︻注意事項︼
この PDFファイル は ﹁ハーメルン﹂ で 掲載 中の作 品を自動的 に P DF化 した も のです 。 小説 の作 者、 ﹁ハーメルン﹂ の 運営者 に無 断 で PDFファイル及 び作 品を引 用の 範囲を超 え る 形で 転載 ・ 改 変 ・ 再配布 ・ 販売 す る こと を禁 じます 。︻
あ
ら
すじ
︼
深 海 棲艦 が海 を 支 配 した 世 界 、 日 本 もピンチ になっていた 。 そ ん な ときに 現れ た在 り し 日 の 軍艦 ︵ いくさぶね ︶ の 魂を持 った 娘 たち │艦 娘│ が 現れる。 いざ 、 反撃を始めよ うと 、 各 地にあ る鎮守府 には 、 提 督が着 任 し 、 指 揮を執り始める。 彼は 、 その中のあ る鎮守府 の 提 督 を す る ことに . . . 。 ※ 注意 ※ 一、 こ れ は 、二 次創作です 。 二、 普 段、 見 てい る ほかの 小説執 筆 者様 の作 品を参考 にしてい る こ と も あ り、 その 方 と似てい る とこ ろ があ り ます 。 三、 作 者 は 、艦 こ れをプレイ はしたことがあ り ませ ん。 ☆ お 知ら せ ☆ 2016/04/27 タグ に特 殊能力を追加 しました 。 2016/04/30 タグ に 史実ネタを追加 しました 。目
次
│ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 第 一話﹁転移 と 任 命 ﹂ 1 │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 第 二話﹁観 光と 出 発 ﹂ 5 │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 第 三話﹁航 海と就 寝﹂ 8 │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 第 四話﹁ 特典と 鎮守府﹂ 12 │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 第 五話﹁建造 と報 酬﹂ 17 │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 第六 話﹁ 戦 闘 とこの 世 界 ﹂ 22 │ │ │ │ │ │ │ │ 第 七話﹁提 督と 艦娘 のお 出掛 け │ 吹 雪編│﹂ 26 │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 第八 話﹁出撃開始 と 通達﹂ 33 │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 第九 話﹁任務完了 と ドロップ﹂ 37 │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 第十 話﹁総 帥と告白 ﹂ 43 │ │ │ │ │ │ │ │ 第十 一話﹁提 督と 艦娘 のお 出掛 け │ 睦 月編│ 50 │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 第十 二話﹁ 給 糧艦﹃間宮﹄ ﹂ 55 │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ │ 第十 三話﹁提 督の 名 前 ﹂ 61
第
一話﹁転移
と
任
命
﹂
﹁痛ッタ !﹂ ﹁ 大 丈 夫ですか ?﹂ ﹁ あ 、 大 丈 夫です ﹂ 彼は 、車 の ガラス に 頭を ぶつけて 目を覚 ました 。 ︵ ここは 、 どこだ ろ うか ?︶ 見 に 覚 えのない景 色 に 、 彼は 運転 手に 聞 いた 。 ﹁ あの 、 ここは ?﹂ ﹁ 大本 営 に 、向 かう 車 の中ですが 、 本当に大 丈 夫ですか ?﹂ ﹁ そ う で す か 。 あ り が と う ご ざ い ま す 。寝 て て 忘 れ て い た み た い で す ね ﹂ 運転 手の 心配 す る言葉 にそう 返 して彼は 、考 えた 。 ︵ なぜ 、 こ ん なとこ ろ に . . . ?︶ 一人悩ん でい る うちに 、車 は大本 営 に着いた 。 ﹁ 着きました よ﹂ ﹁ ああ 、 あ り がとう ﹂ そう 言 い 、 彼は 車を降り た 。 大 本 営 と 呼 ば れ る 建 物 は 、 ど こ か 国 会 議 事 堂 に 似 た つ く り を し て た 。 彼は 、運転 手 を していた男にあ る部 屋の前まで案 内 さ れ た 。 ﹁ こち ら です 。 そ れ では 、他 の 仕事 があ り ますので ﹂ ﹁ あ り がとう ﹂ 彼は 、 案 内 してく れ た 運転 手にお礼 を言 い 。 案 内 さ れ た 部 屋の扉 を ノック す る。 ﹁ す み ませ ん﹂ ﹁ どうぞ ﹂ 扉 を開 け 、 部 屋へ入っていく 。 き れ いに整え られ た本 棚 にこち らも 埃一 つない 応接スペース。 そして 、 赤 い カーペット が入ってきた扉か ら、 まっすぐ 部 屋の奥中央へ 置 いてあ る 机へと 続 いてい る。 その カー ペット の 真ん 中に 一人 の男が 立 っていた 。 ﹁ 失礼します ﹂﹁ い ら っし ゃ い ﹂ ﹁ 失礼ですが 、 あなたは ?﹂ ﹁私 は木村 、階級 は元帥だ ﹂ ﹁ あの 、私 はなぜここに ?﹂ ﹁君 は 、 ここの 世 界に 転移 してきた ん だ 。 そしてこ れ か ら、 君 には 艦娘 の 指揮 すな わ ち 提 督 を して もら う ﹂ ﹁ え . . . ﹂ 彼は 、 驚 いた 。会 って 間も ない男に ﹃君 は 、 転移 してきた 人間。 そ して 、 こ れ か ら提 督 を して もら う ﹄ な ん てい われ たのだ 。 ﹁ そ れ って 、 どう 言 うことでし ょ うか ?﹂ ﹁ う む。 そ れ で は 説 明 し よ う 。 こ の 世 界 は 、君 の 世 界 と 平 行 し て あ る 世 界だ 。君 は 文 字 通り この 世 界に ﹃転移﹄ してきた ん だ 。 ここまで 理 解 できたかい ?﹂ ﹁ はい ﹂ 彼は 、 な ん となく 理解 し 返事を した 。 ﹁ ﹃転移﹄ ということだか ら、 元の 世 界か ら移 ってきたことにな る。 そ して ﹃転移﹄ した も のは 、 元の 世 界に戻 れ ないことになってい る。 ﹂ ﹁ え . . . ﹂ 彼は 、 また 驚 いた 。 が 、総 帥は 続 けて 。 ﹁ そ ん な 君を私 が 、 発 見 した 。 どうし よ うか 考 えた末に 、 君 の元いた 世 界 の 様 子 か ら 提 督 を や っ て も ら う こ と に し た ん だ 。 ど う か ね ?や っ ては 、もら えぬか ?じか n﹂ ﹁ その 仕事。やら していただきます ﹂ 最後 の 言葉 まできかずに 、 彼は答えた 。 ﹁ う む っ ﹂ 今度 は 、総 帥が 驚 いた 。 ﹁ 本当に 、 大 丈 夫なのかね ?君 は ﹃転移﹄ してきた前と 同 じで 14 歳の ままだし 、少 し 混 乱してい る だ ろ う ﹂ ﹁ ま だ 少 し 混 乱 し て い ま す が 元 の 世 界 に 戻 れ な い 以 上、 こ の 世 界 で 生 きていくしか無い 様 ですし 、 な ら その 仕事やら せていただきます 。見 た 目も 中 身も14 歳ですが 、 力 にな れるよ うが ん ば ら せていただきま
す ﹂ ﹁ そうか ﹂ 14 歳なのに大 人顔負 けの 意気込みを 示す彼に 、 総 帥は 少 し 考 え る と 。 ﹁わ か っ た 。君 に 鎮 守 府 の 提 督 を 任 せ よ う 。 そ れ で は 、 手 続 き を し な く て は 。 と は 言 っ て も、君 の 初 期 艦 と な る 子 を 決 め て も ら う だ け だ が ﹂ そう 言 いなが ら、総 帥は彼にひとつの ファイルを 渡した 。 ﹁ その中の 内 の 一人を選ん でく れ﹂ ﹁んー﹂ フ ァ イ ル の 中 に は 数 名 の 艦 娘 の 情 報 が 書 い て あ っ た 。 ど れ も 彼 に とっては 、見覚 えのあ る娘 であった 。 ﹁んー。 ﹃ 吹 雪﹄ にします ﹂ ﹁わ かった 。 では 、 呼ぼうか ﹂ 総 帥は 、 机に む かうとどこかに 電話を掛 けた 。 数 分後、 扉 をノック す る音 がした 。 ﹁ はい ?﹂ ﹁ 吹 雪 です ﹂ ﹁ どうぞ ﹂ ﹁ 失礼します 。 お呼びでし ょ うか ?﹂ ﹁ い ら っし ゃ い吹 雪君。 こち ら が 、君 の 提 督にな る者 だ ﹂ ﹁よろ しくお 願 いします ﹂ そ れを聞 くと吹 雪 は 、笑顔 にな り。 ﹁ こち ら こそ 、よろ しくお 願 いいたします 。司令官 !﹂ ﹁後 は 、 こ れを君 に渡しておこう ﹂ 総 帥は 、 彼に 3枚 の ﹃カード﹄を 渡した 。 ﹁ こ れ は ?﹂ ﹁ こっちの 長方 形の カード が吹 雪 の ﹃艦﹄ のほうの 管理カード で 、 こっ ちの正 方 形の カード が砲などの ﹃ 武器 ﹄ の 管理カード だ 。裏 の ID で 管理 でき るよ うになってい る﹂ ﹁ あ り がとうございます ﹂
