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小型GPSブイによる波浪観測と運動量フラックスの解析Ocean Wave Measurement by the GPS-tracked Small Buoy and the Analysis on Momentum Flux

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Academic year: 2021

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B309

小型 GPS ブイによる波浪観測と運動量フラックスの解析

Ocean wave measurement by the GPS-tracked small buoy and the analysis on momentum flux

〇志村智也・森信人・馬場康之・久保輝広

〇Tomoya SHIMURA・Nobuhito MORI・Yasuyuki BABA・Teruhiro KUBO

Extreme ocean surface waves can cause huge damages to coastal area. In order to make clear the extreme wave physics, observations on ocean waves are required. However, the observation in open ocean is not sufficient. The newly developed GPS-tracked small and light weight buoys have a potential to compensate the lack of observation in open ocean. The GPS-tracked small buoy was deployed at adjacent to the observatory tower at Tanabe bay and the validation of buoy was conducted in the comparison with tower observation. The wind speed and air-sea momentum flux estimation based on the observed wave spectrum data by the buoy was also investigated. 1.はじめに 1959 年の伊勢湾台風,2018 年の台風 21 号に よる大阪湾の高波・高潮被害のように,極端な 高波・高潮は我が国の沿岸部に大きな被害を及 ぼしてきた.こうした極端な高波の物理過程を 解明するにはその観測は不可欠であるが,地上 に比べ海上の観測は困難である.日本付近の波 浪観測の代表的なものに国土交通省港湾局が運 用する波浪観測網NOWPHAS がある.この観測 網は日本の沿岸域 78 地点で波浪観測を行って いるが,十分な観測量とは言えない.また,沿 岸域の観測が主であり,外洋での観測は極めて 不足しており,面的な波浪の評価はできない. 一方で,困難な海上の波浪観測の可能性が技術 革新によって広がってきている.近年の GNSS(全 球測位衛星システム)による位置推定などの技術 進歩やセンサーの小型化・低コスト化により観測 技術が急速に発展している.こうした技術を用い た小型の GPS 波浪ブイは,これまで不足してきた 外洋での波浪観測を大幅に拡充させるポテンシャ ルがある.本研究では,今後の波浪観測拡充に向 けて,最新の小型 GPS 波浪ブイの精度評価を目的 とする. 比較的大型の波浪観測ブイには,風速計を取り付 け,波浪と同時に風速を計測するものがある.本研 究で用いる小型の波浪観測ブイには風速計を設置 する余地がない.そこで,小型 GPS 波浪ブイによっ て観測される波浪スペクトル情報から風速推定の 可能性について検討する.波浪スペクトル情報から 風速推定を行うには,大気海洋間の運動量フラック スを評価する必要がある.小型 GPS 波浪ブイの観測 結果から風速推定および運動量フラックスの波浪 依存性を評価することを第 2 の目的とする. 2.手法 アメリカ Sofar Ocean 社によって開発された小型 波浪ブイSpotter を用いる.Spotter は直径 42cm/5.6kg と非常に小型軽量である.衛星測位情報を利用して, ブイの鉛直・水平変位を計測し,波浪スペクトルや 波高・周期・波向きを算出することができる.この 小型ブイを和歌山県田辺湾湾口に位置する京都大 学田辺中島高潮観測塔の近傍に係留し波浪観測を 行った.波浪観測期間は,2020 年 7 月 16 日~10 月 13 日の約 3 か月である.この期間において,Spotter による観測と観測塔に設置されている超音波式波 高計の観測を比較することにより Spotter の精度評 価を行う. Spotter による波浪スペクトル観測値から風速推 定は,波浪スペクトルの平衡領域のエネルギーレベ ルから行う.平衡領域の波浪スペクトルは,𝐸 = 𝐸0𝑓−4で表すことができる.ここで𝑓は周波数であり, エネルギーレベル𝐸0は摩擦速度𝑢∗の関数となる.海 上風速𝑈(z)は,風速の対数鉛直プロファイルを仮定 することにより,𝑈(z)= 𝑢∗/𝜅 ln(𝑧/𝑧0)となる.つまり, 平衡領域のエネルギーレベル𝐸0から摩擦速度を介 して海上風速を推定できる.このなかで海面粗度𝑧0 の波浪依存性について評価する.結果を講演会で発 表する.

参照

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