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『日々おもしろいことが生まれる図書館に』
滋賀大学附属図書館情報
THE SHIGA UNIVERSITY LIBRARY BULLETIN
発行 平 成 26 年 4 月 1 日 編集 滋賀大学附属図書館
第 37 号
横 山 俊 夫
附属図書館長 理事・副学長 滋賀大学附属図書館の本館と教 育学部分館の閲覧室をのぞきます と、そこを自分の勉強部屋のように 活用している幾人かの学生さんの姿 があります。でも試験期を除けば、 さほど混みあっているようには見え ません。ただ、両館合わせた一日 平均の入館者数は 1000 人近いと電子計数器はいう のです。本館のトイレが閲覧室のチェックポイントの 外にあるのも数値に寄与? いや失礼。書物の館外貸 出し冊数は? と機器に問えば、一昨年度以来、年 4万冊に近い状態が続いています。これらの数字で 見る限り、いまの利用状況は「ほぼ安定」といった ところでしょう。じつは、このような両館について、 将来さらに楽しい場所に変貌させたいとの声があがっ ています。 まず、図書館は本を読む場所です。そのための機 能は、椅子の傷み(両館平均で2割ほどが引退待 ち!)を問わない限り、まずは整っていると申せます。 蔵書は彦根、大津それぞれのキャンパスの歴史を反 映して個性豊かです。閲覧室に開かれた書棚(これ があるのが貴重! さる大学ではすでにロボット出納 式閉鎖書庫が……)にならぶ書名や字体を眺め、手 にとって開いてみるだけでも刺激を受けます。中に は、学生委員が選んだもの、さらに同窓生や地域の かたから寄せられたものもあります。別室に置かれ た明治以来の日本の教科書類や旧彦根藩の蔵書(大 津)、近代日本の会社史類(彦根)は、現代社会を 見直す上でかけがえのないヒントを与えてくれます。 このような書物のいくつかが、いつも入り口付近に展 示されているというのは如何でしょうか。いま各館に は小さなケースが 1 台あります。できれば、せめて もう少し広い空間で、美術や技術にかかわる実物も 含めてつぎつぎと展示替えがあって来館者の足をひき とめるような……と想像するだけでワクワクします。 つぎに、図書館は人と出会う場所でもあります。 もちろん同学年の知り合いが出会えば声を交わすで しょう。でも閲覧室に滞在する教員の姿は少なく、 学外から来られる利用者との対話があるかといえば、 じつは、くつろいで語り合う場所がないのです。文 字を媒体として情報を得るほかに、音声で伝わる情 報もかけがえのないものです。表情や身振りも伴い ますから。館内にこのような出会いの場があれば…… との声をよく耳にします。 図書館はさまざまな機能を発揮する場所ですが、 あえてひとまとめに語れば、図書館とは古今四方の 多彩な世界と対面し、それまでの思い込みから自由 になって、さらに考える力を鍛える……そのようなパ ワースポットといえます。1冊の古典とひとりで向き 合うこともあれば、大型スクリーン上の映像を仲間と2 ともに見て議論することや、1冊の本の著者を何人 かで囲み、互いの表情を確かめつつ対話することも あるでしょう。このような多様な空間も図書館の中 にあればとの声があります。 以上、「あれば」といわれる場所や設備を少し並 べてみました(じつはほかに、本屋さん、珈琲屋さん、 記念グッズ屋さんなども!)。これらは昨年大津の図 書委員会が行った1回生や4回生へのインタヴューで も語られました。ただ、それらが実 現したとして、 よく活かされるかどうかは、かかわる人びとの姿勢し だいです。運営には、教員も学生さんも積極的に参 画することが大切です。図書館を熱くする多世代ク ラブがあってもいいですね。じつは図書館職員にど ういう人がいて、どのような分野が得意かがわかる ようなポスターを入り口に掲げる準備が整いました。 ご遠慮なく声をかけてください。教員は図書館の書 物を長いあいだ借出せるという制度は改めたいもので す。もちろん書架や閲覧室を拡げつつ。そのうち“ 先 生と会うなら図書館が一番 ”と……。 滋賀大学が育てようとする人材とは、世界有数の 古代湖のまわりに連なる、それぞれにユニークな地 域社会を深く理解し、その諸課題の解決を、教育や 経済にかかわる専門知識を活かし、環境へも配慮し つつはかる―そのような思考力、そして実行力のあ る人です。地域に向かえばこそ、新たな普遍理論も 生まれるのです。そのためにも、図書館が学内外の さまざまな人に開かれた対話の場としてのおもしろさ を発揮することが大切でしょう。昨年から分館では 書庫の増設やとなりの「創造学習センター」との合 体(壁に穴を開けて!)が議論されるようになり、 本館のほうでも、そばに「士魂商才館(仮称)」が 建ち、その3階部分は大学と地域との対話の場とな ろうとしております。今後の図書館の姿について、 新入生の皆さんとも大いに語り合いたいものです。 ࣷᅰɈമూங࠵Ʌ๐ȱȹȞ࿚ɈɌɂȾ― ນʶʍʪ˅Ī࣋ۋߔင࣋ۙī!ĸɌȷɚʃʗʙĶ৽Ȣɥఱķ৽ĹĪ3124ī