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リース会計の使用権モデルに関する問題点の提起--リース期間の決定方法の問題を中心として

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(1)商経学叢. 第59巻 第1号2012年7月. リー ス会 計 の使 用権 モ デ ル に関 す る問題 点 の提 起 リー ス 期 間 の 決 定 方 法 の 問 題 を 中 心 と して. 内 概要. 倉. 滋. リー ス会 計 の 使 用 権 モ デ ル に関 す る問 題 点 の 指 摘 を,リ ー ス 期 間 決 定 方 法 を 中 心 に 試. み た 。 最 大 の 疑 問 点 は,延 長 オ プ シ ョン期 間 中 の 権 利,義 務 を 資 産,負 債 と した 場 合, そ れ らは 資 産,負 債 定 義 要 件 を 満 た さな い の で は な い か,と い う点 だ 。 さ らに,借 手 側 の 使 用 権 資 産 は,延 長 オ プ シ ョン無 考 慮 の 場 合 で あ って も,原 資 産 そ の もの と して の 資 産 定 義 要 件 は満 た さな いの で は な い か,と の 問 題 提 起 も した 。 で は ど うす べ きか?筆. 者 は,解 約. 不 能 な 最 低 契 約 期 間 だ けを リー ス期 間 と して リー ス 負 債,資 産 の 認 識,測 定 を 行 い,か つ 使 用 権 資 産 を,原 資 産 と同 種 の 有 形 固 定 資 産 で は な く,使 用 権 とい う権 利 を 表 す 無 形 資 産 と と らえ て い くべ きで は な い か,と 考 え て い る。. Abstract. In this. accounting. that. the lease not. term. to occur. the lease.. キ ー ワー ド. into. of assets I think. the problems. determined. as the account. But in my opinion,. how is it to be ? that. I discussed. and FASB. is determined taking. the definitions. term. article,. IASB. and. possible. term. effect. of any. options. this way. the lease term. Under. longest. the. liabilities. of the right-of-use. to adopt.. that. the lease. in the boards'. conceptual. be determined. is more. to extend. of determining. should. model. to lease. the right-of-use. term. model,. likely. than. or terminate does. framework.. as the minimum. not meet If so,. contractual. is non-cancellable.. 閾 値,延. 長 オ プ シ ョ ン,. 原 稿 受 理 日2012年5月8日. 概 念 フ レー ム ワー ク,資 産 と負 債 の 定 義,使 用 権 資 産.

(2) 第1章. 本 稿 は,IASB,FASB両. 第59巻. 第1号. 設題. 本稿 の 目的等. 審 議 会 が リー ス会 計 に お いて 採 用 す る に至 った 使 用 権 モ デ ル. が 抱 え て い る問 題 点 を,2009年. に 両 審 議 会 か ら公 表 され た討 議 資 料(DP/2009/1)に. ま. で 遡 って 明 らか に し,若 干 の検 討 を試 み た もの で あ る。 その 際 本 稿 で は,2010年. に両 審 議 会 か ら公 表 され た公 開 草 案(ED/2010/9)を,そ. の. 直 接 の 分 析 対 象 と した。 さ らに,リ ー ス期 間 の 決 定 方 法 の 問 題 を 検 討 の 中心 に据 え る こ と と し,ま た,そ. こで 得 られ た結 論 を前 提 と して,"借. 手 側 の 使 用 権 資 産 は,延 長 オ プ シ ョ. ン無 考 慮 の 場 合 で あ って も,原 資 産 その もの と して の 資 産 定 義 要 件 は満 た さな いの で はな いか?"と. の 問 題 提 起 も試 み る こ と と した。. た だ しED/2010/9の. 提 案 内容 に対 して は,そ の後 様 々な 事 実 上 の 修 正 が な され て い. る。 か つ,そ の 修 正 内容 自体 も ま た流 動 的 で あ り,最 終 的 に どの よ うな 中身 の もの と して 確 定 す るの か,い. まだ 明 確 で はな い。 その よ うな 状 況 で は あ るが,IASB,FASB両. 審議. 会 が 念 頭 に置 く使 用 権 モ デ ル の全 体 像 を知 るた め の包 括 的 な 文 書 が,現 時 点 で はED/2010/ 9を お いて 他 に無 い た め,本 稿 で は本 公 開 草 案 を 直 接 の 分 析 対 象 と した もの で あ る。 リー ス期 間 の 決 定 方 法 の 問 題 を 検 討 の 中心 に据 え る こ と と した 理 由 につ いて も,ひ と言 付 言 して お こ う。 リー ス期 間 の 決 定 方 法 の 問 題 と言 う と,一 見,使 用 権 モ デ ル の 本 質 か ら 外 れ た手 続 論 的 な 事 柄 の よ う に感 じ られ るか も しれ な い。 しか しな が ら筆 者 の 目 に は,以 下 の 本 稿 に お いて 指 摘 す る諸 問 題 は 重 大 か つ 深 刻 な 問 題 で あ る よ う に映 って い る。 どの よ うな 意 味 で`重 大 か つ 深 刻'な の か は順 を 追 って 説 明 して い くが,端 的 に言 うな ら ば,概 念 フ レー ム ワー ク に,と. りわ け 資 産,負 債 の 定 義 要 件 に抵 触 して しま うの で はな いか,. との 懸 念 が あ る と い う こ とで あ る。 な お,使 用 権 モ デル の 意 味 や 出 自 につ いて は,本 稿 で は所 与 の もの と した い。 また,使 用 権 モ デル の 持 つ 意 義 等 につ いて も,と. りたて て 言 及 しな い こ と とす る。 意 義 等 に言 及 し. な いで 問 題 点 の 指 摘 だ けを して い るか らと い って,必 ず しも筆 者 が 使 用 権 モ デ ル を 全 否 定 して い るわ けで はな い。. 2(2)一.

(3) リー ス 会 計 の 使 用 権 モ デ ル に関 す る問 題 点 の 提 起(内 倉). 第 皿章. 第1節. リース期間の決定方法 に関す る懸念. リー ス 期 間 の 決 定 方 法 に つ い て. 第1款ED/2010/9に. よ る リー ス期 間 の決 定 方 法. (1)ED/2010/9に. よ る リー ス期 間 の定 義. リ ー ス 期 間 の 決 定 方 法 に 関 す る 問 題 提 起 を 試 み る 上 で 最 初 に 必 要 な こ と は,リ が ど の よ う に 定 義 さ れ,そ. の 決 定 方 法 が ど の よ う に 規 定 さ れ て い る の か を 明 確 に して お く. こ と で あ ろ う 。 ま ず は そ の 点 を,ED/2010/9に ED/2010/9は. リー ス 期 間 を,次. た,次. 基 づ い て,明. らか に して お き た い。. の よ う に 定 義 して い る:「 リ ー ス 期 間. 能 性 で(morelikelythannot)起 最 長 の(longest)期. ー ス期 間. こ り う る(tooccur)と. 間 。」(ED/2010/9,付. 録A定. 五分五分超の可. こ ろ の 可 能 な 限 り で(possible). 義 さ れ た 用 語;p.39)。. 少 し言 葉 を 補 っ. の よ う な 表 現 も あ る:「 五 分 五 分 超 の 可 能 性 で 起 こ り う る と こ ろ の 可 能 な 限 りで 最. 長 の リ ー ス 期 間,当. 該 リ ー ス を 延 長 す る/終 わ らせ る. た 上 で の ・・ 」(ED/2010/9,前 (p.11に. も,ま. 置 き 及 び コ メ ン トの 勧 誘,何. が 主 要 な 提 案 内 容 か?;p.6. っ た く 同 文 章 あ り。))。. (2)ED/2010/9に. よ る リー ス期 間 の決 定 方 法. 上 述 の よ う な 期 間 をED/2010/9は 手 に,当. あ らゆ るオ プ シ ョンの 影 響 を 考 慮 し. リー ス 期 間 と して い る わ け で あ る が,「 こ の こ と は 借. 該 リー ス を 延 長 す る/終 わ ら せ る あ ら ゆ る オ プ シ ョ ン の 影 響 を 考 慮 し た 上 で,あ. り得 る 各 リ ー ス 期 間 に つ い て の 発 生 確 率 を 見 積 も る こ と を,要 LLP[2011],p.1314)こ 率"と. は,あ. と,す. な わ ち`リ. と と な る。 こ こ に 言 う``あ り得 る 各 リー ス 期 間 に つ い て の 発 生 確. り得 る 各 リ ー ス 期 間 ご と の,`リ. も 可 能 で あ る が,一. 般 に は,そ. 算 で 見 た 確 率'と. こ と で あ る(下. 別の理解の仕方. 積 的 確 率(cu-. 転 換 さ れ な け れ ば な ら な い 。」 ⑰ 畝,p.1314;な 下 同 様)。)と. お,引. 説 明 さ れ る 。 こ こ に 言 う`累. い っ た 意 味 の も の で,内. 問 題 と し て い る 当 該 の 期 間)に. こ. の よ う に と らえ られ て い る 。)。. 弧 内 は 引 用 者 の 補 足(以. す る 確 率'の. こ と と さ れ て い る(※. り得 る 各 リ ー ス 期 間 に つ い て の 発 生 確 率]は,累. mulativeprobabilities)に. と は,`通. ー ス が 最 終 的 に そ の 期 間 に な る確 率'の. ー ス が そ の 期 間 で 終 わ る 確 率'の. 次 い で,「 こ れ ら[=あ. の[]括. 請 す る 」(Ernst&Young. 容 的 に は,`リ. ー ス が,そ. 用文 中. 積 的 確 率' の 期 間(=. オ プ シ ョ ン年 数 を プ ラ ス し た 期 間 ま で は 少 な く と も 継 続. 記 仮 設 例 を 要 参 照 。)。 -3(3)一.

