地域安心サポートプロジェクト「波佐見町多職種連携ノート」作成への取り組み〜地域包括ケアシステム構築にむけて〜
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(2) 《緒言》 我がまち波佐見町は、長崎県と佐賀県の県境に位置し、窯業と農業を中心とし たまさに郡部の中の小さな町である。人口は、約 15,000 人で高齢化率はすでに 30%近くに達している。県下の同規模の町の中で比較しても人口の減少率は極 めて低く、数十年前からほぼ現状の人口で推移している。つまり、“人は増えも 減りもしないのに、高齢者が多くなり生産人口と子供の数は減っている”といっ た、近い将来多くの不安を抱えているコミュニティと言っていいだろう。 近年、国は、住み慣れたところで、究極は自分が生まれ育ったところで人生の 幕を閉じることが、人として最も納得のいく最期ではないかとの考えのもと、平 成 29 年度までに各自治体に“地域包括ケアシステムの構築”を指導している。確 かにその考えは共感できるものではあるが、その手段や方法論においてはその 地域の特徴を生かして構築してほしいと国は明言している。また、そのことに対 する財源も十分とは言えないが、必要量は確保しているだろう。一見、理にかな ったことのように思えるのだが、厳しく言えば要は“地域に丸投げ”である。それ らを踏まえて、まず我々医療と介護従事者は、患者や利用者に対してどのような 医療やサービスを提供すれば、国や自治体及びとりわけ地域住民が満足する結 果をもたらすことができるのか。そのことを検証し、新たな取り組みを検討する 必要があると考えた。 本町には、行政(波佐見町役場)に地域包括支援センターがある。一方、医療 機関と介護事業所が一体となって、地域リハビリテーション推進団体として『ケ アネットはさみ’05』が 2005 年に設立され、2006 年より活動が開始されてから すでに 11 年が経過している。オブザーバーとして行政担当者(地域包括支援セ ンター職員)も参画しており、官民一体となって組織や団体間におけるいわゆる “顔の見える関係”を構築している。そこで、現状で“地域包括ケアシステムの構 築”において何が不足しているのか、また障害になっているものは何かという検 討を行ったところ、患者や利用者個人(個別)の案件について、情報の共有がま だまだ不足しているということであった。その結果、何らかの方法をもって“多 職種連携ツール”が必要であることが示唆され、それを作成するために『波佐見 町 地域安心サポートプロジェクト』を立ち上げ、具体的な方法を企画立案し実 施することとなった。 KEYWORD:地域包括ケアシステム、ケアネットはさみ’05、多職種連携ツール、 地域安心サポートプロジェクト.
(3) 《プロジェクトの推進方法》 勇美記念財団による『地域包括ケアを目的とした在宅医療推進のための多職 種研修会への助成』が決定する以前の段階で、 (一般社団法人)大村市医師会の 在宅医療サポートセンター“まちなか保健室”と大村市地域包括支援センターの 見学訪問を行った。その折に、多職種連携ツールの一つとして、『連携ノート』 の存在を知ることとなった。この連携ノートを本町の特徴を生かした形でカス タマイズし、後々は ICT(Information and Communication Technology:情報 通信技術)化することを目的として、地域安心サポートプロジェクトを推進する という方向性が決定した。 まずは、本プロジェクトにおけるメンバーを選定し、顔合わせ会を開催した。 そこで、本事業の趣旨と目標とする成果を説明した。プロジェクトのメンバーと 顔合わせ会のレジュメ及び事務局会議記録は以下の通りである。.
(4) 訪問系 訪問看護ステーション きりん. 中村マサ子. 訪問看護ST 看護師. 楠本一幸. 訪問看護ST 作業療法士. 牛島美由喜. 訪問介護 . 大曲悠子. 介護支援専門員. 馬場英子. 介護支援専門員. 居宅介護支援事業所 はさみ荘. 平井ミチル. 介護支援専門員. 波佐見居宅介護支援事業所. 尾崎直美. 介護支援専門員. (有)エンジョイライフ指定居宅介護支援事業所 施設系. 谷口良子. 介護支援専門員. 前田秀和. 地域密着 管理者. 社会福祉法人 愛隣会 特別養護老人ホームはさみ荘. 田崎満幸. 特別養護老人ホーム. (有)ムラオカ グループホーム ひだまり. 村岡勇輔. 地域密着 管理者. 社会福祉法人 愛隣会 グループホームはさみ里. 岡本真里. 地域密着 管理者. 医療法人 衷心会 グループホーム まごころ 運営事務局 ケアネットはさみ’05. 谷本貴治. 地域密着 . 〇 やまべ歯科医院. 山邉成志. 代表. 〇 ディサービスセンター銀のらくだ. 宮本亨治. 会計. 〇 (有)エンジョイライフ指定居宅介護支援事業所 行政. 田﨑雅代. 事務局. 〇 長崎県央保健所. 重野智子. 長崎県央保健師. 〇 波佐見町役場 健康推進課 介護保険班. 楠本和弘. 健康推進課 課長. 〇 波佐見町役場 波佐見町地域包括支援センター. 植垣章子. 包括支援センター 保健師. 波佐見町役場 波佐見町地域包括支援センター. 岩崎未恵. 包括支援センター 保健師. 波佐見町役場 波佐見町地域包括支援センター. 久保田渚沙. ★ 訪問看護ステーション きりん 波佐見ホームヘルプサービス事業所 居宅介護支援事業所 ★ ケアプランセンター銀のらくだ (有)ファーマシーなかはら なかはら居宅介護支援事業所. ★ 小規模多機能 侑和. ★チームリーダー. 包括支援センター 社会福祉士. 〇助成金 共同研究者.
(5) 地域安心サポートプロジェクト 顔合わせ 日 時:平成 28 年 7 月 21 日(木曜日) 場 所:波佐見町総合文化会館 19:00~ 1. 開会(司会:事務局. 午後 7 時 00 分~. 波佐見町地域包括支援センター. 保健師. 植垣). 2. 挨拶(楠本課長) 19:10~19:25 3. 大村市視察報告 はすわ診療所. 別府俊治. 先生. 19:25~19:40 4. ICT 化について こうの内科医院. 河野宏. 先生. 19:40~19:50 5.プロジェクトチーム自己紹介 19:50~19:55 4. 事前作業について (田﨑) ①様式について ②内容について *各事業所で上記 2 件について話し合い、報告書にまとめて下さい 5. 次回研修会日程及び事前作業について(田﨑) 6.おわりに 21:15 7. 閉会. (事務局代表. 山邉先生).
