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“擬似ランダムビット列生成器及びそれを使用するストリーム暗号通信方式”: 沖縄地域学リポジトリ

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Academic year: 2021

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Title “擬似ランダムビット列生成器及びそれを使用するストリーム暗号通信方式”

Author(s) 喜屋武, 盛基

Citation 沖縄大学マルチメディア教育研究センター紀要 = TheBulletin of Multimedia Education and Research Center, University of Okinawa(2): 41-47

Issue Date 2002-03-31

URL http://hdl.handle.net/20.500.12001/6364

(2)

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擬似 ランダムビッ ト列生成器

及びそれ を使用す るス トリーム暗号通信方式'

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喜屋武盛基

沖縄大学マルチメディア教育研究セ ンター

数ふ るい (NumberSieve ・【11、【2】、【31)は整数静で用い られ る連立合同式 を解 く特殊 目的の コンピュータである。 同一のハー ドウェア構成で中の ロジックを変えれば高速で高品質 の擬似 ランダムパルス列を生成す ることが分かった【41、【51。 本論文では複数のフィー ドバ ック レジスタを用いた擬似 ランダム ビッ ト列生成器 の簡素な回 路構成 と安全性の強化 を目的 とした、擬似 ランダム ビッ ト列生成器 の論理回路 と、それ を使用 す る暗号法について述べ、イ ンターネ ッ ト上でのセキュ リテ ィとの関連でのシステムの提案を する。

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Sei上i KYW

Multinedia EducationandResearchCenter, Umiver8ityofOkinawa

NumberSieve【1日 2日 31isauni・purposecomputingsystem,Comprisingwithfeedback registers,forsolvingasetofcongruenceusedofteninNumberTheoryanditsapplications. WefoundtheNumberSievetobecomeanexcellentrandom bitstream generator,justby changingafewgatesandlogics.【4],【5

]

.

Thispaperdescribesthesimplifiedlogicandcircuitsofthegenerator,andthesystemof cryptographyutilizingthisbitstream generator,andproposesasystem fortheinternet security.

(3)

-41-1.はじめに 近年、インターネットの発達により多種のメディア(音声、文字、静止画、動画など)がネッ トによって運ばれるようになった。インターネットがグローバルに開かれており、誰でも簡単な 手続きによりインターネットの送受信者となる。ネット禾11用の利便性の裏にセキュリティ問題が 大きくクローズアップされるようになった。 データ通信を行なう際には、情報を安全に運用する技術すなわち情報セキュリティ技術の重要 性が増してきている。特に、データ秘匿のための暗号法は、種々の研究が行なわれている。秘匿 性を伴うデータ通信やインターネットにおける回線暗号装置では、一般にストリーム暗号が用い られており、ISOの国際規格IS-9160(物理レイヤ暗号装置に対する相互運用要求事項) においても、回線暗号装置で用いる暗号としては、1ビットまたは8ビット(1文字)ごとのス トリーム暗号を使うように規定している。 本論文はデジタル化されたデータを高速に暗号化、復号化するためのデバイス、“擬似ランダム ビット列生成器及びそれを使用する暗号通信方式,,[7]、について述べ、その特性を生かしたネッ ト上のセキュリティシステムについて述べる。 2.数ふるい 連立合同式を解くための数ふるい回路は【図1】のように、互いに素の長さを持つ複数のフ ィードバックシフトレジスタ(2ビット,...,127ビット.....)とそれらの出力の論理積 (AND)をとった比較的簡素な回路である。、

この単能計算機システムを汎用計算機システムのサブシステム(sub-syStemorco-processor)

とする研究が平成元年度文部省科学研究費一般研究C(2年継続)“特殊目的計算機システム「数ふ るい」とマルチプロッセサーシステムの研究,’である[4]。

3.データの暗号化

インターネットは誰でも加入できるオープンなネットワークであるので、第3者によって盗聴 され悪用される可能性は高い。それを防ぐための手段の一つがデータの暗号化である。暗号はジ ュリアス・シーザーの時代から使われていて、その後、暗号法の基礎となったシーザー暗号[8] がある。それらは一般に換字法と呼ばれている平文中の文字を何らかの方法で他の文字や記号に 変換する技術である。 近年のインターネット時代の暗号法には大きく分けて共通鍵暗号法と公開鍵暗号法がある。本 論文の暗号法は前者に属し、送り手と受け手が同一の鍵を使って暗号化・復号化を行うものであ る。したがって鍵が第3者に渡れば簡単に解読されてしまう欠点を持つ。(太平洋戦争中、日本 軍が使用した、乱数表を鍵とした暗号文は、乱数表が漏れたのではなくアメリカ軍による人海戦 術による統計的な手法の結果破られたものと近代史は伝えている。) 公開鍵法は送り手と受け手で違う鍵を用いて暗号化・復号化を行う。どちらかの鍵で暗号化し -42-

(4)