﹁ う む。 そ れ で は 、 ま も な く 迎 え の 車 が 来 る。後 は そ の 車 に 吹 雪 と 乗 り、 港へ 向 かってく れ﹂ ﹁ はい ﹂ 10分 ほどで 迎 えが来て 、二人 は 車 に乗 り込み 港へ む かった 。
第
二話﹁観
光と
出
発
﹂
港に 向 かう 車 の中 、 彼は 、外を 眺 め ていた 。 ︵ す れ違 う 車や走 ってい る電車、 コンビニ は 、 ど れも俺 の居た 世 界と 変 わら ないな . . . ︶ そ ん なこと を考 えてい る と 、運転 席のほうか ら。 ﹁ あのっ !どうなさいました ?﹂ ﹁ えっ ?大 丈 夫ですってあなたは . . . ﹂ 常 盤 じ ょ うば ん ﹁ あっ 、 はい !先ほど も運転 手 を させていただいた 。 ﹃ ﹄ と申しま す 。 こ れ か ら は 、 本 土 の 移動 時は 、私 が 運転 させていただきます ﹂ ﹁ そうでしたか 。よろ しくお 願 いします ﹂ ﹁ こち ら こそ よろ しくお 願 いします 。 そういえば 、 お 隣 の 方 は ?﹂ ﹁ ﹃ 吹 雪﹄ です 。よろ しくお 願 いします !﹂ 吹 雪 の 自己 紹 介を聞 き 、 常 磐 は 驚 いた 様 子で彼に 。 ﹁ えぇ !吹 雪 さ ん ということは 、提 督 を なさ る のですか ?!﹂ ﹁ ええ 、 まぁそうです ﹂ ﹁ どこの 鎮守府 ですか ?﹂ ﹁ そ れ が 、[ と り あえず 今向 かってい る とこ ろ に ] ということなので わ か り ませ ん﹂ ﹁ そうですか . . . ﹂ その 後、 常 盤 は 少 し 緊 張 気 味に 運転 し 、 吹 雪 は 自分 の手 荷 物か ら出 したぬいぐ るみを ひざに乗せなが ら 眠 り。 彼は 、 また 外を 眺 め た 。 ーーーーーーーー ーーーー 数 分後、 彼 ら はあ る とこ ろ に着いた 。 ﹁ 海 上保安庁 の 基 地か . . . ﹂ 彼と吹 雪ら は 、 横浜の海 保 の 基 地に来ていた 。 ﹁ えっと . . . 。指 示に よる と [ あと 1 時 間 す れ ば 、 吹 雪 の ﹃艦﹄ が 曳航 さ れ てこち ら に来 る ので 、 そのあた り でてきとうに時 間 で も つぶして おけ ] だそうです ﹂ ﹁ 時 間を つぶせとい われ て も. . . ﹂彼が 腕を 組 み考 えてい る と 、 吹 雪 が 。 ﹁ あ 、 あの . . . ﹂ ﹁ん ?どうした吹 雪 さ ん ?﹂ ﹁ ち ょ っとだけこの 辺り だけで も いいので 、見 て 回り たいなと . . . ﹂ ﹁ん ー。 い い ん じ ゃ な い か ?常 磐 さ ん、 吹 雪 さ ん を 案 内 し て き ま す の で 、少 し 待 っていていただけますか ?﹂ ﹁わ か り ました 。 息 抜 きで も してきてください ﹂ ﹁ お 願 いします 。 そ れ では吹 雪 さ ん、行 こうか ﹂ ﹁ あっはい !﹂ そうして 、 彼は常 磐 に ﹁30分 ほどで帰 り ますので ﹂ と 言 い吹 雪を 案 内 した 。 ﹃ 横 浜 ﹄ の 街 は 湾 内 だ か ら か 、深 海 棲 艦 に 怯 え て る 様 子 も 無 く 彼 が 知 ってい る﹃ 横浜 ﹄ と 変わり なかった 。 ーーーーーーーーー ーーーーーー ーーー 30分後、 彼 ら は ラン○マークタワーやコ○モ○ールド など を観 て 回り基 地に戻ってきた 。 ﹁ どうでしたか ?﹂ ﹁ はい !楽しかったです !﹂ ﹁ 楽し ん でく れ たな ら、よ かった 。私も良 い息 抜 きになった ﹂ そ ん な 話を してい る と 。 ﹁ あっ 、 来ました よ。 吹 雪 さ ん の ﹃艦﹄ ﹂ 吹 雪 の 艦 は 、曳 船 に 曳 か れ て 基 地 の 一 番 先 に あ る 桟 橋 に 泊 め ら れ た 。 ﹁後、 お 二人 が 行 った 後 に届いたのですが 、 吹 雪 さ ん には 鎮守府 までの 海 路 の地 図を、 あなたには 総 帥か ら の手 紙 と ダンボール です ﹂ そう 言 いなが ら、 吹 雪 に海 図を 渡し 、 彼に 総 帥か ら の 少 し 厚 い 、 手 紙 の入った 封 筒 を 渡した 。 吹 雪 はどこか ら現れ たのか 、 妖精 と 一緒 に 海 図 とに らめ っこしてい る。 ﹁今見 て も いいですか ?﹂
﹁ いいと 思 います ﹂ 彼は 、封 筒の 封を切り 中 身を確認 した 。 ﹁ な る ほど 。ダンボールも見 せてください ﹂ 彼 は 、 手 紙 を 読 み き る と 封 筒 の 中 か ら 一 枚 の 正 方 形 の カ ー ド を 出 し 、ダンボール の中 身を確認 した 。 ﹁ な る ほど 。面 白い ﹂ 彼は 、 そう 言 うと 。 ﹁ 常 磐 さ ん、 あ り がとうございました ﹂ ﹁ いえいえ 、 こち ら こそ 。 こ れ か ら、 が ん ばってくださいね ﹂ ﹁ あ り がとうございます 。 吹 雪 さ ん、 そ ろ そ ろ出 発します よ﹂ ﹁ えっ 。 あっはい !﹂ 吹 雪 と彼は 、 吹 雪 の 艦 に乗 り込ん だ 。
第
三話﹁航
海と就
寝﹂
二人 は 、艦 橋に 立 っていた 。 吹 雪 は 、妖精 が 持 ち場に 立 つの を確認 す る と 。 ﹁ ﹃ 吹 雪﹄抜錨 します !﹂ 吹 雪 の 掛 け 声 に 妖精 が 復 唱しなが ら 慌しくな る。 そ れ と 同 時に 、 ベ ル が 鳴り錨 が 揚 が る。揚 げ終え る と 。 ﹁ 前 進微速 !﹂ 発 進指 示 を して 、 船 は ゆ っく り 桟橋 を離れ始める。 桟橋では 、 常 磐 が敬礼 を していた 。 彼は 、 ︵や っと 、鎮守府 へ 向 かうのか . . . ︶ と 、考 えなが ら 敬礼 を返 した 。 ーーーーーーーー ーーーー 基 地 を出 発して 、 10分 ほどした 後、 吹 雪 が 妖精 に 船 の 操 作 を任 せ て彼の 座 ってい る隣 に 座 った 。 ﹁ この 後、 城ヶ島辺り で横 須賀鎮守府 所属の 艦隊 の 護衛 が 付 いて 、 本 土 と 鎮守府 の中 間辺り まで 護衛 してく れる そうです ﹂ ﹁ そうですか 。 あ り がとう 、 吹 雪 さ ん﹂ ﹁司令官、 そ ん なかしこま ら なくて も いい ん です よ ?私 のこと も ﹃ 吹 雪 さ ん﹄ じ ゃ なくて ﹃ 吹 雪﹄ で 良 いですか ら﹂ ﹁ そうか 、分 かった よ。 あ り がとう 、 吹 雪﹂ ﹁ はい !!﹂ 吹 雪 は 笑顔 にな り、 彼 も自 然と 笑 っていた 。 ーーーーーーーー ーーーー その 後も二人 は 、 い ろ い ろ話 していた 。 そ ん な時 、 見 張 り の 妖精 か ら ﹁護衛艦隊 発 見﹂ 、 通信 の 妖精 か ら ﹁護衛艦隊 か ら 入 電﹂ の 一 報があっ た 。 吹 雪 は 、相 手の 通信内容を妖精 に 聞 く 。通信妖精 は 、 ﹁ ﹃ こち ら、 横 須賀鎮守府 所属の 護衛隊、 旗艦 の [球磨] だ クマ。 こ れ より、 合 流し 、 指定 の 辺り まで 護衛 させていただく クマ﹄ だそうです ﹂と 、 答え る。 ﹁分 か り ました 。通信妖精 は 、﹁了解﹂ と 送 ってください 。合 流までは 現状維持 し 、合 流 後 は 相 手の 指 示に 従 います ﹂ 吹 雪 の 指 示に 、妖精 は 動 きま わり始め た 。 吹 雪 は彼に 、 ﹁合 流 ま で 時 間 が あ る の で 、 甲 板 に で も 行 っ て み て く だ さ い 。気 分 転 換 にな り ます よ ?﹂ と 、勧め た 。 ﹁ そうか 。 では 、行 ってく る﹂ 彼は 、 そう 言 うと 端 にまと め ておいた 荷 物の 固 ま り か ら出 発前に常 盤 か ら受 け 取 った ダンボールを持 ち 、 甲 板 へ 向 かった 。 吹 雪 は 少 し 疑 問に 思 ったが 、 彼 を見送る と 妖精 か ら伝わる指 示 を聞 き 始め た 。 ーーーーーーーー ーーーー 彼は甲 板 の 後方、 一 番 後ろ にあ る12, 7cm連装 砲塔の 近 くで ダ ンボールを あけた 。ダンボール の中には 、 折り 畳ま れ た 弓 と 矢 筒 。矢 と 3 等 分 になった 飛行板 と 右下 に [ア] と 書 か れ た も のが 、 入ってい た 。 彼は 、 折り 畳ま れ た 弓 と 矢 筒 を 展 開、 3 等 分 さ れ た 飛行板を くっつ けた 。 す る と 少 し光 を 放ち 、 二度 と 分 か れ た り、 折り 畳 め なくなった 。 その 後 彼は 、 矢 筒に 矢を つ め て 背負 い 、 飛行板を右腕 につけて 、 右下 に [ア] と 書 か れ た も の を腹辺り に着け 、弓を持 った 。 ﹁よ しっ ﹂ 彼は 、 確認を 終えたのか全てはずし 、 ダンボール ごとまと め て 艦 橋 の入 り口辺り に 立 て 掛 けた 。艦 橋 内 に入 る と吹 雪 が 、 ﹁司令官、 ま も なく 合 流します ﹂ と 、伝 えた 。 ﹁了解。合 流 後 は 、相 手に 従 い 鎮守府を目指 す ﹂ ﹁了解﹂ その 後、護衛隊 と 合 流し 、 彼 ら は海 を進み始め た 。 ーーーーーーーー ーーーー
