Title 工学実験における機器の取り扱いと手先軌道特性の関連性
Author(s) 神里, 志穂子; 野口, 健太郎; 比嘉, 修; 比嘉, 信; 野崎, 真也;佐竹, 卓彦; 奥田, 篤士; 鈴木, 龍司
Citation 沖縄大学マルチメディア教育研究センター紀要 = TheBulletin of Multimedia Education and Research Center, University of Okinawa(7): 15-19
Issue Date 2007-03-31
URL http://hdl.handle.net/20.500.12001/6411
工学実験 における機器 の取 り扱 いと手先軌道特性の関連性
神里志穂子 † 野崎真也 † 野 口健太郎 † 比嘉 修 † 比嘉 信 † 佐竹卓彦 † 奥 田篤士 ' 鈴木龍 司† †沖縄工業高等専 門学校 あらまし 工学系の学生実験 において,実験中の学生の視線を解析 し,実験の改善に関連すると考えられる 「時間 の意識」, 「手順の理解」, 「機器の取扱 い」の3つの特徴パ ラメータの導出を行 った.本研究の目的は,機器の取扱 い に着 目し,実験 を要領よく行 う学生 とそ うでない学生の相違点を明 らかにすることで工学実験の改善に繋がる効果的 な教育法を確立することである.本稿では,実験において機器の取扱いの上手さの特徴 を実験時の学生の手先軌道か ら導出することを試みる.Re
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ShihokoKAMISATO†,KentaroNOGUCHI†,OsamuHIGA†,ShinHIGA', ShinyaNOZAKI',TakahikoSATAKE†,AtsushiOKUDA†,andRyujiSUZUKI'
†Okinawanationalcollegeoftechnology
Abstract Therearesomestudentswhogettheknackofexperiment,butontheotherhandthereare manystudentswhocannotgetit.A studentgettingtheknackofexperimentarrangesmeasuringdevice simplyandunderstandstheqperationinashorttime.Butformoststudentsthearrangementofmeasur -ingdeviceischaoticandmoreovertheyneedtogetusedtoitsoperation.Thepurposeofthisresearch istomakeclearthedissimilarityofstudentsgettingtheknackofengineeringexperimentandthest u-dentswhodonotgetit.Anditistoestablisheducationmethodplanningfortheenhancementofquality ofstudentexperiment.Inthisreport,weproposethekaizenmethodofengineeringexperimentincorporat -ingthemovementofeyesandarm ofastudentdoingengineeringexperiment.
5-1.はじめに これまで,講義とのリンクやマンネリ化の排除など様々な形で工学実験や実習に関 する改善の試みがなされてきた[1]~[3]、工学系の学生にとって,工学実験は,技術 者として必要な計測機器の取り扱い方,内容を理解するためのデータ処理の方法,工 学的センスなどを身につけるうえで,大変重要な科目であると位置づけられている しかし,学生の実験に対する意識や実験機器の取り扱いに関して,まだ改善が必要 な部分が多く存在するのが現状である.本研究の目的は,工学実験を効率よく行う学 生とそうでない学生の相違点を明らかにし,これを基に工学実験における効果的な教 育法を確立することである.これまでに,学生が工学実験を行っている時の視線をア イマークレコーダにより計測し,注視項目視線変化の解析を行った[4].その結果, 工学実験が効率よくできる学生では,時間の意識,内容の理解,機器の取り扱いの3 つの特徴パラメータが導出された.本稿では,機器の配置や計測機器の扱いに関して, 学生の手先軌道と習熟度の関係を明らかにする. 2.計測実験 被験者である学生は高専の1年生から3年生までとし,実験に関する事前の知識が ないものと仮定する.今回の実験では,典型的な学生実験の1つであるRC回路によ るローパスフィルタ実験をテーマとした.この実験では,計測機器のつまみを調整し, 計測機器の目盛りを読むという動作を組み入れてある.図lは実験で用いる回路図で あり,実験に用いる計測機器は,ダイヤル式抵抗器1台,ダイヤル式コンデンサ1台, 電子電圧計2台,発振器1台である.これらの計測機器は,最初は机上の左側にまと めて配置している. 図2は,この実験環境を示している.中央の椅子に座っているのが被験者の学生で あり,1つのテーブルで単独で実験を行う.学生は,手首・肘。肩・腰に実験に支障 がないようにマーカーを取り付け,右側に設置したカメラにより腕から手先の動きの 測定を行った.さらに,工学実験における習熟度との関連を調べるためモーションキヤ プチャにより計測した手先軌道を用いてその関連性の検討を行った. R=1.0[kQl
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図11owpassfiltercircuit 3.実験結果 実験を行っている学生の手先軌道をモーションキャプチャを用いて計測した結果を 示す. 図3はγ学生Cの実験時の手先軌道を表示させた結果である.被験者の学生は, 高専1年生1名,高専2年生2名,高専3年生を3名の計6名とした. -16-今回の実験では,被験者の学生全員が右利きであることを確認して実験を行った.