たデータはもう一つの鍵を使わないと復号化できない。一方の鍵を公開し(パブリック・キー)、 それを使って暗号化したデータをもう一つの鍵(プライベート・キー)で復号化する方式である。 勿論プライベート・キーは秘密にする。共通鍵暗号法は公開鍵法に比較して暗号化や復号化に要 する計算時間が短くてすが(本論文の装置では、ストリーム信号との同期をとれば、計算時間は 理論的にゼロ)反面、受け手に安全な手段で秘密鍵を渡す必要がある。 公開鍵法は暗号化や復号化に膨大な時間がかかるが(一般に数百倍かかると言われている)受 け手一人一人に秘密鍵を渡す必要はない。この欠点と特徴をうまく使えば共通鍵法と組み合わせ ることにより、高速で非常に安全な通信方法ができる。すなはち、公開鍵法により共通鍵となる seedを受け手側に送り、以後、それを使ってお互いに暗号化・復号化を行えばよい。次は共通鍵 の原理図である。 共通 .。【hCP「 ‘ミ【、⑨。「 【共通鍵法の原理図】

4.“数ふるい,,を用いたランダム・ビットストリーム生成器

“数ふるいを用いた擬似乱数生成器,,[5]について述べる。【図1】は“数ふるい”で素数のピッ ト長を持つ循環レジスターを8個ならべ(2,3,5,.…19)それらの出力をNANDゲートで取った ものである。 この装置は次の連立合同式を解くことができる。 111J111 1234567 !くIくくll ●●● (mod2)・・・・・・・・ 0,1 (mod3)・・・・・・・・ 1,2 (mod5)・・・・・・・・ 2,3 0,1,2,3,5,6(mod7)・・・・・・・・ ・・・・・・(modl3)・・・・・・・. ・・・・・・(modl7)・・・。・・・. ・・・・・・(modl9)・・・・・・・ XXXXXXX すなはち、(1)から(7)までの剰余式のすべてを同時に満足する値Xを求めることができる。 -43-

(5)

【図2】は基本となる数ふるい回路、破線二で示す部分、に補助回路として非線型シフトレジスタ ーHを付加し雛理積(AND)ゲート、もう-組の排他的論理和(EXCLUSIVEOR)ゲート付け ることによりランダムビットストリームが生成される。この回路の周期は数ふるい回路と補助回 路Hとからなるため、数ふるい回路の周期と補助回路の周期の最小公倍数で与えられる。補助回 路の周期TIuは補助回路Hの最右ピットh[t]の周期に等しく、h[t]は補助回路Hの内部状態Sm により与えられるので、S[tJの周期Tsの倍数の時点nlTsにおける補助回路Hの内部状態が過去 のTsの倍数の時点、2配(、2<n,)の状態と一致した時、以下同じ系列が補助回路Hの入力 となる。したがってTIIはTsの倍数となり、“数ふるい”回路の合成周期はTsと等しいので、キ ーストリーム周期TkはTk=C・TS(bit-time),C=1~2,,Cの値はSeed(初期ビ ット列)に大きく依存する【5]。F--=可

F--1.三Iヨコ2M

[ 【図1】簡略化された数ふるい回路 〆、 ■■■■ H |s[t] I --J-----------..------.--=--0 1。 □

数ふるい回路 I r「」  ̄●---℃一毛 0- 【図2】簡略化された擬似ランダムビット列生成器 -44-

(6)

5“数ふるいを用いた擬似乱数生成器,,の乱数性の検証

本論文の乱数ビット列生成器によって発生するビット列は、真の物理乱数ではなく有限の周期 を持つ出力系列である。暗号に使用する際はどの程度真の乱数に近いかを検証する必要がある。 乱数性を検定する方法として次の3つの方法を用いた。 等頻度性検定 一様分布検定 間隔検定 1) 2) 3) 測定方法はランダムに選んだ10000種のSeed(初期ビット列)により、それぞれ1周期 のビット列を発生させ、(O)と(1)の出現頻度を調べた結果、すべての場合で(+0.1%~ -0.1%)であった。その他兀2,一様分布検定、間隔検定の結果、非常に良好な高品質な乱数 列であることが分かった[S]。

6.バーナム暗号法(VCrnamCipher)

バーナム暗号法は1917年に電信用暗号として開発されたストリーム暗号の一種で、通信ネット ワークにおける秘匿通信によく用いられる。換字暗号の鍵を十分に長い乱数とすることで安全な暗

号を構成できる。送り手側で平文をキーストリームで1ビットずつ論理演算を施して暗号化すれば

受信側では同じキーストリームで復号化できる。本論文のランダムビット列生成器は自然乱数に近 似した周期の長い良質のピット・ストリームを生成するので、バーナム暗号法に最適なものである。 この方式は原理が簡単で且つキーストリームが使い捨てなため、安全性の高い暗号法として

