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線形漸化式の一般項

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Academic year: 2021

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(1)

線形漸化式の一般項

2

項間線形漸化式, 3

項間線形漸化式

2011

7

29

1

2

項間線形漸化式

an+1= pan+ q (p6= 1) という形の漸化式を2項間線形漸化式 という. この形の漸化式の一般項は, 決まった手順に従って求めるこ とができる. 常に意識しておいてほしいスローガンは,等比数列の問題に帰着するということである.

1.1

等比数列の一般項

等比数列は,次のような漸化式により表される数列である. an+1= ran. ここで, a0を初項, rを公比といった. 等比数列の一般項は,以下のように表させることがすぐに分かる. an = a0rn−1. (初項に公比をn− 1回かけると, n項目になる) この結果を応用して,もっと複雑な漸化式の一般項を求めることができる.

1.2

2

項間線形漸化式

an+1= pan+ q. (p, qは定数) の一般項を求めたい. しかし,この形の漸化式の一般項をパッとすぐに求めることはできない. しかし, ある 手順を踏んで等比数列の問題に帰着することにより,一般項を求めることができる. その手順を説明しよう. x = px + q. (an+1, anxに置き換えた方程式) を,上の漸化式の特性方程式という. 漸化式とこの特性方程式の辺々を引いてみよう. an+1− x = p(an− x). このように,定数部分が上手い具合に消去された新たな漸化式が得られる. ここでbn= an− xと置けば, bn+1= pbn. という漸化式を得る. 何と,等比数列に帰着することが出来た. この漸化式の一般項は最初に述べた通り, bn = b0pn−1. 1

(2)

である. ここで, bn= an− xより, b0= a0− xで, an= (a0− x)pn−1+ x. を得る. 以上の手順により, 2項間線形漸化式の一般項を求めることができた. ちなみに,特性方程式の解xを 具体的な形で求めてみよう. x = px + q.xについて解くとx = q 1− p を得るので, これを代入すれば, an= ( a0 q 1− p ) pn−1+ q 1− p. を得る. これが, 2項間線形漸化式の一般項の公式である(が,覚える必要はない). ちなみに 最初にp6= 1を 仮定したが, p = 1の場合は, 上の漸化式は等差数列を表す. 等差数列の一般項はすぐに求めることができる ので,これで全てのpの場合についての一般項の求め方が分かったことになる.

2

3

項間線形漸化式

an+2= pan+1+ qan. (p, qは定数) という形で表される漸化式を, 3項間線形漸化式という. この形の線形漸化式も, 特性方程式を用いて等比数 列の問題に帰着することで一般項を求めることができる. この形の漸化式の特性方程式は, x2= px + q. という二次方程式として定義される(なぜこのような特性方程式を解くのか?については後述). この方程式 の2つの解をα, βと置くと,このα, βを用いて上の漸化式は次の2通りに変換することができる. { an+2− αan+1= β (an+1− αan) · · · (1) an+2− βan+1= α (an+1− βan) · · · (2). (1)について, bn= an+1− αanと置こう. すると, (1)は bn+1= βbn. と書けて,これは等比数列である. よって,一般項bnは, bn = b0βn−1. bn = an+1− αanを思い出して変形すれば, an+1− αan= a1βn−1− αa0βn−1· · · (∗). (2)について, cn= an+1− βanと置こう. すると, (1)は cn+1= αcn. と書けて,これは等比数列である. よって,一般項cnは, cn= c0αn−1. 2

(3)

cn = an+1− βanを思い出して変形すれば, an+1− βan = a1αn−1− βa0αn−1· · · (∗∗). あとは, (*)-(**)計算しよう. すると, an+1が上手く消えて, (β− α)an = (βn−1− αn−1)a1 ( αβn−1− βαn−1)a0 an = βn−1− αn−1 β− α a1 αβn−1− βαn−1 β− α a0. =a1− a0α β− α β n−1a1− a0β β− α α n−1. これが, 3項間線形漸化式の一般項の公式である(ただし, α, .βは特性方程式の2つの解である). この公式も 当然ながら覚える必要は無い.

2.1

特性方程式の理由

ちなみに, an+2= pan+1+ qanの特性方程式がx2= px + qと表され,この解を用いることによりうまく 問題をとくことができるのかを考えよう. 最初に掲げたスローガン「等比数列の一般項に帰着する」を思い出 そう. 3項間線形漸化式についても,等比数列の問題にどうにかして帰着できないだろうかと考える. そこで, 漸化式があるα, βを用いて次のように変形できたとしよう. an+2− αan+1= β (an+1− αan) なぜこのような形に変形できたとするかというと, bn = an+1− αanと置くことにより,等比数列に帰着でき るからである. さて,この式を変形すると,次の形にすることができる. an+2= (α + β)an+1− αβan. もとの漸化式とこの式の各係数を比較すると, { α + β = p αβ =−q. このα, βについての連立方程式をよく見ると, α, β2次方程式の解と係数の関係を使って,次の2次方程 式の解であることが分かる. x2− px − q = 0. この方程式を変形すると, x2= px + q. この式は, 最初の漸化式においてan+2x2, an+1x, anを1に形式的に置き換えることにより得られる方 程式と全く同じであることが分かる. すなわち, 1. 特性方程式x2= px + qを解いて,α, βを得る. 2. そのα, βを使うと,うまく漸化式を等比数列の形に変形できる. ということである. これにより, 特性方程式がなぜあのような形になるのか,が分かった. 3

参照

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