成人在宅療養診療所医師のための小児在宅医療講習会(報告書)
8
0
0
全文
(2) 参加者 35 名 成人診療所医師 9 名 小児科診療所医師 2 名 成人系病院勤務医 2 名 小児科系病院勤務医 3 名 訪問看護師 10 名 病院勤務看護師 9 名 千葉県医師会理事 1 名 千葉県健康福祉政策課 1 名 3.申し込み時の事前アンケート「今回の講習会で知りたいこと」 ü 小児在宅医療全般について ü 小児在宅医療の現状と今後のあり方 ü 内科医として小児在宅にどう関わっていったら良いか? ü 急変や在宅看取りの対応の仕方、できるのか? ü 病院Drとの連携のポイント ü こうしなかった方が良かったとか、上手くいったことかあれば知りたい。 ü 「成人在宅医が知ってよかったことトップ 30」に興味あり ü 成人と小児の違い ü 小児の受け入れを検討中の訪看Sです。在宅での小児の特性を基本から学びたい。 ü 小児の訪問看護を検討中。現在の小児在宅医療の実情と何が求められているのかを具 体的に知りたい。医師との連携の仕方も探ることができたらと思っています。 ü 小児の訪問看護の実態 ü 在宅看護でのケア、介入等、看護全般について ü 家族とのコミュニケーションのポイント ü 病院としての在宅医療との連携の取り方やすべき事 ü 病院医師として在宅診療医との連携方法(現在はメールでやりとりしていますが…) ü 実技研修 ü 呼吸リハの方法、腹臥位の方法や注意点、過緊張児や低緊張児のリハビリ方法 ü 栄養+経口摂取の進め方、福祉制度(車椅子について、受けられる制度など) .
(3) 4.講習会プログラム: 9:00〜 9:05 開会の挨拶(千葉県医師会理事 西牟田敏之) 9:05〜 9:50 小児在宅医療の現在の問題点(前田浩利) 9:50〜10:30 成人在宅医が小児在宅に期待されている役割 小児と成人との違い(紅谷浩之) 10:30〜10:40 休憩 10:40〜11:40 グループワーク①後天性障害児の症例検討 KJ法による課題発表と質疑応答(前田、市橋、紅谷) 11:40〜12:10 小児在宅医療における呼吸リハ(田辺良) 12:20〜12:50 ランチョンセミナー[昼食を食べながら] 小児在宅医療でのこどもたちのケア(増田夏実、塚田典子) 12:50〜13:10 休憩 13:10〜14:30 成人在宅医が知ってよかったことトップ 30 (市橋亮一、紅谷浩之、前田浩利) 14:30〜15:30 グループワーク②先天性障害児の症例検討 KJ法による課題発表と質疑応答(前田、市橋、紅谷) 15:30〜16:00 小児の在宅医療診療報酬と福祉制度(大野京子) 16:00~ 閉会の挨拶(千葉県小児科医会理事 田辺雄三) 実技研修(希望者):病棟で入園児者のカニューレ交換や胃瘻交換を体験 5.講師および講習会のテキスト:別紙テキスト原稿参照 6.講習会の様子 【紅谷浩之医師の講義】 成人在宅医がどのようにして小 児在宅医療に関わるようになったの か、本講習会のメインテーマを熱い 心でさりげなく語って下さいました。 成人在宅医療のスキルを活かし て“つながり“に注目して…。 その結果、小児在宅医療からキッ ズケアに発展し…。 「涙 が出ま し た」「 感動し ま し た」 「刺激を受けました」という感想が多 くあり、理屈ではなく、心に響く感動 的なお話でした。. . .