(4) 第59巻 そ の 上 で,`五. 第1号. 分 五 分 超 の 可 能 性 で 起 こ り う る と こ ろ の 可 能 な 限 りで 最 長 の 期 間'と. て の 「リ ー ス 期 間 を,契. 約 に 含 ま れ て い る,そ. [こ と と な る]と. あ ら ゆ る 明 示 的 及 び 暗 黙 の オ プ シ ョ ン を 考 慮 に 入 れ な が ら,決. ころ の. す る 。」(ED/2010/9,par.B16;p.47)こ ED/2010/9は,上. れ ゆ え 成 文 法 の 効 力 に よ って 実 行 され る. と と な る 。ED/2010/9自. 記 の 累 積 的 確 率 が50%超. と な る 期 間(※. シ ョ ン年 数 プ ラ ス 後 の 期 間 。)の う ち 最 長 の 期 間 を`五 こ ろ の 可 能 な 限 り で 最 長 の 期 間'と. と らえ,そ. し. 定. 身 の 説 明 に よ る な ら,. こ の 場 合 の`期. 間'は,オ. プ. 分五分超 の可能性で起 こりうると. の 期 間 を リ ー ス 期 間 と し て い る(ED/2010/9,. par.B17;p.47)○ な お,"累. 積 的 確 率 が50%超. ラ ス 後 の 期 間;上. と な る期 間(※. 述 。)の う ち 最 長 の 期 間"と. こ の 場 合 の`期 は,具. 間'は,オ. 体 的 に 言 え ば,行. プ シ ョ ン年 数 プ 使 確 率 が50%超. の. 延 長 オ プ シ ョ ン を す べ て 考 慮 に 入 れ て い っ た と き の オ プ シ ョ ン 年 数 プ ラ ス 後 の 期 間,と い う こ と に な ろ う 。 つ ま りED/2010/9は,行 慮 に 入 れ,そ. 使 確 率 が50%超. の 延 長 オ プ シ ョ ン は100%考. れ 以 外 の 延 長 オ プ シ ョ ン は ま っ た く不 考 慮 と して,リ. る わ け で あ る 。 こ う し たED/2010/9の. 立 場 は,DP/2009/1が,「. ー ス 期 間 を 算 定 して い リー ス 期 間 の 不 確 実 性. は 認 識 を 通 して 取 り扱 う 」 と い う 「ア プ ロ ー チ 」(DP/2009/1,pars.6.16-6.21;p.54[ASBJ 訳,p.59])を. 採 っ て い た こ と を,そ. の ま ま 踏 襲 した も の だ と 言 え る(※. ス 期 間 の 不 確 実 性 は 認 識 を 通 して 取 り扱 う 」 と は,延 延 長 オ プ シ ョ ン 期 間 中 の リー ス 資 産,負 しな か っ た りす る,と. (3)仮. 長 オ プ シ ョ ン の 行 使 確 率 に 応 じて,. の 推 測 額 を,100%認. 識 し た り ま っ た く認 識. い う や り方 を 指 して い る 。)。. 設 例 に よ る説 明. ED/2010/9に が,こ. 債. こ こ に 言 う 「リー. よ る リー ス 期 間 の 決 定 方 法 は,以. 上 の よ う に記 述 され て い るわ けで あ る. れ だ け で は 観 念 的 な 理 解 し か 得 ら れ な い と 思 わ れ る 。 そ こ で,そ. 確 に して お く た め,簡. 単 な 仮 設 例 に よ る 説 明 を 試 み て お き た い(な. の 方 の リ ー ス 期 間 決 定 方 法 の 問 題 点 を 際 立 た せ る 目 的 で,多. お,後. の 中身 を. よ り明. にDP/2009/1. 少 恣 意 的 な 仮 設 数 値 に して あ. る 。)。 こ こ で は,5年. 間 の 延 長 を2回(計10年. 間 の リ ー ス を,仮. 定 す る こ と と した い。. こ の 場 合,リ. ー ス の 期 間 は,10年,15年,20年. の 各 期 間 ご と の`リ. 間)で. き る オ プ シ ョ ン を 借 手 が 有 して い る10年. の3と. ー ス が 最 終 的 に そ の 期 間 に な る(=そ. の よ う で あ っ た と し よ う: -4(4)一. お りにな りう る こ と にな る。 そ の 期 間 で 終 わ る)確. 率'は,次.

(5) リー ス 会 計 の 使 用 権 モ デ ル に関 す る問 題 点 の 提 起(内 倉) リ. ー. ス. 期. 間10年15年20年. そ の 期 間 に な る 確 率33%33%34% `リ ー ス が 最 終 的 に そ の 期 間 に な る(一 ば,そ. の 期 間 の 末 時 点 で の`延. え ば 佐 藤 信 彦[2011]は,次 で あ る と い う こ と は,…. の`延. 長 オ プ シ ョ ンを 行 使 しな い 確 率'の. お,引. ス. 期. ,具. 体 的 に言 え. と な る確 率 が10%. い う こ とで あ る … …」. 用 文 中 の … … は 引 用 を 飛 ば し た 箇 所 を 示 す(以. 線 下 線 は 引 用 者 に よ る(以. ー. は. こ とだ と言 え よ う。 例. … 更 新 オ プ シ ョ ン を 行 使 し な い 確 率 が10%と. 下 同 様)。)。 し た が っ て,逆. 長 オ プ シ ョ ン を 行 使 す る 確 率'は,次 リ. 率'と. の よ う に 述 べ て い る:「 リ ー ス 期 間 が5年. (佐 藤 信 彦[2011],p.48;な ま た,波. そ の 期 間 で 終 わ る)確. に,そ. 下 同 様)。. の期間の末時点で. の よ う に な ろ う:. 間10年15年20年. オ プ シ ョ ン行 使 確 率67%34%0% 10年 の 末 時 点 で は,`延 ン を 行 使 す る 確 率 は67%と. 長 オ プ シ ョ ン を 行 使 しな い 確 率'が33%な な る 。 と い う こ と は,`リ. ン年 数 を フ゜ラ ス し た 期 間[-15年]ま. 長 オ フ゜シ ョ. ー ス が そ の 期 間[=10年]に. オ フ゜シ ョ. で は 少 な く と も 継 続 す る 確 率'が67%あ. る こ と に な ろ う。 そ の15年 の 末 時 点 で は,`延 の で,さ. の で,延. そ の 期 間[=15年]に[さ. ら に]オ. ま で は 少 な く と も 継 続 す る 確 率'は34%あ. な る 。 し た が っ て,. プ シ ョ ン 年 数 を プ ラ ス した 期 間[=20年]. る,と. 言 え る こ と に な ろ う(※`リ. ースが その. 期 間 に オ プ シ ョ ン 年 数 を プ ラ ス し た 期 間 ま で は 少 な く と も 継 続 す る 確 率'は,こ 累 積 的 に 計 算 して い く た め,Ernst&YoungLLP[2011]は (cumulativeprobabilities)」(p.1314)と ED/2010/9は,こ. 「累 積 的 確 率. と ら え,そ. こ の 場 合 の`期. 間'は,オ. の 期 間 を リ ー ス 期 間 と し て い る(前. 間 は 少 な く と も 継 続 す る 確 率 は34%で. あ り,15年 あ る。 し. 分 五 分 超 の 可 能 性 で 起 こ り う る と こ ろ の 可 能 な 限 りで 最 長 の 期 間'と. の リ ー ス 期 間 は,15年. と判 定 され る こ と にな ろ う。. 5(5)一. プ. 分五分超の可能性で起 こ り. ー ス が10年 間 は 少 な く と も継 続 す る 確 率 は100%で. 間 は 少 な く と も 継 続 す る 確 率 は67%,20年 た が っ て,`五. と な る 期 間(※. 述 。)の う ち 最 長 の 期 間 を,`五. う る と こ ろ の 可 能 な 限 り で 最 長 の 期 間'と 述)。 こ の 仮 設 例 の 場 合,リ. この 確 率 を. の ように. 呼 ん で い る わ け で あ る 。)。. の 累 積 的 確 率 が50%超. シ ョ ン年 数 プ ラ ス 後 の 期 間;前. 言え. 長 オ プ シ ョ ン を 行 使 し な い 確 率'が33%な. ら に 延 長 オ プ シ ョ ン を 行 使 す る 確 率 は34%(-67%33%)と. `リ ー ス が. る,と. して.

(6) 第59巻 第2款DP/2009/1に. 第1号. よ る リー ス期 間 の決 定 方 法. (1)DP/2009/1に. よ る リー ス期 間 の定 義 及 び決 定 方 法. 後 の 議 論 で 必 要 な た め,DP/2009/1が. 採 用 して い た リー ス 期 間 の 決 定 方 法 を,こ. こで. 説 明 して お き た い 。 DP/2009/1も,一. 定 の 延 長 オ プ シ ョ ン は100%考. は ま っ た く不 考 慮 と して,リ た だ しDP/2009/1で leaseterm)を. 慮 に 入 れ,そ. ー ス 期 間 を 算 定 す る 点 は,ED/2010/9と. は 「本 両 審 議 会 は,最. こ の リ ー ス 期 間 の こ と をDP/2009/1は,「. が ら,DP/2009/1の. 説 明(特. 表 現 し て い る。. の 期 間 が 何 を 指 して い る の か,明. にpar.6.35,設. あ り得 る 各 リー ス 期 間 ご と の`リ. 終 わ る)確. 率'が,最. 的 確 率'と. い っ た 見 方 は,DP/2009/1で の`リ. な る 期 間'を あ ろ う か?前. 例5;p.57)を. 確 で は な い 。 しか しな. 見 て み る と,要. リー ス 期 間 と す る と い う 考 え 方 を,前. の 場 合34%で. よ う な`累. の 期 間 で 終 わ る)確. 積. 率 が 最 も高 く. 記 の 仮 設 例 に 適 用 す る と,ど. うな るで. の 仮 設 例 の 場 合,あ. り得 る 各 リー ス 期 間 ご と の`リ. ー ス. の 期 間 で 終 わ る)確. 率'は,10年. の場. の 場 合33%,15年. あ っ た 。 確 率 が 最 も 高 くな る 期 間 は,34%の. あ る 。 し た が っ て,DP/2009/1の. の期 間 で. は採 られ て い な い。. ー ス が 最 終 的 に そ の 期 間 に な る(=そ. 述 し た よ う に,こ. す る に,前. ー ス が 最 終 的 に そ の 期 間 に な る(=そ. も 高 くな る よ う な 期 間 の こ と で あ る 。ED/2010/9の. が 最 終 的 に そ の 期 間 に な る(=そ 合33%,20年. 言 い 換 え,ED/2010/. 様 に,「 最 高 の 発 生 確 率 の あ る期 間(thetermwiththehighestprobability. こ れ らの 記 述 か らだ け で は,こ. で は,こ. 定 的 に 決 定 し た 」(DP/2009/1,. 例5;p.57)と. ofoccurring)」(ED/2010/9,par.BC118;p.37)と. 述 した. 述)。. 最 高 の 確 率 の あ る リ ー ス 期 間(the. leasetermwiththehighestprobability)」(par.6.35,設 9も この 期 間 を,同. 同 じで あ る(前. も起 こ り そ う な リ ー ス 期 間(themostlikely. 確 定 す る よ う に 借 手 に 要 請 す る こ と を,暫. par.6.36)。. れ 以 外 の 延 長 オ プ シ ョン. 決 定 方 法 に よ る リー ス 期 間 は,20年. 確 率 で あ る20年 で と い う こ と にな ろ. う。. (2)蓋. 然 性 の 定 め 方 に 関 す るED/2010/9と. DP/2009/1に. の違 い. よ る リ ー ス 期 間 の 定 義/決 定 方 法 は,前. 大 き く異 な る も の で あ る 。 しか しな が ら,一. 定 の 蓋 然 性(確. ス 期 間 の 決 定 方 法 を 規 定 して い る 点 で は,ED/2010/9と た だ し,DP/2009/1で. は"最. も 起 こ り そ う な"と. 一 定 の 蓋 然 性 を定 めて い るの に対 し. ,ED/2010/9は,一 -6(6)一. 述 し たED/2010/9の 実 性 の 度 合 い)を. も の と は, 定 め て リー. 共 通 性 が あ る。 か"最. 高 の 確 率 の あ る"と. い う形 で. 定 の 蓋 然 性 を 定 め る 際 にmore.

