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コンクリート部材に生じる引張応力の発生とその影響に関する研究

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Academic year: 2021

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Title

コンクリート部材に生じる引張応力の発生とその影響に関

する研究( 内容の要旨(Summary) )

Author(s)

NGUYEN, van Loi

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(工学) 甲第085号

Issue Date

1998-03-25

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/1806

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏 名(本 籍) 学 位 の 学 位 記 番 号 学位授与年月日 専 攻 学位論文題目 学位論文審査委員

¶guyen van Loi(ベトナム) 博 士(工学)

甲第 85

平成10 年 3 25 日 生産開発システム工学専攻

コンクリート部材に生じる引張応力の先生とその影凱こ関する研究 (Generationand theeffect of te帖ile stressinco肛rete

Str肛血相l血rs) (主査)教 授 小 柳 捨 (副査)教 授 中 川 教 授 六 郷 恵 哲

論文内容の要旨

コンクリートの引張強度は圧縮強度に比べて極めて小さいために、コンクリート構造物 には容易にひびわれが発生しやすく、とくにコンクリート内部に引張応力が生じるとその 傾向が助長される。ひびわれが発生すると耐久性が低下し、さらに構造物の安全性能ばか りでなく遮蔽性の減少による構造物の使用性能の低下や景観性能の低下を引き起こす。よ り高度な限界状態設計法の進展のためにも、コンクリート部材中の引張応力の発生とその 影響の検討は重要な課題である。本研究はコンクリート構造!郎こ大きな影響を及ぼす引張 応力の発生と、それがコンクリート部材の性状におよぽす影響についての検討を行ったも のであり、内容的に次の3縮からなる。 第1編 レジンコンクリートの硬化時収縮の補強材の拘束による引張応力の発生と曲げ 強度の低下に関する研究 第2編 蒸気養生を受けるPC部材のプレストレス導入による引張り力の発生とひび割 れに関する研究 第3編 コンクリート部材の引張強度の寸法効果に関する研究 第1編はコンクリートの体積変化の影響として、補強材の存在によりコンクリートの収 縮が拘束された場合のコンクリート部材内部に発生する引張応力とその部材の曲げ耐力に 及ぼす影響についての検討を、レジンコンクリートを用いて行ったものである。すなわち、 鋼材を補強材とした不飽和ポリエステル樹脂を結合材とするレジンコンクリート角柱供試 体を対象として、鋼材比ならびに同一鋼材比での鋼材本数やレジンコンクリートの断面積 を変化させた場合の、硬化時収縮にともなう補強材ひずみの増加状況の計測を中心とした 検討を行っており、その結果、1)レジンコンクリートの硬化過程の収縮に起因する補強 材の拘束は動弾性係数の増加過程とほぼ一致し、また補強鋼材の存在によって最終硬化に いたる時間が増加すること、2)部材端部においては硬化収縮にともない鋼材とのボンド

(3)