(6) 平成 28 年度 地域安心サポートプロジェクト 開催 事務局会議 日 時:平成 28 年 7 月 21 日(木曜日) 午後 8 時 30 分~午後 9 時 40 分 場 所:波佐見町総合文化会館 出席者:波佐見町地域包括支援センター 保健師 植垣 長崎県央保健所 保健師 重野 ケアネットはさみ’05 代表 山邉 会計 宮本 事務局 田﨑 1. 開催本日の感想・反省会 プロジェクトの目的について事業所代表者が理解できてない。 →対策①グループ単位の少人数の時に説明していく 事務局→グループリーダー→事業所代表→事業所全体へと周知を 拡大していく。 →対策②宿題の進め方が分からない様なので、大村市様式を配布して参照 してもらう。大村市へ書式参照の協力を依頼 →対策③次回 8/18 の講演の上野先生に地域包括ケアシステムについても 講演してもらう。8 月上旬に打ち合わせ 2.運営資金 助成金用途について再度確認 手続きについて確認 (口座は、作成済み 郵送のみ) 助成金で不足分を行政・ケアネットはさみ’05 で補填 領収書収集の徹底 3.今後の予定 進行状況によりその都度内容を検討していく。 少人数での検討が必要なときは、その都度事務局で検討→財団に相談 2 月の研修・交流会の講師の選定 *1 回目の上野先生には、多職種連携ツール作成を中心に講演してもらう ①地域包括ケアシステムについて ②連携ツールに必要な情報 入れられない情報 ③使いやすい様式 等.
(7) *2 回目の講師の先生 ①共通ツールを上手く運用していくために ②実際の失敗例・成功例がある ③多職種連携ツールを使うにあたってのルール作り 上記項目を盛り込んだ中での講師選択. 等. 以. 平成 28 年度 地域安心サポートプロジェクト 日 時:平成 28 年 7 月 21 日(木曜日) 場 所:波佐見町総合文化会館 出席者:28 人. 上. 開催報告書. 午後 7 時 00 分~午後 8 時 15 分. 1. 開会(司会:事務局 波佐見町地域包括支援センター 保健師 植垣) プロジェクトの目的 2015 年より行政・ケアネットはさみ’05 共同で地域包括ケアシステムに取 り組んできた。下記の課題があがってきた。 ①医療・介護・福祉の連携に情報共有の手段が必要である。 ②服薬管理が必要 ③医療従事者→介護保険について分からない。介護従事者→医療知識が乏 しい ④波佐見町民への周知 プロジェクトを立ち上げ、①情報共有のツール作成に取り組むこととな った。 2. 挨拶(波佐見町 健康推進課 楠本課長) 高齢化社会を迎え、誰もが波佐見町という住み慣れた街で暮らせるような地 域作りを目指し、昨年よりケアネットはさみ’05 と共同で地域包括ケアシステ ム構築を進めてきた。 介護が必要となっても、在宅で過ごしていくためには、地域・行政・専門職等 の連携は不可欠で、互いに協力しながら、住みやすい地域作りのために取り 組んでいきたいと思っている。.
(8) 3. 大村市視察報告 はすわ診療所 別府俊治 先生 6 月 15 日 14:10~15:10 大村市視察 サポートセンター『まちなか保健室』 ・あじさいネットを基盤に ICT 化を実現。まだ、5/23 からの開始で、実績 は 3 件であった。iPad を利用しての情報共有、情報交換だった。 波佐見町も先々は、行政が利用者情報管理を集約できるようなシステム になれば良いかと思う。まだ、施行されて間もなかったので、再度視察は したいと考えている。 15:10~16:00 大村市包括支援センター視察 ・多職種連携ノート ・救急医療キット 4. ICT 化について こうの内科医院 河野 宏 先生 まずは、紙ベースではあるが、なぜ ICT なのか? リアルタイムでの情報共有・交換が実現する。 5.プロジェクトチーム自己紹介 (事務局 田﨑) 各事業所代表者 ・★ チームリーダーなので、連絡事項・欠席者への伝達をお願いする。 ・〇 共同研究者(行政・ケアネットはさみ’05 世話人で運営事務局 を構成) 6. 事前作業について ①様式について. (事務局 田﨑) 大村市様式・1 枚フローシート等を参考に事業所に 持ち帰り話し合いをしてもらう。 ②内容について 欲しい情報について意見を集約 *各事業所で上記 2 件について話し合い、報告書にまとめて 8/18 提出 *介護職より連携がとれていないとの意見が多く上がっていたので、ま ずは介護職を主にツールを作成。作成の途中で医療職に助言をもらい ながら、進めていく方向. 5. 次回研修会日程及び事前作業について(田﨑) ①8/18 ②10/20 ③12/15.
(9) ◎波佐見町町内医療・介護・福祉研修・交流会 2/16 欠席の場合は、前日午前中までに事務局へ連絡. 予定. 質疑応答 Q:必ず、毎回出席しないといけないのか? A:強制ではない。但し、グループ全員の欠席にならないようにして欲しい 欠席者へは、グループリーダーより進行の状況を報告。リーダー欠席の場 合は、事務局が代行。(田﨑) Q:ツールが理解できない。宿題の意味が分からない。 日常業務の中で、欲しい情報について話し合ってきて欲しい。1 つのもの でみんなが共通の情報を共有できるものを目指している。(田﨑) 地域包括ケアシステムの中の一部。日常的にやっていること。色々なとこ ろが本人を中心に繋がっている。図式化して説明(別府先生) 堅く考えなくても今行っていることをすればいい。実務の中で欲しい情 報をいれていけばいい(河野先生)あれば助かる(施設 代表者) 6.おわりに (ケアネットはさみ’05 代表 事務局代表 山邉先生) ・地域包括ケアシステムについて ・なぜ紙ベース?なぜ ICT?か 紙ベースは、情報の積み重ね ICT 化は、リアルタイムの情報 ・0 からなので、まずは大村市を流用しながら進めてみてはどうか。 ・このプロジェクトは助成金を受けて進めている。 公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団の説明 20:15 7. 閉会. このプロジェクトは公益財団法人 ています。. 在宅医療助成. 勇美記念財団の助成を受け.
