教育委員会第3回臨時会議 会議録
1 日 時 平成28年4月6日(水) 開会 13時30分 閉会 14時25分 2 会 場 金沢市庁舎 7階 第1委員会室 3 出席者(7名) 教 育 長 野 口 弘 教 育 委 員 田 邊 俊 治 〃 早 川 芳 子 〃 岡 能 久 〃 小 山 信 〃 河 野 俊 寛 〃 大 島 淳 光 事務局 教育次長(兼)学校教育部長 浦 世史宏 担当部長(兼)教育総務課長 山 田 啓 之 教育総務課課長補佐 中 西 賢 治 担当部長(兼)学校職員課長 川 口 勝 学校職員課担当課長・管理主事(兼)課長補佐 吉 田 圭 史 担当部長(兼)学校指導課長 西 川 茂 治 学校指導課担当課長(兼)課長補佐 村 田 昌 人 学校指導課主席指導主事 村 上 賢 正 学校指導課生徒指導支援室長 中 島 照 雄 市立工業高校長 小 酒 正 明 市立工業高校副校長 田 中 誠 一 市立工業高校事務局長 堂 岸 豊 生涯学習部長 川 原 陽 一 生涯学習課長 小 寺 洋 右 市民交流施設整備室長 村 田 英 彦 (兼)生涯学習課課長補佐 家庭教育振興室長 田 村 創 中央公民館長 升 嘉 隆 キゴ山ふれあい研修センター所長 直 江 義 弘 図書館総務課長 仙 石 正 美 (兼)玉川図書館長 (兼)近世史料館長 (兼)城北分館長 泉野図書館長 茶 谷 信 一 (兼)平和町児童図書館長 泉野図書館副館長 中 坂 暢 江 玉川こども図書館長 明 星 敏 浩 玉川こども図書館副館長 池 田 光 穂金沢海みらい図書館長 藤 木 由 里 教育プラザ総括施設長 桶 田 光 一 (兼)地域教育センター所長 研修相談センター所長 熊 谷 有紀子 4 案 件 臨時議案第3号 金沢市立小学校及び中学校通学区域審議会への諮問について (教育総務課) 臨時議案第4号 組み体操の方針について (学校指導課) 臨時報告第1号 銀河の里キゴ山名誉館長及びキゴ山宇宙塾塾長の就任について (生涯学習課) 5 議事の経過等 以下のとおり 野口教育長の開議あいさつに続いて、新たに教育委員に就任した大島委員よりあいさつがあり、 議事録署名委員として田邊委員を指名した。その後、事務局から自己紹介があり、教育長就任に 当たり、野口教育長からあいさつがあった。教育長職務代理者として田邊委員を指名し、本日の 議題について野口教育長が非公開にすべきものはないと発議し、全会一致で全て公開とすること を決定した。 審議に入り、臨時議案第3号、臨時議案第4号、臨時報告第1号について説明・質疑応答が行 われ、原案どおり承認した。その後、各委員から今年度に向けたあいさつがあり、閉会した。 [案件の説明及び諸報告について] 案件について、別添資料等に基づき事務局より説明・報告し、原案どおり承認された。 [主な質疑・応答の内容について] ○ 教育委員就任挨拶 (説明の概要)本年 4 月 1 日から新しく教育委員に就任された大島委員に、一言ごあいさつをお 願いしたい。 大島委員 私はこれまで PTA の活動を通して学校や保護者と関わりを持ってきまし た。金沢市 PTA 協議会長、石川県 PTA 連合会長を務め、今回、金沢市教育 委員として、PTA という立場でいろいろな意見が出せればと思っています。 どうぞご指導よろしくお願いいたします。 ○ 教育長就任挨拶 (説明の概要)教育長就任に当たり、私の方からあいさつをさせていただく。 野口教育長 3 月 23 日の議会において、市長から新教育長の任命に関する同意が出さ れ、そのことに対して議会から同意を頂き、4 月 1 日に市長から新教育長 に任命頂きました。これまで 4 年間、さまざまな施策・計画づくりを一生 懸命行うことができたと思っていますが、特に学校教育振興基本計画と、 教育行政大綱としてまとまったもう一つの柱である生涯学習振興基本計画 を策定できたことが、私にとって一番の思い出です。さらに学校教育振興 基本計画を具現化するに当たり、金沢型学校教育モデルも策定することが できましたし、本市中学生の力によって金沢子どもかがやき宣言を作るこ ともできました。 本当に有能な事務局の皆さんのお力添えと、それぞれの教育委員の方々 のご指導やご助言、ご理解などを頂戴しながら至ることができたととても
