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人権教育政策の展開と人権教育 : 「人権教育・啓発に関する基本計画」にふれて

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人権教育政策の展開と人権教育

一「人権教育・啓発に関する基本計画」にふれてー

はじめに 「人権教育及び、人権啓発の推進に関する法律J(2000年12月6日施行、以下「人権教育 ・啓発推 進 法l、資料参照)第7条は、「国は、人権教育及び人権啓発に関する施策の総合的かつ計画的な推 進を図るため、人権教育及び人権啓発に関する基本的な計画を策定しなければならないJ(傍点 梅田)となっている。国に基本計画の策定を義務づけている。 この7条にもとづいて、法務省 ・文部科学省は、 2001年12月20日に「人権教育 ・啓発に関する 基本計画(中間取りまとめ)J (以下「中間取りまとめ J) を公表し、これに対するパブリックコメ ントを求めた。パブリックコメントとして、 48.037通、 90.628件の意見が寄せられた(以下、コ メント)。概して「中間取りまとめ」の内容を補強する意見が多いが、基本的な点での批判的産見 も少なからずある。(1) 寄せられたコメントをふまえて、「中間取りまとめ」が加筆 ・修正され、 2002年3月15日に「人 権教育 ・啓発に関する基本計画J (以下「基本計画J) が閣議決定された。本稿は、こうして策定さ れた「基本計画J について批判的に検討することを目的とする

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基本計画」の性格

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基本計画」策定の方針 「基本計画」は、策定の方針について、「人権教育 ・啓発の推進に当たっては、国連10年圏内行 動計画や人権擁護推進審議会の人権教育・啓発に関する答申などがその拠り所となるが、これまで の人権教育 ・啓発に関する様々な検討や提言の趣旨、人権教育・啓発推進法制定に当たっての両議 院における審議及び附帯決議、人権分野における国際的潮流などを踏まえ」るとして、次の四点を 示している。 ①広く国民の一人一人が人権尊重の理念に対する理解を深め、これを体得していく必要があり、そ のためにはねばり強い取組が不可欠であるとの観点から、中・長期的な展望の下に策定する。 ②国連10年国内行動計画を踏まえ、より充実した内容のものとする。 ③人権擁護推進審議会の人権教育 ・啓発に関する答申を踏まえ、「人権教育 ・啓発の基本的な在り 方」及び「人権教育 ・啓発の総合的かつ効果的な推進を図るための方策」について検討を加える。 ④基本計画の策定に当たっては、行政の中立性に配慮するとともに、地方公共団体や民間団体等関 係各方面から幅広く意見を聴取する。 この中で、「基本計画Jの内容にかかわる方針は②③である。つまり、「国連10年圏内行動計画」 と「人権擁護推進審議会の人権教育・啓発に関する答申J をふまえて策定したということである。 q u t,

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二つの文書との関連 事実、「基本計画J を検討すると、枠組み及び基本的内容は、次の二つの文書を基調にして書か れていることがわかる。

