特別報告
特集:健康教育・ヘルスプロモーションと COVID-19
COVID-19
パンデミック対策における
健康生成論の可能性
戸ヶ里泰典 *
1 COVID-19への対策は予防が主眼となっている.COVID-19 パンデミック環境下における問題と対策を,ス トレス,行動変容,スティグマの3 つの観点から疾病予防とは異なる立脚点である健康生成論の立場で整 理・解釈し健康生成論的な対策の必要性を明らかにすることを本稿の目的とした.COVID-19 に関連する ストレス対策に関しては,健康生成論の背景理論の一つがストレス理論であること,および健康生成論の 中核概念である sense of coherence(SOC)のストレス対処力としての機能に着眼した実証研究もあり,特に SOCが低い対象への対策を健康生成論的に推進する必要がある.マスク着用や咳エチケット,空間的距離 の確保に関する行動変容は,疾病の原因を探る対策というより,新たな社会生活への適応を求めた健康生 成論的な対応ととらえることができる.COVID-19 スティグマの問題は精神疾患患者に対するスティグマ対 策に学ぶ必要がある.つまり患者自身のセルフスティグマに対しては SOC が関与すること,パブリックス ティグマに対してはヘルスリテラシーが関与することが明らかになっており,プログラム評価が進んでい る.COVID-19 に対しても同様の健康生成論的な対策が期待される.以上から,今後の COVID-19 パンデミッ ク環境下における課題においては,健康生成論的アプローチは有効である可能性が高いと結論できる. 〔日健教誌,2021; 29(1): 102–108〕 キーワード: 健康生成論,ストレス,行動変容,スティグマ,ヘルスリテラシーI
緒
言
COVID-19
への対策の主眼は周知のように予防
である.マスク,手洗い,うがい,手指消毒,他
者との距離の確保は,まさに一次予防であり,検
査受検に加え,体温記録や他者との接触記録の作
成などは二次予防ということになる.こうした行
動変容の推進やシステムの利用促進の実践や評価
が健康教育学的にも重要視されている
1).
健 康 生 成 論(Salutogenesis)は,Aaron
An-tonovsky
が提唱した学問的立場である.具体的に
は「疾患の起源やリスクファクターとは逆の,健
康の起源および健康への資源に着眼し焦点化し
た学問的な志向性」であるといわれている
2).つ
まり,何が健康を創るのか,という問い
3)を掲げ
る立場と要約できる.これに対して疾患の起源
やリスクファクターを探求する立場は疾病生成
論(Pathogeneis)であり,近代医学が歩んできた
立場が相当する.Antonovsky は,疾病生成論と
健康生成論はどちらが重要か,という関係ではな
く,両者は車の両輪の関係であり,相互補完的に
発展していくことが重要であるとした
4).
両者では前提としている健康概念が異なっ
ている.疾病生成論における健康概念を「疾患
(disease)」vs「健康(health)」の二分法によるもの
であり,「疾患」でない状態を「健康」として扱う
ことが特徴である
4).医学では,疾病を除去した
り,疾病に罹らないようにしたりすることからも
容易に理解できる.他方,健康生成論における
*1 放送大学教養学部 連絡先:戸ヶ里泰典 住所:〒261–8586 千葉市美浜区若葉2–11 放送大学 E-mail: [email protected]健康概念は「健康破綻(dis-ease)」と「健康(health-ease)」を両極にもつ連続体であって,健康状態は
その連続体上のどこかに位置づく
4).したがって
疾病生成論的には疾患に罹患した状態であって
も,健康生成論的には連続体上でより健康の極に
近い状態は十分にありうる.以上の特徴から健康
生成論はオタワ憲章にはじまる WHO におけるヘ
ルスプロモーションの基礎理論として位置づいて
いる
5).
