原
著
9粘液性連鎖状球菌に由ろ前額理路
及前額實炎性聾膜炎の画業.的研究
閨噌剛・U詳HざぢQり箕O”国ぞ①﹁ぎΦ具亀①Q。言亀野幌Φ弓費Φ山蔓9Qり嘗①℃89。8。・日58㎝蕊 プ田ぎ謎。門無⑦器Qαぢ巳酵一田マ。艮巳尻茸餌魯。夢一﹁ロ。αq曾。7一①ロ冒σq三。。紀ψ国。お。①嶺皆。凶呂昌寧 九州帝國大學馨學部耳鼻咽喉科敏室︵主任久保教授︶ 專攻生 佐 藤 イ 目 次 第一章 緒 冒 第二章 丈戯闘の概要 第三章 實瞼方法 鱈罪一節 研究材料の選定 第二節實験技術 ︵一︶固定、︵二﹂麻醇、︵三︶實瞼操作法、︵a︶前額鼻管 閉塞實瞼、︵b︶前額鼻管非閉塞實瞼︵︵イ︶頻同注入法 ︵口︶菌血液寒天注入法、︵ハ︶沃丁塗布起炎後菌液注入 法︶︵四︶其他の事項 第三節 細菌槍査法、謄脊髄液検査法及採血培養検査法 第四節 組織検査法 第四章實瞼成績 佐藤月粘液性蓮照頭歌球菌に・田る晶剛額資遡及晶酬額雄賀炎性謄膜炎の智一蹄蝋的研究 ク ヨ 第一節 前額鼻管閉塞操作後粘蓮菌を注入せる實験 第一項 成熟群 第一 臨床的所見 第二 剖検的,病理組織學的及細菌學的所見 第三本項概括 ∩以下實験成績の各項下第一!三省略︶ 第二項 幼 若 群 第二節 前顎鼻管閉塞操作を行はずして粘連菌を注入せる實瞼 第一項 菌液途頻同注入せる實瞼 第二項 菌液加血液寒天を注入せる虫押 第三項 豫め沃度丁幾を塗布し二日後菌液を注入せる實験 第三節前額鼻管閉塞操作後節連菌と溶連菌との混合感染費験 第五巷 一八九10 佐藤賦粘液性連歯状球菌に由る前額賢炎及前額聾炎性謄膜炎の實験的研究 第一項 粘連菌と溶連歯を等量同時注入實瞼 第四項 第二項 粘連菌注入後一週間を着て溶連菌を追加注入せる實 第五項 験 第四節 第四節 封照實験 麓乙項 い状度丁鞭炭塗布のみの管ハ臨胤 第二項 前額部骨膜下に粘連菌々液を塗布或は注入せる實瞼 第五章 實験成績の綜合的齪察 第一肋即 臨床的所見の瓶悩要 第二師 剖検的所見の概要 第三笛即 病理組織學的所見の旧椴要 第一項 前額轡粘膜並に磁壁に於ける所見 第二項 鼻腔に於ける所見 第三項 眼窩に於ける所見 第五巻 一九〇 肺臓に於ける所見 謄膜及謄貿質に於ける所見 紬菌學的所見の概要 第五節 實瞼的前額管炎の合併症並に其頻度概括 第六章考 按 籠二節 臓膜炎の一霞生要約 第二節 頭蓋内傳播径路 第一項 裡路分類並に悸旙率 第丁二項 顧⋮芸︸壁よりの語路 第三項 畠牙腔よりの穫路 箆三節隔肺臓合併症に就て 第七章 結 論 丈献、附圖誰明及び附田二一圖。表一八。以上
第一章 緒
口 粘液性蓮鎖状球菌は﹁ムコーズス﹂耳炎の起炎菌として知られ、蛇心炎の臨床的所見甚だ輕微なるにも拘らす自然治癒の傾 向少く潜伏性の経過を取る内に突如として重篤なる頭蓋内合併症,又は敗血膿毒症等を惹起し豫後不良なる事は臨床上屡々 遭遇する事實にして、之特に世人の注意を喚起せる所以なり。而して該耳炎の傳染原となるものは鼻腔叉は鼻咽腔に存在す る粘液性連鎖歌球菌︵以下粘蓮菌と省略す︶にして、耳炎は該菌の敵氏管傳染の結果なりとせらる。同じ傳染原を有し連絡せ る器官にてあり乍ら聴器を犯す事の斯く頻繁なるに反し副鼻腔に於ては少く從て頭蓋内合併症の如き實に稀有なるは何故な りや,解剖學的有漏に由るか、或は粘連菌の不偏性嫌氣性菌に属すれ共特に好嫌氣性なる性質に由るか、或は他菌と共棲能 力の如何に由るか何等かの理由に基因するものなるべく兎に角興味多き細菌なり。起炎菌の如何を問はす一般に鼻性臓膜炎11 は耳性臓膜炎に比して遙に少し、而して湿性臓膜炎は固有鼻腔疾患より起る事あるも副鼻膣疾患よりのもの多く、殊に前額費 に由撫するもの多き事はU器団艶。・。・︵聯︶02ぴ興︵嵩︶頃ε舞︵ε円○瓢︵§等の業績、叉諸家の臨床例剖検例に依りても明なり。 盛るに前額寳性謄膜炎の實験的研究に至りては一九二五年景山氏︵り一り占︶一九三二年山本氏︵”︶の二氏を敷ふるに過ぎす。由本 氏は之が畿生要約を前額鼻管の排泄障碍に置きて研究し炎症を可及的前額寳に限局せしめて臓膜炎を惹起する事に域功し其 傳播径路を閾明せられたり。さり乍ら問題の細菌たる粘長南を前額貴内に注入し之より起る前額費炎及び鷹野炎性贋膜炎を 實験的に研究せしものあるを聞かす,湿て余は淺學非才も顧みす久保教授指導の下に本署験に業事せり。 研究の主要目的とする所次の如し。 一,粘連菌性前額貴炎及び鼻性腸膜炎を實験的に惹起し得べきや。 二、右可能なりとせば臓膜への傳播樫路如何。 三、本實験中に於て血申粘蓮菌の讃明及び肺合併症の有無如何。
第=章文職の概要
一八九四年丙昌暮奮s価︶は其著書中に前額費性騎合併症の一七例を集めて記述せるが、此内前額費のみに限局せるは十二 例にして他の五例は箭骨蜂窩或は王顎貴蓄膿症を合併せり。之等の手術例剖槍例の記載によれば前額貴頭蓋壁の穿孔又は骨 潰瘍を認めしもの一四例の多激にして眼静脈血栓二例あり。将器所見に於て前額鼻管の歌態明かなりしものは八例にして此 内鼻腔と全く交通杜絶せるもの二例、大なる鼻茸を有せしもの一例、排泄管自由に交逓せしもの五例にして此内一例は粘膜 腫脹による野薄の狭窄を附記せり。之に依りて賓より頭蓋内に績護性有害なる影響を及ぼす時分泌物の排泄障碍にのみ其因 を求むる事能はすと記せり。 一八九六年∪器図無。。・・︵、,瑠︶は其著書中に前額費炎性聾膜炎の二二例を蒐集せるが、後壁の穿孔は約三分の二に達し骨板障 静脹より傳播せるもの三分の一に鳴る。多くは慢性にして急性例六例なりと。 佐藤H粘液性連鎖歌球菌に由る前額窪顎炎及前額費炎性膿膜炎の實瞼的研究 第五巷 一九一12 佐藤疑粘液性連鐙歌球 菌に・田る前額蜜炎及前額蜜炎性謄膜炎の實験的研究 第五巻 一九二 一九〇九年02げ興奪は其身書目Φ丙。ヨ讐ξま昌旨旨﹃象亀肇旨濤雪ぎ畠§σqき中に前額寳性頭蓋内合併症一四九 例を記述し其内硬臓膜外膿瘍二八例,化膿性軟鵬膜炎五一例,脳膿瘍六五例︵此内二七例ぱ旛膜炎を俘ふ︶、血栓性灘脈炎五 例あり。而して後壁よりの直接傳播は脳膜炎の二〇例、謄膿瘍の四四例、硬臓膜外膿瘍の一八例にして如何に頻繁なる樫路 なるかを物語るものなり。蒐集せる各症例の前額鼻管の歌態は記載不充分なれ共、頭蓋内合併症の成立に蜀して大なる役割 を演ずるものなる事を彊調せり。 一九二四年目&︵・,︶はO翔び角及びU屋団費錺の報告以後一九二三年置の副鼻腔疾患より頭蓋内合併症を惹起せる二六 三例を集め統計的に報告せるが前額萱よりのもの酬三四例にして過湿数を占む。而て急性副鼻腔炎に合併せるもの七一例 ︵二七%︶,慢性八八例︵三三・八%︶外傷一一例、腫瘍二五例、手術後の軸捻は殊に前額貴に多しと︵三〇例︶。傅染径路とし て最重大なるは接濁下染にして此内前額寳炎の急性型に穿孔叉は骨潰瘍を認めしもの一九例,慢性型には二二例、頭蓋壁の 骨髄炎によるもの一八例なりと。 一九二六年躍a畠︵秘︶は其著書申に記載せる前額器性頭蓋内合併症二六五例の内化膿惟謄膜炎八五例、漿液性謄膜炎=一 例、.脳膿瘍一四六例、血栓性生麺炎二二例なりと。而して頭蓋内合併症を惹起する素因として排泄障碍に重貼を置き歴迫症 欣及び破壊現象を起すためには必ずしも排泄管の完全閉鎖なるを要せす長期に亘る遅筆的狡窄によりても充分なりと言へり 一九三〇年ω。︸肖鴇臼︵ω︶は︼Wおωド⊆大學に満て二十五年間に集まれる副鼻腔性旛膜炎十七例に就きて報告し、内九例は手 術後の合併症にして,外傷性四例,自然に副鼻腔炎より惹起せしは四例なり,而して前額餐のもの多数を占むる事は他の統 計と異らす。爾副鼻膣炎に敗血膿毒症の合併せし六例に就きて原因に謝する考察をなし、上顎予洗潅のみにて一例.他の五 例は副鼻腔化膿症其ものより早りしものか或は其手術によりて惹起せられしものか明に鑑別し難きも恐らく後者ならんとし 副鼻腔炎の直接の結果として敗血膿毒性状態の可能性は爾今日迄誰明せられ居らすと附言せり。 一九三二年丙ぎ臼9︵弩はO冨Nの臨床に於ける誤九二二年より三〇年に至る九年聞の習性臓膜炎四〇例を統計的に報告 せるが,外傷性のものを除き前額賓炎に油來するもの抵六例な診、翔﹁亜急性叉は急性費炎の手術後のもの三例、自然に起り
