- 1 - 全 員 協 議 会 資 料 平成 25 年(2013)6 月 25 日 産業観光部観光交流推進課
出雲いりすの丘公園の検討状況について(中間報告)
出雲いりすの丘公園の再生に向けた庁内プロジェクトにより課題の整理、再生の方向について 検討してまいりましたので、その状況について報告します。 (1)プロジェクト名 出雲いりすの丘公園再生プロジェクト (2)構成員 両副市長、関係部課長 計 22 名 (3)開催状況 第 1 回プロジェクト 平成 24 年 10 月 12 日 公園の概要、休園に至った経緯、休園後の経過、現在の状況 第 2 回プロジェクト 平成 25 年 2 月 15 日 運営状況の分析、現状に至る再生(運営)方針、再生に向けた基本 的な方向性1.出雲いりすの丘公園の概要
(1)公園整備の経緯 斐川町において平成7年に策定した「湯の川ヘルシータウン計画」に示された温泉を利用し たプールやクア施設とサッカー場を中心とした屋外運動公園や多目的屋内広場等の整備計画 が、サッカーを取巻く環境の変化や財政事情により平成 9 年4月に凍結された。 その整備のために取得されていた用地の再利用の観点から、町が農業公園誘致を積極的にす すめ、平成 10 年 6 月に誘致した㈱ファームと基本協定を締結した後、湯の川温泉の東側丘陵 地約 26ha を平成 10 年度から 12 年度にかけて整備した。 斐川リフレッシュパーク「出雲いりすの丘公園」は、「斐川町農業に新たに観光を取り入れ た 6 次産業化を目指し、地元農産物の加工販売により農家所得の向上と、日本三美人の湯 湯 の川温泉を活用した健康施設(町民温泉)を設置し、町民の健康づくりの拠点とする」ことを 目的に平成 12 年 4 月に開園した。 (2)開園時の施設概要 ①施 設 の 名 称: 斐川リフレッシュパーク「出雲いりすの丘」 ②施設の所在地: 島根県出雲市斐川町大字学頭3646番地1 ③敷 地 面 積: 公園面積 約26ha ④事業者の概要: 施設整備 運営 農業体験加工販売施設 斐川町 株式会社湯の川ファーム(※) 健康センター施設 斐川町 株式会社湯の川ファーム(※) 遊園施設 株式会社ファーム 株式会社ファーム ※第三セクター「株式会社湯の川ファーム」平成11年3月29日設立報告 産2
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- 2 - ⑤資本金と株主: 「株式会社 湯の川ファーム」 資本金 1千万円 株主 斐川町・斐川町農業協同組合・㈱ファーム ⑥施 設 投 資 額: 34億円 ⑦開 園 日: 平成12年4月8日 ⑧年間入場見込者数: 200,000人 ⑨雇 用 の 概 要: 正社員 60名、パート・アルバイト 40名 ⑩主な施設内容: ゾーン名 施 設 名 ・ 面 積 レインボーゲート 第一駐車場(乗用車600台、バス30台) 管理事務所(入園券売場を含む)236㎡ 青空市場・売店253㎡ 地ワイン工房(H12年度に整備)200㎡ 味食の街 加工房(パン・ソーセージ・乳製品・ピザ・売店)774㎡ アーチェリーハウス65㎡ イベント広場 バーベキューハウス196㎡ 地発泡酒レストラン793㎡ 憩いと体験のエリア 第二駐車場(乗用車400台、バス10台) 農畜産物加工体験工房590㎡ 温泉管理棟(売店を含む)189㎡ 「ひかわ美人の湯」(露天風呂併設)362㎡ 便所36㎡ 乗馬コース 鶏小屋(2棟)20㎡ リラクゼーションハウス34㎡ 足湯2ヶ所 ブドウ畑1.5ha 遊びの広場 牧舎356㎡ 自転車・パター管理棟200㎡ 小動物小屋(3棟)42㎡ 動物ふれあい広場、芝そり、足こぎボート、ゴーカート、 パターゴルフ ※下線は国庫補助事業(農業構造改善事業)分、斜字はふるさとづくり事業分
2.開園時の経営状況分析