感謝しています。 また、平成 22 年 8 月に規模適正化の懇話会から、金沢市立小中学校の規 模の適正化に向けての提言がなされました。その提言に従い、野町小学校 を閉校して弥生小学校と統合し、泉小学校を開校しました。また、俵小学 校を閉校して田上小学校に統合、朝日小学校を閉校して不動寺小学校に統 合、そして先月は材木町小学校と味噌蔵町小学校を閉校して、昨日は兼六 小学校を開校しました。このように規模の適正化に向けて、着実に歩みを 進めてこられたのも、ひとえに皆さま方の協力の賜物と思っています。 それから、一定の実践を行ってきた 2 学期制、中学校学校選択制につい ても検証することができました。新たな 3 学期制となったことに加え、中 学校選択制につきましては中学校の通学区域の再編計画を基に中学校選択 制を廃止し、指定校変更制度を拡充することで、歩みはじめようとしてい ます。 これまでたくさんのことに取り組ませていただきましたが、議会で市長 がお話しされたとおり、一番大事なのは制度を作ることではなく、作り上 げたものを着実に実践し、それを基にきちんと結果を出すことだと思って います。さらに端的に言えば、学校教育振興基本計画の中には六つの「め ざすべき金沢の子ども像」が掲げられています。また、生涯学習振興基本 計画にも五つの学びの姿が明示されています。着実に子どもたちが育って いるかどうか、市民の方々の中で学ぶ姿がきちんと共有されて育っている かどうかをこれから大事にしていかなければならないと思っています。 3 年間という教育長の任期になりますが、まずは市長がおっしゃった教 育行政大綱の具現化が一番大きな課題だと考えており、そのためにも二つ の教育振興基本計画をしっかりと着実に進めていきたいと思っています。 もう少し具体的にお話をさせていただきますと、教育総務課におきまし ては学校の規模適正化を進めてきましたが、新たにさまざまな課題が見え てきています。そうした課題を踏まえながら、新しい学校の規模適正化計 画を策定し、そのことを着実に実践を進めていきます。また、まちなかに ある教育施設の再編整備を検討し、そのことも具体的に進めていきたいと 思います。 学校職員課におきましては、今年度からコミュニティスクール導入に向 け、モデル事業を行うことになっています。教育委員各位にもこれまで先 進都市に出向いていただき、研究を重ねてきましたが、そのことを踏まえ ながら一緒にモデル事業を進めていきたいと思っています。 学校指導課におきましては、金沢型学校教育モデルの着実な実践に尽き るのではないかと思います。 市立工業高等学校におきましては昨年度、工業教育金沢モデルとして、 特に入口戦略、中身戦略、出口戦略を詳細に作りましたが、そのことに意 を用いて実践していきたいと思います。 生涯学習部におきましては、生涯学習課に家庭教育振興室が新たに設置 されたので、まずは家庭教育の振興に力を入れなくてはならないと思って いますし、キゴ山におきましては 3 施設を統合し、新しくふれあい研修セ ンターができました。それを基に、10 年以上経過していますが、宇宙教育 の推進に向けて新しい宇宙教育の在り方を討議しながら、金沢の子どもた ちの育成を図りたいと思っています。 図書館総務課におきましては、知の交流拠点として図書館が担う役割は とても大きいと思っています。金沢ブックバンク事業を進めるほか、利用 者の課題解決やまちづくりに寄与する観点から、新しい金沢の図書館の在 り方について考え方を作り上げていきたいと思っています。 教育プラザにおきましては、今着手している特別支援教育サポートセン ターの基本構想策定を取り急ぎながら、次のステップに向かって歩みを進 めていきたいと思います。 学校指導課におきましては、学力向上は最も重要な課題だと思っていま
