian Commodity Statistics 2014

農地面積及び国土面積に占める割合:「耕地及び作付面積統計」、FAOSTAT 注1:平均経営面積について、日本は2014年、米国は2012年、豪州は2013年、EUは2010年。 注2:農地面積について、日本は2014年、それ以外の国は2012年。 注3:日本の平均経営面積及び農地面積には、採草・放牧地等を含まない。 注4:日本の平均経営面積は一経営体当たりの経営耕地面積(農業経営体)。 注5:日本の「国土面積に占める割合」は、北方領土等を除いた国土面積に対する割合。 日本 米国 EU(28) 豪州 ドイツ フランス イギリス 平均経営面積 (ha) 2.45 (1) 175.6 (72) 14.2 (6) 55.8 (23) 53.9 (22) 90.4 (37) 3,076.4 (1,256) 農地面積 (万ha) 452 40,871 18,658 1,666 2,884 1,718 40,547 国土面積に占 める割合(%) 12.1 41.6 42.6 46.7 52.5 70.5 52.4

(39)

稲作と酪農、都府県と北海道の規模

0.6

1.1

3.4

0.8

4.1

73.4

1.5

23.2

0

20

40

60

80

水稲(ha)

乳用牛(頭) 都府県(ha) 北海道(ha)

昭和40年

平成25年(水稲22年)

(40)

24,905 20,053 16,444 14,205 13,531 12,101 11,571 11,424 ▲ 6.2 5.0 30.8 86.0 133.0 284.3 563.9 765.4 ▲ 200 0 200 400 600 800 1,000 0 5,000 10,000 15,000 20,000 25,000 30,000 生産コスト 所得 米 の 生 産 コ ス ト ( 円 / 60 ) 資料:農林水産省「農業経営統計調査 米及び麦類の生産費」(平成25年産) 注:生産コスト=資本利子・地代全額算入生産費 所得=粗収益-(物財費+雇用労働費+支払利子+支払地代) なお、粗収益には助成額は含まれていない。 <0.4> <0.7> <1.4> <2.4> <3.9> <6.6> <12.4> <19.7> 水稲作付規模(ha/経営体) <>内は、各規模階層の平均水稲作付面積 kg

米の生産コストと規模

米 の 所 得 ( 万 円 / 経 営 体 ) 0.5ha未満 0.5~1.0 1.0~2.0 2.0~3.0 3.0~5.0 5.0~10.0 10.0~15.0 15.0ha以上

(41)

小麦

我が国と主要農産物輸出国との生産コスト

資料:米、小麦、大豆及びさとうきびの日本の値:農林水産省「農業経営統計調査 米及び麦類の生産費、工芸農作物等の生産費」(平成25年産) 米、小麦及び大豆の米国の値:USDA「Production Costs and Returns」(2013)、1US$=97.6円

さとうきびのオーストラリアの値:ABARES「Financial performance of Australian sugar cane producers 2005-06 to 2007-08」(2008)。1AS$=94.39円 注 :グラフの数値については四捨五入しており、合計と内訳が一致しないことがある。 日本 (全国平均) 15.2(7.2倍) 日本 (7ha以上) 大豆 米国 日本 (全国平均) 日本 (15ha以上) 8.5(4.9倍) 8.1(4.7倍) 1.7(1.0倍) 物財費 労働費 その他 (千円/60kg) 日本 (5ha以上) 日本 (全国平均) 米国 米 物財費 労働費 その他 11.4(5.4倍) 2.1(1.0倍) (千円/60kg) 米国

(42)

国産野菜を選ぶ理由

(農林漁業体験の有無) (複数回答) 資料:農林水産省調べ % 83.2 54.1 53.8 46.6 41.6 68.7 35.1 36.4 19.6 26.4 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 安全である 鮮度が良い おいしい 作っている人 を信頼できる 国産のものを 応援したい 農林漁業 体験あり 農林漁業体験 が全くない

(43)

農業就業者の高齢化の進展

(平成22年)

0.3

6

10

15

34

59

70

26

0

20

40

60

80

万 人

(44)

農業・農村の有する多面的機能

機能の種類 評価額 洪水防止機能 3兆4,988億円/年 河川流況安定機能 1兆4,633億円/年 地下水涵養機能 537億円/年 土壌侵食(流出)防止機能 3,318億円/年 土砂崩壊防止機能 4,782億円/年 有機性廃棄物分解機能 123億円/年 気候緩和機能 87億円/年 保健休養・やすらぎ機能 2兆3,758億円/年 (注) 農業の多面的機能のうち、物理的な 機能を中心に貨幣評価が可能な一 部の機能について、日本学術会議 の特別委員会等の討議内容を踏ま えて評価を行ったものである。 資料:日本学術会議「地球環境・人間生活にかかわる農業及び森林の多面的な機能の評価 について(答申)」(平成13年11月)及び関連付属資料 か ん かん

(45)

日本農業の対応について考える

1.あなたが農業経営者だったら、どんな取組や工夫をし

ますか?

