新潟医療福祉大学
令和 2 年度 大学機関別認証評価
評価報告書
令和 3 年 3 月
新潟医療福祉大学
Ⅰ 評価結果
【判定】 評価の結果、日本高等教育評価機構が定める評価基準に適合していると認定する。Ⅱ 総評
「基準1.使命・目的等」について 建学の精神は、「優れたQOL サポーターの育成」と端的に表している。使命・目的及び 教育目的は、大学の個性・特色を反映し、意味・内容の具体性と明確性を持っている。将 来計画を策定し、自己点検・評価を行い、中期計画を策定することにより時代への変化に 対応している。また、使命・目的及び教育目的などについて、役員、教職員の理解と支持 が得られ、それを、大学案内、ホームページ、学生便覧、式典での学長挨拶等、多様な機 会を通して学内外に周知している。 加えて、使命・目的及び教育目的を中長期的な計画(長期目標、中期目標、質保証の要 件)及び三つのポリシー(ディプロマ・ポリシー、カリキュラム・ポリシー、アドミッシ ョン・ポリシー)へも反映させている。そして、これらを達成するために必要な学部・学 科等の教育研究組織が整備されている。 「基準2.学生」について 教育目的を踏まえたアドミッション・ポリシーの策定と周知については、適切に実施、 公表されており、学力の3 要素を踏まえた「STEPS」で構成されるアドミッション・ポリ シーに沿った入学者の受入れが実施され、その検証も適切に行われている。学修支援につ いては、図書館・学習支援課、学生課、教務課、就職センターの連携による教職協働体制 が整備されている。 各学科から選出された運営委員とキャリア開発室職員で構成される就職センターが設置 され、きめ細かい就職支援を行っている。また、国家試験の合格率向上を目指しての取組 みなど、社会的・職業的自立に関する支援体制が整備されている。教育目的の達成のため、 校地、校舎等の学修環境が整備され、適切に運営・管理されている。また、学生が安全に 学生生活を送ることができるよう相談窓口体制が充実している。 「基準3.教育課程」について 大学全体及び学科ごとに、教育目標及び教育目的を踏まえたディプロマ・ポリシーが定 められてこれにつながるカリキュラム・ポリシーは、学部・学科の目的にのっとり、学則 等に明確に定められ、教育課程の編成とその実現に向け体系的に連結している。大学が目 指す人材の養成を実体的に可能にする体制がとられ、カリキュラム・ポリシーとディプロ マ・ポリシーの一貫性が確保されている。 大学の教育目的及びディプロマ・ポリシーにのっとった学修成果である国家試験や資格試験の結果が、定められた手続きに従って点検・評価・報告され、学内外に周知されてい る。 卒業生や修了生に対しては調査等を実施し、その結果が学内の関係組織において点検・ 分析され、着実に施策が実施されている。 〈優れた点〉 ○「チーム医療・ケア」を学ぶ学修方法として、一つのゼミが複数の学科の学生によって 構成され、教員も複数学科から配置されて実施されることは、大学の目指すチーム意識 の形成に役立つ取組みとして評価できる。 ○「STEPS」を一貫した中心概念として掲げ、それを入学前から卒業後のキャリア形成に至 るまでの道筋を例示するなどして教育内容・方法及び学修指導の改善にフィードバック することにより、教育の質保証に取組んでいる点は評価できる。 「基準4.教員・職員」について 全学的な重要事項の審議機関として総務会を設置することにより、大学の意思決定と教 学マネジメントにおける学長の適切なリーダーシップを発揮するための補佐体制を整えて いる。事務局職員の役割を定め、教学マネジメントの機能を支えるための事務執行体制を 整えている。そして、教育目的を達成するため、教育課程に即して、大学、大学院に必要 な専任教員を確保し配置している。また、教職員が大学運営に必要な知識・技能を身に付 け、資質・能力の向上を図るため、SD推進委員会を設置しFD委員会とSD推進委員会の共 同で、新任職員研修、職員全体研修のほか、教職合同研修を実施している。 運動機能医科学研究所等を設置し、研究環境の整備と適切な運営・管理を進めているほ か、研究活動への資源として、個人研究費に加え、外部資金獲得のための「Sports & Health 先端科学研究費」等を配分している。 