す。 これから進めていく内容についていろいろお話ししましたが、これまで も取り組みを進めていく中で課題も生じてきました。課題を乗り越えなが ら事務局と力を合わせて、着実に取り組みを進めていきたいと思っていま す。教育委員各位においては、これまで以上にご指導やご助言、ご協力等 を賜りたいと存じます。 ○ 教育長職務代理者の指名について(報告) (説明の概要)「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」第 13 条第 2 項で「教育長に事故が あるとき、又は教育長が欠けたときは、あらかじめその指名する委員がその職務を行う」と規定 されている。この規定に基づき、4 月 1 日付で田邊委員を職務代理者に指名したことを報告させ ていただく。田邊委員におかれては、あらためてよろしくお願いしたい。 (特になし) ○ 臨時議案第 3 号 金沢市立小学校及び中学校通学区域審議会への諮問について(教育総務課) (説明の概要)議案書 2~3 ページ。新たな学校規模適正化に向けた方針の策定についてである。 1 は「学校規模検討の背景と経緯」である。まず、近年の小学校の統合状況としては、平成 22 年 8 月に金沢市立小中学校の規模の適正化に関する懇話会から、金沢市立の小中学校はいずれもお おむね 12~24 学級を基本に検討を進めることが適当であるとし、12 学級未満である九つの小学 校について統合を基本に検討すべきとの提言を受けた。これに基づき、地域や保護者との協議を 行ってきた結果、本年 4 月の材木町小学校と味噌蔵町小学校の統合まで、資料に記載のとおり、 五つの小学校で統合がなされた。 中学校の通学区域については、校区重複型通学区域や通学区域弾力化策の見直しに向け、平成 25 年度から検討を行ってきた。その結果、平成 27 年 3 月に金沢市中学校通学区域再編計画を作 成した。この計画では、一つの小学校から複数の中学校に分かれて進学する中学校の通学区域(校 区重複型通学区域)の解消に向け、通学区域の見直しだけでは対応が難しい校区においては、学 校規模適正化の観点から学校の新設や移転等を見据えながら中期的に対応することを示している。 それが、小将町中学校の中央地区への移設と通学区域の見直しなど、3 点である。 それから、文部科学省が昨年 1 月、公立小中学校の適正規模・適正配置等に関する手引きを示 した。その中で、国が考える学校規模の標準(12~18 学級)を下回る場合、市町村で考え得る対 応策を示している。学校規模の適正化については、クラス替えができるかどうかを判断基準とし、 それ以下の学校については速やかに統廃合の適否を検討する必要があるということ。学校の適正 配置については、小学校で 4km、中学校で 6km という従来の通学距離の基準に加え、スクールバ スなど交通手段が確保できる場合は、「おおむね 1 時間以内」を目安とする基準が新たに示された。 2 は「金沢市立小中学校の現状」である。小中学校の児童生徒を合わせたピークは昭和 58 年度 の 59,973 人で、児童生徒数はそれ以降、減少傾向にある。平成 27 年度は 35,421 人で、5 年前の 平成 22 年度と比較すると、約 1,000 人の減である。 学級数も近年の統合により適正化を進めてきているが、依然として適正規模(12~24 学級)で はない学校が小学校 20 校、中学校 7 校という状況である。これは中心部あるいは山間地の学校で は減少傾向であるのに対し、住宅地整備が進む郊外の学校では増加傾向にあることが起因してい る。 これらを鑑み、今後の児童生徒数の予測を踏まえ、学校の統合、大規模校の解消について検討 する必要があると考えている。また、学校規模の適正化に配慮し、作成した金沢市中学校通学区 域再編計画に示す中期的な対応が必要な中学校については今後、具体的な方向性を検討する必要 があると考え、今回新たな学校規模の適正化の方向性を検討することにした。このことについて
