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三相誘導電動機試験盤の設計研究

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(1)

三相誘導電動機試験盤の設計研究

著者

武石 泰亮

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

3

ページ

1-9

別言語のタイトル

TESTING SWITCH BOARD FOR THE THREE PHASE

INDUCTION MOTOR

(2)

三相誘導電動機試験盤の設計研究

著者

武石 泰亮

雑誌名

鹿児島大学工学部研究報告

3

ページ

1-9

別言語のタイトル

TESTING SWITCH BOARD FOR THE THREE PHASE

INDUCTION MOTOR

(3)

三相誘導電動機試験盤の設計研究

武 石 泰 亮 *

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6)計器は交流電圧計,交流電流計,周波計,単相又

は三相電力計を常時使用する.従って台は上記計器 を一列に配列するに充分の広さを有すること. 7)台は出来るだけ少い床面を占る様にする.

(4)

r竜 2 第 3 図 立 式 と 座 式 両 試 験 盤 の 比 較 以上が本装置に要求される条件であるが,1)はこ の工場の製作機種の中に炭鉱用機器を含み一般動力用 220Vの2倍の440VやI/3倍の380Vの配電々

圧用機器がある為である.3)は製作機種が極く少数

の例外を除けば誘導機だけであるが日本工業規格

(JIS)に規定されないものである.然し容量,構造,

特性がJISの範囲に入るものに似ているので便宜上

JISに準じた試験を行って特性算定を行い定格値(銘

板値)を定めている.4)は対称となる被試験機が電

動機と減増速機構を有する機械部を組合せたものが多

いので,機械部の効率測定,実負荷をかけた状態での

温度上昇,騒音等の試験,歯車減速機のならし運転に

よる損失の変化測定,振動測定等に操作盤を兼ねて使

用出来る必要がある等の理由による.5)はまえがき

に述べた様に作業能率の向上と誤配線による計器や機

器損傷事故の防止を主眼とするが,この他に刃形開閉

器の様な充電部やアーク発生部が露出しない様にして

作業者の感電事故を防止し最近大きく叫ばれている安

全管理の面からの効果も期待している.6)は使用す

る計器が台上に配列されて視差を少く読取り出来るこ

とが必要なこと摸,長時間の測定で計器が一望の下に

見わたせる様になっていることが必要であることによ

る.7)は本装置に限られることではないが前述の各

条件に対してこの点を重視しないと装置全体が相当大

形化されて来て,一方最近の工場建設の単価は高騰し

ているので全般的合理化傾向と相まって出来る限り占

有床面を少くしたいためである. 3 . 形 の 決 定

従来の配電盤類には主として竪形が使用されて来

た.こ>で従来通りの竪形と本装置に採用した平形に

ついて優劣を比較してみよう.一般の配電盤として刃

形開閉器を多く使用する上からは竪形が優れている.

これは開閉器本体をパネル面に取付けて操作するので

竪形として上下の方向へ幾段も取付けないと,もし平

形とすると横に長いパネル面となり危険が増し床面積

が広くなると云う欠点が出て来る.然し最近制御関係

に多く使用されている電磁接触器を使用すると押釦開

閉器によって操作出来るので,電磁接触器は適当な内

部の位置に取付けて,パネル面へは押釦開閉器のみを

取付ければすむのでパネル而も少くて良いことにな る.第1図が竪形試験盤による試験の場合を示すもの で,この場合作業者は前方をパネルにより遮られるの

で被試験機を後方又は横方向に置いて試験することに

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鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 3 号 器 第 1 図 堅 形 試 験 盤 に よ る 試 験 試 第 2 図 平 形 試 験 盤 に よ る 試 験 なるので機械の状態を見るには一々振返らなければな

