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自分らしさを生かして「大好きな絵」

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Academic year: 2021

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第 4 学年 道徳科学習指導案

1 主題名 自分らしさを生かして 〔A 個性の伸長〕 教材名「大好きな絵(自作)」 2 指導観 ◯ 本学級の子供たちは、学校生活や社会生活において友達や集団との関わりが増え、様々な経験を基に自分自 身を振り返り、自分について考えることができるようになってきている。「自分のよい所」を尋ねたアンケート では、◯名中◯名の子供たちが自分のよい所を挙げることができ、「発表ができる」「大きな声で挨拶ができる」 など行為面として表れるよさから、「優しい」「あきらめない」など心情面のよさに気付く子供も増えている。 しかし、◯名の子供は、よい所を一つも書くことができていない。また、よい所より気になる所を多く挙げた 子供も見られた。これは、苦手なことやできていないことばかりに目が向き、自分のよさを意識することがで きていなかったり、他者と比較することで自分のよさを考えていたりするからである。そこで、自分をある程 度客観的に見つめることで、他者と比較することなく自分自身のよさを考えることができるようになるこの期 に本主題を取り上げる。そして、自分のよさを少しでもよくしていくには、将来の自分の姿への希望をもって 取り組むことの大切さを考えさせる。このことは、自分の特徴や特色を多面的に捉え、よさを発揮しながら更 に伸ばしていこうとする子供を育てる上からも意義深い。 ◯ 個性の伸長とは、自分のよさを生かし、更にそれを伸ばし、自分らしさを発揮しながら調和のとれた自己を 形成していくことである。個性とは、一人一人の人間がもつ、その人の特徴や特色のことである。特徴とは、 能力・適性、興味・関心、性格、行動といった様々な特性において、他者と比較して特に目立つ点のことであ り、長所だけではなく短所も含む。特色とは、他者と比較することなく、自分自身で気付く自分のよさや長所、 短所のことである。伸長とは、自分の個性を受け入れ、自分の特徴や特色をよい方向へ伸ばすことで長所にし たり、短所の改善を図り望ましい方向へ改めたりすることである。短所に見えているものでも、見方を変える と長所に発展することもあり、個性は固定的なものではなく流動的・発展的なものとして捉えることができる。 個性を長所と短所の両面から捉え、調和のとれた自己を形成していくことは、将来にわたって自己実現を果た そうとするために大切なことである。本主題に関しては、第3学年では、長所も短所も含めた自分の特徴に気 付き、長所に目を向け、伸ばしていくことの大切さについて学習してきている。これらの上に立って、自分の 特色に気付き、他者と比較するのではなく自分自身を見つめることで、希望をもって自己を高めていこうとす る態度を育てる。このことは、高学年において、短所も自分の特徴だと気付いて望ましい方向へ改善を図ると ともに、長所を伸ばし、自分らしい生活や生き方について考える学習へと発展していく。 ◯ 本主題の指導にあたっては、あかりの心情を共感的に読み進めたり関連価値を生かした話合い活動を行った りして、自分のよさを少しでもよくしていくには、将来の自分の姿への希望をもって取り組むことが大切だと 分かり、自分のよさを伸ばしていこうとする態度を育てることをねらいとしている。そのために、教材として 「大好きな絵」を取り上げる。主人公のあかりは、絵を描くことが大好きな女の子である。今まで「絵のコン クール」に応募したことはなかったが、初めて応募してみたいと思って練習を続けた話であり、自分のよさを 伸ばすためには将来の自分の姿への希望をもって取り組むことの大切さを感じ取らせることができると考える。 そこで、まず、絵を描くことが好きなのに「絵のコンクール」に応募しようと思ったことがないあかりの気持 ちを考え、今のままで十分だと思っている気持ちに共感することができるようにする。次に、「絵のコンクール」 に応募した作品をじっと見つめているあかりの気持ちを考え、応募するまで毎日練習を続けたあかりの行動か ら関連価値を見いだし、よさを伸ばすためには、将来の自分の姿への希望をもって自分にできることに取り組 んでいくことの大切さを理解させる。また、自分の体験を振り返り、それらの関連価値の中から大事だと思う 考えを選ぶことで、道徳的価値を自分との関わりで捉えさせる。そして、実践できそうな場面やなりたい自分 について考えることで、自己の生き方を見つめ実践への意欲を高めることができるようにする。 計画 ◯ 自分や友達の「よい所」探しを行い、「私マップ」を作成する。 学級活動(事前) 1 教材を基に、「よい所を伸ばすために大切なこと」について話し合う。 道徳(本時) ◯ 日常生活における子供のよさやよさを伸ばそうとしている頑張りを賞賛し、意欲の継続を図る。 課外(事後)

