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緒々の事象・経験に対する感想を文章化する感想文指導 : 小学校高学年を対象として

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Academic year: 2021

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(1)諸々の事象・経験に対する感想を文章化する感想文指導      一∫1・学校・高学年を対象として一                        教育実践高度化専攻                        小学校教員養成特別コース.                        P10067B 高濱 双葉. 1 研究報告書の構成 序 章 背景と研究の目的. 第1章 作文指導の現状  1.国語科における「書くこと」の指導.  2.情操教育としての作文指導 第2章 作文指導における感想文の位置づけ.  第1節 作文の内容と形式  1.「書くこと」の考察.  2.感想文についての考察  3.プロセス・ライティングの視座 第2節 感想文作成に必要な資質・能力.  1.思考の分類  2.ものの捉え方. 策3章 感想文の授業づくり 終 章 研究のまとめと課題. 2.研究の概要 (1)問題の所在と研究の目的  自分自身の考えや思いを表し,他者に伝える 手段として,世の中にはさまざまな方法が存在し ている。話すことや書くこと,描くこと・歌うこ とや踊ること等,表現者の用いることのできる媒 体は多様である。またそれらが,言語芸術や視覚 芸術・音響芸術・舞台芸術といった文化も生み出 している。自発的な発信に限らず,実社会におい ては,書くことが求められる場面は多い。将来, 児童にとって実用的であるか否かにかかわらず,. 表現したり伝えたりする手段として,これらの基 礎を学ぶ機会をもつことは,初等教育の殺害11では ないかと考える。. O E C D(経済協力開発機構:Organization危r Economic Co・operation and Deve1opment)によ. るP I S A(生徒の学力到達度調査:Programme. 此r Intemationa1Student Assessment)200 9年度の調査結果では,読解カのリテラシーにつ. いて,OECD16カ国中8位となり,前回20 06年度よりも上昇している傾向にあることが 報告されている。しかし,学力格差の問題も指摘 されており,引き続き言語の知識・技術のみなら. ず,それらを活用する能力を育成することが求め られている。. 書くことに対する児童の実態について,国立教. 育政策研究所による平成22年度全国学力・学習 調査の結果においては『資料や情報に基づいて自 分の考えや感想を明確に記述すること,日常的な 事象について,筋道を立てて考え,数学的に表現 することなど,思考力・判断力・表現力等といっ. たr活用」に関する記述式問題を中心に課題が見 られた』との現状が報告されている。児童がどの. ようにものを見て,彼らの経験や周りの事象をど のように捉えているのか,ひいてはそれらを児童 が文章化する力を培うことが必要であろう。. 初等教育の中で,作文における問題点の1つに 児童が作文をする機会は豊富にあるが,作文の指 導は確立されていないのではないかと推測する。 中でも目記や学校行事後の感想文・読書感想文を はじめ,児童が感想文を書く機会は豊富にあるが,. 作文の指導は確立されていないのではないかと 推測する。具体的には,感想文を授業で書くこと は少なく,多くは宿題として課され,児童の裁量 に任せられる部分が大きい。授業時間内と比較す ると,宿題では,児童の経験や思い・感じたこと 自由に書き表す時間は確保しやすい。しかしなが ら,この時間的・内容的な自由度の大きさがゆえ.

(2) に,児童にとって感想文がどのようなものである. を考察した。感想文の中核をなす事実・経験に. かを知り,書くことそのものへの学びが保障され. 対する感じたこと・思ったことは,作文をする. にくくなっているのではないだろうか。加えて初. 上で言語化するまでの過程を含めた指導を行う. 等教育では,文字を習い,言葉を知り,文章に至. 必要があることが分かった。それは,事象に対す. る言葉や文の組み立てを学んでいく初期の学習. る発想や感想,考えを焦点化し,深める中で,読. 段階にある。そのため,作文とはどういったもの. み手を見据えて,意識した客観的な文章に作り上. かを理解する前に,作文嫌いを生み,児童が書く. げていく過程である。特に感想文は,主観的で内面. こと自体から遠ざかってしまう可能性も否めな. 的な活動を書くため,言語化しながら,客観的に. い。. 変化する過程を見つめることが重要であろう。. そこで本研究では,r識字」という面では,書く. この過程を重視した指導の1つに,プロセス・. ための基本的な文字習得が完成している高学年. ライティングがある。プロセス・ライティングと. に焦点化して,感想文の指導及び授業づくりを構. は, 「学習者が何を書いたのか,その作品の評価. 想する。. はどう値するかという観点から,どのように書い ていくか,どのようにしていい作品に仕上げてい. (2)研究の方法. くかということに重点を置いた指導.  第1章では作文指導の視点から,初等教育で感. Wi11iams(2009)」である。その過程をいくつかの. 想文がどのように取り上げられているのか把握. 段階に分けて,段階に応じた指導を明示している。. する。平成20年度版の国語科・学習指導要領に. その段階は以下のような5段階に分けられる。. おける「書くこと」の領域がどのように扱われて いるのか,指導の観点を分析する。同時に「文学科」. ①アイデアの生成(prewriting). という国語科と分けた授業時間を設け,作文指導. ②下書き(Dra允ing). を行っている成城学園初等学校の授業実践を取. ③見直し・訂正(Revising). り上げる。. ④構成(Editing). 第2章では,大きく感想文とはどういった内容. ⑤公表・評価(Pub11sh1ng). をもつ文章であるのかを考察していく。事実や経. このような段階を踏まえて,第5学年における国. 験を書くこと,また感想文の「感想」とは何かを検. 語科で単元指導案を作成した。. 討する。その方法として,一般にどのように定義さ れているのか鑑み,そこで生じるr感じる」r思う」. 4.今後の課題. 「考える」の3つの動詞の関係性を捉える。書く.  今後の課題として,思考スキルと授業をどの. ことの本質から,書く過程を重視した,プロセス・. ように組み合わせていくのか再度検討しなお. ライティングの指導方法を参照する。. す必要がある。その際,本研究で用いたプロセ. 第3章では,感想文の授業づくりを検討する。. ス・ライティングの有効性を十分検討した上で,. 公立小学校・高学年の普通学級を想定したプロセ. 各段階に応じた指導法を考えていきたい。. ス・ライティングを用いた学習指導案を作成する。. また,発達障害と個別の作文指導について,指. 終章では,まとめと課題について述べ,本研究. 導法を導くところを今後の課題としたい。. の結びとする。. 3.研究の過程. 形式に重きが置かれている作文指導から,書 くことの本質に省み,感想文指導に必要な事柄. 指導教員  前芝武史.

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