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肉用アヒルの成長, 脂肪蓄積および飼育効率の制御に関する研究

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Academic year: 2021

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Title

肉用アヒルの成長, 脂肪蓄積および飼育効率の制御に関する

研究( 内容の要旨 )

Author(s)

周, 長海

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(農学) 甲第210号

Issue Date

2001-03-13

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/2551

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏 名(国籍) 学 位 の 種 類 学 位 記 番.号 学位授与年月 日 学■位授与の要件 研究科及 び専攻 研究指導を受けた大学 学 位 論 文 題 目 審 査 委 員 周 長 海 (中華人民共和国) 博士(農学) 農博甲第21・0号 平成13年3月13日 学位規則第4条第1項該当 連合農学研究科 生物生産科学専攻 岐阜大学 肉用アヒルの成長,脂肪蓄轟および飼育効率の 制御に関する研究 主査 岐 阜亡大 副査 岐 阜 大 副査 信 州 大 副査'静 岡 大 授 授 授 授 教 教 教 教 学 学 学 学 滋 治豊 堆 道 公 谷 吉 澤 場 犬 上 唐 番 論 文 の 内 容 の 肉用アヒルはブロイラーに次ぐ重要な食肉用家禽であり、多くの国で飼養されている。 しかし、肉用アヒルの飼養にはさまざまな方法があり、日本においても肉用アヒルの飼養

標準は確立されていない。肉用アヒルの生産性をより向上させるためには、基礎的な知見

を集積し、その成長および脂肪蓄積の特徴を把握し、より効率的な飼育システムを構築す る必要がある。本研究は肉用アヒル生産における適切な飼育期間、給与飼料および脂肪蓄 積の調節方法を検討し、新しい飼育システムを確立することを目的として行ったものであ る。論文は5つの実験とその考察からなっており、実験1および2は肉用アヒルの成長・

代謝における基礎的知見を得るため、また実験3,4および5は新しい飼育シヌテムの構

築を目指して行ったものである。 実験1は、肉用アヒルにおける成長の基礎的な知見を得るため一に行ったものである。そ の結果、肉用アヒルの成長は成長初期で速く、成長曲線の変曲点は雌で28日齢、雄で30

日齢であり、加齢に伴い血清中トリグリセリド濃度や屠体中粗脂肪含量が急速に増加する

ことから、肉用アヒルの出荷日齢は、現在一般的に行われている8から10週齢より6週

齢まで早める方が飼育コストの面で有利であると推察している。

実験2軋ニワトリとアヒルの肝臓と脂肪組緻こおける脂質合成笹ついて比較検討した

ものである。肉用アヒルの脂質合成の主要器官はブロイラーと両様、肝臓であるが.、体重

に対する月刊厳重量比は肉用アヒルの方がブロイラーより大きく、さらに単位重量当たりの

脂質合成能も肉用アヒルの方が高いことから、肉廟アヒルの脂質合成能はブロイラーより

活発であること、また、脂肪蓄積の主な部位が腹腔内だけではなく、皮下および皮膚への

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-40-蓄積も大きく、それはブロイラーより顕著であることを明らかにしている。 実験3は、飼育初期の肉用アヒルに給与する飼料のMEおよびCP含量の適正値につい て検討したものであり、増体量、飼料要求率等の結果から飼育前期を2週齢までとし、ME 2900kcd此g,CP22%の飼料が適切であることを明らかにしている。また、アヒ/明干臓にお ける脂肪酸合成には、鶏と異なり、ピルビン酸-リンゴ酸サイクルのみならずペシトース リン酸経路も大きな役割をはたしていることも明らかにしている。 実験4は、飼育後期の肉用アヒルに給与する飼料のME-およびCP含量の適正値にづい