(7) リー ス 会 計 の 使 用 権 モ デ ル に関 す る問 題 点 の 提 起(内 倉) likelythannotと. い う特 定 の 判 定 尺 度/閾 値. リ ー ス 期 間 を 決 定 す る こ と に つ い て の3つ 「(a)確率 の 下 限 値[ASBJ訳:蓋. と して,. ー ス 期 間 の 質 的 な 評 価(c)最. も起 こ り. の ア プ ロ ー チ を 挙 げ て い る の で あ る が(DP/2009/1,par.6.24;. その う ちの. り,ED/2010/9は. 特定の. の あ り得 る ア プ ロ ー チ を 考 察 した:」. 然 性 の 閾 値](b)リ. そ う な リー ス 期 間 」 と い う3つ p.55),DP/2009/1は. を 用 い て い る 。DP/2009/1は,「. 「最 も 起 こ り そ う な リー ス 期 間 」 と い う ア プ ロ ー チ を 採. 「確 率 の 下 限 値[蓋. 然 性 の 閾 値]」 と い う ア プ ロ ー チ を 採 っ て い る の だ,. と言 う こ とが で き よ う。 な お,DP/2009/1と. 異 な る ア プ ロ ー チ をED/2010/9が. 採 る に 至 っ た こ と に つ い て は,. 後 に批 判 的 に コ メ ン トした い。. 第2節. リー ス 期 間 の 決 定 方 法 と 資 産,負. 第1款. 資 産,負. 債. 定 義 との 関 係. 債 定 義 との整 合 性 の確 認 の必 要 性. ED/2010/9は,上. で 述 べ た よ う に,"リ. ー ス 期 間 の 不 確 実 性 は 認 識 を 通 して 取 り扱 う". と い う ア プ ロ ー チ に 立 っ て い る 。 前 述 も し た が,こ 識 を 通 して 取 り扱 う"と の リ ー ス 資 産,負. 債. は,延. こ に 言 う"リ. ー ス期 間 の 不 確 実 性 は認. 長 オ プ シ ョ ン の 行 使 確 率 に 応 じて,延. の 推 測 額 を,100%認. 長 オ プ シ ョン期 間 中. 識 し た り ま っ た く認 識 しな か っ た りす る,と. い う や り方 を 指 して い る 。 こ の ア プ ロ ー チ に よ る と,ひ 期 間 中 の リ ー ス 資 産,負. 債. と た び リー ス 期 間 の 存 在 が 認 定 さ れ れ ば,自 が フ ル に(=推. 測 額 の100%す. こ と に な る 。 「リー ス 期 間 に 関 す る 不 確 実 性 は,…. べ て が)認. 動 的 に,そ. 識 さ れ る,と. の いう. …認 識 す べ き資 産 又 は負 債 が存 在 す る. か ど う か に 影 響 す る 」(ED/2010/9,par.BC120(c);p.39[ASBJ訳,p.35])と. 言 うこと. もで き よ う。 こ の 結 果,逆 負債. に,リ. ー ス 期 間 の 存 在 を 認 定 す る た め に は,そ. と し て 推 測 さ れ る も の が 概 念 フ レ ー ム ワ ー ク 資 産,負. れ ば な ら な い,と. の 期 間 中 の リ ー ス 資 産,. 債 定 義 と100%整. い う こ と に も な ろ う。 リ ー ス 期 間 の 決 定 方 法 は,資. 合 的 で あ る 必 要 も あ る,と. 産,負. 債. 定 義 と整. い う こ とで あ る。. 第2款ED/2010/9は. 資 産,負. 債 定 義 と整 合 的 だ と言 明 し て い る. で はED/2010/9は,そ. の 点,す. な わ ち``使 用 権 モ デ ル に よ っ て(正. れ が 規 定 して い る リー ス 期 間 決 定 方 法 の も と で)リ の が,概. 合的でな け. 念 フ レ ー ム ワ ー ク 資 産,負. 債. ー ス 資 産,負. 定 義 と100%整. 一7(7)一. 債. 確 に 言 う な ら,そ と して 推 測 さ れ る も. 合 的 で あ る か ど う か"と. い う点 に.

(8) 第59巻 つ き,ど. 第1号. の よ う に 説 明 して い る の で あ ろ う か?. ED/2010/9は,使 性 が あ る,と. 用 権 モ デ ル は 現 行 の 概 念 フ レー ム ワ ー ク の 資 産,負. 次 の よ う に 述 べ て い る:「 本 モ デ ル の 適 用 は:…. ム ワ ー ク と 首 尾 一 貫 的 で あ ろ う 。 使 用 権 資 産 は,以 な わ ち]リ. ー ス 契 約 の 締 結(過. さ れ て お り(controlled),か. 去 の 事 象)の つ,将. [す な わ ち]そ. れ の 決 済 が[将. れ ゆ え,負. 債. 延長オ プシ. 来 に お い て の 経 済 的 便 益 が そ こ[=資. 来 に お い て の]経. で 繰 り返 す 必 要 は 無 い,と. 疑 問 点 そ の1:資. れ ゆ え,資. い う こ と が 予 想 さ れ て い る と こ ろ の[現. て い な い 。 思 う にED/2010/9は,そ. 第1款. ら借 手 に 産の. ・・,. 済 的 便 益 を 内 に含 ん で い る諸 資 源 の 当 該. 定 義 要 件 を 満 た す と 言 え る の か"と. 疑問点の提起. 配]. ー ス 契 約 の 締 結 か ら 生 じて い る,. 存 す る債 務 だ]. の 詳 細 な 根 拠,と. ョ ン を 行 使 し た と き に 生 じ る で あ ろ う 権 利/義. 第3節. 源]か. 源 だ]・ ・ 。 そ れ は,そ. 記 の よ う な 結 論 を 述 べ る だ け で,そ. と し て 資 産/負 債. 源 だ ・・,[す. 債 の 定 義 と 符 合 して い る 。」(ED/2010/9,par.BC6;p.8)。. た だ しED/2010/9は,上 "将 来. 存 す る]資. 下 の よ う な 現 存 す る 債 務(presentobligation)だ. 借 手 か ら の 流 出 に結 果 的 に 至 る,と ・・ 。 そ れ は,そ. … 本 両 審 議 会 の 概 念 フ レー. 下 の よ う な[現. 定 義 と 符 合 して い る 。 リー ス 料 を 支 払 う べ き 債 務 は,リ 手 が 負 っ て い る]以. 定 義 と整 合. 結 果 と して 借 手 に よ り統 御[ASBJ訳:支. 流 入 す る と い う こ と が 予 想 さ れ て い る と こ ろ の[資. 借 手 の[=借. 債. 務. は,今. 期 の 資 産/負. い う 点 に つ い て は,一. れ に つ い て はDP/2009/1で. り わ け,. 切言及 し. 明 らか に され て い るの. 考 え た の か も しれ な い。. 産,負. 債 定 義 と の 整 合 性 に 関 す るDP/2009/1の. 説 明 は不 十. 分 (1)延. 長 オ プ シ ョ ン を 含 ま な い 単 純 な リー ス を 前 提 と し た 説 明. で はDP/2009/1は,そ. の 点(特. ろ う 権 利/義 務. は,今. か"と. つ き,ど. い う 点)に. DP/2009/1は,ま. に"将. 期 の 資 産/負 債. 来. と して 資 産/負 債. 定 義 要 件 を 満 た す と言 え るの. の よ う な 説 明 を して い る の で あ ろ う か?. ず は,「 当 該 リー ス は 解 約 不 能 で あ り,そ. た り… … す る 権 利 … … は,存. しな い 。」(DP/2009/1,par.3.6,設. 純 な リ ー ス 契 約 」(DP/2009/1,par.3.6;p.24)を 生 じ る 権 利 と 義 務 を 識 別 し た 上 で,…. 前 提 と し,そ. して,リ. ー ス期 間 を 延 長 し. 例1;p.24)よ う した. うな. 「単. 「単 純 な リー ス か ら. … こ れ らの 権 利 と 義 務 が 資 産 と 負 債 の 定 義 を 満 た す. か 」(par.3.12;p.25[ASBJ訳,p.31])の の 「資 産 の 特 徴 」(=資. 延 長 オ プ シ ョ ン を 行 使 した と き に 生 じ る で あ. 検 討 を して い る 。 そ の 際,概. 産 の 定 義 要 件)及. 念 フ レー ム ワ ー ク. び 「負 債 の … … 基 本 的 特 徴 」(=負. -8(8)一. 債 の 定 義 要 件).

(9) リー ス 会 計 の 使 用 権 モ デ ル に関 す る問 題 点 の 提 起(内 倉) を,と. も に3つ. に 整 理 し(pars.3.13-3.14;p.25[ASBJ訳,p.31]),そ. つ の 基 本 的 特 徴(=定. 義 要 件)を,`単. p.26[ASBJ訳,pp.31-32]),`単. 純 な リ ー ス か ら生 じ る権 利'が 純 な リー ス か ら 生 じ る 義 務'が. -3 .20;pp.26-27[ASBJ訳,pp.32-33]),と そ して,次 1.`単. の 上 で,そ. れ ら3. 持 って い る か(par.3.16; 持 っ て い る か(pars.3.18. い う分 析 を 行 って い る。. の よ う な 結 論 に 至 っ て い る:. 純 な リ ー ス か ら生 じ る 権 利'は,「. リー ス契 約 に よ って 確 立 され た法 的 に 強 制 力. の あ る 権 利 」(DP/2009/1,par.3.25;p.28[ASBJ訳,p.34])で ス の 場 合 の]リ. あ り,「[単 純 な リー. ー ス 期 間 に わ た っ て リ ー ス 物 件 を 使 用 す る 借 手 の 権 利 は,フ. ワ ー ク 及 び 概 念 書 第6号. レー ム. の 資 産 の 定 義 を 満 た す と 両 ボ ー ドは 暫 定 的 に 結 論 し た 。」. (DP/2009/1,par.3.17;p.26[ASBJ訳,p.32])。 2.`単. 純 な リ ー ス か ら生 じ る 義 務'は,「. リー ス契 約 に よ って 確 立 され た法 的 に 強 制 力. の あ る 義 務 」(DP/2009/1,par.3.25;p.28[ASBJ訳,p.34])で ス の 場 合 の]借. あ り,「[単 純 な リー. 手 が リー ス 料 を 支 払 う 義 務 は フ レー ム ワ ー ク 及 び 概 念 書 第6号. の負債. の 定 義 を 満 た す と 両 ボ ー ドは 暫 定 的 に 結 論 し た 。」(DP/2009/1,par.3.21;p.27[ASBJ 訳,p.33])。 な お,少. し先 走 っ た コ メ ン トに な る が(DP/2009/1が. DP/2009/1は,以. 先 走 っ て い る た め で あ る が ・・),. 上 の よ う な 単 純 な リー ス の 場 合 の 説 明 を し た だ け で,次. を し て い る:「 両 ボ ー ドは,リ. の よ うな 記 述. ー ス会 計 に 関 す る こ の新 た な ア プ ロー チが 現 行 基 準 に 対 す. る 多 くの 批 判 に 対 処 で き る も の と 考 え た 。 特 に,…. …(d)新 た な ア プ ロ ー チ は 両 ボ ー ドの 概. 念 フ レ ー ム ワ ー ク及 び最 近 公 表 され た基 準 と整 合 して い る 。」(par.3.28;p.29[ASBJ訳,p.35])。 単 純 な リ ー ス を 検 討 した だ け に も か か わ らず,"新 と 整 合 的 で あ る"と. 延 べ,ま. た そ の こ と は,新. た な ア プ ロ ー チ は概 念 フ レー ム ワー ク. た な ア プ ロ ー チ の 長 所 の1つ. だ と考 え て い. る わ け で あ る 。 こ の 後 に 指 摘 す る,延. 長 オ プ シ ョ ン を 含 む 複 雑 な リー ス を 前 提 と した 説 明. の 不 十 分 さ と 合 わ せ 考 え て み る と,こ. う し たDP/2009/1の. 姿 勢 に は大 い に問 題 が あ る と. 言 え よ う。. (2)延. 長 オ プ シ ョ ン を 含 む 複 雑 な リー ス を 前 提 と し た 説 明. 他 方DP/2009/1は,「 訳,p.35])を. 追 加 の リー ス料 支 払 に よ る 延 長 オ プ シ ョ ン」(par.3.29;p.30[ASBJ. 含 む よ う な 「複 雑 な リー ス に お け る 権 利 と 義 務 」(par.3.30;p.30[ASBJ訳,. p.35])が. 概 念 フ レー ム ワ ー ク の 資 産 と 負 債 の 定 義 要 件 を 満 た す の か ど う か,に. 討 は,ほ. と ん ど して い な い 。 -9(9)一. つ いて の 検.

