平成29年度事業計画書 公益社団法人移行後、杉並区シルバー人材センターは「臨時的かつ短期的な就業又はその他軽易な業務 に係る就業」(臨短軽)を希望する高齢者のための就業機会確保及び提供と社会奉仕活動を通じて高齢者の 生きがいの充実及び社会参加の推進を図ってまいりました。 しかし、近年の少子・高齢化に伴う定年後の継続雇用の拡大により、センター活動の基盤である会員数 の減少が顕著になって来たことや、国からの法令遵守としての適正就業の徹底が求められ、東京しごと財 団の指導の下に、民間からの受注内容の整理等の法律適合性の確保に努めるなど実施してきた結果、契約 件数の減少による事業収入の減少傾向が明らかになってきました。 このような状況下で、緊急の課題である会員増強については、昨年度に引き続き入会案内PR活動を継 続するとともに、入会説明会の説明内容を工夫するなど、シルバー人材センターの活動内容への理解を深 め、結果として入会数の拡大を図りたいと考えます。また、事業拡大による事業収入増を図るために特別 の広報活動を行い区民からの受注拡大に努めます。合わせて新規入会会員が就業内容について理解し、就 業意欲が生まれるような説明会を実施し、需給のミスマッチを少なくします。 杉並区シルバー人材センターが地域に根ざしたセンターとしての地位を確立するためには、二本柱であ る就業と地域貢献を杉並区及び関係団体のご理解とご支援を頂きながら、会員・役員・職員が力を合わせ 取り組んでまいります。特に地域貢献に関しては、地域での社会奉仕活動、杉並区シルバー人材センター ならではの「シルバー孫の手」事業等を積極的に実施し、公益社団法人としての社会的役割を果たしたい と考えています。 センターを取り巻く環境は未だ厳しい状況にありますが、会員各位の協力を得ながら、以下の項目を基 本方針に掲げ、公益社団法人として、社会的使命を果たすべく、基本理念である「自主・自立」「共働・共 助」の事業運営の実現にむけて、事業を推進してまいります。 1. 基本方針 (1)会員の増強 地域での助け合い活動の必要性とシルバー人材センターの果たす役割を示す広報活動を広域的 に行うことでシルバー人材センターの有用性を広めます。また、会員の活躍している姿や需要 の多い職種を分かりやすく入会説明会等で紹介し、地域高齢者の入会を促進します。 地域からのニーズが増加傾向にある家事援助サービスに対応するため、女性限定の入会説明会 を実施し、女性会員の増強を図ります。 (2)就業機会拡大策の強化 教室の開設等会員の特技・技能を生かして、就業へ繋がる就業開拓を推進します。 また、住まい環境から生まれる発注に応えるため、広く会員に地域ニーズに応える就業への参 加を呼び掛け、特に、家事・子育て支援サービス分野での就業拡大を重点項目とし、地域ニー ズへの対応に努めます。 (3)適正就業の推進及び会員との適切な契約の締結 臨短軽による適正な就業に向けた分ち合い就業を進め、新規入会者の就業意欲にも応える公平 な就業機会の提供を図ります。 請負・委任による就業の確保に向け、既に受託している契約内容の確認と整理を行い、新規の 受注においても受注段階から適正就業への対応に努めます。 センターと会員との就業上の関係を明確にするため、厚生労働省から示されたガイドラインに 基づいて、請負・委任契約を締結し、就業の適正化を図ります。 (4)安全就業の強化 年度ごとに定める安全就業推進計画により安全を最優先した就業を進めて行きます。
2 また、傷害事故・賠償責任事故ともに原因のほとんどが不注意によるもので、その傾向が高ま っていることから、安全に対する意識を啓発し、安全就業の強化を図ります。 2. 事業実施計画 (1)会員数目標 シルバー人材センターの目的や事業内容、仕組みなどを入会希望者に説明する入会説明会を女性専 用の説明日を設けるなどして、毎月2回(4月、5月、6月は3回)開催し、会員の拡大を図りま す。 ① 年度末会員数 2,850人 ② 新規入会者数 400人 (2)受託事業 就業の維持継続、拡充や就業機会の拡大、センターの安定的な運営を図るため、以下の目標の達成 を目指します。 ア.