2018 年度 修士論文
スタジアムにおけるサービス・クオリティの重要度-満足度分
析-福岡ドームの台湾人観戦者を対象とした事例研究―
A Research of Importance-Performance Analysis to the Service Quality of Stadium in Japan
早稲田大学 大学院スポーツ科学研究科
スポーツ科学専攻 スポーツクラブマネジメントコース
5018A311-9
許 瀞 文
Chenwen HSU
研究指導教員: 間野 義之 教授
目 次 第 1章 緒 言 ... 1 第 2章 先 行 研 究 の検 討 ... 2 第 3章 研 究 方 法 ... 3 第 1節 調 査 対 象 ... 3 第 2節 調 査 方 法 ... 3 第 3節 調 査 項 目 ... 4 第 4節 分 析 方 法 ... 5 第 4章 研 究 結 果 ... 7 第 1節 サンプルの属 性 と野 球 観 戦 経 験 ... 7 第 2節 サービスに関 する評 価 ... 9 第 3節 重 要 度 ・満 足 度 分 析 ... 13 第 4節 在 留 者 ・観 戦 者 のサービス評 価 と満 足 度 重 要 度 分 析 ... 15 第 5章 考 察 ... 18 第 6章 結 論 ... 19 第 7章 研 究 の限 界 と今 後 の課 題 ... 20 引 用 参 考 文 献 ... 21 調 査 票 ... 24
1 第 1章 緒 言 スポーツ庁(2016)「スポーツ未 来 開 拓 会 議・中 間 報 告」によって,2012 年 スタジアム・アリー ナの経 済 規 模 は 2.1 兆円であった.2020 年には 3.0 兆円拡大すると予想される,スタジアム 関 連 産 業 はスポーツ市 場 の成 長 に重 要 な役 割 を果 たす.酒 井(2009)はスポーツ消 費 者 を求 める観 戦 環 境 を提 供 出 来 るがスタジアムビジネスの展 開 と提 言 する. スタジアム・アリーナの飲 食 ・物 販 ・宿 泊 などのサービス品 質 は,スポーツ観 戦 の顧 客 経 験 価 値 に大 きな影 響 を及 ぼし, 最 も重 要 視 されている. 他 方 で,2017 年の訪日観光者 2869 万人(観光局,2018)と在留外国人数 256 万人(法務 省 ,2018) は過 去 最 高 であった.特 に,東 アジア(中 国 ,韓 国 ,台 湾 ,香 港 )出 身 者 は訪 日 観 光 者 の全 体 約 7 割(2129 万人)を占めた(観光局,2018). 近 年 日 本 のプロリーグやスポーツイベントが観 戦 者 ・参 加 者 を増 加 するために,積 極 的 に外 国 人 を対 象 とした取 組 をしている.例 えばプロ野 球 リーグの台 湾 施 策 (パシフィックリーグマーケ ティング,2017)や J リーグの「アジア戦略」(DBJ,2014)である.スポーツ庁(2018)によると,「日 本 で経 験 してみたい見 るポーツツーリズム」で,大 相 撲 ,武 道 などの日 本 伝 統 的 スポーツ以 外 では,野 球(韓国 42.3%,台湾 43.4%),サッカー(タイ 34.3%,香港 23.7%)の得点が高かった. このように,日 本 トップレベルのプロリーグ観 戦 はアジア圏 に人 気 である. また,観 戦 者 の満 足 度 向 上 ために,スタジアムにおける観 戦 者 行 動 に関 する研 究 は,これま で多 くなされている.しかし,現 在 のスタジアム観 戦 者 調 査 はほとんど日 本 人 を対 象 者 として行 われている.2020 年の東京オリンピックを向けて,もっと多くの外国観戦者を迎えるように,外国 人 観 戦 者 異 なる特 性 とニーズを明 らかにする必 要 性 が高 まりつつある.したがって,外 国 人 観 戦 者 の満 足 度 向 上 のために,スタジアム経 営 も外 国 人 観 戦 者 の観 点 を入 れる必 要 がある. そこで,本 研 究 では,外 国 人 観 戦 者 における満 足 度 ・重 要 度 調 査 をし,スタジアムのサービ ス・クオリティの評 価 を明 らかにすることを目 的 とした
2 第 2章 先 行 研 究の検 討 利 用 者 の満 足 度 にはサービス・クオリティの評 価 が大 きな役 割 を果 たしている. さらに,利 用 者 満 足 度 が継 続 意 図 と推 奨 意 図 にプラスの影 響 を及 ぼす(松 永・原 田,1996;秋 吉ら,2013). このようなことから,スタジアムの経 営 向 上 ために,スタジアムのサービス・クオリティ研 究 が重 視 されている. サービス・クオリティと利 用 者 満 足 度 は民 間 施 設 のサービスの評 価 手 法 として多 く用 いられて きた.サービス・クオリティは消 費 者 におけるパフォーマンスなどのサービスの提 供 方 法 と過 程 の 質 である(吉 田 ,2011).スポーツの特 性 によって,サービス・クオリティの構 成 は異 なる .日 本 では SERVQUAL モデルを援 用 し,中 西 (1995)が「する」スポーツ施 設のサービス・クオリティ の構 成 要 因 に関 して,「保 証 性 」,「可 視 性 」,「適 格 性 」,「信 頼 性 」,「応 答 性 」,「利 便 性 」, 「感 情 移 入 性 」7 因子を提唱している.また,National Benchmarking Services の項目を援 用 して,間 野 ・庄 子(2010)が「清潔・快適さ」,「飲食 」,「ゴミ箱」,「トイレ」,「スタッフ」,「見やす さ」の6 因子を「みる」スポーツ施設のサービス・クオリティの構成として提言した. さらに,日 本 人 以 外 を対 象 とした研 究 では,サービス・クオリティの評 価 の構 成 も異 なる.「雰 囲 気 」、「信 頼 性 」、「個 人 的 配 慮 」などの11 因子 33 項目構成した韓国のスポーツ施設のサー ビス・クオリティ(Kim& Kim,1995)や、「スタッフ」、「安 心 ,安 全 」、「価 格 設 定 」などの5因 子 20 項目を構成した中国のフィットネスサービス・クオリティ (周,菊池,2008)など各自の国で国 内 の使 用 者 を対 象 とした評 価 モデル開 発 研 究 がみられる一 方 ,海 外 観 戦 者 を対 象 とした研 究 が見 当 たらない.海 外 観 戦 者 が増 えつつあることからも,海 外 観 戦 者 におけるサービス・クオリテ ィの構 造 を明 らかする必 要 があるだろう.