「基準5.経営・管理と財務」について 大学は、学校教育法及び私立学校法等の関係法令を遵守し、寄附行為等の諸規則に基づ いて経営の規律と誠実性が維持されている。 法人は、理事会を最高意思決定機関として位置付け、寄附行為に基づき適切に運営して いる。 法人及び大学は、理事会、総務会、学内連絡会等を通じて、法人経営部門と大学教学部 門との間の意思疎通、相互チェック、教職員からの提案等のくみ上げを行う仕組みを整備 している。 大学は、「新潟医療福祉大学将来計画」に基づき、学部・学科の新設、既設学科の定員増、 教育施設の拡充に取組んでおり、中長期的な計画のもとで適切な財務運営を行っている。 〈優れた点〉 ○大学は、その特色になる「リハビリテーション科学およびスポーツ科学領域における先 端的研究拠点」の基盤形成に取組んでおり、そのための外部研究資金の獲得件数と金額 が増加していることは評価できる。
「基準6.内部質保証」について 大学は、内部質保証のための組織の整備、責任体制の確立について、将来計画機構、自 己点検・評価委員会、外部評価準備委員会を整備している。また、将来計画を適切に遂行 するため、大学の総務会がその責任を担っている。これらの自主的・自律的な自己点検・ 評価の実施とその結果の共有については、自己点検・評価委員会が中心になり、将来計画 や中期計画に対する自己点検・評価を実施している。自己点検・評価は、エビデンスに基 づいており、報告書を作成することにより学内で結果を共有するとともに、ホームページ 上で公開している。 内部質保証のための学部・学科、研究科等と大学全体のPDCA サイクルの仕組みの確立 とその機能性については、三つのポリシーを起点とした内部質保証において、改善する仕 組みを構築、整備して、教育の改善と向上に反映している。 総じて、大学は、求める人材像を明示するとともに三つのポリシー、卒業後取得可能な 国家資格までの一貫した中心概念を説明し、「QOL サポーターの資質・能力」と学士力及 び各職種の関係性を明らかにしている。また、大学は中長期の計画を持ち、学部・学科の 特性を生かした組織運営体制を構築し、専門職の養成を通じて、先端的研究の基盤形成や 地域社会、国際交流の推進等の貢献、充実と発展に寄与している。 「大学独自の基準」として設定されている、「基準A.リハビリテーション科学・スポー ツ科学領域における先端的研究拠点の基盤形成」「基準B.地域社会貢献及び国際交流の推 進」については、各基準の概評を確認されたい。 なお、大学が「特記事項」として挙げたのは以下のとおり。 1.保健・医療・福祉・スポーツ領域における専門職連携教育の重点化と研究拠点の形 成
Ⅲ 基準ごとの評価
基準 1.使命・目的等 【評価】 基準1 を満たしている。 1-1.使命・目的及び教育目的の設定 1-1-① 意味・内容の具体性と明確性 1-1-② 簡潔な文章化 1-1-③ 個性・特色の明示 1-1-④ 変化への対応 【評価】基準項目1-1 を満たしている。 〈理由〉 使命・目的及び教育目的は、大学の個性・特色を反映しており、意味・内容が具体的か つ明確であり、簡潔に文章化している。時代の変化に対応するため、将来計画を策定し、 自己点検・評価を行い、中期計画を策定している。 また、学部・学科及び大学院研究科の目的ごとに人材の養成に関する目的やその他の教 育上の目的が、学則などにおいて定められている。 〈参考意見〉 ○大学院研究科の専攻ごとの目的については、学則などに定めることが望まれる。 1-2.使命・目的及び教育目的の反映 1-2-① 役員、教職員の理解と支持 1-2-② 学内外への周知 1-2-③ 中長期的な計画への反映 1-2-④ 三つのポリシーへの反映 1-2-⑤ 教育研究組織の構成との整合性 【評価】 基準項目1-2 を満たしている。 〈理由〉 建学の精神は、「優れたQOL サポーターの育成」と端的に表している。使命・目的及び 教育目的などについて、役員、教職員の理解と支持が得られ、それを、大学案内、ホーム ページ、広報誌、学生便覧、新任教員のオリエンテーション、学長ニュースレター、入学 式や卒業式での学長挨拶等多様な機会を通して学内外に周知している。 また、使命・目的及び教育目的を中長期的な計画(長期目標、中期目標、質保証の要件) に反映させているとともに、三つのポリシーへも反映させている。そして、使命・目的及 び教育目的を達成するために必要な学部・学科等の教育研究組織が整備されている。 基準 2.学生 【評価】 基準2 を満たしている。 2-1.学生の受入れ 2-1-① 教育目的を踏まえたアドミッション・ポリシーの策定と周知 2-1-② アドミッション・ポリシーに沿った入学者受入れの実施とその検証 2-1-③ 入学定員に沿った適切な学生受入れ数の維持