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2 3 ねらい ◯ 自分のよさを少しでもよくしていくには、将来の自分の姿への希望をもって取り組むことが大切だと分かり、 自分のよさを伸ばしていこうとする態度を育てる。 ◯ あかりの心情を共感的に捉え、明らかになった関連価値を生かして、これまでの生活を振り返って自分のよ さを伸ばそうとしたり、実際に伸ばしたりすることができた体験を基に話合い活動を行い、個性の伸長の価値 を考えることができるようにする。 4 準備 読み物教材、場面絵、言葉カード、学習ノート、ホワイトボード 5 学習指導過程 学 習 活 動 指導上の留意点 つ か む 見 い だ す 1 「私マップ」や「自分のよい所についてのアンケート結果」 を基に、本時学習のめあてを話し合う。 ・「私マップ」・・「よい所」がたくさん見つかったな。 ・「よい所」をこれからどうしていきたいか。 ・・もっと伸ばしていきたい。 →どうしたらいいのかな。 自分のよい所を伸ばすために、大切な心は何か、 考えよう。 2 教材「大好きな絵」を基に、個性の伸長の価値を明らかに するために、あかりの気持ちや行為について話し合う。 (1)「『絵のコンクール』に応募してみたら」と言われたとき の、あかりの気持ちについて話し合う。 「『絵のコンクール』に応募してみたら?」と言われて も断っていたとき、あかりはどんなことを考えていた でしょう。 ・「絵のコンクール」に出すのは、恥ずかしいな。 ・好きなまんがのイラストや、自分で考えたキャラクターを 描くことが楽しいんだよ。 ・絵を描くことが楽しいから、出さなくてもいいよ。 (補助発問) あかりは、どうして「絵のコンクール」に応募して みたくなったのでしょう。 ・私も、この絵みたいに上手に描けるかな。 ・今のままで十分だと思っていたけど、もっともっと上手に なりたいな。 (2)「絵のコンクール」に応募した、あかりの気持ちについ て話し合う。 【関連価値を生かした話合い活動Ⅰ】 リビングに飾った絵をじっと見つめていたとき、 あかりはどんなことを考えていたでしょう。 ・やっぱり絵を描くことが好きだな。 ・上手に描けて、嬉しいな。 ・練習を頑張って、良かったな。 ・いろいろ考えながら描くことができたと思うな。 ・練習は大変だったけど、やめなくて良かったな。 ・練習を続けたから、上手になったんだな。 ○「私マップ」を見て「自分のよい所」 を振り返り、これからどうしていきた いか考えることで、「よい所を伸ばす」 という課題意識をもたせ、本時学習の 方向をつかむことができるようにす る。 ○友達から「応募してみたら」と言われ たときのあかりの返事を考えること で、自分が好きな絵を描くことを周り から認められていることに満足し、今 のままで十分だと思っている気持ちに 共感することができるようにする。 ◯あかりの気持ちを吹き出しに書いて考 え、ペアから全体へと交流を広げる話 合い活動を位置付けることで、あかり の気持ちの中には、よさを伸ばすため に多様な考え(関連価値)があること を見いだすことができるようにする。