13 しものは再獲性のこ例.急性一例にして執れも慢性経過中のものなきぱ注目に便す。 本邦に撃ても一九二三年景山氏︵%︶は急性及び亜急性前額費炎のこ例に共に焦思より排泄管撲大手術後化膿性謄膜炎を惹起 し謄脊蹟液中より一は粘後歯を他は肺炎球菌を謹明せりと。岩田,本郷、加藤諸氏︵巴の急性前額費炎に引績き突磯せる隅 膜炎の一例,坂元氏︵57︶の前額費性漿液性脳膜炎の一例、田所︵66︶小林︵舗︶西浦︵魏︶久保︵猪︶教授︵35︶諸氏の前額費炎性硬騎膜外 膿瘍各一例の報告あり。 景山三目蕩︶は内外の鼻性軟臓膜炎の統計的観察を試み副鼻腔疾患の経過と軟脂膜炎との關係を見るに急性疾患に基因す るもの二六%、慢性五七%の比率を示すも之には手衛後に属するもの多言を含むを以て、自然的感染のみの統計を見るに軟 謄膜炎は急性副鼻腔炎に基因するもの五一%に謝し慢性疾患に黒球せしもの三〇%を示し前統計と重量なりとて鼻性謄膜炎 は急性疾患に基因するもの多激なるべきを主張せり。 斯の如く比較的稀有なる疾患なりとは云へ鼻性臓膜炎殊に前額費炎性謄膜炎の記載は可なりの数に上り臨床的剖徐的には よく研究を積まれたるも省営のみにては傳染樫路の誰明不充分にして推測に止まるもの多々あり、之が決定には爾病理組織 學的細菌學的捜索を必要とするも、入食の臨床材料叉は彪大なる剖槍材料に由る享至難なるため僅少例に摘出せる小部分の 検索行はれ居るのみの歌態なり。故に費炎よりの騎膜炎成立機韓及書替播径路の探究には動物實験に侯たざるべからす。而 して之に着脹して前額餐性騎膜炎の坐骨的研究を行ひしは一九二五年景山氏︵6︶一九三二年山本氏︵尊の二あるに過ぎす。 景山氏は控性膓膜炎の實験的研究に導き副鼻腔に關する研究として海狸及幼若家兎の前額費に沃度丁幾,無水酒精、諸種 病原菌︵葡萄歌球菌、除菌、肺炎菌︶浮游液を注入起炎せしめて該費炎が漿膜に及ぼす影響に蔵する實験と、臨床的に手術後 に脳膜炎を惹起するもの多きに鑑み,手術的操作が購膜に及ぼす影響に關する愛妻として︵一︶掴め酒精注入により起炎せし め後欝粘膜を適切、︵二︶前記操作後更に沃度ホルムガーゼタンポンを挿入せしものを行へり。結果として沃丁注入及﹁タ ンポン﹂挿入のものに漿液性又は漿液出血性謄膜炎の慢罵を得たり。之が成立機弊に就きては餐粘膜の手術的操作も諸種菌 液注入によるも前額費より謄膜炎を惹起せしむるに足らす、炎症が固有鼻腔に波及し嗅部粘膜の弥く罹患するに至りて初め 佐藤U粘液性連鎮歌球菌に由る前額賓炎及前額憲炎性謄膜炎の實.駒磐越究 第五巻 一九三
14 佐藤四粘液性連鎖朕球菌に由る前額轡炎及前額竃炎性脳膜炎の経験的研究 第五雀 一九四 て隅膜炎を惹起するものにして、傳播揮路は嗅界隈鞘に附随せる淋巴室隙の一路となせり。 山本氏は前額實性謄膜炎の磯生要約を前額鼻管の排泄障碍に置きて研究し、家猫の前額鼻管餐開口部に人工的に閉塞操作 を施し,沃度丁幾,芥子油、溶連菌等を起炎々として實験を行ひ,各實瞼に謄膜炎を惹起し得殊に細菌性のものに高度なり しと。而して傳播径路として費後壁よりの直接樫路,岡惚径路として鼻腔・限窩・他側前額費よりの径路を讃明せり。斯て前 額鼻管閉塞操作を施さざるものの封照のもとに前額貴菖蒲膜炎の有生要約が餐の排泄障害に撫すべきものなる事を彊調せ り。 以上丈獄によりて思考するに前額餐炎性謄膜炎の童生要約は山本氏の實験により叉ΩΦ二︶Φ5国a薯等の唱ふる如く排泄 障碍が重大なる要素たるは疑ふべからざる馬糧なるも。排泄障碍にのみ基因を求むる事能はざるは丙島葺の云へる如く臨 床響応桧例により廿里せられ居る所なり。叉丈量に微するに合併症の豆単は急性紅炎時よりも慢性炎時に多数なりと錐其多 くは急性再焚時に見る所にして此時排泄管粘膜の腫脹し騰る事も考慮すべきなれど紅型なる病原菌の新傳染によりて影響せ らるる事の甚大なるを想はしむるものあり,之余の思を致す匙なり。
第ミ章實験方法
第剛節研究材料の選定
む む む ︵一︶、實験動物として健常家猫を選べり、之其前額費が家兎・犬・海狸・、ラツテ﹂㍉マウスL等よりも廣くして實験に便利な るが爲にして、教室の先輩吉原︵1S︶山本︵”︶北川︵幻︶諸氏の實験に家猫の前額寳を選びし例に傲びしものなり。﹁ムコーズス﹂耳 炎の罹患率は一般に高年者に高く幼年者に低き事は多くの統計の示す所なるが、副鼻腔に於ても斯る關係の存否を検せんが 爲に、禮重五百瓦内外の幼若猫と二﹁キロし内外の成熟猫とを使用せり。但幼若猫の使用は實駿の便宜上前額頚管閉塞操作を 行びしもののみに止めたり。 む ︵二︶.起炎物 起炎菌としては主として粘液性連鎖朕球菌を用ひ、之と混合感染の目的に一部溶血性連鎖歌球菌を使用せ15 り。爾豫備的起炎剤として五%沃度丁幾を用びしものあり。實験に哨ひし粘連菌々株はコムコーズス﹂中耳炎より爾側乳嚇突 起炎を惹起したる當久保臨床入院患者の手術竃より分離せる定型的A型粘液性連単状球菌にして、一〇%山羊血液塞天培養 基上の性状は、粘液産生良好、帯単色の堂々相なる露満状聚落叉は相融合して不正形の苔をなし、溶血性は廿四時間培養にて は殆ど無きか或は僅微なり。鏡槍上著明なる﹁カプセル﹂を有し、二乃至七個位の連鎖をなし、一連の菌艦不同にして殊に末 端のもの大なるグラム陽性菌なり。筒本菌株は加熱血液塞天培養基を黄緑色に減じ、 一〇%謄汁加血液塞天には聚落磯生を 見す。一〇%血液加肉汁には磯育良好なるも廿四時間後に溶血を認めす。﹁ヴイルレンツ﹂塘強のために数同﹁マウス﹂通過を 行ひ、更に二同猫を通過せしものにて菌量○・ニコミリグラム﹂を以て艦重一〇瓦の﹁マウス﹂を廿四時間以内に発し得るもの を當初使用し、其後は實験費膿汁叉は謄脊樹液より分.離せしものを使用せり。 混合感染に使用せる溶血性蓮鎖状球菌︵以下溶蓮菌と略す︶菌株は急性乳脹突起炎患者の手術竈より得たるものにして、之 が謝﹁マウス﹂毒力を粘連菌と略々同様に高めたるものなり。 之等の菌株は山羊血液寒天斜面に三七度二四時聞の新鮮培養五白金耳を○・五㎝の﹁ブイヨン﹂に混じ浮游液となして使用 せり。
第二節實験技術