【評価】 基準項目2-1 を満たしている。 〈理由〉 教育目的を踏まえたアドミッション・ポリシーの策定と周知については、大学及び大学 院研究科において各々定められ、ホームページや大学案内にて適切に公表されている。入 学者の受入れについては、「優れたQOL サポーター」に求める資質・能力を、学力の 3 要 素を踏まえた「科学的知識と技術を活用する力(Science & Art)」「チームワークとリーダ ーシップ(Teamwork & Leadership)」「対象者を支援する力(Empowerment)」「問題を 解決する力(Problem-solving)」「自己実現意欲(Self-realization)」の五つの頭文字から なる「STEPS」で構成されるアドミッション・ポリシーに沿った受入れが実施され、その 検証も適切に行われている。また、入試問題検討部会が設置され、適切に管理・運営がな されている。大学及び大学院研究科ともに、入学定員に沿った適切な学生受入れ数の維持 がなされている。 〈参考意見〉 ○研究科のアドミッション・ポリシーは定められているが、専攻ごとに定められていない ため、策定することが望まれる。 2-2.学修支援 2-2-① 教員と職員等の協働をはじめとする学修支援体制の整備 2-2-② TA(Teaching Assistant)等の活用をはじめとする学修支援の充実 【評価】 基準項目2-2 を満たしている。 〈理由〉 学修支援については、図書館・学習支援課、学生課、教務課、就職センターの連携によ る教職協働体制が整備され、「学習支援センター」も設置されている。入学前スクーリング において、個別に分かりやすいテーマを掲げた全体会プログラムを経て、学科別プログラ ムへつなげる形で実施するなど適切に行われている。また、リメディアルコースと補習コ ースが設けられており、ウェブ学修コンテンツが用意され、学生が学びやすく、成果を得 やすい設定が見られる。 TA 等の活用について、募集、割付け、配当時間は適切に運用されており、学修支援の 充実が認められる。また、障がいのある学生への配慮については、「新潟医療福祉大学にお ける障がいのある学生支援に関する規程」が制定され、ノートテイクにきめ細かな配慮が なされている。 2-3.キャリア支援
2-3-① 教育課程内外を通じての社会的・職業的自立に関する支援体制の整備 【評価】 基準項目2-3 を満たしている。 〈理由〉 各学科から選出された運営委員とキャリア開発室職員で構成される就職センターが設置 され、就職を希望する学生に対してきめ細かい就職支援を実施している。 正課内においては、就職年次生が就職活動を始める際に受講する講義にも独自の工夫が されている。正課外のインターンシップは、令和元(2019)年度から取組まれている。また、 国家試験の合格率向上を目指して役職者間で情報を共有し、改善に向けて取組むなど、教 育課程内外を通じての社会的・職業的自立に関する支援体制が整備されている。 2-4.学生サービス 2-4-① 学生生活の安定のための支援 【評価】 基準項目2-4 を満たしている。 〈理由〉 学生生活の安定のための支援体制が全学的に整備されている。生活指導面においては、 近隣の自治会との定期的な交流会を通して、学生のマナー・ルールの向上に資するほか、 交通安全面については、構内にバスロータリーを設置してバス停を移設確保し、毎年事故 防止のための交通安全講習会を実施している。また、傷害保険に加入するなどして正課内 外での事故の対策に備えている。健康管理については医務室に常勤の看護師を置き、学生 のメンタル面でサポートの重要性に鑑み、医務室と学生相談室が連携して対応できる体制 をとっている。