• 検索結果がありません。

キャピラリー電気泳動による糖関連酵素反応の解析

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "キャピラリー電気泳動による糖関連酵素反応の解析"

Copied!
5
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

Title

キャピラリー電気泳動による糖関連酵素反応の解析( 内容の

要旨 )

Author(s)

蟹江, 善美

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(農学) 乙第071号

Issue Date

2003-03-13

Type

博士論文

Version

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/2316

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

氏 名(本(国)籍) 学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学位授与年月 日 学位授与の要件 学 位 論 文 題 目 審 査 委 員 会 蟹 江 善 美 (愛知県) 博士(農学) 農博乙第71号 平成15年3月13日

学位規如第4粂第2項該当

キャピラリー電気泳動による糖関連酵素反応の解析 主査 岐阜大学 教 授 木 曽 眞 副査 信州大学 教 授 入 江 副査 静岡大学 教 授 碓 氷 副査 岐阜大学 助教授 石 田 繚泰 秀 論 文 の 内 容 の 要 旨 糖鎖は生体内の重要な役割を担っているのみならず、感染症等にも深く関与している。これら糖 鎖は一連の糖関連酵素の連続的作用により合成されるが、生体内から得られる糖鎖や酵夢は非常に 微量であるため、糖鎖の機能解明には、直接解析可能な微量分析法の確立が重要な課題となってい る。 本学位論文では糖転位酵素および糖加水分解酵素反応の解析にキヤピラリー電気泳動(α)を用い、 酵素反応の速度論的解析の微量化をはかるとともに、その実用性を示す事を目的とした。 第⊥章では、β⊥1,ケガラクトース転位酵素のキヤビラリー・ゾーン電気泳動(α馴こよるアッセイ 法を確立することを目的とした。αでは、キヤピラリー中を流れる微量の試料成分を直接検出しな ければならないため、基質は蛍光発色団を有するメチルウンベリフェリル(如)ぺ1c仙cを用いた。糖 転移酵素反応における基質および生成物の分離は、泳動液としてホウ酸緩衝液(班9.2)を用い、ホウ 酸イオンがポリオール類である糖と錯体形成することによった。しかしながら、酵素反応液は、鵬か を含むためホウ酸溶液中で低溶解性の塩を形成するので、反応後高濃度のホウ酸緩衝液を添加しメ ンブランろ過することで解決した。測定は、紫外吸収光(21血血、あるいは蛍光法【蛍光(375r血、励 起(325血)]で行った。得られた結果より、Lineweaver個止kの逆数プロットを作製し、ミカニリス 定数(母とl」を求めたところ他の方法で解析した借と同様であり、また、既知阻害物質Ⅶ炉の阻害 定数(K∫)を求めヾ印法を定量的な速度論量解析に用いることが可能であることを示した。さらに、五 貞環イミノ糖合成化合物群の阻害活性についても調査した。その結果、ガラクト型合成イミノ糖がU肝 に匹敵する阻害活性を有し、阻害活性が聞変化と共に変化するこが判明し、酵素ポケット内でイミ ノ糖がプロトネイトした状態であることが示唆された。 第二章では、様々な糖加水分解酵素のアッセイ法にC圧を導入し、デザイン合成された五員環イ ミノ糖化合物群の各糖加水分解酵素の阻害活性試験研究を行った。Fニトロフェニル基を有する基 質を用い、各々の基質の私」Lおよび各々の化合物のちを求めることに成功した。その結果、β功L アセチルグルコサミニダーゼに対して極めて強力な阻害剤鶴=80郎を見い出すと共に、2位水酸

(3)

た。また、五員環立体構造の変化によるα-マンノシダーゼ、β-ガラクトシダーゼの阻害活性への 影響について考察した。 第三章では、α-シアリダーゼのアッセイ法に∝Eを導入し、インフルエンザ感染阻害剤の開発を 目的と・してデザイン合成されたシァル酸誘導体の微生物シアリダーゼに対する活性について調査し た。.基質には旭川e血cを用い、他の加水分解酵素と同様に軌定した。その結果、3位にフッ素原子 を導入した化合物がdoぶ血戯皿p出でに対して阻害活性を示し、インフルエンザウイルスに対して も同様な傾向がみられることから異なろ種における阻害活性の相馳を明らかにした。 これまでの方法では、操作上の人為的エラーを回避するため数十直スケールの反応液が必要であ った。そこで第四章では、さらに微量化するためにキヤビラリーを分析の場と同時に酵素反応の場 として用いる電気泳動キヤビラリー内微量反応法任姐栂による酵素アッセイ法を確立するための詳 細な検討を行った。前述の糖加水分解酵素反応をモデルとした。ここで問題となるのは、これら酵 素の至適研が弱酸性側に在り、,生成物を分析する最適条件がアルカリ性側に存在していることであ る。そこで、キヤピラリ・-内に異なる聞の領域をつくるため、酵素および基質を至適帥付近のリ ン酸緩衝液のプラグ内に閉じ込め、試料成分の移動速度の差により電気泳動下振合(プラグ・プラグ 式)、引き続きホウ酸緩衝液で泳動した。その結果、各々の基質の屯をnlオナダーの反応液量で求 める事に成功した。さらに、複数め酵素あるいは基質が含まれる系に和、ても本法が有効であるこ とを示すことができた。 阻害実験のように極端に異なる移動度を有する化合物を混合しなければならない場合、キヤ●ビラ