護衛隊 との 合 流 後、 ふと彼が時 計を見る と 、23 : 30を指 してい た 。 ︵ こ ん な時 間 か 、 欠伸が 出る な . . . ︶ 彼は 、 そう 思 いなが ら 欠伸 を した 。 吹 雪 は 、 そ ん な 姿を見 て 、 ﹁司 令 官、 そ ろ そ ろ 寝 ま せ ん か ?哨 戒 な ど は 妖 精 た ち が し て く れ ま す か ら﹂ ﹁ そうか 。 で も、 どこで 寝る ?﹂ ﹁艦長室 があ り ますか ら、 そこで 寝 まし ょ う ﹂ ﹁分 かった ﹂ そう 言 うと彼は 、 吹 雪 に ﹁ こっちです ﹂ と案 内 さ れ その場 を後 にし た 。 吹 雪 と彼には 見 えなかったが 、 その 話を聞 いていた 妖精 は 、 二人 の 後ろ姿を見 て ニヤニヤ していたとか 、 していないとか 。 ﹁ こち ら です ﹂ 吹 雪 はそう 言 うと 、 彼と 艦長室 にはいった 。 そこには 、 ﹁艦長室 と 聞 いたか ら ど ん な も のかと 思 った ら. . . ﹂ ﹁ と り あえずは 、 機 能 でき るよ うになってますが . . . ﹂ 吹 雪 の 言 う よ うに 艦長室 として機 能 でき る状 態ではあったが 、 端 に は 布団 が畳ま れ てお り、 ぬいぐ るみ が 2 体 置 いてあった 。 吹 雪 は 顔を 赤 くしなが ら、 ﹁ あっ 、 別の 部 屋に も う 一 つ 布団 があ る ので 取 ってきます !﹂ ﹁ え 、 そ れ な ら 手つ d﹂ バタン ! ﹁行 っち ゃ った . . . ﹂ 3分後、足音 が 聞 こえてきて 、 ﹁取 って . . .ハアハア. . . 来ました . .ハアハア﹂ ﹁ 手 伝 うって 言 おうとしたのに . . . そ れ にして も速 いな ﹂ ﹁ と り あえず 、布団を ひきまし ょ う ﹂ そう 言 って 二人 は 、布団を 横に並べてひいた 。 ﹁ 六 時 ぐ ら い に は 中 間 地 点 に 着 く そ う な の で 目 覚 ま し を 五 時 半 分 に し ておきますね 。 お や す み なさい !!﹂
﹁ お 、 おう 。 お や す み﹂ 吹 雪 の 早口 に 驚 きなが ら、 彼は眠 り についた 。
第
四話﹁
特典と
鎮守府﹂
彼は 、 吹 雪 に 揺 す られ なが ら起 き る。 ﹁司令官 !起 きてください !﹂ ﹁んー。 おは よ う 、 吹 雪﹂ ﹁ おは よ うございます 。 ま も なく 、 中 間 地 点 です よ﹂ ﹁ そうか ﹂ 二人 は 布団を 畳 み、端 に 寄 せて 艦 橋に 向 かった 。 艦 橋に着くと 、通信妖精 が 、 ﹁護衛隊より、 入 電 ﹃ こち ら、 護衛隊旗艦 の [球磨] だ クマ。 こ れ にて 、 護衛を 終 了 します クマ。 先ほど 、 こち ら が 出 した索敵機にはこの先の 海 路 に 反応 は無い クマ か ら安心 して クマ﹄ だそうです ﹂ と 、言 い 。 吹 雪 が 、 ﹁分 か り ま し た 。通 信 妖 精 は こ こ ま で の 護 衛 と 索 敵 の お 礼 を 送 っ て く ださい 。 ここか ら は 、 単 艦 で 鎮守府を目指 します 。 第 一 戦 速 !﹂ と 言 うと 、 二人を 乗せた 艦 は 、 前 方 に居た 護衛隊 の 艦を抜 いて海 を 進み始め た 。 ーーーーーーーーーー ーーーーーー ーーー 大海 原を進む ﹃駆逐艦 吹 雪﹄ 。 そ れ に乗ってい る 彼は 今、 左舷 側の甲 板 に 出 ていた 。 ︵よ しっ 。試 すのな ら今 かな . . . ︶ 彼の 右腕 には 飛行板 がつけ られ、 背 中には 深緑 に 日 の丸が 描 か れ た 矢 が数本 矢 筒につ められ背負われ てい る。左 手には 弓、 お 腹 の前 辺り に 、右下 に [ア] と 書 か れ た も の を つけ られ ていた 。 彼は 、 背 中の 矢 筒か ら矢を一 本 出 した 。弓 に 矢を掛 け 、 ひ もを引 く 。 ︵ でき る だけ 、集 中 力を あげて . . . ︶ 彼は 自分 にそう 言 い 聞 かせて 、矢を 放つ 。 放た れ た 矢 は 一直線 に 飛 び 、 炎 とと も に 5 機の ﹃零 戦 艦 戦 52型﹄ が 現れ た 。一方、 艦 橋にいた吹 雪 は 艦 橋 左 側の 窓 の 外を抜 け 、 零 戦 52型 に 変 わる矢を見 て 驚 いていた 。 そして 窓 に 駆 け 寄り、 矢 の 飛ん できた 方向 赤 い 一航 戦 赤 城 を見 てさ ら に 驚 いた 。 なぜな ら、 〟 〟 の 艤装を纏 った 自分 の 司令官 がいたのだ 。 吹 雪 は 艦 橋 を とび 出 し 、 彼へと 駆 け 寄 って 、 ﹁ 何故 司令官 が 艤装を ?﹂ と 聞 いた 。 ﹁ あ あ こ れ か 、今 か ら 説 明 す る か ら 他 の や つ に は 秘 密 に し て く れ な い か ?﹂ ﹁ いいです よ﹂ ﹁ では . . . ﹂ そうして彼は 説明 した 。自分 は 、 別の 世 界か ら転移 してきた も のだ ということ 。総 帥か ら の手 紙 に 書 いてあった 、 赤城 の 艤装 が 纏 え る の は 、転移者 の特典の よ うな も のだということ 。 ﹁ あと 、 こ れ は本当に 緊 急 事 態のときしか 実 戦には 使わ ないか ら な ﹂ ﹁分 か り ました ﹂ 吹 雪 は 、 理解 したのか ﹃ 先に 艦 橋に戻 り ます 。も うすぐで 鎮守府 に 着きます よ﹄ と 言 って 艦 橋に戻った 。 吹 雪を見送る と 、 彼は 艦載 機に戻 るよ うに 指 示 を出 す 。 数 分 で戻っ てきた 艦載 機は 、 彼の 飛行板 に乗 る と 矢 に 姿を変 え る。 彼は 矢を矢 筒 に戻し 目を閉 じ る。 光に 包 ま れ て 、 艤装 は彼の 身 体か ら消 えた 。 そ れ を確認 す る と 艦 橋へ 向 かった 。 ーーーーーーーーーー ーーーーーー ーーー 彼は 、 目 の前に 見 え る鎮守府 と吹 雪 に 見 せて もら った 鎮守府 周 辺 に の海 図を交互 に 見 なが ら聞 いた 、 ﹁ なあぁ 、 吹 雪﹂ ﹁ 何ですか ?司令官﹂ ﹁俺 の 配 属さ れる鎮守府 って 、島 の 鎮守府 なのか ?﹂ ﹁ あ れ ?言 ってませ ん でしたっけ ?﹂ ﹁言 ってない ﹂
彼 の 鎮 守 府 は 島 に あ っ た 。島 の 大 き さ は ち ょ う ど 神 奈 川 県 ほ ど の 大きさで 、鎮守府 はその 一 画にあった 。 ﹁ あそこの桟橋に 泊め まし ょ う 。 両 舷 前 進微速 !﹂ 吹 雪 がそう 言 うと 、船 の 速度 が 落 ちて桟橋が 近 づく 。 ﹁ 両 舷 停止 !﹂ そう 言 うと 、 桟橋の横で 船 は 泊 ま る。 ﹁ ﹃ 吹 雪﹄投錨 します !﹂ そう 言 うと 、錨 が 降ろ さ れる。 ﹁ さあ 、 着きました よ !司令官 !﹂ ﹁よ し っ 。 と り あ え ず 艦 は そ の ま ま で い い か ら、降 り て 執 務 室 に 行 こ う ﹂ ﹁ はい !﹂ 二人 は 船を降り、執務室を目指 した 。 ーーーーーーーーーー ーーーーーー ーーー 二人 は 執務室 に 向 かうた め、 と り あえず大きな 建 物に 向 かった 。 中 に入 る と 、建 物 内 の地 図 があった 。 ﹁ えっと . . . 。執務室 はっと . . . ﹂ ﹁ あっ 、 ここですね ﹂ そう 言 って 、 吹 雪 は 執務室 のあ る 場所 を指 した 。 ﹁ そこか . . .行 く よ。 吹 雪﹂ ﹁ はいっ ﹂ 二人 は 、 その場所へ 向 かった 。 目的 の場所へ着くと 、 扉の 上 には ﹃執務室﹄ と 書 か れ ていた 。 彼は 、 扉 を開 き中へ入 る、 そ れ に 続 いて吹 雪も 入 る。 執務室内 は 、綺麗 だった . . . 。 ﹁ おっと . . . ﹂ ﹁ こ れ は . . . ﹂ ダンボール しかないか ら。 ﹁ 吹 雪﹂
﹁ はい ?﹂ ﹁ この ダンボール の中 身 は ?﹂ ﹁ た ぶ ん こ れ か ら 提 督 と し て 艦 隊 を 指 揮 す る た め の 手 引 き と か 、指 南 書 とかの 資料 とか 、執務 の 書類 では ?﹂ ﹁ だ よ な . . . 。自分 の 荷 物は 自分 の 部 屋だし . . . ﹂ と 、言 って ダンボール の 上 にあ るも の を 手に 取る。 ﹁上 に の っ て い た の は こ こ の 地 図 か 。二 枚 あ る し 、一 枚 は 吹 雪 に あ げ るよ﹂ ﹁ あ り が と う ご ざ い ま す 。私 の 荷 物 は 、 ﹃艦﹄ に 載 せ て き て い る の で 取 ってきます ﹂ ﹁ そ れ な ら 手 伝 う よ﹂ ﹁良 い ん ですか ?﹂ ﹁ こ れ で も 男だ 、 女の子の手 伝 いす る ことぐ ら い 気 にす る な ﹂ ﹁ じ ゃ あ 、 お 願 いします ﹂ そう 言 い 、二人 はまた ﹃艦﹄ に戻 り 吹 雪 の 荷 物 を運 び 始め た 。 ﹁ そういえば 私 の 荷 物はどこに 運 ぶ ん ですか ?﹂ ﹁ 地 図 に よる と 、 各艦 種の 艦娘寮 があ るみ たいだか ら そこの ﹃駆逐艦A 棟﹄ に ﹂ ﹁ そうな ん ですか ﹂ 寮内 は 、 幾つ も の 部 屋があった 。 ﹁ どこがいい ?﹂ ﹁んー﹂ 吹 雪 は 、駆逐艦寮 の地 図を見 なが ら悩む。 ﹁ ここにします ﹂ と 言 いなが ら、二階 の 角部 屋 を指 した 。 ﹁了解﹂ 二人 は 、 吹 雪 が 指定 した 部 屋に 向 かい 、荷 物 を置 いた 。 ﹁ 吹 雪﹂ ﹁ はい 。司令官﹂ ﹁執務 などは 、明日 か らやる か ら今日 は 荷 物の整 理 などしてて ﹂ ﹁分 か り ました ﹂
