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青年期男女に対するデートバイオレンス防止教育モデルの構築:授業前後の暴力認識調査から

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Academic year: 2021

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青年期男女に対するデートバイオレンス防止教育モデルの構築

-授業前後の暴力認識調査から-

富安俊子 聖隷クリストファー大学 助産学専攻科

Ⅰ.緒言:伊田は,青年期のカップルの場合,暴力への気付きと認知が低く,愛と勘違いし,暴力がある にもかかわからず別れられない状況があると報告している。しかし,こうした青年期カップル間に存在する 暴力の調査報告はあまり多くないために,バイオレンスを受けていた女性に聞き取り調査を行い、デートバ イオレンス認識尺度を作成し,青年期の男女にデートバイオレンス認識調査を行った結果,親密な関係にあ る婚姻外の青年期男女のデートバイオレンス認識は「支配・服従的暴力」12 項目,「性的暴力」7 項目,「身 体・心理的暴力」4 項目の計 23 項目の 3 因子を抽出した。青年期男女ともに,「身体・心理的暴力」や「性 的暴力」の得点は高く,「支配・服従的暴力」は,得点が低い傾向であった。 そこで,今回は、青年期男女間にデートバイオレンス(暴力)防止教育授業を実施し,授業前後のデート バイオレンス認識調査を行い比較検討することを目的とした。 Ⅱ.研究方法:調査対象者:16 歳~25 歳までの男女で,本研究に同意の得られた 1142 名。調査方法:授業 目的・方法・;デートバイオレンスの知識を習得し,自分にも起こる可能性があることに気づくを目的とし, 50 分(1 コマ)完結の授業を実施し,授業前後にデートバイオレンス認識尺度を用いた調査を行った。分析方 法:統計ソフト PASW Statistics for Windows18.0 で,授業前後の平均値の比較は, non paired-t 検定, 男女間の平均値の比較は paired-t 検定を用いた(有意水準はp<0.01)。 倫理的配慮:川崎医療福祉大学倫理委員会(No.79)の承認を得た上で実施した。 Ⅲ.結果:1.調査票の回収数(%)は 1142 名中 1009 名(88.3%),有効回答は 990 名(98.1%),うち女性 672 名,男性 318 名。平均年齢(±SD)16.3(±1.2)歳,交際相手がいる 338 名(34.1%),いない 652 名(65.9%)。 2.授業前後のデートバイオレンス認識:1)身体・心理的暴力得点,授業前 7.5 点,後 7.8 点,性的暴力授業 前 7.2 点,後 7.7 点,支配・服従的暴力授業前 5.5 点,授業後 6.8 点で,「足でける」以外はすべて授業前よ り授業後に高い得点であった。2)授業前後のデートバイオレンス認識の比較は,女性で,「乱暴なセックス をする」「足でける」では有意差はなかったが,その他の項目は授業前より後が高い認識得点であった。また, 男性は授業前より後の全ての項目で高い得点であった。授業前男女間で差がみられたのは,支配・服従的暴 力 1 項目,性的暴力 2 項目,身体・心理的暴力 1 項目の計 4 項目,授業後支配・服従的暴力 2 項目,身体・ 心理的暴力 2 項目の計 4 項目で,男性の方が女性よりも有意に認識得点が高かった。 Ⅳ.考察:交際相手の有無は,全国の交際相手の有無の平均と変わらない結果であった。平均的な青年期の 男女の対象であったと考える。授業前より授業後デートバイオレンス認識得点は有意に高かったため今回の 授業は,デートバイオレンスを認識するに有用であったと考えられた。女性で差がなかった項目については, 授業前から認識が高かったことが一因であると考えられた。また,山口は,男性の暴力に対する認識が低く, 性差が暴力の一因であると報告している。しかし,本調査において,男性の認識得点は,女性に比ばて低い 得点ではなかった。このことから,暴力の一因に性差の関連はないのではないかとも考えられた。 Ⅴ.結論および今後の課題: 今回,デートバイオレンス防止教育を行った授業前後にデートバイオレンス認識調査を行った結果,以下 のことが明らかになった。 1. 授業前は,「身体・心理的暴力」「性的暴力」の認識得点よりも,「支配・服従的暴力」の得点が低く, 授業後も同じであった。授業前より授業後デートバイオレンス認識得点が高く,授業は,デートバイオ レンスを認識するに有用であった。 2. 男性の方が女性よりも有意にデートバイオレンス認識得点が高かった。男性の認識得点は,女性に比し 低い得点ではなかったことは,暴力の一因に性差の関連はないのではないかと考えられた。 *平成24 年 11 月母性衛生に発表予定

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