金沢市立小学校及び中学校通学区域審議会に諮問し、答申を受けたいと考えている。 (特になし) ○ 臨時議案第 4 号 組み体操の方針について(学校指導課) (説明の概要)組み体操は、体つくり運動や器械運動等の体育学習の発展として学校行事である 運動会で実施されており、集団で一つの目的に向かって技をつくり上げていく経験をさせること で、一人では経験できない充実感や達成感を味わわせることができる教育活動の一つである。一 方で、全国的に組み体操におけるけが等が発生しており、本市においても、平成 23~27 年度の 5 年間で、打撲 38 件、捻挫 25 件、骨折 13 件など合計 92 件のけがが発生しており、多くはピラミ ッドやタワーによるものであった。 以上のことから、組み体操の安全対策について、小学校長会との協議結果や、スポーツ庁事務 連絡(別紙資料)等を踏まえ、本市においてはピラミッドやタワーなどの高さのある技について は実施しないこととし、その他の技を実施する場合には、事前に管理職および関係職員で技の指 導方法等について共通理解を図ったり、けがの防止に向けた安全指導を徹底するなど、8 点につ いて留意する方針を取りまとめた。この方針をお認めいただければ、学校に通知し、各学校がこ の方針に基づき校内で協議するなど、運動会の内容等について検討することとなる。 野口教育長 田邊委員 西川学校指導課長 河野委員 西川学校指導課長 小山委員 西川学校指導課長 組み体操そのものを取りやめるわけではありませんが、高さのあるピラ ミッドやタワーについては行わないこと、そして組み体操等を行う場合に は八つの留意点を大事にしながら行うことを、校長会と一緒に協議しなが ら定めてきたという提案だったと思います。 5 年間に 92 件のけがが発生したということですが、小学校や中学校など 校種による違いはどんな状況でしょうか。 本市において運動会で組み体操を実施しているのは小学校のみで、中学 校では 1 校も実施していません。 事故のけがで訴訟に発展したことはありましたか。 骨折という大きなけがも 13 件ありましたが、学校で丁寧に対応していた ので、訴訟になった案件は 1 件もありません。 件数にして 92 件というのは相当数で、多くはピラミッドやタワーによる ものとありますが、それ以外に危険なことはあったのでしょうか。それか ら、この組み体操はよい、この組み体操は悪いという線引きをどこで示す のかは非常に繊細なところだと思います。 組み体操の技は、主に 2 人以上のペアやグループで行う技が多種あり、 けがが多い技はピラミッドやタワーですが、2 人組で行う補助倒立におい ても発生しています。ただ、これについては、子どもが演技と演技の間に 走って移動する際に、転んで擦りむいたというけがも含めて 92 件になって いるので、技のけがという割合で見ると、ピラミッドやタワーが多いです。 技の指定等については、委員会としてはピラミッドやタワー等の高さの あるものについては実施しないこととし、その他については留意点にある ように、1 点目の「技の決定にあたっては、体育科での学習の成果を生か すよう、児童の技能の実態を十分に考慮すること」、2 点目の「技とメンバ ーの構成にあたっては、児童の体格、体力を十分に考慮すること」として おり、各学校で体育の学習の習熟度具合や子どもたちの体格等を適切に判
小山委員 西川学校指導課長 早川委員 西川学校指導課長 岡委員 西川学校指導課長 断し、実施可能と判断した技について各学校が選択する流れになっていま す。 また、進める際の留意点や、それぞれの技の指導のポイント等について、 昨年同様、小教研体育部会の先生方と連携を図りながら、学校に示してい きたいと思います。 2 人 1 組の肩車はタワーと称するのですか。 肩車はタワーという位置付けではありません。 全国的にも報道でこの話題が随分取り上げられ、いろいろな意見が出て います。金沢市教育委員会の管轄の中で、保護者の方々に対してミーティ ングやアンケートなどで、どのように思っているのか、どういう希望があ るのかという調査は行われたのでしょうか。 具体的なアンケートや聞き取り等の調査はしていませんが、私も現場に いたときは、運動会で組み体操を実施した際に該当学年の保護者だけでな く、参観された他学年の保護者からも温かい拍手や賞賛の声をたくさん頂 いていたので、組み体操の実施については多くの方が好意的な意見をお持 ちだと認識しています。