﹁ そ れ じ ゃ あ 、俺も自分 の 荷 物とか整 理 す る か ら行 くね ﹂ ﹁ はい 、 あ り がとうございました ﹂ 彼は 、ーー提 督は 、自分 の 部 屋に 向 かい 荷 物 を 整 理 し 始め た 。 外 は 、 水平 線 に 日 が 沈み始め ていた 。
第
五話﹁建造
と報
酬﹂
翌日、09:00 執務室 には 提 督と吹 雪、 そして も う 二人 影があった 。 ﹁ 大 淀 で す 。提 督 と 大 本 営 の 任 務 伝 達 の た め、 着 任 し ま し た 。運 営 代 理も お 任 せください ﹂ ﹁明 石 で す 。工 廠 運 営 の た め、 着 任 し ま し た 。鎮 守 府 設 備 の 修 復 も お 任 せください !﹂ ﹁ はい 。よろ しく大 淀、明石﹂ ﹁ ﹁ はい !﹂﹂ 返事 とと も に敬礼す る 大 淀 と 明石 に 、提 督と吹 雪も 敬礼で 返 す 。 その 後、二人 は ﹃ 失礼しました ﹄ といって 部 屋 を出 て 行 った 。 ﹁ とこ ろ で 、司令官﹂ ﹁ん ?何 、 吹 雪﹂ ﹁二人 は 、 どこで 寝泊りを ?﹂ ﹁ 大 淀 は 伝 達 係 で は あ る が 軽 巡 だ か ら 軽 巡 寮 に 。明 石 は 自 分 で ﹃工 廠 に 自室を 作ってそこで 生 活します ﹄ と 言 っていたか ら工廠 だな ﹂ ﹁ そうな ん ですね ﹂ 提 督は 、ダンボール か ら 数 枚 の 書類 と ペン、 は ん こ を出 すと 、 ﹁ さて吹 雪、 こ れ か ら この 鎮守府を指揮 す る﹂ ﹁ はい 。司令官﹂ ﹁秘書艦 してく れる か ?﹂ ﹁ はい !﹂ ﹁ はじ め に 今 のこの 鎮守府 の 資 材だが . . . ﹂ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 燃料︵300︶ 銅 材 ︵300︶ 弾 薬︵300︶ ボーキサイト︵300︶ 開 発 資 材 ︵5︶ 高速建造 材 ︵3︶高速修復 材 ︵3︶ ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ﹁ まあ 、最初 はこ ん な 感 じです よ ね ﹂ ﹁よ し っ 。 じ ゃ あ ま ず は 建 造 だ 、各 資 材 3 0 ず つ で 明 石 に 頼 み に 行 く ぞ ﹂ ﹁ え ?司令官も行 くのですか ?﹂ ﹁最初 だか ら な 。 じ ゃ あ 行 くか ﹂ 二人 は 工廠 に 向 かった 。 ー工廠ー ﹁ お ー い 、明石 い る か ?﹂ ﹁ は ー い ?﹂ ﹁建造頼む﹂ ﹁分 か り ました 。 しかし 、 何故 提 督がここに ?﹂ ﹁最初 だか ら だ ﹂ ﹁ そうでしたか 。 あっ 、高速建造 材は 使 いますか ?﹂ ﹁使 ってく れ﹂ ﹁ では 、 はじ め ますね ﹂ そう 言 って 、明石 は 建造レーン に 向 かった 。 ﹁ ど ん な子が 、出 ますかね !﹂ ﹁ 楽し み だな ﹂ そう 言 って吹 雪 と 提 督は 建造 終 了を待 った 。 すぐに 、明石 は帰ってきた 。も う 一人を つ れ て 、 ﹁ 睦 月 です 。 は り きって 、 まい り まし ょー !﹂ ﹁ 睦 月 ち ゃん !﹂ ﹁ 吹 雪 ち ゃん !﹂ ﹁提 督 、建 造 で 睦 月 が で ま し た 。 あ と 、装 備 と し て 1 2 c m 単 装 砲 と 7.7mm 機 銃 があ り ます 。 で 、 そ れら の カード と 建造 報告 書 です ﹂ ﹁ あ り がとう ﹂ ﹁ いえ 。 そ れ では 、 まだ 自分 の 部 屋 を 作 り途 中なので ﹂ ﹁途 中だったのか . . . な ん かすまないな ﹂ ﹁気 にしないでください ﹂
そう 言 って 明石 は 工廠 の奥に 向 かった 。 そして 、 提 督ははし ゃ いで る二人 に 、 ﹁ 吹 雪、 報告 書出 しに 行 くぞ 。 睦 月も付 いておいで ﹂ ﹁ あっは ー い !﹂ ﹁ お よ ?良 いの ?﹂ ﹁ いいぞ ﹂ ﹁や った ー !﹂ ﹁ じ ゃ あいくか ﹂ そう 言 って歩 みを進める提 督に吹 雪 が 、 ﹁ そういえば 、 どこに 出 しに 行 く ん ですか ?﹂ ﹁執務室 のあ る鎮守府庁舎内 の 伝達室 だ ﹂ ー鎮守府庁舎・伝達室ー ﹁ お ー い 、 大 淀 い る か ?﹂ ﹁ 何でし ょ うか ?提 督 ﹂ ﹁ こ れ、建造 の報告 書﹂ ﹁ お 預 か り します 。 しかし 、 何故 提 督がここに ?﹂ ﹁最初 だか ら だ ﹂ ﹁ そ う で し た か 。 あ っ 、初 め て の 建 造 で す の で こ れ の 任 務 が ク リ ア で すね 。 報 酬 の 各資 材 50 ずつと 開 発 資 材です ﹂ ﹁ そうか 、 その 資 材はどこに ?﹂ ﹁クリア す る と 自 然に 倉庫 に 追加 さ れ ます ﹂ ﹁分 かった 。 あ り がとう ﹂ ﹁ あの ﹂ ﹁ん ?何だ大 淀﹂ ﹁後ろ にい る のは 、 吹 雪 と . . . 睦 月 ?﹂ ﹁ 睦 月 です 。よろ しくお 願 いします ﹂ ﹁ そうだ 、 睦 月 は先ほどの 建造 で 出 てきた ﹂ ﹁ そうでしたか ﹂ ﹁ あと 、 そうだこ れも 渡しておかないとな ﹂ ﹁艦隊 の 編成表 ですか 。 てことは 、 こち らもクリア ですね 。 こち ら は 、 報 酬 と し て 艦 娘 が 支 給 さ れ ま す 。ク リ ア 時 点 で 工 廠 に い る の で 迎 え
にいてきてください ﹂ ﹁分 かった 。 あと 、 その子 も艦隊 に組 み込ん どいて ﹂ ﹁了解 です ﹂ 提 督と吹 雪 と睦 月 は 再 び 工廠 に 向 かった 。 ー再 び 工廠ー ﹁ 何 度も すまないな ﹂ ﹁ いいえ 。 そ れより、 その クリア記念 の子です ﹂ ﹁ 白 雪 です 。よろ しくお 願 いします ﹂ ﹁よろ しく 。俺 は 、 ここの 提 督だ ﹂ ﹁ 吹 雪 です 。 が ん ば ろ うね !白 雪 ち ゃん !﹂ ﹁ 睦 月 です 。よろ しくね !﹂ ﹁提 督 、 白 雪 の 装備 として 12.7cm連装 砲があ り ます 。 で 、 白 雪 の カード と 装備 の カード です ﹂ ﹁ あ り がとう ﹂ ﹁ いいえ 。 また何かあった ら言 ってください !﹂ そう 言 い 明石 は 、工廠 の奥に 行 った 。 ﹁ さて 、三人 と も行 く よー﹂ ﹁ ﹁ ﹁ は ー い ﹂ ﹂ ﹂ 提 督たち も工廠を後 にし 、執務室 に 向 かった 。 ー執務室ー 工廠 か ら 帰ってきた 三人。提 督は 三人 の前に 立 ち 、 ﹁ さて 、 睦 月、 白 雪、 着 任 お め でとう ﹂ ﹁ ﹁ はい ﹂ ﹂ ﹁部 屋割 り とかは 、 吹 雪 と 話 し 合 ってく れ。 そして 、 午 後 まで ゆ っく り してて ﹂ ﹁良 い ん ですか ?﹂ ﹁ いいさ 。 その 代わり、 午 後 か ら出撃 してほしい ﹂ ﹁ ﹁ ﹁分 か り ました ﹂ ﹂ ﹂ ﹁ では 、 また午 後 にここにきてく れ。解 散 !﹂ そう 言 うと 、三人 は楽しそうに 話 なが ら部 屋 を出 て 行 った 。 その 後、提 督は 、
︵ 大 淀 と午 後 の 出撃 について 話 し 合 うか . . . ︶ と 言 って 、伝達室 へ 向 かった 。
第六
話﹁
戦
闘
とこの
世
界
﹂