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人権教育のための国連10年推進本部 IIr人権教育のための国連10年』における国内行動計画J (1997年7月4日、以下「圏内行動計画J、表1) b.人権擁護推進審議会「人権尊重の理念に関する国民相互の理解を深めるための教育及び啓発 に関する施策の総合的な推進に関する基本的事項について(答申)J (1999年7月29日、以 下「答申J、表2) すなわち、「基本計画」は、第l章(はじめに)はともかく、第2章、第3章、第4章一 1・4 は、「答申」を基調にして書かれており、第4章一2・3、第5章は、「圏内行動計画Jを基調にし て書かれている(表3)。この結果、「基本計画」は二つの特徴をもった文書として登場することに なった。 第一は、二つの文書を基調にしたことに規定さねて、特に新しい提案は見あたらないことである。 「基本計画」に新しさがあるとすれば、それは、次の点である。 ①「各人権課題に対する取組J(第4章2)と「総合的かつ効果的な推進体制等J(第4章4)に新 たな項目が付け加わったことである(表 3、参照)。 ②二つの文書以降に行われた政府関係機関のとりくみの紹介など、一部で大幅な加筆がおこなわれ たことである。たとえば、「各人権課題に対する取組J (第 4章 2) は、全体として加筆されてい るが、特に IH1 V感染者 ・ハンセン病患者等」では「ハンセン病患者 ・元患者等」の記述が大 幅に増加している (1圏内行動計画jではわずか 4行である)。 ③新たに制定された法律の紹介と関係の法律の改訂(学校教育法 ・社会教育法など)による叙述の 変更である。「ストーカ一行為等の規制等に関する法律J (平成12年法律第81号) 1配偶者からの 暴力の防止及び被害者の保護に関する法律J (平成13年法律第31号) 1児童買春,児童ポルノに 係る行為等の処罰及び児童の保護等に関する法律J(平成11年法律第52号) 1児童虐待の防止等 に関する法律J(平成12年法律第82号)などの法律が新たに制定されたこと、社会教育法の「改 正J(平成13年7月)によって社会奉仕体験活動 ・自然体験活動等の機会提供に関する事業が明 記されたことなどが紹介されている。また、社会教育法の「改正」にかかわって、従来独立した 項目が設定されていた家庭教育はすべて社会教育の一部に組み込まれて叙述されている。 第二は、もともと同じ文脈から発想されたわけではない二つの文書を折衷したことによって、一 部に内容的な翻簡が生じているととである。この翻舗は、第4章において顕著である(後述する)。 表1 圏内行動計画J (1997.7.4)の構成 1.基本的考え方 2.あらゆる場を通じた人権教育の推進 (1)学校教育における人権教育の推進

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2

)社会教育における人権教育の推進 (3 )企業その他一般社会における人権教育等の推進 (4 )特定の職業に従事する者に対する人権教育の推進

3

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重要課題への対応 A ﹃ ‘ 噌i

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(1)女性

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)子ども (3 )高齢者

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障害者 (5 )同和問題

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アイヌの人々 (7)外国人 (8 )日 1V感染者等 (9 )刑を終えて出所した人 (10) その他 4.国際協力の推進

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計画の推進 表

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人権擁護推進審議会「答申J

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の構成 はじめに 第1 人権及び人権教育 ・啓発に関する現状について 1.人権に関する現状

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人権教育 ・啓発の現状 (1)人権教育 (2 )人権啓発 ( 3) (財)人権教育啓発推進センター (4 )人権教育のための国連 10年 第2 人権教育.啓発の基本的在り方について 1.人権尊重の理念

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.人権教育

・啓発の基本的在り方 (1)人権教育 (2 )人権啓発 第3 人権教育 ・啓発の総合的かつ効果的な推進のための方策について 1.人権教育 ・啓発の実施主体の役割 (1)行政 ( 2 )人権擁護委員 (3 )学校

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社会教育施設

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)各種施設

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企業等の事業所 (7)民間団体

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)マスメディア 2.人権教育 ・啓発の総合的かつ効果的な推進のための施策 (1)各実施主体問の連携 ・協力の推進

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(財)人権教育啓発推進センターの充実 (3 )人権教育 ・啓発の効果的な推進のための施策 おわりに p h u 噌 E 4