また、学生寮を整備して経済的支援に加え、寮組織における「QOL サポー ター」の学修プログラムの実施等、人材育成に取組んでいる。強化指定クラブへの活動支 援のほか、スポーツ憲章を制定しスポーツ活動の意義・価値を高める支援を行うことなど により、学生生活全般における厚生補導の組織体制の構築、支援を実施している。 2-5.学修環境の整備 2-5-① 校地、校舎等の学修環境の整備と適切な運営・管理 2-5-② 実習施設、図書館等の有効活用 2-5-③ バリアフリーをはじめとする施設・設備の利便性 2-5-④ 授業を行う学生数の適切な管理 【評価】 基準項目2-5 を満たしている。
〈理由〉 教育目的の達成のため、校地、校舎等の学修環境が整備され、適切に運営・管理されて いる。 図書館は、学生が利用しやすい開館時間に設定している。また、図書館に「学習支援セ ンター」を移設し、ラーニング・コモンズを設置することで学生の学修相談機能やアクテ ィブ・ラーニングを可能とする場としても整備されている。実習施設については、各学科 の教育目的に応じたさまざまな施設・設備が整備されている。 学内の全ての校舎にエレベータや多目的トイレが設置されているほか、スロープや自動 ドアなどが整備され、バリアフリーに関して適切な配慮がなされている。 授業を行う学生数は、適切な受講者数になるよう管理され、教育効果を十分に上げられ るようにしている。 2-6.学生の意見・要望への対応 2-6-① 学修支援に関する学生の意見・要望の把握・分析と検討結果の活用 2-6-② 心身に関する健康相談、経済的支援をはじめとする学生生活に関する学生の意 見・要望の把握・分析と検討結果の活用 2-6-③ 学修環境に関する学生の意見・要望の把握・分析と検討結果の活用 【評価】 基準項目2-6 を満たしている。 〈理由〉 学修支援に関する学生の意見や要望をくみ上げるため、授業以外の時間で学生が利用す る個別指導及び補習セミナーの利用者を対象にアンケートが実施され、情報の共有と適切 な改善努力が見られる。 学生委員会により学生生活アンケートが実施され、学生生活及び学修環境に対する学生 の要望のくみ上げと情報の共有、適切な対応がなされている。アンケート以外の学生の意 見・要望をくみ上げるものとして「目安箱」を設置し、学生の要望に対し各担当部署で検 討し対策を講じた結果を掲示板にて回答している。 基準 3.教育課程 【評価】 基準3 を満たしている。 3-1.単位認定、卒業認定、修了認定 3-1-① 教育目的を踏まえたディプロマ・ポリシーの策定と周知 3-1-② ディプロマ・ポリシーを踏まえた単位認定基準、進級基準、卒業認定基準、修 了認定基準等の策定と周知 3-1-③ 単位認定基準、進級基準、卒業認定基準、修了認定基準等の厳正な適用
【評価】 基準項目3-1 を満たしている。 〈理由〉 大学全体及び学科ごとに、それぞれの教育目標及び教育目的を踏まえたディプロマ・ポ リシーが定められている。さらに、大学の国際化を意図した英文化もされており、大学が 養成を目指す人材像の公表が、学内外に対して広く行われている。 また、ディプロマ・ポリシーにつながる教育課程が整備され、その運用上必要な条件・ 規則等は学生に対して周知されている。学位論文に係る評価に当たっての基準については 不備が見られるものの、単位の認定、進級、卒業認定並びに修了認定は、定められた基準 に従って、一定の手続きに基づき実施されている。 〈改善を要する点〉 ○大学院設置基準第14 条の 2 第 2 項に規定する学位論文に係る評価に当たっての基準の 策定及び学生への明示並びに情報公表がされていないため、改善を要する。 〈参考意見〉 ○研究科のディプロマ・ポリシーは定められているが、専攻ごとに定められていないため、 策定することが望まれる。 ○大学院の成績評価基準について、大学院学則等に規定化することが望まれる。 3-2.教育課程及び教授方法 3-2-① カリキュラム・ポリシーの策定と周知 3-2-② カリキュラム・ポリシーとディプロマ・ポリシーとの一貫性 3-2-③ カリキュラム・ポリシーに沿った教育課程の体系的編成 3-2-④ 教養教育の実施 3-2-⑤ 教授方法の工夫・開発と効果的な実施 【評価】 基準項目3-2 を満たしている。 〈理由〉 カリキュラム・ポリシーは、学則等に明示された学部・学科の目的にのっとり、明確に 定められており、学内外に対して周知されている。また、教育課程の編成とその実現に向 けたキャップ制などの制度設定へと体系的に連結している。これにより、大学が目指す人 材の養成を実体的に可能にする体制がとられ、カリキュラム・ポリシーとディプロマ・ポ リシーの一貫性が確保されている。 教養教育に関しては学生に対するアンケート調査等を通じて、授業の内容や実施に関す る調整が行われ、また教養教育の将来的な課題等の把握・分析などにも積極的に取組み、