む つ む む む つ ︵一︶、動物の固定法 猫は一見柔和なるが如きも一度苦痛を與へんか忽ち狂暴性を獲辞して取扱上誠に危瞼なり、故に一 學に固定するを要す。之が爲には家兎圓筒固定器を北川氏︵2︶の改良せる横開きとなせるもの便利なり。而して後頭骨下穿刺 の際は頭部を謝々前屈せしめて固定する事必要なるため余は同固定器の口部嵌入環の位置を前部鐵課内二。充佃米迄引下げ たるものを天貝器械店に製作せしめて、前額手術時・後頭骨下穿刺繍及び採血時に於て成熟猫には專ら本器を使用し危陰段困 難なるべき固定も甚だ簡便安易なりき。仔猫は家兎の如く取扱ひ容易なるを以て四肢の關節部を緊縛して固定板に牽引固定 にて充分なり。 む む つ ︵二︶,麻醇法 手術時及び計量髄液採取時言に山本氏︵袖s呪︶の方法に從ひ專らコエーテル﹂麻醇法によれり。 佐藤口粘液性堅強欺球菌に由る前額蜜炎及前霰寳炎性階膜炎の實瞼的研究 第五巻 ︸九五16 佐藤π粘液性蓮鎖状球菌に由る前額賓遡及前額蛮貴炎性謄膜炎の實験的研究 第五巻 一九六 む む む ︵三︶、實験操作法‘之を大別して︵a︶前額鼻管閉塞實験と、︵b︶非閉塞實験とに分つ。 む い セ し へ も う カ ︵a︶前額鼻口閉寒實験法 大略由本氏︵智⋮︶の方法によれり。家猫の前額部正中線と眼窩内側間の二等分線を正中線に 雫行に引き、此面と爾側眼窩上縁を結ぶ線との交難を穿開孔部と定め之を中心として約一mの軟部横切開を行ひ、骨膜より C 剥離し,之に小さき二爪の自働開創器をかけて骨面を露出し、最小マナツセ墾を以て小孔を穿ち骨片を除去すれば費粘膜と 骨膜とは薄膜として獲存し呼吸に從って膨出陥凹するを観る。骨膜を小心刀にて開き小治息子を下方に逡りて前額鼻管開ロ 部の位置を確め、小綿棒にて水分を吸牧乾燥せしむ。閉塞物としては熔融鮎五〇度の﹁パラフィン﹂を熔融し之に適宜に脱脂 綿を混じて煮沸浩離せるものを用ふ。此コパラフインL綿︵以下コパし綿と略す︶の小々を前額焔管貨開口部に挿入屡迫して閉 塞操作を了る。而る後、準備せる新鮮なる菌液○・三乃至○・五σqを注射器にて界磁に注入し、骨面を千倍、リバノールしにて 浩毒し、穿開孔部をよく乾燥せしめて﹁パ﹂綿にて密閉す。軟部は充分浩毒の上縫合し其上を﹁コロヂゥム﹂にて封じ可及的創 面より他菌の傳染を防げり。 ら つ つ ら じ つ う つ り ら ︵b︶前額鼻管非閉塞實験法 前額農書開放の儘にて起炎物を注入する時は排泄管より直に流出し去り粘.膜に與ふる刺戟は 一時的なる故張度の餐炎症を惹起せしむるに足らざる事は景山氏の豊島にも認められ山本氏の特に彊調ぜる所なり。しかし 乍ら人工的に前額鼻管閉塞操作を行はすして何等かの方法により寳炎症の結果前額鼻曲の閉塞を來し得るならば最自然的に して、、人類の前額養炎より合併症を起せるものに近似すべしとの見地より次の三方法を選べり。
︵イ︶.平海猷前額部を毒み沃丁酒落事後皮膚藁張せしめて餐前壁申央を、尖端〒三㎜を残し三ガ←Lを
巻きつけたる錐にて穿孔し、鈍端の注射針にて此穿孔部を通じて菌液注入を行ひ﹁コ・ヂウム﹂にて穿孔部を封鎖す。次回よ りは此穿孔部より連日注射針にて注入を反復す。斯くする時は假令初めは流出し臥すとも粘膜腫脹と共に淺留するに至る。 且叉毎日新勢力を加ふる事は絶へす新血染を繰返す事となり病攣の進行を劇増せしむべしと思惟す。 セ セ む の も も も の ︵ロ︶、菌血液寒天注入法 菌液を可及的長時日露内より流出を防ぎ癩菌の榮養物質を與へ置く爲に血液塞天を五〇度に熔 融せるものの中に濃厚菌液を混和し注射筒に取り置く。費前壁に小胸を穿ち注射筒より普選に押出して注入す。穿開孔の虜17 置ほ︵a︶實験に同じ。 し む も の セ セ カ む の カ も し し の り し カ ︵ハ︶,.臨月塗布前盧置を行へる後菌液注入法 前壁穿開孔より五%沃度丁幾を餐粘膜に塗布し一時穿開孔を無菌的に封鎖 す。満二日後再び穿開孔を開き甕内を生理的食金蝿にて洗潅して潴溜物を除去し、豊後菌液を注入し、前實験の如く穿開口 封鎖を行ふ。 む む つ む む ︵四︶、其他の事項 斯くして菌液注入を施せるものは局所及び全身状態に注意し、術後四週間は毎日艦温二重を測定し尚 慢性鄭重を取るものは隔日に測定せり。眼底は時々之を零し,術部化膿を興せしものは速に切開排膿を計れり。 第三節 細菌検査法、甲羅髄液検査法及び採血培養検査法 つ つ む む む ︵一︶.細菌検査法 實験後鼻部骨膜下膿瘍を生ぜしもの及び穿開孔より漏出せるものは寳内膿汁より、 一方鼻腔に流出繁 、殖.の有蟹を聴すべく之等より,塗抹及び培養を行へり。剖槍時は毎常術部創面・實験餐・鼻腔・硬謄膜下。謄薄墨液・心臓血液よ り夫々塗抹培養検査を行へり、必要に慮じ肺・肝・脾・詰紐よりも槍聴せしものあり。塗抹標本は喰菌現象を直するには便利 ・なるも、細菌槍索上には培養法の方優れたるを以て之におもきを置けり。筒組織標本のグラム・ワイゲルト染色を行ひ組織内 −の細菌検索を行ぴ菌侵襲の樫路誰明、に回せり。 つ む むのむ つ む む ︵二︶、購脊随心血査法 謄脊髄液選取法は後頭骨下穿刺法により小童延髄嚢より探取せり。此際横開き圓筒固定器を用ぴ ﹁エーテル﹂麻醇の下に花画面︵p︶と同一器を以て行へり。而して先づ液腿を検し後後○・四乃至○・七σα馬丁し,湖濁の有無 ﹁グロブリン﹂反鷹・細胞激・細菌︵培養︶等を検査せり。液面の測定に際し固定器による腿迫及び麻醇の影響をも考慮せしも家 猫は家兎の如く從順なる動物に非ざるを以て止むを得ざりしだり。但動物が麻醇にか玉りたる後は固定器の頭部尾部の塵抵 装置を緩めて可及的頸部及び胸腹部の塵溜を避くる事に勉めたり。腱位に就ては側臥位最支障なき艦位なりとは須小氏︵65S95 4︶ の詮にして.余も加之を経験せるを以て金位とせり。猫の謄脊髄液面常情は山本氏の三六㎜︵四肢牽引固定︶の外文献無く, 余は正常出面皇室七頭平均短命五四㎜水難を得たゆ。花常細胞数は藤澤氏︵わ,脳︶に依れば一立方㎜中淋巴球○一五にして山 本氏も略羅馬,余の成績も之に類せり。探液時期は一般には屠殺直前に行ふを通則としたるも急に難死して之を行ぴ得ざる 佐藤一−粘液性職翠霞状球菌に由る苗剛額幽霜野及雨曇舞炎性隣隙情炎の︷實輸㎝的研究 第︸五雀 一九七
18 佐藤H粘汲性蓮鎮状珪菌に肉る前額竃欝欝前額轡炎性謄膜炎の賢瞼的研究 第五巻 一九八 ものある故震熟共他臨床的所見ある時にも探液せしものあり。徹死死せるものも小謄延髄嚢より穿刺採号して細菌槍査を行へ り。液駆測定は幼若猫に於ては因難なる爲め之を省略せり。 む む む ︵三︶、探血培養法實験動物を圓筒固定器に固定し、此際尾部歴抵器を用ふる事なく之を取りはっし置く。下肢の一方は 膝隅關節上部を紐にて緊縛し紐の一端を頭部些事器の﹁ネヂ﹂叉は把手に結びつけて牽引固定し、他側の下肢は助手に牽引せ しめて上腿の内側部を毛臨みし下膨・酒精浩毒の後術者の左遷端にて股静脹上部を強迫するか叉は紐にて騙血し、1一1注射 針を連結せる二㏄注射器にて星章脹より一・0乃至二・○㏄毒血す。此血液は直ちに滅菌﹁シャーレ﹂の蓋を少し開きて其中に 泡立たぬ様に移し入れ、豫め普通高暦寒天を熔融し五〇度となせるもの埋草㏄を手早く注加し蓋をなし机上に圓を描く様に して廻し浮礁なく混和せば其儘冷却凝固せしめ、而決倒さにして三七度二四時間鮮竈に保つ。稜生せし聚落は表面のものは 外氣中より入りしものなる事あり、底面のものは容器に附著せしものなる事無きにしも非す、故に培養基内部に焚生せしも の確實なり。動物の彫心部の後虞置は酒精消毒後﹁コロヂウム﹂を滴下し置けば可なり。採血實施に當り狂暴なる動物には輕 く﹁エーテル﹂界線を行へり。探血培養は實験翌日より二⋮三日毎に三同行ふを常とし陽性成績を認めし遇のは爾数同に亘り 桧査を績行せしも其他は時々検せしものあり。幼若猫にては撒回の探血は其全身事態に及ぼす影響を恐れて之を行はす、血 液培養は剖検時の心血に就きてのみ行へり。