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表3

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人権教育 ・啓発に関する基本計画」と二つの文書の関連 第1章 は じ め に 新 第2章 人権教育 ・啓発の現状 』 一 ー ー 1.人権を取り巻く情勢 。第1-1 2.人権教育の現状 ー ー ー ー (1)人権教育の意義 ・目的 。第1-2 (1) (2)人権教育の実施主体 。第1-2 (1) (3 )人権教育の現状 。第1-2 (1) 3.人権啓発の現状 ー ー ー ー (1)人権啓発の意義 ・目的 。第1-2 (2) ( 2 )人権啓発の実施主体 。第1-2 (2) (3 )人権啓発の現状 。第1-2 (2) 第3章 人権教育 ・啓発の基本的在り方 - - - ー 1.人権尊重の理念 。第2-1 2.人権教育 ・啓発の基本的在り方 ー ー ー ー (1)実施主体問の連携と国民に対する多様な機会の提供 。第3- 1 (2 )発達段階等を踏まえた効果的な手法 。第2-2 (3 )国民の自主性の尊重と教育 ・啓発における中立性の確保 。第2-2 第4章 人権教育 ・啓発の推進方策 ー ー ー ー 1.人権一般の普遍的視点からの取組 ー ー ー ー (1)人権教育 。第2-2 (1) (2 )人権啓発 。第2-2 (2) 2.各人権課題に対する取組 ー ー ー ー (1)女性 03-(1) (2 )子ども 03- (2) (3 )高齢者 03 - (3) (4)障害者 03- (4) (5 )同和問題 03- (5) (6)アイヌの人々 03- (6) (7)外国人 03-(7) (8) H I V感染者・ハンセン病患者等 03- (8) (9 )刑を終えて出所した人 03 - (9) (10)犯罪被害者等 宗万 (11)インターネットによる人権侵害 新 (12)その他 03 - (10) 3.人権にかかわりの深い特定の職業に従事する者に対する研修等 02- (4) 4.総合的かつ効果的な推進体制等 (1)実施主体の強化及び周知度の向上 新 (2 )実施主体問の連携 。第3-2 (3 )担当者の育成 。第3-1 (4)文献 ・資料等の整備 ・充実 新 (5 )内容・手法に関する調査 ・研究 新 (6) (財)人権教育啓発推進センターの充実 。第3-2 (2) (7)マスメディアの活用等 。第3-1 (8) (8 )インターネット等 1T関連技術の活用 新 第5章 計 画 の 推 進 1.推進体制 05 - (1) 2.地方公共団体等との連携 ・協力 05 - (3) 3.計画のフォローアップ及び見直し 05- (4) 1)0

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人権教育のための国連10年」に関する国内行動計画/。人権擁護推進審議会「答申」

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の欄は、「基本計画」が

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あるいは。の該当部分を基調にして書かれているという意味。

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基本計画」の問題点

「基本計画」は二つの文書を基調にして策定されたころから、二つの文書と共通する問題点を有 している。 (2) ここではさしあたり、三つの側面から検討する。 1.人権及び人権をめぐる現状の理解 (1) 1人権を取り巻く情勢」 「中間取りまとめ」ではわずか6行で片づけられていた「人権を取り巻く情勢J (第2章1)の 叙述は、さすがに加筆されたものの、内容的には「答申Jの要約にすぎない。しかし、論理展開に 十分配慮しなかったためか、要約の仕方に翻髄が生じている。 [1答申」の叙述]一「人権に関する現状J(第1-1) まず、①「国内外から 国の諸制度や諸施策そのものの在り方に対する人権の視点からの批判的 意見も含めて,公権力と国民との関係や国民相互の関係において様々な人権問題が存在すると指摘 されている」と縦の関係(公権力と国民の関係)での人権問題の存在を認める。 しかし、②人権擁護推進審議会は,国民相互の理解を深めるための教育及び啓発に関する施策の 検討について諮問を受けているので、検討の対象を「様々な人権問題のうち,人権に関する教育・ 啓発を推進し,人権尊重の理念に関する国民相互の理解が深まることによって,解消に向かうと考 えられるJ人権課題(主なものは九つ)に限定した。 限定して取り上げた人権課題を検討した結果、③様々な「人権課題が存在する要因の基には,国 民一人一人に人権尊重の理念についての正しい理解がいまだ十分に定着したとは言えない状況があ ることが指摘できる。」とした。 [1基本計画Jの叙述] - 1人権を取り巻く情勢J (第2章1) まず、①「国政の全般にわたり、人権に関する諸制度の整備や諸施策の推進が図られてきてい る。一他方、国内外から、これらの諸制度や諸施策に対する人権の視点からの批判的な意見や、公 権力と国民との関係及び国民相互の関係において様々な人権問題が存在する旨の指摘がされてい る。」と述べ、公権力と国民との関係もふくめて様々な人権問題の存在をあげる。 そして(②の部分の叙述が欠落したままで)、③「このような様々な人権問題が生じている」の は、「より根本的には、人権尊重の理念についての正しい理解やこれを実践する態度が未だ国民の 中に十分定着していないことが挙げられ」ると結論づけている。 「答申」は、縦の関係(公権力と国民の関係)の問題を自覚しながら、検討の対象を横の関係 (国民相互の関係)の問題に限定することによって、人権問題の存在を国民の理解不足のせいにし たのである。横の関係(国民相互の関係)だけに限定すれば、当然のこととして、原因は国民の理 解不足になる。「答申」が主として批判されたのは、この点である。ところが、「基本計画」は、横 の関係(国民相互の関係)だけに限定するとした「答申」の叙述の部分を欠落させたために、「公 権力と国民との関係及び国民相互の関係において様々な人権問題が存在するj根本的な要因が、あ たかも国民の理解不足・実践態度未形成にあるかのような叙述になっているのである。 つまり、「基本計画」の叙述にとって不可欠だ、ったのは結論部分(③)であって、それを導く論 理にはたいして関心がなかったということであろうか。このことは、次の「人権尊重の理念J(第 門 J 1 i