ただ、本市としては子どもたちの安全を第一に考 え、今回の方針をお示ししました。 私もピラミッドやタワーは危険だと感じますが、子どもたちの体力向上 に対して、安全のことばかりを考えて、他都市と比べて金沢市の子はひ弱 になることがないよう、他の体操を通して十分に進めていただきたいと思 います。 本市においても、各校が特色あるいろいろな取り組みを行ってきた結果、 体力は上昇傾向にあると思っています。明後日の校長会議でも、体力向上 に向けた取り組みについて、各校にお示しする予定です。特に小学校にお いては、体育の授業はもちろん、休み時間や放課後等の教育活動全体を通 して、子どもたちが運動好きになることを一番の目的に、継続的な体力向 上に取り組めるよう指導していきたいと思います。中学校においては、体 育科の授業に加え、部活動での指導を計画的に行うことも体力向上につな がると思いますので、併せて指導していきたいと思います。 ○ 臨時報告第 1 号 銀河の里キゴ山名誉館長及びキゴ山宇宙塾塾長の就任について(生涯学習課) (説明の概要)議案書 7 ページ。昨年 9 月末をもって退任された山崎直子氏の後任として、新た に銀河の里キゴ山名誉館長に就任いただいたのは大学共同利用機関法人自然科学研究機構国立天 文台副台長の渡部潤一氏である。同氏は 1983 年に東京大学理学部天文学科を卒業、1988 年より 国立天文台で研究生活に入り、天文情報センター長、広報室長等を経て、2012 年より現職に就か れている。委嘱内容は、本市の子どもたち、市民への宇宙や天体の魅力・知識等の普及啓発。キ ゴ山宇宙塾カリキュラム等の検討時の助言および国立天文台からの人材派遣。本年度新たに設置 する宇宙教育推進懇話会での宇宙教育の在り方の検討。本市と国立天文台との連携の検討などで ある。 また、3 月末でキゴ山宇宙塾塾長の委嘱期間が満了となり、退任された寺門邦次氏の後任とし て、新たに就任いただいたのは国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙教育推進室 特任担当役の清水幸夫氏である。同氏は 1976 年に東海大学工学部航空宇宙学科を卒業、1978 年 より東京大学附属宇宙航空研究所職員となられた。同研究所は 2003 年に JAXA に統合している。 そして、2014 年より現職に就かれている。委嘱内容は、キゴ山宇宙塾での講演、塾生の活動への アドバイス。キゴ山宇宙塾カリキュラム等の検討時の助言および JAXA からの人材派遣。宇宙教育
推進懇話会での宇宙教育の在り方の検討などである。 委嘱期間は平成 28 年 4 月 1 日から平成 29 年 3 月 31 日までの 1 年間で、更新可となっている。 野口教育長 私は両名とも存じていますが、大変有名で、力もある方です。渡部先生 は天文学に関する著名な学者であり、最近はかつて惑星だった冥王星を準 惑星に変えた「惑星の定義委員会」の委員長を務め、国際天文学会でも非 常に発言力のある方です。 清水先生は、皆さんが最もご存じのところでは、小惑星探査機「はやぶ さ」のイオンエンジンの開発に現在のプロジェクトマネジャーと一緒に携 わっていた方で、宇宙開発方面では非常に有名な方です。生涯学習課と一 緒に話をし、JAXA および前塾長の寺門先生ともいろいろと相談させていた だきながら決定しました。 ○ 各委員から今年度の意見、感想、抱負 (説明の概要)最後に各委員から、今年度に向けての抱負やご意見などをお願いしたい。 田邊委員 現在の子どもたちや学校、さらに広い意味での教育をめぐる大きな状況 において、気になる点が大きく二つあると思っています。 一つは、少子化が進行していることです。兼六小学校が先日誕生したの もそういう時代の流れの一つだと思っていますが、少子化が進行する中で 問われるような対応を見据えながら取り組む必要があります。同時に、少 子化は生産年齢人口の減少にもつながっていきます。 