ー30-スリップが生じるが、鋼材種別によらず端部から敗れた位置での拘束応力はほぼ一定であ り、この拘束応力は基本的には鋼材比に依存し、それ以外の影響は顕著ではないこと、3) 拘束応力の影響によって、レ■ジンコンクリートはりのlⅢげ強度は鋼材比の増加につれて減 少するが、鋼材の拘束応力から算定したレジンコンクリートの導入応力と曲げ強度の低下 皇の関係は後者の方がやや大きいことなどの結果を得ている。なお、補強レジンコンクリ ートの曲げ耐力の検討にあたって、強度の寸法効果に関する検討を行っている。 第2編は、鉄筋コンクリートプレキャスト部材の製造時の蒸気養生時を対象として、鋼 材とコンクリートとの熟伝達の相違による引張応力の発生と内部欠陥発生の可能性ならび に、それにともなう硬化後の部材のひびわれ発生に及ぼす影響についての実験と破壊力学 を用いた解析的な検討を行ったものである。すなわち、プレテンション方式のPCパイル の製造をモデル化して、PC導入時の鋼材周辺の応力状態の解析と、フレッシュコンクリ ート(モルタル)中の鋼材の加熱と硬化後の鋼材周辺のひび割れ発生との関係の実験的な 検討、ならびに熱伝導解析による鋼材温度上昇の影響の解析的検討を行ったものであり、 その結果、1)破壊力学パラメタを用いた非弾性解析によって、かぶり厚さが10皿程度で あればプレストレス導入時に微細ひび割れの発生の可能性があること、2)フレッシュコ ンクリートの凝結過程のごく初期のプロククー貫入抵抗値が5∼30kgf/002程度の時点 で鋼材に熱膨張を与えると、コンクリート硬化後のプレストレス導入時のひび割れにつな がる可能性が高いこと、などの結果を得ている。さらに、蒸気養生開始時の鋼材とコンク リート温度に関する熱伝導解析によってこの仮定の安当性を検証している。 第3編はコンクリートの引張強度に対する寸法効果の影響についての検討を行ったもの である。すなわち、断面寸法の異なる円弧状の切欠きを持つ直方体のコンクリート供試体 の中心に銅棒を配置した一軸引張試験を行い引張り破壊過程を検討するとともに、引張強 度の寸法効果についての検討を行っている○その結果、用いられた一軸引張試験の有用性 とともに、マイクロクラックの進展と関係するひずみ進展長さおよび引張強度自体の持つ 供試体寸法依存性についての有用な結果を得ている 発表論文(学位論文に直接関係するもの)

1・ポリエステルREC硬化収縮と拘束応力(蜘,内田裕市、

林富士男、小柳

拾)、コンクリート工学年次論文報告集、第16巻第

1号、pp.663-668、1994 2.Internalstressduetosettingshrinkageinpolyesterresinconcrete (Y.Koyanagi.Y.Uchida.L.v.Nguyen.F.Eayashi&X.Oshi瓜a)、Proc.8

thInter.Congress on Poly瓜erSin Concrete,00Stende,pp.435-440, 1995

3・コンクリートの引張強度の寸法効果とひび割れ性状(地中.

伸繋、内田裕市、小柳

拾)、コンクリート工学年次論文報告集、

第18巻第1号、pp.537-542、1996

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-31-論文審査結果の要旨

本研究はコンクリート構造物に大きな影響を及ぼす引張応力の発生とそれにともなうコ ンクリート構造部材の性状について、①コンクリートの体積変化のおよぽす影響、②補強 材である鋼材とコンクリートとの熟伝達の相違の影響、③引張り強度の基本としてコンク リートの引張強度の寸法効果、の3点からの検討を行ったものである。 まず、コンクリートの体積変化の影響として、コンクリートの硬化時収縮の補強材の拘 束による引張応力の発生と曲げ強度の低下を、補強材を持つレジンコンクリートを用いた 試験を行うことによって、1)レジンコンクリートの硬化過程における主として力学的諸 物性の発現状況、2)硬化収縮にともなう補強鋼材のボンド性状、3)補強材の拘束応力、 4、)寸法効果を含めた拘束応力による耐力低下について明らかにしている。 また、鋼材とコンクリートとの熟伝達の相違による引張応力の発生と内部欠陥発生の可 能性ならびに、それにともなう硬化後の部材のひびわれ発生に及ぼす影響についての実験 と破壊力学を用いた解析的な検討の結果、1)破壊力学パラメタを用いた非弾性解析によ って、プレストレス導入時に微細ひび割れの発生の可能性があること、2)フレッシュコ ンクリートの凝結過程のごく初期に鋼材に熱膨張か与えられるとプレストレス導入時のひ び割れにつながる可能性が高いことなどの結果を得るとともに、亮気養生開始時の鋼材と コンクリート温度に関する熱伝導解析によってこの結果の安当性を検証している。 加えて、コンクリートの引張強度に対する寸法効果の影響についての検討を行ない、ひ ずみ進展長さおよび引張強度自体の持つ供試体寸法依存性についての有用な結果を得てい る。 以上、本論文はコンクリート構造の基本である引張り応力の発生とその影響であるひび 割れ性状についての新しい知見を得たものであり、学術上、実用上寄与することが少なく ない0よって、本論文は博士(工学)の学術論文として価値あるものと認める。

参照

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