(10) 第59巻 わ ず か に,延. 第1号. 長 オ プ シ ョ ン に 関 す る 次 の よ う な 言 及(※. に し た 「複 雑 な リー ス に お け る 権 利 と 義 務 を[構. しか も,自. ら は 採 用 しな い こ と. 成 要 素 に 分 解 して]別. 個 に 認 識 ・測 定 す. る … … 構 成 要 素 ア プ ロ ー チ 」(DP/2009/1,par.3.30;p.30[ASBJ訳,pp.35-36])の. 観点. か らの 言 及 で あ る 。)は し て い る:「 複 雑 な リー ス か ら生 じ る 権 利 と 義 務 を 構 成 要 素 に 分 解 して 個 別 に 分 析 す る と,リ. ー スを 延 長 又 は終 了 す るオ プ シ ョン は資 産 の 定 義 を 満 た す と結. 論 す る こ と が で き る 。」(DP/2009/1,par.3.31;p.30[ASBJ訳,p.36])。DP/2009/1は, こ れ 以 上 の 説 明 を して い な い た め,こ の 定 義 を 満 た す 」 の 意 味 自 体,不. こ に 言 う 「リー ス を 延 長 … … す る オ プ シ ョ ン は 資 産. 明 で あ る 。(単 に"そ. 産 的 価 値 が あ る と 見 る こ と も で き る"と. う した オ プ シ ョ ン 自体 に 一 定 の 財. の 言 及 か も しれ な い が,)も. し か す る と"将. 来. 延. 長 オ プ シ ョ ン を 行 使 し た と き に 生 じ る で あ ろ う 権 利 は 今 期 の 資 産 と して 資 産 定 義 要 件 を 満 た す"と. い う意 味 で 述 べ て い る の か も し れ な い 。 仮 に そ う だ と して も,将 来. ン を 行 使 し た と き に 生 じ る で あ ろ う 権 利 が,な の か,に. つ い て の 具 体 的 な 説 明 ま で は,ま. ぜ 今 期 の 資 産 と して 資 産 定 義 要 件 を 満 た す. っ た く して い な い 。. 将 来 延 長 オ プ シ ョ ン を 行 使 し た と き に 生 じ る で あ ろ う 義 務 は,今 定 義 要 件 を 満 た す の か ど う か,も 説 明 は,い. 延長オ プシ ョ. 期 の負 債 と して 負 債. し満 た す の で あ れ ば ど の よ う な 根 拠 か ら か,に. つ いて の. っ さ い無 い。. こ の よ う に,"将. 来. 今 期 の 資 産/負 債 のDP/2009/1の. 延 長 オ プ シ ョ ン を 行 使 し た と き に 生 じ る で あ ろ う 権 利/義. と し て 資 産/負 債 説 明 は,ま. 前 述 し た よ う に"新. 定 義 要 件 を 満 た す と 言 え る の か"と. 務. は,. い う点 につ いて. っ た く不 十 分 で あ る 。 そ れ に も か か わ ら ずDP/2009/1は,. た な ア プ ロ ー チ は 概 念 フ レー ム ワ ー ク と 整 合 的 で あ る"と. 述べて いる. わ けで あ る。. 第2款. 疑 問 点 そ の2:一. 定 の 蓋 然 性 を 定 め て リー ス 期 間 の 決 定 方 法 を 規 定 して い る こ とへ の 疑 問. (1)資. 産,負. で は,果. 債 定 義 と不 整 合 に な る 懸 念. た し て,将. 今 期 の 資 産/負 債. 来 延 長 オ プ シ ョ ンを 行 使 した と き に 生 じ る で あ ろ う 権 利/義 務. と して 資 産/負 債. 結 論 的 に 言 う な ら,大. は,. 定 義 要 件 を 満 た す と 言 え る の で あ ろ う か?. い に疑 問 が あ る と言 わ ざ るを え な い。. そ う 思 え る 第 一 の 根 拠 は,ED/2010/9が,一 法 を 規 定 して い る こ と で あ る(※. 定 の 蓋 然 性 を 定 め て リー ス 期 間 の 決 定 方. 一 定 の 延 長 オ プ シ ョ ン を 考 慮 に 入 れ る た め に は,そ. ざ る を え な い の か も しれ な い が ・・ 。)。 そ う し た 規 定 の 仕 方 は,概 -10(10)一. うせ. 念 フ レー ム ワ ー ク 資 産,.

(11) リー ス 会 計 の 使 用 権 モ デ ル に関 す る問 題 点 の 提 起(内 倉) 負 債 定 義 と整 合 し な い の で は な い か,と な おED/2010/9は,一 判 定 尺 度/閾 値. (2)資. 産,負. の懸 念 が あ る とい う こ とで あ る。. 定 の 蓋 然 性 を 定 め る 際 にmorelikelythannotと. を 用 い て い る の で あ る が,そ. い う特 定 の. の こ とに つ い て の 問題 提 起 は後 に別 に した い。. 債 定 義 と整 合 し な い 理 由. 上 記 し た よ う な 懸 念 を な ぜ 抱 くの か,の DP/2009/1は,「[単. 理 由 を,少. 純 な リー ス の 場 合]借. 権 利 を 統 御[ASBJ訳:支. 配]し. し詳 し く説 明 した い 。. 手 は,リ. て い る(controls)…. ー ス 期 間 中 リー ス 物 件 を 使 用 す る … 」(par.3.16(a);p.26)こ. 「単 純 な リー ス か ら生 じ る 権 利 」 が 資 産 定 義 と整 合 的 で あ る 根 拠 の1つ(3つ 根 拠 の 第1の. も の)と. して 挙 げ て い る 。ED/2010/9の. 複 雑 な リ ー ス の 場 合 は,"借 統 御 して い る"こ. と が,資. 手 は,リ. と を, 挙 げてい る. リー ス 期 間 の 決 定 方 法 に 従 え ば,. ー ス 期 間 中 リ ー ス 物 件 の 使 用 権 を,50%超. 産 定 義 と 整 合 的 で あ る 根 拠(の1つ)と. の確 率 で. い う こ と にな って しま. う 。 しか しな が ら概 念 フ レー ム ワ ー ク は,こ. の"資. 資 源 だ"と. 定 の 蓋 然 性 を 定 め て 規 定 して は い な い の で あ. い う 資 産 定 義 要 件 に つ い て は,一. 産 は 当 該 事 業 体 に よ り統 御 さ れ て い る. る。 な お,こ. こ で 掘 り下 げ る べ き 事 柄 で は な い の で あ る が,DP/2009/1は,「. ス 期 間 中 リー ス 物 件 を 使 用 す る 権 利 を 統 御[ASBJ訳:支 p.26)だ. け で,「 事 業 体 は,経 済 的 資 源/便 益. p.25)と. い う 資 産 定 義 要 件(="資. 件)を. 満 た す(=リ. こ の"あ. る 資 産(物. を 統 御[ASBJ訳:支. ー. て い る 」(par.3.16(a);. 配]し. て い る 。」(par.3.13;. 産 は 当 該 事 業 体 に よ り統 御 さ れ て い る 資 源 だ"と. ー ス 物 件 そ の も の と し て の 資 産 定 義 用 件 を 満 た す),と 的 な 資 産 の 場 合 。)の 使 用 権 を 統 御 し て い れ ば,所. の 資 産 を 統 御 し て い る と 言 え る の で,資 に 再 度 取 り上 げ,問. 配]し. 借 手 は,リ. い う要. 考 え て い る。. 有 権 が無 くて もそ. 産 定 義 要 件 を 満 た す 。"と の 主 張 に つ い て は,後. 題 提 起 を した い。. 本 題 に戻 る こ と と しよ う 。 リ ー ス 債 務 の 負 債 性 に つ い て も,同 様 の こ と が 言 え る 。DP/2009/ 1は,「[単. 純 な リ ー ス の 場 合]借. (par.3.20(a);p.27)こ る 根 拠 の1つ(3つ. 手 は,賃 借 料 を支 払 うべ き現 存 す る 債 務 を負 っ て い る(has)。 」. と を,「 単 純 な リー ス か ら生 じ る … … 義 務 」 が 負 債 定 義 と 整 合 的 で あ 挙 げ て い る 根 拠 の 第1の. ス 期 間 の 決 定 方 法 に 従 え ば,複. し て 挙 げ て い る。ED/2010/9の. 雑 な リー ス の 場 合 は,"借. 支 払 う べ き 現 存 す る 債 務 を,50%超 る 根 拠(の1つ)と. も の)と. 手 は,リ. の 確 率 で 負 っ て い る"こ. と が,負. ー ス 期 間 中 リー ス 料 を 債 定 義 と整 合 的 で あ. い う こ と に な っ て し ま う 。 しか しな が ら概 念 フ レー ム ワ ー ク は,こ. "負 債 は 当 該 事 業 体 の 現 存 す る 債 務 だ"と. い う負 債 定 義 要 件 に つ い て も. 一11(11)一. リー. ,一. の. 定 の蓋 然 性 を.