午 後 の 執務室、提 督の前に ﹃ 吹 雪﹄ ﹃ 睦 月﹄ ﹃ 白 雪﹄ が並 ん でいた 。 ﹁よ し 、 そ ろ ったな 。 こ れ か ら出撃内容を説明 す る﹂ 提 督は 一 息 置 いて 、 ﹁ 作戦 名 は ﹃近 海 警備﹄ 。出撃 先は 、 鎮守府 正 面 海 域。 大 淀 の偵 察 機に よ る と 、 ﹃艦﹄ で は な い 状 態 の 駆 逐 艦 と 軽 巡 が 確 認 さ れ て い る。 な の で 、艤装を装備 して 出撃 してく れ﹂ ﹁ ﹁ ﹁ はい ﹂ ﹂ ﹂ ﹁ そ れ では 、出撃 !﹂ ーーーーーーーーーー ーーーーーーーー ーーーー 三人 が 、 出撃 していく 様 子 を提 督は桟橋で 見送 った 。三人 の影が 小 さくなったの を確認 す る と 、 ﹁ では 、上 空か ら様 子 を見 ますか ∼﹂ そう 言 って 提 督は 、 自身 の 艤装を 展 開 す る。矢 筒か ら矢を一 本 出 し 放つ 。矢 が 零 戦 52型1 機に 姿を変 えて 、 三人を追 う よ うに 上 空 を飛 ん でいく 。 ︵ でき る だけ 高 い位 置 か ら実況を お 願 い . . . ︶ 提 督は 自分 の 艦載 機の 妖精 にそう 指 示 を出 す 。 ︵ ﹃了解 です 。 そ ろ そ ろ交 戦 予定 地 点 です ﹄ ︶ 妖精 か ら、 そう 返 ってきて 提 督は 耳を澄 ませた . . . 。 一方、 海 上 では吹 雪 たちが敵 を探 しなが ら進ん でいた 。 す る と吹 雪 が 、 ﹁ 敵 艦、見ゆ !艦 種 、駆逐イ級 !砲 撃 戦 よー い ﹂ 吹 雪 の 声 に 二人も近 づいてく る 敵に 、艦 砲 を向 け る。 ﹁ って ー !﹂ 動 令 と 同 時 に そ れ ぞ れ の 砲 か ら 弾 が イ 級 に 放 た れ る。イ 級 も 負 け じと砲 を 放つ 。 ドカーン !!その 後、 大きな 音 と共に イ級 の周 り に水 柱 が 立 つ 。 そ れ が 、 消 え る と イ級 はそこに横た わ っていた 。勝 利であ る。 ちな み に イ級 の放った弾は白 雪 の 艤装を かす め た 程度 だった 。 ﹁ 敵 撃沈を確認、 さ ら に奥に 進み ますか ?司令官 ?﹂ ﹁ い や、 いった ん 戻って来い ﹂ ﹁了解。 こ れ か ら 帰 投 します ﹂ 提 督との 通信を 終えた吹 雪 は 二人 に 、 ﹁ こ れより、鎮守府 へ帰 投 します ﹂ ﹁ ﹁ はい ﹂ ﹂ と 伝 え 、 鎮守府を目指 した 。上 空では 、 零 戦が 旋回 し吹 雪 たちと 同 じとこ ろを目指 していた 。 ーーーーーーーーーー ーーーーーーーー ーーーー 提 督は桟橋で 、 水平 線 に 沈む日を背 にし 、 鎮守府 に帰ってく る三人 を 眺 め て い た 。 ︵ ち な み に 、2 0 分 前 に 零 戦 が 帰 っ て 来 て 艤 装 は し まってあ る︶ 三人 が桟橋に着くと 、 ﹁ おかえ り、 吹 雪、 睦 月、 白 雪、 お 疲れ﹂ と 、声を かけた 。三人 は 、 ﹁ はい !吹 雪、 が ん ば り ました !﹂ ﹁ 睦 月も が ん ばったのです !﹂ ﹁ 白 雪も. . . が ん ば り ました . . . ﹂ と 、 答えた 。 ﹁ 結 果 は ?﹂ ﹁ はい 、 駆逐イ級 と 交 戦 。 白 雪 ち ゃん が敵の弾 を受 けましたが 、 かす め ただけの よ うです 。 そして 、 敵の イ級 は 撃沈 しました ﹂ ﹁了 解。後 で 大 淀 に も 報 告 し て く れ。 そ し て 各 自 艤 装 を 入 渠 、補 給 さ せ るよ うに 。 で 、 吹 雪 はその 後執務室 に来てく れ﹂ ﹁ ﹁ ﹁了解﹂ ﹂ ﹂ 吹 雪 たちは 艤装を 入渠させに 、提 督は 執務室 に 向 かった 。
ー21:00 執務室ー ダンボール しか無い 執務室 に ノック が 鳴る。 コンコン ﹁ は ー い ?﹂ 提 督は 、部 屋の 真ん 中 辺り に 座り なが らノック に答え る。 ﹁ 吹 雪 です ﹂ ﹁ どうぞ ー﹂ ﹁ 失礼します 。 そ れ で 、 何の用 事 でし ょ うか ?﹂ ﹁ い や、 この 世 界について 聞 きたいと 思 って ﹂ ﹁ そ れ って 、総 帥に 聞 いたのでは ?﹂ ﹁総 帥に 聞 いたのは 、 転移 についてだけの よ うな も のだし 、 そうじ ゃ な くて 国 の 状 態などが 聞 きたいなと 思 って ﹂ ﹁ そうですか . . . 。 いいです よ﹂ ﹁ じ ゃ あ 、頼む﹂ そうす る と吹 雪 は 提 督の前に 座り、話 し 始め た 。 ﹁ 先ず 、 国 の 状 態についてですが 、 日 本は 深 海 棲艦 との戦 争 が 始 まって すぐは 駐日 の アメリカ軍 と共に戦 闘を開始 します 。 しかし 、 あっとい う 間 に敵に やられ ます 。 す る と 、 アメリカ は敗 北を きに 駐日 の全ての 軍隊を自国 へ 撤退 させ 始め ます 。 まあ 、 航 空機は帰 還 できた も の も い る そうですが 、 他 はほと ん ど 沈められ た ら しいです 。 その 後、 日 本は 陸 海空の 自衛隊を軍 に 変更 し 、 日 本の み で 対抗 します 。 しかし 、 日 本 で戦え る軍艦 は元 護衛艦 などの 現代駆逐艦 ぐ ら いですので 、 ほと ん ど 私 たち 艦 娘 沈められ ます 。 で 、 海 岸目 前まで 迫られ たときに 現れ たのが で す 。現代 兵器で 倒 せなかった敵 を倒 した 私 たちに 人々 は 、 希望を感 じ ました 。 そして 、 そのとき 艦娘艦隊 の 旗艦 だった ﹃長門﹄ さ ん が ﹃日 奴 ら 深 海 棲艦 本に協 力 して を倒 す ﹄ と 言 ったそうです 。 その 後 すぐにこの体制 がと られ ました 。 そして 、 日 本 人 の 生 活は 艦娘 の 集める資 材に よ って 回 っています 。 そ れ は 、人々も承知 な 様 です ﹂ ﹁ な る ほど 。 で も、 本当に 人々 は 希望 だけ を感 じたのか ?﹂ ﹁ いえ 、 確 かに 純粋 に ﹁ こ れ で 助 か る﹂ ﹁日 本は 勝 て る﹂ と 感 じた 人も いましたが 、私 たちに 変 な 目を向 け る人も いました ﹂
﹁ と 言 うと ?﹂ ﹁ 潜水 艦 の子たちは 除 きますが 、 普 段私 たちはこの格好で 生 活します 。 街 に も この格好で 出る ことしばしばあ り ます ﹂ ﹁ つま り、 その 変 な 目 と 言 うのは . . . ﹂ ﹁提 督 の 考 え て い る こ と で あ っ て い る と 思 い ま す 。艦 娘 が そ う ゆ う 系 の 犯 罪 の 被 害 者 に な る こ と が あ る こ と が 増 え ま し た 。 そ ん な こ と も あ り、鎮守府 か ら外出 す る ときは 、提 督 随 伴が 必須 にな り ました ﹂ ﹁ そうなのか 。 あと 、最後 に 一 つ ﹂ ﹁ 何でし ょ う ?﹂ ﹁今動 いてい る鎮守府 は ?﹂ ﹁ え っ と 。 横 須 賀 鎮 守 府 や 呉 鎮 守 府、 佐 世 保 鎮 守 府 な ど 1 6 ほ ど あ っ た 気 がします ﹂ ﹁ あ り がとうな 、 吹 雪﹂ ﹁ いえ 。 そ れ では 、 そ ろ そ ろ寝 ますね ﹂ ﹁ あっそうだ 、 吹 雪﹂ ﹁ 何でし ょ う ?﹂ ﹁明 日 外 に 、執 務 室 に 置 く 机 と か 見 に 行 か な い か ?睦 月 た ち に は 悪 い が 哨戒を して もら って ﹂ ﹁ えっ 。 で も そ れ だと睦 月 ち ゃん たちがか わ いそう ﹂ ﹁心配 す る な 。 彼女たちは 、 また別の 日 に 連れ て 行 ってあげ るよ﹂ ﹁ な ら、 お 供 します !﹂ ﹁ そうか 、 じ ゃ あ 明日、0600 に正 門 に来てく れ﹂ ﹁ はい !では 、 お や す み なさい ﹂ ﹁ はい 。 お や す み﹂ バタン 吹 雪 が 出 て 行 ったあと 、 ﹁. . . 大 淀 に 明日 の 執務を頼ん でか ら行 くか ﹂ と 言 って 、提 督は大 淀 の 部 屋に 向 かった 。
第
七話﹁提
督と
艦娘
のお
出掛
け
│
吹
雪編│﹂
提 督は 、朝早 くに 工廠を訪れ ていた 。 ﹁ お ー い 。明石ー﹂ ﹁ 何ですかぁ ?まだ 0530 です よ﹂ と 、明石 は 提 督の 声 に欠伸 を しなが ら 答え る。 ﹁ すま ん が 、建造を頼み たいのだが ﹂ ﹁ いいですけど 。 何故こ ん な 朝早 くに ?﹂ ﹁実 は . . . ﹂ そうして 訳を話 すと 、 ﹁ へ ー そ れ で 。分 か り ました 。資 材の数は ?﹂ ﹁燃料250、 弾 薬30、銅 材 200、ボーキサイト30、 で 頼む﹂ ﹁了解 です 。 帰ってきた ら またきてください ﹂ ﹁分 かった ﹂ そう 言 って 提 督は 、工廠を出 て 行 った 。 ーーーーーーーーーー ーーーーーーーー ーーーー ー 正 門 前 ー 提 督は 、 吹 雪 が来 る の を待 っていた 。 ちな み に 、 白い 提 督 服 であ る。 ﹁ お 待 たせました ﹂ 吹 雪も、 いつ も の セーラー服 で来た 。違 うのは 、 緑色 っぽい トート バックを持 っていたこと 。 ﹁気 にす る な 。 さて 、行 くか ﹂ ﹁ はい !﹂ 吹 雪 と 提 督は正 門を くぐ り ぬけた 。 ﹁ 机 を 買 う の が 目 的 だ が 、 先 に 吹 雪 の 行 き た い と こ ろ か ら 回 ろ う 。 ど こに 行 きたい ?﹂ そう 言 い 提 督は吹 雪 に ガイドブックを見 せ る。 ﹁ そうですね . . . 。 と り あえず 街 に 出 て 、 行 きたいなと 思 ったとこ ろ に 行 きたいです ﹂﹁ そうか 、分 かった 。 じ ゃ あ 電車 に乗って中 心部 に 向 かうか ﹂ そうして 、二人 は 最寄り駅 に 向 かった 。 ー最寄り の 駅ー ﹁ えっと 、 目的 の 駅 はっと 。 ここか 、 切 符は . . . 。 そうだ吹 雪、 切 符の 料金 は大 人 と子 供 どち ら だ ?﹂ ﹁確 か 私 は大 人料金 です ﹂ ﹁ そうか 、 じ ゃ あ大 人二人 っと 。