らないので大変不便である.電気機器の試験では第1

回のスイッチ投入のときは特に緊張している・どんな

異常状態が発生するかも知れないし,又異常状態に対

しては機械的,電気的の如何によらず瞬時の中に電源

を遮断しなければならない.従って全神経を集中して

計器や被測定機器を監視している.そのときに振返っ たり横に動いたりする動作を要求されることは望まし くない.それに較べて平形は第2図の様に被試験機を

前方に見ながら試験することが出来て助手との連絡も

しやすく,被試験機と計器を見るのに少し視線を動か

す程度ですむので大変優れている.処で平形でも第3

図の様に座式と立式の二様がある.試験者の疲労を少 くする点で座式の方が優れていると一般に考えられて いるが,それは大工場の流れ作業方式で試験者が長時

間に亘って試験盤をはなれずに,被試験機の取替え作

業を助手に行わせる場合のことである.この工場の様

な中規模の工場で試験対称機種が頻繁に変る所では立

上ったり腰下したりが紫くなって,返って疲労度が増

すことになる.又座式であるとパネル面は傾斜をつけ

ねばその効果を期待出来ないが,現用計器類は水平位

置で使用しなければならないのでこの点にも難点があ

(5)

武 石 : 三 相 誘 導 砿 動 機 試 験 盤 の 設 計 研 究 3 った.従って本装置は平形立式で設計することに決定 した. 4 . 回 路 の 構 成 回路は三相誘導電動機を対称とした試験について椛 成されている.内雰は測定回路と操作回路に大別出来 て,測定回路は以下の各条件を充す様になっている. 1)無負荷試験を定格電圧の25%∼120%に亘って行 いたい. 2)拘束試験を定格周波数(50C/S又は60C/S)で行 い,一部は二重カゴ形,深満カゴ形の為半定格周波 数(25C/S又は30C/S)で行いたい. 3)起動電流の測定が可能なこと. 4)電力測定は常時単相電力計による二電力計法にて 測定するが,場合によっては三相電力計も同時に使 用することが出来ること. 5)変流器の測定範囲は5A,10A,20A,50Aであ り,負荷電流を切らずに切換え出来ること.このと き電力計の電流線輪も同時に切換えること.(50A は10回貫通する) 6)電圧計は300Vのものを使用するので300V以上 の電圧に対しては電圧変成器を挿入する.このとき 電力計の電圧線輪も同時に切換えること. 7)起動電流測定時以外は起動時の過大電流が電流計 や電力計の電流線輪回路に流れないこと. 8)電力計の振れが力率の関係から負になるときは試 験盤回路で電圧線輪の極性を切換え,正の振れに変 更出来ること. 以上の条件にかなう回路として第4図の測定回路と第 5図の操作回路を設計した. 第4図,第5図について設明すると,RSTが試験用 電源に接続される.試験用電源は15kW又は20kWの 電動発電機(所要周波数を各々出すことが出来るもの) 又は210V,60C/Sの交流三相電源を適当に選ぶこ とが出来る様になっているR/T'は210V60C/S単 相励磁電源に接続される.KS−Iは100A定格の刃形 開閉器で主幹開閉器として断路器を兼ねている.装置 の故障時に点検修理を行うとき開く様になっている. RS-50は50A定格の可逆開閉器で被試験機の回転方 向を変える為のものであるが起動電流測定時も使用す る.#01が起動停止を行う開閉器で50A定格の電磁 接触器を使用した.従って常時はこの開閉器が最も多 く動作することになる.帯02は#01と同じ定格のもの であるが,これは電流又は電力測定時に被測定電流を 電流変成器CT-I,CT-IIの回路に側流させる為に主 幹回路を開くものである.今RST,R'T′が電源に接 続されKS-I,KS-IIを投入し,操作回路の全入を閉 じると#02'b接点が閉じているので#02が励磁され 主接点を閉じると共に電流範囲切換回路補助接点#02a も閉じる.被試験機端子uVWに被試験機を接続した 後主入押釦を押すと#01が励磁されその主接点が閉じ ると共に主入押釦と並列に入っている#01a補助接点 が閉じて自己保持回路を構成し,#01を励磁し続け電 源表示燈が点燈する.この状態で被試験機は運転して いるので,いつでも定常状態の測定が出来る態勢にあ る. (電流測定) 電流範囲選択押釦を押すと,例えば20A範囲で測 定したいならば20A入を押すとキ20を励磁し#20a で自己保持をすると共にCILI,CT-IIの一次側の20 A主接点を閉じて20A端子を選択する.その後R入 抑釦を押すと#1ノRが励磁される.すると#1'Raの接 点は一斉に閉じるがその一つは自己保持を行い他はそ れぞれ#1R,#2R,#2Sを励磁することになる.#1R が励磁されると#1Raの接点が閉じると共に#1Rbが 開く.#1Raの一つは#02′を励磁するので#02'b接点 が開いて#02の励磁を止める.この一連の動作を要約 すると#1'Rが励磁され#lRを励磁し’一瞬おくれ 使用部品表(第4図,第5図の分) 記 号 容 量 会 社 名 品 名 K S − I 1 0 0 A ナ シ ョ ナ ル 刃 形 開 閉 器 K S - I I 3 0 A 〃 〃 R S − 5 0 5 0 A 安 川 可 逆 開 閉 器 # 0 1 , # 0 2 , # 5 0 5 0 A 〃 電 磁 接 触 器 # 2 0 2 5 A 〃 〃 # 1 0 , # 5 1 0 A 富 士 〃

