• 検索結果がありません。

ゼロカーボンシティ実現に向けた再生可能エネルギー導入量と森林吸収量を考慮した市町村の二酸化炭素排出推計

N/A
N/A
Protected

Academic year: 2021

シェア "ゼロカーボンシティ実現に向けた再生可能エネルギー導入量と森林吸収量を考慮した市町村の二酸化炭素排出推計"

Copied!
8
0
0

読み込み中.... (全文を見る)

全文

(1)

ゼロカーボンシティ実現に向けた再生可能エネルギー導入量

と森林吸収量を考慮した市町村の二酸化炭素排出推計

Estimation of Municipalities’ CO

2

Emissions for Realization of the “Zero Carbon Cities”

considering the Amount of Renewable Energy and the Forest Absorption

重 浩 一 郎

*

・ 坂 巻 隆 史

*

・ 西 村 修

*

Koichiro Shige Takashi Sakamaki Osamu Nishimura

(原稿受付日2020 年 12 月 3 日,受理日 2021 年 4 月 13 日) 1. はじめに (1) 背景 当初、岩手県や東京都など一部の都道府県、市町村から スタートした「2050 年ゼロカーボンシティ」宣言(2050 年 時点で二酸化炭素排出量実質ゼロ)が拡大し,2021 年 2 月 26 日現在,自治体数は 289 となった1).宣言した自治体の 人口は,約1 億 138 万人,GDP は約 450 兆円となるまで拡 大している. 市町村の最上位計画である総合計画の期間が 10 年であ ることが多いことから,2050 年までの 30 年を期間とする ゼロカーボンに向けた長期計画を宣言時点であらかじめ策 定しているのは大都市を中心に少数である.東北地方では, 秋田県を除く6 県(青森,岩手,宮城,山形,福島,新潟) が表明しているものの,市町村レベルでは34 市町村(13%) にとどまっている.一方,市町村の温暖化対策の長期計画 に関する研究事例も少なく,本研究は時宜を得たものであ る. 市町村等への地球温暖化対策の計画策定に係るアンケー ト調査結果 2)では,計画策定への課題として「削減目標の 設定」,「対策・施策の削減効果の試算」が上位であり本研 究ではここに着目した. (2) 既往の研究 地方公共団体の温暖化対策計画に関する既往の研究では, 森林によるCO2吸収や再生可能エネルギーによるCO2削減 が家庭や産業など各部門のエネルギー起源等のCO2排出と それぞれ比較されたものが報告されている. 藤田3)は,森林のCO2吸収量と民生(家庭)部門の CO2 出量との収支を都道府県ごとに集計して,CO2吸収源とな る森林が多い地方の役割を評価した.しかし,ここでは市 町村単位であり再生可能エネルギーが考慮されていない. 馬上 4)は,市町村の再生可能エネルギー電力・熱供給量が 民生・農水用電力・熱需要量を上回る状態を「エネルギー 永続地帯」と定義し,市町村の現状を明らかにした.また, 環境省は,「再生可能エネルギー導入ポテンシャルマップ・ ゾーニング基礎情報 5)」により再生可能エネルギー導入ポ テンシャルを,「自治体排出量カルテ6)」により再生可能エ ネルギー普及量の現状をそれぞれ取りまとめている.しか し,馬上及び二つの環境省調査結果は,市町村単位ではあ るが,再生可能エネルギーのみで,森林によるCO2吸収量 が考慮されていない. このように,市町村単位で森林のCO2吸収量と再生可能 エネルギー導入によるCO2削減量を組み合わせた形で,家 庭や産業など各部門のエネルギー起源等のCO2排出量と比 較して議論した事例はこれまでになかった. Abstract

The number of municipalities declaring "2050 Zero Carbon City" is increasing, but many of these don’t plan concretely. In this study, the greenhouse gas emissions of municipalities are estimated by subtracting the amount of CO2 reduction by renewable energy and

the amount of CO2 absorption by forests from the amount of CO2 emissions from these municipalities.

As a result, it is estimated that 1/5 of the municipalities in the Tohoku 7 prefectures are already zero carbon cities. These Zero Carbon Cities are more affected by the amount of CO2 absorption by forests than the amount of CO2 reduction by renewable energy. This

study also reveals that as for the prefectural capitals, it is difficult to become Zero Carbon Cities by themselves, but for Morioka City, Iwate Prefecture and so on, it is possible to become Zero Carbon Cities by regional partnership with neighboring municipalities. According to the estimation of 2050, if at least 30% of the renewable energy potential is installed, about half of the municipalities in the Tohoku will become Zero Carbon Cities.

