Title
Lipopolysaccharide induction of indoleamine 2,3-dioxygenase is
mediated dominantly by an IFN-γ-independent mechanism( 内
容の要旨(Summary) )
Author(s)
藤垣, 朱和子
Report No.(Doctoral
Degree)
博士(医学)甲 第481号
Issue Date
2001-10-16
Type
博士論文
Version
URL
http://hdl.handle.net/20.500.12099/14642
※この資料の著作権は、各資料の著者・学協会・出版社等に帰属します。
氏名 (本籍) 学位の種類 学位授与番号 学位授与日付 学位授与の要件 学位論文題目 審 査 委 員 藤 垣 朱和子(岐阜県) 博 士(医学) 甲第 481 号 平成13 年10 月16 日 学位規則第4条第1項該当 Lipopolysaccharideinduction ofindo]eamine2.3-dioxygenaseis mediated dominantly by an[FN-Y-independent mechanism
(主査)教授
清
島
満
(副査)教授 園 貞 隆 弘 教授森
脇 久 隆 論 文 内 容 の 要 旨 【背景および目的】 必須アミノ酸であるトリプトファンは,主にキヌレニン経路を介して代謝され,その代謝産物の多くが生理活 性物質であることで知られている。キヌレニン(L-KYN)は肝以外の多くの組織では,indoleamine2,3-dioxygenase(IDO)を介して生合成され,多くの場合はこの酵素反応が以下のキノリン酸への代謝経路の律速 段階であると考えられている。IDOは免疫系の関与した疾患などで,全身性または局所性に強く誘導される。IDO 誘導は,トリプトファン欠乏による抗ウイルス/細菌作用,抗寄生虫作用,移植拒絶反応抑制作用,腫瘍細胞増 殖抑制作用など生体防御的に作用し,近年では母体から胎児への拒絶抑制作用に関与していることも報告されて いる。一方,IDO誘導に伴うキノリン酸などの代謝産物の増加が,神経機能障害をはじめとした種々の細胞機能 障害やアポトーシス誘導などに関与していいることも報告されている。IDOの誘導メカニズムは未だ不明な点が 多いが,IDOは主にIFN-γにより誘導されるとする論文が多い。しかし,脳虚血時などにみられるIDO誘導にお いては,先行して脳内のTNFα,IL-6,IL-1β濃度は上昇するが,IFN-γの上昇は認められていない。このこと は,IFN-γ以外のTNFα,Ⅰし6,Ⅰし1βなどの炎症性サイトカインがIDO誘導に関与していることを示唆してい る。そこで本研究では,培養細胞,TNF-αおよびIFN-γノックアウト(KO)マウスを用いることにより,リ ボ多糖(LPS)によるIDO誘導においてIFN-γ非依存性の誘導メカニズムが存在するのかどうか検討し,IFN-γ 非依存性のIDO誘導メカニズムの存在を明らかにした。 【対象および方法】 a)IFN-γ抗体処理マウスおよびIFN-γKOマウスにおけるLPS刺激によるIDO誘導聖蟹匪
LPS(10FLg),IFN-γ(5000U)それぞれを単独あるいはIFN-γ抗体(50fLg)とともにsaline(200fLl)に溶解 しC57BL/6Jマウスに腹腔内投与した。また,IFN-γKOマウスにLPS(10FLg)をsaline(200FLl)に溶解し, 腹腔内投与した。コント甲-ル群にはsaline(200〟1)のみを投与した。24時間後,血祭,肺,脳を採取し,血 祭L-KYN濃度および,肺,脳のIDO活性,肝のtryptophan2,3-dioxygenase(TDO)活性を測定した。 (b)TNFaKOマウスにおけるLPS刺激によるIDO誘導の解析 Wild-TypeおよびTNFaKOマウスにsaline(200FLl)に溶解したLPS(10FLg)を腹腔内投与した。コントロー ル群には200FLlのsalineを投与した。24時間後,血菜,肺および脳を採取し,血焚L-KYN濃度および,肺,脳の IDO活性を測定した。 (c)LPSによるIDO誘導に対する各種炎症性サイト冬4-些些彗
THP-1細胞(human acutemonocyteleukemiacellline,106cells/ml)をLPS(1FLg/ml)単独およびIFN-γ抗体(20FLg/ml),TNFa抗体(20FLg/ml),IL-6抗体(2FLg/ml),IL-1β抗体(25FLg/ml)各.々との混 合を含む培養液で3時間または24時間培養し,上清および細胞を回収した。上宿申しKYN濃度および細胞のIDOm RNA発現量を測定した。-11-【結果】 (a)Wild-Typeマウスにおいて血祭中L-KYN濃度はLPS刺激により有意に上昇した0このWild-Typeマウスで示 された血菜中L-KYN濃度の上昇はIFN-γ抗体処理マウスおよびIFN-γKOマウスにおいても認められた0また, 肺,脳のIDO活性に関しては,IFN-γ抗体処理はIFN-γ刺激による活性増加を抑制したが・LPS刺激による活性 増加は抑制しなかった。この時,肝のTDO活性はWild-Typeマウス・IFN-γ抗体処理マウスの両マウスにおい てLPS刺激により有意に減少していた。 (b)Wild-Typeマウスで示された血祭中L-KYN濃度,肺IDO活性および脳IDO活性のLPSによる有意な上昇は, TNFαKOマウスにおいてそれぞれ84%,85%,75%と著明に抑制された○ (c)THP-1細胞において,培養上清申しEYN濃度はLPSの24時間刺激により約40倍と有意に上昇した。また・ LPSの3時間刺激で細胞のIDOmRNA発現量は3・3倍上昇した0これらの上昇に対してIFN-γ抗体,IL-6抗体によ る影響は認められなかった。IL-1β抗体はLPSによる培養上清中L-KYN濃度上昇を抑制したが,IDOmRNA発 現量増加には影響なかった。一方,TNFa抗体は培養上清中L-KYN濃度,IDOmRNA発現ともに・LPSによる 上昇を有意に抑制した。 【考察】 IFN-γ抗体処理マウスおよびIFN-γKOマウスにおいて・LPSによりIDOが誘導された事から・IFN-γ非依存 性のIDO誘導メカニズムが存在することを£…加で証明した0非特異的な免疫反応誘導因子であるLPSの刺激 で合成される主な炎症性サイトカインの一つにTNFαがある。今回TNFαKOマウスを用いた結果・LPSによる IDO誘導が消失した。このことからLPSによるIDO誘導メカニズムではIFN-γよりむしろTNFaが主な誘導因子 であることが示唆された。さらに,LPSによるIDO誘導を示す細胞の一つであるmonocytecelllineのTHP-1細 胞を用いた実験により,LPSによるIDO誘導がIFN-γではなく・それ以外のサイトカイン・特にTNFaによって 誘導されていることを加ぬmで証明した○以上より本研究は・LPSによるIDO誘導において・TNFαが主に誘 導するIFN一γ非依存性IDO誘導メカニズムが存在することを証明した0IDO誘導についてこれまで多く報告され