図4は,各学生の手先軌道のグラフである黒色の線は手先軌道の動きを,一方赤色
の線は手先軌道の動きを表している.次に,手先軌道の移動距離をまとめたものを Tablelに示す.l-l
ひ ■1J… ̄稲鱗 一蕾蕊懲蕊 色 -- 竜 一■ -- ̄ 癖癌臨観 刊翰砂聖… 図2experimentenv1ronment■ 1軍 B■Ⅱ画画 一一群-1 F;|鰯 $ .■ □ 》 -7| ⑰】 世 図3trajectoryofwrist 4.考察 手先軌道のグラフを比較すると,実験時における手先軌道において, 3つのグルー プに分けることができる.まず,右手がほぼ-箇所にあり左手が動作しているグラフ では,実験時右手でメモを取りながら,計測器の操作は左手を多く使って行っていた学生にみられた.次に,両手がほぼ同等に動作している軌道のグラフでは,両手を用
いて慎重にダイヤルなどを操作する学生に見られた.この軌道の特徴を持つ学生には,実験時間が長くなる傾向がみられた.最後に,左
手はほぼ動かさず右手が多く動作している軌道のグループでは,計測機器の配置に対
して,そのつど姿勢を変えて機器を操作するなど,機器の取り扱いの面で不慣れな印 象を与えていた. 表1より被験者Cの学生が,両手先の移動距離が小さく抑えられている機器の -17-取り扱いという点から学生Cが一番無駄な動作が少なく, ある程度感覚によって身につけていると考えられる. 実験機器の取り扱い方を 表1motioncharacteristicsoftrajectories 手先移動距離左手[CHI]|手先移動距離右手[c、]|左手+右手[cnl] 学生A 706.21 404.56 111077 学生B 602.38 318.73 921.1] 学生C 512.73 165.33 678.05 学生, 665.16 800.85 1466.0] 学生E 384.95 855.42 1240.37 学生F 145.10 920.14 1065.25 織繊蕊騨聯 鋼 蝿 斯繍 #lq i劇 鐡 冒慰K
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鍵織 》鐘坐醸 P一一 鞍:f露 鰯 陵1$蟻4塾 卑鐸 [ ‘熱鐘鵜凝鱗醤心 蕊熱鵠鰯遡 灘 蝿纏 譲鰯 議露# 撃澱鯖 ” u ⑪ 綱 鐘 鋼煩鰺
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ii11111 辮艶蔦 鞭Y巖鍵鱗
蝿q 灘酎 蝋鐵繩熱隷懸纐辮辮 図4trajectoryofallstudents 通 5.まとめ 本稿では, 工学実験の改善を目的とし,実験時における学生の機器の取り扱い方の違いを明らかにするため,実験における学生の手先軌道の解析を行った.その結果,
手先移動距離が少ない学生で,機器の扱いに関して無駄な動作が少なく,効率の良い
実験を行っている事が知見として得られた。今後,被験者を増やすと共に3次元動
作計測を用いて,検討を行うなど実験時の機器扱いと習熟度との関係に関して考察を
与える必要がある. 謝辞 本研究の一部は,科学研究費補助金(基盤研究(C),18500688)により行われた. -18- 手先移動距離左J2二cm] 手先移動距離右手:c、] 左手十右手rcIll] 学生A 706.21 404.56 1110.77 学生 602.38 318.73 -921.1] 学と12 512.73 55.33 678.05 学能 665.16 〕0.85 1466.01 学生 384.95 55.42 1240.37 学生E 145.10 2().14 l()65.25参考文献 文献