Key words : Tohoku region, forest, renewable energy, municipalities

第37 回エネルギーシステム・経済・環境コンファレンスの内容を

もとに作成されたもの Corresponding author; Koichiro Shige,

E -mail: koichiro.shige.r4@dc.tohoku.ac.jp

*東北大学大学院工学研究科土木工学専攻

〒980-8579 仙台市青葉区荒巻字青葉 6-6-06

Journal of Japan Society of Energy and Resources, Vol. 42, No. 3

研究論文

(2)

(3) 目的 本研究の目的は 2050 年ゼロカーボンシティを実現する ために市町村が適切に現状把握を行うとともに,バックキ ャスティング手法による具体的な計画策定に資する知見を 得ることである(図 1). 本研究では特に,①森林によるCO2吸収量と再生可能エ ネルギーによるCO2排出削減量の両方を考慮した排出量把 握方法を提案し,②計画策定に向けた具体的な対応策とし て,市町村が広域連携して取組む場合と再生可能エネルギ ーの導入目標を設定した場合についてケーススタディを行 った. なお,市町村の広域連携については,環境省の「地球温 暖化対策の推進に関する制度検討会」の取りまとめ 7)にお いて,「特に規模の小さい市町村においては,マンパワー不 足等により,実行計画策定等に係る負担が大きい場合があ る.一方で,都市部で人口規模の大きな市町村の中には域 内の再エネ導入ポテンシャルが限られている場合がある. このため,・・・地方公共団体間の連携・共同での取組を促 す」と注目されている.今回は人口が集積してCO2排出量 が多い県庁所在地と,普段から業務上の連携が図られてい る周辺市町村との連携を市町村の取組の今後のモデルケー スとして取り上げたものである. また,本研究では東北地方(青森,岩手,宮城,秋田, 山形,福島,新潟)を対象としている.東北地方の多くの 市町村は,①人口減少,②森林面積が広大で林業が主要産 業,③再生可能エネルギー導入ポテンシャルが高いという 地域共通の課題・特徴を有している.さらに,これらの課 題は全国の小規模市町村においても同様の傾向があり,本 研究の成果が全国に展開するうえでのモデルケースともな りうるものである.なお,新潟県は,北海道東北地方知事 会のメンバーに含まれているほか、エネルギー分野におい ても同じ東北電力営業管内であることをふまえ,本研究に おいて東北地方として整理している. 2.研究手法 2.1 再生可能エネルギー導入量と森林吸収量を考慮した 市町村CO2排出量の現状把握 (1) 計算方法 本研究において再生可能エネルギー導入量と森林吸収量 を差し引いたCO2排出量を,市町村ごとに式(1)~(2)により 算出した(図 2).

𝐸′

𝑖,𝑗

=

𝐸𝑖,𝑗 (1−𝑟)

− 𝑅𝐸

𝑖,𝑗

− 𝐹𝐴

𝑖,𝑗

(1)

𝑟 =

∑ 𝑅𝐸𝑖 𝑖 ∑ 𝐸𝑖 𝑖 (2) E’ :差し引き CO2排出量(千t-CO2/年) E :市町村の CO2排出量(千t-CO2/年) r :東北 7 県の再生可能エネルギー導入率 (=再生可能エネルギー導入量 / 導入ポテンシャル) RE :再生可能エネルギーによる CO2削減量 (=再生可能エネルギーと同じ発電電力量を得るため使 用した化石燃料によるCO2排出量,(千t-CO2/年)) FA :森林による CO2吸収量(千t-CO2/年) i :市町村(東北地方(青森,岩手,宮城,秋田,山形, 福島,新潟)) j :年度 (2) 再生可能エネルギーによるCO2削減効果を割戻した エネルギー起源等CO2排出量 市町村のCO2排出量は,「自治体排出量カルテ」として環 境省ホームページに公表されているものを用いた.また, 将来(2050 年度)の現状趨勢(BAU)ケースの CO2排出量 は,「地方公共団体実行計画(区域施策編)策定・実施マニ ュアル(本編)Ver.1.08)「地方公共団体実行計画(区域施 策編)策定・実施マニュアル(算定手法編)9)」を元に推計 した.具体的には,エネルギー消費原単位や排出係数は一 東北全体の 再エネ分割戻し (Er/(1-r)) 市町村の CO2排出量 (E) 再エネ分割戻後の CO2排出量 (E/(1-r)) 再エネ CO2削減量(RE) 森林管理による CO2吸収量(FA) 差し引き CO2排出量 (E’) 再エネ導入 ポテンシャル 図 1 市町村の 2050 年ゼロカーボンシティ実現へ 向けたプロセスと本研究の位置づけ ①目標決定 ②現状把握 ③計画策定 ④計画実行 現在 図 2 再生可能エネルギー導入量と森林吸収量を考慮 したCO2排出量推計 2030 2040 2050 本研究 バックキャスティング 現状と課題 ・計画がない(あってもフォアキャスティング) ・計画期間の多くは2030 年まで

(3)

