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第17回日本緩和医療学会学術大会報告

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Academic year: 2021

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271  平成24年6月22,23の両日,神戸市神戸国際展示場 他におきまして第17回日本緩和医療学会を開催し,無 事終了することができました.これもひとえに同窓の 方々のご協力の賜物と,こころより御礼申し上げます. 前日まで6月にはまれな台風の上陸,それも2つの台 風が直撃で大雨という天候でありましたが,当日はう そのように青空が広がり,7,000人近くの参加をいただ くことができました.ひとえに皆様の日頃の行いの賜 物と感謝しています.  総会のテーマは「ひろく ふかく たかく」でした. 多くの先達が従来から築き上げて来た end of life care の演題にくわえ,今大会特有のものとして①緩和医療 の将来展望,②サバイバーシップ,③ソーシャルキャ ピタル,④高齢者・認知症緩和医療,⑤小児緩和医療 等々の新たな概念を提示する機会をいただきました.  学会企画,学会員企画,多職種のフォーラム,ガイ ドライン講座,精神腫瘍学特集,口腔ケアハンズオン 等では企画の段階から岡山大学の誇る多くの講座のご 協力を得ることができ,また,実際の会議の中でも岡 山大学の精鋭のご参加をいただくことができました. 老年医学会,臨床腫瘍学会,がん治療学会,乳がん学 会,厚生労働省,文部科学省等の様々な分野からのご 出席をいただき学会員との論議を深めて頂きました. プログラムの構成として,同じカテゴリーのものを同 一会場にまとめ,ポスターディスカッションに全員が 参加いただけるように,セッションの終了時間を統一 しました.利便性を考えランチは会場内で,私ども岡 山の誇るB級グルメをお楽しみ頂けるようにしました.  市民公開講座は演劇に引き続く詩の朗読,そして胃 ろうのパネルディスカッションを開催しました.多職

第17回日本緩和医療学会学術大会報告

The 17th Congress of the Japanese Society for Palliative Medicine

会長 松 岡 順 治

(岡山大学大学院医歯薬学総合研究科 緩和医療学)

Junji Matsuoka (Department of Palliative Care and Cancer Survivorship, Okayama University Graduate School of Medicine, Dentistry and Pharmaceutical Sciences) 岡山医学会雑誌 第124巻 December 2012, pp. 271ン272

平成24年8月受理 〒700-8558 岡山市北区鹿田町2-5-1 電話:086-235-6502 FAX:086-235-6502 Eンmail:jmatsu@md.okayama-u.ac.jp

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272 種,多分野のかたがた,それもノービスからエキスパ ートまで全ての方々に充分満足いただくことができる よう考慮いたしましたが,それがいかに難しいかとい うことを考えさせられた二日間でありました.  懇親会には森田学長のご参加をいただき,灘の名醸 とともに神戸ジャズナイトという企画で日野皓正さん のジャズを楽しんで頂きました.  学会が成功したかどうかは多くの人が集まったかど うかではなく,その学術大会が明確なメッセージを示 すことができたかどうか,なにかをかえることができ たかどうかにかかっています.今大会のメッセージは, 緩和医療をひろく,ふかく,たかくすることにより社 会をよりよいものに変えていこうというものでありま した.緩和医療は医療の基本的な態度であり,人の営 みの根源に関わるものであると思います.緩和医療で 重視されるコミュニケーションは,多くの人のつなが りを通じて社会を変えていく力があると考えます.  がん対策推進基本計画において,診断の時から緩和 医療を行うという方針が示されました.基本的な緩和 医療の考え方は,岡山大学病院のモットーである「あ なたのそばに」という考え方に他なりません.  今回のポスターは有元利夫画伯のロンドを使用させ て頂きました.患者さんを多職種の医療者が支える医 療を具現化していると考えたからです.このような医 療が理想であると考えています.医療は人々を幸せに するためにあり,われわれは社会をよくするためにあ る,このことを様々な議論を通じて認識して頂きまし た.医療は患者さんと家族の人生を変えることができ ると同時に,社会も変える力を有している.医療に従 事される皆様におかれましては日常の診療を通じて社 会を変えていく力を自覚し,自信をもってその力を発 揮して頂くようお願いしてご報告とさせて頂きます.

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