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3章1)でも示されている。 ( 2) i人権尊重の理念J 「人権尊重の理念J (第3章1)は、内容的には「答申」の要約であるが、単なる要約でもない。 「答申Jの該当部分は、次のようになっている(傍線一梅田)。 人権とは.すべての人聞が,人間の尊厳に基づいて持っている固有の権利である。人権は.社会を構成するすべ ての人々が個人としての生存と自由を確保し,社会において幸福な生活を営むために,欠かすことのできない権利 であるが.それは人間固有の尊厳に由来する。(中略) このように普遍的な意義を持つ人権の内容は. 日本国憲法においても,個人の尊重.生命. 自由.幸福追求の権 利の尊重(一三条)と法の下の平等及び差別の禁止(一四条)という二つの包括的な規定と,綴々な人権の個別・ 具体的な保障規定の中に明文で示されている。 これらの人権が不可侵であるということはー席史的には 芋として.公権力によって侵されないという意味で理 解されてきたがー人聞はどのような関係においても人聞として麓重されるべきものであるということにかんがみれ ば 人権は今回や州方公共同体といった公権力の主体との関係においてがけでなく今国民相耳の関係においても尊 重されるべきものであることは雪うまでもない。 我が国においては.一方で.本来,正当に主張すべき場面での権利主張が必ずしも十分に行われていないという 問題があり,他方で,自分の権利を主張する上で,他人の権利にも卜分配慮することができない者も少なくないと いう問題があるが.これは.詰まるところ.人権についての正しい理解がいまだ不卜分であるからにほかならない。 今日.人権の尊重が世界共通の行動基準とされるすう勢にあることからしても.今後の我が国社会においては,一 人一人が自分の人権のみならず他人の人権についても正しい理解を持つとともに.権利の行使に伴う責任を自覚し. 人権を相互に尊重し合い,その共存を図っていくことが重要である。日本国憲法一二条も.この趣旨をうたってい る。 すべての人は.人間として皆同じように大切な人権を有しているのであり,すべての個人が自律した存在として それぞれの幸福を最大限に追求することができる平和で豊かな社会は.国民相互の人権が共に尊重されてこそ初め て実現されるものである。 このような認識に立ち,本審議会は,人権尊重の理念を,自分の人権のみならず他人の人権についても正しく理 解し.その権利の行使に伴う責任を自覚して,人権を相Eに尊重し合うこと,すなわち.人権の共存の考え方とと らえるものである。 傍線部分の重点は、「国民相互の関係においても尊重されるべきもの」という点にあるのだが、 歴史的には人権が公権力と国民の関係で問題にされてきた事実は否定できないでいる。ところが、 「人権尊重の理念J (第3章1)は、「答申Jの傍線部分を欠落させた上で、「人権が共存し得る人権 尊重社会を実現するためには、すべての個人が、相互に人権の意義及びその尊重と共存の重要性に ついて、理性及び感性の両面から理解を深めるとともに、自分の権利の行使に伴う責任を自覚し、 自分の人権と同様に他人の人権をも尊重することが求められるJと結論づける。「人権尊重Jが個 人の理解・自覚の問題としてのみ論述されている。「基本計画jの関心は、もっぱらこの点にある。 2.人権教育・啓発の定義と実施主体 (1)人権教育 ・啓発とは何か 政府関係機関としてはじめて人権教育 ・啓発を定義したのは、人権擁護推進審議会「答申」であ る。「答申Jは、「人権教育とは,基本的人権の尊重の精神が正しく身に付くよう,学校教育及び社 o o