(1)全体的な傾向 ①入場者減少による売上ダウンと収支不均衡 ②コスト削減優先による負の連鎖 ③黒字部門でも売上が減少 ④構造的な問題解決への対応の遅れ- 3 - (2)部門別の傾向 ①事務所・ぶどう畑・牧舎・施設管理等 ・急激な入場者数減による入場券売上の大幅減少(※H19~町民無料化、H20冬季~全 面無料化) ・入場券売上の減少による広告宣伝費の確保困難 ・冬季(12月~2月)における予想以上の入場者数減、これによる収支の不均衡(入場者 数に対して人件費等の経費が過大) ・全体経費に占める人件費割合の増 ・ぶどうの収穫量が安定しないこと(多雤・鳥害)によるコストの増加(ワイン製造への影 響) ・施設老朽化による営繕関係支出の増加 ②美人の湯部門 ・黒字を確保しているものの利用者数は伸び悩み(平田ゆらり、らんぷの湯などの近隣温浴 施設のオープンの影響が大) ・公園の広告宣伝費減によるPR不足 ③外食部門(レストラン・BBQ・湯らり・ファーストフード) ・黒字を確保しているものの週末客・団体客の減少による売上ダウン ・BBQはGW連休と夏季において多少集客できているが一時的なもの ・客単価の減(特にBBQはリーズナブルな価格設定に改定) ④売店部門(加工売店・温泉売店・ワイン資料館売店・青空市場) ・経費節減により赤字幅を圧縮 ・在庫を抑制したため商品陳列にボリューム感が不足。売上に繋がらない負の連鎖 ・ワイン資料館売店は来客数減により閉店日を増(人件費圧縮) ⑤加工部門(パン工房・ハムソーセージ工房・乳製品工房・ピザ工房) ・維持管理費(人件費含む)が大きく構造的な問題(一定の来園者がないと利益が出ない) ・ソーセージ工房で唯一利益が出ている ・乳製品工房の主力はヨーグルトであるが売上が伸び悩む ※平成17年までは町内小中学校へ給食として供給(約 3,000 食)していたが、平成 18 年以降は価格面での折り合いがつかず撤退 ・販路不振と賞味期限が短いことにより牛乳生産の中止 ・パン工房の石窯パンは人気商品ながら園内販売のみであり、入場者減が売上減に直接的な 影響 ⑥体験教室 ・数字上は黒字だが、実質的人件費は加工部門で計上 ⑦外販 ・外販は営業努力により一定の成果あり
- 4 - (3)平成 18 年度実績 ①利用者実績 ・いりすの丘公園(美人の湯を除く) 83,786 人 ・美人の湯 128,282 人 ②収支実績 (単位千円) 区 分 売上高 売上総利益 販売管理費 (内、人件費) 営業利益 事務所等 40,844 39,652 75,026 (29,811) △35,374 美人の湯 40,488 39,998 38,111 (8,300) 1,887 外 食 49,688 27,276 19,449 (13,829) 7,827 売 店 23,765 11,447 11,716 (9,947) △269 加 工 30,136 13,942 19,891 (15,716) △5,949 体験教室 1,670 1,248 76 (0) 1,172 外 販 6,088 2,964 430 (61) 2,534 合 計 192,679 136,527 164,699 (77,664) △28,172 ※㈱湯の川ファームと㈱ファームの合計値
3.休園に至った経緯
(1)来園者及び売上の減少 開園当初(平成 12 年度)42万人あった来園者が平成 18 年度には21万人と半減し、公 園の売上額も435百万円から155百万円に減少した。 (2)㈱ファームからの経営離脱申し出 平成 19 年 5 月 18 日に公園運営の主体である㈱ファームから、経営不振を理由に、平成 20 年 3 月末をもって㈱ファームから㈱湯の川ファームへの人材の出向とノウハウの提供を終了 し、㈱湯の川ファームから離脱する旨の申し出があり、斐川町として 9 月に受け入れた。- 5 - (3)旧斐川町における補助事業整備施設の取扱いと公園の運営方針 ①「出雲いりすの丘公園」としての一体的な運営及び経営は取りやめる。 ②出雲いりすの丘公園施設の内の補助事業で設置した加工施設等は、当初の設置目的の変更 も含め、有効な利活用を検討する。なお、この間、公園部分は休園とし、維持管理のみを 斐川町で行う。維持管理にあたっては、ボランティアを募集し支援いただく。 ③出雲いりすの丘公園施設の内、温泉施設は町民温泉として多くの利用があり、収支もあっ ていることから、経営を指定管理者制度により継続する。 ④公園内の各施設の有効な利活用方法の検討に併せ、公園の開放も検討する。
4.現在の各施設の状況