3 第 3章 研 究 方 法 第 1節 調 査 対 象 調 査 対 象 は,2018 年 11 月 7 日(水)福岡ドームで実施された侍ジャパン対チャイニーズタイ ペイの試 合 において,試 合 観 戦 に来 場 した台 湾 出 身 の観 戦 者 とした. 国 際 試 合 ,プロ野 球 やアマチュア試 合 など,台 湾 と日 本 間 の野 球 は頻 繫 に交 流 している. 2017 年に 9 名選手在籍していることに加えて,年間 260 試合以上放送や台湾デーなど多数 のイベントを開 催 されるなど,日 本 のプロ野 球 リーグとチームは台 湾 市 場 を重 要 視 していること がうかがえる(パ・リーグ,2017). その中 で,2018 年間動員数256 万人の福 岡 ソフトバンクは9 回日本一 20 回リーグ優勝を 獲 得 し,トップレベルの実 力 と人 気 を兼 ね備 えたチームである.2002 年,前身のダイエーが台湾 で 対 オ リ ッ ク ス ・ ブ ル ー ウ ェ ー ブ の 公 式 戦 を 行 っ た.ま た , 台 湾 国 籍 を 持 つ 王 貞 治 会 長 と 陳 (2003~2004);陽 (2006~2013);李 (2007~2016)ら台 湾 出 身 選 手 在 籍 していたことから, 福 岡 ソフトバンクは台 湾 でも人 気 のチームである.さらに,2018 年 新 たにインバウンド推 進 室 を設 置 し,ツアー会 社 連 携 の観 戦 ツアー促 進 とドーム窓 口 や案 内 板 の中 国 語 での説 明 など台 湾 人 におけるサービス・クオリティの向 上 を重 視 している. しかし,日 本 のスタジアムで台 湾 出 身 の観 戦 者 を判 明 するのは困 難 である.特に年間 100 試 合 以 上 のリーグ試 合 中 分 散 するアンケート採 計 は更 に困 難 である.そこで本研究では,アンケー ト採 計 効 率 を考 慮 し,代 表 レベルの侍 ジャパン対 チャイニーズタイペイ試 合 を選 定 した. 第 2節 調 査 方 法 試 合 観 戦 に来 場 した台 湾 出 身 の観 戦 者 を対 象 に質 問 紙 調 査 を実 施 した.質 問 紙 は,試 合 の開 門(16:15)から試 合 開 始 まで,台 湾 や中 国 出 身 の調 査 員 がペアーで最 も入 場 者 が多 い 3,4,5 番ゲートの近くで配布を行った. 台 湾 観 戦 者 を見 つけるために,調 査 員 が「尋 找 台 灣 球 迷 (台 湾 ファン探 し中 )」の中 国 語 の 看 板 を持 ち,反 応 している入 場 者 へ中 国 語 で声 掛 けしている.台 湾 観 戦 者 であるかを確 認 した
4 後 ,質 問 紙 を配 布 した.試合の公表入場者数は 2.8 万人であるかを確認 .そのうち,台湾からの 観 戦 者 数 を把 握 することができなかった. 回 収 方 法 は,試 合 開 始 後 4 番ゲート近辺に回収バックスを設置,回収し,また,調査員が 5 回 裏 と試 合 終 了 後 にゲート近 辺 で回 収 を行 った.調 査 紙 配 布 数 を165 部 とした.回収数は 108 部,回収率は 60.6%であった.そのうち,重要度・満足度全問回答した 有効回答 数 は88 部 ,有効回答率は 81.5%であった. 第 3節 調 査 項 目 日 本 の ス タ ジ ア ム で 外 国 人 を 対 象 と し た 試 合 観 戦 の サ ー ビ ス ・ ク オ リ テ ィ 調 査 は な い た め , 日 本 ス タ ジ ア ム の サ ー ビ ス ・ ク オ リ テ ィ 調 査 の 中 の 項 目 適 用 性 に 関 し て , ス ポ ー ツ ビ ジ ネ ス を 専 門 と し て い る 教 授 ,院 生 らと討 論 した.調 査 項 目 は ,間 野 ら (2010)指 定 管 理 者 制 度 導 入 に よ る ス タ ジ ア ム の サ ー ビ ス ・ ク オ リ テ ィ の 計 21 項目を援用した. 21 項目を1(不満・重要ではない )から 5(満足・重要)の尺度 5 段階リッカートを用い て , 満 足 度 と 重 要 度 の 測 定 を 行 っ た . 更 に ,21 因子中の「野球やその他のスポーツ観戦をする上で ,特に重要だと思う項 目 」 を 記 入 , 観 戦 者 に よ っ て 最 も 重 要 で あ る 項 目 を 明 ら か に し た . ま た , 利 用 者 満 足 は「 福 岡 ド ー ム の 設 備・サ ー ビ ス に 対 す る 総 合 的 な 満 足 度 」を 設 定 し ,1(非常に不満) か ら7(非常に満足)までの 7 段階リッカート尺度を用いた. 属 性 について,性 別 ;年 齢 ;チケット購 入 ;野 球 観 戦 経 験 以 外 ,交 通 方 法 ;宿 泊 などの項 目 定 義 は訪 日 観 戦 者 と在 留 観 戦 者 にとして異 なると考 えられるため,両 者 に分 けて質 問 した.例 えば,観 光 客 を対 象 とした交 通 質 問 は「泊 まるホテルからスタジアムの交 通 方 法 ,所 要 時 間 」, 在 留 者 を対 象 とした交 通 質 問 は「自 宅 からスタジアムの交 通 方 法 ,所 要 時 間 」を尋 ねた. 翻 訳 の手 続 きとして,作 成 した日 本 語 の 質 問 紙 内 容 を参 考 に中 国 語 に仮 訳 した質 問 紙 に 関 して 5 名 のスポーツマネジメントを専攻する中 国と台湾 出 身大 学院 生 と翻 訳内 容 の適切 性 の検 討 を踏 まえ,作 成 した.