COVID-19
の病原体である SARS-CoV-2 のメタア
ナリシスにより推定された再生産数(reproductive
number)は2.87(95%CI: 2.39–3.44)と報告されてい
る
6).これは1918 年のインフルエンザパンデミッ
ク(スペイン風邪)の病原よりも感染力が強いと
される
7).こうした特徴を踏まえ各国では,学校
や職場の閉鎖,公開イベントの中止,移動制限,
外出制限などの,医薬品による介入とは異なる政
策的な介入が行われ,再生産数の低下に向けた調
整が行われている
8).
疾病予防は,疾病とリスクファクターに着眼す
る疾病生成論における営みである.したがって,
感染症対策,さらに,COVID-19 対策における一
次予防,二次予防もまた,疾病生成論的な立場で
の営みといえる.しかし,COVID-19 パンデミッ
クは,感染者だけでなく市民全員が対策の対象と
なり,個人レベルでは行動変容が求められ,社会
レベルでは先述のような非医療的な対策が講じら
れ,あらゆるレベルにおいて変化を強いている現
状にある.このような状況下で市民の健康あるい
は健康的な生活を目指すうえでは Antonovsky が
言うように疾病生成論的な立場だけでなく健康生
成論的な立場での学問的あるいは実践的な営みも
また必要であるのではないか.
そこで健康生成論に基づいた研究・実践活動に
資するべく,COVID-19 パンデミック環境下にお
ける問題と対策を,ストレス,行動変容,スティ
グマの3 つの観点から健康生成論の立場で整理・
解釈し,健康生成論的な対策の必要性を明らかに
することを本稿の目的とする.
II
COVID-19 パンデミックにおける
健康生成論の役割
1. COVID-19 とストレス
COVID-19
のパンデミックは人々にとってきわ
めてストレスフルである可能性が高いとされてい
る.人々は感染への不安に加えて,社会的な距
離を置くことや,日常生活の活動制限,経済的
影響,外国人への排斥,インフォデミック(info-demic)とも呼ばれる情報氾濫状況に対する対応な
どにストレスを感じている
9).こうした状況によ
るメンタルヘルスへの悪影響の報告も相次ぎ
10),
精神疾患罹患や自殺の予防対策の必要性が求めら
れている.
本項で議論するためには首尾一貫感覚(sense
of coherence: SOC)概念について取り上げる必要
がある.健康生成論はその中核概念にストレス対
処力とも呼ばれる SOC があり,ストレス理論を
背景として取り込んでいることも特徴である
4).
健康生成論に基づく仮説モデルである健康生成モ
デルによると,ストレッサーに直面した際に,汎
抵抗資源と呼ばれる,個々人の周囲に存在するス
トレス対処に利用可能な資源を動員することでス
トレス対処の成功をもたらす鍵となる要因(健康
要因)が SOC である.例えば,戦時下における
SOC
のストレス対処機能については様々検証され
ている
11)ほか,経験を糧とし SOC の形成や向上
につながるという報告も見られている
12).
COVID-19
パンデミックにおいても SOC は同様
の機能,すなわち,同じストレスフルな状況下に
おいても SOC が高いことにより良好な健康状態
を維持することができ,その経験を糧にして SOC
を強化することが想定できる.このことは心理学
的レジリエンスとしての SOC の機能を表してお
り,SOC が COVID-19 によるストレス影響を緩衝
することを仮定できるものである.実際に実証研
究において COVID-19 によるストレス影響につい
て SOC の緩衝効果を検証した報告
13)もあり,今
後のさらなる検討が望まれる.