(12) 第59巻. 第1号. 定 めて 規 定 して は いな いの で あ る。 と こ ろ で,概 念 フ レー ム ワー クは,負 債 の場 合 で 述 べ るな ら,`将 来 に お い て の 経 済 的 便 益 の 流 出'と い う負 債 定 義 要 件 につ いて は,一 定 の 蓋 然 性 を 定 めて 規 定 して い る(た だ しIASBフ. レー ム ワー クの場 合,こ. の蓋 然 性 の規 定 は,認 識 要 件 の方 に移 さ れ て い る。)。. 現 行 の 概 念 フ レー ム ワー ク は,probableと. い う 判 定 尺 度/閾 値 を 用 いて 一 定 の 蓋 然 性 を. 定 め て い る。 そ れ に対 し,"負 債 は 当該 事 業 体 の現 存 す る債 務 だ"と い う負 債 定 義 要 件 に つ いて は,上 で 述 べ た よ う に,一 定 の 蓋 然 性 を 定 めて 規 定 して は いな いわ けで あ る。 この こ と を 具 体 的 な例 で 述 べ る な ら ば,例 え ば製 品 保 証 債 務 の よ う な,認 識 の 可 否 判 断 に当 た って 見 積 りの 必 要 が あ る負 債 の 場 合 で も,製 品 保 証 債 務 が 現 存 す るの か ど うか につ き見 積 も って い るの で はな く(製 品 保 証 契 約 を 交 わ して い る限 り,製 品 保 証 債 務 は現 存 す る, と い う こ と。),将 来 の 保 証 期 間 中 に製 品 保 証 を 要 求 され て 経 済 的 便 益 の 流 出が 生 じる こ と にな るか ど うか を 見 積 も って い るの だ,と. い う こ とで あ る。. 概 念 フ レー ム ワー クの この よ うな(資 産/負 債 の定 義 要 件 の 中 で の)非 一 貫 的 な 規 定 ぶ りは,ど の よ う に解 す べ きで あ ろ うか?将 然 性 を定 め る こ とが 必 要 だ が,("当. 来 に起 こ る こ と にか か わ る要 件 に は一 定 の 蓋. 該 事 業 体 の 現 存 す る債 務 だ"と. い った)現 在 の 状 況 に. か か わ る要 件 の 場 合 に は不 要 だ(と 言 うよ り も,そ うす べ きで な い),と 概 念 フ レー ム ワー ク は考 え て い るの で はな いだ ろ うか?現. 在 の 状 況 にか か わ る要 件 の 場 合 に一 定 の 蓋 然 性. を定 め て 規 定 して い な い こ と の意 味 が,"現 likelythannotの. よ うな,probableよ. 在 の 状 況 に か か わ る 要 件 の 場 合 に は,more. り もハ ー ドル の低 い 判 定 尺 度/閾 値 を 用 いて 一. 定 の 蓋 然 性 を定 めて もか まわ な い"と い う意 味 で な い こ とだ け は,明 らか で あ ろ う。 以 上 の 認 識 を前 提 に し,複 雑 な リー スの 場 合 を 念 頭 に置 いて,あ. らた めて 次 の よ うな 問. 題 提 起 を した い: 1.将 来 の あ る期 間 に お い て あ る財 貨 の しか も使 用 権 だ け の 統 御 を して い るで あ ろ う 確 率(=リ. ー スが その 期 間 まで は少 な くと も継 続 す る確 率)が50%ち. よ う な とき に,そ の 現 存 す る資 源'と. の 期 間 中 に お け る使 用 権(の 推 測 額)の100%の. 2.将. ょっ と しか な い 額 を`当 該 事 業 体. して 今 期 の 貸 借 対 照 表 に計 上 して もか まわ な いの で あ ろ うか?. 来 の あ る期 間 に お い て リー ス 料 を 支 払 う義 務 が 生 じて い る で あ ろ う確 率 が50%. ち ょっ と しか な い よ うな と き に,そ の 期 間 中 に お け る リー ス料 支 払 額(の 推 測 額)の 100%の 額 を`当 該 事 業 体 の現 存 す る債 務'と まわ な いの で あ ろ うか?. 一12(12)一. して 今 期 の貸 借 対 照 表 に計 上 して もか.

(13) リー ス 会 計 の 使 用 権 モ デ ル に関 す る問 題 点 の 提 起(内 倉) 第3款. 疑 問 点 そ の3:借. 上 記 に お い て,支 ス 料 の 推 測 額 は`現 こ と は,別 プ シ ョ ンは. 手 側 の 意 思 で 避 け られ る よ う な 支 払 額 は`現. 払 義 務 が 生 じて い る で あ ろ う 確 率 が50%ち 存 す る 債 務'と. か?. ょ っ と しか な い よ う な リー. は 言 え な い の で は な い か,と. の 観 点 か ら言 え ば,次. 存 す る債 務. の 問 題 提 起 を した 。 こ の. の よ う な 問 題 提 起 を し て い る こ と に もな ろ う:"延. 長オ. あ く ま で も 「権 利 」 で あ り,「 た だ し 義 務 で は な い 」(DP/2009/1,par.6.1;. p.51[ASBJ訳,p.56])。. つ ま り,将. リ ー ス 料 支 払 義 務 は,オ. プ シ ョ ン 行 使 確 率 が ど ん な に 高 か っ た と し て も 借 手 側 の(オ. シ ョ ン不 行 使 の)意. 来. 延 長 オ プ シ ョンを 行 使 した と き に生 じるで あ ろ う. 思 に よ り回 避 可 能 な も の で あ る 。 そ れ ゆ え そ れ は,オ. プ. プ シ ョン行 使 前. の 段 階 で は,「 リ ー ス契 約 に よ っ て確 立 さ れ た 法 的 に 強 制 力 の あ る義 務 」(DP/2009/1,par.3.25; p.28[ASBJ訳,p.34])と. は 言 え な い も の で あ り,し. 債 は 当 該 事 業 体 の 現 存 す る 債 務 だ'と か",と. た が っ て 概 念 フ レー ム ワ ー ク の`負. い う負 債 定 義 要 件 を 満 た さな い もの な の で は な い. の 問題 提 起 で あ る。. 実 際DP/2009/1は,単. 純 な リー ス の 場 合 の リー ス 料 支 払 義 務 が 負 債 の 定 義 要 件 を 満 た. す と 結 論 付 け た 根 拠 と して,「 借 手 が 契 約 を 破 棄 し な い 限 り,… 支 払 を 逃 れ る 契 約 上 の 権 利 は な い 。 し た が っ て,借 が あ る 。」(par.3.19;p.26[ASBJ訳,p.32])と と,将. … 借 手 に … … リー ス 料 の. 手 に は リー ス 料 を 支 払 う 無 条 件 の 義 務 い う点 を 挙 げて い る。 この 論 法 か らす る. 来 延 長 オ プ シ ョ ン を 行 使 し た と き に 生 じ る で あ ろ う リ ー ス 料 支 払 義 務 は,借. 支 払 を 逃 れ る 契 約 上 の 権 利 が あ る の で,オ た さ な い,と. プ シ ョン行 使 前 の 段 階 で は負 債 の 定 義 要 件 を 満. い う こ と にな って しま お う。. こ う し た 問 題 提 起 は,ボ. ー ドメ ン バ ー 自 身 に よ っ て も,次. 1.「 こ の ア プ ロ ー チ で は,更. 新 に よ っ て5年. 10年 の リ ー ス と 解 約 不 能 の15年 の 場 合,借 場 倉,借. 手 に. の よ う にな され て い る。. 間 延 長 さ れ る 可 能 性 が 高 い[islikelyto]. リー ス を 区 別 す る こ と が で き な い 。 解 約 不 能 の リー ス. 手 は15年 間 リー ス 料 を 支 払 わ な け れ ば な らな い 。 オ プ シ ョ ン 付 の リー ス の 手 は10年 経 過 後 に リー ス 料 の 支 払 を 回 避 す る こ と が で き る 。」(DP/2009/1,. par.6.21;p.54[ASBJ訳,p.59])。 2.「 ボ ー ドメ ンバ ー の 一 部 は,両. ボ ー ドが 提 案 す る ア プ ロ ー チ で は(例. な リ ー ス の 違 い を 区 別 で き な い と 指 摘 し た 。(a)5年 付 随 して お り,当 (b)8年. リー ス. リー ス に3年. え ば)次. の 延 長 オ プ シ ョンが. 該 オ プ シ ョ ン が 行 使 さ れ る 可 能 性 が 高 い[islikelyto]リ. ど ち らの リー ス で も,借. と と な る 。 しか し,オ. プ シ ョ ン 付5年. 手 は8年. ー スと. 間 の リー ス 料 支 払 義 務 を 認 識 す る こ. リー ス で は,借. 手 は 第2期. 避 す る こ と が で き る 。」(DP/2009/1,par.6.37;p.58[ASBJ訳,p.63])。 -13(13)一. の よう. の リー ス 料 支 払 を 回.

(14) 第59巻 先 に,DP/2009/1に は,今. は,"将. 来. 第1号. 延 長 オ プ シ ョンを 行 使 した と き に生 じるで あ ろ う義 務. 期 の 負 債 と して 負 債 定 義 要 件 を 満 た す の か ど う か"に. つ いて の 説 明 が い っ さ い無 い. こ と に 言 及 し た 。 も しか す る と,上. 記 し た よ う な ボ ー ドメ ン バ ー の 存 在 が,そ. る の か も しれ な い 。 な ぜ な ら ば,彼. らの 上 記 し た よ う な 見 解 をDP/2009/1は,特. して は い な い(par.6.37;p.58[ASBJ訳,p.63]要 "将 来. 延長オ プシ. 極 的 に で は な い に せ よ)否. 第4款. 段 否定. 参 照 。)か ら で あ る 。 と い う こ と は,. ョ ン を 行 使 し た と き に 生 じ る で あ ろ う 義 務 は,今. 義 要 件 を 満 た す の か ど う か"に. う させ て い. つ きDP/2009/1は,単. 期 の 負 債 と して 負 債 定. に 言 及 し て い な い の で は な く,(積. 定 して い る と い う こ と に な っ て し ま う の で は な い だ ろ う か 。. 疑 問 点 そ の4:一. 定 の 蓋 然 性 を 定 め る 際 に 特 定 の 判 定 尺 度/閾. 値. を 用 いて い. る こ とへ の 疑 問 (1)DP/2009/1の. 主 張 と の乖 離. 先 に,"ED/2010/9は,一 の 判 定 尺 度/閾 値. 定 の 蓋 然 性 を 定 め る 際 にmorelikelythannotと. を 用 い て い る の で あ る が,そ. た い 。"と 述 べ た 。 こ こ ま で は,ED/2010/9が. の こ とに つ い て の 問 題 提 起 は後 に 別 に し リー ス 期 間 の 決 定 方 法 を 規 定 す る 際 に 一 定. の 蓋 然 性 を 定 め て い る こ と 自 体 の 問 題 提 起 を して き た わ け で あ る が,一 る 際 にmorelikelythannotと 問 題 提 起 を,こ は,一. い う特 定 の 判 定 尺 度/閾 値. こ で,2つ. い う特 定. の 観 点 か ら して お き た い(※. 定の蓋然性を定 め. を 用 いて い る こ と につ いて の. む ろ ん の こ と,よ. り根 本 的 な 問 題. 定 の 蓋 然 性 を 定 め て い る こ と 自 体 で あ る 。)。. 最 初 に,ED/2010/9の. 姿 勢(=一. い て い る こ と)は,DP/2009/1で. 定 の 蓋 然 性 を 定 め る 際 に 特 定 の 判 定 尺 度/閾 値 の 論 議 か らす る と 問 題 が あ る,と. を用. い う 問 題 提 起 を した. いO DP/2009/1も,一 ED/2010/9と. 定 の 蓋 然 性 を 定 め て リー ス 期 間 の 決 定 方 法 を 規 定 して い る 点 で は, 同 じ で あ る(前. 際 に 特 定 の 判 定 尺 度/閾 値 ドは,ほ. 述)。. を 用 い る こ と に は,明. ぼ 確 実(virtuallycertain),か. (probable),及. しか しな が らDP/2009/1は,一. 確 に 反 対 し て い る 。 す な わ ち,「 両 ボ ー. な り確 実(reasonablycertain),可. び ど ち らか と 言 え ば あ り得 る(morelikelythannot)な. 性[probability]の [ASBJ訳,p.61])が,次. 定の蓋然性を定 める. 能性が高 い どの 異 な る蓋 然. 閾 値 を リ ー ス 期 間 の 決 定 に 用 い る こ と を 議 論 し た 。」(par.6.28;p.56 の よ う な 結 論 に 至 っ た と の こ と で あ る:「 しか し両 ボ ー ドは 次. の よ う な 難 点 を 指 摘 し た 。(a)概 念 的 に 正 し い 蓋 然 性 の 閾 値 は 存 在 しな い 。 … … そ の た め, ど れ か1つ. の 蓋 然 性 の 閾 値 を 取 り上 げ る こ と は 恣 意 的 と な る だ ろ う 。(b)蓋 然 性 の 閾 値 を 定 一14(14)一.

