臨 床 實 験
〔謡曲購亀13舞糊
乳癌の多襲性骨轄移健
東京女子三三專門學校整形外科教室
(主任‘内田教授)岩 崎 て る
イワ ’サキ(受付昭和17年10月31日)
1。痘
綴
子
選≡…謹窒 高村某, 47彦奢, 家婦 電瞬 宥上肢及腰部の激痛 家写歴及襲往麗 特認すべきものなし。 現響町 瑠和17年1月左乳房に1個の腫瘤があるのを二見した。それが少しつつ大きくなる様で8?つたが, 疹蒲とか護赤とか腫脹などの自畳句釈がない爲放置した。すると何時からともなく冶黒部に:放散する胸痛を畳え た。暖嶽むし。マッサ鱒ジを受けた05月上旬いつもの漉塑マツサ 一一ジを受けてみたら,急に右上臆に澱痛を毘え 鋤かせなくなった。更に5月中旬からは腰痛護生し,日に櫓し強くなり,途に臥床,方itの旧師に診てもらひ, 憩輕痛とか,脊椎カリ「Fスの診欝を受けた。疹痛が1同に輕減しないので5月27口賞科受診,巨晦入院。 現症 患者は仰臥位のままである。起き上ること・も横を向くことも出來ない。顔貌は苦悶の歌を 呈し,榮養不良,皮膚は乾燥し,光澤潅く,貧血性である。局所所見の主なるものとしては
①左乳房内に超鶏卵大(7.5×6.5)の腫瘤がある。凹凸甚しく,軟骨様硬度,境界明確,可動性 があり,胸筋との癒着少なし,塵痛なし。腋窩部その他附近の淋巴腺腫脹を認めす。 ②右側上聴は上i/3申1/3境界部にて外方凸の屈曲を示し,三層あり。自動的には動かし得なv・。 肩關飾は他動的に正常の運動範園を示す。⑧脊椎は第一腰椎部に於て僅かに後轡を示し・強度の打痛・堅痛がある。爾下肢には浮腫・知畳
障碍なし。排尿障碍はないが,便秘に傾き,排便には洗腸を要した。 街胸部及大腿部にも引つる様な疹痛を訴ふ。 レ線所見,疹痛甚しきため,患者の運搬困難,睾やつと右上騰,胸腰椎部の前後レ線撮影を行ひ得 たが,その所見では,ニヒ膣の方は,藪ケ所卵形の透明部を認め,伺上ユ/3申」/3の内で病的骨折を認める。脊椎の方では第X皿胸椎を中心としてその上下椎艦は堅亭せられ,濃淡混合の斑窯様陰影
を生じ,正常椎骨の影像なし。一45一一一
258 血液所見 血色素量6エ%(ザーリー語法) 赤 丑虹 1求 350×104 自 血,球 ’ 11160 申b年季誓女子レ}生白血庭球 88%
分葉型 84%
桿ナ伏型’ 4%淋巴球 9%
大智核細胞 3%. 赤血球沈降速度:中等慣 12.5 以上の所見からして乳癌及びその三巴移と臣舗木的診断を下した。試験的切片の探取を求めたが患 者承知せつ㌔経過 睡眠全く障碍せられ,食慾も叉不振,便秘に傾き當科に入院する前10日も排便なく,入
ボ院後は二二を繰返した◎腰痛のため毎日鎭三二め注射を要し,1日1同の注射にては患者が承知し
ないので止むを得す窪日3同もの注射をした。食慾著しく障碍せられ,全身状態も悪化し,全身に
強度の倦怠感を訴へ身患考はこの綾解を切望するので,葡萄糖の注射を連日行った。腰痛は釜々激
甚とな参鎭痛剃の注射後2時間位経過すると再び三二を訴へる檬になり,全身三態全く悪く,衰弱
甚しく,7月2H(入院37 E目)鬼籍に入った。
試験的切除は勿論のこと,レ線深部治療すら行ひ得す,唯換島傍槻樹症療法のみにて自然の経過
に委せたのは誠に遺憾であった。しかし死後遣族の:方々の同意を得,レ二二査をし得たのはせめて もの慰めである。全身骨系統のうち,左上騰:,骨盤,肋骨,肩脾骨,大腿骨等に減ても前述と全く 同様の所見があり,特に脊椎,骨盤,肋骨に於て著明であった。以上により・組織學三二査を歓したために・妹つきりと二言する事は出來ないが,臨心的に診て
乳癌の上記性骨轄移と考へるのが至當と思はれる。臨 文麟叢びに考按
さて丈:献を徴するに,乳癌は相當早く心移を來し,淋巴道により65%,血行を輕て35%の韓移を起すもの とオはる。乳癌は胃癌,子宮癌に次ぎ頻貸する竜のなるに拘らず,骨韓移に灌遇する事は稀なる所なり。乳癌よ りの骨韓移は骨韓移の輕過を経て臨豚症釈を現はし,初めて精査され獲見される事多く,乳癌は摘護腺癌(骨韓 コへ 移頻凌K4ufmann氏.67・3%)・甲駅腺癌(骨韓移頻度Erhard民33・0%・Koeher氏36・9%と共に最も屡ミ 骨韓移を來すと出せらるる亀,本邦に於ける報告は比較的稀なり。卵ち孚L癌襲生頻度(鈴木氏14.1%,飯塚民 17.4%)}(比し趣めて少数なbo叉乳癌の骨鱒移頻度に關しては,長與,佐藤民は8.19%石橋,鷹津氏は3。81%, 横田氏は2.8%,横冊氏は1.39%,友田氏は3.9%,Milecki氏は56.6%, Foester氏は70.3%を報告ey。 骨韓移は癌腫のi置生部位によb難易あり,丈献に依れば,.その韓移部位に就ては脊椎に於て最:も好獲すると稔 せ’ら,るる竜,癌骨轄移中比較的多く見らるる脊椎骨癌さへも,骨以外の他臓器癌韓移の報告に比すれば稀有にし一46一