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-会教育において行われる教育活動とする。人権啓発とは,広く国民の聞に,人権尊重思想の普及高 揚を図ることを目的に行われる研修・情報提供・広報活動等で人権教育を除いたものとする。」と 定義した。

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この定義をふまえて、「人権教育・啓発推進法」第二条は、「人権教育とは、人権尊 重の精神の樹養を目的とする教育活動をいい、人権啓発とは、国民の聞に人権尊重の理念を普及さ せ、及びそれに対する国民の理解を深めることを目的とする広報その他の啓発活動(人権教育を除 く。)をいう。」と定義した。ほぽ同様の内容である。 「基本計画」は、この「人権教育・啓発推進法」第二条の定義を紹介した後、人権教育とは学校 教育・社会教育において「人権尊重の意識を高める教育jのことであり、人権啓発とは「国民の一 人一人が人権を尊重することの重要性を正しく認識し、これを前提として他人の人権にも配慮した 行動がとれるようにすることJ を目的とした活動であると説明している(第2章)。 ここには、「答申」と同様、人権教育を「人権としての教育」としてとらえる観点はない。仮に 人権教育というのであれば、基本的には、基本的人権にふさわしい条件と内容をもった教育(人権 としての教育)という意味で把握される必要がある。 (4) たとえば、いまどこの学校でも問題になっているいじめ・登校拒否や低学力問題の解決をめざす 実践は、子どもの学習する権利や人間として尊重される権利の保障につながる実践としてある以上、 人権教育(人権としての教育)の実践である。また、今30人以下学級の実現をめざす運動が各地で 展開されているが、これも子どもの学習する権利や人間として尊重される権利を教育条件面から保 障しようというとりくみである以上、人権教育(人権としての教育)の実践である。あえて、人権 教育と呼んでいないだけである。さらにいえば、憲法・教育基本法を生かそうという教育の実践そ のものが人権教育といっていいのである(あえて人権教育と呼ぶ必要はないが)。 「基本計画」は、こうした「人権としての教育Jの観点から人権教育を把握することを妨げ、こ とさら「基本的人権の尊重の精神jの問題に収鮫させている。

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)人権教育・啓発の実施主体 「基本計画Jは、人権教育の実施主体として教育行政機関・学校・社会教育施設などをあげ、人 権啓発の実施主体として法務省の人権擁護機関や地方公共団体などをあげて、実施主体の強化と実 施主体問の連携を強調している(第

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。 では、人権教育・啓発の対象は誰か。「人権教育・啓発は、幼児から高齢者に至る幅広い層を対 象とするものであり、その活動を効果的に推進していくためには、人権教育・啓発の対象者の発達 段階を踏まえ、地域の実情等に応じて、ねばり強くこれを実施する必要があるJ(第 3章 2) とい う指摘に象徴されるように、人権教育・啓発の対象者は国民である。 こうした位置づけは、啓発を論じてきた地域改善対策協議会などの意見からも後退している。こ れまで、地域改善対策協議会などは次のように指摘してきた(傍点一梅田)。 「同和問題が国民的課題であるという趣旨は、国民一人ひとりが本問題に主体的に取り組むこと によってはじめてその最終的な解決が可能となるということであり、その意味においては、最終的 な啓発の主体は国民であるといえる。実際には、行政が中心となって率先して啓発を推進し、本問 題の解決に取り組むにしても、最終的には国民が主体となるための条件整備を行政が行うという認 識に立った施策でなければならない。J (地域改善対策協議会「意見具申 J1984年6月19日) 「啓発の対象である国民が一必要に応じて、身近な人々、友人及び親族を粘り強く説得する啓発 の主体となることが重要である。J (総務庁長官官房地域改善対策室「地域改善啓発推進指針」 n y - E よ

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1987年3月17日) もちろんこれらは、行政主導の啓発を前提にしていること、啓発の主体であれ対象であれ、もっ ぱら国民の責任が追求されていることなど問題は多いが、少なくとも「啓発の主体は国民である」 という指摘は残されていた。ところが「基本計画」は、「答申Jと同様に、国民は人権教育 ・啓発 の主体ではなく、対象者 ・協力者としてのみ位置づけるのである。行政主導の率直な表明である。 3.