2.これは大切だと思うことを3つあげてみましょう。

3.近くの人とその内容と理由を話し合いましょう。

(46)

農林水産分野に係る基本方針

(TPP総合対策本部決定)

TPPによる新たな国際環境の下で、強くて豊かな農林水産業、美しく活力ある農山漁村を創り上げていくため、交渉で獲得し た措置と合わせて、政府一体となって万全の措置を講ずる。 具体的には、農林水産物の重要品目について、将来にわたって意欲ある農林漁業者が希望を持って経営に取り組めるよう にすることにより確実に再生産が可能となるよう、TPP協定の締結について国会の承認を求めるまでの間に、今回の合意の実 施に伴い生ずる諸課題に係る対策について、以下の項目に沿って検討し、全体像をとりまとめる。対策の実施に当たっては、 政府全体で責任を持って対応する。 1.強くて豊かな農林水産業、美しく活力ある農山漁村づくりに向けた体質強化対策 担い手の育成・確保、農地集積・集約化、農業生産性の向上、国産の強みを活かした差別化や6次産業化等による高付加価 値化、国産合板・製材の生産性向上、持続可能な収益性の高い操業体制への転換、国内外の新たな需要開拓など農林水産 業の体質強化対策を講ずる。 併せて、外国産の輸入増大等による影響度合いが大きい農林水産加工業の再編・合理化を推進する。 2.重要5品目対策 重要5品目(米、麦、牛肉・豚肉、乳製品及び甘味資源作物)については、上記1の対策に加え、品目毎の合意内容に応じて 適切な措置を講じる。 (1)米:備蓄運営による外国産米の主食用米生産に対する影響の食い止め (2)麦・甘味資源作物:国内産品の安定供給が図られるための環境整備 (3)牛肉・豚肉・乳製品:経営の継続・発展のための環境整備 3.その他 新たな国際環境の下で国内農林水産物の生産を行っていくことへの国民的な理解を増進するための施策を講ずる。

(47)

プロダクトアウトとマーケットイン

プロダクトアウト

商品づくりで、作り手の理論を優

先させること

「作り手がいいと思うものをつくる」

「作ったものを売る」

マーケットイン

ニーズを優先し、顧客視点で商品

の企画・開発を行う

「顧客が望むものをつくる」

「売れるものづくり」

0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 見栄え 簡便性 低カロリー・ヘルシー 天然素材・自然素材 生産者・食品メーカー 量・大きさ 季節感・旬 栄養 おいしさ 産地 安全性 鮮度 価格

食品を購入する際、重視していること(複数回答)

(%) (資料)平成20年度食品安全確保総合調査報告書(食品安全委員会) 2000サンプルへのアンケート

(48)

資料:ATカーニー社の推計を基に農林水産省作成 注1:2009年為替平均値である1ドル94.6円で換算 2:中国・インドを含むアジアとは、中国、香港、韓国、インド、ASEAN諸国の合計 3:市場規模に日本は含まない

世界の食の市場規模(加工+外食)

83.8% 65.0% 59.5% 41.8% 39.4% 29.3% 29.1% 26.4% 26.1% 22.4% 14.2% 5.2% 0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 出典:ジェトロ「日本食品に対する海外消費者調査(中国、香港、台湾、 韓国、米国、フランス、イタリア)」2013年3月5日公表 ※【図】 は複数回答可としており、回答者数に対する回答個数の割合を示した。 なお、自国の料理は選択肢から除外 好きな外国料理 質問:「好きな料理かつ外食で食べる外国料理は どれですか(複数回答可)」

(49)

【平成26年輸出額の国・地域別内訳】 ○ 近年の輸出は、円高や平成23年3月の原発事故の影響などにより、落ち込みが生じていたが、平成 26年の輸出額は6,117億円(前年比11.1%増)と、過去最高となった。 ○ 農林水産物の輸出額 資料:財務省「貿易統計」を基に農林水産省作成

(参考)農林水産物・食品の輸出額は過去最高

資料:財務省「貿易統計」を基に農林水産省作成

(50)

水田の整備状況

水田面積 247万ha 30a程度以上に区画が整 備されたもの 156万ha (63%) 農地の整備と集積の関係 狭小・不整形の水田 大区画化の推進 14 20 24 33 37 64 82 0 10 20 30 40 50 60 70 80 90 農 地 集 積 率 農地整備率 農地整備率と担い手への農地集積率 (2010年) (%) 担い手ごとに集約化した 農地利用

農地の集約(イメージ)

農地の整備(大区画化)と担い手への集積

生産現場の強化

新技術等の導入

(51)

推進組織の確立

持続的な機能発揮

農産物のブランド化

農産物の選択(歴史、ストーリー性なども含め)

差別化・優位性の創出

生産・加工技術の確立・向上

6次産業化

(1次×2次×3次)