(10) この顔合わせ会において、年間スケジュールを決定しプロジェクトを進めて いくこととなる。スケジュールとそれぞれの会議のレジュメ、事務局会議記録及 び開催報告書は以下の通りである。. 地域安心サポートプロジェクト 年間スケジュール プロジェクト開催日時・内容 顔合わせ. 参加者 プロジェクトチーム. 案内 ケアネットはさみ. 平成28年7月21日木曜日 19:00~21:00 ①大村視察について ②ICT化について. 30名前後の参加. ③今後のスケジュール等 第1回 勉強会・ 交流会. プロジェクトチーム. ケアネットはさみ. 平成28年8月18日木曜日 19:00~21:00 ①多職種連携をするためのツールとは 上野桂信 先生. 30名前後の参加. ②ツールの内容について 同職種間グループワーク 第2回 内容の検討. プロジェクトチーム. 平成29年10月28日木曜日. ケアネットはさみ. 19:00~21:00 多職種間グループワーク. 30名前後の参加. ①様式について検討 ②ツールのルールについて 第3回 内容について の検討. 全居宅介護支援事業所ケアマネ. 平成28年12月15日木曜日. 包括支援センタープラン作成者. 12:30~14:30 ①モデルケースでの展開について 事例選択の条件 アンケート調査について ②連携ノート(共通ツール)を利用す るにあたってのルール作り *モデルケースとして各ケアマネ2例. 1 5 名前後の参加. ケアネットはさみ.
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(12) 第 1 回 地域安心サポートプロジェクト. 開催. リーダー事務局会議 日 時:平成 28 年 8 月 18 日(木曜日) 午後 8 時 50 分~午後 9 時 30 分 場 所:波佐見町総合文化会館 出席者:講師 上野桂信先生 チームリーダー 通所系 濱崎 訪問系 楠本 施設系 前田 居宅介護支援 大曲 事務局 波佐見町地域包括支援センター 保健師 植垣 保健師 岩崎 長崎県央保健所 保健師 重野 ケアネットはさみ’05 代表 山邉 会計 宮本 事務局 田﨑 1. グループワークでの進行状況 ①様式について 濱崎氏 大村様式 A6 サイズ 通所系連絡ノートも収納できるポケットを増やす。 楠本氏 保険証・介護保険証・お薬手帳等を全てポケットに収納 大村様式のサイズ 大曲氏 持ち運びやすいサイズ 巾着に入る程度の大きさ 前田氏 A4~A6 までのサイズ お薬手帳を入れられるサイズ。 山邉氏 大村様式で良いが、厚みを何とかしたい。 結論:大村様式のファイル B5 の半分サイズにて作成する。 ②内容について 楠本氏 時系列に日付毎に並べていく。業種別に分けない 大曲氏 通所系は、多職種連携ノートに挟めるとベスト.
(13) 訪問系については、変化時の特記を書く欄を設ける。訪問記録と二 重になり手間がかかるので、複写はどうか ドクターへの連絡は色分けをしてはどうか? 濱崎氏 各事業所別に連絡ノートをポケットに収納 特記の時だけを挟む 他の業種が処置しているところがどこからなのか?わからない。 例)傷の手当てをしているが、いつからされているのか?処置の方 法が分からなかったことがある 前田氏 情報が全て網羅されており時系列に確認できたら良い 色別をして個人情報の整理をする。目印をつける。 例)認知症 独居等 結論:内容については、次回研修会時に多職種のグループワークにて再度 検討 2.研修を終えての質問・感想 Q:濱本氏 一斉にノートを使った方が良いのか?徐々に使っていった方 が良いのか? A:上野先生 大村は、徐々に広めていった。周知が難しく上手くいかない こともあった。ある程度できたところで、全体に施行してい った方が良いのではないか。 Q:前田氏 プロジェクト終了後、その後の追跡はどうなるのか? A:上野先生 大村は、検討委員会がありその都度、改善してきている。 山邉氏 ICT 化に向け、検討改善はしていかないといけないと思う。 委員会の報酬は? 上野先生 ボランティアで行っている。 山邉氏 ケアネットはさみ 05’と行政の共同で検討委員会を設置? 後々考えていく。 Q:濱崎氏 細かい情報をどれだけ載せて良いのか? A:上野先生 全てをのせるのは難しい。別に実態把握表を作っている。大村 では統一様式である。 前田氏 手間の部分もあり、重複している情報の打ち込みには労作が かかる。 大曲氏 更に重複書類が増える。 上野先生 大村の連携ノートは、利用者が使い、個人の思い出という物 にもなりつつある。本人家族が見られることを前提に、あま.
(14) り詳しい情報までは載せていない。医療介護の連携のみと言 う物も今後必要になってくるのかもしれない Q:山邉氏 配布の範囲は? A:上野先生 要介護認定者に配布している。 山邉氏 グループ内では65歳以上に全部配布したらどうかと言う 意見もあった。 前田氏 終末期の意向もあると助かる。 Q:前田氏 地域の人に見てもらっても良いのか? 上野先生 内容にもよると思う。 楠本氏 横のつながりが強化されるようにしていきたい。 宮本氏 ネガティブ情報をどうするか? 結論:質疑応答のあった内容については、リーダー事務局で検討。今後は、 ルールを作りながら内容に反映していく 3.今後の予定 多職種のグループワークで内容について検討していく。 10/20 木曜日 19:00~ 以. 上.