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第 4節 分 析 方 法
Martilla& James(1977)が提 言 した重 要 度 -満 足 度 分 析 (Importance-Performance Analysis)はビジネスでも幅 広 い分 野 で適 用 されているサービス評 価 手 法 の一 つである.測 定 の重 要 度 と満 足 度 全 項 目 の平 均 値 を軸 として,個 別 の平 均 値 をブロックして,重 要 度 -満 足 度 マトリックスを作 成 している.マトリクスの象 限 位 置 を通 じて,サービスの改 善 や維 持 の優 先 順 位 を把 握 しやすく有 限 な資 源 を経 営 戦 略 に繋 げられる効 率 的 方 法 である.各 象 限 の定 義 を以 下 のように捉 える.(岡本ら,2016;柳,2018) 図 1.重 要 度 -満 足 度 マトリクス定 義 重 要 度 高 重 要 度 低 第 二 象 限 集 中 改 善 が望 まれる 重 要 度 高 満 足 度 低 第 一 象 限 維 持 維 持 が望 まれる 重 要 度 高 満 足 度 高 第 三 象 限 低 順 位 重 視 されない 重 要 度 低 満 足 度 低 第 四 象 限 過剩 見 直 しが望 まれる 重 要 度 低 満 足 度 高 満 足 度 高 満 足 度 低
6 日 本 では重 要 度 -満 足 度 分 析 を用 いたサービス・クオリティ研 究 はスポーツ分 野 においては スポーツクラブなどの商 業 施 設(山 崎ら,1994),公 共スポーツ施 設 (本 目ら,2009;丸山,201 0),総 合 型 地 域 スポーツクラブ(正 保 ら,2013)などなどがあるものの,その数 は少 ない現 状 に ある.本研究では調査項目のサービス・クオリティの 21 項目について,重要度-満足度分析を 行 った.更 に,重 要 度 に縦 軸 ,満 足 度 を横 軸 として,マトリクスを作 成 し.その上,項目の平均 値 をプロットし,4つの象 限 にサービスの優 先 順 位 を示 した. 比 較 対 象 として,松 岡(2010)はスポーツ消費 者がベネフィットの獲得を目 的に金 銭および非 金 銭 コストを費 やしてスポーツを体 験 すると提 言 している. 訪日 外国人観 光 客消費の内訳に見 ると,平 均 一 人 当 たりの旅 行 総 支 出 は 21.9 万円,その中の約半分は往復航空券 6.6 万円と 宿 泊4.3 万円(観光庁,2018)である. 一 方 で,日 本 在 留 観 戦 者 はこのようなコストが必 要 でな いことから,海 外 から日 本 に訪 れる観 光 観 戦 者 と日 本 在 留 観 戦 者 が費 やす金 銭 と時 間 のコスト が大 きく相 違 がある.したがって,両 グループを分 けて分 析 する方 が妥 当 であろう.