適正な教養教育の実施に努めている。さらに、学生の研究活動の充実を図るプログラムが 設定されるなど、学生の能力を伸ばす教授方法やカリキュラムの工夫・開発が行われ、そ の効果が着実に挙がってきている。 〈優れた点〉 ○「チーム医療・ケア」を学ぶ学修方法として、一つのゼミが複数の学科の学生によって 構成され、教員も複数学科から配置されて実施されることは、大学の目指すチーム意識 の形成に役立つ取組みとして評価できる。 〈参考意見〉 ○研究科のカリキュラム・ポリシーは定められているが、専攻ごとに定められていないた め策定することが望まれる。 3-3.学修成果の点検・評価 3-3-① 三つのポリシーを踏まえた学修成果の点検・評価方法の確立とその運用 3-3-② 教育内容・方法及び学修指導等の改善へ向けての学修成果の点検・評価結果の フィードバック 【評価】 基準項目3-3 を満たしている。 〈理由〉 大学の教育目的及びディプロマ・ポリシーにのっとった学修成果である国家試験や資格 試験の結果が、定められた手続きに従って点検・評価・報告され、学内外に周知されてい る。また、その結果を踏まえた上で、より一層の成果の向上に向けた制度的あるいは環境 的な改善が漸進的に進められている。 卒業生や修了生に対しては適宜調査等を実施し、その結果が関係する学内の組織におい て点検・分析され、改善が必要と考えられた教育内容・方法及び学修指導に対してフィー ドバックが行われ施策に移されている。 〈優れた点〉 ○「STEPS」を一貫した中心概念として掲げ、それを入学前から卒業後のキャリア形成に 至るまでの道筋を例示するなどして教育内容・方法及び学修指導の改善にフィードバッ クすることにより、教育の質保証に取組んでいる点は評価できる。 基準 4.教員・職員 【評価】 基準4 を満たしている。
4-1.教学マネジメントの機能性 4-1-① 大学の意思決定と教学マネジメントにおける学長の適切なリーダーシップの確 立・発揮 4-1-② 権限の適切な分散と責任の明確化に配慮した教学マネジメントの構築 4-1-③ 職員の配置と役割の明確化などによる教学マネジメントの機能性 【評価】 基準項目4-1 を満たしている。 〈理由〉 「教育」「研究・産官学連携」「地域連携」「同窓会・生涯学習」「国際交流」「強化スポー ツ」を担当する副学長を置くとともに、全学的な重要事項の審議機関として総務会を設置 することにより、大学の意思決定と教学マネジメントにおける学長の適切なリーダーシッ プを発揮するための補佐体制を整えている。 教授会、研究科委員会については、校務に関する決定権者の学長に対して意見を述べる ことを各規則に規定し、教学マネジメントを構築するための権限の分散と責任を明確に示 している。 事務局職員の役割を定めた事務組織規程に基づき、職員を配置するとともに、各種委員 会等においても職員を配置し、教職協働を進めることにより、教学マネジメントの機能を 支えるための事務執行体制を整えている。 4-2.教員の配置・職能開発等 4-2-① 教育目的及び教育課程に即した教員の採用・昇任等による教員の確保と配置 4-2-② FD(Faculty Development)をはじめとする教育内容・方法等の改善の工夫・開発 と効果的な実施 【評価】 基準項目4-2 を満たしている。 〈理由〉 教育目的を達成するため、教育課程に即して、大学、大学院に必要な専任教員を確保し、 配置している。教員の採用・昇任に関する諸規則を定め、適切に運用している。また、採 用については、研究者人材データベースを介して全国募集を行っている。 教育内容・方法等の改善のために、FD委員会を設置し、FD研修、授業評価、教員表彰 等のFDを通じて、教員の教育開発を効果的に実施している。授業評価については、教員に フィードバックし、次年度からの授業に反映するとともに、評価の結果を全教職員・全学 生に公開している。 4-3.職員の研修 4-3-① SD(Staff Development)をはじめとする大学運営に関わる職員の資質・能力向上