(15) 第 1 回 地域安心サポートプロジェクト開催報告書 日 時:平成 28 年 8 月 18 日(木曜日) 場 所:波佐見町総合文化会館 出席者:28 人. 午後 7 時 00 分~. 1. 開会(司会:事務局 田﨑) プロジェクト開催に当たっての注意事項 ・欠席の場合 →3 日前に事務局へ連絡。欠席時は、チームリーダーより 経過については報告。内容を共有 ・当プロジェクトは、公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団の助成 を受けているため、報告書・写真等について財団ホームページへの記載。 個人情報の記載への承諾・確認等 2. 挨拶(楠本課長) 波佐見町という住み慣れた土地で暮らしていけるように、今後多職種連 携が必要 在宅で過ごしていくために、在宅医療の体制を整えていく必要がある。 地域包括ケアシステムの構築は不可欠である。 3. 『多職種連携をするためのツールとは』 在宅介護支援センター めぐみ荘 管理者 上野桂信 先生 大村市在宅セミナーは、平成 3 年に地域リハビリを中心として若い医師から始 まり行政を入れて連携を図ってきた。介護保険前よりセミナーという会ができ ていたため、自然と地域包括ケアシステムができあがっていった。当初、セミ ナーの会長は医師であったが、引き継がれていく中で、多職種の代表に代わっ ていった。地域包括ケアシステムのイメージは、運動会のようなもので、校長・ 教師・生徒がそれぞれの役割をもち、1 つのことを成し遂げている。校長の思 惑を生徒達が分かっているわけではないかもしれないが、目的を持ち、連携し ながら、作りあげているものである。 セミナーでは、代表者会議(5 者=医師会 歯科医師会 薬剤師会 行政 介護 支援専門員連絡協議会)等も行い多職種の連携を図っている。 多職種連携ノートも一時は消滅しかけていたが、検討委員会ができセミナーの.
(16) 会員で運営。連携をしながら改善している。当初それぞれの伝達したいことを 書式に入れていった。デイサービス、デイケア、訪問看護は上手く活用できて いる。しかし、医療等の連携が困難であった。多職種連携ノートを持って行か ない。見ていない。 発信したい情報と欲しい情報に温度差が生じていた。 連携ツールを作るにあたって、注意する点 ・欲しい情報を各職種であげてみる ・状況に応じて欲しい情報を区別する ・チェツクのみにすると見なくなる。記述することができるように、特記事 項を記載する欄を設ける ・発信したい情報をあげてみる。 ・主役は誰なのか?連携ツールを見るのは誰なのか?これによって作り方も 変わってくる。 4. 事前作業について同職種間グループワーク ①様式について 5 つのグループに分かれて議論 →別紙 ②内容について 5 つのグループに分かれて議論 →別紙. リーダー・事務局会議に記載 リーダー・事務局会議に記載. 5.その他・次回研修会日程 次回開催予定 10/20 木曜日 19:00~ 波佐見町総合文化会館 研修室 2、3. このプロジェクトは公益財団法人 ています。. 在宅医療助成. 勇美記念財団の助成を受け.
(17) 第 2 回 地域安心サポートプロジェクト. 日時:平成 28 年 10 月 20 日(木曜日) 午後 7 時 00 分 場所:波佐見町総合文化会館 研修室 2,3. 1. 多職種間のグループワーク (3 グループ) ①ツール書式について 前回、会議終了後、部門リーダ-・事務局で議論し、まとめた結果 多数意見で、大村様式のファイルで作成することに決定。 *ファイルの大きさ・ファイリングするものについて協議する ②ツール内容について 前回の会議のまとめより、様式をほぼ作成している。 1)本人・家族記入欄 2)医師・歯科医師・薬剤師 医療関係者記入欄 3)介護支援専門員・サービス事業所 介護関係者記入欄 についてそれぞれ協議する。 2. 上記で出たグループ意見についてそれぞれの職種別に検討(職種別グル ープ) ①ツール様式決定 ②ツール内容決定.
(18) 第 2 回 地域安心サポートプロジェクト 開催 事務局会議 日 時:平成 28 年 10 月 20 日(木曜日) 午後 8 時 50 分~午後 9 時 30 分 場 所:波佐見町総合文化会館 出席者:事務局 波佐見町地域包括支援センター 保健師 植垣 保健師 岩崎 社会福祉士 久保田 長崎県央保健所 保健師 重野 ケアネットはさみ‘05 代表 山邉 会計 宮本 前田 事務局 田﨑 1. グループワークでの議論のまとめ・すり合わせ 検討内容について共有・確認 デモ用にケアマネ 1 人に対して 2 件分 作成 (波佐見町地域包括支援センター デモ用完成連絡帳 別紙参照. 久保田氏). 2.今後の予定について 研修会資料に沿ってスケジュール確認 *デモ実施前にルールを検討 (配布の要になるケアマネでの研修会) 3.次回研修会 ケアマネでの研修会 ルール・配布にあたっての研修会。 12/15 木曜日 12:30~. 以. 上.
(19) 第 2 回 地域安心サポートプロジェクト開催報告書 日 時:平成 28 年 10 月 20 日(木曜日) 場 所:波佐見町総合文化会館 出席者:28 人 1. 今後の予定について(事務局 資料参照. 午後 7 時 00 分~. 田﨑). 2. 多職種グループワーク ①ツール様式について 多職種で意見交換。様式についての話し合い グループでの意見をまとめる。 ②ツールの内容について それぞれの項目で欲しい情報を整理していく 3. 同職種グループワーク 同職種にて、自分たちの記入項目にて検討。 *業務の一部として取り入れるため、複雑になりすぎないように必要な情報 のみを残していく。 記入項目を決定する。 ルールづくりについては、要であるケアマネの勉強会で検討する。 決定様式・内容を作成 次回研修会で利用方法をケアマネで共有 4. その他・次回研修会日程 次回開催予定 12/15 木曜日 12:30~ 波佐見町総合文化会館 研修室 2,3. このプロジェクトは公益財団法人 ています。. 在宅医療助成. 勇美記念財団の助成を受け.
(20) 第 3 回 地域安心サポートプロジェクト(介護支援専門員) 平成 28 年 12 月 15 日(木曜日) 午後 12 時 30 分~ 波佐見町総合文化会館. 1. 多職種連携ツール(連絡ノート)ができた経緯について(事務局 これまでの流れについて. 田﨑). 2. 実用するにあたっての条件 (事務局 田﨑) 1)ケースの選択について ①介護支援専門員 1名あたりに対しての導入件数 ②ケースについては、導入基準 *試行段階なので、連携ノートへの協力依頼を事前に関係機関にお 願いする 2)使い方について グループワーク ①それぞれプロジェクトチームの代表より説明 ②ルール作りについて検討 3. その他 Memo.
(21) 第 3 回 地域安心サポートプロジェクト 開催 事務局会議 日時:平成 28 年 12 月 15 日(木曜日)午後 2 時 30 分~3 時 30 分 場所:波佐見町総合文化会館 出席者:波佐見町地域包括支援センター 保健師 植垣 保健師 岩崎 社会福祉士 久保田 長崎県央保健所 保健師 重野 1. 使い方について グループワークまとめ ・ルール作りについて検討 ・課題について 別紙参照 2. その他 次回 2 月 16 日 交流会・研修会 以. 上.