7 第 4章 研 究 結 果 第 1節 サンプルの属 性 と野 球 観 戦 経 験 ◼ サンプルの属 性 回 答 者 の 属 性 は 表 1 に示す通りである.性別は男性が 58 人(69.9%),女性が 30 人(31.1%)である.男性の割合がやや多い.年齢に見ると,全体の平均年齢は 35.1 歳で ある.30 歳から 39 歳 39 人(44.3%)が一番多い,次は 20 歳から 29 歳が 28 人(31.8%) である. 同 行 者 を見 ると,友 人 と一 緒 に来 る人 は 36 人 (40.9%)で最 も多 く,次 は家 族 32 人 (38.4%)である.旅行タイプとして,個人旅行は 52 人(59%)と半数を占め,次いで在留 者 が19 人(21.6%)である. 試 合 情 報 に関 して,台 湾 野 球 の公 式 ホームページを利 用 する観 戦 者 は 27 人で最も多 く,次 いで,友 人 を通 して試 合 情 報 を得 るのは24 人であった.チケット購入に関して,一般 販 売(ウェブサイト)で購入した 25 人で最も多かった.会場購入が 20 人であった. 表1.観戦者属性
8 ◼ サンプルの在 留 属性 分けと野球 観 戦 経 験 表 2.在留者と観光者別野球観戦経験 応 援 状 況 に関 して,台 湾 プロ野 球 チームを応 援 する人 は 75%(66 人)である.観光者で は 82.6%で(57 人 )圧 倒 的 に多 かった.日 本 プロ野 球 チームを応 援 する人 は 36.4%(32 人)である.在留者では 52.6%(10 人)と比較的 多く,中でも福岡ホークスを応援する人 が 60%(6 人)と最も多かった.観戦経験に関しては,日本でプロ野球試合を観戦したことがあ るが半 数 を占 め(55.7%:49 人),2 人 中1人が日本でプロ野 球試合を観 戦していることが 明 らかになっている.在 留 者 で一 番 観 戦 経 験 したスタジアムは福 岡 ドームである. チ ケ ッ ト 購 入 に 関 し て , 観 光 者 は 会 場 で 購 入 が 27.5%(19 人 ),一 般 販 売 web が 24.6%(17 人)と多かった.在留者では一般販売 web が 42.1%(8 人),招待が 42.1%(8 人)と最 も多 かった.座 席 位 置 に関 して,観 光 者 は 78.2%(54 人 )が指 定 席 購 入 したのに 対 して,在 留 者 では73.7%(29 人)が自由席や応援外野を購入した.
9 第 2節 サービスに関 する評 価 ◼ スポーツを観 戦する上で特に重 要な項 目 図 2.スポーツを観 戦 する上 で特 に重 要 な項 目 野 球 やその他 のスポーツを観 戦 するうえで,特 に重 要 だと思 う上 位 3 項目を質問した結 果 ,「自 分 の座 席 からの試 合 の見 やすさ」(44.3%)がもっとも高い値を示し,次いで「会場ま での交 通 の便 」(42.9%),「座席の座り心地」(40.7%)となった. 1% 1% 1% 3% 8% 1% 3% 9% 3% 3% 6% 12% 27% 21% 1% 1% 4% 4% 3% 4% 9% 5% 4% 3% 9% 5% 12% 16% 4% 15% 1.3% 4% 3% 3% 4% 5% 1% 4% 7% 8% 5% 5% 12% 3% 13% 12% 9% 自 動 販 売 機 の 品 揃 え 売 店 の 位 置 入 口 付 近 の 清 潔 さ ゴ ミ 箱 の 配 置 照 明 の 明 る さ ゴ ミ 箱 の 数 売 店 な ど の コ ン コ ー ス 付 近 の 清 潔 さ ト イ レ の 配 置 売 店 の 品 揃 え ト イ レ ブ ー ス 便 器 の 数 ス タ ン ド か ら ピ ッ チ ま で の 距 離 ト イ レ の 清 潔 さ ス タ ッ フ の 接 客 態 度 販 売 さ れ て い る 飲 食 物 の 品 質 ス タ ッ フ の 対 応 の 適 切 さ 通 路 か ら 座 席 へ の 入 り や す さ 大 型 映 像 の 情 報 サ ー ビ ス の 内 容 会 場 内 の 案 内 表 示 板 座 席 の 座 り 心 地 会 場 ま で の 交 通 の 便 自 分 の 座 席 か ら の 試 合 の 見 や す さ 一番目 二番目 三番目
10 ◼ 重 要度 分 析(全 体平 均=4.51) 図 3.項 目 の重 要 度 得 点 福 岡 ドームの設 備 ・サービスについて,野 球 やその他 のスポーツを観 戦 するうえでの重 要 度 を 5 段階で質問した結果 ,「重要である」がもっとも多かったのは「自分の座席からの 試 合 の見 やすさ」,「会 場 までの交 通 の便 」,「スタッフの対 応 の適 切 さ」(72.7%)であった. 次 いで,「重 要 である」と「やや重 要 である」の合 計 値 は,「照 明 の明 るさ」(97.7%)が最も多 く,次 いで「会 場 までの交 通 の便 」(96.6%)となった. 25% 22% 14% 14% 13% 14% 13% 10% 10% 10% 9% 9% 9% 8% 7% 7% 6% 5% 3% 3% 28% 31% 33% 34% 33% 26% 26% 27% 35% 25% 22% 34% 30% 25% 24% 26% 26% 23% 24% 24% 28% 43% 48% 52% 52% 53% 60% 60% 63% 55% 65% 69% 57% 61% 67% 69% 67% 68% 73% 73% 73% 69% 自 動 販 売 機 の 品 揃 え( 4 . 1 1 ) 売 店 の 位 置 ( 4 . 2 6 ) 売 店 の 品 揃 え( 4 . 3 6 ) ゴ ミ 箱 の 数( 4 . 3 9 ) ゴ ミ 箱 の 配 置( 4 . 3 9 ) ト イ レ の 配 置( 4 . 4 7 ) ス タ ン ド か ら ピ ッ チ ま で の 距 離( 4 . 4 5 ) 入 口 付 近 の 清 潔 さ( 4 . 5 2 ) コ ン コ ー ス 付 近 の 清 潔 さ( 4 . 4 4 ) 会 場 内 の 案 内 表 示 板( 4 . 5 5 ) 大 型 映 像 の 情 報 サ ー ビ ス の 内 容( 4 . 6 ) 販 売 さ れ て い る 飲 食 物 の 品 質( 4 . 4 8 ) ト イ レ ブ ー ス 便 器 の 数( 4 . 5 2 ) ト イ レ の 清 潔 さ( 4 . 5 9 ) 座 席 の 座 り 心 地( 4 . 6 3 ) ス タ ッ フ の 接 客 態 度( 4 . 6 ) 通 路 か ら 座 席 へ の 入 り や す さ( 4 . 6 3 ) ス タ ッ フ の 対 応 の 適 切 さ( 4 . 6 8 ) 会 場 ま で の 交 通 の 便( 4 . 6 9 ) 自 分 の 座 席 か ら の 試 合 の 見 や す さ( 4 . 6 9 ) 照 明 の 明 る さ( 4 . 6 7 ) 重要ではない あまり重要ではない どちらともいえない やや重要 重要 項 目 名 称 (平 均 値 )