品質や評価を

下げない適切

な管理

積極的な

広報活動

情報提供

地域ブランドの持続的な発展

連携

農山漁村の宝

の発掘と活用

観光との連携

グリーンツー

リズムなどと

の連携

GI(地理的表示保護)制度など

(52)

「攻めの農林水産業」のための農政の改革方向

「強い農林水産業」と「美しく活力ある農山漁村」の実現を目指し、マーケットインの発想により、①需要フロン ティアの拡大、②バリューチェーンの構築、③生産現場の強化、の産業政策と、④多面的機能の維持・発揮の 地域政策を車の両輪として、「攻めの農林水産業」を展開 (産業政策) 農林水産業の成長産業化 バリューチェーンの構築 多面的機能の 維持・発揮 需要フロンティア の拡大 生産現場の 強化 林業の成長産業化 水産日本の復活

H27.3 「 強 い 農 林 水 産 業 」 と 「 美 し く 活 力 あ る 農 山 漁 村 」 の 実 現 (地域政策) 美しく活力ある農山漁村 米政策の見直し 経営所得安定対策の見直し 日本型直接支払制度の創設 人口減少社会における農 山漁村の活性化 農地中間管理機構の創設 農協・農委等の改革の推進 (高機能食品・薬用作物・学校給食など) 食の安全と消費者の 信頼の確保 6次産業化の推進 新たな国内ニーズへの対応 FBI戦略による輸出拡大 「農林水産業・地域の活力創造プラン」(H25.12本部決定、H26.6改訂)

(53)
(54)

東海農業の特徴

• 大消費地へのアクセスがよい立地条件

• 多様な気候(温暖~豪雪)と土地条件(海抜0~3,000m)を活

かし、多様な農業が展開

中部圏(愛知、三 重、岐阜) 約1,000万人 近畿圏(大阪、兵庫、 京都、奈良) 約2,000万人 首都圏(東京、神奈 川、埼玉、千葉) 約3,000万人

(55)

愛知県の農業

• 木曽川のデルタ地域で

の豊富な水を利用した

• 東三河での温暖な気候

と豊川用水を利用した

全国屈指の園芸と、豊

橋のうずら

• 西三河での明治用水を

活かした水田における

米、麦、大豆

米,

11.6

野菜,

35.4

果実,

5.7

花き,

18.2

畜産,

25.8

その他,

3.3

(56)

愛知県の主要産物(平成24年)

生産・漁獲量 全国に占める 割合(%) 全国順位 きく 4億5,850万本 28.7 1 洋ラン 393万鉢 23.1 1 ばら 5,050万本 17.6 1 シクラメン 224万鉢 11.1 2 花壇用苗もの類 6,530万本 9.1 1 鉢もの類 1,590万鉢 29.9 1 観葉植物 2,310万鉢 50.1 1 キャベツ 262,900トン 18.2 1 ふき 5,180頭 39.2 1 しそ 3,696トン 41.0 1 米 153,500トン 1.8 20 あさり類 17,600トン 64.5 1 いかなご 8,200トン 22.9 2 養殖うなぎ 4,081トン 23.5 2

(57)

岐阜県の農業

•木曽川沖積地での豊

富な水を利用した米

•飛騨の冷涼な気候を

利用したほうれんそ

う、トマト、広大な

山地での肉用牛

•岐阜・西濃地域での

かき

米,

22.4

野菜,

29.5

果実,

4.3

花き,

6.2

畜産,

33.1

その他,

2.5

57

(58)

岐阜県の主要産物(平成24年)

生産・漁獲量 全国に占める割合(%) 全国順位 鉢もの類 449万鉢 8.5 3 かき 16,600トン 6.5 5 ほうれんそう 12,300トン 4.7 6 かぶ 4,270トン 3.1 8 トマト 26,600トン 3.7 7 えだまめ 1,700トン 2.4 10 いちご 3,000トン 1.8 12 くり 876トン 4.2 4 米 121,000トン 1.4 26 養殖あゆ 871トン 16.8 2 ます類 565トン 6.9 4

(59)

三重県の農業

•伊勢平野での米

•鈴鹿山麓等での茶

•伊賀での肉用牛

•東紀州地域でのか

んきつ

米,

29.6

野菜,

14.7

果実,

6.4

花き,

4.5

畜産,

30.7

その他,

14.1

(60)

三重県の主要産物(平成24年)

生産・漁獲量 全国に占める割合(%) 全国順位 観葉植物 451万鉢 9.8 2 茶 7,740トン … 3 小麦 13,600トン 1.6 8 みかん 21,300トン 2.5 10 かぶ 1,900トン 1.4 15 米 152,600トン 1.8 21 なばな 768トン 27.6 1 いちご 2,130トン 1.3 18 肉用牛 27,200頭 1.0 23 まぐろ類 15,600トン 7.7 6 かつお類 26,200トン 10.5 3 いかなご 7,600トン 21.2 3

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