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3 見 つ め る (補助発問) あかりの気持ちを短い言葉(キーワード)で表しましょう。 ・やっぱり好き → 好き ・嬉しい → 自信がつく ・頑張ったな → 努力する ・いろいろ考えた → 工夫する ・やめなかった → あきらめない ・続ける → 繰り返す (3)にっこりと笑っているあかりに、自分だったら何と声を 掛けるか話し合う。 にっこりと笑っているあかりに、何と声をかけますか。 ・練習、頑張ったね。上手に描きたいという気持ちが伝わっ てきたよ。 ・家族の絵、上手だね。もっともっと上手になると思うよ。 「こうなりたい」と強く思う心 (4)よさを伸ばしていこうとするとき、あかりの考えの中で、 自分はどの考えが大事だと思うか話し合う。 【関連価値を生かした話合い活動Ⅱ】 あかりの考えの中で、あなたは、どの考えが大事だと 思いますか。 ・私は、 あきらめないこと が大事だと思います。 理由は、縄跳びの二重跳びができなかったけど、あきらめ ずに練習したらできるようになったからです。だから、「計 算が得意」というよい所を伸ばすために、もし分からない ことがあっても、先生や友達に聞いてあきらめずに考えて いきたいです。 ・私は、 繰り返すこと が大事だと思います。 理由は、挨拶を毎日繰り返していたら、だんだん大きな声 で言えるようになってきたからです。みんなに元気よく挨 拶をすると、とても気持ちがいいです。これからも、毎日 続けて、「挨拶をする」というよい所を伸ばしていきたい です。 3 教材から学んだことを生かして今後の生き方を見いだし、 実践への意欲を高める。 今までの自分を振り返って、これからの自分について 考えてみましょう。 私は、今まで自分のよい所を伸ばそうと思ったことはあり ませんでした。でも、「発表をする」というよい所をもっと 伸ばしたいと思ったので、自信をもって手を挙げて発表を増 やして自分の意見をみんなに伝えていきたいと思いました。 ◯なぜ悲しい気持ちにならなかったの か、切り返しの発問を行うことで、「こ うなりたい」という強い気持ちがあっ たから頑張れたことに気付き、個性の 伸長の価値へとつなげることができる ようにする。 ◯あかりへ、何と声を掛けたか考えるこ とで、よい所が伸びたことを実感して いる喜びを味わうことができるように する。 ◯見いだした関連価値を観点として提示 し、自分の体験を振り返って一番大事 だと思う考えを選ぶ話合い活動を位置 付けることで、道徳的価値を自分との 関わりで捉えることができるようにす る。 ◯「よい所」見つけで作成した「私マッ プ」を基に振り返ることで、具体的に 考えることができるようにする。 ◯話合いの型を提示することで、手順に 沿って進めることができるようにす る。 ① A:大事だと思うこと、理由を伝える。 「わたしは、 が大事だと 思います。理由は、~~だからです」 (体験を基に、理由を伝える) ② B:相手の理由を聞いてもう少し詳しく 聞きたいことを尋ねる。(2~3つ) 「そのとき、~~ですか」 ③ A:相手の考えを聞いてどんなことを 思ったか尋ねる。 「私の考えを聞いてどう思いましたか」 ※AとBが交代して話し合う。 ④ 話合いを終えて、自分の考えをそれぞれ 伝える。 ◯「今までの自分」と「これからの自分」 に項目を分けた「今日の学習で」を書 いて本時学習をまとめることで、実践 への意欲を高めることができるように する。 【 話合い活動の手順 】

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大好きな絵

あかりさんは、絵をかくことが好きです。好きなまんがのイラストをまねしたり、 自分でキャラクターを考えたりしながら、時間があるときは、いつもかいています。 絵をかいているときは、とても楽しい時間なのです。 図工の時間に、友達の絵をかいたときには、 「リコーダーを見ている目がいいね。本当に吹いているみたい。」 と、先生や友達からほめられました。 (好きな絵をほめられてうれしいな。) あかりさんは、自分がかいた絵を見つめて、にっこりと笑いました。 あかりさんが住んでいる町では、毎年「絵のコンクール」が行われています。だれでも、自由におうぼしてい いのです。しかし、あかりさんは、四年生になるまでおうぼしたことはありません。 「絵が上手だから、おうぼしてみたら?」 と言われたこともありましたが、出したいと思ったことはありませんでした。 「わぁ、上手!」 あかりさんが市立図書館に行ったとき、「絵のコンクール」におうぼした作品が かざってありました。ひとつひとつの絵を見てまわると、心がわくわくします。 (私も、こんなふうにかけるようになるかな。) 絵をじっと見ていると、初めておうぼしてみたくなりました。 今年の絵のテーマは、「家族」です。 家に帰ったあかりさんは、さっそく絵をかく準備を始めました。 お父さん、お母さん、お兄ちゃん、ペットの犬・・、みんなの顔が思いうかびます。 だれをかこうかな、どんなふうにかこうかな、画用紙を見ながら迷いました。 今までは、自分が好きなように、自由にかいていましたが、かく場所や大きさを 考えながらかきました。いろいろ考えながらかいていると、とても時間がかかります。 それから、あかりさんは、毎日少しずつ絵をかきました。下絵が完成すると、 絵の具で色をぬります。何色にするか、色の組み合わせをどうするか、また迷いまし た。 しかし、だんだんと完成していく絵を見ていると、あかりさんは楽しくなりました。 一枚完成すると、家族のみんなに見せました。みんなは、 「上手にかけたわね。そっくりだよ。」 と、ほめてくれました。 あかりさんは、そのあとも二枚目、三枚目と何枚もかきました。と中で、やめたいな、と思うときもありまし たが、完成した作品を思いうかべると、ぜったいに完成させたいと思って、やめることはありませんでした。 いよいよ「絵のコンクール」が行われます。 あかりさんは、一番自信がある絵をおうぼしました。一生けん命にかいた 家族の絵でしたが、入しょうしませんでした。しかし、あかりさんは、 悲しい気持ちではなく、ふしぎとすがすがしい気持ちでいっぱいになりました。 あかりさんは、おうぼした作品を家のリビングにそっとかざることにしました。 かざった絵をじっと見つめると、あかりさんは、にっこりと笑いました。 (やっぱり、絵をかくことが大好き!もっともっと上手になりたいな!)

参照

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