定で活動量のみが変化することとし,家庭部門は人口の増 減と同じ割合で現況から増減することとし,産業部門等は, 生産量や製造品出荷額等の増減がないものとして推計した. ここで,2050 年の推計人口は、国立社会保障・人口問題 研究所の「日本の地域別将来推計人口(平成30(2018)年推 計)10)」の人口推計結果(2015 年~2045 年)を用い,市町村 ごとに線形補正して外挿して推計している.一方,2050 年 の生産量や製造品出荷額は,国の「長期エネルギー需給見 通し」において,2030 年まで年 2%程度の経済成長が予測 していることや 2050 年ゼロカーボンシティ達成を確実な ものとするため,厳しい目標設定となるようにするため増 減がないものとした.また,再生可能エネルギー導入によ るCO2削減量は、同じ電力量を得るために必要な化石燃料 によるCO2排出量と仮定して算出した. また,CO2排出量には,排出原単位のなかに再生可能エ ネルギー分が含まれており,本研究において別途計上する 市町村別の再生可能エネルギー導入によるCO2排出量が重 複計上になり効果が過大に評価することになる.このため, 再生可能エネルギー発電電力量の合計に排出係数を乗じた CO2削減量と東北全体のCO2排出量から,東北7 県の再生 可能エネルギー導入率を算出し,CO2排出量をこの再生可 能エネルギー導入率で割戻すことにより,排出係数のなか に含まれている再生可能エネルギーによる削減効果を取り 除いたエネルギー起源の市町村別 CO2排出量を算出した. (3) 再生可能エネルギーによるCO2削減量 再生可能エネルギー導入による CO2削減量は,「自治体 排出量カルテ」及び「自治体排出量カルテ(簡易版)」で市 町村別に公表されている再生可能エネルギー発電電力量に 排出係数を乗じて算出した.また,2050 年の CO2削減量は, カルテで公表されているデータを用いて再生可能エネルギ ー導入ポテンシャルを上限にした対数近似式により推計し た.また,現況はデータがそろっているものなかで最新で ある2017 年度の数値を用いた.再生可能エネルギー導入ポ テンシャルは,環境省ホームページに公開されている「再 生可能エネルギーの導入ポテンシャルの地域別集計表(都 道府県別・市町村別)5)」を用いた. (4) 森林によるCO2吸収量 森林によるCO2吸収量について,市町村別の数値は現在 ホームページ等で公表されていない.このため,国の森林 吸収量11)(1990 年度~2017 年度までの平均値)を,藤田が 算出した都道府県別森林吸収量で都道府県別に按分し,さ らに,2015 年農林業センサス12)の市町村別森林面積を用い て市町村別に按分して推計した.ここで,藤田が用いた林 野庁公表データ「森林資源の現況」は都道府県データまで で市町村データがないため,森林面積を用いて市町村別に 按分したものである.このため森林管理状況や樹種による 市町村の吸収量の差は反映するまでには至っていない. (5) CO2排出量の評価 差し引きCO2排出量が現時点で負の場合にはゼロカーボ ンを達成しているといえることから,その達成状況につい て,ゼロカーボンシティ宣言の行っている市町村と合わせ て都道府県別に集計を行った. 次に,既存公的統計データ(地価:「都道府県市町村別・ 用途別」平均価格・対前年平均変動率表(一般財団法人土 地情報センター),財政力指数,将来負担比率:平成30 年 度地方公共団体主要財政指標一覧)を用いて評価を行った. 財政力指数と将来負担比率を用いたのは,市町村が今後施 策を展開する際に財政の制約が要素の一つになると考えた ためである.なお,「財政力指数」とは,市町村が必要な事 業を行うにあたり,税収など自前の収入がどれくらいある かを示す数値であり,1 に近いほど財政に余裕があるとさ れる.また「将来負担比率」とは,市町村の借金が将来ど の程度の負担となる可能性があるかを示しているもので, 三セクや病院なども連結させて市町村財政状況を総合的に 評価する指標であり,350%が早期健全化基準とされている (指標については地方公共団体の主要財政指標一覧 13) 説明されている). 2.2 市町村の計画策定に向けたケーススタディ (1) 広域での市町村連携 人口が多く,差し引きのCO2排出量が多い都市部で周辺 自治体と広域行政単位で連携した場合のゼロカーボンシテ ィ実現可能性を検討するため,県庁所在地を含む広域の複 数市町村(県の出先機関(振興局)単位)での CO2排出量等 表 1 県庁所在地を含む県出先機関の構成市町村 県名 県出先機関名(市町村名(下線は県庁所在地)) 青森県 東青地域県民局(青森市,平内町,今別町, 蓬田村,外ヶ浜町) 岩手県 盛岡広域振興局(盛岡市,八幡平市.滝沢市, 雫石町,葛巻町,岩手町,紫波町,矢巾町) 宮城県 仙台地方振興事務所(仙台市,塩釜市,名取市, 多賀城市,岩沼市,東松島,富谷市,亘理町, 山元町,松島町,七ヶ浜町,利府町,大和町, 大郷町,大衡村) 秋田県 秋田地域振興局(秋田市,男鹿市,潟上市, 五城目町,八郎潟町,井川町,大潟村) 山形県 村山総合支庁(山形市,寒河江市,上山市, 村山市,天童市,東根市,尾花沢市,山辺町, 中山町,河北町,西川町,朝日町,大江町, 大石田町) 福島県 県北地方振興局(福島市,二本松市,伊達市, 本宮市,桑折町,国見町,川俣町,大玉村) 新潟県 新潟地域振興局(新潟市,五泉市,阿賀町) (出典:各県ホームページ)