(15) リー ス 会 計 の 使 用 権 モ デ ル に関 す る問 題 点 の 提 起(内 倉) め る こ と は 原 則 べ 一 ス の ア プ ロ ー チ で は な く,む (par.6.30;p.56[ASBJ訳,p.61])。 尺 度/閾 値. し ろ ル ー ル を 表 す と考 え る 者 が い る 。」. そ う し た 認 識 の 上 でDP/2009/1は,特. を 用 い な い で 一 定 の 蓋 然 性 を 定 め る べ き だ と考 え,`リ. 間 に な る(=そ. の 期 間 で 終 わ る)確. 率 が 最 も 高 くな る 期 間'を. 定 の 判定. ー スが 最 終 的 に そ の 期. リー ス 期 間 と す る,と. いう. ア プ ロ ー チ を採 用 した もの と思 わ れ る。 そ れ に も か か わ らずED/2010/9は,そ. のDP/2009/1の. ア プ ロ ー チ を 取 り下 げ て,特. 定 の 判 定 尺 度/閾 値. を 用 い て 一 定 の蓋 然 性 を 定 め る ア プ ロー チ を 採 用 す る こ と と した わ. け で あ る 。 し か も,そ. の 間 の 納 得 の い く説 明 を,ま. 9の. 「公 開 草 案 リ ー ス の 結 論 の 根 拠 」 に,次. 両 審 議 会 の 見 解 で は,リ. ー ス 期 間 は,リ. っ た く して い な い 。 わ ず か にED/2010/. の よ う な 説 明 が な さ れ て い る の み で あ る:「 本. ー ス期 間 が どの く らい にな るか に関 す る当 該 事 業. 単 位 の 合 理 的 な 期 待 を 反 映 さ せ る べ き だ 。 そ れ[=合 あ る 期 間 と は 異 な る こ と を 明 確 に す る た め に,本 [す な わ ち]事. 業 体 は,五. 理 的 な 期 待]が,最. 高の発生確率の. 公 開 草 案 は 次 の よ う な 提 案 を し て い る ・・,. 分 五 分 超 の 可 能 性 で(morelikelythannot)起. こ りう る と こ. ろ の 可 能 な 限 り で 最 長 の リ ー ス 期 間 を 仮 定 す る こ と に よ っ て,リ. ー ス を 延 長 す る/終 わ ら. せ る オ プ シ ョ ン の 会 計 処 理 を し て い くべ き だ,と で は,IASB,FASB両 「ど れ か1つ. の ・・。」(par.BC118;p.37)。. 審 議 会 は,「 概 念 的 に 正 し い 蓋 然 性 の 閾 値 は 存 在 し な い 。」 と か. の 蓋 然 性 の 閾 値 を 取 り上 げ る こ と は 恣 意 的 と な る だ ろ う。」 と も と も と 考 え て. い な が ら も,ED/2010/9の. 段 階 で は な ぜ 特 定 の 判 定 尺 度/閾 値. を 用 いて 一 定 の 蓋 然 性 を. 定 め る ア プ ロ ー チ を 採 用 し た の で あ ろ う か?前. 述 の よ う にDP/2009/1は`リ. 終 的 に そ の 期 間 に な る(=そ. 率 が 最 も 高 くな る 期 間'を. の 期 間 で 終 わ る)確. す る こ と を 暫 定 的 に 決 定 し た わ け で あ る が,ひ 題 が あ る こ と が 明 らか に な っ た た め,し `特定 の 判 定 尺 度/閾 値. リー ス 期 間 と. ょっ とす る と その ア プ ロー チ に は大 きな 問. か た な くED/2010/9は,い. っ た ん は 否 定 した. を 用 い て 一 定 の 蓋 然 性 を 定 め る ア プ ロ ー チ'を. の 判 定 尺 度/閾 値 と し て`暫. ー スが 最. 定 的 に'morelikelythannotを. 採 ることと し. ,そ. 選 択 す る こ と と した,と. い う こ と か も しれ な い 。 た だ しED/2010/9は,"DP/2009/1の. ア プ ロ ー チ に は 大 き な 問 題 が あ る"と. い る わ け で は な い 。 し た が っ て,あ に 述 べ る よ う な2つ 第1の. 用 し た 場 合,`リ. な くと も以 下. の 問 題 点 を 指 摘 す る こ と はで き よ う。. 点 は,DP/2009/1の. 期 間 で 終 わ る)確. く ま で も 推 測 に す ぎ な い の で あ る が,少. 明 言 して. ア プ ロ ー チ(=`リ. 率 が 最 も 高 くな る 期 間'を. ー ス が 最 終 的 に そ の 期 間 に な る(=そ. リー ス 期 間 と す る,と. ー ス が 最 終 的 に そ の 期 間 に な る(=そ 一15(15)一. い う ア プ ロ ー チ)を. の 期 間 で 終 わ る)確. 率'が,最. の 採 も.

(16) 第59巻. 第1号. 高 くな る確 率 を 見 た 場 合 で あ っ て も,相 当 に小 さ く な っ て し ま い う る こ と で あ る 。例 え ば, 先 に リ ー ス 期 間 の 決 定 方 法 を 説 明 し た 際 に 提 示 し た 仮 設 例 の 場 合,`リ. ー ス が最 終 的 にそ. の 期 間 に な る(一. で あ り,そ. そ の 期 間 で 終 わ る)確. の 確 率 は た っ た の34%で. あ る!そ. パ ー[-DP/2009/1]に. 率 が 最 も 高 くな る 期 間'は20年. の とき. の よ う な 事 態 を 想 定 し て,「 デ ィ ス カ ッ シ ョ ン ・ペ ー. 対 す る コ メ ン ト提 出 者 は,リ. 高 い リ ー ス 期 間 に 基 づ い て 算 定 す る と,負. ー ス料 の 現 在 価 値 を 最 も可 能 性 の. 債 の 定 義 を 満 た さな い負 債 の 認 識 につ な が る可. 能 性 が あ る と 述 べ た 。」(ED/2010/9,par.BC116;p.37[ASBJ訳,p.33])も. の と思 わ れ. る。 指 摘 で き る 第2点. は,`リ. が 最 も 高 くな る 期 間'の. ー ス が 最 終 的 に そ の 期 間 に な る(=そ. の 期 間 で 終 わ る)確. 確 率 と そ れ 以 外 の 期 間 の 確 率 と が ほ と ん ど変 わ ら な い,と. 率. い う事. 態 に な っ て し ま い う る 点 で あ る 。 例 え ば 前 述 の 仮 設 例 の 場 合,`リ. ー ス が最 終 的 に そ の 期. 間 に な る(一. の 場 合33%,20年. 合34%で. そ の 期 間 で 終 わ る)確. あ っ た 。 し た が っ て,`リ. 確 率 が 最 も 高 くな る 期 間'の. の 場 合33%,15年. ー ス が 最 終 的 に そ の 期 間 に な る(=そ. 確 率 は34%,そ. らな い こ と に な る 。 た っ た1%の ま う わ け で あ り,こ. 率'は,10年. の 期 間 で 終 わ る). れ 以 外 の 期 間 の 確 率 は33%と,ほ. 差 で リー ス 期 間 が10年. の場. とん ど変 わ. に な っ た り20年 に な っ た り して し. う し た 結 果 に な る こ と に 対 して 疑 問 が 生 じて も,当. 然 な の か も しれ な. い○. (2)特. 定 の 判 定 尺 度/閾 値. を 用 い る と して もmorelikelythannotを. 用 いて い るの は. 拙速 だ 続 い て,仮. に一 定 の 蓋 然 性 を定 め る際 に特 定 の 判 定 尺 度/閾 値 を 用 い る と して も,ED/2010/. 9がmorelikelythannotを. 用 い て い る の は 拙 速 で は な い か,と. 上 述 し た よ う に 概 念 フ レー ム ワ ー ク は,資 済 的 便 益 の 流 入'と. 判 定 尺 度/閾 値. notと. 債. 定の. の 場 合 で も,概. は,(morelikelythannotで. 念 フ レ ー ム ワ ー ク 資 産,負 間 の 決 定 方 法'を. 産 の 場 合 で 述 べ る な ら,`将. い う 資 産 定 義 要 件 に つ い て は,特. の 蓋 然 性 を 定 め て い る 。 しか しな が ら,そ. を用 い て 一 定. 念 フ レー ム ワ ー ク が 用 い て い る. は な く)probableで. あ る 。 そ れ ゆ え,概. 定 義 と の 整 合 性 と い う 問 題 に 直 接 的 に 結 び 付 く`リ. こ こ で 再 度 強 調 して お くが,よ. 蓋 然 性 を 定 め て い る こ と 自 体 で あ る 。)。 -16(16)一. ー ス期. は な く)morelikelythan. を 用 い て 一 定 の 蓋 然 性 を 定 め て い る点 は,概. と 整 合 的 で な い と 言 え よ う(※. 来 においての経. 判 定 尺 度/閾 値. 規 定 す る 際 にED/2010/9が,(probableで. い う 判 定 尺 度/閾 値. い う問題 提 起 を した い。. 念 フ レー ム ワ ー ク. り根 本 的 な 問 題 は,一. 定の.