瀞締制T}MM-4立石パワール

蕊蕊篤│…〃〃

2紙当臓}’5A安川押釦開闘器

鳶職灘│“””〃

鼠綴換,PT入}10Aナシ。ナル鋤憲

表 示 燈 安 川

8岳}20A'脳A駿河蕊流器

閑i}440V/220V両部電圧変成器

(6)

4 T相電流の測定についてもR相と同様にしてCT−II により測定することが出来る. S相についてはR相とT相の電流の和を測定すれば キルヒホッフの法則よりS相の電流の値となることは 明らかであるので回路はその様に構成される. 尚#1′Rと直列に#1'Sb接点,#1'Tb接点が入って いるので#1'S又は#1'Tのいづれか蜜励磁されて保 持されているとキ1′Rは例えR入押釦を押しても励磁 出来ない.これは電圧測定回路の方で線間短絡を起さ ない様に電気的インターロックを行っている.この為 各相切の押釦を一度押してインターロックを解いた後 でないと他の相の測定には移ることが出来ない. て#02'を励磁し再び一瞬おくれて#U2の励磁を止め

#02の主接点を開くことになる.この一連の動作の中

に#1Raが閉じ同時に#1Rbが開いて電流計と電力 計の電流線輪をR相測定の状態に構成した後#02主接 点を開く迄の時間が存在することは,瞬時でもCTLI

の二次側が開放されたり主回路が開路されることを防

止する上で重要なことである.以上の様にして電流計 の振れを見て,その測定範囲が適当でないときは選択

を変えねばならない.この場合例えば電流が過小で5

Aの範囲に変えたいときは直ちに電流範囲選択の5A

押釦を押せば椿が励磁されると共に椿aで自己,保持

し#5bが開くので#20の励磁回路を開くことになる.

従っていづれの部分にも無理なく通電状態で電流範囲

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八八八A.#Wv 武 石 : 三 相 誘 導 電 動 機 試 験 盤 の 設 計 研 究

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( 電 圧 測 定 ) て 4 4 0 V / 2 2 0 V の 電 圧 変 成 器 を 電 圧 計 回 路 に 挿 入 す

電圧は被試験機端子uvwの電圧を電圧測定用の補る.従って電圧計と電力計の電圧線輪はそのま畠で

助キャプタイヤケーブルで取出して来た線間電圧を測440Vなり380Vの測定が可能である.

定する.今Rs間の電圧を知りたいとするとR入押釦(電力測定) 』 − − を押すと#2Rと#2Sが励磁され#2Raと#2Saの電力の測定は二電力計法により測定する.従ってS 接点が閉じてRS線間電圧測定回路が出来るので電圧相を共通線としてR相とT相より流入する電力を測定 計V及び単相電力計の電圧線輪1のPCに電流が流れしブロンデルの定理によりその代数和を求めて全電力 る.同様にST線間の電圧を知りたいときはT入押釦を算定する.この場合電力計は1個しか使用しないの を押すと#ZU及び#2Sが励磁され,#2Uaと#2Saで電圧線輪と電流線輪をその都度RS線間とR相の線 の接点が閉じて電圧計Vと電力計の電圧線輪1仏PCに電流を測定する位置に挿入しなければならない.とこ 測定電圧に応じた電流が流れる.Rr線間電圧の場合ろが以上の操作は既に電圧,電流の測定の項で触れた S入押釦を押すと#2Rと#2Tを励磁して#2Raと#2Ta様に電流計と電流線輪は直列に入って常に同一電流が の接点が閉じることになり,#2Tbの接点が開く.この流れ,電圧計と電圧線輪はRT間電圧測定のとき(S 為電圧計Vにのみ電圧は印加し電力計の電圧線輪入押釦を押したとき)以外は並列に接続され同一電圧 1のPCには電圧はか坐らない.これは不要の電圧を印が印加される.もしR入を押すと電流線輪にR相線電 加して電力計が振れることを防ぐためである,流が流れ電圧線輪にはRS線間電圧が印加される.従 もし440Vや380Vの電圧の機器を試験するときって電力計はRS二線より流入する電力を指示するこ は#400を励磁すると#400a接点が開きb接点が閉じとになる.TS二線間についても同様である.もし三相