(22) 第 3 回 地域安心サポートプロジェクト. 開催報告書. 日時:平成 28 年 12 月 15 日(木曜日)午後 12 時 30 分~ 場所:波佐見町総合文化会館 出席者:18 名 1.多職種連携ツール(連絡ノート)ができた経緯について(事務局 これまでの流れについて. 田﨑). 2.実用するにあたっての条件 (事務局 田﨑) 1)ケースの選択 ①介護支援専門員 1名に対して最低でも2名 ②ケースについては、導入しやすいケースという基準ではなく できるだけ色々なケースを選択 →事業所内で同じような事例に偏らない様に話し合いをする。 サービス事業所・主治医についてもできるだけ同じ所へは集中しな い様に配慮する *試行段階なので、連携ノートへの協力依頼を事前に関係機関にお 願いする 2)使い方について グループワーク ①それぞれプロジェクトチームの代表より説明 ②ルール作りについて検討 3.その他 試行されたケースについては評価して 2 月の研修会に活用する予定 4 月より全ケース施行。. このプロジェクトは公益財団法人 ています。. 在宅医療助成. 勇美記念財団の助成を受け.
(23) 第 4 回 地域安心サポートプロジェクト 開催 平成 29 年 2 月 16 日 波佐見町総合文化会館 小ホール 地域包括ケアシステム 構築に向けて ~ 多職種連携 連携ノート活用について~ 19:00~ 波佐見町. 健康増進課. 課長あいさつ. 楠本課長. 19:05~ 岡循環器内科 岡 浩之先生 『多職種連携について』 19:50~. (仮題). 質疑応答 連携ノート活用について.
(24) 第 5 回 地域安心サポートプロジェクト 平成 29 年 4 月 27 日木曜日 19 時~ 波佐見町役場会議室 1.事務局あいさつ 健康推進課 介護保険班 2.. 課長. 本山征一郎. 多職種連携ノートについての評価 ツール様式について~3ヶ月使用しての感想 ①介護支援専門員 連携ノートのキーパーソンであるケアマネの意見集約 書式修正案の説明 ②通所事業所の意見. 3.修正 ①書式についてそれぞれのグループにて話し合う ②グループの意見まとめ→様式の決定 ③記入のルールにて話し合う ・頻度・記入するときの条件等それぞれの様式について 検討する。 4.その他 次回開催 6 月 15 日木曜日 Memo.
(25) 第 5 回地域安心サポートプロジェクト 開催 事務局会議 日時:平成 29 年 4 月 27 日(木曜日)午後 9 時 00 分~9 時 40 分 場所:波佐見町役場 第 4 会議室 出席者:波佐見町地域包括支援センター 保健師 植垣 保健師 岩崎 社会福祉士 久保田 長崎県央保健所 専門幹 矢野 保健師 楠本 ケアネットはさみ’05 代表 山邉 会計 宮本 事務局 田﨑 1. 主治医との連携について ①ルール作りについて検討 町外の事業所で書類料が発生した場合 →書いてもらわない方向(代わりとなる様式の検討) ・医師会・歯科医師へ協力をしてもらう。 ②検討会(仮) ・次回立ち上げる予定 1.2 回/年 開催 2. その他 次回 6 月 15 日. 以. 上.
(26) 第 5 回地域安心サポートプロジェクト. 開催報告書. 日 時:平成 29 年 4 月 27 日(木曜日)午後 7 時 00 分~ 場 所:波佐見町役場 第 4 会議室 出席者:29 名 1. あいさつ 2.. 事務局. (健康推進課. 課長. 本山征一郎). 多職種連携ノート 感想・評価 1)本日のプロジェクトに先駆けて行われたケアマネ意見交換にての 修正案 別紙参照 ・業務増大で負担を多く感じる ・主治医や薬剤師との情報交換に役立った 2)通所事業所 意見交換 ・特に様式に対する不自由差は感じなかった。 ・他事業所との連携ができた ・新しい情報が入ってきた ・事業所の連絡帳と重なるところをどうしたらいいか検討中 ・どんな風に書いていいか分からない 等 3)様式の修正 グループワーク ①上記、感想評価を基に決定していく ②ルール作りについて検討 3. その他 導入は、遅れ気味であるが居宅介護支援事業所 1 ヶ月 10~15 件程度 を目安に増やしていく。 例外ケースについても検討. このプロジェクトは公益財団法人 ています。. 在宅医療助成. 勇美記念財団の助成を受け.
(27) 第6回 地域安心サポートプロジェクト(最終回) 平成 29 年 6 月 15 日 19:00~ 波佐見町総合文化会館 19:00~ 1. 代表挨拶. 事務局. 本山課長(. 波佐見町健康推進課. 19:05~19:20 2. 地域包括ケアシステム構築 ~連携ノート作成までの経緯の振り返り~. ). 田﨑. 19:20~19:50 3.多職種連携ノートについてのモニタリング グループワーク ①自己紹介 ②5 月に様式を変更して実施しての感想 ③連携ノートに関する質問(事務局への質問) 19:50~20:00 発表 20:00~20:05 連携ノート検討委員会(仮) 委員選出 三師会より各 1 名 通所系・訪問系・施設系・居宅介護支援事業所 より各 1 名 *代表の別府先生以外は、ケアネットはさみ’05 の世話人から選出しないこと。 20:05~ 会食をしながら・・・。情報交換 ①1 年間を振り返って ②今後の多職種連携に必要なこと 連携ノート検討委員に選出された方は、GD へ移動 今後の活動について.
(28) 20:45~ プロジェクト終了 20:55~ 4.その他. 懇親会について. 楠本さん. 事務連絡. 21:00 終了. Memo. このプロジェクトは公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団の助成を受けて います.