第四節組織検査法
む む 固定法 實験後は毎日動物の局所及び全身歌態を精検し、﹁ムコーズス﹂耳炎が主として永き維過を取る事に鑑みて成るべ く永く生存せしめ瀕死歌態になるに及びて、又永く何等臨床的漿化無きものは寒紅の時期に,至れも股動脈切断鴻血後噺頭 固定とせり。省注意せるも夜間聯帯死せるものあ当て之等は翌日早朝に断頭固定せり。剖検及び細菌検査絡了後、頭蓋前牛よ り鼻端に至る迄を検索する事とし直ちにオルト氏液に投じ一週聞固定、標本異なる爲め液は毎日交換せり。五〇%、九六’%、五 〇%酒精に各一日豊後硬化を施し、三;四週間硝酸コフオルマリンL脱友後、五%硫酸曹達溶液に中和する事﹂一二日、而後 面乃至六個日切画し流水にて洗賦する事二一三日、且ハ後漸弧﹁アルコホール﹂脱水硬化を行ひ﹁ツエロイヂン﹂包埋とし,多く19 は矢歌学.一・部は前額断の連績切片を作り五枚毎に各種染色法を施せり。禽軟部は﹁パラフィン﹂包埋によ甚しものあり。﹂ り む む ミミ ド ミ ト 染色法 ﹁ヘマトキシリン・エオヂン﹂複染色、グラムワイゲルト染色、ワンギーソン染色を行ひ、必要に難じてワイゲルト 氏揮力繊維染色法を行ひしものあり。 カ も む む カ も む ロじ わ ら ち む し も り 組織内粘連菌の﹁カプセル﹂染色法 粘蓮菌塗抹標本の﹁カプセル﹂染色法は多くの人に研究せられ﹁ゲンチアナ﹂紫酒精飽和 溶液軍染色,ウイットマーク氏法、ヨーネ憲法,中村氏姓︵’D︶、梶浦氏法︵四︶、渡邊・坂本氏法︵鴇︶によりても美麗なる﹁カプセ ル﹂を染色する事容易なれども組織標本の﹁カプセル﹂染色に至りては成書を粗景せしも適量のもの無く、粘蓮菌を用ぴて動 物指環を行へる中村︵5︶大山︵糾︶島津︵硲︶諸氏の論文中にも之に關する記載を冒す。余の標本にて永く脱酌量に投じ﹁ツエロイ ジン﹂包埋となせる骨含有の切片は標本製作に長時日を要し、グラムワイゲルト染色によりて粘連菌の菌艦は濃紫染し菌禮 周園に多少紅染せるを認むるものあるも美麗なる﹁カプセル﹂を得す。﹁カプセル﹂染色に就きては余の最も苦心せる所なるを 以て以下詳述すべし。 む も 材料 薪鮮なる軟組織なる事。 ヘ ヘ へ 固定液・チエンケル氏液叉は純酒精を可とす。 も う カ 包埋法 ﹁ツエ戸イヂン﹂包埋は不適當。凍結切片は速に出來て耳なれども染色に際して破出し易し。﹁パラフィン﹂包埋は 其憂なく且薄片を得られ速に出來る等最適當な・少。 ヘ へ ぬ 染色法 ﹁パラフィン﹂切片にてグラムワイゲルト染色、﹁チオニン﹂、稀繹﹁カルボール・フクシン﹂複染色、昌コル氏﹁カル ボール℃チオニン﹂染色、﹁ゲンチアナ﹂紫染色等を試みしも論れも好成績を得す。塗抹標本にては軍染色にても明に菌農と ﹁カプセル﹂を聖別し得れども組織標本にては而らす複染色を必要とす。余は塗抹標本のグラム染色法を攣改考案して好成績 を納めたるを以て左に記蓮すべし。 先づチ・エンケル氏液固定、﹁パラフィン﹂包埋五μの切片を蓋物硝子に貼着乾燥後﹁キシロ︼ル﹂にて﹁パラフィン﹂除去を行 ひ無水◎九〇%。七〇%と漸次稀薄酒精を通過し水洗す。 佐蔽陣目粘 孜性蓮鎖駅球菌に工田る凸馴額砲貝炎及晶晶額幽貝炎性購膜炎.の鴨脚脇的研究 第五巻 一九九
艶 佐藤H粘液性連鎖朕球菌に由る前額蜜炎及前額費炎性旛膜炎の實験的研究 第五巻 二〇〇 ﹂︵一︶、﹁アニリン﹂水ηゲンチァナL紫染色 十分間 ︵二︶、○ひ六%食鞭水にて洗ふ ︵三︶,ルゴール氏山椴 三−五分間 吸取紙吸にて吸牧 ・、︵四︶、一%鷺酸酒精. 青色が殆ど見えぬ迄よく脱色 ︵五︶由水洗 ︵六︶適鋸怖一樺﹁カルボール・フクシ.ン﹂“染色 二一三分 ﹁︿七︶水洗 ︵八︶.、温酷酸水脱色へ温水二〇〇中に氷背馳二!三滴︶淡紅よりは梢四聖き位が可なり。 ︵九︶,水洗 吸取紙にて充分水分吸牧の事 次に純酒精にて脱水−吸取紙。﹁キシロール﹂にて透明にし一吸取紙。﹁バルサム﹂封⋮鎖にて終了す。 カ も .成績 菌膣は濃紫色に染まり、﹁カプセル﹂は淡紅色にて境界明確美麗なり。白血球に捕食せられたるものは筒﹁カプセル﹂ を有するものと消失せしものとを認めたり。
第四章實験成績
第悶節 前額鼻管閉塞操作後年連菌を注入せる實験第圏項成 熟 群
第嗣臨床的所見︵第一表︶
む む む む全 身症状
し ロ 艦温は實験後四−七日頃最高虚言を示すも三九度五分以上の高熱は二頭のみにして、謄膜炎を起せしものも殆ど三八度毫第 一 表 21 禮 温
禮 魯
細 菌 検 査 臓 脊 髄 液 動物番號及び性 生存日数 實 験回数 鹸塑最高蕪一揖藩警敷台
墨前讐下血
時期冨旦垂豊艶鞭
採血培養検査 一 回 三八・三 二士O 三七〇 δ二 實験時 葡 + 「 屠殺、時 「 四〇 士 十 =六 二同︼四日目+二〇日目﹁ ︵︻︶第三號 ♀ 吾− 一 天・六六肩目 剖検時 溶葡 +使胴菌+ 一使用菌﹂ . 好なりしも漸次食慾減退、扁痩、欝鋸、備考手韓藍側獲炎あ,しも一息治す副瓢鶴響撫離嬰購麟製噂卸すれども鍵なし季元餐
十九 三同+五日目七五日目 三︵三 ニム叢 充OO 一一O
、實験時剖槍時 葡 +難 + 四五日 一 一十 コハト 一 聖 五回共﹁﹁ ︵二︶第四號 ♀ 三九・六再手術二日目 葡 +難 + 一 一 1鯖謹 ・ 百日.四六 毒.一−1二鉦ら 備考離離羅醸影罫難聴懸離離猫簾櫻し略灘勤雛龍喋櫨駐鯉鵡三白謳竸臥鰍喫
二回 三日目 三七二 三七ん 一三費 一塁O 毛・六 葡 + 一 溶蓮 + 難 死 ︵三︶第一〇號♀ δ一 實験時剖検時離愁菌齢
溶連 + 剖検時 備考 ふ。 再手術後、術部小膿瘍形成、間もなく治す、盤急上昇なし、眼及購症欺を呈せず、末期に至り意氣消沈、馨鋸、食慾を失 ⋮ 6 一 同 三七・二 三八∴ 三8 6蓋 量・三 實験時 雑 + 一 剖槍時 一 蜷 死 二圏 四日目一 七日目一 ︵四︶第一七號 ♂ 剖槍時 難 柑葡 + 使用菌骨 一 了 備考 三日目膿瘍形成。上眼瞼結膜浮腫著明なりしが直ちに消失、食慾を失ひ嘉言、懸止、経過中牢熱。 佐嚇縢11粘液性︸連鎖歌球菌に由円る山剛額蝋置炎及革剛額鰹訊炎性謄膜炎の出貰瞼的研究 第五谷 二〇一22 佐藤H粘液性連鎖歌球菌に由る賄額弓鋸及前額餐炎性謄膜炎の實瞼的研究 第五巻 二〇二 ︵五︶ 第二〇號 舎 一晃 こ 同 七〇日目 一丁山ハ 莞・八 爽日目 §︸下
国8
︵六︶ 第一二號 舎 一・平 時験實 時検剖 葡 + 難 + 葡 + 桿菌 世 「撒
菌 憎 用菌﹁ 備考 一回殺屠