(17) リー ス 会 計 の 使 用 権 モ デ ル に関 す る問 題 点 の 提 起(内 倉) そ の よ う な 問 題 意 識 か ら で は な い か も しれ な い が,「 い く ば く か の ボ ー ド メ ン バ ー は, `相 当 程 度 確 実 な( thannot)'よ. reasonablyassured)'の. り も[ハ. ー ドル の]高. よ う な,`五 い 下 限 値[一. 分 五 分 超 の 可 能 性(morelikely. 閾 値](threshold)の. 思 っ て い た よ う だ 。」(ED/2010/9,par.BC119;p.38),と. certain)(相. 手]の. きだ. 当 程 度 確 実(reasonablyassured))で. と の 主 張(=オ. 当 程 度 確 か(reasonably. あ る な ら ば,リ. と に な っ て い る の で,こ. ー ス 期 間 に 含 ま れ る 。」. の 現 行 基 準 を そ の ま ま活 か す べ. プ シ ョ ン の 行 使 が 相 当 程 度 確 か な(reasonablycertain)更. シ ョ ンまで は考 慮 に入 れ るべ きだ likelythannotと. 手 が リー ス 物 件 を オ プ シ ョ ン 期. 権 利 を 行 使 す る で あ ろ う こ と が,相. (DP/2009/1,par.6.27;p.55)こ. と の 主 張)と. い う 判 定 尺 度/閾 値. で あ る こ と に は,違. ま しく. の こ と で あ る 。 む ろ ん,「 現 行. の リ ー ス 会 計 諸 基 準 … … の も と で は オ プ シ ョ ン 期 間 は,借 間 中 使 用 す る そ れ[=借. 方 を,好. 新オ プ. 見 る こ と も で き る 。 しか しな が ら,more. を 用 いて 一 定 の 蓋 然 性 を 定 めて い る こ とへ の 批 判. いが 無 い。. た し か に,「 両 ボ ー ドは 現 在,資. 産 と 負 債 の 定 義 を 見 直 す 共 同 の プ ロ ジ ェ ク ト(概 念 フ. レー ム ワ ー ク ・プ ロ ジ ェ ク ト)に 取 り組 ん で い る 。」(DP/2009/1,par.3.13,fn;p.25[ASBJ 訳,p.31])の. で あ り,そ. こ に お い て,概. る い は 認 識 要 件 の 規 定 に お け る)判 thannotへ. 念 フ レ ー ム ワ ー ク 資 産,負. 定 尺 度/閾 値. 変 更 す べ き で は な い か,と. た 状 況 で は あ る が,「. しか し,そ. を(現. 行 のprobableか. の プ ロ ジ ェ ク トが 完 了 す る ま で,両. そ の よ う な 認 識 を 前 提 と す る な ら ば,仮 を 用 い る と し て も,ED/2010/9が. ら)morelikely. の 検 討 が な され て い る こ と は事 実 で あ る。 そ う し. を 用 い る 。」(DP/2009/1,par.3.13,fn;p.25[ASBJ訳,p.31])こ. 値. 債 定 義 に お け る(あ. ボ ー ドは 現 行 の 定 義 と と も され て い る。. に 一 定 の 蓋 然 性 を 定 め る 際 に 特 定 の 判 定 尺 度/閾 そ れ をmorelikelythannotと. して い る こ と は,. 拙 速 に過 ぎ るの で はな いか と思 わ れ る。. 第5款. 疑 問 点 そ の5:延. ED/2010/9の. 長 オ プ シ ョンの 中身 は未契 約 の もの と して扱 われ るべ きで は?. リー ス期 間 の 決 定 方 法 に対 す る疑 問 点 の 最 後 と して,漠 然 と した もの な. が ら,し か し根 本 的 な1つ の 懸 念 を 表 明 した い。 それ は,そ も そ も延 長 オ プ シ ョンの 中身 は,オ. プ シ ョ ンが 行 使 され な い う ち は,事 実 上 ま だ契 約 さ れ て い な い もの と して 企 業 会. 計 上 取 り扱 わ れ るべ きな の で はな い か,と の 疑 問 で あ る。 この 疑 念 を,少. し極 端 な 形 で 言 い表 して み よ う。 筆 者 に は,次 の よ うな 漠 然 と した 疑 問. が あ るの で あ る:ED/2010/9の. リー ス期 間 の決 定 方 法 は,`将 来 の あ る時 点 で50%超. 率 で 締 結 す る可 能 性 の あ る契 約'を(そ. の確. の 将 来 の あ る時 点 で)締 結 し履 行 した と仮 定 した. 一17(17)一.

(18) 第59巻. 第1号. な ら ば 取 得/負 担 す る で あ ろ う 資 産/負 債 る よ う な も の な の で は な い だ ろ う か,と. を,当. の ・・ 。. も し も そ の 懸 念 が 当 た っ て い た の で あ れ ば,将 じ る で あ ろ う 権 利 と 義 務 は,む の あ る 権 利 」/「 れ ど こ ろ か,そ い`未. 期 の 貸 借 対 照 表 に 前 倒 しで 計 上 して い. ろん の こ と. 来 延 長 オ プ シ ョンを 行 使 した と き に生. 「リー ス 契 約 に よ っ て 確 立 さ れ た 法 的 に 強 制 力. リー ス契 約 に よ って 確 立 さ れ た法 的 に強 制 力 の あ る義 務 」 で は な い。 そ れ ら 権 利/義 務. 契 約 契 約 の 認 識'と. の オ ンバ ラ ン ス 処 理 は,`未. 履行契約の認識. い う こ と にな って しま うの で はな か ろ うか 。. 第4節. で は ど う す べ き か?. 以 上,延. 長 オ プ シ ョ ン の 取 扱 い を め ぐ っ て の 様 々 な 観 点 か らの 問 題 提 起 を,前. て 試 み て き た 。 で は,リ. ー ス 期 間 の 決 定 は,ど. こ れ ま で の 議 論 か ら,結. 論 は 自 ず と 明 らか で あ ろ う 。 筆 者 は,延. 約 期 間 だ け を リー ス 期 間 と し,そ 定. 節 にお い. の よ う に な さ れ る べ き で あ ろ う か?. い 考 慮 しな い 期 間 で リー ス 期 間 を と らえ て い くべ き だ,と. 認 識,測. に も至 らな. 長 オ プ シ ョンを い っ さ. 考 え て い る。 解 約 不 能 な 最 低 契. の 期 間 に か か る リー ス 料 に 基 づ き リー ス 負 債,資. を 行 っ て い くべ き で は な い か,と. 産. の. い う こ とで あ る。. リ ー ス 期 間 に 対 す る こ の よ う な 見 解 は,ED/2010/9やDP/2009/1の. 中で も言 及 され. て い る 。 結 果 的 に 見 れ ば こ の 見 解 は,「 契 約 上 の 最 小 期 間 に つ い て リ ー ス 料 受 取 債 権 又 は リ ー ス 料 支 払 債 務 を 認 識 し,当 と こ ろの. 該 期 間 の 延 長 オ プ シ ョ ン が 存 在 す る 場 合 に は 開 示 を 行 う 。」. 「開 示 ア プ ロ ー チ 」(ED/2010/9,par.BC120(b);p.38[ASBJ訳,p.34])と. 内 容 に な ろ う(※. た だ しED/2010/9自. 同. 身 は,「 財 務 諸 表 の 利 用 者 に 提 供 さ れ る 情 報 の 有 用. 性 は 低 くな る 」(par.BC120(b);p.38[ASBJ訳,p.34])こ. と を 根 拠 に,こ. の ア プ ロー チを. 不 採 用 と して い る 。)。 ボ ー ドメ ン バ ー の 一 部 に 類 似 の 主 張 を す る 人 た ち が い る こ と の 紹 介 も,さ. れ て い る:「 ボ ー ドメ ン バ ー の 一 部 は,…. ロ ー チ を 支 持 し な い 。 代 わ り に,… リ ー ス 料 支 払 義 務 を[そ. …[DP/2009/1が]提. … 借 手 は[原. れ ゆ え 使 用 権 資 産 を]認. 則 的 に は]最. ス テ ィ ー ヴ ン ク ー パ ー(StephenCooper)も,そ. て,借. ボ ー ドメ ン バ ー の 一 人 の の 一 人 で あ る:「Pars.13,34,51は,. 分 五 分 超 の 可 能 性 で 起 こ りう る最 長 の 期 間 を 計 算 べ 一 ス と し. 手 の 使 用 権 資 産 と 貸 手 の 受 取 勘 定 の 認 識,測. して い る 。 ク ー パ ー 氏 は,こ. 低 契 約 期 間 を 基 礎 と して. 識 しな け れ ば な ら な い と 彼 ら は 考 え て い. る 。」(DP/2009/1,par.6.37;p.58[ASBJ訳,p.63])。IASBの. オ プ シ ョ ン リ ー ス 期 間 が,五. 案 して い る ア プ. 定. の 中 に 含 ま れ る べ き こ と を,要. の ア プ ロ ー チ に 同 意 して い な い 。」(ED/2010/9,par.AV2;. P.62)。 -18(18)一. 請.

(19) リー ス 会 計 の 使 用 権 モ デ ル に関 す る問 題 点 の 提 起(内 倉) こ こ で 問 題 と して い る 「使 用 権 」 と い う 「権 利 」 が 法 的 に ど の よ う な も の に な る か は, リ ー ス 物 件 次 第 と い う こ と に な る が,ほ あ る(※`物. 権 法 定 主 義'の. と ん ど の 場 合,(第. 足 か せ が あ る た め,わ. 三 者 に 対 抗 し え な い)債. 権で. が 国 に お い て 想 定 し う る 唯 一 の 例 外 は,. 「土 地 の 長 期 リ ー ス 」(ED/2010/9,par.BC38;p.17[ASBJ訳,p.17])の. と きの. 「使 用. 権 」 が 借 地 法 上 の 借 地 権 た る 地 上 権 に 該 当 す る場 合 ぐ ら い で あ ろ う。)。つ ま り そ の 中 身 は, 借 手 の 側 か ら言 え ば,あ. く ま で も`貸. あ る に す ぎ な い 。 そ う し た`単. 手 を 介 して リー ス 物 件 を 使 用 さ せ て も ら う 権 利'で. に 当 事 者 間 で 主 張 し う る に と ど ま る 効 力 しか 持 ち 得 な い 権. 利 に す ぎ な い 「使 用 権 」 と い う 権 利'の わ る 権 利,義 能 な 期 間)に. の 認 識 は,現. よ り根 本 的 な 問 い か けを,こ. は,"借. 約不. か が で あ ろ うか 。. 問題提起 章 に お い て 検 討 して き た 問 題 は,借. 者 に か か わ る 問 題 で あ る 。 本 稿 の 最 後 に,借. asset;リ. れ にか か. 使用権資産 は原資産 と同種 の有形固定資産 と言え るのか?. リ ー ス 期 間 の 決 定 方 法 と い う,前. で. い う 取 引 事 象 の 場 合,そ. 存 す る 契 約 に よ っ て 明 確 に 保 証 さ れ て い る 期 間(=解. 限 定 して 行 わ れ る べ き だ と 思 わ れ る が,い. 第 皿章. 第1節. 務. 移 転/取 得,と. 手 側 の み に か か わ る,し. こで して お き た い 。 そ れ は,"使. か しな が ら あ る 意 味. 用 権 資 産 は 原 資 産(underlying. ー ス 物 件 の こ と。)と 同 種 の 有 形 固 定 資 産 と 言 え る の か?"と 手 側 の 使 用 権 資 産 は,延. 身 は,"使. る わ け で は な い 。 しか しな が ら,少 と に は な っ て い る 。 す な わ ち,次. れ な い が,本. 資 産 そ の もの. ま で 明 言 して い. な くと も原 資 産 と 同種 の 有 形 固 定 資 産 と見 な され る こ. の よ う な 規 定(使. 用 権 資 産 の 表 示 に関 す る箇 所 で の 規 定. し て い る:「 あ る 者 は 使 用 権 資 産 を 無 形 資 産 と 見 る か も し. 両 審 議 会 は 次 の よ う に 考 え て い る ・・,[す な わ ち]使. 産 と 同 じ所 に(with)分. 体的 に. の 問 題 提 起 で あ る。. 用 権 資 産 は 原 資 産 と 同 種 の 有 形 固 定 資 産 だ"と. で あ る が ・・ 。)をED/2010/9は. の 疑 問,具. 長 オ プ シ ョ ン無 考 慮 の 場 合 で あ っ て も,原. と して の 資 産 定 義 要 件 は 満 た さ な い の で は な い か?"と ED/2010/9自. 手 側 と貸 手 側 の 両. 類 す る こ と は,借. 用 権 資 産 を有 形 固 定 資. 手 が ど の よ う に 原 資 産(underlyingasset)を. 使 用 して い る の か に 関 す る よ り良 い 情 報 を 提 供 す る と ・・,そ れ を 無 形 資 産 と して 分 類 す る よ り も ・・ 。」(ED/2010/9,parBC143;p.46)。 そ の よ う な 認 識 を 前 提 と して,本. 題 に 入 る こ と と し よ う 。 最 初 に,こ. 問 題 に つ き 一 般 的 に は ど の よ う に 理 解 さ れ て い る の か,と ひ と 言 で 言 う な ら,使. こ で 提 起 して い る. い う こ と に,言 及 し て お き た い 。. 用 権 資 産 が 原 資 産 そ の も の と して の 資 産 定 義 要 件 を 満 た して い る で 一19(19)一.