11 ◼ 満 足度 分 析(全 体平 均=4.24) 図 4.項目の満足度得点 福 岡 ドームの設 備 ・サービス関 する各 項 目 について,今 回 の試 合 観 戦 する上 での満 足 度 を 5 段階で質問した結果,「満足である」と「やや満足である」と回答した満足層は,「照 明 の明 るさ」(93.2%)がもっとも多 かった.次 いで,「スタッフの接 客 態 度 」(90.9%),「自 分 の座 席 からの試 合 の見 やすさ」(90.9%)となった. 3% 3% 9% 3% 6% 3% 3% 2% 1% 3% 2% 1% 2% 1% 1% 2% 28% 27% 17% 24% 17% 19% 18% 21% 18% 18% 16% 17% 17% 13% 10% 11% 10% 9% 9% 7% 6% 32% 35% 33% 35% 35% 32% 26% 39% 33% 35% 28% 33% 39% 30% 40% 42% 28% 38% 31% 32% 30% 35% 33% 39% 38% 40% 43% 51% 40% 47% 44% 52% 48% 43% 56% 47% 46% 60% 51% 60% 59% 64% ゴ ミ 箱 の 数( 3 . 9 7 ) 自 動 販 売 機 の 品 揃 え( 3 . 9 5 ) 会 場 ま で の 交 通 の 便( 3 . 9 7 ) ゴ ミ 箱 の 配 置( 4 . 0 7 ) 座 席 の 座 り 心 地( 4 . 0 5 ) ト イ レ ブ ー ス 便 器 の 数( 4 . 1 ) 売 店 の 品 揃 え( 4 . 2 3 ) 売 店 の 位 置( 4 . 1 6 ) 販 売 さ れ て い る 飲 食 物 の 品 質( 4 . 2 4 ) ト イ レ の 配 置( 4 . 2 ) 通 路 か ら 座 席 へ の 入 り や す さ( 4 . 3 ) ス タ ン ド か ら ピ ッ チ ま で の 距 離( 4 . 2 6 ) コ ン コ ー ス 付 近 の 清 潔 さ( 4 . 2 4 ) ス タ ッ フ の 対 応 の 適 切 さ( 4 . 3 6 ) 会 場 内 の 案 内 表 示 板( 4 . 2 8 ) ト イ レ の 清 潔 さ( 4 . 3 2 ) 入 口 付 近 の 清 潔 さ( 4 . 4 7 ) 大 型 映 像 の 情 報 サ ー ビ ス の 内 容( 4 . 3 6 ) ス タ ッ フ の 接 客 態 度( 4 . 5 1 ) 自 分 の 座 席 か ら の 試 合 の 見 や す さ( 4 . 4 8 ) 照 明 の 明 る さ( 4 . 5 5 ) 不満 やや不満 どちらともいえない やや満足 満足 項 目 名 称 (平 均 値 )
12 「 不 満 で あ る 」 と 「 や や 不 満 で あ る 」 と 回 答 し た 不 満 層 は , 「 会 場 ま で の 交 通 の 便 」 (11.4%)がもっとも多く,次 いで「座 席 の座り心 地」(8.0%),「トイレブース便 器 の数」(5.7%) となった. ◼ 全 面的な満 足 度 (全 体 平 均=5.83,観 光 観戦 者 平 均=5.72,在 留 観戦 者 平 均=6.21) 図 5.総 合 的 な満 足 度 得 点 福 岡 ドームの設 備 ・サービスに対 する総 合 的 な満 足 度 を7段 階 で質 問 した 結 果 ,もっと も多 い回 答 は「満 足 」(45.5%)であり,次 いで「非 常 に満 足 」(27.3%)となった.「非 常 に満 足 」,「満 足 」,「どちらかというと満 足 」と回 答 した満 足 層(92.0%)は 9 割であった.在留資 格 別 に見 ると,観 光 者 は,「満 足 」(46.4%)がもっとも多 く,「非 常 に満 足 」(23.2%)が続 き, 在 留 者 は「満 足 」,「非 常 に満 足 」(42.1%)がもっとも多い. 3% 2% 4% 5% 5% 22% 11% 19% 46% 42% 46% 23% 42% 27% 観 光( 5 . 7 2 ) 在 留 者( 6 . 2 1 ) 全 体( 5 . 8 3 ) 非常に不満 不満 どちらかというと不満 どちらともいえない どちらかというと満足 満足 非常に満足 (平 均 値 )
13 第 3節 重 要 度 -満 足 度 分 析 ◼ 重 要度 -満 足 度のマトリクス(満 足 度 平 均:4.24;重 要度 平 均:4.51) 図 6 に全体の満足度・重要度の平均値マトリックスの象限を示した.なお,軸は満足度 と重 要 度 の平 均 値 である.第 一 象 限 は満 足 度 と重 要 度 共 に全 体 的 平 均 値 より高 く,クオリ ティを維 持 していくことが望 まれる項 目 である.第 二 象 限 は満 足 度 の方 が低 く,重 要 度 の 方 が高 いため,改 善 必 要 の項 目 である.第 三 象 限 は満 足 度 と重 要 度 両 方 共 に低 く,低 順 位 の項 目 である.しかし,軸 に近 い項 目 は改 善 必 要 の第 二 象 限 に入 れる可 能 性 がある . 第 四 象 限 は満 足 度 の方 が高 く,重 要 度 の方 が低 いため,見 直 し必 要 の項 目 である. 全 体 的 では,重 要 度 の評 価 について,I)「会 場 までの交 通 の便 」(4.69),U)「自 分 の座 席 からの試 合 の見 やすさ」(4.69),R)「スタッフの対応の適切さ」(4.68)などが高い値を示し, K)「売 店 の位 置 」(4.26),M)「自 動 販 売 機 の品 揃 え」(4.11)などは低 い値 であった.満 足 度 の評 価 について,U)「自 分の座 席 からの試 合の見やすさ」(4.48),S)「スタッフの接 客 態 度 」(4.51),G)「照 明 の明 るさ」(4.55)などが高 い値 を示 し,M)「自 動 販 売 機 の品 揃 え」 (3.95),I)「会場までの交通の便」(3.97)などが低い値であった.