よ し 。 吹 雪、切 符だ ﹂ ﹁ あ り がとうございます 。 あっそ ろ そ ろ電車 来ます よ﹂ ﹃ ま も なく 、一 番 線 に 電車 がまい り ます ﹄ ホーム に 電車 が 滑り込む。 ﹁ さあ 、 乗 り まし ょ う ﹂ ﹁ ふ ーん。車 両は 201を. . . ﹂ ﹁司令官 !﹂ ﹁ん ?。 あ 、 ああ 今行 く ﹂ 二人 は 電車 に乗 り、目的 の 駅を目指 す 。 ー目的 の 駅ー ﹁ 着きましたね ー﹂ ﹁意外 と繁 栄 してい るも のだな 。 どこか 見 たい所あったか ?﹂ 提 督は 、街 の 規 模に 関心 しなが ら聞 く 。 ﹁ そ ー ですね . . . 。 あそこ 、行 きたいです !﹂ ﹁ゲームセンター か 、 いいぞ ﹂ ﹁ では 、行 きまし ょ う !!﹂ ﹁ そ ん なに 引 っ張 る な !﹂ 吹 雪 は 提 督の 服 の 袖を引 っ張 り なが らゲームセンター へ 向 かった 。 ーゲーセン内ー ガヤガヤ ﹁わー !い ろん な ゲーム があ り ますね !﹂ ﹁ そ 、 そうだな ﹂ ﹁司令官 ?どうしました ?﹂ ﹁ い や、ゲームセンター ではあま り遊ん だことが無くてな ﹂ ﹁ そ ん な ん で す か 。 あ っ で も ク レ ー ン ゲ ー ム く ら い な ら で き ま す よ
ね ﹂ ﹁ そのく ら いな ら いいぞ ﹂ ﹁ では 、やり まし ょ う !﹂ そうして 、 二人 は クレーンゲーム の 台を吟 味していく 。 吹 雪 は 、 そ の中の 一台 に 目を つけ 、 ﹁司令官、 こ れやり まし ょ う !﹂ ﹁ん ?ペンギン のか 。 ってこ れ どっかで 見 たことあ るよ うな ﹂ ﹁開 発とかしてい る と失敗す る ときがあ り ます よ ね ?﹂ ﹁ あ ー、 そのぬいぐ るみを こういうとこ ろ に 、 ﹂ ﹁ そうな ん です 。意外 と 人気 あ るみ たいで 、 ﹂ ﹁ ほしいのか ?﹂ ﹁ ほしいですけど . . . 。難 しそうですね ﹂ ﹁ ませ ろ。俺 が 取 って み せ る﹂ ﹁ 本当ですか !?﹂ ﹁ ああ ﹂ チャリン ﹁も う 少 し 右 です ﹂ ﹁む っ ﹂ ﹁ あっそこそこ !﹂ ﹁ こうだっ !﹂ ペンギン が クレーン に 掴 ま れ て浮き 上 が る。 ﹁ お ー﹂ ﹁ん っ 。 どうか ?﹂ 取り出 し 口 手前で スルッ と 落 ちてしまう 。 ﹁ あ ー﹂ ﹁ だ め だったか ﹂ が 、ペンギン は バウンド して 取り出 し 口 に 落 ちた 。 ﹁ ﹁ お ー。や った ー !﹂﹂ 二人 は 人目も気 にせず 喜ん だ 。 ﹁ はい 、 吹 雪﹂ ﹁ あ り がとうございます 司令官 !!﹂
﹁ いいえ 。 そ れより、少 し 休憩 す る か ﹂ ﹁ そうですね !﹂ 吹 雪 は ペンギン のぬいぐ るみを かば ん にしまい 、 提 督と 休憩スペー ス へ 向 かった 。 ー休憩スペースー ﹁ じ ゃ あ 、 何か 飲むも の 買 ってく る か ら待 ってて ﹂ ﹁ はい !﹂ 提 督は 、 吹 雪 にそう 伝 え る と 自販 機に 向 かった 。 吹 雪 はかば ん の ペ ンギンを見 て 笑みを こぼす 。 そ ん な吹 雪 の前に 二人 の男が 、 ﹁よー。 か わ いいね ー。 こ れ か ら俺ら と 遊 ばない ?﹂ 一方、 提 督は 自販 機で 飲み 物 を買 っていた 。 時 々、 あの吹 雪 の 笑顔 に ボケー っとな り なが ら。 そ ん な時 、 吹 雪を待 たせていた 方向 か ら声 が ! ﹁ い や です ー !﹂ ﹁ なぁなぁ ∼ いいじ ゃん か よー﹂ ﹁やめ てください !﹂ ﹁ っくそ ﹂ 提 督は 走 って 、声 の 方向 へ 向 かった 。 ﹁ ほ ーら さ ∼﹂ ﹁ い ーやー﹂ ﹁ 何して ん だ ゴラー !﹂ 吹 雪 は 、 男 一人 に片 腕を引 っ張 られ ていた 。も う 一人 の男は 隣 で ニ ヤニヤ していた 。 提 督は 、 そ ん な男 ら目掛 けて手に 持 っていた も の を投 げた 。 ゴツン ﹁痛 いな 。誰 だ ∼投 げたのは ﹂ ﹁ゲッ !その制 服 は !﹂ ﹁ハアハア. . . 吹 雪 に 一 体 . . . 何し よ うとしてい る !?﹂ ﹁司令官 !﹂ いつの 間 にか周 り には 人 だか り ができていた 。
﹁ ふ ん っ !司 令 官 だ と ?!部 下 一 人 も ま と も に 見 て ら れ な い の か ?情 け ね ∼ な ∼。 こいつは 連れ て 行 くか ら な 。 おい !﹂ ﹁ はい よ、 兄 貴。 ほ ら 来い !﹂ ﹁ い や﹂ ﹁ くっ !﹂ そのとき 、提 督の 耳 に 微 かな戦 闘 機の 音 が 聞 こえた 。 ﹁ん ?﹂ そ れ と 同 時に 、二人 の男に 変化 が . . . ﹁ ﹁イタタタタ !﹂﹂ ﹁チャンス !!吹 雪、 こっちだ ﹂ ﹁司令官 !﹂ 吹 雪 は 手 を 離 さ れ た 隙 に 提 督 の 元 へ 向 か う 。提 督 は 吹 雪 を 自 分 の 後ろ にま わ す 。 ﹁ くそっ !覚 えて ろ !﹂ ﹁ まってください兄 貴﹂ ﹁ ふぅ ﹂ 提 督は 、二人 が 逃 げたの を確認 す る と 安 堵の息 を漏ら す 。 そして 、 ﹁ と り あえずこっちだ吹 雪﹂ ﹁ あっ 。 え 、 はい ﹂ 提 督は 、 吹 雪を連れ て別の場所へ 行 った 。 ーーーーーーーーー ﹁ すま ん !!!吹 雪 !!俺 が 目を離 したばか り に 怖 かっただ ろ う ﹂ 提 督は 、最 敬礼 以上 に 深々 と 頭を下 げた 。 ﹁ い や。 そ ん な 頭下 げないでください !﹂ ﹁ い や、 で も﹂ ﹁ いい ん です 。怖 かったけど . . . ﹂ ﹁ん ?怖 かったけど何だ ?﹂ 提 督は 、 吹 雪 の 言葉 に 疑 問 を投 げかけ る。 吹 雪 は慌てて 、 ﹁ いいえ !何で も あ り ませ ん !ささ 、行 きまし ょ行 きまし ょ !﹂ そう 催促 す る。 ﹁ そ う だ な 。 こ ん な こ と も あ っ た し も う 帰 ろ う 。 机 は 適 当 に 明 石 に 見
繕って もら うことにし よ う ﹂ そう 言 って 、二人 は 家路 に着いた 。 ﹃怖 か っ た け ど 、 吹 雪 の た め に 立 ち 向 か っ た 司 令 官 は か っ こ 良 か っ た です ﹄ 吹 雪 は 、司令官 に 聞 こえて無くて よ かったと 思 った 。 ー 帰 宅後、鎮守府工廠ー 吹 雪 は 寮 に帰 り、提 督は 工廠 に来ていた 。 ﹁明石ー﹂ ﹁ は ー い 。建造 結 果 ですね ﹂ ﹁ ああ ﹂ ﹁ 結 果 は 、 この子が 出 ました ﹂ その 声 と共に 、 奥か ら建造 さ れ た子が 出 てく る。 ﹁古 鷹 と 言 い ま す 。重 巡 洋 艦 の い い と こ ろ、 た く さ ん 知 っ て も ら え る と 嬉 しいです ﹂ ﹁よろ しく 、俺 がここの 提 督だ ﹂ ﹁よろ しくお 願 いします 。提 督 ﹂ ﹁提 督 、古 鷹 さ ん の カ ー ド と 装 備 の 2 0.3 c m 連 装 砲 と 7.7 m m 機 銃 の カード です ﹂ ﹁ どう も。古鷹、 今日 は も う 遅 いか ら休み なさい 。 こ れ、 俺 が 使 って る 地 図 だ が こ こ か ら 重 巡 の 寮 を 見 つ け て 休 め。部 屋 は ど こ 使 っ て も 良 い ﹂ ﹁ はい 。分 か り ました ﹂ そう 言 って 古鷹 は 工廠を出 て 行 った 。 ﹁ あっ 。 そうだ 明石﹂ ﹁ 何でし ょ う ?﹂ ﹁執務 用に机がほしい ん だけど ﹂ 提 督は申し 訳 なさそうに 言 う 。 ﹁ え ー。買 いに 行 った ん じ ゃ ない ん ですか ?﹂ ﹁ そ れ が . . . ﹂ 提 督は 、訳を話 す 。 ﹁ そ ん なことが . . . ﹂
﹁ そのときは 、 本当に吹 雪 には 悪 いこと を したと 思 ってい る﹂ そう や って 少 し 頭を下 げた 。 ﹁ ま ぁ 。 そ ん な に 反 省 し て い た ら 次 は し な い で し ょ う ね 。 で 、 そ ん な ことがあって帰ってきたか ら 机は 見 ていないと . . . ﹂ ﹁ そうです ﹂ 明石 は 少 し 悩む と 、 何 を思 いついたか 。 ﹁ いいです よ。 作 り ます ﹂ ﹁ 本当か !﹂ ﹁ ええ 、 その 代わり 条 件 が ﹂ ﹁ 条 件 ?﹂ ﹁ は い 、工 廠 の 仕 事 の ほ か に 艦 娘 寮 の 本 棟 で お 店 を や ら し て く だ さ い !﹂ ﹁ まあ 、 そのく ら いな ら いいぞ ﹂ ﹁ じ ゃ あおまかせ を !!明日 には 完成 させます ﹂ そう 言 って 明石 は 工廠 の奥に 消 えていった 。 提 督 も 欠伸 を しなが ら工廠を あとにした 。
第八
話﹁出撃開始
と
通達﹂