(29) 第6回 地域安心サポートプロジェクト 開催 事務局会議 日時:平成 29 年 6 月 15 日(木曜日)午後 21 時 00 分~21 時 30 分 場所:波佐見町総合文化会館 会議室 出席者:波佐見町地域包括支援センター 健康推進課課長 本山 保健師 植垣 保健師 岩崎 社会福祉士 久保田 長崎県央保健所 専門幹 矢野 保健師 楠本 ケアネットはさみ’05 代表 山邉 会計 宮本 事務局 田﨑 1 年間のプロジェクトの感想・今後の課題について ・予定通り、なかなか進められなかったが、少しずつ反応を見ながらの導 入もいいのではないかと思う ・家族の利用が難しい。本人・家族への周知が必要 ・プロジェクトへ参加してない人へ熱意がなかなか伝わらない。 ・事業所内でもなかなかみんなで見れているわけではない ・今後3町との連携も必要である。連携ノートが広がっていけばいい ・連携ノートの意義、それぞれの立場での情報を上手く伝えられれば良 いと思う ・いかに習慣化していくかが課題 ・簡素化していき上手く使えば、いいものになっていく ・県をまたいだところの連携について動いている。徐々に周りの広い地 域に広まればと思う. 以. 上.
(30) 第 6 回 地域安心サポートプロジェクト. 開催報告書. 日 時:平成 29 年 6 月 15 日(木曜日)午後 19 時 00 分~ 場 所:波佐見町総合文化会館 出席者:26 名 (長崎大学学生 2 名 県立大学学生 5 名) 1. あいさつ. 事務局. (健康推進課. 課長. 本山征一郎). 2. 地域包括ケアシステム構築 ~連携ノート作成までの経緯の振り返り~. 田﨑. 資料参照. 3. 多職種連携ノートについてのモニタリング グループワーク ①1 年間プロジェクトに参加して ②連携ノートを活用してみての感想 A グループ ①について ・多職種間の情報共有ができた。 ・連携ノートに関わるものとの温度差がある。 ②について ・家族が必要性を感じていない ・関係者も必要性を感じていない ・連携ノートで血圧の管理ができた ・他の市町へなかなか使い方が伝わっていない B グループ ①について ・横の繋がりができて良かった ②について ・新しい記録を一番上に置いた方がいいと思った ・緊急時の対応をどうするかを検討しないといけない ・知識の差がある ・病院から直接意見が聞けて良かった.
(31) C グループ ②について ・ケアマネの手間がずいぶん減った ・聞きにくかったことが話しやすくなった ・コメントがあったりなかったり 他 ・色々な情報が入ってくるとかさばる ・ICT 化も必要であるが実際には費用もかかり、実績がないと導入は 難しい。 ・ケアマネの労務が減ることがシステムの継続につながる ・在宅から施設への情報がつながる. このプロジェクトは公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団の助成を受け ています. 前述したように、本プロジェクトが始まる前に、まずは顔の見える連携を確 認した。同時に、(一般社団法人)大村市医師会の在宅医療サポートセンター “まちなか保健室”と大村市地域包括支援センターの見学訪問について報告を 行った。その折に、多職種連携ノートの内容と本プロジェクトの目的と意義に ついて説明するとともに、各方面より選出されたメンバーに対して参加の同意 を得た。当然、公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団の助成と波佐見町役 場の協力も併せて十分説明したつもりである。 早速、翌月(8 月 18 日)に開催される第 1 回プロジェクト会議を皮切りに、 約 1 年間、計 6 回の開催を説明した。なお、会議の中に 2 回の研修会を含んで いる。詳細については、各回のレジュメ、事務局会議議事録及び開催報告書を 参照されたい。また、基本的に参加者に対しては、夕食の弁当と日当を支給し た。このような長丁場のプロジェクトであったが、職務や所用による欠席者は 少なかった。平成 29 年 6 月 15 日に一定の成果を以て、本プロジェクトは無事 完了した。.
(32) 《結果と考察》 本プロジェクトを開始するにあたって、なぜ大村市の施設や行政機関を見学 したのか。それは、大村市は 20 年以上前から“大村市在宅ケアセミナー”が 設立されており、県下でも質の高い医療と介護を提供している中核都市だから である。我々の地域とはやや規模が異なるものの、その地域性は近似しており、 いわゆる“お手本”にするには最も好都合であり、また交流も盛んで情報を惜 しげもなく提供してくれるからである。この“多職種連携ノート”も 10 年前 から作成され活用されていたが、一時期、関係者からの理解が得られず停滞し ていた時期があった。しかしながら、地域包括ケアシステムの構築が俄かに謳 われるようになって、あらためてその存在価値が最近になって見出され、再び 活用するような動きが出てきたのである。その中心人物が、大村市医師会理事 である岡 浩之先生である。本プロジェクトの研修会の講師としてお招きした のは、そういう理由だからといえる。 まず、顔合わせ会は大きな意味を持ち、一気にモチベーションを高める必要 があるので、その人選には熟考を要した。地域包括ケアシステムを十分理解し ているメンバーを選定したものの、この連携ツールの理解は難しかったのと、 プロジェクトの意義及び必要性が明確ではなかったゆえに、かなり細かい質問 が飛び交った。さらに、その期間の長さにも疑問があったようだ。それらを丁 寧に説明した結果であろうか、前述したように職務や所用による欠席者は少な かったのは良かったと思っている。また、約 1 年間に及ぶ 6 回もの会議を予定 したのは、少なくともそれくらいの回数を開催しないと、より良いものはでき ないと判断したからである。 第 1 回目の会議では、この多職種連携ノート活用において最も重要なキーパ ーソンである介護支援専門員(以下、ケアマネと表記する)からの指導が必須 と考えた。そこで、大村市介護支援専門員連絡協議会の会長である、上野 桂信 先生をお招きし講演を通してご指導いただいた。 第 2 回目は、前回の内容を吟味して全メンバーの意見を集約して、多職種連 携ノートの試作品の完成を目指した。まだこの段階では、大村市のものとそれ ほど異なってはいない。今から徐々にカスタマイズが必要という認識であった。 第 3 回目は、最も重要なキーパーソンであるケアマネを中心として、会議を 実施した。その中で、初版(試作品)を完成させ、モデルケース(試験運用) での展開とそのルール作りを決定した。いよいよ、町内の利用者に配布される のであるが、あらかじめ三師会を通じて協力をお願いしていたので、混乱はそ れほどなかったように感じた。 第 4 回目は、試験運用を開始したと同時にあらゆるトラブルを想定して、経.