(4)

について試算を行った.ここで試算を行った市町村の組み 合わせを表 1 に示す. (2) 再生可能エネルギー導入目標の設定 2050 年再生可能エネルギー導入目標についてのケース スタディについて,導入割合を現行推計(BAU,シナリオ 1), 現行推計の2 倍(シナリオ 2),再生可能エネルギー導入ポテ ンシャルに対する最低導入率を 30%とした場合(シナリオ 3)の 3 つのシナリオを設定した.なお、CO2排出量及び森 林によるCO2吸収量は,BAU と同じとした. 3.結果,考察 3.1 再生可能エネルギー導入量と森林吸収量を考慮した 市町村CO2排出量の現状把握 (1) 計算結果 現状で差し引きCO2排出量が負になり,ゼロカーボンシ ティを達成している市町村数は表 2 に示すとおりであり東 北地方全257 市町村のうち 48 市町村(18.7%)であった. このうち現時点でゼロカーボンシティを表明しているのは 5 町村(葛巻町,軽米町,野田村,一戸町(岩手県),飯豊町(山 形県))であった.今後,省エネルギーの推進や再生可能エネ ルギーの導入,森林吸収源の確保などにより排出量よりも 削減・吸収量が上回る「カーボンマイナス」になり,まち づくりや地域間連携の起爆剤となることが期待される. また,永続地帯2019 年度版報告書 14)では,再生可能エ ネルギー自給率が100%を越えているのが全国 119 団体の うち,東北7 県は 24 団体であった.本研究では森林による CO2吸収量が加味されているため,試算結果(48 市町村)に 比べて少ないものであるが,東北以外の地方でも現時点で ゼロカーボンシティを達成している市町村がある可能性が 示唆された. 次に,都道府県ごとに合計したCO2排出量・削減量・吸 収量等の状況を図 3 に示す.再生可能エネルギーによる CO2削減量は,福島県,青森県が多い.青森県は再生可能 エネルギー導入ポテンシャルが岩手県と並んで高いためで あり,福島県は再生可能エネルギー導入ポテンシャルに対 する導入率が最も高いためである.CO2吸収量は, 森林面 積の大きい岩手県,秋田県,福島県で多い結果となった. 次に,東北7 県で達成市町村割合が最も高い岩手県に注 目し市町村別の状況を表 3 に示す.この表において差し引 き排出量が0 以下であることがゼロカーボンシティ達成を 意味している.ここでは,人口規模が小さい町村において 達成しているとの結果になった.達成市町村の人口合計は 74.5 千人と全県の 5.8%であり,割戻後 CO2排出量も全県の 5.5%であった.また,県全体では,割戻後 CO2排出量に対 する森林吸収量の割合は31%,再生可能エネルギー削減量 の割合は6%となったが,このうち達成市町村のみでは,そ れぞれ153%,31%で森林吸収だけでも達成している結果と なり,森林吸収源対策の重要性が明らかになった. (2) CO2排出量の評価 差し引きCO2排出量と平均地価の関係は,図 4 に示す通 り正の相関がみられ,差し引きCO2排出量が多い市町村で は平均地価の高い結果となった.また,ゼロカーボンシテ ィ達成の有無別に再生可能エネルギー導入ポテンシャルに 対する導入率及び市町村財政力に関する指標を表 4 に示す 表 2 都道府県別ゼロカーボンシティの状況 市町村数 (a) 表明 市町村数 (b) 達成 市町村数 (c) 達成率 (d=c/a) 青森県 40 0 8 20.0% 岩手県 33 12 9 (4※) 27.3% 宮城県 35 2 1 2.9% 秋田県 25 1 6 24.0% 山形県 35 9 7 (1※) 20.0% 福島県 59 4 15 25.4% 新潟県 30 6 2 6.7% 計 257 34 48(5※) 18.7% ゼロカーボンシティ表明町村数は2021 年 2 月 21 日時点 ※括弧内の数字は,ゼロカーボンシティ達成市町村数のうち,ゼロ カーボンシティ表明町村数 図 4 差し引きCO2排出量と平均地価の関係 図 3 都道府県別のCO2排出量等推計結果 161

(5)