への取組み 【評価】 基準項目4-3 を満たしている。 〈理由〉 教職員が大学運営に必要な知識・技能を身に付け、資質・能力の向上を図るため、SD 推進委員会を設置している。委員は事務局の各部署から選出された職員で構成されている。 FD 委員会と SD 推進委員会の共同で、新任職員研修、職員全体研修のほか、教職合同 研修を実施するとともに、SD 推進委員会では、SD 研修実施後のアンケート結果に基づき、 研修内容の見直しを行っている。また、「職能グレード定義」を職員に示し、職能グレード に合わせたSD を実施している。職員の人事評価については、「人事考課規程」に基づき行 われている。 4-4.研究支援 4-4-① 研究環境の整備と適切な運営・管理 4-4-② 研究倫理の確立と厳正な運用 4-4-③ 研究活動への資源の配分 【評価】 基準項目4-4 を満たしている。 〈理由〉 運動機能医科学研究所、「科研費対策委員会」、産官学連携推進センター、大学院教育研 究環境委員会等を設置し、全ての学生・大学院生・教職員に開かれた、研究環境の整備と 適切な運営・管理を進めている。 研究倫理の確立のため、倫理委員会、動物実験委員会、遺伝子組換え実験安全委員会を 各委員会の規則に基づき設置するとともに、「研究活動に係る不正行為防止に関する規程」 等を定め、厳正に運用している。また、公的研究費の申請、使用及び管理に係る教職員に 対し、研究倫理教育、コンプライアンス教育のプログラム受講を義務付けている。 研究活動への資源として、個人研究費に加え、学内における競争的研究費(研究奨励金、 学長裁量研究費等)や外部資金獲得奨励金等を配分している。 基準 5.経営・管理と財務 【評価】 基準5 を満たしている。 5-1.経営の規律と誠実性 5-1-① 経営の規律と誠実性の維持
5-1-② 使命・目的の実現への継続的努力 5-1-③ 環境保全、人権、安全への配慮 【評価】 基準項目5-1 を満たしている。 〈理由〉 大学は、学校教育法及び私立学校法等の関係法令を遵守し、寄附行為等の諸規則に基づ いて適切に運営しており、経営の規律と誠実性が維持されている。 大学の使命・目的及び教育目的の達成に向けて継続的な努力が行われている。教育情報、 教員養成の状況に関する情報及び財務情報は、ホームページにおいて公表されている。 環境保全については、会議でのペーパーレス化の推進などにより資源の節約に努めてい る。人権への配慮については、公益通報や個人情報保護等の諸規則の整備、ハラスメント 相談窓口等の設置、ハラスメント防止研修による啓発活動が行われている。安全への取組 みでは、「危機管理規則」等の整備、防災訓練、AED(自動体外式除細動器)の設置、救 急そ生講習会、学内危険箇所の点検等を行っている。 5-2.理事会の機能 5-2-① 使命・目的の達成に向けて意思決定ができる体制の整備とその機能性 【評価】 基準項目5-2 を満たしている。 〈理由〉 法人は、私立学校法に基づいて理事会を最高意思決定機関として位置付け、法人の寄附 行為に基づき適切に運営しており、その使命・目的を達成するための意思決定体制が整備 され、適切に機能している。理事会は、年6 回の定例開催のほか、必要に応じて都度、開 催している。 理事の選任、予算・決算、事業計画の進捗状況の確認など、理事会の運営は適切に行わ れている。 5-3.管理運営の円滑化と相互チェック 5-3-① 法人及び大学の各管理運営機関の意思決定の円滑化 5-3-② 法人及び大学の各管理運営機関の相互チェックの機能性 【評価】 基準項目5-3 を満たしている。 〈理由〉 法人及び大学は、理事会、総務会、学内連絡会等を通じて、法人経営部門と大学教学部