} 轟 「 一 六 同 薫 七日目+ 其後 一 .δ日 三日目上限瞼俘腫、直ちに消失。四日目より膿瘍形成し度々切開排膿す、常時血中菌謹明せしも冠雪、却って二ヶ月後 ﹂より時噂熱獲せしも元氣良髭一 .−一 −−﹂− ートー− 一 回 三八。三 四 日疑 目九 三二九〇 一西コ6 二六⊥ 時瞼實 時瞼剖 葡 + 難 + 一 使用菌柑 使用菌柑時二二
使用菌+ 死 三 同 使用菌 四日目+ 七日目柑 +日目廿 r 備考 四日目術部に膿瘍形成、排膿、上眼瞼浮腫数日早く、眼底に静脈努張あり。 臓症状は認めざりしも要論義脚、都響、艦重劇減、蜷死せり。超老中高熱なし。 ︵七︶ 第二四號 告r ︵八︶ 第二五號 ♀ ︵九︶ 第二七號 台 備 考 四日目小膿瘍形成、排膿後間もなく治す。永く面繋よし、初期菌血症あり、少しく狂暴となり屠殺。 三 一 同 三七・三 三八毛 七日目 き上 置OO 六・O 時検剖瞬實四辻
葡難菌
柑 g・菌辻 一 一 前直殺屠 ず上 ら 【 三同共︵こO
備考 何等特記すべき症朕を呈せず元氣良好なりしが、十日後より横臥し活力を失ふ。 一三 一 同 三八・三 三九三 四日目 三〇冒δ ご二山蒙 説二 t 時験實葡虹
欝連長齢琳
備考 「時殺屠
「 不 成 功 四同共 ﹁ 四日目小景降形成、排膿倒蜜孔を作り常に少量宛排膿のため團き痂皮を以て被はる。四七日目よ測刺に溶蓮菌を認騨 し其後時として使用菌を検幽し得ぎりし事あり。全身状態永く良好なりしが末期に至り元氣を失ひ艀鋸状態となり屠殺23 ︵一。土 ご 第二八號 ♂ 一 同 棊・七 三八飯 四日目 三六〇 二〇一6 六δ 日寺…検音UI日寺瞼貸
二二
葡 什使用菌柑 使用菌+葡 + 当直:殺屠碧副
備考 四日目膿瘍形成、排膿、後眼分泌あり、別に認むべき謄症歌及眼底所見なし。培。璽聾四沁︶
憩 麺 十 三六 三同共三圭三父
o
Vb 六 四 孟 に止まり、時々動揺を示す事あれども殆ど雫熱に維過せり。数磯と創口化膿及び血中細菌無明との關係は約牛数に於て認め らるるも一定ぜす。何等認むべき症状なくして時折密議するものあり。鞭ち概して卒熱に維過するか、叉は磯熱ありとも多 くは三九慶以下の輕熱にして稽留せす不規則に動揺を示す事が特徴的なり。 ら 膿重は實験直後脳れも減少を思すを常とすれ共、慢性経過をとるものは多少増量せしものあり。本塗総噸は生存期間長期 に亙るもの多く雫均五四、三日なりし故艦重一﹁キロ﹂に謝する減少率は大ならすして雫均一〇・九瓦なり、而して脳膜炎を惹 起せるものと而らざるもの.との間に大差を認めす。 生存期間二一三週以内の短繧過をとるものは.術後数日にして漸次元氣を失ぴ、飼養箱の一隅に静即して意氣消沈、食慾 減黙し書風に至りて髄重書減属痩す。二ヶ月以上生存するものは長く元氣良く起居平素と異らざるも末期に至り急に嚢弱す るを常とす。 嘔吐、頂部彊直、痙攣、四肢麻痺等の如き隅症厭と認むべきもの無かりしが唯︸例第廿四號のみ稽々狂暴となれり。 む む む局所症状
カ し 術部は手術後三−五日目︵邉きは十日目︶に膿瘍を形成するもの大部分にて,之に切開排膿を講ずる時は数日後治癒するも の多きも、稀に三盛孔を経て少量宛排膿羅綾する結果厚き痂皮にて被はれしものあり︵四號、二七號︶、斯の如きものの費内 帯膿を排膿洗淫するときは、今迄箱の一隅に静飛して意氣溝沈せる動物が急に元氣を同復し嬉々として戯れ食慾旺盛とな砂 佐藤瀦粘液性連鑛朕球菌に由る前額論叢及前額蜜炎性謄膜炎の實験的研究 第爺巻 二〇三24 佐藤11粘液性連鎖歌球菌に由る前額塑炎及前霰費炎性謄膜炎の實瞼的研究 第五巷 二〇四 髄重増加し來り明らかに治癒傾向を示すも、再び蓄膿し顧るに及び物獺げに静撰歌態となるを槻察せり。 セ も し も 鼻腔所見 鼻外へ鼻漏流製する如きものなく器皿及び鼻出血等何等認むべきものなし。 セ や り 眼藷粥 術部膿瘍に關連する上眼瞼腫脹、眼分泌増加を來せるものあれども膿瘍治癒と共に速に治癒するを常とし、眼筋 麻痺、眼球突出等は認められす。眼底所見は中心碧潭の多少怒張せるものを認めしもの一例のみにて其他著攣を認めす。 む む む 脳脊髄液所見 動物微死死に由り槍査不能なりしもの及び里数不成功に認れるもの等ありて六例に鞭て検せしに過ぎす。驚死せるものは剖 し も 検に先ち小膀延意想より探署し,培養検査丈は行へり。上訴は腸膜炎を起せしものに就て観るに翠嵐六八.二㎜、而らざるも の五二㎜,早均六五㎜にして李常置雫均五四㎜よりも高し。瀕死状態の際には重席降下と共に液墜も下降し硝子管に昇り來 カ も し らざる場合あり。細胞数。膓膜炎を起ししものには細胞潜加を労し雫均五八。六にして、淋巴球を主として多核白血球は少 し。臓膜炎を起さざりしものには増加無し。爾者雫均四二﹁・五を示せり。本實長里の騎膜炎は輕症なりし虐め液の漏濁は殆 も り ど認められす。﹁グロブリン﹂反磨弱陽性のもの四例あり。細菌は使用菌を設明せしは第廿一一一例のみ、他に徹死死後の採液 培養にて溶連菌を認めしもの一例あり。 む む む む 血液培養所見 輩に菌血症と認むべきもの三例︵三、二〇、二四號︶。敗血症と認むべきもの一例︵一二號︶あり。他の五例は数同桧査を績 冠せしも菌陰性に怒れり。一例は検査を行はざりき。血中菌陽性なりしものは膿瘍形成期及び其一麗日前より讃明せられ、膿 瘍切開排膿後唄に菌陰性となりし三例は膿瘍に關着して惹起せられたる菌血症と認むべき乎、但し膿瘍形成期は初期炎症の 劇烈なる時期故一時的に貴内よりの樫路を取りしものならんとも思惟せらる。膿瘍治癒後も爾最後迄菌陽性なりし敗血症の 一例は組織槙本により貴内より騎膜への血行感染を讃明せるものなり。 第二 刮検的、病理組織學的及び細菌病的所見 實験第階例︵動物第三號︶
2b つ ロ ゆ む ゆ 剖検的所見 前壁穿開孔部は治癒朕態に在り。資内には粘稠なる膿の少量を有し、粘膜は罪薄に見ゆ。購膜幾分充血あり。内臓著鍵なし。 り む む り 組織霊的所見 本例は實験二週聞後甚平寳眼窩壁粘膜の試験切片をとりて検索せり。︵當時門内には非常に粘稠なる膿汗を 充し,純使用菌を謁明せしものなり。覧試切粘膜は高度の腫脹充血浸潤を示し、上皮脱落部には肉芽組織突出す。固有暦には 造結締織細胞の少許混ずるを観る。浸潤細胞は多核白血球を最多とし淋巴球之に禦ぐ。而るに五〇日後の断頭固定に依る標 本に就きて見るに前者と異り急性化膿性炎の所見なくなれり。部ち粘膜は一般に結締織性となり上牟部に溶く下牛部厚し、 而して翌暁にのみ多少の淋巴球浸潤あり。上皮.脆落なく丈低く塾然たり。慢性炎の治癒黒蓋とみるべきなり。 酒壷の骨壁は前壁穿開孔部杢く三界治癒省営み、穿開孔は霊園より骨壷生しつつあり。其他に破壌現象を認めす。前額鼻管 は永き維過の内に閉塞部より漏出し、管内に漿液膿性の膿汁を有し、腫脹浸潤あり。飾骨甲介には漿液膿性分泌物充満し、 粘膜は淋巴球浸潤瀟々張く,結締織増殖を認むコ膳板都粘膜も殆ど同所見を.呈し、鯖孔を通する無言経周忌淋巴室隙より頭 蓋内に入る細胞物質を認む。醐蝶餐は前部僅に腫脹せる部あるも殆ど正常なり。固有鼻腔には膿汁少量、粘膜腫脹浸潤鄭度 にして上皮腕落も少く、充血著明ならす。眼窩に攣化を詔めす。 し カ 臓卜。嗅面部鮪節膜肥厚し充血雛血著明なり。節孔部嗅神経周園淋巴腔隙を経て侵入せる細胞は主として淋巴球にして、 癖直経根部の蜘蛛膜網の闇に或は散在或は集團す。内皮細胞の脱落せる、又漿液瀦溜を認む、前頭葉部には謄膜攣化なく、 臓實質には何塵にも著攣無し。 も も し し 非實験側。著攣を認めす。 ら ロ 肺臓。炎性所見を認めす。 む む む む 細菌學的所見 餐内に使用菌、鼻膣には之に葡萄歌球菌及び礫菌を混ず。購脊髄液及び硬騰膜下腔︵前頭葉上部︶よりの培 養所見は陰性なりしも、単葉部蜘蛛膜下館には少激乍ら使用菌を誰明せり。試切標本には菌著明なり︵暴民︶。 ち も し む 傳播径路。経験費は漏出の結果漸次治癒に向へるに、炎症は前額鼻管を経て節骨甲介及び箭板部に蔓延し、此遜より嗅紳 維周園淋巴腔隙を経て頭蓋内嗅葉部に侵入せる鼻性の一路をとれり。 佐藤”粘液性蓮鎖歌球菌に由る前額資炎及前額寳炎性脳膜炎の實瞼的研究 雑五巷 二〇五