リー内で電場の影響下複数の硬分を同時に混合することは非常に困難である。そこで、第玉章では

キヤピラリー先端の試料注入口に内径の太いキヤビラリ」を接続し、、溶液の拡散効果を利用し混合 する方法の開発を行った。ごのキヤビラリーでβ-ガラクトシダーゼのdeoxyぺalTNJ阻害実験をモデ ルに王姐帆を行い、三成分の泡合結果として阻害活性が確認されIGOが求められたことから、付加キ ヤピラリー法の可能性を示した。 以上のように、本研究においては、糖転移酵素としてβ-1,ケガラクトース転移酵素、また糖加水 分解酵素としてβ」トアセチルガラクトサミニダーゼ、.α一及びβ-グルコシダーゼ、β-ガラクトシ ダーゼ、α-マンノシダーゼ、及びα-シアリダーゼを標的にして、キャピラリー電気泳動による酵 素反応機構の解析を試みた。いずれに串いても、定量的な速度論量解析の微量化に成功し、その実 用性を示すことができた。特に、糖加水分解酵素をモデルにした別舶による酵素アツセイ法は、複

数の酵素あるいは基質が含まれる.系でも本法が有効であることを示すもので、今後の応用が期待さ

れる。 審 査 結 果 の 要 旨 平成15年1月24日、岐阜大学において口頭による公開論文発表の後、本論文を審査した。 糖鎖は生体内の重要な役割を担い、感染症等にも深く関与しており、その構造は一連の糖関 連酵素の連痍的作用により合成されている。生体内から得られる糖鎖や酵素は非常に微量セ あり、糖鎖の機能解明には、直接解析可能な微量分析法の確立が重要な課題となっている。 本学位論文で鱒糖転位酵素および糖加水分解酵素反応の解析にキヤピラリー軍気泳動(CE)を 用い、酵素反応の速度論的解析の微量化をはかり、その実用性を示すための先駆的研究を行 っている。 第一章では、一 β一1,4-ガラクトース転位酵素のキヤピラリー・ゾーン電気泳動(CZE)によ

(4)

-129-るアッセイ法を確立し、五貝環イミノ糖合成化合物群の阻害活性を調卑し、その活性と一構造 との相関関係を述べている。 糖転移酵素反応のアッセイにおいて基質に蛍光発色団を有するメチルウンづリフェ_リル (NU)-GIcNAcを用いqZEを測定手段として用いた。CZEにおける基質および生成物の分離は、 ホウ酸イオンがポリオール類である糖と錯体形成する性質を利用し、泳動液にホウ酸緩衝液 (pH9・2)を使用した。し申ゝしながら、酵素反応液に含まれるMn2+は電気泳動上様々な問題を もたらすため、その除去法が工夫された。本社によって求められたミカニリス定数(㈲とl旬始ば は、他の方法で解析した値と同様であり、また既知阻害物質UDPの阻害定数(Ki)を求めCE 法を定量的な速度論量解析に用いるこ上が可能であることを示した。その結果、ガラクト型 合成イミノ糖が単糖ながらUDPに匹敵する阻害活性を示すことせ見い出.した。.さらに`UDPと 合成化合物群のpR変化による影響を調査し、酵素ポケット内でイミノ糖がプロ■トネイ卜し た状態であることを示した。 第二章では、様々な糖加水分解酵素のアッセイ法にCZEを導入し、デザイン合成された五 鼻環イミノ糖化合物群の各糖加水分解酵素の阻害活性を調査し、その構造との相関関係につ いて研究を行った。\その結果、β-脾アセチルグルコサミニダーゼに対して極めて強力な阻 害剤αJ=80nM)を見い出すと共、に、2位水酸基の立体配置と伸長および幕内窒素の置換基 の修飾が阻害活性に及ぼす影響を明らかにした。また、五貞環立体構造の変化による鱒-マ ンノシダーゼニ β一ガラクトシダーゼの阻害活性への影響について考察している。 第三章では、α-シアリグーゼのアッセイ故にCZEを導入し、インフルエンザ感染阻害剤 を開発する目的でデザイン合成されたシァル酸誘導体の微生物シアリグーゼに対する活性に ついて調査した。その結束、3位にフッ素原子を導入した化合物がCjogtrゴdゴum♪er£に対 して阻害卓管性を示し、インフルエンザウイルスに対しても同様な傾向がみられることから異 なる種における阻害活性の相関性を明らかにした。 さらに第四章では、試料消費量を微量化する目的でキヤピラリーを分析の場と同時に酵素 反応の場として用いる電気泳動キヤビラリー内微量反応法(団瓜仏)による酵素アツセイ法を確■ 立するための詳細な検討を行った。、 糖加水分解酵素反応をモデルとし、プラグ・プラグ式に▲よる電気泳動下混合法で、問題と なる酵素の至適p打と生成物の分析最適条件の不適合を克服し、各々の基質の肋をnlオー ダーの反応液量で求める事に成功している。さちに、複数の酵素あるいは基質が含まれる系 においても本法が有効であることを示した。 また第軍章では溶液の拡散効果を利用し虎合するためにキヤピラリー先端の試料鱒入口に 内径の太いキヤピラリーを接続するという独自の発想のもと、電気泳動下での混合が困難で あると予想される複数の化合物の混合をキヤギラリー内で行い、酵素反応阻害実験に応用し た。このキヰピラリーでENMAを行い、ガラクトシダーゼのdeoxy-GaトNJ阻害実琴をモデル にIC50を求めこ 付加キヤビラリー法の可能性を示すとともに・、先駆的成果を上げた。 このように、本論文では、糖転移酵素としてβ-1、4-ガラクトース転移酵素、-また糖加 水分解酵素としてβ一脾アセチルガラクトサミニダーゼ、_ムー及びβ-グルコシダ」ゼ、β-ガ ラクトシダーゼ、α-マ■ンノシダーゼ、及びα-シアリグーゼを標的にして、キヤビラリー電 気泳動による酵素反応機構の解析を試みた。いずれに率いても、定量的な速度論的解析の微 量化に成功し、その実用性を示すことができた。特に、糖加水分解酵素をモデルにしたE仙仏 による酵素アッセイ牲は、複数の酵素あるいは基質が含まれる系でも本法が有効であること を示すもので、今後の応用が大いに期待される。

