近畿大学農学部紀要 第 50 号 3 (2016) 3
農学部紀要 50 号の発行に寄せて
農学研究科長 太田博巳
1960 年(昭和 35 年)に産声を上げた農学部紀要が、57 年の時を経て第 50 号発
行の節目を迎えることとなりました。第 3 号までは不定期での発行が続きましたが、
1971 年発行の第 4 号以降は毎年度末に 1 号ずつの定期発行を重ね、ついに 50 号の
記念に至ったことになりました。先ずはこれまでに本紀要に玉稿をお寄せ頂いた教
員各位、学生諸兄、そしてそれぞれの原稿に対し懇切丁寧な査読をして頂いた教員
各位、また毎年度後半の慌ただしい時期に多大な労苦を惜しまずに編集業務に携わ
ってこられた歴代の編集委員各位に心から感謝の意を表したいと思います。
言うまでもなく、各大学、各機関で発行される紀要は、その組織の方向性、そし
て各時代の研究動向と研究手法を色濃く反映させたものとなります。本誌は近畿大
学農学部に在籍する研究者の息吹と足跡を直接感じることができる、貴重な資料と
もなっています。近年のデータベース化の進歩により、このように蓄積された研究
成果が、検索とダウンロードによって世界中で容易に講読可能となり、これまで以
上に本誌の掲載報文の利用価値が高まっていることは喜ばしい限りであります。こ
のような背景から、今後は英語論文の増加や和文論文の Synopsis 等のさらなる充実
といったことも検討課題となってくると思います。
本誌に投稿された報文は、原著論文、ノート、総説、総合論文、調査・資料のい
ずれかに分類されて掲載されています。得られた貴重な研究成果が、原著論文とし
て発表されることに本誌の重要な意義があるのは勿論のことであります。しかし、
ノートや調査・資料といった他の媒体での公表が困難な、けれども研究に要した努
力を未発表のまま塩漬けにしてしまうにはあまりにも惜しい成果を公表するため
の手段として、本誌は農学部研究者にとって重要な意味を持っています。リポジト
リー化により、それらの成果がさらに多くの読者を得ていることを、有り難く思う
次第であります。
本誌が 75 号、100 号と代を重ね、今後も近畿大学農学部の進歩を着実に刻み続け、
世界各地の農学の発展にさらに大きく寄与していくことを期待しています。