26 佐藤11粘液性連鐙歌球菌に由る前額餐黙黙前額資炎性腱膜炎の羅漢的研究 第五巻 二〇六 實瞼第二例 ︵動物第四號︶ む つ む 剖検的所見。創面は蠣殼状の痂皮を附着し、之を除去すれば帯緑黄色の濃厚なる膿汁あり。附近の骨膜肥厚す。前壁穿開 孔は手術時よりも事大せり。前額費内膿汁は濃厚粘稠帯緑黄色にして、粘膜腫脹す。鼻漏なし。謄膜充血著明ならす幾分潤 濁せり。脾梢々腫脹せる外内臓に著攣を認めす。 む む つ む つ む む し し 組織學的所見。前額費は穿開孔附近の骨膜肥厚浸潤す。賓内は膿球を以て充され、粘膜腫脹は一般に中等度にして劇烈な る破壊現象は認められす。上皮は杯歌細胞様に膨大し、倉卒所々に上皮脱落面ありて該部は浸潤腫脹細々強し。充血は飴り 著明ならす。浸潤細胞は主として淋巴球にして、固有暦の結締織増殖を來せり。 ら し し し つ し カ し し カ し も し の じ し ら し 賓周園軸壁の攣化劇烈なるは驚異に値す。印ち骨髄腔と粘膜面との両面より骨破壊部面の結果、鋭き突起状に淺して厚か りし絶壁の面影を偲ばせ、之に深きて大滝入を形成し、或は小さく喰骨細胞並列してホLシ引氏窩を現はし、骨壁は爲め に菲薄となり,後壁中央部には画く骨質を失ぴ小穿孔を作り硬虚名露出する部を認む。叉薄板の骨間隙部は其内腔骨面に喰 骨細細胞を認め、梢々響くなれる間隙を通じ粘膜より硬膜に貫通する血管あり。黒駒開せる骨間隙よりは直接硬謄膜外に入る 浸潤細胞を認め得。賓碁譜骨甲介部に在りては元來最も薄き骨壁なるに痛く.吸着せられて平々眠く骨鋏損を撰し爾側の粘膜 相接し、前額鼻管閉塞部より波及せる炎症と雪意って炎性浸潤著明にして、之より更に貸に隣接する前箭板摺にも蔓延し嗅 舗装周園淋巴膣隙を経て嗅織部に入る細胞物質を認む。省費周舌骨壁に淺貸せる海綿状をなせる骨髄腔の多数は炎性細胞充 満し且つ出血あり。ハーベルス氏管内にも浸潤を認め,骨腔粗開し、骨板暦不明瞭、染色不良となり骨炎骨鑓炎の像を呈せ り。 し し し む 前額鼻管の上部粘膜は極度に腫脹し、浸潤亦強く所々粘膜下膿瘍を形成せるあり。僅に間隙状に残れる管腔には膿汁を充 し上皮細胞は染色力を失ひ膨大して碗々と滞る。管の上部風骨壁は骨膜下に喰骨細胞黙在し、凹凸不手菲薄となれり。轡曲 部上方は粘膜描く浮腫し、一部﹁ポリープ﹂を形成し轡曲部にて閉塞され,管の下牛部には殆ど所見を僻す。前額鼻管内側な る甲介前額餐内も多量の膿汁を有し、該貴内の飾骨甲介の炎症劇甚にして壊死部あり。其他飾板書牛部、飾骨甲介,醐蝶餐
27 及び固有鼻腔等に著攣を認めす,眼窩は費脹窩壁菲薄となれるも穿孔せす、眼窩内に炎性所見を認めす。 も も 謄膜。罪薄となれる後壁の穿孔部を通じて直接脾臓膜外に細肥浸潤を認め、叉貫通小血管周園の骨吸牧粗開せる部に在り ては此血管周園に滑ひて硬結膜に入る細胞物質を認めらる。之等の部分の硬騰膜は中等度の腫脹血管出張を示し、内硬隅膜 にも浸潤し、硬隅膜下腔には漿液潴溜と輕度の圓形細胞浸潤あり。前頭葉及び嗅部蜘蛛膜下腔は漿液潴溜、血管充盈、脱落 せる内皮細胞、散在叉は小集團せる圓形細胞浸潤,叉所々に組織球を認む。鵬實質測地なし。 む も の 非實験側。費内側の隅角部附近粘膜に浮腫輕度に存する程度に止まる。周園難壁の骨髄炎も實験餐隣接部にのみ僅に認め 得る位にて中隔穿孔も無し。鼻腔、副露髄及び眼窩に攣化なく、硬臓膜殆ど正常、蜘蛛膜下墨に僅少の淋巴球を認めしのみ。 肺臓著攣なし。 む む む む む 細菌若鷺所見。本譜は前壁穿開孔より少量宛漏出せしものにて時々膿汁の塗抹及び培養槍査を績堅して實験後百十三日迄 演用菌の存在を誰明せしものなるも、其後溶蓮菌之に代り,剖検時に於ても創面、貴内容物共に溶連菌を讃明し使用菌無し 之外部より侵入せし溶静菌優勢となり使用菌の敗退せしに依るならん。鼻腔に葡萄扶球菌及び桿菌を認めたり。組織標本に 於ても殆ど同様なるも、蜘蛛膜下腔内にグラム陽性球菌を誰明せすしてグラム陽性桿菌を磯見せり。 ら ち し も 傳播径路。︵一︶、後壁の骨炎骨髄炎に由撰する小穿孔を纒で連綾的に硬贋膜に蔓延する直接樫路。︵二︶、實験三々底飾骨 甲介部及び前額鼻管閉塞部に隣接する飾板部及び舗骨甲介に炎症波及の結果該部論難悪騒團淋巴賢愚を介して嗅紳経根部に 入る鼻性径路との二路をとれり。 實験第ミ例 ︵動物第十號︶ む む つ む 剖桧的所見。前壁手術部既に治癒し、骨攣色なし。甕内には帯黄色粘稠なる膿汁を継し粘膜を窺ぴ得す。雨眼分泌物多し。 謄膜著攣なし。脾臓約二倍大に腫脹せるも他の内臓には攣異を認めす。 む む む む む む も も も 組織學的所見。前額費膿球充満し、粘膜腫脹は中等度に存し、上皮の排列蹴れ各壁面上皮脱落所々に存し、就中後壁下牛 部及び下壁に於て著明にして寸書に肉芽形成を認め、炎性細胞浸潤中等度なり。粘膜紅雨は費の外側方にては三度となれり。 佐藤11粘液性連鎖妖球菌に由る前額寳炎及前額窪炎性麟温腺炎、の實瞼的研究 第五巻 二〇七
28 佐藤腫粘液性蓮鎖訣球菌に由る前額寅炎及前額賢愚嘆縢︷腺炎の智ハ験的硯究 第五谷 二〇嬉 し も も り む 飛脚粗骨壁、上隅角海綿歌部に小血管充盈著明にして蛋白物質多し。費底前額鼻管開口部附近には喰骨細胞並列し窩状吸牧 も い し し を示す。其他に骨壊死穿孔等を認めす。前額鼻管。﹁パ﹂綿閉塞部の上皮脱落、大小の淋巴球及び少許のの﹁プラスマ﹂細胞の し し も し ほ カ リ カ カ ロ む も も し 浸潤あり。閉塞物の間隙に少量の膿球あるも閉塞部以下耳翼なし。該閉塞部の炎症は飾板部に蔓延して粘膜は高度の浮腫性 腫脹を示し、無難結締織間に輕度乃至中等度の圓形細胞浸潤あり。毒腺及び嗅韓紅周園にも認む。飾骨甲介は節板に近き部 分は腫脹浸潤心々彊きも鼻端に向って輕減す。醐蝶貴、上顎寳及び固有鼻腔には﹁カタル[あり。 眼窩。攣化なし。 し カ 臓膜。飾罫の炎症が節孔脚継を維て典範部硬贈呈外に進み限局性に硬騎膜外細胞浸潤を呈し、艶麗の硬騎膜は充血腫脹せ り。一方嗅棘輕鞘を経由して嗅部蜘蛛膜下帯に入るものありて此虎に輕度の圓形細胞浸潤と漿液潴溜及び充血あり。嗅葉に 於て嗅綜球に近く小血管周園細胞浸潤を認むるも其他に著塗なし。