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人権課題

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(重要課題)の解決と教育 ・啓発 「人権教育 ・啓発の推進方策J(第4章)の中心になっているのが、「各人権課題に対する取組J (第 4章 2) である。ここでは、「人権教育 ・啓発に当たっては、普遍的な視点からの取組のほか、 各人権課題に対する取組を推進し、それらに関する知識や理解を深め、さらには課題の解決に向け た実践的な態度を培っていくことが望まれるJ として、性、子ども、高齢者、障害者、同和問題、 アイヌの人々、外国人、 H I V感染者 ・ハンセン病患者等、刑を終えて出所した人、犯罪被害者等、 インターネットによる人権侵害などの人権問題が列挙されている。 (1)意識 ・態度に傾斜した人権問題 「各人権課題に対する取組J (第 4章 2) の叙述の特徴は、第一に、人間の意識や態度の側面に 傾斜した人権問題の説明ということである。若干の例をあげる。 ア.H 1 V感染者・ハンセン病患者等 「基本計画」は、まず「医学的に見て不正確な知識や思いこみによる過度の危機意識の結果、感 染症患者に対する偏見や差別意識が生まれ、患者や家族に対する様々な人権問題が生じている」と 断ずる。 この指摘にはある種の暖昧さがある。ハンセン病問題を例にとる。ハンセン病問題は、「憲法違 反のハンセン病対策によって、膨大な数のハンセン病患者が強制的に隔離され、あるいは隔離され るべきものという社会的偏見の対象となり、人生全般にわたる激甚な被害を被った」という人権問 題である(小林洋二「ハンセン病国賠訴訟熊本判決の意義と今後の課題J

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部落』特別号、部落問 題研究所、 2001年12月)。 したがって、「医学的に見て不正確な知識や思いこみによる過度の危機産識J をもった政府が強 制隔離政策をとった結果、国民の中に「感染症患者に対する偏見や差別意識」の発生・助長 ・固定 化が進んだというのであれば、この指摘は正しい。だが、原因(政府が強制隔離政策をとったこと) を暖昧にすることで、あたかも「医学的に見て不正確な知識や思いこみによる過度の危機意識」を もった国民の中に「感染症患者に対する偏見や差別意識」が生まれたかのような叙述となっている。 事実、施策の中で問題にされているのは国民の偏見・差別意識である。 イ.外国人 「基本計画Jは、「政府は、外国人の平等の権利と機会の保障、他国の文化 ・価値観の尊重、外 国人との共生に向けた相互理解の増進等に取り組んでいる」と政府の取組を評価した上で、「現実 には、我が国の歴史的経緯に由来する在日韓国 ・朝鮮人等をめぐる問題のほか、外国人に対する就 労差別や入居 ・入庖拒否など様々な人権問題が発生しているJ と指摘する。では、なぜこうした人 権問題が生ずるのか。「基本計画Jは、「その背景には、我が国の島国という地理的条件や江戸幕府 による長年にわたる鎖国の歴史等に加え、他国の言語、宗教、習慣等への理解不足からくる外国人 一