(4) 【前田浩利医師の講義】 本講習会の基調講演で もあり、スライドを見つめる 参加者の表情は真剣その ものです。 小児在宅医療の背景や 新たな課題、「医療的ケア 児」 と い う新し い概念 、小 児 在宅 緩 和 ケ ア など 、幅 広い講義内容は、大変勉 強になりました。. 在宅医療の醍醐味は患 者と 家 族と 信 頼関 係を作 り、共に支える喜びを体験 すること… 動画に登場する子どもと 家族の幸せそ うな様子に 思わず涙する参加者も… 前田医師の講義も参加者 の心を揺さぶる話でした。. 【田辺良医師の講義】 . . 十分な昼休みが取れな かったため、まずは皆で 体をほぐしてから講義を 始めました。 講義でも、姿勢と呼吸 の関係を自らの体で感じ てみたり、風船を膨らま せて呼吸リハビリの意義 を感じてみたりと、それ ぞれ自分の体で理解を深 めました。. .
(5) 全体的にタイトなスケジュール であったため、十分な休憩も取れま せんでした。 講師の先生方も、後ろの自席でお 弁当を食べながら、昼の講義を聴い ています。. 【市橋亮一医師の司会によって進められた『熱血!小児在宅医療塾』】 「テキストの内容は読めばいいよね」ということで、市橋医師が会場の参加者の質問を受けながら、前田医師と 紅谷医師にインタビューするという対談形式で話が進められました。 市橋医師の軽妙な司会進行によって、小児在宅医療についてリラックスした雰囲気で、講師陣が多様な話題に ついて語り会いました。会場の参加者とのやりとりも多く、会場は一体感に包まれ、参加者は活き活きとした表 情で対談に聞き入っていました。 . 「どこまでできるようになれば、小児の在宅診療を始められますか?」 「どのような患者さんから受けたら始めやすいでしょうか?」 「小児の在宅医の役割ってなんですか?かかりつけ病院との関係は?」 「在宅医をしていて失敗した経験ありますか?」 「予め処方しておくと便利な薬はありますか?」 「家族および本人の意志決定支援について」 . .
(6) 【グループワーク】 3 つのグループに分かれて、前田・ 市橋・紅谷の 3 名の講師にそれぞれの グループのファシリテーターになって いただき、提示された症例に対する支 援について意見を出し合いました。 在宅診療所の医師だけでなく、訪問 看護師、小児科系勤務医、小児科系病 院看護師と、様々な立場で意見を出し 合うことができたため、まさに多職種 連携退院支援会議でした。 全体的に福祉サービスに関する情報 や知識については、医療職の弱い部分 であることも明らかになりました。 . . . . ファシリテーターの医師の他、各グループに在宅医療の経験のある訪問看護師さんが入って いたので、かなり幅広い視点で課題を抽出することができたが、議論を深めるには時間が足り ない印象であった。 グループ内で出された意見は項目每にまとめられ、代表者がユニークな意見や視点について 概要を発表しあった。質問や疑問に対しては、ファシリテーターの医師が答えてくださったが、 会場係をしていたベテランワーカーから「行政とは話し合うだけでなく戦うことも必要なので す!」という熱いコメントもあった。 .
(7) 7.受講後アンケート 集計結果 回収 21 名/参加者 35 名 講義の評価と感想:数字は 5 点満点評価の平均点 講義1 小児在宅医療の現在の問題点:4.95 l l l l l. 小児科医が知るべき内容です。時間が足りなかったです。でも感動しました。 医療の進歩に伴って福祉制度も進歩してほしい。みんながハッピーになれるといいです。 家族みんなのレスパイト、家族全員を支えることの大切さを改めて実感しました。 環境・医療・制度を組み合わせてよりよいかかわりを作る。パワーがありました。 実際の動画でわかりやすかった。参加している子どもさん・親・スタッフの笑顔がすてき でした。 . 講義2 成人在宅医が小児在宅に期待される役割、小児と成人との違い:4.95 l l l l. 涙が出ました。 成人在宅医をメインの対象にしていましたが、とてもわかりやすい講義でした。 すごい刺激になりました。 一人のために施設を作ってしまったというところがすごい。それこそ皆が必要としている ことだと思います。 l とても楽しく過ごし、どんどん拡大していることに驚きました。 l 小児を始めたきっかけがあまりにも自然で驚きました。まず実行ということにもびっくり です。 グループワーク① 後天性障害児の症例検討:4.57 l l l l l l. 多職種のGWでよかったです。 勉強になりました。 多職種での意見交換でそれぞれの視点から考えることができたと思います。 行政とは戦うんですね。 情報共有をすることの大切さ。 自分にわかっていないことが多いことが明らかになった。反省しました。 . 講義3 小児在宅医療における呼吸リハ:4.80 l l l l. 非常にわかりやすかったです。想像しやすい勉強でした。 成長期からの姿勢保持が大事だということ、呼吸障害の特殊性が細かいところまで理解で きました。 実際に講習をうけられるとよかったです。 緊張をほぐして体勢を整えてあげる、実践できそうです。 .