ただし,SOC の強化・向上は認知の変化を伴
うものであり一朝一夕で成し遂げることは難し
い.ここで健康教育・ヘルスプロモーションの実
践において重要な観点は,SOC が低い対象に対す
る COVID-19 パンデミック下での支援の在り方の
考究になるだろう.SOC が低い場合,出来事に
遭遇した際に,その出来事をストレスフルなもの
として認識してしまう傾向が強い.また,コーピ
ングの過程で,対処資源が不足していたり,資源
があったとしても活用方法を十分に把握していな
かったり,対処の失敗につながりやすくなる.加
えて一連のコーピングの過程をネガティブに意味
付けする傾向が強くなる.こうしたストレスプロ
セスにおける各段階では例えば次のような支援活
動が健康生成論や健康生成モデルに基づいた支援
と呼べるだろう.すなわち,うまく情報収集がで
きない人に対して COVID-19 に関する信頼ができ
る情報を提供する,自宅に孤立した独居高齢者に
対してインターネットによるビデオ通話の方法を
教育し,そのうえでオンラインでの茶話会を開催
するといった活動は,資源の提供や資源探索の支
援,活用方法の教育,ポジティブな意味付けの支
援などである.
2. COVID-19 拡大防止への行動変容対策と健康
生成論
COVID-19
への予防対策は2020 年11 月下旬の段
階では非医薬品・非医療機器による実施がなさ
れている.東京都感染症情報センターが2020 年7
月に都民向けに提示した情報では,「手洗い」
「マ
スクの着用を含む咳エチケット」
「3 密(換気の悪
い密閉空間・多数が集まる密集場所・間近で会
話や発声をする密接場所)防止」が掲げられてい
る
14).「手洗い」については外出時に不特定多数
と接した際に付着した可能性がある SARS-CoV-2
ウィルスの除去や口腔や鼻腔への取り込みを直接
的に防止する予防的対策である.
しかし,後者の2 つは COVID-19 を予防すると
いう疾病生成論的な側面もあるが,むしろ健康生
成論的な側面からも十分に整理することが可能で
ある.N95 マスクなどの呼吸器感染防止のための
マスクではなく,市販されている家庭用マスクの
着用は呼吸器感染対策としては病原吸入による予
防よりも,むしろ感染拡大の防止の効果が大きい
ことはよく知られている.つまり「マスク着用」
や「咳エチケット」は自身が COVID-19 に罹患して
いる前提での対策となっている.また,「3 密防
止」についても同様で,その場にいる全員が,自
身がすでに COVID-19 患者である可能性を前提に
行動をするように求めていることに他ならない.
これは,無症状者が多く容易に陽性であることを
把握できない状況を鑑みた,やむを得ない予防対
策と理解することもできる.他方,住民全員は,
自身が感染源の可能性を意識しつつも,こうした
新たな生活様式に適応してパンデミック下でより
良い社会生活を送っていこう,というメッセージ
ともとらえることができる.つまり疾患の原因を
探り除去する対策というより,新たな社会生活へ
の適応を求めた一種の健康生成論的な対応ととら
えることができる.
以上を踏まえると,パンデミックにおける行動
変容対策はヘルスプロモーションの役割がきわ
めて大きいことがわかる
15).Van den Broucke は
人々の行動変容対策のためにはヘルスビリーフモ
デルに基づき,動機付け,社会規範の構築,適度
な感情,リスク行動の置き換え,ルーチンへの組
み込みやナッジの活用による行動の単純化を条件
に挙げ,これらに基づくキャンペーンの効用の可
能性に言及している
15).COVID-19 パンデミック
における拡大防止対策には,現在のところワクチ
ン接種や特効薬投与などいわゆる「魔法の弾丸」
を用いた対策を十分にとることができない.感染
拡大を抑止できる環境を探り,そこへの適応を推
進する健康生成論的対策が必要である.
3. 感染症スティグマとヘルスリテラシー・健康
生成論
古くからハンセン病患者,昨今では HIV 感染
症における差別・偏見の問題があったように,
人々の感染への恐怖と相まって,感染症とスティ
グマの関係は密接になっている
16).COVID-19 に
おいても同様で,全世界で患者,患者家族,医療
従事者に対するいやがらせなど,差別・偏見の被
害が生じていることが相次いで報告された
17).