良く用いられている。この暗号法はキーストリームを如何にして生成するかが最も重要な問題

である。これに真の物理的ランダムビット列を用いた場合には理論的に解析が不可能な唯一の

暗号となる。しかし、通信文と同じ量のキーストリームを送信先に送ることは非現実的でほと

んど不可能であることから、乱数として真の物理的ランダムビット列は用いずに比較的簡単な

方法で生成した擬似ランダムビット列を用いる。従って、この擬似ランダムビット列の性質が、

暗号の強度を大きく左右することになる。擬似ランダムビット列生成には、比較的短い秘密鍵

(70ビット程度寸本論文では種Seedと呼ぶ)から長い擬似ランダムビット列を生成する必

要があるが、その手段として

1.線形フィードバックシフトレジスタ(LinearFeeClbackSlliftRegister:LFSR)

を組み合わせた方法

2.DES(DataEncryptionStandard:DES)暗号装置等を用いる方法

3.LFSRと論理素子を組み合わせた非線形結合による方法 4クロック制御型の擬似ランダクピット系列生成器(Clock-ControlledGenerator:C CG)を用いる方法 等がある。 -45-

(7)

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【バーナム暗号法の構成図】

上図はバーナム暗号法の構成図である。送信側で平文をキーストリームKiで1ビットず

つ論理演算、排他的論理和を施して暗号化する。暗号文Ciは受信側で同一構造の乱数生成

器から同一の種(Seed)によって生成されたキーストリームKiで排他的論理和を施して復

号化する。また、乱数ビット列による論理演算を通信速度と同期させることにより暗号.復

号化時間をゼロにすることができるので高速なデータ通信ができる。

上図の平文のビット列をM=m1m2・・とし、鍵のピット系列を]Fklk2.・とすると、

暗号文のビット系列C=CIC2..は ci=mieki と表される。復号は同じ鍵を使って論理演算、排他的論理和をとるので mi=ciekiすなはち mFmiekiekiしたがって =miで復号される。 7.まとめ

ハードウェアによる擬似ランダムビット列生成の特徴はその高速性にある。種を変えること

によってまったく異なるランダムビット列が生成されるので、種を安全に受信側に送ることが

できれば、きわめて信頼性の高い暗号法になる。

種を送る手段としては公開鍵暗号法、すなはち共通鍵暗号法との組み合わせが最適であるが、

より簡易な方法としてはインターネット以外の通信手段、たとえばファックスや電話を通して

あらかじめ番号付きの複数個の種を送り、通信を実行する時点でランダムに発生した番号で種

の順番を選ぶ方法もある。またストリーム暗号であることから匿泌性を増すために2重,3重に

重ねて使うことも困難ではない。種々なレベルの安全性とシステムのコストや目的に合わせた

多用なシステムを構築することができる。

生成器の構造もきわめて多くのバリエーションをとることが可能である。たとえば2個の素

数からなる2本のシフトレジスターのみで構成されているものから、2からn番目の素数のす

べてを使いn本のシフトレジスターを使うものまで含まれる。超高速ネットワーク対応のIC化

と、生産ラインのFA(F1exibleAutomation)までがこれからの課題である。

1対1,1対、、n対nの通信にも容易に対応することが可能であり、仮想的にインターネッ

トを専用線のように使うことができるVPMVirtualPrivateNetwork)への応用も考えられる。

-46-

(8)

参考文献 [1]LehmerD.H''ThemechamcalCombinationofLinearForms'',AmericanMathematical MOntllly;VOL35,1928 [2]Kyan,S・“LogicandCircuitsofaDelay-1ineNumberSieve,'ScienceBuUetinofthe DivisionofAgriculture,HomeEconomicsandEngineering,UmversityoftheRyukyus, Vol、11,Dec1964. [3]喜屋武盛基、島真一、渡嘉敷直盛“連立合同式と関連問題を解くためのプロセッサー「数ふ るい」のICチップの論理設計・製作およびブリ・ポストプロセッシング,,琉球大学工学部紀要、 第38号、1989年 [4]喜屋武盛基"特殊目的計算機システム「数ふるい」とマルチプロッセサーシステムの研究,, 成果報告書、平成元年度文部省科学研究費一般研究C(2年継続) [5]喜屋武盛基、照屋寛嗣"数ふるいを用いた擬似乱数生成器,,琉球大学工学部紀要、第44号、 1992年 [6]新垣良太、照屋寛嗣、喜屋武盛基“数ふるいを用いた擬似乱数生成器の検証,,、平成4年、電 気関係学会九州支部連合大会講演論文集、p58 [6]新垣良太、名嘉村盛和、喜屋武盛基“動的数ふるいを用いた擬似乱数生成器''1993年電子情 報通信学会秋季全国大会講演論文集、A-205 [7]発明者喜屋武盛基ほか、“擬似ランダムビット列生成器及びそれを使用する暗号通信方式,, 公開日平成10年(1998年)4月10日、日本国特許庁、公開番号:特開平10-91066、国内特 許。 [8]ウイリアム・スターリング署、石橋啓一郎ほか“暗号とネットワークセキュリティ”pp32-34 [8]ウィリアム・スターリング署、石橋啓一郎ほか“暗号とネットワ (2001) [9]日経バイト編、“パソコン技術大系2000,,pp588-594,(1999) pp32-34 -47-

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