14 図 6.全体的重要度-満足度マトリクス まず,改 善 を望 まれる第 二 象 限 にプロットされたのは,E)「座 席 の座 り心 地 」,I)「会 場 までの 交 通 の便 」,P)「トイレブース便器の数」の 3 項目であった.次に,満足度と重要度共に低い第 三 象 限 にプロットされたのは C)「売店などのコンコース付近の清潔さ」,J」「売店の品揃え」,K) 「売 店 の位 置 」,L)「販売 されている飲食 物の品 質」,M)「自動 販 売 機の品 揃 え」,N)「ゴミ箱の 数 」,O)「ゴミ箱の配置」,Q)「トイレの配置」の 8 項目であった.しかし,軸に近い L)「販売され ている飲 食 物 の品 質 」,N)「ゴミ箱の数」の 2 項目は第二象 限と同様に改善が必要であると解 釈 することも考 えられる. 維 持 する必 要 の第 一 象 限 にプロットされたのは,A)「入 口 付 近 の清 潔 さ」,B)「トイレの清 潔 さ」,D)「通 路 から座 席 への入 りやすさ」,F)「会 場 内 の案 内 表 示 板 」,G)「照 明 の明 るさ」,H) 「大 型 映 像 の情 報 サービスの内 容 」,R)「スタッフの対 応 の適 切 さ」,S)「スタッフの接 客 態 度 」, U)「自分の座席からの試合の見やすさ」の 9 項目である.一方で, 見直し必要の第四象限は T)「スタンドからピッチまでの距離」の 1 項目であった.
15 第 4節 在 留 者 ・観 戦 者 のサービス評 価 と満 足 度 重 要 度 分 析 ◼ 観 光者のサービス評 価 (満 足度 平 均:4.22;重 要 度 平 均:4.5) 図 7.観光者重要度-満足度マトリクス 観 光 者 では,重 要 度 の評 価 について,I)「会 場 までの交 通 の便 」(4.65),R)「スタッフの 対 応 の適 切 さ」(4.64)などが高 い値 を示 し,K)「売 店 の位 置 」(4.26),M)「自 動 販 売 機 の 品 揃 え」(4.12)などは低 い値 であった.満 足 度 の評 価 について,U)「自 分 の座 席 からの試 合 の見 やすさ」(4.45),S)「スタッフの接 客 態 度 」(4.45)などが高 い値 を示 し,I)「会 場 まで の交 通 の便 」(3.87),N)「ゴミ箱の数」 (3.91)などが低い値であった. 改 善 を望 まれる第 二 象 限 にプロットされたの は,E)「座 席 の座 り心 地 」,I)「会 場 までの 交 通 の便 」,P)「トイレブース便器の数」の 3 項目であった.見直しを望まれる第四象限に プロットされたのは J)「売店の品揃え」,T)「スタンドからピッチまでの距離」の 2 項目であっ た.また,第 三 象 限 で軸 に近 いQ)「トイレの配置」項目は第二象限と同様に改善が必要で あると解 釈 することも考 えられる.
16 ◼ 在 留者のサービス評 価 (満 足度 平 均:4.31;重 要 度 平 均:4.56) 図 8.在留者重要度-満足度マトリクス 在 留 者 では,重 要 度 の評 価 について,D)「通 路 から座 席 への入 りやすさ」,G)「照 明 の 明 るさ」(4.74),I)「会 場 までの交 通 の便 」(4.84)などが高 い値 を示 し,M)「自 動 販 売 機 の 品 揃 え」(4.11),K)「売 店 の位 置」(4.26)などは低い値であった.満 足 度の評 価について, A)「入 口 付 近 の清 潔 さ」(4.63),S)「スタッフの接 客 態 度 」(4.74)などが高 い値 を示 し,M) 「自 動 販 売 機 の品 揃 え」(3.79) E)「座席の座り心地」(4.05)などが低い値であった. 改 善 を望 まれる第 二 象 限 にプロットされたのは,D)「通 路 から座 席 への入 りやすさ」の1 項 目 であった.見 直 しを望 まれる第 四 象 限 にプロットされたのは C)「売 店などのコンコース 付 近 の清 潔 さ」,F)「会場内の案内表示板」,Q)「トイレの配置」の 3 項目であった.また, 第 三 象 限 で軸 に近 いE)「座席の座り心地」,H)「大型映像の情報サービスの内容」,P)「ト イレブース便 器 の数 」,T)「スタンドからピッチまでの距 離 」の項 目 は第 二 象 限 と同 様 に改 善 が必 要 であると解 釈 することも考 えられる.