(8)

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鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 3 号 5 電力計を使用するときは#3仏を励磁すると#3北接点 が開きCR'一CSl間とCIv-CS2間に入れた三相電力 計の電流線輪に各線電流が流れ,#3仏a接点が閉じて 3ゆPC間に入れた電圧線輪に電圧が印加する.この状 態は他の測定に何らの影響なく出来る.単相電力計で 行う三相電力測定では電圧電流間の位相により一方の 振れが負になることがある.この場合の為に電力計に 電圧線輪の極性変更開閉器が付いている.然し計器を 傷めない為にはこの切換操作も外部回路で行った方が 計器保護の面から望ましい.この為にWRとWHの 開閉器と#WVを用いて極性切換を行っている.WR, WTはそれぞれR入,T入のときの極性変更である. WR,Wrが閉じると#Wvが励磁されその接点により 上記目的が達せられる.このときRS間とTS間電力 PR,Prと全電力Pとは次の関係となる. P=PR+PT:WR,WTがいづれも開又は閉 P=PR∼P、:WR,W皿の一方が開,他が閉 電圧又は電力測定時の誤差を出来るだけ少くする為 に電圧を取出す位置は被試験機端子となっているが, これは試験場が可成の広さを有し試験盤より被試験機 迄主キャプタイヤーケーブルを長く延長するので,そ の中の電圧降下が無視出来ない為である.電圧計,電 圧線輪等に流れる電流は主電流に比し微少であるか ら,補助ケーブル中の電圧降下は問題にならない.然 しもし被試験機が100W以下の容量で主電流が少いと きは電流計又は電力計の指示の中に電圧計又は電圧変 成器の自己負担が表われ,特に無負荷運転時の入力, 機械損,風損の測定等に大きい影響を表わす.このと きは#21を励磁して電圧計や電圧変成器を電源側に切 換える様になっている. (起動電流測定) 起動電流の測定をするときはRS-50を中立(この 位置にすると正逆いづれにも入らない)の位置に把手 を置き,#01を励磁しS入を押し電流範囲も適当な範 囲を選んで置き,以上の準備が終って後RS−50を適 当な回転方向に投入すると電流計Aで起動電流を測定 することが出来る. 5.台の構造・組立・配線 台の形は形の決定の項で述べた様に平形立式とする が相当長年月の使用に耐え,従って堅牢で内部の開閉 器,電磁接触器類の点検がしやすく,保守に便利で組 立に手間が力率らないことに留意した.大きさの決定 はまずパネル面はその上に配列する開閉器,表示燈,計 器接続端子,使用計器の占有面積,データ用紙面積を考 慮して決定した.唯これをパネル面のみに求めると第 6図に示す寸法より横巾を約160mm長くしなければ ならない.奥行(竪)は計器と線を接続する為には深 すぎてはまずいので750mm位が適当である.パネル 面の高さは計器を読むに手頃な高さで,普通の事務机 の高さ760mmが日本人の体位より経験_卜滴当と考え られる.従って以上三つより台の大きさを決定すると ⑮唖 三泥 やご− I . _ _ J G -1 ・ 一 一 一 一 一 一 1 一 ○ 一

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↑ ↑ 砺 P L 流 押 釦 第 7 図 サ ブ パ ネ ル 、 ’ − 1 0 6 0 − − − − − 第 6 図 パ ネ ル パネル面×高さ=s×ルー1.22×0.75×0.76,3 =0.6954,3 となるが,この体積は内部に組付ける電磁接触器その 他に要する内容積に対し過大である.そこで実際には 1,220mmの横巾を1,060mm迄縮小して,その代りに パネル面の不足を補うために試験者の立つ側面にサブ ・パネルを設けて一部の開閉器類を取付けることにし た.従って容積は 宰胃﹄ ﹁I − 2 7 0 RS−50