(5)

て十分価値あるものとして認めた。 学位論文の基礎となる学術論文

l)Ele.ctrophorLeticallymediated■reaction・ofglycosidasesat.ananoliterscale

Y.Kanie,0.Kanie,ElectTOPhoresis,in press.

2)Electrophoretically mediated microscale reaction of glycosidases:卑inetic

analysis of some glycosidases at・the nanoliter scale

Y.Kanie,0.Kanie,Cbrbohydr.Res.,337,1757-17A62(2002).

3)Enzymatic assay of galactosyltransferase by capillary electrophoresis Y.Kanie,A.Kirsch,0.Karlie,C.・-H.Wong,^nal.Biochem.・,■263,240-245(1998).

既発表論文

1)Synthesis'and enzymatic evaluatibn of five-memberediminocyclitol云and a

pseudodisaccharide

C.Saotome,Y.Kanie,0.Kanie,C-H Wong,Bioor& Med.Chem.,8,2249-2261

(2000).

2)syl】thesesof.CL3-mOdifiedsialylglycosidesasselectiveinhibitorofinfll】enZa hemagglutinin and neuralminidase

X.-L.Sun,Y.Kanie,C:T.Guo,0.Kanie,Y.Suzl】ki,C.-H.Wong,Eur.J azTg. αe皿,2643-2653(2000).

3)A versatile synthetic strategy for the preparation and discovery of new

iminocyclitoIs asinhibitors of glycosidases

M.Takebayashi',S.Eliranuma,Y・Kanie,T.Kajimoto,0.Kanie,C:H.Wong,J

触・αほ皿.,6亀 5280-5291(1999)・

4)The use of a synthetic dideoxygenatedpentasaccharideas a specificacceptor

for♪トacetylglucosaJninyltransferase-ⅠⅠI

G.Alton,Y.Kan阜e,0.Rindsgaul,由rム0ムγ(か.斤eざ‥ 238,339-344(1993).

5)A DOVelroute・tO D-eユγthro-Sphingosirle and related compounds

from」mOnO-α-isopropylidene-D-Ⅹylose or.TD-galactose M・Kiso-A・Nakamurd・Y・Tomita,A・Hasegawa・Cbrbohydr・Res・,.158・10卜111 (1986). 6)rAc?nVenientsynthesisofsphingosineandceramidefromD-ⅩyloseorD†galactose M・Kiso・A・Nakan)ura,J・Nakamura・Y・Tomita・A・Hase甲Wa,L CarbohYdr・Chem・・.5 ・(2),335-340(1986).

参照

関連したドキュメント

(実被害,構造物最大応答)との検討に用いられている。一般に地震動の破壊力を示す指標として,入

担い手に農地を集積するための土地利用調整に関する話し合いや農家の意

 複雑性・多様性を有する健康問題の解決を図り、保健師の使命を全うするに は、地域の人々や関係者・関係機関との

生活のしづらさを抱えている方に対し、 それ らを解決するために活用する各種の 制度・施 設・機関・設備・資金・物質・

 プログラムの内容としては、①各センターからの報 告・組織のあり方 ②被害者支援の原点を考える ③事例 を通して ④最近の法律等 ⑤関係機関との連携

「海洋の管理」を主たる目的として、海洋に関する人間の活動を律する原則へ転換したと

SST を活用し、ひとり ひとりの個 性に合 わせた   

大気と海の間の熱の