朝早 く 、 提 督が 執務室 で ダンボール か ら書類やらを出 してい る と 誰 かが ノック す る音 が 、 ﹁ は ー い ﹂ ﹁明石 です ﹂ ﹁ どうぞ ー﹂ ﹁ 失礼します 。 机ができたので 、 お 持 ちしました ﹂ ﹁ そうか 。部 屋に入 れる のは手 伝 う よ﹂ ﹁ お 願 いします ﹂ 焦げ 茶色 に塗 ら せた机が 執務室 に 運 び 込 ま れ た 。 ﹁ あと 椅 子ですね ﹂ ﹁ すま ん な ﹂ ﹁ いいえ 。 こう 言 うの好きな ん でいいです よ﹂ こ ん ど は 机 と 同 様 に 焦 げ 茶 色 で 更 に ク ッ シ ョ ン ま で 付 け ら れ た 椅 子が 運 ば れ た 。 ﹁ あ り がとう ﹂ ﹁ いいえ 。 また何かあった ら言 ってください ﹂ そう 言 って 明石 は 部 屋 を出 て 行 った 。 提 督は 明石 が 出 て 行 ったこと を確認 す る と 、 ﹁ さて 、やり ますか ー﹂ と 言 って 、 ダンボール内 の 書類を 机に 納め た り し 始め た 。 ーーーーーーーーー ーーーーーーー ーーーー 日 が 昇 って 人々 が 動 き 始め たとき 、執務室 に来 る艦娘 が 一人 いた 。 コンコン ﹁ はい ?﹂ ﹁ 吹 雪 です ﹂ ﹁ どうぞ ﹂ ﹁ 失礼します 。執務 の手 伝 い を﹂﹁ あ り が た い が 机 が 一 つ し か 無 い ん だ 。今 度 頼 ん で く る か ら 今 日 は い いぞ ﹂ 提 督 は 今 日 の 分 な の だ ろ う 。 数 枚 の 報 告 書 に 記 入 を し な が ら 答 え る。 ﹁ そうですか ﹂ ﹁ あっそうだ 。建造 だけ 頼ん できてく れ ないか ?﹂ ﹁ いいです よ。資 材の数は ?﹂ ﹁建造を二回 で 、 資 材数は 、 一回 が 燃料250、 弾 薬30、 銅 材 200、 ボーキサイト30。も う 一回 が 各資 材 30 で 頼む﹂ そ う 言 う と 机 か ら 建 造 の 書 類 を 取 り 出 し 。資 材 の 欄 に 数 を 記 入 し て吹 雪 に 差 し 出 す 。 ﹁分 か り ました 。 では 行 ってきます ﹂ ﹁ あ あ 。 あ と 、 帰 り に 睦 月 と 白 雪 を 連 れ て 来 て く れ。今 日 出 撃 す る か ら﹂ ﹁ はい ﹂ そう 言 うと 、 吹 雪 は 建造 の 書類を提 督か ら受 け 取り執務室を あとに した 。 ﹁ さて 、俺 は 古鷹を 呼 ん で来なくては ﹂ 提 督は 、重巡 の 寮 へ 向 かった 。 ー重巡寮ー 提 督 が 重 巡 の 寮 に 入 る と 古 鷹 は 入 り 口 す ぐ の 談 話 ス ペ ー ス で の ん び り していた 。 ﹁ あっ 。 おは よ うございます 。提 督 ﹂ ﹁ おは よ う 古鷹。部 屋はどうだ ?﹂ ﹁ 居 心 地 良 いです よ。 あと 、 地 図 あ り がとうございました ﹂ 古鷹 はそう 言 って 提 督に地 図を返 す 。 ﹁ そうか 、 そ れ な ら良 かった 。 そうだ 、 今日出撃 して もら いたいのだが いいか ?﹂ ﹁ いいです よ﹂ ﹁ な ら、執務室 に 一緒 に来てく れ。他 の子に も 紹 介 す る﹂ ﹁ はい ﹂
二人 は 執務室 に 向 かった 。 ー執務室ー 提 督 と 古 鷹 が 執 務 室 に 来 て 1 0 分 後。 吹 雪 が 睦 月 た ち を 連 れ て き た 。 コンコン ﹁ は ー い ﹂ ﹁ 吹 雪 です 。二人を連れ て来ました よ﹂ ﹁ どうぞ ﹂ ﹁ ﹁ ﹁ 失礼します ﹂ ﹂ ﹂ ﹁ い ら っし ゃ い 。 紹 介 し よ う 、新 しく入った 重巡 の 古鷹 だ ﹂ ﹁よろ しくお 願 いします ﹂ ﹁ ﹁ ﹁よろ しくお 願 いします ﹂ ﹂ ﹂ ﹁ で 、 こ れ か ら今回 の 出撃 の 説明を す る﹂ 四人 は机の前に並 ん だ 。 ﹁今回 の 出撃 は 鎮守府 正 面 海 域。 前 回 は ﹃艦﹄ でないほうの 駆逐 と 軽巡 がいたのだが大 淀 の偵 察 機に よる と 、﹃艦﹄ の 駆逐 と 軽巡 になっていた ら しい ﹂ ﹁ そうな ん ですか 。司令官、編成 の 内容 は ?﹂ ﹁編成 は 、 旗艦 に ﹁ 吹 雪﹂ 、 僚艦 に ﹁古鷹﹂ ﹁ 睦 月﹂ ﹁ 白 雪﹂ だ 。古鷹 は 吹 雪 の サポートを してく れ﹂ ﹁ はい ﹂ ﹁艦 は も う 曳航 して もら って桟橋に 移動 してあ る。 そ れ では 、 出撃 !﹂ ﹁ ﹁ ﹁ ﹁ はい !﹂﹂ ﹂ ﹂ 四人 は 執務室を出 て 行 った 。提 督は 窓 か ら 桟橋 を見 て 。 ﹁ さて 、出撃 したの を確認 した ら一 機だけ 向 か わ すか ﹂ ﹁〟一 機だけ 向 か わ す 〟 とは何ですか ?﹂ ﹁ う わ っ !大 淀 いつか ら聞 いていた ?!﹂ ﹁四 人 と 入 れ 違 い で 入 っ て 来 て か ら い ま し た け ど ?そ れ よ り 一 機 だ けって何ですか ?﹂ 大 淀 はそう 言 って 提 督に 迫 った 。 ﹁ うっ 。分 かった 分 かった 。話 すか ら少 し 離れ てく れ﹂
そ う し て 提 督 は 話 し た 。転 移 者 と い う 事 と そ の 特 典 み た い な の で ﹃赤城﹄ の 艤装 が 纏 え る こと を。 ﹁ そうな ん ですか ﹂ ﹁ そ う だ 。 あ と こ れ は こ こ で は 大 淀 以 外 に 吹 雪 に し か 言 っ て 無 い 、他 の や つには 言わ ないでく れ﹂ ﹁分 か り ました 。 あっ 、 あとこ れ﹂ ﹁ん ?﹂ 大 淀 は 一枚 の 紙を 渡した 。 ﹁今朝 大本 営 か ら 届いた や つです ﹂ ﹁豊 後 水 道 を 抜 け て 日 向 灘 辺 り に 敵 の 潜 水 艦 か 。ん ?こ れ ど こ か で . . . ﹂ 紙 には 、﹃豊後 水 道を抜 けて 日向 灘 辺り に敵の潜水 艦 の 反応を 発 見﹄ と 書 か れ ていた 。提 督は 書 か れ た 内容を見 てあ る こと を思 い 出 す 。 ﹁ っ !。 そこの潜水 艦部隊を早 急に 倒 せ !万 が 一を考 えて ﹁ 大 和﹂ ﹁矢 矧﹂ ﹁雪風﹂ ﹁磯風﹂ ﹁ 浜 風﹂ ﹁霞﹂ ﹁朝霜﹂ ﹁初霜﹂ は 使 ってはいけない !﹂ ﹁ えっ 。 そ れ って も しかして ?﹂ ﹁ ああ 、 おそ ら くそいつ らを使 った ら、 ﹁雪風﹂ と ﹁初霜﹂ は 助 か る か も し れ な い が 他 は 轟 沈 の 可 能 性 も あ る。 そ れ に 敵 の 大 艦 隊 か 4 0 0 機 ほ ど の 航 空 機 の 攻 撃 に 遭 う こ と に な る か も し れ な い 。 だ か ら そ れ を 考 え た 部 隊 を 編 成 を し て 立 ち 向 か う 必 要 が あ る。 そ う 大 本 営 に 送 ってく れ﹂ ﹁ は 、 はい !﹂ 大 淀 は 駆 け 足 で 部 屋 を出 て 行 った 。 提 督は 窓 の 外を見 て 、 ゲ ・ ー ・ ム ・ ﹁ そ う だ 。 い く ら こ こ が 艦 こ れ の 中 の 世 界 で あ っ て も、 の よ う には 行 かないことがあ る か も し れ ない ん だ よ な ﹂ 提 督は 、 水平 線 に 見 え る四隻 の 艦を見 て 少 し 震 えた 。
第九
話﹁任務完了
と
ドロップ﹂
零 戦 52型 が 四隻 の 艦隊を 捉え る。 ﹃ 吹 雪 たちの 艦隊を 発 見 しました ﹄ ﹁ ここは . . . ﹂ ﹁ おそ ら く敵単 艦 での偵 察艦を撃墜 した先ですね ﹂ ﹁ という 事 はま も なく . . . ﹂ ﹁ 正 面 海 域 の敵主 力艦隊 との 交 戦ですね ﹂ そ う い う 提 督 と 大 淀 が い る の は 鎮 守 府 本 庁 舎 に あ る 艦 隊 司 令 部。 二人 は 提 督の 艦載 機が 送る 映 像を見 なが ら そう 話 した 。 ﹁ 敵 艦隊 の 艦 種と 編成 は ?﹂ ﹁軽巡ホ級 と 駆逐ロ級二隻 の み です ﹂ ﹁ そうか ﹂ 二人 は映 像を見 なが ら交 戦のとき を待 った 。 ー鎮守府 正 面 海 域ー 吹 雪 た ち の 艦 隊 は 先 ほ ど 駆 逐 イ 級 と の 交 戦 を 難 な く こ な し 奥 へ 進 ん でいた 。 ﹁んー。 居ませ ん ね ﹂ 吹 雪 は 艦 橋 か ら 水 平 線 へ 目 を 凝 ら す 。 い つ ど こ か ら 現 れ る か 分 か ら ない 深 海 棲艦 に 艦 橋 内 は 少 し 緊 張に 包 ま れ ていた 。 そのとき 、 ﹃ 正 面 に敵 艦隊を 発 見 !軽巡1、駆逐2 !﹄ ﹁ 全 艦 に 通達 !旗艦 先 頭、 単縦 陣 で敵と 交 戦す !全 艦最 大戦 速 !﹂ 観 測 妖精 と吹 雪 の 指 示で 一気 に 緊 張 感 が 高 ま る。四隻 は 徐々 に ﹁ 吹 雪﹂ ﹁古鷹﹂ ﹁ 睦 月﹂ ﹁ 白 雪﹂ の 順 に縦に並び敵に 向 かう 。 ﹁反航 戦で敵と 交 戦します !砲 撃 戦 よー い !﹂ 吹 雪 の 声 と 共 に 全 艦 の 艦 砲 が 左 舷 側 で 敵 艦 を 捉 え る。対 す る 敵 も 単縦 陣 で 艦 砲はこち らを向 いてい る。 ﹁ て ー !﹂ ドーン !ドーン ! そ れ ぞ れ の 艦 砲が弾 を 放ち 、 目標目掛 けて 飛 び 交 う 。 