とおり,再生可能エネルギー導入ポテンシャルに対する導 入率は,達成市町村の方が未達成市町村よりも低い.ゼロ カーボンシティ達成市町村は,未達成市町村よりも安い地 価である一方,区域内の再生可能エネルギー導入ポテンシ ャルに対する導入率が低い. また,財政力指数及び将来負担比率は,達成市町村は未 達成市町村よりも低い.一般的にインフラ整備などの投資 的な事業は将来負担比率を上げることになるが,将来負担 比率のイエローカードともいえる基準(350%)と比較すれば 現状は低く,長期的な視点で地域にとって必要な事業であ れば実施する余地があるともいえる.一方で,財政力指数 が低いのは,自らの裁量で新たな取組に着手するための財 政的な余裕が少ないことを意味しており,達成市町村は, 区域内の高い再生可能エネルギー導入ポテンシャルを一層 活用するために,地価が安くコスト面でのアドバンテージ があるにも関わらず,独自施策を展開するのは容易ではな いとも言え,対応としては,導入コストが低い市町村への 補助率優遇などの財政的支援が考えられるが,それだけで なく,地域の金融機関との連携や,都市部など域外の自治 体等との連携を通じた財源創出が重要である.具体的な事 例として,東北12 町村と神奈川県横浜市との間で締結され た再生可能エネギーに関する連携協定15)に基づく取組があ る.これは青森県横浜町の風力発電による電力を横浜市内 の企業が購入するものであり,再生可能エネルギー導入ポ テンシャルが高いが財政状況の厳しい地方の市町村が域外 から新たな資金を呼び込む好事例と言える.横浜町が自治 体単位で取組につながったのは,町域の排出量が少ない現 状を適切に把握しているからこそであり,市町村が自らの 地域の現状を把握することの意義は大きい. 3.2 市町村の計画策定に向けたケーススタディ (1) 広域での市町村連携 広域市町村の排出量等を合計した結果を表 5 に示す.こ こでは,再生可能エネルギー導入ポテンシャルのどの程度 利用すれば,差引排出量が0 になる(=ゼロカーボンシテ ィ達成)かについて計算を行った.その結果青森市は単独 でも達成できるが,盛岡市,山形市は単独では達成できず, 広域市町村を合計すれば達成可能との結果になった. 現在,人口減少・少子高齢社会でも一定の圏域人口を有 表 3 岩手県内市町村のゼロカーボンシティの内容 人口 割戻後排 出量(a) 森林吸収 量(b) 再エネ削 減量(c) 差し引き 排出量 (d(a-b-c)) 盛岡市 297.6 2,380 211 32 2,137 宮古市 56.7 498 368 35 95 大船渡市 38.1 370 86 21 263 花巻市 97.7 894 190 54 650 北上市 93.5 1,181 76 35 1,070 久慈市 35.6 314 173 12 129 遠野市 28.1 254 216 5 32 一関市 121.6 1,128 252 67 809 陸前高田市 19.8 153 59 6 87 釜石市 36.8 428 126 72 230 二戸市 27.6 259 101 6 152 八幡平市 26.4 237 208 4 25 奥州市 119.4 1,096 176 91 829 滝沢市 55.5 372 23 27 322 雫石町 17.0 166 149 19 -2 葛巻町 6.3 55 120 29 -95 岩手町 13.7 115 88 3 24 紫波町 32.6 263 45 10 209 矢巾町 27.7 248 5 9 234 西和賀町 5.9 52 156 1 -104 金ケ崎町 15.9 750 22 17 711 平泉町 7.9 70 10 9 52 住田町 5.7 55 96 2 -44 大槌町 11.8 98 57 2 39 山田町 15.8 124 77 2 46 岩泉町 9.8 89 295 1 -207 田野畑村 3.5 29 44 2 -17 普代村 2.8 24 19 0 4 軽米町 9.3 78 61 31 -14 野田村 4.1 29 23 58 -52 九戸村 5.9 56 32 1 23 洋野町 16.7 113 75 34 4 一戸町 12.9 109 71 62 -24 未達成 1,205.2 11,425 2,695 553 8,177 達成 74.5 662 1,015 206 -558 計 1,279.6 12,088 3,710 759 7,619 単位:人口(千人), 排出量,森林吸収量,再エネ削減量,差引排出量(千 t-CO2) 表 4 都道府県別ゼロカーボンシティ関連指標 県名 再エネ 導入率(%) 財政力指数 将来負担比率(%) 達成 青森県 2.3 0.16 36.7 岩手県 5.0 0.22 46.1 宮城県 0.02 0.31 - 秋田県 0.4 0.17 63.1 山形県 0.4 0.21 52.5 福島県 1.6 0.24 62.1 新潟県 5.4 0.22 75.2 平均 2.2 0.21 53.3 未達成 青森県 9.1 0.39 78.8 岩手県 6.4 0.42 64.0 宮城県 17.5 0.55 58.4 秋田県 6.3 0.34 70.6 山形県 6.1 0.39 63.6 福島県 19.0 0.55 43.7 新潟県 4.5 0.52 89.1 平均 11.0 0.46 66.9 ※再エネ導入率:導入量/導入ポテンシャル ※財政力指数と将来負担比率は,市町村の単純平均値