「スティグマ」は,もとはギリシャ語で烙印の
意味であったが,社会学者のゴフマンにより差別
や偏見を伴う否定的な社会的アイデンティティと
して体系化された
16).大きく2 つ,特定の集団に
対する否定的な考え方であるパブリックスティグ
マと,特定集団の当事者である自身の自身に対す
る否定的な考え方であるセルフスティグマに大別
される.前者はステレオタイプ,恐怖や不安など
の心理的な反応や排除や回避といった行動が,後
者にはスティグマの認知や自尊感情の低下,行
動の自主規制などが含まれる
18).パブリックス
ティグマとセルフスティグマは密接な関係がある
とされ,強いパブリックスティグマを持つものが
差別偏見の対象者となった場合には強いセルフス
ティグマを抱えることも明らかになっている
19).
精神疾患患者においてもスティグマの問題は深
刻となっている.しかし昨今精神疾患患者のセル
フスティグマの低減においては先述した SOC が
大きく関与することがわかっており
20),健康生
成論的トークセラピーと呼ばれる健康生成論を基
礎としたコミュニティベースでの介入プログラ
ムの効果が期待されている.他方,パブリックス
ティグマについてはヘルスリテラシーによるその
低減が繰り返し指摘されている
21).さらにヘル
スリテラシーに介入しパブリックスティグマを低
減するプログラム評価研究も始まっている
22).
ヘルスリテラシーはヘルスプロモーションのア
ウトカムであると同時に,エンパワメントにおけ
る重要な資源として位置づく
23).健康生成論に
おいてもヘルスリテラシーは汎抵抗資源の一つと
して位置づく一方で,ヘルスリテラシーは,汎抵
抗資源である情報を動員し活用するという資源の
動員力としての面も持つ
24).したがって,少な
くともスティグマ低減へのアプローチにおいて健
康生成論はきわめて有効であり,COVID-19 のス
ティグマに関しても同様のことがいえるだろう.
感染症対策の例として,次のような HIV への
パブリックスティグマ対策がある.医療従事者
の HIV 陽性者に対するスティグマを低減するた
め,HIV に対する一定の知識や態度を身につけた
popular opinion leader
を養成し,施設内に配置し
た病院のほうが,そうでない病院よりもパブリッ
クスティグマを低減させることに成功した例
25,26)が参考になるだろう.地域において COVID-19 に
対する正しい知識だけでなく,スティグマも含む
包括的な見方や態度を身につけた,ヘルスリテラ
シーの高いアドボケーターを養成すること自体
が,スティグマ改善につながる可能性もある.こ
うしたエンパワメントの観点でのスティグマ対策
について今後の報告が期待される.
III 結
語
ストレス,行動変容,スティグマの3 つの観点
で COVID-19 の問題と対策について健康生成論の
立場で整理を行った.いずれも疾病生成論的な疾
病予防の発想のみでは対応できない問題について
Box 健康生成論的アプローチの特徴27) ● 健康を,健康か疾病かの二分法ではなくて,健康–健康破綻の連続体上で見ること ● 疾病の病因のみに着眼するのではなく一人の人間のストーリーに着眼するということ ● 疾患の原因を問うのではなく,健康–健康破綻の連続体で健康側に移動させる要因を問うこと ● ストレッサーは忌み嫌われ,なくすべき存在ではなく,遍く存在しているとみること.またストレッサーへの 対処によっては健康的なものとなりうるとみなすこと ● 魔法の弾丸のような解決法を探すのではなく,環境への積極的な適応を探ること ● 逸脱ケースに常に目を向けることによって得られるものが,疾病生成論的なアプローチよりも多いこと健康生成論は,解を与える可能性を十分に有して
いると結論付けることができた.なお,健康生
成論に基づく研究や実践のアプローチは「健康生
成論的アプローチ」と呼ばれ,Antonovsky により
6
の特徴として整理されている
27)(Box 参照).今
回は「予防」という疾病生成論的な課題と対策が
全面に打ち出されている中から健康生成論的な
対策を見出すために,あえてこの健康生成論的ア
プローチの枠組みではなく,汎抵抗資源および
SOC
の形成と機能に関する仮説モデルである健
康生成モデルの理論をもとにして解釈・整理をし
たものである.しかし,整理した結果はこの6 つ
の特徴のいずれかが必ず含まれていることがわか
る.つまり今後の COVID-19 への対策において,
健康生成論的アプローチは有効である可能性が高
いといえよう.