(9)

武 石 : 三 相 誘 導 電 動 磯 試 験 盤 の 設 計 研 究 7 S×ルー1.06×0.75×0.76=0.5042,3 となり占有床而砿はS=1.06×0.75=0.795,2 となる.パネルの材料は電磁誘導の発ノヒを考慮して5 mm厚のベークライト板を使用した抑釦,表示燈,端子 の配列は第6図の様になっている.この配列について は押釦を操作しやすく,計器を読みやすくと云うこと が配慮されている.什細は第8Mの様に鉄アングルを 熔接して細l/:て,内側に‘電磁接触器取付の為に別にア ングルをイ、1.けた,側板は操作荷側を除き1.6mm厚鉄板 を内部配線完r後ネジ'こしている.サブ・パネルは写 j,iLの様に第7図のものをパネルとⅢじ材料で作り張付 けている.配線については取立て、報告する程のこと はない,電流に対し相当断面積のビニール絶縁電線(4 極相当のもの)を用い,ハンダ付は出来るだけさけて 1iとしてAMP端子を使用した,やむを得ない個所の ハンダ付は漆荊に松脂を用いて防蝕に注意している. Panel面

…………-丁』。…錘騨稲騨蕊;i籍;灘

操 作 者 側 か ら 見 た 内 部

(10)

Ⅱ 鹿 児 島 大 学 工 学 部 研 究 報 告 第 3 号 O 、 亡 r L ← 1DHI 6 . 雷 源 操作回路は210V,60C/Sで動作するので6,000V の構内配電線より10kVAの変圧器で210Vに逓降し たものを電源としている.特にこの様な専用電源を操 作回路に設けたのは,一般工場用の低圧電源に工作機 類の起動停止,熔接機の使用等があり電圧変動が激し いので,パワリレーの動作を乱す心配があったから分 離して独立の電源を設けた. 7 . 結 果 組立完了後動作試験,対11畠試験を行い実用に供した. 今日迄約2カ年以上を経過して別に異常もなく確実な 動作を続けて作業能率の向上,安全答理の面からも大 属 '1

聖堂 自唖屋

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ミ、yⅢ きい成果が得られた.その後まもなく第11号機の要求 が出たのでほ賢同一のものを製作したが,第1号機と 異るのは電流測定回路に若干変更が見られることであ る.変更結線図は第9図第10図である.この方式にし た理由は横河電機製の変流器CT−I,、CT-IIの定格が

現在製造してるものでは5A端子がなく10A端子が

最小定格となり,替りに50A端子が付いているので, 5A範囲では電流計を直接線路に入れねばならなくな り#1R,#1s,#1Tの取替えと#5を付加して操作回路 も一部変更した.鮒11号機では以上の変更をした為5 A範囲へ電流回路を切換えると短時間ではあるが変流 器の二次側を開放し,線路電流も切ることになる.従 って通電中の切換えは好ましくない.パネル面の配列 は右側に抑釦を配列し右き典の作業者が使いやすい様 に配慮したが,この程度の操作は左手で充分であり, そうすると右手でデータの記入も出来る様になるので 一そう便利である.この点は今後改めたが良いと考え られる. KS−II O S 人 - へ 一 一 一 R1 .1,' 入 主切

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8 . あ と が き 本装置の設計から製作全般に亘ってほとんど障害も なく完成後も良好な状態で動作していることは,本装 置の製作について入念な作業をおしまなかった著者の # 2 R b 塊 U

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一 一 一 O ○ 一 一 且 っ て の 同 僚 達 の 努 力 に 負 う も の で あ る . 又 本 装 置 の 設計の基礎となったものは過去幾年もIこ亘って使用し た旧装置の欠点である.その欠点を永年の体験と研究 より著者に指示して下さった前記の同僚諸君に感謝の 意を表したい.

静lOb妬a 第 1 0 図 試 験 盤 操 作 回 路 ( Ⅱ )

参照

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