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研究室紹介(琉球大学農学部作物学研究室): 沖縄地域学リポジトリ

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Academic year: 2021

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Title

研究室紹介(琉球大学農学部作物学研究室)

Author(s)

-Citation

沖縄農業, 28(1): 98-99

Issue Date

1993-12

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12001/1304

Rights

沖縄農業研究会

(2)

98 沖縄農業 第28巻 第1号(1993年)

琉球大学農学部作物学研究室

植物生産を基本的に支え る植物 の榛能は,空気中か ら吸収 した炭酸 ガスと根か ら吸収 した水を太陽エネルー ギーの力を利用 して炭水化物へ転換す る光合成作用 で ある.現在,高等植物の光合成には

C

。(シーサ ン)塾光 合成,C一(シーヨン)型光合成,CAM (カム)型光合 成の3種類の変異が知 られ ている.沖縄 で栽培 され る 農作物 についてみると

,C.

型光合成はサ トウキ ビ, ト ウモロコシ,ネ ピア グラス ,ロ-ズグラスな どに

,C3

塾光合成は.甘蕗,柄.大豆 ,大部分の野菜 ・花 き ・果 樹類で.CAM型光合成はパイ ンア ップル.デ ンフ ァ レ や コチ 5rウランなどの肉厚 の ラ ン,サボテ ンな どに分 布す る.つまり.植物の光合成か らみると沖縄の農業は 多様 な光合成特性を持つ作物か ら構成 され ていること になり,この点は 日本本土の農薬 と大 き く異 なる点 と なっている, 以上のような意味で,植物の光合成 を研究す る場合 , 沖縄は橿めて興味深 く,材料に恵 まれた環境にある.作 物学研究室では,植物の光合成 を視点 に して沖縄 にお ける作物生産の改善に取 り組んでいる. 現在行 っている具体的な研究課層 は以下の通 りであ る.前述 した3種類の光合成 は環境条件 に対す る反応 が著 しく異 なる.一般的に

C

`型光合成 は高温

(

3

0-4

0

℃),高 日射

(

1

0

0

kl

x

以上)で,C3型光合成 はマイル ドな温度

(

2

5

-3

0

℃)と 日射

(

3

0

-4

0

kl

x)

で効率的 な 機能を発揮す る.CAM型光合成は,C,,Cl塑光合成が 昼間の光の下で炭酸 ガスを吸収す るの と異 な り,夜間 光のない状態で炭酸 ガス吸収 をお こなう.このよ うな 光合成特性は品種や系統によっても異なっている.従 っ て,沖縄農業を支える作物の光合成特性 を解 明 しなが ら栽培法の改善を図るための基礎的知見 を得 ることを 目的と して,①野生サ トウキ ビを含むサ トウキ ビ属 に おけるC一光合成の制御機構の解明,②パ イ ンア ップル やデンファレなどCAM植物における光合成の制御機構 の解明,③パイ ンア ップルや ラ ン精の組織噂奄条件下 におけるCAM型光合成の発現 ・制御,④F.ハイブ リッ ドライスにおける光合成 ・物質生産特性 の解 明につい ての研究を行 っている. また.近頃農作物の晶耳の 良否が塩要 な収宜形賓 と なり,単に光合成効率を敬啓 し生育 ・収宜の宜的 向上 を 目指すだけでは,農薬技術 と して十 分ではない状況 にある.従 って,光合成の結果生 じる炭水化物の代臥 あるいは作物における晶質にかかわ る研究 と して,⑤ サ トウキ ビにおける庶糠合成 と蓄積機構,⑥パインアッ プル果実における有棋酸及び糖塀の動態 につ いての研 究を行 っている,特に⑤ につ いては植物 ホルモ ンを用 いたサ トウキ ビの豊熟促進法の開発にも挑救 してい る。 以上の基礎的知見を具体的に聞場条件下で検討す る 研究と して.⑦サ トウキ ビ栽培 におけ る間作 ・混作 の

(3)

情報交流 ・研究室紹介

9

9

影響 ,⑧ゲ ッ トウの栽培及び成分特性の研究,⑨サ トウ キ ビ収量及び品質向上に関す る試験 ,⑬パ イ ンア ップ ル栽培期間の短縮化に関する研究を行 っている. 現在までに当研究室では沖縄の夏季の気象生産力が 極めて高いことを明 らかに し,この点に薯 目した密相 法を採用す ることによって ,夏植えサ トウキ ビの栽培 期間が

1

8

ヶ月か ら

1

2

ヶ月へ短縮できること,パインアッ プルについては

CAM

型光合成の特性を把握 しなが ら植 付け時にホルモ ン処理を行 うことによ り第一黒収穫 ま での期間が

2

.

5

年か ら

1

4

ヶ月に短縮できることな どを明 らかに してきた.サ トウキ ビやパ イ ンア ップルは未開 発の能力を秘めたすぼ らしい作物であ る.サ トウキ ビ やパイ ンが沖縄農業の足を引 っ張 っているかのような 議論があるが,それ以前 にこれ ら作物 に事を問 ったこ とがあるのだろうか ?足を引 っ張 っているのは 「棚ぽ た式の農業活性化」を期待す る人 自身ではないか な ど サ トウキ ビ・パインにかかわ りなが ら考えている. 以上のような想いを募 らせ なが ら,今後は圃場か ら 分子生物学まで視野にいれた光合成研究 を 目指 してい る,近ごろ泡盛を飲んで語 る夢は,半年で収穫で きる

C3

型パインア ップル.同 じく半年で収穫 できるサ トウ キ ビの作乱 さ らにはイ ンター クロ ッピングを利用 し たサ トウキ ビを基軸と したサステイナブル亜熱帯土地 利用型農業 システムの確立である. 最後に,当研究室のスタッフは,村山盛一教授,野瀬 昭博助教授,

満芳信助手,博士課程院生

2

名,修 士課 程院生

3

名,卒論

4

年次 7名である

(

1

9

9

3

年). (野 減 昭 博)

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