て検討したものであり、飼育後期は3週鱒からとして、ME3000kcaWg,CP16%の飼料が適

切であることを明らかにしている。

実験5では、実験3および4で得られた飼育前期および後期における適切な飼料を給与

した肉用アヒルに仕上げ期用飼料として、ME3200kcaukg,CP16%の飼料を給与することた

より、6週齢で現行の方法での出荷体重および脂肪含量に到達できることを明らかにして いる。 以上の実験から、肉用アヒルの効率的な飼育方法として、0∼2週齢を飼育前期、3∼4 適齢を飼育後期、5←、ノ6適齢を仕上げ期の三期に分け、それぞれME2900kcd耽g,CP22%、 ME3000kcaUkg,CPI6%、ME3200kcang,CP16%の飼料を給与することで現行法より早い 6週齢で出荷できることを提言した。 審 査 ▲結 果 の 要 旨 肉用アヒルはブロイラーに次ぐ重要な食肉用家禽であり、多くの国で飼養されてい る。しかし、肉用アヒルの飼養にはさまざまな方法があり、日本においても肉用アヒ ルの飼養標準は確立されていない。肉用アヒルの生産性をより向上ざせるためには、 基礎的な知見を集積し、その成長および脂肪蓄積の特徴を把達し、より効率的な飼育

システムを構築する必要がある。本研究は肉周アヒル生産における適切な飼育期間、

給与飼料および脂肪蓄積の調節方法を検討し、新しい飼育システムを確立することを 目的として行ったものである。論文は5つの実験とその考察からなっている。 実験1は、肉用アヒルにおける成長の基礎的な知見を得るために行ったものであ る。その結果、肉用アヒルの成長は成長初期で速く、・成長曲線の変曲点は雌で28日 齢、雄で30ゝ日齢であり、加齢に伴い血清中トリグリセリド濃度や屠体中粗脂肪含量 が急速に増加することから、肉用アヒルの出荷日齢は、現在一般的に行われてい.る8 から10.週齢より6適齢まで早める方が飼育コストの面で有利であることを推察して いる。・これらの結果は「成長中の肉用アヒルにおける体成分、各部位重量および脂肪 蓄積の推移」として日本家禽学会報 37:357・364.2000.に掲載された。 実験2は、ニワトリとアヒルの肝臓と脂肪組織における脂質合成について比較検討 したものである。肉用アヒルの脂質合成の主要器官はブロイラーと同様、肝臓である が、体重に対する肝臓重量比は肉用アヒルの方がブロイラーより大きく、さらに単位

重量当たりの脂質合成能も肉用アヒルの方が高いことから、肉用アヒルの脂質合成能

はブロイラーより活発であること、また、脂肪蓄積の主な部位が腹腔内だけではなく、

皮下および皮膚への蓄積も大きく、それはブロイラーより顕著であることを明らかに

している。

実験3は、飼育初期の肉用アヒルに給与する飼料の代謝エネルギー(ME)および粗タ

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ー41-ンバク質(CP)含量の適正値について検討したものであり、増体量、・飼料要求率等の結 果から飼育前期を2週齢までとし、ME2900kcaln(g,CP22%の飼料が適切であること を明らかにしている。また、アヒル肝臓における脂肪酸合成には、鶏と異なり、ピル

ビン酸-リンゴ酸サイクルのみならずペントースリン酸経路も大きな役割をはたし

ていることも明らかにしている。 実験4は、飼育後期の肉用アヒルに給与する飼料の・MEおよびCP含量の適正値に

ついて検討したも?であり、飼育後期は3週鱒からとして、ME3000kca比g,CP16%

の飼料が適切であることを明らかにしている。これらの結果は「飼料中の代謝エネル ギーおよび粗タンパク質含量が飼育後期の肉用アヒルにおける成長、体成分および脂

肪酸合成に及ぼす影響」として日本家禽学会簸

2001.(印刷中)に掲載された。

実験5では、肉用アヒルの仕上げ期用飼料として、ME3200kcal耽g,CP16%の飼料 を給与することにより、6週齢で現行の方法での出荷体重および脂肪含量に到達でき ることを明らかにしている。 以上の実験から、肉用アヒルの効率的な飼育方法として、0∼2週齢を飼育前期、3 ∼4適齢を飼育後期、5∼6適齢を仕上げ斯の三期に分け、それぞれME2900kcal戊g, CP22%、ME3000kcaukg,CP16%、ME3200kca肱g,CP16%の飼料を給与することで現 行法より早い6適齢で出荷できることを提言している。

以上の研究結果は現在一般的に行われている肉用アヒルの飼育体系そより短く、よ

り効率的に行うことができる可能性を示したものでありアヒル肉生産業に寄与する ことが大である。また、アヒルの脂質代謝がニワトリとは異なる点を明らかにしたこ とは家禽栄養学における新しい知見である。よって審査委員全員一致で本論文が岐阜 大学大学院連合農学研究科の学位論文として十分価値あるものと認めた。

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