そうなると、子どもたちが育っていく上で、これまで以上に 1 人が 2 倍 も 3 倍も力を発揮するような備えを、学校教育の中で取り組む必要があり ます。そうでないと、現在の生活水準や社会状況を維持することが困難に なります。テクノロジーのサポートなどがあるかもしれませんが、そうい うことが予測される状況下で、グローバル化に直面していることも手伝っ て、子どもたちに社会を生き抜く力を付けることは大きな命題になってい ます。 そういう力を付ける上でアクティブな学びが大きなテーマになっていま す。金沢型学校教育モデルもそういう点を見据えて作られているので、そ の実質化、具体化に向けて、より一層取り組んでいく必要があります。こ れは、とても挑戦的な課題だと思いますので、当事者である学校・家庭の サポートを、行政として推進していく必要があります。 もう一つは、教員の世代交代が急速に進行する最中にあり、教員の力を 損なわない形でバトンタッチしなければならない点です。学校訪問を重ね ると、教員の世代構成に大きな変化が生じていると感じます。大量退職に よって、それを補充する意味で若い先生が採用される状況がしばらく続き ます。徐々に若返りを図ることは、好ましい一面もありますが、これまで 保たれてきた教員の指導力を継承するのはなかなか難しいところもありま す。それをどう円滑に行うかは行政として考慮すべき点だと思います。 人材養成は大学を含めた課題でもありますが、若い先生をどう優れた先 生に育てていくかは行政の課題の一つだと思っています。学校の中では育 てる体制が作られつつあるので、それをサポートしていく必要があると同 時に、教育プラザ等の研修の場もあるので、それらの機能をしっかりとサ ポートしていく必要があると思います。 一方、先生方や学校が抱えている難しい問題もたくさんあります。先生 方が忙しいという現状もあります。世代交代を進める中で、先生方や学校 が困難な部分は教育だけの問題で解決できるわけではありませんし、場合 によっては福祉や医療も関わる課題だと思うので、そのあたりを行政とし てしっかり連携して取り組めるように目を向けたいと思っています。 こうした今日直面している切実な課題を見据えながら、行政として取り
早川委員 岡委員 小山委員 組んでいく必要があると思っており、教育委員の一人として尽力したいと 思っています。 私は日頃の仕事として、日本人と多国籍の人々のはざまでコミュニケー ションがスムーズに行われるように通訳したり、さまざまな分野の学会で 通訳をしたり、いろいろな分野の論文や原稿を翻訳しています。 今年は三つのことを充実させたいと思っています。まず、難しいことな のですが、子どもたちのコミュニケーション能力の育成です。自然言語に よるコミュニケーションとコンピューターを通したコミュニケーションの 二つの大きな流れがあり、二つとも並行してうまくできるような子どもた ちに育ってほしいと常に思っています。グローバル化がすごい早さで進ん でいる今日、いろいろな場面でいろいろな言語で、自分の意見を相手にき ちんと分かってもらうことが必要です。また、相手の意見をきちんと聞い て咀嚼(そしゃく)して、自分の意見としてまとめてキャッチボールのよ うに返さなければなりません。 いろいろな方から「英語が上手になるためにはどうしたらいいか」と聞 かれますが、英語がうまくなることと議論できることは全く違います。日 本語をしっかり学び、日本語できちんとしたコミュニケーションや議論が できれば、言語が後から追いついてきたときに、この二つがうまく重なり、 自分の意見が述べられ、相手の意見もきちんと聞ける日本人になれると思 います。国語は大事です。 次に、英語教師の実力を上げることです。英検準 1 級合格率が 30%と本 当に低い到達度です。なかなか難しいと思うのですが、ぜひ先生方の実力 を上げてほしいと思います。英検にこだわらず TOEFL や TOEIC でもいいで すね。とにかく試験を受けて自分の実力を常に測るように努力することを 希望したいと思います。