(6)

し活力ある社会経済を維持するための拠点として,青森市, 盛岡市,山形市,新潟市では連携中枢都市圏を形成して広 域行政の取組が進められており,このような現在の枠組み を活用するのも有効であろう.中心都市は自らだけでは達 成が難しいが、周辺市町村は財政状況が厳しく資金確保が 難しいというそれぞれの課題を,広域連携により解決する ことができる. (2) 再生可能エネルギー導入目標の設定 2050 年度の推計結果を表 6 に示す.達成市町村数の割合 は,シナリオ1,2 では,秋田県,岩手県,福島県が上位と なり,シナリオ3 では岩手県,秋田県,青森県が上位とな った.福島県は再生可能エネルギー導入の伸び率が高いた め現状をベースとしたシナリオ1,2 では高く,青森県は, 再生可能エネルギー導入ポテンシャルが高いためシナリオ 3 では高い.福島県など再生可能エネルギー導入伸び率の 大きい場合は,その現状をさらに伸ばすような目標設定を, 青森県など再生可能エネルギー導入ポテンシャルが高い場 合は,導入ポテンシャルを活用する目標設定をそれぞれ行 うことでゼロカーボンシティを拡大することができる.ま た,差し引き排出量が0 になるゼロカーボンシティ達成に 必要なCO2排出削減率をシナリオごとに示した.国の地球 温暖化対策計画の排出削減目標(26.0%(2030 年比 2013 年 基準))程度の排出抑制対策を行うことにより,シナリオ 3 では宮城県と新潟県以外の5 県ではゼロカーボンシティを 達成することが可能となる. 次に,2050 年ゼロカーボンになるために,再生可能エネ ルギーによるCO2削減,森林によるCO2吸収,人口減少や 表 6 2050 年県別推計結果 県名 ゼロカーボンシテ ィ達成自治体数 (割合) ゼロカーボンシティ 達成に必要なCO2 排出削減率(%) シナリオ1 (BAU) 青森県 16 (40.0%) 48.6 岩手県 15 (45.5%) 19.8 宮城県 2 ( 5.7%) 62.7 秋田県 13 (52.0%) - 山形県 10 (28.6%) 55.1 福島県 22 (37.3%) 41.1 新潟県 3 (10.0%) 77.2 合計 81 (31.5%) 49.1 シナリオ2 (導入割合 2 倍) 青森県 17 (42.5%) 40.2 岩手県 17 (51.5%) 1.2 宮城県 2 ( 5.7%) 57.7 秋田県 15 (60.0%) - 山形県 10 (28.6%) 46.5 福島県 26 (44.1%) 30.5 新潟県 3 (10.0%) 73.2 合計 90 (35.0%) 38.2 シナリオ3 (導入ポテ ンシャル の30%) 青森県 22 (55.0%) - 岩手県 23 (69.7%) - 宮城県 5 (14.3%) 59.7 秋田県 17 (68.0%) - 山形県 16 (45.7%) 23.3 福島県 26 (44.1%) 25.5 新潟県 7 (23.3%) 65.3 合計 116 (45.1%) 25.3 ※CO2排出削減率は,現状のCO2排出量からの削減率 表 5 広域市町村連携によるゼロカーボンシティ推計 県名 差引 排出量 (a) 再エネ導入 ポテンシャル (b) ゼロカーボンシテ ィ達成時の再エネ 利用率(c(a/b)) 青森市 2,443 2,655 92.0 広域市町村 32 2,994 1.1 計 2,475 5,649 43.8 盛岡市 2,137 1,326 × 広域市町村 718 10,609 6.8 計 2,855 11,935 23.9 仙台市 8,078 1,514 × 広域市町村 3,998 1,008 × 計 12,076 2,522 × 秋田市 2,516 1,325 × 広域市町村 496 1,524 32.5 計 3,012 2,850 × 山形市 1,872 526 × 広域市町村 2,158 2,598 83.1 計 4,030 3,124 × 福島市 2,502 1,389 × 広域市町村 1,721 732 × 計 4,223 2,121 × 新潟市 7,396 1,407 × 広域市町村 285 1,144 24.9 計 7,681 2,551 × 単位:差引排出量,再エネ導入ポテンシャルは千t-CO2 ゼロカーボンシティ時の利用率は%,「×」は再エネ導入ポテ ンシャル100%を実現しても排出量の方が多く,ゼロカーボン シティ達成できない市町村 県名横の数字はシナリオ ※は差し引きCO2排出量がマイナス 図 5 シナリオ別対策の構成割合

(7)