門との間の意思疎通、相互チェック、教職員からの提案等のくみ上げを行う仕組みを整備 しており、円滑な意思決定が行われるとともに、法人及び大学の各部門を相互にチェック する体制が適切に機能している。また、理事長がリーダーシップを発揮できる内部統制環 境を整備している。 評議員の選任及び評議員会の運営は、適切に行われている。評議員の評議員会への出席 状況も良好である。 監事の選任は、法人の寄附行為に基づき適切に行われている。監事は、理事会及び評議 員会に出席し意見を述べている。 5-4.財務基盤と収支 5-4-① 中長期的な計画に基づく適切な財務運営の確立 5-4-② 安定した財務基盤の確立と収支バランスの確保 【評価】 基準項目5-4 を満たしている。 〈理由〉 法人が平成 30(2018)年度に開設した新潟食料農業大学が完成年度を迎えていないこと による事業収支への影響はあるものの、法人全体として、使命・目的及び教育目的の達成 のための収入と支出のバランスは確保されており、安定した財務基盤を確立している。 大学は、「新潟医療福祉大学将来計画」に基づき、学部・学科の新設、既設学科の定員増、 教育施設の拡充に取組んでおり、中長期的な計画のもとで適切な財務運営を行っている。 施設・設備への投資に必要な資金は計画的な借入れで賄う一方、財務基盤を支える在籍 学生数は順調に増加しており、学生生徒等納付金収入も着実に増加している。 〈優れた点〉 ○大学は、その特色になる「リハビリテーション科学およびスポーツ科学領域における先 端的研究拠点」の基盤形成に取組んでおり、そのための外部研究資金の獲得件数と金額 が増加していることは評価できる。 5-5.会計 5-5-① 会計処理の適正な実施 5-5-② 会計監査の体制整備と厳正な実施 【評価】 基準項目5-5 を満たしている。 〈理由〉 学校法人会計基準などの関係法令及び「学校法人新潟総合学園経理規程」に基づき会計 処理は適正に実施されている。
私立学校振興助成法に基づく監査法人による会計監査、私立学校法に基づく監事監査、 内部監査室による内部監査、これら三者による監査体制が整備され、厳正に実施している。 監事は理事会への出席と監査法人と連携した会計監査を行っている。内部監査室は定例的 な会計書類の確認、担当職員への聴取を実施し、理事会にも出席し、会計・業務が適正に 行われていることを確認している。 基準 6.内部質保証 【評価】 基準6 を満たしている。 6-1.内部質保証の組織体制 6-1-① 内部質保証のための組織の整備、責任体制の確立 【評価】 基準項目6-1 を満たしている。 〈理由〉 内部質保証のための組織の整備、責任体制の確立として、大学は、将来計画機構、自己 点検・評価委員会、外部評価準備委員会を整備しており、内部質保証に関する全学的な体 制を構築している。 また、将来計画を適切に遂行するため、将来計画機構の構成員を兼ねる大学の総務会メ ンバーがその責任を担うことにより、内部質保証に関する大学全体の恒常的な組織体制及 び責任体制について、明確になっている。 〈参考意見〉 ○内部質保証に関する全学的な方針を示していないので、明示されることが望まれる。 6-2.内部質保証のための自己点検・評価 6-2-① 内部質保証のための自主的・自律的な自己点検・評価の実施とその結果の共有 6-2-② IR(Institutional Research)などを活用した十分な調査・データの収集と分析 【評価】 基準項目6-2 を満たしている。 〈理由〉 内部質保証のための自主的・自律的な自己点検・評価の実施とその結果の共有について は、自己点検・評価委員会が中心になり、将来計画中期計画に対する自己点検・評価を実 施している。自己点検・評価は、エビデンスに基づいており、報告書を作成することによ り学内で結果を共有するとともに、ホームページ上で公開している。