受託目標 ※ カッコ内は前年度予算比 (%)、配分金から事業収入までの単位は千円 配 分 金 材料費等 事務費 事業収入 実契約件数 延日人員 公 共 (94.4) 497,550 (98.3) 1,779 (93.8) 47,479 (94.3) 546,808 (95.3) 121 (96.7) 110,337 企 業 (94.5) 133,997 (103.6) 200 (94.7) 13,021 (94.5) 147,218 (94.7) 816 (97.7) 58,509 独自事業 (100.3) 20,071 (102.8) 1,989 (98.4) 2,863 (100.2) 24,923 (97.5) 39 (94.7) 6,069 個 人 (101.0) 152,905 (85.3) 6,470 (100.9) 15,115 (100.3) 174,490 (98.8) 7,410 (105.3) 46,030 合 計 (95.7) 804,523 (90.6) 10,438 (95.4) 78,478 (95.6) 893,439 (98.3) 8,386 (98.6) 220,945 イ.就業目標 ① 年間実就業人員 2,000人 ② 年間就業率 71.1%(年間実就業人員/年度末会員数) ③ 月平均就業率 57.7%(各月の実就業人員の総和/各月末会員数の総和) ウ. 新規就業開拓 就業率を高めるため新たな就業の場を開拓するための検討を就業委員会を中心に進めます。 (3)就業機会提供事業 各種会合を開催し就業会員間の作業情報や技能の共有化を進め、お客様の満足度を高める円滑な就 業に努めます。また、就業環境の整備、公平でかつ適材適所の就業提供を行い「共働・共助」の事 業理念に即した適正な就業を推進します。 特に、地域からのニーズが高い家事・子育て支援サービスに関しては、東京都シルバー人材セン ター連合の「福祉・家事援助サービス事業」を活用し、地域需要への対応を図ります。 独自事業では、お客様のニーズに応えるとともに、会員の特技・技術が発揮できる場としていきま
3 す。 ア. 就業機会拡大のため、就業内容説明会の実施 就業会員不足の各職種において、就業内容説明会を実施し、仕事内容等の理解及び就業参加 の促進を図る。 新規入会者で就業希望者に対しては集合相談会を実施して、会員への就業機会を提供し、効 果的な受注対応を図ります。 イ.適正就業 ① 厚生労働省から示されたガイドラインに従い、仕事の仕様条件と就業実態との適正化を図る ため、適正就業専門員による就業履行状況の随時点検を実施し、請負・委任による適正な就 業の確保を更に進めます。 ② センターと会員間において、段階的に契約書を取り交わしガイドラインが求める就業の適正 化を図ります。 ③ 安全・適正就業巡回指導員による就業現場指導や関係機関と連携し適正就業を推進します。 ④ お客様満足度調査等の結果を各種会合で会員へ周知し、お客様からのご意見の共有化を図る とともに、ご意見を反映した改善に努めます。 ⑤ 適切で安全な就業提供に向け、理事会の下に就業委員会と安全管理委員会が連携し、総合的 な取り組みを行います。 ウ.福祉・家事援助サービス事業 子育て支援サービスの充実にも繋がる専門のコーディネーターを本部事務局に配置して、従来か ら設置の福祉・家事・育児を担当する本部コーディネーターと連携し、就業会員の増強、受注処 理体制の整備と強化、事業のPRを総合的に進めます。 エ.就業会員打合せ会等 以下の就業会員打合せ会等を職種ごとに開催し、就業上の情報共有化を図り、会員間のコミュニ ケーションを密にし、円滑な就業活動を図ります。 特に、地域ニーズの高い福祉・家事・育児サービス分野では、交流会(10グループ)を年2回 開催し、就業会員の交流を広げます。 ① 公共関係 家具転倒防止器具取付、学校施設管理、ゆうゆうハウス管理、児童館管理 通学案内交通指導(連絡員会議・講習会を含む)、環境美化巡回指導 ゆうゆう館協働事業、有料自転車駐車場リーダー会議 自転車置場整理連絡員会議 ② 民間関係 大工・塗装等、襖・障子張り等、植木剪定、着付け ハウスクリーニング・エアコン清掃等、筆耕、除草、場内作業 福祉・家事援助・育児支援・SP-1、SP-2・3 パソコン教室、学習教室、作品販売、洋服のお直し、包丁研ぎ リサイクル自転車販売 除草地区コーディネーター会議、福祉・家事援助・育児支援等交流会 オ.職種別コーディネーターの配置 円滑な受注対応の強化を図るため、除草、換気扇・ハウスクリーニング、福祉・家事・育児・S P-1の各職種に地区コーディネーターを配置し、受注対応の充実と新規就業会員への支援を図 ります。 カ.就業環境の整備改善 公共職種に就業する会員への被服貸与を継続して実施し、引き続き半袖ジャンパーに替わるメッ シュベストの着用を暑さ対策として行います。