(20) 第59巻 あ ろ う こ と は,一 産 は(仮. 第1号. 般 的 に は 自 明 の こ と と さ れ て い る。IASBフ. レ ー ム ワ ー ク が,"使. に そ れ を 原 資 産 と 同 種 の 有 形 固 定 資 産 と 見 な し た 場 合 で あ っ て も)資. を 満 た して い る"と. 述 べ て い る よ う に 読 め る(cf.F.51)た. 用権資. 産定義要件. あ で あ る 。 しか しな が ら,本. 当. に そ ん な に 自 明 の こ と な の で あ ろ う か? か よ う な 疑 問 を 持 つ に 至 っ た 理 由 を,簡 う に,「 借 手 は,リ. 述 した よ. ー ス 期 間 中 リ ー ス 物 件 を 使 用 す る 権 利 を 統 御[ASBJ訳:支. い る 」(par.3.16(a);p.26)だ 配]し. 単 に 説 明 し た い 。DP/2009/1は,前. け で,「 事 業 体 は,経. て い る 。」(par.3.13;p.25)と. して の 資 産 定 義 要 件 を 満 た す),と 権 を 統 御 して い れ ば,所. 済 的 資 源/便 益. い う 資 産 定 義 要 件 を 満 た す(=リ 考 え て い る 。"あ る 資 産(物. 配]し. を 統 御[ASBJ訳:支 ー ス物 件 そ の もの と. 的 な 資 産 の 場 合 。)の 使 用. 有 権 が 無 く て も そ の 資 産 を 統 御 し て い る と言 え る の で,資. 要 件 を 満 た す 。"と の 主 張 を して い る わ け で あ る(「 借 手 は,リ. て. 産定義. ー ス期 間 中 リー ス物 件 を 使 用 す. る権 利 を 統 御 して い る。 … … した が って 本 両 審 議 会 は,暫 定 的 に 結 論 付 け た 一,リ ー ス 物 件 を リー ス 期 間 中 使 用 す る借 手 の 権 利 は,[IASB]フ. 〃一 ム ワー ク 及 び[FASB]CON6に. と符 合 して い る,と 。」(par.3.16-3.17;p.26))。 要 件 の"当 は,使. しか しな が ら,概. 該 事 業 体 に よ り統 御 さ れ て い る 資 源"の. 用 権 ば か りで な く収 益 権 や 処 分 権 も(す. 収 益,処. 分. の3権. 能 す べ て が)統. 意 味(特. な わ ち,所. 御 さ れ て い る,と. お け る資 産 の 定 義. 念 フ レー ム ワ ー ク の 資 産 定 義 に 物 的 な 資 産 の 場 合 の 意 味). 有 権 の 実 質 的 中 身 で あ る 使 用,. い う意 味 が 含 まれ て い るの で は な い. だ ろ う か? も し も そ う で あ っ た な ら ば,"あ. る 原 資 産 の 使 用 権 を 統 御 し て い る だ け で は,そ. 産 を 統 御 して い る と は 言 え な い の で は な い だ ろ う か?"と こ の こ と を 言 い 換 え る な ら ば,"借 あ っ て も,原. の原資. の 疑 問 を 呈 す る こ とが で き る。. 手 側 の 使 用 権 資 産 は,延. 長 オ プ シ ョ ン無 考 慮 の 場 合 で. 資 産 そ の も の と して の 資 産 定 義 要 件 は 満 た さ な い の で は な い か?"と. の疑問. で あ る。 こ の 点 に つ い て は,ED/2010/9自 例 え ばED/2010/9は,「 針 」(ED/2010/9,前 所 に お い て,次. リー ス と 購 入/販 売. par.8;p.18)。"原 で,こ. に相 当す る契 約 とを 区 別 す るた めの … … 指. 置 き 及 び コ メ ン トの 勧 誘,応. 答 予 定 者 へ の 質 問;p.10)を. の よ う な 記 述 を して い る:「 事 業 体 は み な,原. る 以 下 の よ う な 契 約 に 対 して,こ 統 御 … … の,他. 身 も そ の よ う に 理 解 し て い る と解 す べ き 証 拠 が あ る 。. の(草. の 事 業 体 へ の 移 転 を,事. 案)IFRSを. 規 定 した 箇. 資 産 の 購 入/販 売. に相 当 す. 適 用 しな い も の と す る:(a)原. 資産の. 業 体 に も た らす と こ ろ の 契 約 … … 」(ED/2010/9,. 資 産 の 統 御 の 移 転 を もた らす 契 約 は リー ス で は な く 購 入/販 売 契 約 な の. の 草 案IFRSを. 適 用 し な い"と. の 規 定 で あ る 。`原 資 産 の 統 御'に. 一20(20)一. 収益権や処分権.

(21) リー ス 会 計 の 使 用 権 モ デ ル に関 す る問 題 点 の 提 起(内 倉) の 統 御 が 含 ま れ る と 認 識 して い る か ら こ そ,こ. の よ う な 主 張 を して い る は ず で あ る 。 も し. も`使. 用 権 の 統 御 の 移 転'だ. け で`原. う`原. 資 産 の 統 御 の 移 転'を. リー ス が も た らす と)考. ED/2010/9は,"リ. 資 産 の 統 御 の 移 転'に. ー ス に は こ の 草 案IFRSを. な る と(す. な わ ち,こ. こで 言. え て い た の で あ る な ら ば,par.8で. 適 用 し な い"と. の お か しな 主 張 を して し. ま って い る こ と にな ろ う。 ま っ た く 同 様 にED/2010/9は,「. リー ス と 購 入/販 売. 拠 」 を 述 べ て い る 箇 所 に お い て,次 る 取 引 が,購. 入/販 売. 用 す る 権 利 を,で 取 引 は,リ. と の 区 別 」 に 関 す る 「結 論 の 根. の よ う な 説 明 を し て い る:「 あ る 種 の ケ ー ス で は,あ. だ と は 評 さ れ て い な い が,し. か し原 資 産 の 統 御 を(そ. は な く ・・)あ る 当 事 者 か ら他 者 に 移 転 して い る か も しれ な い 。 … … そ の. ー ス で は な く購 入 を そ の 内 容 と して い る 。」(ED/2010/9,par.BC61;p.22)。. "原 資 産 の 統 御 は 原 資 産 の 使 用 権 の 統 御 と は 異 な る も の で あ り. ,し. を 移 転 して い る よ う な 取 引 は,リ ED/2010/9は,"使 を す る と き に は,物 産 の 統 御'に. ー ス で は な く購 入 だ"と. 的 資 産 を 念 頭 に 置 き な が ら も,使. 該 当 す る と 考 え,他. ED/2010/9は,`原 た な ら ば,言. で は,こ. の,よ. た が って原 資 産 の 統 御 り直 接 的 な 主 張 で あ る 。. 用 権 資 産 は 概 念 フ レー ム ワ ー ク の 資 産 定 義 要 件 を 満 た す"と. 方,リ. 使 用 権 だ け 統 御 し て い る だ け で は`原. 第2節. の 原 資 産 を邸 使. 資 産 の 統 御'の. 用 権 だ け 統 御 して い る だ け で`原. ー ス と 購 入/販 売. 資 産 の 統 御'に. の主張 資. 契 約 と を 区 別 す る と き に は,. 該 当 しな い と 考 え て い る こ と に な る 。. 中 身 を 都 合 の い い よ う に 読 み 替 え て い る,と. まで 述 べ. い 過 ぎ で あ ろ う か?. 私見の提示 う した 疑 問,矛. 盾 点 に 対 し,ど の よ うな 解 決 の方 策 が 考 え られ る で あ ろ う. か? 先 ほ ど,"借 手 側 の 使 用 権 資 産 は,延 長 オ プ シ ョ ン無 考 慮 の場 合 で あ って も,原 資 産 そ の もの と して の 資 産 定 義 要 件 は満 た さな いの で はな いか?"と ろ は,"原. 述べた。その意図す るとこ. 資産 そ の もの と して の資 産 定 義 要 件 は満 た さ な い"と い う こ とで あ る。 あ くま. で も リー ス期 間 を 解 約 不 能 な 最 低 契 約 期 間 と した と きの 話 しで あ るが,そ の 場 合 の 使 用 権 資 産 が 無 形 資 産 と して の 資 産 定 義 要 件 まで 満 た して い な い,と の 趣 旨で はな い 。 したが って,こ. こで の 結 論 は,案 外 簡 単 で あ る。"使 用 権 資 産(た だ し,リ ー ス期 間 を. 解 約 不 能 な最 低 契 約 期 間 と した場 合 。)は,原. 資 産 と 同種 の有 形 固定 資産 で は な く,使 用. 権 と い う権 利 を純 粋 に表 す1つ の 無 形 資 産 だ"と 言 い切 れ ば,そ れ で 問 題 は解 決 す る こ と にな ろ う。 仮 に それ を 原 資 産 と 同種 の 有 形 固 定 資 産 と して 表 示 す べ きだ と考 え た 場 合 で も 一21(21)一.

参照

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