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直交異方性弾性体境界面近傍のき裂解析と岩盤問題への応用に関する研究

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Academic year: 2021

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Title

直交異方性弾性体境界面近傍のき裂解析と岩盤問題への応

用に関する研究( 内容の要旨(Summary) )

Author(s)

長瀬, 裕信

Report No.(Doctoral

Degree)

博士(工学) 甲第038号

Issue Date

1996-03-25

Type

博士論文

Version

publisher

URL

http://hdl.handle.net/20.500.12099/1759

※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。

(2)

!氏名(本籍,

学 位 の 種 類 学 位 記 番 号 学位授与年月日 専 攻 学位論文題目 長 瀬 裕 信(愛知県) 博 士(工学) 甲第 38 号

「1

平成 8 年 3 月 25 日 生産開発システム工学専攻 直交異方性弾性体境界面近傍のき裂解析と岩盤問題への応用に関 する研究 学位論文審査委員 (主査)教 授 中 川 建 治 (副査)教 授 小 柳 拾 教 授 六 郷 恵 哲

論文内容の要旨

本研究は直交異方性弾性体境界面近傍のき裂に関する解析的研究とその岩盤問題への応 用について研究したものである。土木工学の分野におけるこのような境界面き裂問題は大 変重要な課題であって、例えば岩盤の上にコンクリートを打設した場合の接合不良カ所の 応力集中問題やダム基礎地盤強化のためのグラウト施工による岩盤変形などがモデルとし て挙げられる。したがってこの様な研究は企業から派遣された博士課程の学生の研究テー マとしては、実務的な分野での応用が期待できる非常に望ましい有意義な研究課題である0 従来の研究では、弾性定数の異なる2種類の等方性弾性体の接合面に生じているき裂の 周辺には工学的には不合理な集積特異点状の応力集中が生じる解しか得られていない。ま た、直交異方性弾性体を対象とした研究でも同様に不合理な特性が現れているものしか得 られていない。これらの非現実的な難点をCominou等はcontact zoneという額域を設 定して解析しているが、問題解決とはなっていない0 本研究は異種の2つの直交異方性弾性体の直線状の境界面き裂問題を主とした研究対象 として、次のような項目の研究で成果を挙げたものである0 (1)応力集中の平滑化 境界面に沿って生じているき裂先端部分に応力と開口変位が共存する領域を構成する複 素関数を応力関数とすることによって、応力集中の集積特異点化という従来の難点を見事 に解決して、滑らかな応力集中を実現させる応力場を実現し得た。 (2)き裂開口モードと応力集中の一般化 この理論式の1部分を系統的に変更することで、直交異方性弾性体内のき裂が有限長さ の中心き裂の場合と中心部の有限領域で連続して両側(外側)がき裂の場合を表現できる ようにし得た。さらに応力関数の構成に検討を加えて、面内力問題の引張り(モードⅠ) ・面内せん断(モードⅡ)・面内y軸曲げ・面内Ⅹ軸曲げの開口4形式を系統的に表現す ることの出来る応力関数構成法を導いた0本解析理論においては両側の異方性体の主軸の 傾きや弾性定数は任意の値で解析可能であり、等方性体中の境界面き裂の場合のbi-elas tic constant に相当するパラメータも数値的には決定される0従来の応力集中の難点を 解決しただけでなく、このようにき裂解析用の関数を一般化した成果は注目に値する0

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-20-ることの出来る応力関数構成法を導いた0本解析理論においては両側の異方性体の主軸の 傾きや弾性定数は任意の値で解析可能であり、等方性体中の境界面き裂の場合のbi-elas tic constant に相当するパラメータも数値的には決定される。従来の応力集中の難点を 解決しただけでなく、このようにき裂解析用の関数を一般化した成果は注目に値する。 (3)自由辺近傍のき裂を開口させる応力関数 1種類の直交異方性体中の直線状き裂の近傍にき裂に平行な自由辺が存在する場合の問 題の解析に適した応力関数を導いた0この解は自由辺の応力を0とする条件は完全に満足 させ、き裂先端のプロセスゾーン相当部を構成するが、き裂の開口部には開口するための 内圧を作用させたものとなる応力状態を与える0したがって、自由境界面近傍の開口部に くさびや薬液の膨張庄で力を加えて岩盤を破砕したり、岩盤の物性値を計測する実務的問 題の検討に役立ち得るものと思われる0実際には3次元の問題を解析では2次元に置換し て処理することを余儀なくされるが、地盤改良時の変位計測データをもとにして本解析法 の有効性を示し、論文として投稿して採択された。

論文審査の結果の要旨

1)研究対象の妥当性‥ 本研究は「直交異方性弾性体境界面近傍のき裂」に関する解析 的研究とその岩盤問題への応用について研究したものである。土木工学の分野では岩盤の 上にコンクリートを打設した場合の接合不良カ所の応力集中問題やダム基礎地盤強化のた めのグラウト施工による岩盤変形などがモデルとなる。実務的な分野での応用が期待でき る有用な研究課題である。 2!この分野の研究の現状‥ 弾性定数の異なる2種類の弾性体の接合面に生じているき 裂の周辺には集積特異点状の工学的に不合理な応力集中が生ずる。また、直交異方性弾性 体を対象とした研究でも同様な不合理な点が現れている。これらの難点をCominou等は COntaCt ZOne という領域を設定して解析し・ているが問題解決とはなっていない。 3】研究成果と意義‥本研究は直交其方性弾性体の境界面き裂問題を取りあげ、境界面 にあ 見事 内に 分布 る。 るき裂先端部分に応力と開口変位が共存する領域を設けることによりこれらの難点を に解決して滑らかな応力集中を実現させた。さらに、同様な考えで直交異方性弾性体 き裂が存在する場合の解析関数を整理し、自由辺境界近傍のき裂周辺の滑らかな応力 と開口変位を実現させ、岩石・岩盤問題への実務的解析例を示したことは評価に値す 4)本研究の審査結果‥ 上記の評価に基いて、提出された論文は学位論文として認定す るに値するものと認められる。

参照

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