大学の「インスティテューショナル・リサーチ規程」のもと、IR 室を設置し、現状把握 のための十分な調査・データの収集と分析を行える体制を整備し、総務会が中心になり、 その結果を報告するとともに、学科及び各種委員会にフィードバックされ各種教育、研究 環境の改善に取組んでいる。 6-3.内部質保証の機能性 6-3-① 内部質保証のための学部、学科、研究科等と大学全体の PDCA サイクルの仕組み の確立とその機能性 【評価】 基準項目6-3 を満たしている。 〈理由〉 自己点検・評価などの結果を踏まえた中長期的な計画に基づき、大学運営の改善・向上 のために内部質保証の仕組みを持っている。そして、学部・学科、研究科等と大学全体の PDCA サイクルの仕組みの確立とその機能性については、一部の教学マネジメントの部分 を除き、三つのポリシーを起点とした内部質保証が行われ、その結果が教育の改善・向上 に反映されている。 具体的には、学生へのアンケートの実施に加え、卒業生全員に対してアンケートを実施 し、その結果をもとに改善する仕組みを構築、整備して、教育の改善と向上に反映してい る。 〈参考意見〉 ○教学マネジメントにおいて改善を要する事項があり、内部質保証に関して機能性が十分 とは言えないので、PDCA サイクルの仕組みの確立と向上が望まれる。 大学独自の基準に対する概評 基準A.リハビリテーション科学・スポーツ科学領域における先端的研究拠点の基盤形成 A-1.リハビリテーション科学・スポーツ科学領域における先端的研究拠点の基盤形成 A-1-① 「リハビリテーション科学およびスポーツ科学領域」に関する外部資金獲得推 進 A-1-② 「リハビリテーション科学およびスポーツ科学領域」に関する学術大会での成 果発表と国際誌への論文掲載を通した社会貢献の推進 A-1-③ 新潟 QOL サポートコンソーシアムによる新潟県民に対する健康増進活動の推進 【概評】 先端的研究の拠点を目指し、リハビリテーションとスポーツに焦点化した研究及びそれ に関連する大学独自の事業が、意欲的かつ多角的に展開されている。
そのような中において特筆すべきことは、大学にとっての、また個々の教員にとっての、 質の高い教育研究と事業の推進における経済的基盤になる外部資金の獲得が、国内有数の 高水準で実現されていることである。これは、大学及び教員が有する研究能力の高さを示 す結果であると考えられる。また、学生の卒業研究に対する満足度の高さは、大学が有す る研究に関わるマンパワーが、学修に対して有効に還元されている証左であるといえる。 さらに、文部科学省の私立大学研究ブランディング事業に採択された「リハビリテーシ ョン科学とスポーツ科学の融合による先端的研究拠点―Sports & Health for All Niigata ―」の展開、スポーツ庁が推進する女性アスリートの育成・支援プロジェクトの一つに採 択された「月経周期におけるコンディション不良に対する運動器機能と中枢神経機能から アプローチする新たなトレーニング法・傷害予防法の開発」の展開、そして大学が地域へ の社会貢献として独自に組織した「新潟 QOL サポートコンソーシアム」の展開は、いず れも時宜に適った課題への取組みといえる。そして、その展開は、大学が有する人的及び 環境的資源を有効に活用し、高度な研究の内容と手続きを踏みながらも、具体性をもって 事業の対象になる人々への支援を実現している。大学における研究が研究として閉鎖的に 完結してしまうのではなく、広く実利を伴って社会に還元されていることは特筆すべきこ とである。 基準 B.地域社会貢献及び国際交流の推進 B-1.地域社会貢献 B-1-① 地域社会のニーズに応える人材を育成するための大学組織の運営 B-1-② 地域社会活動の推進 B-2.国際交流の推進 B-2-① 国際社会に貢献できる人材を育成するための大学組織の運営 B-2-② グローバル人材への動機づけ B-3-③ 国際研究体制の強化と情報発信 【概評】 地域社会のニーズに応えるための大学組織基盤が構築されており、地域連携推進センタ ー及び産官学連携推進センターが中心になって、密な連携が認められる。地域メディアに 対しては、学内イベントの告知、研究成果、強化指定クラブ学生の記者会見開催等の情報 について、ファックスやウェブサイトを利用してリリース配信を行い、密な情報発信・情 報交換が認められる。そして、近年その件数が増加していることは、特筆すべき点である。 海外交流の実績、研修に対する経済的支援の充実は、大いに評価できる。国際交流セン ターを核として、今後も学生がグローバル人材としてのキャリアパスを継続して、意識で きるよう継続的な取組みが望まれる。 総じて、国際社会に貢献できる人材を育成するという大学の熱意が感じられ、今後の更 なる成果を期待している。