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20-に対する偏見や差別意識の存在なと、が挙げられる」と断ずる。 ここでは、外国人の地方参政権や公務員採用における国籍条項撤廃といった権利問題が欠落して いるだけでなく、「我が国の歴史的経緯に由来する在日韓国 ・朝鮮人等をめぐる問題」までが、あ たかも地理的条件 ・鎖国の歴史 ・偏見や差別意識によって生じたかのような叙述になっている。 (2 )意識 ・態度に解消できない人権問題 人間の意識や態度の側面から説明する傾向が強いと言っても、具体的な人権問題を無視すること はできず、人間の意識や態度に解消できない課題も掲げている。これが第二の特徴である。若干の 施策を紹介する。 (女性) ①政策・方針決定過程への女性の参画を拡大していくため.国が率先垂範して取組を進めるとともに.地方公共団 体,企業,各種機関 ・団体等のあらゆる分野へ広く女性の参画促進を呼びかけ,その取組を支援する。(全府省 庁) ⑤雇用における男女の均等な機会と待遇の確保等のため一働くことを中心に女性の社会参画を積極的に支援するた めの事業を「女性と仕事の未来館」において実施する。(厚生労働省,文部科学省) ⑩夫・パートナーからの暴力,性犯罪,売買春.セクシュアル ・ハラスメント.ストーカ一行為等に関する事案が 発生した場合には,人権侵犯事件としての調査・処理や人権相談の対応など当該事案に応じた適切な解決を図 る 一。(法務省) (高齢者) ④高齢者の学習機会の体系的整備並びに高齢者の持つ優れた知識・経験等を生かして社会参加してもらうための条 件整備を促進する。(厚生労働省,文部科学省) ⑥高齢者が社会で活躍できるよう.ボランティア活動など高齢者の社会参加を促進する。(内閣府,厚生労働省, 文部科学省) ⑨高齢者に関しては,介護者等による肉体的虐待 心理的虐待 経済的虐待(財産侵害)等の問題があるが.その ような事案が発生した場合には,人権侵犯事件としての調査・処理や人様相談の対応など当該事案に応じた適切 な解決を図る一。 (法務省) これらは、国民の偏見 ・差別意識への対策ではなく、女性や高齢者の社会参加のための条件整備、 女性や高齢者に対する人権侵犯事件への対策である。女性や高齢者の人権問題のごく一部ではある が、こうした事実にふれざるを得なかったと言うことである。 これは、二つの文書を折衷的にまとめたことによって生じた叙述の劃酷である。「はじめにJ (第 1章)から「人権一般の普遍的な視点からの取組J (第4章1)までは、「答申J を基調にして書か れている。ここでは、主として人権に対する国民の理解不足が問題とされ、教育 ・啓発による「人 権尊重の精神の酒養Jが説かれている。「各人権課題に対する取組J(第4章2)は、「圏内行動計 画」を基調にして書かれている。ここでは、人間の意識や態度に傾斜した人権問題の説明が主にな っているが、それに解消できない課題をも提示しているのである(もともと、「圏内行動計画J に はこうした特徴があった)。逆に言えば、具体的な人権問題にふれればふれるほど、国民の理解不 足には解消できない課題に突き当たらざるを得ないということでもある。 おわりに一「基本計画Jと地方自治体の施策

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-21-国の「基本計画Jの策定は地方自治体における人権教育・啓発施策の策定にどのような影響を与 えるのであろうか。まず、確認する必要があるのは、「人権教育 ・啓発推進法J(2000年12月)に おける位置づけである。 「人権教育 ・啓発推進法」は、地方自治体に対して「国との連携を図りつつ、その地域の実情を 踏まえ、人権教育及び人権啓発に関する施策を策定し、及び実施する責務J (第5条)を課してい るものの、国の「基本計画」に準じた計画を作る責務は課しているわけではない。 したがって、「基本計画」が、地方自治体の人権教育・啓発施策の展開に大きなきっかけを与え るとは、今のところ断定できない。しかし、国の「基本計画」として策定されたことを軽視するこ ともできない。行政主導の人権教育・啓発の推進を国の計画として明らかにしたことによって、地 方公共団体の人権教育・啓発施策を方向づけるとともに、その推進に一層の根拠を与えることにな るからである。 註 (1)応募状況及び意見の概要については、 rw人権教育・啓発に関する基本計画(中間取りまとめ)~ に対する意見募集の結果についてJ(平成14年3月、事務局まとめ)を参照のこと。意見の中に は、たとえば、次のような批判的な意見も散見される。 「人権とは、何よりも公権力と個人の関係にあることを明記すること」 「人権と基本的自由の主体者である国民の教育権と学習権を明記し、教育環境と学習条件を政 府・自治体が十分整備するとの基本認識も記述すること」

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国内行動計画J及び「答申Jの問題点については、次の文献でややくわしくふれている。

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国連人権教育の10年』と圏内行動計画の策定一『啓発』強化の新たな装しり (W部落』第 626号、部落問題研究所、 1997年11月)。 2.

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同和教育』から『人権教育』への転換の諸相J (W部落問題研究』第143輯、部落問題研 究所、 1998年

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月) 3.

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国連人権教育の10年』と『人権教育』一政府 ・自治体の対応を中心にJ(W部落』特別号、 部落問題研究所、 1999年l月) 4.

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同和教育』から『人権教育』への転換J (八木英二・梅田修編『いま人権教育を問う』 大月書店、 1999年5月) 5.