施設名 管理区分 管理者 内容等 補 助 施 設 加 工 房 加工房A棟 指定管理 ひかわ食品加工㈱ トマトケチャップ、トマトジュース等 加工房B棟 指定管理 ㈱MIしまね いちごジャム、ブルーベリージャム ハム・ソーセージ工房 指定管理 ㈱めぐみ ベーコン、ソーセージ等 乳製品工房 直営管理 出雲市 ピザ工房 直営管理 出雲市 稼働実績なし パン工房 直営管理 出雲市 指定管理公募(H22.07,H22.10)⇒ 応募なし 加工売店 直営管理 出雲市 指定管理公募(H22.07,H22.10)⇒ 応募なし 体験工房 直営管理 出雲市 年間 20 日程度の利用あり(料理教室 等)※㈱MIしまねに管理業務委託 地ビール醸造所 (レストラン) 直営管理 出雲市 厨房⇒葉泉スピラエ研究所がノンアル コール梅酒製造に使用 牧舎 直営管理 出雲市 羊の飼育等 ぶどう畑 直営管理 出雲市 草刈等の実施、ぶどう収穫は困難 単 独 施 設 温泉施設 (ひかわ美人の湯) 指定管理 ㈱MIしまね 温泉施設の運営、イベント等企画 グランドゴルフ場 直営管理 出雲市 学頭親成クラブが使用 事務所(いりすの丘ゲート) 直営管理 出雲市 その他公園施設全体 直営管理 出雲市 ・公園全体、バーベキューハウス等 ・緊急雇用作業員による草刈等- 6 -
5.再生に向けた基本的な考え方
(1)今後の公共施設のあり方について 平成 24 年度 9 月議会の全員協議会において、公共施設の統廃合と再配置方針(案)として 設置目的ごとにグループ化した施設群別の方向性の原案を報告しています。 ①観光公園 ・利用状況、ランニングコスト及び大規模改修の予定等を勘案し、民間移譲や他用途への変 更、廃止・休止も含めて検討します。 ②温浴保養施設 ・これらの施設はその特性上、配管・空調施設等の傷みが早く、維持管理費が多額となる傾 向があり、大規模修繕が発生した場合、財政状況によっては運営の縮小・休止を検討せざ るを得ない状況です。 ・最終的には民間の日帰り温泉施設・宿泊温泉施設が市内にあるため、可能なものから民間 移譲を中心に検討していきます。 (2)今後の公共施設のあり方に対する出雲いりすの丘公園の検証 ①民間移譲について ・無償で民間譲渡する場合、公金を投入して整備していることから理解が得られない。 ・有償で民間譲渡する場合、広大な敷地や施設にかかる費用を負担できる希望者が出ないこ とが予想される。 ・温浴施設については、公園から切り離して民間譲渡することは可能かもしれないが、給湯 使用料を負担していない上に指定管理料を踏まえて経営を行っている状況から、上記と同 様にハードルが高いと考えられる。 → 温浴施設については検討の余地はあるが、民間移譲は現実的ではない。 ②他用途への変更 ・現用途での再生をする場合、再度、経営悪化等の課題に直面する可能性がある。 ・他用途への変更をする場合、再生手法の選択肢は広がるが、用途変更の必要性についての 住民や議会の合意、補助金の返還といった課題がある。 ・公園全体での用途は維持しつつも、施設やエリア毎に利活用方法を講じるなど柔軟な対応 も考えられる。 → 他用途への変更の可能性はゼロではないがクリアすべき課題も多く、現用途を基本に経 営リスクの低い再生手法を目指す方が、実現性が高い。 ③施設の廃止・休止 ・施設を廃止した場合、上記の他用途への変更を含めた広大な敷地の利活用策(再生計画) が求められる。 ・施設を休止した場合、補助金上の問題が生じるため、現在に至っている。 → 今回の再生計画を検討している前提として施設の廃止・休止はない。- 7 - (3)再生に向けた論点の整理 ・公園の再生については、白紙から様々な可能性を検討することも考えられるが、設置目的 でもある「農業」をキーワードとした施設としての再生を考えていく方が実現的ではない か。 ・広大な敷地である公園全体を一括で考えていくよりも、活用の可否によって施設やゾーン を区分していく方が、方向性が固まりやすいと思われる。(例えば、6次産業化ゾーン、 健康保養ゾーン、市民公園ゾーンなど) ・来園者を呼び込むことは必要であるが、入園料に頼る施設運営からは脱却する必要がある のではないか。それなりの対価となるサービスの提供等できなければ、逆に来園を敬遠さ れる要因にもなりかねない。 (4)民間活力導入の必要性 ・市施設として継続し現用途を基本とする方向性は踏まえつつも、行財政の効率化に取り組 んでいる中で民間移譲に準じた管理運営が求められている。 ・6次産業化によって本質的な所得向上、雇用創出に繋げるためには、民間事業者の参入が 重要であり、他方、市内農畜産物に限定するのか、その場合、参入企業の実現性はあるの かといった点を考慮しなければならない。
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