17 ◼ 在 留者 と観 光 者のサービス評価 比 較 表 3. 在留者と観光者の象限比較 ○:在留者においての象限移動;●:観光者においての象限移動 表 3 は全体,観光者,在留者における象限比較をまとめた.在留者において,10 項目で象 限 移 動 が見 られた.まず,維 持 の第 一 象 限 から D)「通 路 から座 席 への入 りやすさ」(Ⅰ →Ⅱ ), H)「大型映像の情報サービスの内容」(Ⅰ→Ⅲ),F)「会場内の案内表示板」(Ⅰ→Ⅳ)の 4 項目 が他 の象 限 に移 動 した.次 に,改 善 すべき第 二 象 限 から I)「会 場までの交 通の便 」,P)「トイレ ブース便 器 の数 」(Ⅱ→Ⅰ),E)「座席の座り心地」(Ⅱ→Ⅲ)の 3 項目において象限間の移動が みられた.また,C)「売店などのコンコース付近の清潔さ」と Q)「トイレの配置」(Ⅲ→Ⅳ),T)「スタ ンドからピッチまでの距 離 」(Ⅳ→Ⅲ),L)「販売されている飲食物の品質」(Ⅲ→Ⅰ)の4項目が他 の象 限 に移 動 した.一 方 ,観 光 者 を対 象 として,J)「売 店 の品 揃 え」(Ⅲ →Ⅳ )の1項 目 の象 限 移 動 がみられた.
18 第 5章 考 察 全 体 的 に重 要 度 が高 かった項 目 は,「自 分 の座 席 からの試 合 の見 やすさ」 ,「会 場 までの交 通 の便 」,「座 席 の座 り心 地 」である.今 回 の試 合 観 戦 に対 する「自 分 の座 席 からの試 合 の見 や すさ」は高 い満 足 度(90.9%)を示 し,一 方 ,「会 場 までの交 通 の便 」は最 も不 満 (11.4%)を得 る 結 果 となった.先 行 研 究 ではスタジアムへの移 動 距 離 (庄 子 ら,2011;河 合 ら,2008),駅 隣 接(川 口 ,1999)などのアクセス条 件 が入 場 者 数 に影 響 を及 ぼすことが報 告 されている.川 口 (1999)は最寄り駅からの距離が徒歩 15 分を超える地方型ドームへの移動手段は自動車を中 心 になって,大 規 模 の駐 車 場 を持 つ例 が多 いと提 言 している. 現在プロ野 球チーム使っている ドームの中 で,福 岡 ドームの交 通 条 件 が最 も地 方 型 ドームに近 くとみられる.それが満 足 度に影 響 を及 ぼす原 因 だと推 測 される. 表 4. ドームのアクセス比較 (チームホームページと川口 ,1999 を参考し上,筆者作成した) 観 光 観 戦 者 と在 留 観 戦 者 の比 較 に見 ると,観 光 観 戦 者 が改 善 を望 まれるは,E)「座席 の座り 心 地 」,I)「会場までの交通の便」,P)「トイレブース便器の数」の 3 項目であった. まず,隣 のホテルに宿 泊 した観 戦 者 は「会 場 までの交 通 の便 」を高 い得 点(4.21)を示 した一 方 で,電 車 やタクシーでスタジアムへ来 る観 戦 者 は「会 場 までの交 通 の便 」を低 い得 点(3.87)を 付 けた.駅 からスタジアムまで歩 いて距 離 が長 いという意 見 が多 かったことが原 因 であると考 えら れる. 次 に,七 割 以 上 が指 定 席 を購 入 していた観 光 者 の「座 席 の座 り心 地 」満 足 度 得 点 に見 ると、 高 い席 と平 均 満 足 度 に影 響 を及 ぼす結 果 である.(『指定席 S』 4.25 > 『指定席 A』3.94 > ほか3.66)
19 また,「トイレブース便 器 の数 」について,福 岡 ドームで観 戦 したことある観 戦 者 は高 い得 点 (4.66)を付 けた一 方 で,観 戦 したことない(3.98)としては低 い得 点 を得 た.スタジアムのトイレ位 置 を把 握 できないので,トイレの数 が少 ないとなったと考 えられる 一 方 ,在 留 観 戦 者 は開 場 時 間 前 からスタジアム周 辺 に集 まる一 方 で,在 留 者 は試 合 前 入 場 ピークの時 に到 着 する観 戦 者 が多 かった.ここから,在 留 者 において入 場 する際 の混 雑 状 況 が, 「通 路 から座 席 への入 りやすさ」の満 足 度 にネガティブな影 響 を与 えたものと推 測 することができ る. 第 6章 結 論 本 研 究 では,スタジアムのサービス・クオリティ向 上 を図 るため,外 国 人 観 戦 者 を在 留 者 と観 光 者 に分 け,満 足 度 ・重 要 度 調 査 をし,スタジアムのサービス・クオリティの評 価 を明 らかにする ことを目 的 とした.主 な結 果 は以 下 に示 す: ⚫ 福 岡 ドームの設 備 ・サービスに対 する総 合 的 な満 足 度 として,「非 常 に満 足 」,「満 足 」, 「どちらかというと満 足 」と回 答 した満 足 層(92.0%)は,9 割であった.高い満足度を付け た項 目 は U)「自分の座席からの試合の見やすさ」である.また, I)「会場までの交通の 便 」は改 善 必 要 項 目 である. ⚫ 観 光者において高 い満 足 度を示した項 目は U)「自 分の座 席 からの試 合の見やすさ」と S)「スタッフの接 客 態 度 」である.また,E)「座 席の座 り心 地」,I)「会 場までの交 通の便 」, P)「トイレブース便器の数」の 3 つは改善必要項目である. ⚫ 在 留 者 において高 い満 足 度 を示 した項 目 は S)「スタッフの接 客 態 度 」である.また,D) 「通 路 から座 席 への入 りやすさ」は改 善 必 要 項 目 である.