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人権擁護推進審議会『答申』と『人権教育』一審議会の議論にふれてJ (W部落問題研究』 第149輯、 1999年12月) 6.

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人権教育・啓発と住民の意識一人権擁護推進審議会『答申』批判J(W部落』特別号、部 落問題研究所、 1999年12月) 7.

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政府が示した『人権教育』の特徴と問題点一人権擁護推進審議会『答申』にふれて」 (Wエデユカス』第27号、大月書庖、 2000年l月) 8. W 人権教育・啓発を問う一人権擁護推進審議会「答申」批判~ (単著、部落問題研究所、 2002年 2月)

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)人権教育と人権啓発の区分は便宜的である。くわしくは、梅田修『人権教育・啓発を問う』 (部落問題研究所、 2002年)参照。

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-22-(4 )八木英二 ・ 梅田修編『いま人権教育を問う~ (大月書底、1999年)参照 資料 人権教育及び人権啓発の推進に関する法律 (平成12年法律第147号) 平成12年12月6日施行 (目的) 第一条 この法律は、人権の尊重の緊要性に関する認識の高まり、社会的身分、門地、人種、信条 又は性別による不当な差別の発生等の人権侵害の現状その他人権の擁護に関する内外の情勢にかん がみ、人権教育及び人権啓発に関する施策の推進について、園、地方公共団体及び国民の責務を明 らかにするとともに、必要な措置を定め、もって人権の擁護に資することを目的とする。 (定義) 第二条 この法律において、人権教育とは、人権尊重の精神の酒養を目的とする教育活動をいい、 人権啓発とは、国民の聞に人権尊重の理念を普及させ、及びそれに対する国民の理解を深めること を目的とする広報その他の啓発活動(人権教育を除く。)をいう。 (基本理念) 第三条 国及び地方公共団体が行う人権教育及び人権啓発は、学校、地域、家庭、職域その他の 様々な場を通じて、国民が、その発達段階に応じ、人権尊重の理念に対する理解を深め、これを体 得することができるよう、多様な機会の提供、効果的な手法の採用、国民の自主性の尊重及び実施 機関の中立性の確保を旨として行われなければならない。 (国の責務) 第四条 国は、前条に定める人権教育及び人権啓発の基本理念(以下「基本理念」という。)にの っとり、人権教育及び人権啓発に関する施策を策定し、及び実施する責務を有する。 (地方公共団体の責務) 第五条 地方公共団体は、基本理念にのっとり、国との連携を図りつつ、その地域の実情を踏まえ、 人権教育及び人権啓発に関する施策を策定し、及び実施する責務を有する。 (国民の責務) 第六条 国民は、人権尊重の精神の掴養に努めるとともに、人権が尊重される社会の実現に寄与す るよう努めなければならない。 (基本計画の策定) 第七条 国は、人権教育及び人権啓発に関する施策の総合的かつ計画的な推進を図るため、人権教 育及び人権啓発に関する基本的な計画を策定しなければならない。 (年次報告) 第八条 政府は、毎年、国会に、政府が講じた人権教育及び人権啓発に関する施策についての報告 を提出しなければならない。 (財政上の措置) 第九条 国は、人権教育及び人権啓発に関する施策を実施する地方公共団体に対し、当該施策に係 る事業の委託その他の方法により、財政上の措置を講ずることができる。 附 則 (施行期日) 第一条 この法律は、公布の日から施行する。ただし、第八条の規定は、この法律の施行の日の属 する年度の翌年度以後に講じる人権教育及び人権啓発に関する施策について適用する。 円 ︿ U つ U

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(見直し) 第二条 この法律は、この法律の施行の日から三年以内に、人権擁護施策推進法(平成8年法律第 120号)第三条第二項に基づく人権が侵害された場合における被害者の救済に関する施策の充実に 関する基本的事項についての人権擁護推進審議会の調査審議の結果をも踏まえ、見直しを行うもの とする。 A U z q L

表 3 r 人権教育 ・ 啓発に関する基本計画」と二つの文書の関連 第 1 章 は じ め に 新 第 2 章 人権教育 ・ 啓発の現状 』 一 ー ー 1.人権を取り巻く情勢 。第 1 ‑1  2

参照

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