て,殊に本例の如く斯く跳鼠性に直弟移を見たる症例は更に少し。 吾國に於ける乳癌の骨尊移の報皆症例
年齢i 骨 韓 移 竈
.一1 症 候報 告 者1年 度
71 46 4:3 44 50 三例 46 57 97 婆0 43 65 51 0r7 0n2 51 47 大腿骨 肋骨,脊椎,胸骨 肩月甲骨 腰 椎 胸 椎 骨 盤i 大 腿 胸 骨 胸 骨 骨盤,脊椎,大腿,上鳳肋骨 腰椎,肋骨,胸骨,鎖骨 骨盤,肋骨 骨盤,肋骨,大腿骨 胸 椎 大腿骨,椎骨,胸骨,肋骨 坐骨,腸骨,頭蓋骨 頭蓋骨,頸椎 鎖骨,頸椎 腰椎骨 頭蓋骨,脊椎骨,肋骨 肩騨骨,鎮骨,上騨骨 骨盤,大腿骨,下肢骨 骨 折 疹痛,腫瘤,脊髄症歌 左肩騨關節痛 腰 痛 疹 痛 腰 痛降折・蠣
同 上 同 上 腰 痛 痙痛,脊髄症釈 貧血,歩行不能 腰痛,下肢痛,骨折 胸痛,胸椎強直 艦艇,骨折 左股上節部疹痛 頭部及頸部疹痛 腰 痛 腰痛及骨折T
.滋野井至孝
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昭和 4 46
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17
滋野井氏に依れば,誉籠骨に其頻度最も多く,骨盤骨之に次ぎ,大腿骨,肋骨,胸骨,上騨骨,肩興骨,頭蓋 骨,下腿骨,前跨骨,鎧骨の順に韓移率は低下するものなり。脊椎骨中最も多く韓移を見るは腰椎骨なりと弐ふ。’患者は不幸にして鬼籍に入りたるも,所謂神経痛なるものは,讐師患者共に日常至極簡輩に之を
見,深くその原因に就て考慮することなく,例へば寒冷にさらされたが爲なりなどとして只封症的
に注射,服藥などにて輕く:取扱ふの傾向あり,艦中何れの部の紳経痛と錐も常に潜在疾患の有無を念頭におき,精細に注意薪察する時その背後に意外の疾患を獲慣する事勘なからす,精査を怠るこ
となく主訴の本源を突止む可く努力を要するものなる事を痛感し,数に報告した次第である。 稿を終るに臨み絡始御懇篤なる御指導御校閲を賜はPたる愚師内田教授に深謝す。 (弓丈要旨は第九EL]東京女讐學會纏會席上にて獲表せり)。 一一一 47 一260 1) 2) 3) 4) 5) 6) 7) 8) 9) 10) 11) 12) 13) 引 中島 言己行: 東京麩婆事新誌, 2785號, P召fU 7年。 池醗 駿雄:繭岡慶1科大墨i雛誌,第28谷,昭和10年。 木村 禿:北越醤學會雑誌。第52釜,昭和12年。 山崎獄治,儘鵜曜罵蝶:臨床の碕本p5巷,昭湘12年。 佑藤叉露蟹:東京{讐事新誌,3023號,昭和12年。 西野殿鷺: 金灘信索灘,西野殿吉: 南部 正興: 日大醤學雑誌,1巷…,4號,昭和13年。 握越 慎: 翻上 訟簿:海軍軍腰會雑誌,28谷,昭和14年◎ 嶽テ箕 欝: 東京女ttg學會製垂誌, 9巷, 菊地崇雄, 夢嚢[襲甕蜜垂瀬: 日本整形タt・科學會難誌, 第15巷…,
O. Deuttschbeuger; Stranlentherapie Bd. 58, 1937.
?毎軍軍医}會楽崖誌, 26名き, 11號, 昭孝厩12年。 診断と治療,24巷,12號,昭和12年。 日本整形外科學會難誌, 第14巷, 第4號, 昭三喬114年。 5號, 昭孝914年0 6號, 昭禾015年○ 一一
S8一
岩崎論文附圖(一)
. i j . (昭和17.5.27撮影)癬
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し\ 圏 (昭和17.5.2?.撮影)岩崎論文附圖(二、
1
(昭和17.7.2.撮影)
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