なお,今回の COVID-19 対策においては「情報」
については取り扱わなかった.これは大きく二つ
の理由がある.第一に COVID-19 情報とヘルスリ
テラシーについてはすでにきわめて多くの論考や
報告がなされているためである.ヘルスリテラ
シーと COVID-19 それ自体がタイトルとなる一つ
のレビュー論文ができるほど注目を集めている現
状にある.第二に,情報とヘルスリテラシーへの
対策は,エンパワメントを目指す明らかに健康生
成論的な立場の課題であり,本稿で焦点を当てた
予防と目される対策の範疇には入れ難かったため
である.
利益相反
利益相反に相当する事項はない.文
献
1) Gostin LO, Cohen IG, Koplan JP. Universal masking in the United States: the role of mandates, health education, and the CDC. JAMA. 2020; 324: 837–838.
2) Mittelmark MB, Bauer GF. The meanings of salutogen-esis. In: Mittelmark MB, Sagy S, Eriksson M, et al., eds. The Handbook of Salutogenesis. Cham: Springer; 2016. 7–13.
3) Kickbusch I. Tribute to Aaron Antonovsky— What creates health. . Health Promot Int. 1996; 11: 1996–1997. 4) Antonovsky A. Health, stress, and coping. San
Fran-cisco: Jossey-Bass; 1979.
5) Eriksson M, Lindström B. A salutogenic interpreta-tion of the Ottawa Charter. Health Promot Int. 2008; 23: 190–199.
6) Billah MA, Miah MM, Khan MN. Reproductive number of coronavirus: a systematic review and meta-analysis based on global level evidence. PLoS One. 2020; 15: e0242128.
7) Petersen E, Koopmans M, Go U, et al. Comparing SARS-CoV-2 with SARS-CoV and influenza pandemics. Lancet Infect Dis. 2020; 20: e238–e244.
8) Li Y, Campbell H, Kulkarni D, et al. The temporal as-sociation of introducing and lifting non-pharmaceutical interventions with the time-varying reproduction num-ber (R) of SARS-CoV-2: a modelling study across 131 countries. Lancet Infect Dis. 2020. doi: 10.1016/S1473-3099(20)30785-4 (online first)
9) Taylor S, Landry CA, Paluszek MM, et al. Development and initial validation of the COVID Stress Scales. J Anxi-ety Disord. 2020; 72: 102232.
10) Xiong J, Lipsitz O, Nasri F, et al. Impact of COVID-19 pandemic on mental health in the general population: a systematic review. J Affect Disord. 2020; 277: 55–64. 11) Braun-Lewensohn O, Sagy S. Coping resources as
explanatory factors of stress reactions during missile at-tacks: comparing Jewish and Arab adolescents in Israel. Community Ment Health J. 2011; 47: 300–310.
12) 蝦名玲子.戦争と SOC.山崎喜比古,戸ヶ里泰
典,坂野純子編.ストレス対処力 SOC—健康を生成 し健康に生きる力とその応用—.東京:有信堂高文 社;2019. 127–141.
13) Schäfer SK, Sopp MR, Schanz CG, et al. Impact of CO-VID-19 on public mental health and the buffering effect of a sense of coherence. Psychother Psychosom. 2020; 89: 386–392.