20 第 7章 研 究 の限 界 と今 後 の課 題 アジア圏 の観 戦 者 は外 見 で判 断 が難 しいことから,これまでの日 本 の外 国 人 観 戦 者 調 査 対 象 は欧 米 出 身 の外 国 人 が多 かった.本 研 究 は数 少 ない 88 サンプルで分析を行ったが,会場 で確 実 な台 湾 出 身 観 戦 者 人 数 を把 握 していないことから,母 集 団 に占 める割 合 については言 及 することができなかった. また,本 研 究 は福 岡 ドームで1試 合 の観 戦 者 のみを対 象 として調 査 を行 った .今 後 は,偏 り の点 を修 正 する必 要 性 がある.今 回 の結 果 を踏 まえて,重 要 な東 アジア圏 観 戦 者 の全 体 象 を 明 らかにするには調 査 対 象 を広 げ,多 くの試 合 を調 査 することは必 要 があるだろう. 調 査 方 法 について,今 回 の調 査 は観 戦 者 が試 合 開 始 後 ,質 問 紙 の重 要 度 ・満 足 度 問 題 を 一 緒 に回 答 することが重 要 度 ・満 足 度 の得 点 にお互 い影 響 している可 能 性 がある.また,スタジ アムにいる時 間 も満 足 度 の得 点 に影 響 を及 ぼすことが結 果 に反 応 していない. 重 要 度 ・満 足 度 両 方 測 定 する場 合 は測 定 の方 法 をもっと客 観 的 に調 整 する方 が良 いだろう.
21 引 用 参 考 文 献 秋 吉 遼 子 ,山 口 泰 雄;公 共 スポーツ施 設 におけるサービス・クオリティ,利 用 者 満 足 ,及 び行 動 意 図 の 関 連 性 に 関 す る 実 証 的 研 究,神 戸 大 学 大 学 院 人 間 発 達 環 境 学 研 究 科 研 究 紀 要,6-2,pp151-160,2012 柳 永 真 ;若 者 の九 州 市 に対 する重 要 度 ・満 足 度 分 析 :予 備 調 査 を通 じて,地 域 調 査 戦 略 研 究 所 紀 要 ,3,pp.67-82,2018 川 口 和 英 ;大 規 模 ドーム型 集 客 施 設 の比 較 検 討 に関 する研 究-集 客 型 装 置 の基 礎 的 研 究 -, 1994 年度第 34 回日本都市計画学会学術研究論文集,pp.121-126,1994 辻 和 真.二宮浩章;J リーグのスタジアム集客率からみた入場者数の決定要因:2013 年シーズ ン試 合 記 録 の分 析 ,スポーツ産 業 研 究 ,26-1,pp.73-91,2016 酒 井 俊 和 ;スポーツ消 費 者 の求 めるベネフィットに関 する研 究 ー日 本 のプロ野 球 スタジアムの 観 戦 環 境 に着 目 して,早 稲 田 大 学 ,2009 庄 子 博 人. 間野義之.中村好男;J リーグシーズンチケット購買率の距離減衰率と競合クラブの 関 係 性 ,スポーツ産 業 学 研 究 ,21-2,pp.207-215,2011 正 保 佳 史 ら , 総 合 型 ス ポ ー ツ ク ラ ブ に お け る サ ー ビ ス ・ ク オ リ テ ィ に 関 す る 研 究 , 育 英 大 学 研 究 球 場 購 紀 要 , 30, pp.111-120, 2013 間 野 義 之.庄 子 博人 ;指 定 管 理者 制 度 導 入によるスタジアムのサービス・クオリティの変化 -A ス タジアムの観 戦 者 を対 象 とした事 例 研 究-,スポーツ産業学研究 Vol.20,pp73-79,2010 丸 山 茜;ImportancePerformance Analysis 適用による公共スポーツ施設のサービス評価 -再 訪 問 意 図 に注 目 して-,早稲田大学 大学院スポーツ科学研究所科 ,2010 松 永 敬 子 .原 田 宗 彥 ;同 一 地 域 における体 育 ・スポーツ施 設 の棲 み分 けに関 する考 察 -「公 共 継 続 派 」と「民 間 継 続 派 」との比 較 ,一 宮 女 子 短 期 大 学 紀 要 ,35,pp70-80,1996 松 岡 宏 高 ; ス ポ ー ツ マ ネ ジ メ ン ト の 概 念 の 再 検 討 , ス ポ ー ツ マ ネ ジ メ ント 研 究 ,2,pp33-45, 2010 中 西 純 司 ;公 共 スポーツ施 設 のサービス・クオリティの構 造 に関 する研 究 ,福 岡 大 学 紀 要
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24 調 査 票