4 キ.ゆうゆう館協働事業 杉並区から受託しているゆうゆう館(和泉館・下高井戸館)協働事業の運営を、企画提案を行っ た内容に即して進めます。 ク.「杉並子育て応援券」サービス提供事業 杉並区と連携し「杉並区子育て応援券」の取り扱い事業所としてサービスの提供を継続実施し、 子育て世代を応援します。 ケ.現金監査 有料自転車駐車場、リサイクル自転車作業所及びゆうゆう館(和泉・下高井戸)の現金取り扱職 種において監事が現金監査を実施するとともに、有料自転車駐車場とリサイクル自転車作業所で は、就業会員自らが出納検査を行い、相互牽制による現金管理体制の強化を図ります。 (4)調査研究事業 就業会員打合せ会での意見、未就業会員意向調査、お客様満足度調査及び公共施設利用者アンケー トの結果を基に、提案や要望のあった事項を各委員会において検討します。 また、入会説明会に参加した入会申込の辞退者に対し辞退理由の調査を行い、説明会運営の参考と します。 ア.各委員会の所掌事項 ① 就業委員会 就業開拓の検討、長時間就業の是正、適正な請負・委任契約の実施、労 働者派遣事業の検討分ち合い就業の推進、センターと会員との契約の実 施、未就業会員調査、お客様満足度調査、公共施設利用者アンケート、 就業会員打合せ会、各種研修講習会の開催 ② 地域活動委員会 地域活動の運営検討、「シルバー孫の手」事業、ひざこぞうトーク 地域班講座、各種イベントへの参加 ③ 広報委員会 「シルバーすぎなみ」の編集、会員増強チラシの配布、就業開拓チラシ の作成及び配布 ④ 安全管理委員会 安全就業推進計画の作成、傷害事故・賠償責任事故の分析と防止策の 検討・実施 就業現場点検、安全関連講習会等の実施、安全モデル就業グループの 継続実施 ⑤ 女性部委員会 作品販売、洋服のお直し オリジナル作品講習会、公開講座、ファッションショー ⑥ リスク管理委員会 リスクの発生抑制と対応の検討 ⑦ 経営管理委員会 経営に関する重要事項の検討 (5)相談事業 本部事務局と各分室において、広く高齢者と会員に対し高齢者の能力や希望を活かした就業や社 会貢献に関する相談を実施します。また、他団体と合同の相談会を開催します。 ア.常設相談 本部事務局及び各分室(営業日の9時から17時) イ.合同相談会 他団体と合同の相談や入会説明(年 2回) ウ.就業希望相談 後期の地域班会議で実施 (6)研修・講習事業
5 お客様満足度や契約履行能力の向上を図るため、研修・講習を関係団体と連携して開催します。 公共施設に既に就業している会員を対象に「接客・個人情報保護研修」を、新規就業会員を対象に 安全就業の項目を加えた「接客研修」を実施し、接遇対応能力の向上を図ります。 また、関係機関が実施する研修・講習にも積極的に参加します。 ア.独自の研修・講習 ① 接客・個人情報保護(既就業会員) ② 接客・個人情報保護・安全就業研修(新規就業会員) ③ オリジナル会員作品講習 ④ 植木剪定、エアコン清掃等の技能技術向上研修 ⑤ 新任地域班長研修 ⑥ 役員研修 イ.関係機関が実施する研修・講習 ① 第3ブロック 役員研修、安全就業研修、会員研修 ② 東京都シルバー人材センター連合(東京しごと財団) 理事研修、監事研修、安全リーダー研修、就業支援講習 (7)普及啓発事業 会員には、機関紙を定期的に発行し事業の実施状況や就業関連の情報を伝えて行きます。 地域には、センターの事業内容や取り扱い職種を広く区民及び事業所にPRを行ない、事業への理 解と受注拡大に繋げるとともに、地域社会への浸透・定着を図ります。 ア.広報活動 以下の具体的方法でPRを実施し、事業の普及啓発に努めます。 ① 「シルバーすぎなみ」を年3回発行 (毎回 3,600部) ② 「みにニュース」「就業のひろば」を毎月発行 ③ 「なごみ」を随時発行 (女性会員向け情報紙) ④ 会員増強を推進する特別な入会募集チラシを広域に配布します。 ⑤ 就業開拓を推進するため、仕事受注用のPRチラシを作成し、④のチラシと合わせて配布し ます。 ⑥ 地域の各種イベントに包丁研ぎ、作品販売、折り紙指導等で積極的に参加し、事業PRのチ ラシを配布します。 ⑦ 会員作品販売や洋服のお直し事業に携わる会員の発表の場としてファッションショーを地域 イベントで開催し、事業のPRを行います。 ⑧ 仕事の発注依頼や「シルバー孫の手」事業の利用推進について、区刊行物を積極的に活用す るとともに、関係団体と連携して行います。 イ.ホームページの活用 事業紹介や運営状況を広くホームページで一般に情報提供するとともに、ホームページ上(ウェ ブ受注)での受注を行います。 ① 取り扱い職種の紹介と申し込み ② 地域イベントや地域貢献活動の紹介 ③ お客様満足度調査等の各種調査結果公開 ④ 事業計画と報告、予算と決算状況 (8)社会参加等支援事業
6 平成25年1月から実施の「シルバー孫の手」事業を機会あるごとに周知し推進するとともに、会 員交流を主目的に地域住民も参加可能な幅広いテーマでの「ひざこぞうトーク」開催します。 また、青梅街道清掃ボランティアや女性部が企画運営する公開講座等を継続実施します。 ア.「シルバー孫の手」事業 地域での支え合い活動として高齢者世帯を対象に、生活上のちょっとした困難を無償で手助けす るボランティア活動を実施し、就業活動と並行して地域に根づいた社会貢献事業を展開します。 活動会員に対しては、一定の活動回数により独自のポイントを付与します。 イ.地区(7地区)や女性部の主催行事 ① ひざこぞうトーク (年 7回 長寿応援ポイント対象行事) ② 公開講座 (年 1回 長寿応援ポイント対象行事) ウ.地域班関連の会議(会員の集い) 社会貢献活動の母体となる地域会員の会合では、センター事業に関する意見交換を始め、地域の 課題や会員の関心が高いテーマで地域班講座を開催し、会員相互のコミュニケーションの広がり に努めます。 ① 全体地域班長会議 (年 2回) ② 地域班長会議 (年 2回) ③ 地域班会議 (年 2回 後期に、就業希望相談を開催) エ.清掃ボランティア 杉並区で活動する公益社団法人として杉並区内の清掃ボランティアを実施します。 オ.長寿応援ポイント 平成21年度から杉並区が実施している長寿応援ポイント事業に「地域貢献活動」と「いきがい 活動」の分野で継続参加します。 カ.その他の活動 ① 地域イベントで児童に折り紙を指導 (9)安全就業推進事業 安全就業対策は、安全管理委員会を中心に年間の安全就業推進計画に沿って実施します。 実施内容は安全就業と健康の両面からの取り組みを行い、各種会合や研修・講習等の様々な機会を 通じて、会員自らが増加傾向にある不注意による傷害事故や賠償責任事故の未然防止に向け、考え る機会を増やして行きます。 また、安全・適正就業巡回指導員等による就業現場の巡回指導を継続実施し、安全就業の徹底に努 めます。 ア.安全就業対策 ① 安全管理委員会を年5回開催し、委員による就業現場点検を実施します。 ② 地域班会議と就業会員打合せ会において傷害事故・賠償責任事故の防止への周知徹底を図り ます。 ③ 会員の就業や健康への関連情報をチラシ等により適時提供します。 ④ 事故の発生状況をグループ就業職種においては当該グループごとに、一人就業職種において は「みにNEWS」等を通じ事故速報として迅速に伝え、再発防止を呼び掛けます。 ⑤ 有料自転車駐車場において実施の安全モデル職種グループ活動を継続実施します。 ⑥ 一部の職種で実施しているセーフティ推進員活動において、職種内での日常的な健康チェッ
7 クと整理整頓等の安全な就業環境づくりについて点検を実施します。 ⑦ 事故原因の多くを占める転倒を予防する講習会を実施します。また、杉並区が実施の体力測 定への参加を推奨します。 ⑧ 杉並警察署主催の「高齢者自転車大会」へ参加します。 ⑨ 新規入会者へ安全手帳を配付し、安全への意識を高めます。 イ.安全・適正就業巡回指導等 ① 安全・適正就業巡回指導員による安全就業への支援を行います。 ② 安全就業推進員による事故現場確認を行い、再発防止に向けた分析を行います。 (10)管理事業と事務局体制 監事による決算監査の他、中間監査及び本部・2分室(荻窪、清水)の現金監査、公認 会計士による定期的な指導と決算時の検査を受け、適正な会計処理を行います。 また、他センターとの情報交換を密にし、適切な法人運営に努めます。 受発注等の業務については、総合的事務処理システムによる効率的かつ迅速な受注処理と就業提供 を行い、円滑な事業運営を図ります。