この 交 戦で敵 の 駆逐ロ級一隻を撃沈、 軽巡ホ級を小 破 、 も う 一隻 の 駆逐ロ級を 大破に 追 い 込ん だ 。 こち ら は 、古鷹 と睦 月 が 微減 で 済ん だ 。 ﹁ こ れより雷撃 戦に 移り ます !雷撃 戦 よー い !﹂ 両 艦隊 が 右回頭 し 、魚雷 発 射管を向 け る。 ﹁ て ー !﹂ 魚 雷 が 放 た れ 海 に 微 か な 泡 が 見 え る。 敵 の ホ 級 も 負 け じ と 魚 雷 を 放つがこち ら の 魚雷 と当たった り してあま り 数が来なかった 。 ドッバシャーン !! 魚 雷 が 命 中 し 水 柱 と 轟 音 を 響 か せ る。間 か ら は ホ 級 と ロ 級 が 沈 む のが 見 えた 。 ﹃ 敵 全 滅 を 確 認 !こ ち ら は 睦 月 が 魚 雷 を 受 け て 中 破 !白 雪 に 曳 航 さ れ ています ﹄ ﹁分 か り ました 。 全 艦 に 伝達、 こ れより鎮守府 へ帰 投 す !﹂ 吹 雪 たちは 燃 えて 沈む 敵 艦を 横に 見 据えて 鎮守府を目指 した 。 一方、艦隊司令部 では攻略 成功 に 安 堵の 声 が 、 ﹁よ っし ゃー !何 事も 無くて よ かった ﹂ ﹁ そうですね 提 督 ﹂ ﹁ ああ 、 そ ろ そ ろ艦載 機 を 戻す 。 あと 、 あいつ らを迎 えにいこう ﹂ ﹁ そうですね ﹂ そ う 言 っ て 二 人 は 桟 橋 に 向 か う た め 部 屋 を 出 て 行 っ た 。提 督 の 艦 載 機が 四隻 のほかに も う 一隻、 吹 雪 に よ く似た 船 体の 艦 が 漂 ってい る の を見 ずに 。 ﹁ん ?何でし ょ うかあ れ ?﹂ 同 刻 、 吹 雪 はその 艦を 発 見 していた 。 ﹃ 側 面 に 〟サザナミ〟 と 書 か れ ています ﹄ ﹁ と り あえず 接近 して中 を見 て み まし ょ う ﹂ 吹 雪 たちは 艦を寄 せて 〟サザナミ〟 と 書 か れ た 艦 の中に入 り、 辺り を探 索した 。 ﹁んー。誰も 居ませ ん ね 。 あとは 艦長室 ぐ ら いでし ょ う ﹂ 吹 雪 たちは 、艦長室 に 向 かった 。 ﹁ と り あえず 、 中に入 り まし ょ う ﹂
四人 は恐 る 恐 る 中に入 り、 人 が居ないか 探 した 。 が 、 結局 見 つか ら ず 部 屋の 真ん 中に 集 ま り首を かしげた 。 ﹁ 戦 闘 の あ と で 交 戦 場 所 付 近 に あ っ た 帝 国 海 軍 の 艦 な の だ か ら ド ロ ッ プ した も のかと 思 ったのですが . . . ﹂ ﹁妖精も艦娘 の 姿も見 つか ら ないのね ﹂ ﹁ で も、ドロップ艦 な ら艦娘 は居 る はずです よ﹂ ﹁も う 一回探 しまし ょ うか ﹂ 吹 雪、 睦 月、 白 雪、古鷹 がそう 言 って 考 えてい る と 、 ﹁ 本当に 端 か ら端 まで 探 しましたか ∼ ?ふ む ふ む﹂ ﹁探 しました よ って !う わ っ !﹂ ﹁〟 う わ っ 〟 って 酷 いですね ∼ 吹 雪 ち ゃん ?﹂ ﹁ い き な り 現 れ て 何 言 っ て る ん で す か 漣 ち ゃ ん !あ と 、勝 手 に ス カ ー ト の中 を見 ないで !!﹂ ﹁許可を取れ ばいいの ?﹂ ﹁ そう 言 う 事 じ ゃ あ り ませ ん !﹂ ﹁ ﹁ ﹁ あっ居た ﹂ ﹂ ﹂ 漣は 突 然 現れ た 。 吹 雪 は 顔を真 っ 赤 にして 、 ﹁ と 、 と り あ え ず !こ れ か ら 漣 ち ゃ ん を 私 が 曳 航 し て 鎮 守 府 ま で 行 き ます !﹂ ﹁りょー かい ﹂ そこか ら は 早 かった 。各艦 に戻 り、 吹 雪 は漣の 曳航 の 準備を す る。 ﹁古鷹 さ ん !先 頭 お 願 いします !﹂ ﹁了解。 全 艦 前 進原速 !﹂ ﹁ 漣 ﹂ を加 えた 五隻 は ﹁古鷹﹂ を 先 頭 に ﹁ 吹 雪﹂ ﹁ 漣 ﹂﹁ 白 雪﹂ ﹁ 睦 月﹂ の 順 に並び 再 び 鎮守府を目指 した 。 ーーーーーーーーーー ーーーーーーーー ーーーー 時 間 はお昼前 、 桟橋には 提 督と大 淀 が居た 。 水平 線 か ら こち ら に 向 かってく る今朝出 て 行 った 艦隊を見 て 。 ﹁ お ー 来た来た ﹂
﹁提 督 、艦 が 一隻増 えてます 。 どう やらドロップ艦 が 出 た よ うです ﹂ ﹁ドロップ艦 ?﹂ 艦 ・ ﹁ はい 、 出撃 した先で敵 艦隊 と 交 戦のあと 、 時 々近 くに 帝国 海 軍 の が 漂 っ て い る こ と が あ る ん で す よ。 発 見 し た 艦 隊 が 所 属 す る 鎮 守 府 に 艦 ・ そ の が 居 な い な ら 艦 内 に 艦 娘 が 居 ま す 。 居 る な ら 艦 娘 は 居 ら ず 艦 の み で す 。 こ れ は 建 造 に も 言 え る こ と で す 。 簡 単 に 言 え ば 一 つ の 鎮 守府 に 艦娘 は 各 種 一人 という 事 です ﹂ ﹁ な る ほど ﹂ 大 淀 が 提 督にそ ん なこと を話 してい る と 、 艦隊 は も う桟橋に着けて いた 。 ﹁司令官 !﹂ ﹁ おお 、 お帰 り。 結 果 は ?﹂ ﹁ は い !最 初 に 駆 逐 イ 級 一 隻 と 交 戦 、 こ ち ら は 損 害 無 く 撃 墜。 次 に 軽 巡ホ級一隻 と 駆逐ロ級二隻 と 交 戦 、 こち ら は 古鷹 が 微減 で睦 月 が中破 しましたが 撃墜。 帰 投 の 際 漣 を 発 見 しました ﹂ ﹁綾波型駆逐艦 ﹁ 漣 ﹂ です 、 ご主さま 。 こう 書 いてさざな み と 読み ます ﹂ そう 言 って空中で 文 字 を書 きなが ら 漣は 自己 紹 介 した 。 ﹁よろ しく 。俺 はここの 提 督だ ﹂ ﹁よろ しくね 。 あとこ れカード﹂ 漣は 自分 のと武器の カードを提 督に渡した 。 ﹁ あ り がとう 。 さて 、 損傷艦 は 順 に入渠と 補 給 。 吹 雪 は 、 工廠 に 寄 って 建造 の結 果を聞 いて 執務室 に来てく れ﹂ ﹁ ﹁ ﹁ ﹁ ﹁ はい ﹂ ﹂ ﹂ ﹂ ﹂ 返事 と共に 各自 散って 行 った 。 ー執務室ー 提 督が 書類 の整 理を してい る と ノック の 音 が 鳴る。 ﹁ は ー い ﹂ ﹁ 吹 雪 です ﹂ ﹁ どうぞ ー﹂ ﹁ 失礼します 。今日 の 建造 の結 果、 この 方 が 出 てきました 。 どうぞ ﹂ ﹁ん ?﹂
吹 雪 が扉か ら少 しず れる と扉の 向 こうか ら一人 の女性が 現れ た 。 ﹁ あ の . . . .軽 巡 洋 艦、 神 通 で す 。 ど う か 、よ ろ し く お 願 い し ま す . . . . . ﹂ ﹁ ああ 、よろ しく 。俺 がここの 提 督だ ﹂ ﹁ はい 、よろ しくお 願 いします ﹂ 少 し 戸 惑 い な が ら も 挨 拶 す る 神 通 に や さ し く 答 え る 提 督 。 そ の あ と 提 督は吹 雪 に 視線を移 し 、 ﹁も う 一方 はどうなった ?﹂ ﹁ はい 、も う 一方 は 私 の 艤装 が 出 てきました ﹂ ﹁ そ う か 、 と り あ え ず 鎮 守 府 の 端 に 泊 め て お い て く れ。 ど う す る か は あとで 考 え る﹂ ﹁分 か り ました 。 あと カード です ﹂ 提 督は吹 雪 か らカードを受 け 取る と 、 ﹁ あ り がとう 。 あと神 通を 案 内 して や ってく れ﹂ ﹁ はい 。行 きまし ょ う神 通 さ ん﹂ ﹁ はい ﹂ 二人 が 出 て 行 くのと入 れ違 いに大 淀 が や ってきて 、 ﹁提 督 。今朝 大本 営 に 送 った 件 なのですが . . . ﹂ ﹁ん ?何か 返 ってきたか ?﹂ ﹁ はい 、 大本 営 というか木村 総 帥 殿 か ら なのですが ﹃ どうしてその よ う な 考 えにな る か 聞 きたいので 直接明日 伺うことにす る﹄ だそうです ﹂ ﹁ えっ ﹂ その 言葉 に 提 督の 背 中に 嫌 な汗が流 れる。 ﹁ あっで も下 のほうに ﹃ けして 怒 ってはお らん、 興 味があ る だけだ ﹄ と 書 いてあ り ます ﹂ ﹁ な ん だ ﹂ が 、 そのあと 続 けた大 淀 の 言葉 に 安 堵の 声をもら した 。 ﹁総 帥は 明日 の 0900 に 船 でこち ら に来 る そうです ﹂ ﹁分 か っ た 。明 日 は 、古 鷹 を 旗 艦 に 吹 雪 以 外 で 艦 隊 を 組 ん で 鎮 守 府 正 面 海 域 に 出 て く れ 総 帥 の 乗 っ た 船 を 鎮 守 府 ま で 護 衛 し て き て も ら う よ う に 。 吹 雪 は 今 日 と 同 じ く ら い の と き に 執 務 室 に 来 る よ う に 伝 え
てきてく れ﹂ ﹁分 か り ました ﹂ 大 淀 は 執務室を出 て 行 った 。提 督はそ れを確認 す る と 、 ﹁明 石 に 頼 ん で 応 接 用 の 家 具 を 作 っ て も ら わ な け れ ば な 。少 し 手 伝 う か ﹂ そう 言 うと 提 督は 工廠 に 向 かった 。 その 応接 用の 家 具 を 作 り、運ん でい る二人 が居たとか 。