14) 東京都健康安全研究センター.新型コロナウィル
ス感染症について.http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/assets/ diseases/respiratory/ncov/hitokuchi-joho.pdf?20200716 (2020 年11 月27 日にアクセス).
15) Van den Broucke S. Why health promotion matters to the COVID-19 pandemic, and vice versa. Health Promot Int. 2020; 35: 181–186.
16) 井上洋士.スティグマと健康.井上洋士,山崎喜
2017. 200–215.
17) Bagcchi S. Stigma during the COVID-19 pandemic. Lancet Infect Dis. 2020; 20: 782.
18) Corrigan PW, Watson AC. Understanding the impact of stigma on people with mental illness. World Psychia-try. 2002; 1: 16–20.
19) Vogel DL, Bitman RL, Hammer JH, et al. Is stigma in-ternalized? The longitudinal impact of public stigma on self-stigma. J Couns Psychol. 2013; 60: 311–316.
20) Chrostek A, Nowak I, Anczewska M, et al. The rela-tionship between internalized stigma and quality of life among people with mental illness: are self-esteem and sense of coherence sequential mediators? Qual Life Res. 2017; 26: 2471–2478.
21) Reavley NJ, McCann TV, Jorm AF. Mental health liter-acy in higher education students. Early Interv Psychiatry. 2012; 6: 45–52.
22) Chisholm K, Patterson P, Torgerson C, et al. Impact of contact on adolescents mental health literacy and stigma: the schoolspace cluster randomised controlled trial. BMJ
Open. 2016; 6: e009435.
23) Nutbeam D. Health literacy as a public health goal: a challenge for contemporary health education and commu-nication strategies into the 21st century. Health Promot Int. 2000; 15: 259–267.
24) 中山和弘.ヘルスリテラシーと SOC.戸ヶ里泰典
編.健康生成力 SOC と人生・社会—全国代表サンプ ル調査と分析.東京:有信堂高文社;2017. 141–154. 25) Li L, Wu Z, Liang LJ, et al. Reducing HIV-related
stig-ma in health care settings: a randomized controlled trial in China. Am J Public Health. 2013; 103: 286–292.
26) Sommerland N, Masquillier C, Rau A, et al. Reducing HIV- and TB-Stigma among healthcare co-workers in South Africa: Results of a cluster randomised trial. Soc Sci Med. 2020; 266: 266. doi: 10.1016/j.socscimed.2020.113450 27) Antonovsky A. Unraveling the mystery of Health:
how people manage stress and stay well. San Francisco: Jossey-Bass; 1987.
Special Article:
Health education, health promotion, and COVID-19
The roles of salutogenesis in addressing the
COVID-19 pandemic
Taisuke TOGARI*
1Abstract
Prevention is one of the main measures against COVID-19. This report discusses the necessity of measures against COVID-19 based on salutogenesis, which is a different perspective from disease prevention. Furthermore, we saluto-genically organized and interpreted problems in the COVID-19 pandemic from three viewpoints: stress, behavioral change, and stigma. It is possible to promote stress measures related to COVID-19 salutogenically. In particular, it is important to take measures against the low sense of coherence. The stress theory is one of the background theories in salutogenesis and many previous empirical studies examined the sense of coherence in stress coping capacity. Behav-ioral changes, such as mandated face masks, cough etiquette, and keeping spatial distance, are considered salutogenic measures in the sense that their adaptation was required in the new social life rather than as pathogenic measures. COVID-19 stigma measures should follow stigma measures toward people living with psychiatric problems as a guide. As the sense of coherence is related to self-stigma and health literacy is related to public stigma, many anti-stigma programs have been evaluated. Further salutogenic measures against COVID-19 stigma are expected to be developed and carried out. We concluded that a salutogenic approach is effective against future problems during the COVID-19 pandemic.
〔JJHEP, 2021; 29(1): 102–108〕 Key words: salutogenesis, stress, behavioral change, stigma, health literacy