資後壁面の前頭葉軸には認むべき攣化なし。 し カ リ ら 非實単側。前額貴は内側の後壁粘膜僅に腫脹し表面に漿液附着す。飾骨甲介甕には漿液性分溜物を有し、粘膜上皮剰脱, 難度の浮腫、浸潤あり。蜥蝶貴は前部にのみ粘膜炎症難度に存し、固有鼻腔にも﹁カタルしあり。購膜は嗅神髄根附近に多少 の圓形細胞散鮎せる外著憂なし。 リ カ も し 肺臓所見。別に攣化を認めす。 む む む む む 細菌學的所見。剖検時に前額費膿汁より使用菌︵+︶,溶連菌︵廿︶、葡萄歌球菌︵柑︶を薄明し、臆脊髄液、硬謄膜下腔、心 血,肺、脾、肝及び眼分泌物の直れにも溶蓮菌の少数を培養誰明し、鼻腔よりは使用菌も溶蓮菌も讃明されすして葡萄欺球菌 ︵+︶と難菌︵柑︶の集落を得たるものなり。組織標本よりは餐粘膜内︵+︶、面骨甲介粘膜固有心内︵柑︶、嗅葉部蜘蛛膜下腔︵+︶ 等にグラム陽性の短連菌を讃明せり。之恐らく培養と同じき溶蓮風なるべし。粘連菌の理性にあらざるやの疑問を有して、 培養菌株につき培養性差を検査せしに加熱血液寒天を攣逸せす、一〇%謄七堂血液塞天に薬理良好、一〇%血液﹁ブイヨン﹂ にて溶血彊く葡萄酒様を呈し焚育良好、定型的の長蓮鎖を呈し﹁カプセル﹂を有せす。血液塞天平板培養にては細小友白色集 落、強溶血、粘液産生なし、菌艦は﹁カプセル﹂無き細小雫等の連鎖歌をなせる球菌なりき。碕人工培養を重ねしものにても
29 途に粘液産生なく何等原菌株と攣化を遣ししものを認めざりき。此溶蓮菌は鼻腔より上行せしものとは認めがたく手術創よ り侵入せしものならん。 カ し も 傅播径路。前額費底籠骨甲介部及び前額鼻管﹁パ﹂綿閉塞部附近の炎症が隣接せる飾板野及び飾骨甲介に向って蔓延し,こ こより三池経鞘を維て嗅球部に進行せしものと,飾板部炎症が飾孔周園より連績的に時点膜に波及せるものにて鼻性径路を 探れり。 實験第四例 ︵動物第一七號︶ む ロ む む 剖検的所見。前壁手術部骨膜下膿瘍を形成し帯黄色濃厚なる膿汁を有す。骨面光澤を失ひ幾分愛燃せり。蜜内には粘稠濃厚なる膿汁充満し 穿開孔を閉塞せし﹁パし綿を押し上げて漏出せるものなり。謄膜著攣なし。左肺上葉の︼部に浸潤強く硬度肝様にして割面より膿汁の出つる部 分ありャ其他の肺葉は殆ど正常なり、他の内臓著憂なし。 つ む つ む む む 組織學的所見。前額甕内膿球充満し、實粘膜は一般に中等度の腫脹、混き浸潤充血、所々出血あるも血栓は認められす。 所々上皮晩落し該部は特に浸皮張し。浸潤細胞は多.核白血球を主とし淋巴上之に亜ぐ。 カ し ら カ 周園骨壁 内骨膜に所々出血あり。粘膜面骨細には.喰骨細胞並列して窩蜜吸富盛に行はれ大小の轡入をなして侵蝕せら れ、零墨入部にも炎性細胞浸潤を認む。前壁は手術部に骨膜下膿瘍ありて爲めに骨盤は内外より侵さるるも蜜内よりの骨破 乱発牧の方遙に督し。上隅部骨髄内には骨髄細胞の増加,血管充盈著明なり。後壁は菲薄部存するも穿孔なく、骨間隙を通 じて直接に頭蓋内への樫路なし、中隔壁にも穿孔を認めす。 し カ セ も 、前額鼻管は﹁o、ノ﹂綿によりてよく閉塞せられ、該粘膜に腫脹浸潤あり、間隙に膿汁あるも管の下興部には殆ど攣化を認め す。費底に接する響板部には申等質の粘膜浮腫、語草甲介,醐蝶寳、固有鼻腔、眼窩等著攣なく,腸膜にも炎症蔓延の所見 を認めす。 む し し カ 非實験側。著攣なし。 し カ ら ら 肺臓所見。肉限的に攣化を呈せし左上葉の組織切片につきて見るに,.肺胞壁毛細管の充血聡く所々出血あり。肺胞内容は 佐藤11粘⋮液性連⋮鎖状球菌に由る前額費語路前額蜜炎性臓購い炎の管ハ.験的研究 第五巻 二〇九
3) 佐藤巨粘液性聖誕朕球菌に由る前額蜜語及前額蜜炎性謄膜炎の實深窓研究 第五巻 二一〇 小型をなして異所的に滲出液充満せる部。多核白血球を主とし圓形細胞の群集せる部,細胞散在して滲染物中に少量の繊維 素を折出せる部あり。﹁ヘモヂデリン﹂を喰せる心臓病細胞は到る所に散鮎す。小血管内に白血球多く、内皮下細胞浸潤を認 むる所あり。兼々大なる血管周.園は浮腫を呈す。腎管管枝腔内には小量の転落上皮と圓形細胞を認むるも管壁の浸潤殆どな しゅ肺胞壁毛細管中には菌集團して菌栓塞をなせるを認め,肺胞内には周園僅に紅染せるコカプセル耽を認め得る粘液性連鎖 状球菌の散在せるを誰明せり。要之,主要攣化は肺胞を中心として小血管に認められ、且肺胞毛細管に菌樫塞を讃し、氣管 枝系統には攣化僅少なる事等よりして、此小葉性肺炎は血行性のものなりと認む。 其他腎,脾,肝、心臓の一部をも鏡検せ七に著攣なく、菌を讃明せざりき。 む む む 紬菌學的所見。骨膜下膿瘍、賓内膿汁、寳粘膜下、肺胞内燃に使用菌を諮明せしが頭蓋内よりは望見せられす。 鼻腔よりは葡萄歌球菌及び難菌を認めしのみなり。 セ む む も 傳播樫路。費骨壁の吸牧盛にして菲薄となれる部あるも頭蓋内に侵入する穫路無し。貴粘膜及び骨壁の血管に血栓形成を 認めざるも,粘膜内及び内骨膜下に出血を認む。使用菌は血行によりて蓮搬せられ、先づ最初の濾過器たる肺に菌栓塞を起 し此所に安住の地を定めて小葉性肺炎を惹起せしものなりと思惟す。 .實験第五例 ︵動物第二〇號︶ ロ む む む 剖検的所見。穿開口は治癒閉塞し、窓只内少量の膿汁を容れ、粘膜の磯赤腫脹は認め難し。謄膜殆ど正常℃脾稽々大なる竜其他内臓に攣化を 認めず。 細細轡師瓢﹄黙罫内容物は滲出液を主とし膿球比較的少し・粘膜蟻壁輕度の浮腫性腫脹を示し隅角部には勢高 度なり。浸潤も一般には極めて年度なるも所々淋巴球の中等度浸潤あり。上皮丈低く概ね規則正しく排列せるも後壁に排列鼠 も セ も も れ且つ脱落部あり。周愚臣壁。前壁穿開孔は附記治癒を覆み、・後下壁に差置空薫を示して菲薄となれる部あるも其他に著攣 ゐ し カ セ なし。前額鼻管。﹁パ﹂綿閉塞部は浮腫性腫脹着く、所々に淋巴球浸潤し、肉芽形成部、叉結締織増殖を適せる部も認めらる。 轡鵡部の上部に於て粘膜腫脹の爲め完全に閉蝕し夫以下ぴ前額鞘管並びに固有鼻腔、箭骨甲介、蜥蝶費、飾板部及び眼窩等
31 の し に所見無し。鵬膜。窩後壁罪薄部に面したる前頭葉腸溝部血管充盈を認むるのみにて其他に薯攣を認めす。 カ カ つ も 非實験側。認むべき鍵化無し。 カ セ も も 肺臓所見。小血管内に白血球含有量多き所あるも血管壁及び周園に浸潤なし。肺胞壁の充血著明ならす。小氣管枝腔亦正 常所見なり。 む む む む 細菌學的所見。前額貴膿汁の培養にては使用菌を語明せすしてグラム陰性の桿菌を認めしのみなりしが、組織切片よりは 寳粘膜上皮下及び前額配管粘膜内に少数の使用菌を讃明せり。骨心内、頭蓋内よりは菌面明無し。 し カ カ し 傳播径路なし。 實験第六例 ︵動物第二一號︶ む む む む む 剖検的駈見。前額手術部に膿瘍ありて濃厚なる黄色膿汁を有す。該部骨壷獲赤す。前額賛内には黄色膿汁を着し、粘膜腫脹一部剥離す。臓 膜輕度に褒赤す。内臓署鍵を認めず。 細葦簾卿。肺額攣漿液膿性分泌物多量にして壊死脱落芸上皮細胞.粘膜片・・パL綿繊維等を混じ嘉溜す・粘膜 は一般に高度の浮腫性腫脹、鰐血充血を示し、殊に寝藁に近づく程著明なり。下壁に粘膜脱落せおあり、上皮脱落は所々に 見られ其痩存せるものも排列亘れ書毛を失ふもの多し。