先生方が悩んでいらっしゃるのであれば、総合訪 問のときに直接、何が問題なのか、どこが子どもたちに分かってもらいに くいかという本音を聞く機会があってもいいと思います。 最後に、体力、集中力についてです。体力がなければ勉強のやる気も起 きません。総合訪問のときにも体力の低さが非常に気になっています。体 力が低いと学力も伸びないので、体育の授業の充実を図ってほしいと思い ます。全ての科目に言えますが、今は便利な IT 機器がたくさんあり、NHK の E テレにも「はりきり体育ノ介」のような体の動きを分解して解説する いい番組があります。電子黒板やコンピューターなど学校が持っている IT 機器をうまく使ってほしいと思います。ビデオで生徒の動きを記録してみ んなで見るのもいいですね。 私は、自分の職業である伝統産業の分野を通して、金沢の子どもたちが 伝統工芸・文化に対する造詣・知識を深める協力ができるよう、一生懸命 努めています。本市では教育の中でも結構、この分野に力を入れているの で安心していますが、学力・体力だけでなく、道徳を通して金沢らしさ、 本物へのこだわり、人に対する思いやりを持った子どもたちに育ててほし いという気持ちで、教育委員をさせていただいています。引き続き、そう いう面で精いっぱい協力したいと思いますので、よろしくお願いします。 私が医師という立場で教育委員を拝命したとき、学校保健の諸問題につ いて論じることが多いのではないかという予測の下に引き受けましたが、 この場で学校保健に関することを論じられる場は非常に少なかったです。 本来なら、私自身がそういう案件を挙げてもよかったのかもしれませんが、 私が教育委員を引き受けていていいのかと自問自答しているところです。 いずれにしても、教育現場は安全で安心な場でなければならないのに、 昨今のいろいろな事件等を見ると、通学路も含めて、果たして本当に安全 で安心な場所なのかと疑問に思う点が多々ありました。私も中央小学校の
河野委員 野口教育長 学校医を長く勤めていますが、外部からの侵入者に対するブロックはきち んと行っていますし、そういう意味で安全には配慮されていると思います が、これから統合などによって、慣れない通学路を通うお子さんが多くな ることも含めて、学校側としても子どもたちに指導していく必要があるの ではないかと思います。 さらに金沢は、良質な教育を受けられる現場であってほしいと思います。 何も力になれない教育委員で本当に申し訳ないと思いながら 4 年間経ち ました。今後とも、よろしくお願いいたします。 私は教育委員として 2 点考えていることがあります。一つは私の専門で ある特別支援教育の観点です。教育活動全てに特別支援教育が関わってき ますし、関わってこなければならないと思いますので、この場で議論され ることについて、特別支援教育の観点の有無ついても少し意見を言わせて いただこうと思っています。 特別支援教育で具体的なことを言うと、4 月 1 日から障害者差別解消法 が施行され、合理的な配慮の提供義務が生じました。今後どのようになっ ていくのか、かなりアンテナを高く上げて探りつつ、これまでも意見を言 わせていただきましたが、金沢の教育が全国に先駆けて取り組めるような ことがあればいいと思います。 もう一つは、教育委員は原則としてレイマンコントロールの仕組みです ので、レイマンとして議題に対する素朴な質問や意見を挙げていきたいと 思っています。議事録がホームページで公開されていますので、そういう 点からも素朴な質問も必要だと思います。今年はその 2 点を自分の抱負と して考えています。 ありがとうございました。少し視点が違うかもしれませんが、市長も飛 び込みで毎年、学校に入って現場の先生方と語らいの機会を持っており、 私もできるだけ時間を見つけて、毎年全ての学校に入れるように努力して います。各委員におかれては総合訪問だけでなく、時間があれば、フリー な立場で学校に入っていただき、ご示唆も頂戴できればうれしいと思いま す。また 7 人で力を合わせて、金沢市の子どもたちのために頑張っていき たいと思います。 以 上