(8) ランチョン 小児在宅医療でのこどもたちのケア:4.70 l l l l. 訪看としてとても参考になりました。 実際の現場の問題点がわかりやすかったです。 退院直後から、児と家族を支えている訪問看護師さんには本当に頭がさがります。とても 勉強になりました。 未知の世界の話ですがとても安心できました。今後相談したいと思いました。 . 講義4 成人在宅医が知って良かったことトップ30:4.72 l l. フリーな空間で有意義でした。 もっとQ&Aたくさんあったと思いますがわかりやすい紹介でした。 . グループワーク② 先天性障害児の症例検討:4.61 l l. 色々な視点で意見交換すると気づきが多い。時間軸で考える(今後を考えたプランニング)。 午前の知識を振り返る機会となり、よいまとめになった。 . 講義5 小児の在宅医療診療報酬と福祉制度:4.81 l. とても実践的でわかりやすい。 . 全体の自由記載 l l l l l l. 大変勉強になりました。この会こそ小児科医が聞くべきです。基幹病院の小児科医は必須 にすべきでは。 初めての経験でとても多くの発見をしました。 グループワークAM・PMが同じ方法で少し飽きました。 小児科診療所の小児科医も声をかけた方が良いと思います。 会場内の活気に驚きました。小児在宅へのみなさんの意気込みを強く感じました。ありが とうございました。 大変興味深い内容でとても楽しかったです。医師のための講習会で迷いましたが、参加さ せてもらい深い学びとなりました。ありがとうございました。 またの開催をお願いします。 . l 8.講習会参加者の反応と今後の予定 散会時に 3 名の成人在宅診療所の医師が「小児在宅診療をやってみたいのでよろしくお願い します」という意思表明をして下さった。1 年後に講習後アンケートを行い、小児在宅医療に 取り組み始めることができたかを調査したいと考えている。「一人でも小児在宅診療に取り組 み始めてくれたならこの講習会は成功です」と市橋講師から励ましのコメントをいただいた。 .
(9)
関連したドキュメント
小児在宅酸素療法 ホット 在宅酸素療法を始められるお子様とご家族のための HOT 入門 監修 東京女子医科大学臨床教授東医療センター新生児科部長 長谷川久弥先生 東医療センター新生児科助教鶴田志緒先生
東医療センター 新生児科部長 長谷川 久弥 先生.. 二酸化炭素
2813 論文の潜在意味解析とトピック分析により、 8 つの異なったトピックスが得られ
シートの入力方法について シート内の【入力例】に基づいて以下の項目について、入力してください。 ・住宅の名称 ・住宅の所在地
在宅医療 注射 画像診断 その他の行為 検査
在宅の病児や 自宅など病院・療育施設以 通年 病児や障 在宅の病児や 障害児に遊び 外で療養している病児や障 (月2回程度) 害児の自
在宅医療の充実②(24年診療報酬改定)
key words : children with medical complexity, home care medicine for children, neonatal intensive care unit, community based integrated care system, community based
岩沼市の救急医療対策委員長として采配を振るい、ご自宅での診療をい