(33) 験が豊富でその対処方法を熟知している、岡 浩之先生に講演をお願いし指導 を受けた。モデルケースとはいえ、実際に開始したあとだったので非常に参考 になった。 第 5 回目は、モニタリングである。本来であれば、町内の対象者の 2 割程度 に配布する予定であったが、日頃の業務の多忙さも相まって配布については困 難を極めた。それでも数少ないモデルケースの中から修正部分が見出され、徐々 に本町仕様へのカスタマイズが現実味を帯びてくるわけである。 第 6 回目(最終回)は、モニタリングの再評価と今後の展望についての協議 である。業務多忙の中、ケアマネはよく頑張っていただいたと感心した。徐々 にではあるが、確実に推進されているのは間違いない。今後は、ケアマネ一人 当たり 4~5 名/月に配布することを目標と設定した。約 1 年をかけて町内の 全利用者に配布できればよいのではないだろうか。今後はそれとともに、実際 に使用した後での諸問題が続々生じることは想像に難しくない。そこで、それ を解決すべく、あらたに『連携ノート検討委員会』を立ち上げることとした。 最終的な目標である ICT 化に向けて、あらゆる諸問題に対応しながら、スムー ズに移行できるよう作業を進めてくれると期待しているところである。そのメ ンバーは以下の通りである。. 連携ノート検討委員会 所属. 氏名. 職種. 医療法人 蓮輪会 はすわ診療所. 別府俊治. 医師. 医療法人 優和会 こうの内科医院. 河野 宏. 医師. 医療法人 圭光会 松尾医院. 松尾 圭. 医師. いわぬま歯科医院. 岩沼健児. 歯科医師. むらおか薬局. 村岡祥司. 薬剤師. ディサービスセンター はさみ荘. 山尾直久. 通所介護. 牛島美由喜. 訪問介護 . (有)ムラオカ グループホーム ひだまり. 村岡勇輔. 地域密着 管理者. 波佐見居宅介護支援事業所. 尾崎直美. 介護支援専門員. 波佐見町役場 波佐見町地域包括支援センター. 植垣章子. 包括支援センター 保健師. やまべ歯科医院. 山邉成志. 歯科医師. ケアネットはさみ'05代表. ディサービスセンター 銀のらくだ. 宮本亨冶. 通所介護. 会計. (有)エンジョイライフ指定居宅介護支援. 田﨑雅代. 介護支援専門員. 事務局. 波佐見ホームヘルプサービス事業所. 備考. 本年 12 月にケアマネの研修と連絡調整を経て、翌年 2 月に連携ノート検討委 員会が開催される予定である。.
(34) 様々な試行錯誤を繰り返し、この多職種連携ノートが完成したわけであるが、 おおよそ医療機関や介護事業所の職員の希望する形になったと自負している。 以下に現状での仕様を提示する。 左の票が、多職種連携ノ ートの表紙を開けた一 番上にあり、ここでまず 何か連絡事項等がない か確実に把握する. 情 報 共 有 連 絡 票 波 佐 見 様 式 ⑧ 連 絡 ・ 質 問 した い 人. 知 って ほ し い ・答 え て ほ し い 人. 連 絡 ・ 質 問 した い人 ↓ 連絡・質問者. 質 問 した い 人 の 所 属 ・氏 名. 答 え て ほ しい人 を質 問 者が 記 入. 記 入 月 日. 知 っ て ほ しい人 ・ 答 え て ほ しい ひ と↓ 回答者. 記 入 月 日. ● 多 数 決 に て様 式 承 認. 確 認 者サ イン ル ール ← ① 事 業 所 名 を入 れ る 。 ② 付 箋 は 貼らな い 。. 関係機関連絡先*1 機関名. 波佐見様式①. 連絡先. 担当者名等. 関係機関連絡先*2 介護保険関係事業所 波佐見様 連絡先(電話・Fax) 機関名 担当者氏名. 緊急連絡先① 緊急連絡先②. 基本情報とまとめて一枚に する。ケアマネが記入. 緊急連絡先③. サービス事業所が 記入する。. キーパーソン 主介護者 か か り つ け 医. 医療機関① 医療機関② 医療機関③. ケアマネジャー 地域包括 85-2976 支援センター 大村市 0957-52-9999 消費生活センター. 記入日. 年 月 日. 記入日. 年 月 日.
(35) 【基本情報】 氏名. ルール. 住所 〒859-37 波佐見町 郷 番地 電話番号. ①氏名はカタカナで記入 ②差し替えを減らす。軽微な修正 は色を変えて記入。情報共有連 絡票に記載に記載. 生年月日 . ③記入方法の見本を記載. 家族構成. 性別 男 ・ 女 家人連絡先 ① ② ③. ●多数決にて様式を承認. 他連絡先(親戚や民生委員等). ・主=主介護者 ・副=副介護者 備考. 記入日 年 月 日 居宅介護支援事業所 担当介護支援専門員 連絡先. 書式の変更 様式①の内容を 記載する。. 確認者サイン. 【介護認定情報】 介護度. 認定期間 年 月 日~ 年 月 日 年 月 日~ 年 月 日 年 月 日~ 年 月 日 年 月 日~ 年 月 日 年 月 日~ 年 月 日 年 月 日~ 年 月 日. 新たに書式を追加 する。. 年 月 日~ 年 月 日 年 月 日~ 年 月 日. 備考. ●多数決で様式を承認 ・欄を増やせるだけ増やす.
(36) 様式④主治医. 【診察・往診コメント】 〈病院名〉. 〈診察医〉. 〈連絡先〉. 〈既往歴〉. 〈治療中の病気〉. 書式の統一. 〈身体所見〉. (コメント) サービス利用時の注意事項. 記入日. 確認者サイン. 年. 月. 日. 追加項目. 波佐見様式④.
(37) 様式⑤薬剤師. 【処方の薬のリスト】 <薬局名>. <処方医名> 薬局. 〈連絡先〉. 書式の統一. 一包化の有無. 有. ・. 無. 服薬管理者名. 注意する食材 備考. 確認者サイン. 追加項目. 波佐見様式⑤. ・薬剤師記入とお薬手帳の活用については、薬剤師会で検討。.