省エネルギーによるCO2排出減の構成割合について,シナ リオ別に比較した結果を図 5 に示す.再生可能エネルギー による削減量や森林による吸収量を考慮することで,ゼロ カーボンシティを実現するために必要な省エネルギーなど CO2排出削減取組の割合が,シナリオや自治体によって大 きく異なっている.宮城県や新潟県など都市部では,省エ ネルギー等排出削減が占める割合が高く,秋田県や岩手県 のようにシナリオによっては省エネルギーなどCO2排出削 減の取組が行われることでマイナスカーボンにもなりうる. 次に,岩手県のシナリオ別達成状況を図 6 に示す.いず れのシナリオにおいても達成する15 市町村は,これまで産 業集積が遅れている地域であり,こうした地域においては, 再生可能エネルギーを資源と捉えた持続可能なまちづくり を目指すことが有効である. 三陸沿岸地域は,シナリオ3 において全市町村が達成す る結果となった.地域の高い再生可能エネルギー導入ポテ ンシャルの活用と,森林整備により吸収源を確保すること で「ゼロカーボンシティ」を実現することは,岩手県が策 定した「岩手県東日本大震災津波復興計画」16)が目指す「世 界に誇る東日本大震災津波からの復興の姿」と重なる. 4.おわりに 本研究では,「2050 年ゼロカーボンシティ」構想が今後 一層展開していくために,温室効果ガスの排出に加え,森 林によるCO2吸収量や再生可能エネルギー導入によるCO2 削減量を同列に取り扱った市町村の「ゼロカーボンシティ」 について,東北地方における現状や将来推計を行った.そ の結果得られた知見は以下の通りである. ・現状で東北地方の257 市町村のうち,48 市町村(18.7%)が ゼロカーボンシティを達成しており,このうち現時点で ゼロカーボンシティを表明しているのは5 町村である. ・現状でゼロカーボンシティを既に達成している市町村が 東北地方だけでなく全国にもある可能性が示唆された. ・再生可能エネルギーによるCO2削減量が多いのは,福島 県,青森県であり,森林による CO2吸収量が多いのは, 岩手県,秋田県,福島県である. ・岩手県内市町村については,ゼロカーボンシティ達成町 村は,森林によるCO2吸収だけで達成しており,地域に おける森林吸収源対策の重要性が明らかになった. ・差し引きCO2排出量が多い市町村と平均地価には正の相 関があり,ゼロカーボン達成市町村は未達成市町村に比 べ財政力指数,将来負担比率ともに低く,達成市町村に おける再生可能エネルギーの導入ポテンシャルを高める 施策が重要である. ・広域市町村の連携について,青森市では単独でも再生可 能エネルギーの導入ポテンシャルを活用することでゼロ カーボンシティ達成が可能であるが,盛岡市や山形市は 広域市町村との連携により達成が可能となり,連携中枢 都市圏など既存の取組の活用が有効である. ・再生可能エネルギーの導入伸び率の大きい場合はその現 状を伸ばすような目標設定を,導入ポテンシャルが高い 地域では導入率を目標とすることなど地域ごとに目標設 定することでゼロカーボンシティを拡大することができ る. ・再生可能エネルギー導入ポテンシャルに対する導入率 30%を達成した場合,新潟県と宮城県以外では,現在の 国のCO2排出削減対策を講じることで,森林によるCO2 吸収源と再生可能エネルギーによるCO2削減を考慮して ゼロカーボンシティを達成できる計算となった. ・これまで産業集積が遅れている地域において,再生可能 エネルギーを資源と捉えた持続可能なまちづくりを目指 すことが有効である. これらの知見は,市町村の政策立案担当者がバックキャ スティング手法を採用する際に課題となる失敗のリスクの 低減や市町村が連携して取組む機運醸成に寄与するもので ある. また,再生可能エネルギーによる CO2削減量に関して、 メガソーラー発電所で生産した再生可能エネルギーによる CO2削減量が発電所所在地ではなく区域外で計上されてい ることが多い.本研究では,市町村がエネルギーの地産地 消を目指す観点で,再生可能エネルギー導入ポテンシャル がどの程度活用されているのかという現状を適切に把握し た上で計画を策定すべきであると考え、再生可能エネルギ 図 6 岩手県のゼロカーボンシティ推計結果(2050 年) シナリオ1,2,3 とも達成: 15 市町村(宮古市等) シナリオ2,3 達成: 1 市(大船渡市) シナリオ3 のみ達成:7 市町村(久慈市等) シナリオ2 のみ達成: 1 市(一関市)

(8)