驚くべき浮腫を呈せる下壁粘膜下暦内には一部肉芽性の部あり。印 ち粘膜は顯著なる浮腫性腫脹を示すも細胞浸潤は未だ軽度のみ。 も う カ カ 賓周團骨壁。隅部海綿歌部及び後壁の骨髄内忙於て蛋白物質析出多く、血管充盈出血及び細胞増加等ありて骨髄炎の初期 症欣を呈す。粘膜面骨壁には窩畑鼠牧所々に認めらるるも,粘膜事前顯著なる後下隅に最著明なり。 も し セ セ 前額鼻管。閉塞部は粘膜腫脹輕度なるも中等度の炎性浸潤ありて少旦塁の膿汁あり。轡曲部の上部は論著なる浮腫性腫脹に より管腔閉塞せらる。内面凹凸不手にして﹁ポリープ﹂状を呈する部あり、炎性浸潤概して無きか輕度なり。 セ リ の カ し カ カ も も 鞍骨甲介及び飾板部。前額豊幡に近き部分の節骨甲介腔には少量の漿液膿性分泌物を容れ、上皮脱落なきも排列齪れ固有 暦に輕度の浮腫欝血細胞浸潤あり。賓底に隣れる飾孔附近にて嗅跡経と胃底骨壁間に漿液瀦慌し.多少の圓形細胞を容る。 佐藤11粘液性唾玉肥頭歌球菌に由る晶剛額審訊炎及山勢額炎簿照性謄腓腺炎の曾爾駆的研究 第五巻 二一一
32 佐藤醒粘液性導電朕球菌に由る前額費炎及前額賓炎性麟膜炎の實験的藁葺 第五巻 一盛ニ 後部の飾板及び飾骨甲介共に殆ど憂化を認めす、醐蝶貴亦攣化無し。 し し し し 、固有鼻腔。下甲介浮腫性に腫脹し,血管擾濡し少量の淋巴球浸潤あり下上道に漿液膿性分泌物あり。上甲介は浮腫なきも 輕度に腫脹浸潤す。 ら ロ 脳膜。雪後隔壁に面して硬謄膜外出血あり。後下隅部初期骨薩炎の存する部に一致して硬鱗膜腫脹し、血管擾張充盈す、 而乍ら爾周園浸潤は認められす。嗅葉前上部より前頭葉下部の蜘蛛膜下腔殊に隅溝部に於て血管籏張充盈し周團に漿液潴溜 し輕度の炎性細胞浸潤あり。謄實質は充血のみ。眼窩攣化なし。 し じ し 非實験側。著攣なし。 ね む も の 肺臓所見。炎症性浸出液細胞浸潤を認めざるも、小動臓壁の肥厚著明にして殊に中膜叉は内膜に於て騰り,筋暦間の炎性 細胞浸潤は認められす、此動脈壁園の敷個の肺胞内に組織球を以て充され、此間に多核亘態細胞を所々に認むる部あり。其 附.近の肺胞壁には充血部あるも滲出なし、細菌は桧出せられす。 む む む む む 細菌墨的所見。本例は隅脊漿液、硬脳膜下腔、前額費膿汗、心血等より使用菌を培養諺明せし例にして、組織標本にても 前額貴及び前額愚管の粘膜内、費後壁の骨愛器、硬謄膜外出血ある部分の硬脳膜等よりも使用菌を讃明せり。 カ し カ 傳播径路。︵一︶餐粘膜の浮腫顯著にして悪血あり、後壁骨臆内血管の破綻,硬腸膜外出血等ありて出血部組織に使用菌を 設明せる事等よりして後壁より血管を介して直接侵入せるもの。︵二︶貴書塗骨甲介部の炎症が野板前部に波及し.最前部の 嗅紳繧周團を経て嗅葉前上部に侵入せる径路。 實験第七例 ︵動物第二四號︶ む む む む 部検的所見。創面治癒し、前額貸内に少量の膿汁を有し粘膜腫脹は輕度なり。書蹟及び内臓には肉眼的攣化を認めず。 む む む む む む し カ カ 組織學的所見。前額費粘膜は細胞浸潤殆どなく輕度の結締忘憂殖を廻し、下牛部には中等度の腫脹、淋巴球浸潤を呈し、 上皮脱落及び充血は共に輕微なり。隅角部は浮腫著明。 し も し し セ 婁周坐骨壁。聲鯉壁厚吸牧を所々に認むコ上網部海綿状部には骨髄細胞嘉し亘態細胞比較的多く認めらる。後壁よの
33 頭蓋腔への傅播樫路となるものなし。 も の し ら 前額鼻管は粘膜腫脹浸潤共に高度にして、間隙に少量の膿汗あり。 ぼ の し 飾罫部は其前部に隣接ぜる前額鼻管より炎症波及せるものにして,粘膜は淋巴球の浸潤暗々彊く,簿孔部を通する嗅神経 鞘を介して嗅神維根部に侵入す。 箭骨甲介,固有鼻腔、醐蝶資、眼窩等敦れも著攣なし。 ら し 臓膜。粗葉部蜘蛛膜単寧の蜘蛛網密にして網眼の所々に炎性細胞或は散在或は小集團をなす。該細胞は淋巴球を主とし多 核白血球は少数なり。責後面には著攣なく、謄實質品等り。 ら し な カ 非實験側。著攣なし。 う し 肺臓。攣化を認めす。 つ む む む む 細菌學的所見。前額費に純使用菌を、鼻腔に葡萄状菌を誰明す、組織切片より更に前頭葉嗅葉問及び銀葉部蜘蛛膜下腔に グ引ム陽性の使用菌を誰明せり。 も ち セ う 傳播径路。前額専管閉塞部の炎症が隣接せる飾板部に波及し、悲運輕鞘淋巴室隙を介して嗅罪過に侵入せる一路。 實験第八例 ︵動物第廿五號︶ 紳艦舞・前壁手術部は骨膜腫脹せるのみにて治癒せり・賢内灘少の膿汁あるも充血帰陣は殆ど馨られず・膿及び内臓に著響 し。 む む む む む む や む セ 組織心的所見。前額貴。粘膜滋後下壁蛇に下壁に輕度の浮腫性腫脹を示し、少量の分泌物附着せるのみにて其他所見無し。 貴周覧骨壁に憂化なく、前額紫黒は輕度の浮腫性腫脹及び澄潤の程度にて漏出せしものなり。飾骨甲介鼻端部と下甲介粘膜 は盤血浮腫を呈し、上皮殆ど正常に近く、漿液膿性分泌物あり。深部の節骨甲介、慢板、醐蝶貴。眼窩等に著攣なし。 や つ 隅膜。著饗なし。 セ カ も カ ら ら 非實駿側及び肺臓著攣なし。 佐藤け粘液性連鎖欺球菌に由る前額賢炎及前額餐炎性謄膜炎の實験的研究 第五巻 二=二
34 佐藤陛粘液性蓮鎖肢球菌に由る前額資炎及前額轡 炎性髄膜炎の實瞼的研究 第五巻 二一四 む む む む む 細菌學的所見。創口部及び前額貴に使用菌を謹明せしが難菌を混ぜり。鼻腔内膿汁中に葡萄歌球菌及び雑菌のみ。其他よ り使用菌を誰明せす。 む へ も し 傳播径路。なし。 實験第九例 ︵動物第二七號︶ o、oooo 剖検的所見。創面痂皮を以て被はれ、之を除けば潰瘍面を露出す。餐内は膿汁充満し粘膜を窺ひ得ず。臓膜及び内臓に著愛を認めず。 む む む も もヨ カ 組綴學的所見。前額費。寳内は多量の膿球充満し、粘膜は結締磁性となり輕度乃至中等度に肥厚す、此闘淋巴球浸潤ある も一般には強からす。後下壁、下壁の上皮脱落部及び前壁穿開孔周園にては肉芽組織となりて著しく腫脹し平内に向って突 出せり。 む サ カ カ も 貴鷹圃骨壁。前壁散開孔周園壊死に陥るも其他は骨質比較的緻密にして犯され難く認むべき攣化なし地 む し り も 前額鼻聾粘膜は腫脹浸潤高度ならす。閉塞物間隙より漏洩せし如く、連星甲介鼻端に少量の膿汁あり、興部粘膜輕度に腫 脹し,固有鼻腔も同様なり。箭板部蜘蝶費眼窩等攣化なし。 カ ぼ ⋮腸膜及び臓實質共に著攣を認めす。 カ し カ カ リ 非験側並びに肺臓。著攣なし。 む む む む 細菌即断所見。本例は實験後一ケ月間は費内膿汁より使用菌を讃明せしが、穿開孔より漏出せしため他菌の混入する所と なり、剖三時輿学内膿汁よりは熊胆菌、葡萄歌球菌、桿菌のみにて使用菌を讃明せす。鼻腔よりは前二者を謎せり。組織標本 にても剖桧時と略同様にて、使用菌は何虜より竜磯見せられす。 セ し カ も 傳播径路。なし。 實験第一〇例 ︵動物第二八號︶ む む む む む 剖検的所見。働口部に少量の膿汁附着し骨膜肥厚せり。實内膿汁充満し粘膜の欺態を窺知し得ず。謄膜及び内臓に著愛を認めず。 細紳鍵野鼠卿。紅鶴郵。費内多量の膿球充漏し、粘膜は一般に強く浮腫性に腫脹し、殊に後下壁及び下壁面は﹁ポリープ﹂