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軽水炉のケーブル健全性評価

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Academic year: 2021

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(1)2 主要な研究成果 重点課題 - 設備運用・保全技術の高度化. 軽水炉のケーブル健全性評価 原 子 力 発 電プラントを安 全かつ安 定に運. 背景・目的. 転するためには、プラント内で使用されてい. 本課題では、熱・放射線ストレスを受けた実. る計装・制御系ケーブルの健全性を確認する. 機ケーブ ル 材 料 等 の 劣 化 特 性 評 価を行 い 、. 絶縁材料は、熱と放射線に同時に曝されるた. 図り、環 境 条 件を考 慮した、より高 精 度な寿. ことが重要である。特に、これらケーブ ル の. め、その影響を正しく考慮した健全性評価手. 1. 主な成果. 法の確立が求められている。. 既に提案されている劣化モデルの精緻化を 命評価手法を開発することを目的とする。. 実 機 経 年ケーブ ル の 劣 化 評 価による健 全 性 の 確 認. 既往研究(ACA研究)[1] では、加速劣化試. 験に基づく劣化予測において、一部の難燃エ. 測定等による機械特性評価と顕微FT-IRによ. る酸化劣化評価、酸化誘導時間(OIT)測定に. チレンプロピレンゴム絶 縁 体につ いて想 定. よる酸化防止剤残量推定等を実施した。その. と評価された。これと同種で、実プラントより. も、当該ケーブル材料が健全性を保持してい. される供用期間はこれまでと比べかなり短い 撤去された経年ケーブル試料に対し、伸び率. 2. 結果、布設24年(実稼働年数16年) において. ることを確認した (図1)。. 実 機デ ータの 統 計 解 析による劣 化 予 測と実 態 の 乖 離 評 価. 既 往 研 究と同 種 の 難 燃エチレンプロピレ. の 経 年 数 へ 換 算し、この 環 境 下で の 経 年 変. ンゴム絶縁体について、これまでに報告され. 化として統計解析を行った(図2)。得られた. し、加速劣化試験による劣化予測と実機経年. 伸びデータについて、推定供用期間を算出し. ている実機破断伸び評価結果 [2]を統計解析. 変化の差を評価した。対象となる実機ケーブ. ル の 布 設 温 度・線 量 率 条 件 が 互 いに異 なる. ため、実機絶縁体の破断伸びデータを、実プ. ラント条件を模擬した60℃、10 mGy/h相当. 3. 実機経年変化を参照曲線として、個々の破断. た結果*1 、ACA研究での 劣化予測手法によ. る評価結果 [1] は、実際より相当に短く見積も. られていることが示唆された[H13002]。. W ea r- o ut 人 工 追 加 劣 化 試 験による実 機 劣 化 特 性 評 価. 原 子 力 プ ラントより撤 去された 経 年 ケ ー. 4)、実プラントでの熱や放射線によるストレ. ブル試料に対し、Wear-out法 による人工. スは、ACA研究における加速劣化試験の条. から実機劣化特性評価を行った(図3)。その. ロジスティック関数による回帰解析を行うこ. *2. 追 加 劣 化 試 験を行 い 、そ の 劣 化 様 相 の 分 析. 結 果 、実 機 試 料 の 追 加 劣 化 挙 動は、A C A 研. 究における未使用試料に対する加速劣化試 験結果よりも緩慢であることが確認され(図. 件よりも小さかったことが示唆された。また、. とにより、劣化が緩慢であることが定量的に 示された [3] 。. 以上のように、今回実施したいずれの試験でも、ACA研究におけるケーブル劣化評価手法は、保. 守的な評価であることが示された。. *1 破断時伸びの耐性管理値を70%とし、この値に至ると推定される実稼働年数を設計想定事故環境を考慮した供用期間とした。 *2 材料寿命が疲労(ダメージ)の積算で求まるとして、経年試料にさらに人工追加劣化を行った場合、経年数と追加劣化より求まる 「使いきり」時間の相関関係より、寿命推定ができるとされるもの。 [1]原子力安全基盤機構:JNES-SS-0903,2009(Assessment of Cable Aging for Nuclear Power Plant, ACA研究: 原子力プラントのケーブル経年変化評価技術調査研究) [2]Y. Eguchi: 2012 Equipment Qualification Technical Meeting, San Antonio, TX, 2012 [3]布施 他:電気学会誘電・絶縁材料/電線・ケーブル合同研究会、DEI-14-42, EWC-14-3, 2014 38. 研究年報_P34-P53-課題02.indd 38. 14/05/23 16:01.

(2) 㻔㻕㻚 㻔㻔㻕 㻜㻚. Ὼᗐ䟺䉔䟻 㻛㻗 㻚㻕 㻙㻓. 㻘㻓. 㻗㻓. 㻖㻓. 2. 䜵䞀䝚䝯 䝯䛴᥆ᏽ౩ ౩⏕ᖳᩐ䟺ᖳ䟻. 10. 101. 100. 10-1 2.5 2.6 2.7 2.8 2.9 3 3.1 3.2 3.3 ⤧ᑊῺᗐ䛴㏣ᩐ䟺1000/K䟻. 図1 実 機 経 年ケーブ ル の 劣 化 特 性 評 価 結 果と ACA研究予測の比較 . 図2 実機ケーブル推定供用期間(実稼働年数) と そ の温度環境(アレニウスプロット). 実機経年ケーブルについて、各種機器分析により. カラーのプロットは、それぞれ異なる実機ケーブル. 機経年傾向とが異なることを確認した。波線は、実. された回帰直線を黒実線で示し、黒破線は99.7%. 健全性を評価した。ACA研究評価結果(実線) と実. 機データ(プロット)に合わせて、実線のACA予測 曲線をシフトさせた。. の推定供用期間を示している。統計解析より、推定. (3σ) 予測区間を表す。. これらと比較するため、ACA研究が80~120℃で実施. した加速劣化試験結果を示す (灰色プロット) 。灰色一 点鎖線は、 劣化予測手法による推定供用期間である。. 重点課題 設 - 備運用 保 ・ 全技術の高度化. 図3 Wear-out法による人工追加劣化試験の実施 状況(恒温槽内の様子) 実機経年ケーブルに対し、110℃熱環境での人工 追加劣化を行った。試験は、JIS規格に則り、ギア式. 恒温槽内で1回/時間以上の換気を行い、最大で 100日間連続して実施した。各試験片とも、試験前. に導体を引き抜いた状態で供試した。. 図4 Wear-out法による実機劣化特性評価結果と ACA研究予測の比較 ACA研究における110℃熱環境での加速劣化試料 (黒色プロット)、ならびに実機追加劣化(白抜きプ ロット)挙動を示す( :未使用試料)。各プロットは、 時間依存データの重ね合わせ手法により、110℃相 当挙動としている。曲線は、それぞれロジスティック 関数による回帰曲線である。. 39. 研究年報_P34-P53-課題02.indd 39. 14/05/23 16:01.

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