(38) 様式⑥歯科医師. 【お口の中の健康記録】 〈歯科医院名〉. 〈歯科医師〉. 〈連絡先〉. 〈主訴〉 〈残っている歯の数〉. 本. 書式を統一する。. 〈入れ歯〉. あり. ・. なし. 〈入れ歯の安定性〉. よい. ・. 普通. ・悪い. 〈口腔清掃状態〉. きれい・. ふつう. ・悪い. 〈嚥下状態〉. よい. よく飲み込めない. ・. 〈処置内容〉 〈連絡事項〉. 〈現状〉. 治療中断. ・. 治療中. ・定期検診中 記入日. 確認者サイン. 年. 月. 日. 追加項目 波佐見様式⑥. ※ 様式④~⑥は可能な限り書式を統一する.
(39) 私の意向 記入日 年 月 日 【私が暮らしたい場所や暮らし方】 (介護が必要にな ったら) □住み慣れた我が家で暮らしがしたい □最後は、子供達と一緒に住みたい □今は決められない □その他. 【私が医療や介護、生活支援に望むこと】 □自宅で必要なサービスを受け生活したい □施設で必要なサービスを受け生活したい □必要なときには入院したい □今は決められない □その他. 【私の人生最期の時の要望】 □自宅で最後を迎えたい □自宅でも、入院先でも延命治療は受けたくはない □今は決められない □その他 波佐見様式⑦ ルール 1回だけ聞くのではなくその都度確認 気持ちが変わったときに記入 ※ この様式⑦については、多職種連携ノートに採用するのか最後まで意見が 分かれたところであったが、利用者の意志の確認は重要だという事を鑑み、 敢えて採用することとなった。.
(40) 《まとめ》 約 1 年間の 6 回にわたる会議を通して、一定の成果を上げることができたの は、非常に有意義であったと実感している。しかしながらその中で、今後の課 題が何も見えていないわけではない。以下に、その検討課題を列挙し取り纏め てみたいと思う。 ・利用者の携帯について とにもかくにも、この多職種連携ノートを医療機関や介護事業所に持参し ていただかないと意味がない。さらに、利用者とともにその家族、ひいては 町民が広くその存在を認識しておかなければ、まさに“画餅”となるのは必 至である。今後は、地域包括支援センターである行政機関が中心となり、三 師会をはじめとする町内の医療機関、各介護事業所、さらにケアネットはさ み’05 など関係機関や諸団体が積極的に周知活動を絶え間なく実施すること で解消するしか方法はないと考えている。 ・多職種連携ノートの利便性について 協議して試作品を確認した結果、若干サイズや厚みが大きいのではないか との意見が数多くあった。しかしながら、既存の製品で充実した内容を盛り 込むためにはこれが限度であり、オーダーメイドで作った場合やはり経費が かさむことが予想された。そういう点では、経費的な面を考えつつ利便性を 最優先した場合は、利用者の情報をクラウド等での保管管理、さらに容易に 確認できる ICT 化は、医療・介護従事者にとって非常に有用だと言えるだ ろう。 ・利用者のプライバシー(個人情報や現病歴・既往歴等)の保護について これは非常にデリケートな問題であるものの、そもそも情報の共有を目的 とした多職種連携ノートなので、達成するにはある程度の漏洩に対し臨機応 変に対応することが必要である。そういう意味では、ICT 化されることにな ると、様々な場面でのセキュリティがしっかり確保されていることが予想さ れるので、この懸念を解決に導く方法として大いに期待したい。 ・町外の医療機関の協力について 本町を含め郡内の三町(川棚町、東彼杵町、波佐見町)では、先にも述べ たように、行政機関からの働きかけや三師会のご尽力により、基本的には利 用者の個人 DATA の記載につき別途料金は発生しない。利用者に手を差し.
(41) 伸べるボランティアという快いご対応に深謝したい。また、県内の隣接地区 (佐世保市、大村市)における対応方法を長崎県央保健所と協議していると ころである。現時点では静観しているが、今後の動向を見て県央保健所の担 当者とともに適切に対応したいと考えている。一方、最大の問題は、隣県の 市町(佐賀県武雄市、嬉野市、有田町など)の対応である。この件について は、県央保健所の担当者が、佐賀県庁や地区の保健所及び地域リハビリテー ション団体を通じて協力をお願いしているところと聞いている。いい方向に 向かうことを大いに期待したい。 ・多職種連携ツールの郡内への拡充について 東彼杵郡の 3 町は、その歴史や規模は若干異なるものの、今もなお密接な 関係が構築されており交流も盛んである。遅かれ早かれ、近い将来、必ず川 棚町と東彼杵町にも本町が対峙した案件が生じるのは想像に難しくない。そ の時に、是非本町の事業を参考にして、同様なツールを完成させていただき たい。さらに、それぞれに互換性があればなお理想的だといえる。そのため に、郡内の中心的医療機関である『独立行政法人 国立病院機構 長崎川棚医 療センター』の宮下光世院長に、郡内の地域包括ケアシステムの取りまとめ を依頼しており、ご快諾をいただいいるところである。 去る 1 月 21 日に、東彼杵町で開催された「在宅医療・介護連携推進事業 の効果的な展開について」という研修会の中で、東京大学医学部在宅医療学 拠点 特任研究員である、松本 佳子先生の講演を拝聴した。その折に、「隣 接した異なる 3 町が協同して地域包括ケアシステムを構築したという前例は ない。様々な困難を乗り越えて、是非東彼杵郡で構築していただきたい。私 もそれを見守っていきたい。」というお言葉をいただいた。その激励を胸に 刻み、郡内の拡充に邁進したいと考えている。 最後に、ケアネットはさみ’05 の前代表で、こうの内科医院長である河野 宏 先生の「すべては波佐見町民のために!」という言葉から現状に至っているの は紛れもない事実である。それを合言葉に、業務多忙のなか自分の時間を割い て本プロジェクトにご参加いただいたメンバーに対して、まずはこの場を借り て感謝を申し上げたい。また、本プロジェクトを縁の下の力持ちとなって支え てくれた、行政担当者とケアネットはさみ’05 の事務局員に敬意を表するとこ ろである。さらに、本プロジェクトに対し、その趣旨を十分ご理解いただき支 援を決定してくださった公益財団法人 在宅医療助成 勇美記念財団に、この紙 面をお借りして深く謝意を表したい。.
(42) このプロジェクトは公益財団法人 ています。. 在宅医療助成. 勇美記念財団の助成を受け.
(43)
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