ーによるCO2削減量を生産地で計上したが,地域外で計上 されているものと重複計上となる可能性があり,今後,本 研究による市町村の合計と国の排出量を比較する際には留 意が必要である. 本研究は,自治体職員自身が企画・立案に携わることが できるように,できるだけ既存の公開データを活用して試 算を行った.今後官民データ活用推進基本法(平成28 年法 律第103 号)の基本理念に則り,市町村別の森林による CO2 吸収量データなどさまざまな情報が公開されるなかで推計 精度の向上が期待される. また,今後は財政状況が厳しい 小規模市町村が森林管理とのバランスをとりながら再生可 能エネルギーの導入を進めていくためのより具体的な対策 の立案支援が課題になる. 謝辞 本論文を査読して頂いた査読者の方々には,多くの貴重 な御指摘と御意見を頂戴しました.ここに記して謝意を表 します. 参考文献 1) 環境省: 地方公共団体における 2050 年二酸化炭素排 出実質ゼロ表明の状況, (2020) https://www.env.go.jp/policy/zerocarbon.html(アクセス日 2020.11.10) 2) 環境省:地方公共団体における地球温暖化対策の推進 に関する法律施行状況調査結果(令和元年10月1日 現在)http://www.env.go.jp/earth/dantai/r011001.html (ア クセス日2020.11.10) 3) 藤田武美:都道府県別の二酸化炭素森林吸収量及び排 出量推計から考察した環境に対する地方の貢献,弘前 大学大学院地域社会研究科年報,第10 号,(2013), pp.3-25 4) 馬上丈司:エネルギー永続地帯指標との比較によるわ が国の再生可能エネルギー統計の問題.公共研究, Vol.8,No.1,(2012),pp.65-91 5) 環境省:再生可能エネルギー導入ポテンシャルマッ プ・ゾーニング基礎情報 https://www.env.go.jp/earth/ondanka/rep/(アクセス日 2020.5.30) 6) 環境省:自治体排出量カルテ https://www.env.go.jp/policy/local_keikaku/tools/karte.ht ml(アクセス日 2020.5.30) 7) 環境省:地球温暖化対策の更なる推進に向けた今後の 制度的対応の方向性について http://www.env.go.jp/earth/torimatome.pdf(アクセス日 2021.3.31) 8) 環境省:地方公共団体実行計画(区域施策編)策定・ 実施マニュアル(本編)Ver.1.0 https://www.env.go.jp/policy/local_keikaku/data/manual_ ain.pdf(アクセス日 2020.5.30) 9) 環境省:地方公共団体実行計画(区域施策編)策定・ 実施マニュアル(算定手法編) https://www.env.go.jp/policy/local_keikaku/data/manual_sa kutei.pdf(アクセス日 2020.5.30) 10) 国立社会保障・人口問題研究所:日本の地域別将来推 計人口(平成30(2018)年推計) http://www.ipss.go.jp/pp-shicyoson/j/shicyoson18/t-page.asp (アクセス日 2020.10.15) 11) 国立環境研究所:温室効果ガスインベントリ(NIR デ ータ)http://www-gio.nies.go.jp/aboutghg/nir/nirdata/ data_2019.html(アクセス日 2020.5.30) 12) 農林業センサス第7巻第 1 部2所有形態別林野面積 https://www.e-stat.go.jp/stat- search/database?page=1&layout=datalist&toukei=0050020 9&tstat=000001032920&cycle=7&tclass1=000001077437 &tclass2=000001077396&tclass3=000001085316&statdisp _id=0003196862(アクセス日 2020.5.30) 13) 総務省:地方公共団体の主要財政指標一覧 https://www.soumu.go.jp/main_content/000722364.pdf(ア クセス日2021.3.31) 14) 千葉大学倉坂研究室+認定 NPO 法人環境エネルギー 政策研究所:永続地帯2019 年度版報告書 https://sustainable-zone.com/sz2019report/ (アクセス日 2020.5.30) 15) 横浜市:東北 12 市町村との「再生可能エネルギーに 関する連携協定」に基づく取組について https://www.kanto.meti.go.jp/seisaku/ene_koho/ondanka/da ta/22th_enekaigi_3_5.pdf(アクセス日 2020.7.28) 16) 岩手県:岩手県東日本大震災津波復興計画復興基本計 画https://www.pref.iwate.jp/_res/projects/default_project /_page_/001/002/589/kihonkeikaku.pdf(アクセス日 2020.5.30)

参照

関連したドキュメント

エネルギー大消費地である東京の責務として、世界をリードする低炭素都市を実 現するため、都内のエネルギー消費量を 2030 年までに 2000 年比 38%削減、温室 効果ガス排出量を

・ 各吸着材の吸着量は,吸着塔のメリーゴーランド運用を考慮すると,最大吸着量の 概ね

活用することとともに,デメリットを克服することが不可欠となるが,メ

その問いとは逆に、価格が 30%値下がりした場合、消費量を増やすと回答した人(図

都内人口は 2020 年をピークに減少に転じると推計されている。また、老年人 口の割合が増加し、 2020 年には東京に住む 4 人に

なお,表 1 の自動減圧機能付逃がし安全弁全弁での 10 分,20 分, 30 分, 40 分のタイ

 大都市の責務として、ゼロエミッション東京を実現するためには、使用するエネルギーを可能な限り最小化するととも

 大都市の責務として、ゼロエミッション東京を実現するためには、使用するエネルギーを可能な限り最小化するととも